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2016/09/01
フランスで日本料理が流行ってしまったために、それまでは「食べる人」でいられた私も料理を作らなくてはならなくなりました。

材料がそろわないで日本らしい料理を作る工夫をするのは、おままごと遊びのようで楽しいのではありますが、何をどのように出そうかと考え、いざ料理をする時間も含めて大変な努力をしております。

フランスで最も知られている日本料理は寿司だと思いますが、たくさん食べられる刺身を出した方が喜ばれるので、無理して寿司を作ることはなくなりました。ご飯としては、炊き込みご飯を作って、最後にバターを少し入れるのを定番にしました。

それに日本料理風にした野菜を色々作り、汁物を出すパターンにしているのですが、メインの刺身を食べない人にはどうするか、という問題がありました。フランスの内陸部であるブルゴーニュでは、海産物は絶対に食べないという人がかなりいるのです。

それを解決することができるようになったのは、日本のレシピにあった「焼肉のたれ」♪

実は、日本に滞在していたときに、近所で手に入る肉が、フランスで食べるような肉本来の味がないのが不満でした。それに耐えられないので何とかしたいと思っていたら出会ったレシピです。無味な肉に味をつけるという日本の知恵?♪...

それが非常に気にいったので、フランスで和食風の料理を作るときにも使ってみたのですが、これが受けたのです。肉料理が日本風になるのですから、魚が嫌いという人にも出せる。食事に招待する親しい友人仲間の中にはベジタリアンはいないので、誰にでも出せる日本料理になりました。

しかも、ステーキの残り肉を消費するための手段にもなるので便利♪ ふらりと訪ねてきた友人たち(食前酒タイムに行く習慣がある)に酒をふるまいながらおしゃべりしていると、食事の時間になったら「何もないけど、食べていらっしゃいな」と誘うのが普通なのです。

そういうとき、残り物の焼肉を変身させて、ご馳走風にしまう焼肉のタレ!


焼肉のタレのレシピ

こんなに簡単に作れて美味しいレシピをネットで発表してくださった方には礼状を出したいくらい。

こちらのレシピです:
簡単!自家製♪甘辛★焼き肉のたれ★

フランスでは持っていない材料もあるので省略し、分量もいい加減で何度も作っていますが、毎回、フランス人たちからは褒めてもらっています。ピリッとして味がはっきりしているのが気に入られるようです。

以下の材料を電子レンジでチンすればできあがり。

レシピの材料私の材料
にんにく(みじん切り)  1かけにんにく
生姜(すりおろし)  1かけ生姜
(中国系の店で買ったものを使います。スーパーなどで売っているフランスの生姜はスジばかりで不味いので)
玉葱(すりおろし) 1/4個玉葱とエシャロット
醤油 大さじ5日本から持ってきた醤油
砂糖 大さじ1砂糖 (レシピより少なめ!)
酒 大さじ1白ワイン
みりん  大さじ1- ないので省略 -
味噌 小さじ1日本から持ってきた味噌(味が強いタイプ)
オイスターソース  小さじ1- ないので省略 -
エスプレット 少々


レシピを忠実に守って作る謙虚さがない私。分量は作る度に違っていますが、問題はないと感じています。ただし、紫色のタマネギを使ったときは色が悪くて良くなかった。

この材料を電子レンジで1分加熱するのがレシピですが、私は作りおきするので2分加熱しています。

みじん切りにしたり、すりおろしたりするのが大変。それで、大量に作るときにはミキサーで処理してしまいますが、それでも味には大した変わりはないように思います。

どうやって作っているのか知りたいという友達に作るところを見せたら、「へぇ~、砂糖を入れちゃうの~?!」と驚かれてしまいました。ソースを味わったときには甘味は感じなかった、と言っていましたけど。


焼肉のタレが活躍するのは、残り物で料理するとき

夏にはバーベキューをすることが多いのですが、私が一番好きなのはコート・ド・ブッフ(côte de bœuf)と呼ばれる牛肉です。



牛肉の部位の中ではローストビーフやヒレ肉の部位よりは安い。でも、骨がついていて、脂身もあるので、牛肉の良い味が出るので私好み。

この部分から骨を除いたのはアントルコート(entrecôte)で、これは切り肉でも買えるので便利。そのステーキも好きです。

両方とも、この部分 ↓

Beef cuts France Côtes et entrecôtes
 

美味しい肉なので、これを焼肉のたれで食べるのは少し残念。でも、テーブルに出しておくと、付けて食べるのを喜ぶ友人もいますけれど。

コート・ド・ブッフは、小さく切ってもらっても1.5キロくらいあるので、3人くらいの食事の材料としては大きすぎるので買えません。大人数のときには幾つも用意します。そうなると、残る部分も多い。さらに、骨が付いているので、切り分けた後には、かなり骨にへばりついていて残る部分が出る。



その残りものを、焼肉のタレで食べる! というのをまず考えました。以前にも書きましたが、私は残り物の目先を変えて料理にするのを得意にしているのです。

焼肉のタレに出会う前には、薄くスライスしてカルパッチョ風にしたりもしていました。



フランス人は、焼いた牛肉のカルパッチョなどというのは思いつかないらしいので、珍しがられました。コート・ド・ブッフは、通の人好みに焼くと、中が生肉のままなので、なかなか美味しいのです。

でも、これだと、日本料理にはならない!

パリの日本料理店にフランス人を連れていったときで、牛肉のたたきが出てきて、これがとても気に入られたのでした。私自身も、日本でそんなに美味しい牛肉のたたきを食べたことがないと思いました。その後、真似して作ってみたのですが、全く美味しくない。つまり、牛肉のたたきは、外側が焼けていて、中がレアという肉で作るべきなのです。それと、あの時のタレは美味しかった。その2つの点で失敗したのだと思う...。

焼肉のタレのレシピに出会っていなかった昨年は、こんな風に牛肉のたたき風を作ったとメモしていました:
簡単に作った和食を食べる会のメニュー 2015/07/04


牛肉のたたきのソースとして使う

コート・ド・ブッフの残り物と、見つけたレシピの焼肉のタレで作ってみたら、合格点を与えられる牛肉のたたきになりました。



黄色い矢印を入れたのが焼肉のタレです。容器は、電子レンジに入れても大丈夫な蓋つきの磁器。

こういう保存容器 ↓
商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。

和の彩丸パック小鉢フタ付きのまま電子レンジもOK!
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これに材料を入れて電子レンジで加熱し、冷めたらそのまま冷蔵庫で保存しておけるので便利。


冷めた焼肉は、フランスではマヨネーズで食べるのが一般的なようです。それの代わりに焼肉のたれなので、違和感がないらしい。嫌いという人にはいまだに出会っていません。

コート・ド・ブッフの残り物を薄くスライスして出すので、骨にへばりついている部分も切り出してしまいます。それだと固い肉の部分なので、叩いてみる。「牛肉のたたき」というのだから、叩くのではないか、と単純に思った私の発想。

骨にへばりついた部分などはフランス人は捨ててしまうのではないかと思います。そぎ落とすとかなりの量がとれてしまう! でも、残り物とは思えない姿に変身してしまうので、お客様に出しても平気なのです。

子羊肉のステーキの残りでもOK。牛肉の残りもあったら、盛り合わせて1皿にしてしまう。



こういうのを出されたら、冷蔵庫にあった残り物を盛り合わせて出してきたとは思わず、日本料理をご馳走してくれた、とフランス人は錯覚してしまうと思うはず...。


タルタルステーキに入れるウスターソースの代わりにする

牛肉のたたき風にするために使っていたのですが、さらなる「焼肉のたれ」の使い道も発見しました。

最近よく行くようになった朝市に出店している肉牛飼育農家が売っている挽肉が美味しいのを発見しました。ステーキなどでは食べられない部分の肉なのですが、ミンチにしたばかりの肉は美味しいのです。日本にいるときに行くスーパーでは解凍したものしか売っていません。

ひきたての牛肉の挽肉をタルタルステーキで食べたら、ものすごく美味しいので気に入ってしまいました。普通のステーキより、私の胃袋は受け付けるのかもしれない。この朝市に行くたびに買うようになりました。日本では絶対に食べられない挽肉だと思うので、飽きるまで食べておきたい。

レストランで食べたタルタルステーキで絶品だと思ったのは、これでした ↓



でも、私の焼肉のタレを入れたタルタルステーキも、負けないと思う。

牛肉の挽肉に、エシャロット、ケッパー、私の特製ニンニク漬け(レシピを書いたのはこちら)のみじん切り。それから、フランスのレシピでは欠かせないらしいウスターソースの代わりに焼肉のタレを入れ、塩コショウ、オリーブオイルで味付けし、卵黄を落とし、パセリのみじん切りで色づけして食べる、という簡単レシピ。

ケッパーやニンニクは食べないという人もいるので、混ぜるものを並べて各自でソースを作ってもらいます。

タルタルステーキは、何かピリッとした味付けをする必要があるらしい。フランス料理のレシピでは他では見たことがないウスターソースが入っているのもそのせいかもしれません。

タルタルステーキだけのためにウスターソースを買う気にはならないので、焼肉のタレを入れてみたのです。味は各段に美味しくなります! ウスターソースなんていうイギリス生まれの食品より、自家製ソースの方がおいしいですよ~、とフランス人に教えてあげたくなる。

ついでに忘れないようにメモしておくと、タルタルステーキにする牛肉のミンチは1人前250グラムを用意するのが目安だと友人から教えてもらいました。


きわめ付けの焼肉のタレの使い方は、これ?

友人たちを招待した食事会でしたバーベキューで残ったコート・ド・ブッフを冷蔵庫に入れるために骨からはぎ落として、どのくらいあるかと目方を測ったら1キロ近い。良い部分は上に書いた牛肉のたたきモドキにして食べても、まだ残っていました。

何かの用事があって立ち寄った友人夫妻があって食前酒を飲んでいたのですが、そろそろ何かお腹にたまるおつまみを出さないと... と思ったとき、残り肉を何とかできないかとツラツラと考えました。

残っているのは、骨にこびりついていた部分で、いつもの牛肉のたたきにするほどの量はない。猫にあげようかと思っていたのですが、これをオツマミにする実験をしてみたくなりました。

アイディアは、焼肉のタレをからませた肉を、ポルトガルの調理器具で串焼風にするというもの。ソーセージを焼くための陶器で、アルコール飲料を入れて火を付けてあがる炎でフランベするという道具です。



肉をタレに少し漬け込んでおいてから、串に刺しました。この時に使ったのは、プラムのブランデー。食卓で炎が上がるし、良い香りがしてくるので楽しい。

この道具を手に入れたいと思ってかいたブログ:
欲しいと思ったポルトガルの調理器具 2009/09/06

ポルトガルではチョリソを焼くグリルで、こんな風に使う道具です:
☆ YouTube: Le chorizo flambé (recette rapide et facile) HD

燃してしまって惜しくもないプラムのオードヴィを使ったのですが、タレが良かったのか、アルコールで香りが出たのか、ものすごく美味しい。固い部分の肉だったはずなのですが、柔らかくなっていたのです。不思議...。

コート・ド・ブッフのバーベキューにしたときには、食卓にこれを置いて、そのまま食べたり、これで焼きなおして食べたもします。レアが美味しいと思うのだけれど、それは嫌だという人がいると、切り身を焼きなおしたりするのですが、バーベキューと食卓を行ったり来たりになるので不便。こういう道具をテーブルに置いたら楽しいではないですか?

それから、ピクニックでも出来る料理だと思いました。残り物の肉と道具を持って行けば、テーブルの上で簡単に調理できるのですから、本格的なピクニックでバーベキューをするよりずっと楽です。



ついでにメモ。

お里帰りしていたパリの人が、コート・ド・ブッフがブルゴーニュの田舎では安いのに驚くと話していました。ブルゴーニュでも安い食材ではないのですが、パリでは3倍の価格? 日本で食べようと思ったら、飛んでもない価格?

数字に弱いので、ものの値段の感覚もない私。ちなみに、昨日食べたコート・ド・ブッフは、朝市の直売農家の見た時に余りにも美しいのに惹かれて買っていたのですが、1キロ18ユーロ。100グラムで207円。

渡り鳥の生活をしている私。肉に関しては、フランスでイヤと言いたくなるほど食べておきたい...。


追記(2016年9月):

もう1つ、このソースを使ったあり合わせ料理で成功したものがあったのでメモしておきます。

またまたビーフステーキの残りを薄く切ったのですが、コメントで焼肉のタレには胡麻油が良いと教えていただいたので、試してみました。

薄切り肉をタレをまぶしたあとにフライパンにゴマ油を入れ、牛肉を強火でさっと炒めてから、最後に残っていたルッコラを加えて簡単に火を通した簡単料理。

肉の量が少なかったので、日本から持ってきた小皿で1人分ずつに分け、上から炒った白い胡麻を少しまぶしました。

このときに残っていたのは、アレニエという通の人が喜ぶ牛肉の部分。ステーキで食べると少し固いのですが、薄切りにすると、同じ肉とは思えないほど食べやすかったです。

なにもポルトガルの調理器具を出さないでも、胡麻の風味が嬉しい風味あるオツマミができました。



ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: フランスの日本食ブーム
タルタルステーキ: (2) 牛肉 2013/07/22
パリの郷土料理: アントルコート・ベルシー 2016/02/14
シャロレー種の牛(肉牛、牧場の牛)
★ 目次: ホームパーティー いろいろ
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
これが世界一の熟成肉の味わいだ!話題騒然の「ユーゴ・デノワイエ」恵比寿店を完全レポ!
☆ OVNI オヴニー・パリの新聞: 見事な霜降り牛肉


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2015/07/12
ひところは、フランスの友人たちのために日本料理を作ったら、日本酒を出すことにしていました。

フランス人にとって馴染みがある「サケ(酒)」とは?

普通のフランス人が「Saké」と聞いて思い浮かべるのは、中華料理店を食べ終わったときにサービスで出してくるアルコール度の強いお酒です。

フランスにある中国系のレストランでは、必ずと言ってよいほど出てきます。頭が痛くなると言って、サービスを断る人もいます。

だいぶ前、「Sakéが大好き」というフランス人がいたので、日本で極上の清酒の小瓶を買ってプレゼントしたことがありました。すると、彼らが期待していた「あの酒」ではない、という反応。がっかりしたのだろうと思います。

話しを聞いたら、夫婦でパリの中華料理屋に行ったとき、サケをたくさん飲んで酔っ払った楽しい思い出があったのだそう。プレゼントは、私と一緒に味見をしただけで、残りは捨てられただろうと思いました。無駄な散財してしまって、口惜しかったです!...

フランスの中華料理店でサケが出てくるときには、液体を入れると、底に絵が浮かび上がるという盃を使っています。日本の中華料理店では、やらないのではないかと思うのですが...。



よく写っていない写真を選んだので、絵は見えないですよね? ネットにのせたら問題になるような絵が浮き出るのです。男性用と女性用の盃がある、という凝りよう!

中国を旅行したときには出てきた覚えはないので、外国でレストランを開いた人たちが考え出したパフォーマンスではないのかと疑っています。

サービスで出してもらって喜ぶアルコール飲料ではありません。お代わりを勧めてきたりもするので、安い酒なのだろうと思います。

それで、フランス人が「Saké」と聞くと、これを連想するのが気に入らない!


「酒」と書いて「サケ」と発音するのは、日本語ですよね?

最近でこそフランスは和食ブームですが、そんなのが全くない頃から、フランスの中華料理店では「サケ」と呼んでいたのです。

Google翻訳で「酒」と入れて中国語で発音させると(こちら)、「チオウ」と聞こえて、「サケ」という発音には全く聞こえません。「中国のお酒・中国名酒の中国語読み方」を見ると、やはり、酒の文字は「チュウ」と表記しています。

どうしてフランスにいる中国系の人たちが、自分たちの酒を「サケ」と呼んでいたのでしょう?! 謎です...。

最近はフランス人が日本料理に興味を持つようになったので、Sakéは日本酒のことで、中華料理屋で食後酒と出すのとは違うのだと分かる人たちが出てきたようです。フランス人の2割は知っている、という記述がありました。

それで、フランスのYahoo! 知恵袋に、私と同じ疑問をぶつけている人がいました。中華料理屋で食後酒として出すのはmei kuei luなのに、なぜsakéと呼ぶのか? 漢字で書けば「酒」だというのは意識しないでしょうから、疑問となるでしょうね。

ベストアンサーに選ばれていたのは、こういうものでした:
マーケティングだ。商売っ気がある中国人は覚えやすいようにSakéと呼んだのだ。

納得はできますが、なぜ酒を「チュウ」とはせずに、いきなり日本語の「サケ」にしたのかは疑問に思ってしまうではないですか?

仏仏辞典によると、「saké」は「saqué」という綴りでフランスの文献に登場したのは1667年。江戸時代ですね。その少し前にフランス人宣教師が琉球に上陸してから長崎に入っているので(キリシタン禁令により処刑された)、日本はフランスとの関係はあったわけです。

「サケ」という言葉がフランス語に入ったのが、日本の意味がある「Japon(1730年)」や「Nippon(1765年)」より早いのは意外ですが、当時は宣教師の人たちが記録していたからでしょうね。カトリックではミサで司祭がワインを飲むし、日本の神社仏閣には酒が付きものという共通点があります。

ということは、「サケ」という言葉は「チュウ」よりはフランス人に馴染みがあったということでしょうか?...

江戸時代まで遡らなくても、19世紀後半のフランスにはジャポニスムがありました。でも、その前には中国趣味のシノワズリがあったのですよね。中国語での「酒」の発音が定着していても良かったではないかと、しつこく思うのですが、美術上の流行とアルコール飲料は関係ないか...。つまらないことを気にするのは止めます。

でも、少し調べてみたおかげで、フランスの中華レストランで出てくる、あの得体のしれない酒が何だったのか分かりました。

メイグイルゥーチュウ玫瑰露酒)のようです。
フランス語表記でMeiguilujiu、ないしウェード式表記でmei kwei lu chew。

穀物からつくる蒸留酒である白酒(パイチュウ)に、玫瑰(メイグイ)(はまなす)の花を漬けこみ、砂糖を加えてつくる中国の薬酒で、健胃、整腸などの作用があるとされているのだそうです。

なるほど、それで食後酒として出してくるのでしたか。


日本酒を出すときのパフォーマンス

日本酒は、中華料理店でサービスされる安酒とは全く違って、ワインのように楽しめるのだ、とフランス人たちに分からせたい。そういう熱意が私にありました。

でも、日本酒の微妙さは、フランス人たちには評価できないのだ、と結論するようになりました。

特にブルゴーニュでは、ワインは色と香りを楽しむので、それが日本酒にはないのが物足りないらしい。少し飲ませてから、ワインに切り替えようかと提案すると、迷わずワインを所望してきます。

ボルドーや南仏のワインは、ブルゴーニュワインほどには香りを楽しむものではないので、違う地方で日本酒を飲ませたら、反応は違う可能性もあります。パリの人たちも、ブルゴーニュよりボルドーに親しんでいますね。

ただし、フランス人は日本酒を飲む機会がないので、珍しがってはくれます。和食を作った食事会で日本酒を出すと、中華料理店で出されるのとは全く違うので、発見として興味を持たれます。

お燗は、パフォーマンスとして非常に面白がられます。お燗にしないと面白がられない。良い日本酒だったら、冷で飲んで欲しいのですけれど...。

必ず喜ばれるのは金箔入りの日本酒です。

金箔入りの日本酒を楽天市場で検索

つまり、日本酒が美味しいとは思わないけれど、金箔が入っているのが面白いというだけでしょう?

そういうのも気に入らない...。


ともかく、私が付き合っているブルゴーニュの人たちは、日本酒は珍しいという程度にしか評価してくれない。それで、わざわざスーツケースの中で瓶が割れてしまう危険もあるボトルを持って来る気がしなくなりました。

日本料理を出すときには、それに合う白ワインを探すようになりました。絶妙に合うブルゴーニュ白ワインもあるのです。

探すと言っても、買ったワインを飲んだときに、これは日本料理と合うとマークしておくだけですが。

 



フランスで大ヒットした日本酒?

前回の記事「日本から持ってく和食用の食材」を書きながら、思い出した日本酒がありました。

東京で友人たちと会っていたとき、フランスには日本酒を持って行かなくなったと話したら、友人たちがフランスで大変な人気がある日本酒があると教えられました。

私は全く聞いたことがなかった銘柄...。

そのとき私たちがいたバーにあったので、友人が注文しました。

名前を忘れないように写真を撮っています ↓



獺祭」でしたか。「だっさい」と読むのでした。

写真の日付を見ると、2年前のことです。このお酒のことを思い出したので、インターネットで調べてみました。

山口県の旭酒造がメーカーですね。

サイトにはフランス語のページも入っているので、フランス市場にも力を入れている様子。

拡大しないと良く見えない「」は、フランス語ページではloutreだと説明がありました。そう言ってくれた方が私には分かりやすいです。

カワウソは、漢字で書くとそうなるのでしたか...。川獺と書いてくれた方がイメージがわきやすくなりますが。


検索してみたら、「Dassaï」ないし「Dassai」としてフランス語情報が出てきました。

友人たちが言っていたように、フランスで絶大な人気があるのかどうかは、検索結果では分かりませんでした。

ただし、日本酒の試飲などでは出てきているし、少なくともフランスでかなり宣伝しているらしいとは感じました。

飲んでみたら、とてもすっきりしている良いお酒でした。でも、グラスをかかげて色を眺めたり、匂いを嗅いだりするお酒ではない...。

私のブルゴーニュの友人たちが喜ぶ日本酒という風には思えない...。こんな高いお酒を出したらもったいない、と思ってしまいました。

同じ予算をかけるなら、コルトン・シャルルマーニュとかムルソーなどを出した方が、確実に感激してくれるはずですから。

でも、パリには、日本酒通のフランス人たちもいるだろうとは思います。

いつだったか、パリで日本人が経営している寿司屋さんに入ったら、そこにいた常連さんらしきフランス人男性が、私などは気恥ずかしくて口にできない寿司用語(あがり、お愛想、など)を使っているので驚いたことがありました。

知っていながら使うことはない言葉「スノッブ(snob)」とは、こういう不快感を抱かせる人に対して使うのだろうと思いました。フランスの田舎では、こんな風な気取り方をした人には出会わないので、珍しい経験としては価値があります。パリは外国! 間違っても、「日本語、お上手ですね~♪」などと話しかける気はおこりませんでした...。





ブログ内リンク:
★ 目次: フランスの日本食ブーム
★ 目次: フランスで北京ダックの食べ歩き
シャンティイと柿右衛門の関係 2011/11/16
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
Paris va-t-il s’enflammer pour le saké avec Dassai ?
Le saké, nouvel alcool chouchou des Français
Saké Dassaï
最高の酒に杜氏はいらない 「獺祭」支えるITの技


シリーズ記事: 日本料理の夕食会を開いて(2015年夏)  目次


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2015/07/11
フランスにいるときに日本食が恋しくなることはないという便利な私です。それでも、フランス人たちに食べさせるために日本料理に使う材料を持ってきます。

生鮮食料品はフランスにあるもので間に合わせています。

フランスで刺身にできる海産物をリストアップしてみた 2015/07/10


それでも、調味料などの類いはやはり持ってこないと手に入らない。中国系の店では色々売っているのですが、なんとなく怪しげに見えてしまう...。

以前にもブログで、何をフランスに持ってくるべきか、忘れないように書いておいたのですが、久しぶりに眺めてみたら、10年も前に書いていたのでした。

その後、持ってくる物は変化しています。それで、リストアップし直すことにしました。


羅臼昆布のお買い得品

この冬に帰国したときの発見の1つは、羅臼(らうす)昆布でした。しかも、お買い得な、切り落としの部分。

東京の友達の家でご馳走になったとき、北海道の友達が送ってくれたのだというのを味わったのです。びっくりするほど美味しいのでした。

友達は料理が特別に上手で、色々な食材について教えてくれています。彼女は以前には小料理屋さんをしていたくらいですから、プロなのです。

彼女曰く、羅臼(らうす)昆布の切り落としの部分は安く買えるのも良いのだけれど、こういう食材は市場に出回らないので、地元でないと手に入らない。

それから少ししたとき、別の友達が教えてくれた東京にあるオーガニックの食品店で店内を眺めていたら、それらしきものがあるではないですか! しかも、業務用という感じの味気ない大きな袋に入っていて、お安い。2袋購入しました。

昆布を美しく裁断した後の部分ですから、色々な形をしていて、見た目は悪い。でも、とても良い出汁が出ます。

無くなったとき、あの店に昆布を買いに行くためだけにわざわざ行くのは面倒。検索したら、ネットショップでも売っていますね。

左側が立派な羅臼昆布で、右のが私が買ったのと同じものだと思います。



右に入れた「羅臼耳昆布」を売っているショップに詳しい説明があるので読んでみました。高級品を作るために切り落とした部分は「耳昆布」と呼ぶのだそう。

羅臼昆布には甘味があって、濃い出汁がとれるのだそう。どうりで、私が気に入ったはずですね。昆布が大好きなので、いつも濃い出汁にしているのですが、これだと、そんなに昆布を使わなくても私好みの出汁がとれるのです。

高級品と耳昆布では出汁の味は違うのかな?... 私は十分だと思うのですが。それに、切り端だと柔らかいのも気に入っています。煮込んで出汁を取ったあと、引き揚げなくても煮ものと一緒に食べてしまってもOK。出汁を取った後に刻んで酢の物にしたこともありました。

確かに、羅臼昆布の切れ端は売っている店が極端に少ないようですね:
羅臼昆布を楽天市場で検索


しょう油

最近気に入っているのは、キッコーマンの「しぼりたて生しょうゆ」シリーズの醤油

開栓後常温保存で90日間しょうゆの鮮度が維持できるというパッケージ。ガラス瓶ではないので、スーツケースに入れるのも安心。料理用と刺身用に2種類持ってきます。


キッコーマンの醤油は、フランスでもスーパーや中華系の食材を扱う店で簡単に手に入るのですが、どうも味に満足しないので、日本からいつも持っていきます。オランダに工場があるそうなのですが、製法が違うのでしょうか?...


豆腐(長期保存)

パックに入っていて長期保存できる森永乳業の「絹ごしとうふ」が便利。

10カ月も保存できるというのが奇妙ですが、豆腐として十分に通用する味。

揚げだし豆腐などにすると、すこぶる評判が良いので気に入りました。

ただし、要冷蔵(10℃以下)なので、夏に持って行くのは無理。

こんなパッケージなのですが、飛行機に乗るときは危険物扱いになるので、手荷物では持てません。

以前は空港で買えたので、チェックインするときに預けてしまえば安心だったのですが、最近は売っていないようです。空港で買えなくなってからは、めったに持って行かなくなりました。

フランスでも中国系の店では豆腐を売っているのですが、固いので中華料理にしないと使えないように感じます。


ごまかし日本料理の材料

急に日本料理を作る必要があったときなど、これを使うと便利というのもあります。台所で作るところは絶対に見せない。すると、どうやってこの味が出たのかと感心されて、料理が上手などと言われてしまう...。インスタントなのですけど!

① ごまだれ

フランス人は、ゴマが嫌いな人はいないのではないかという気がします。日本食ブームになる前は、海苔などは見ただけで吐き気を催されたりしましたが、その時代でもゴマは大丈夫だったと思う。

それだけフランス人受けするゴマなのに、フランス人は全くと言って良いくらい使わないのですよね。たまに、創作料理をするシェフがサラダなどにまぶしているのを見た程度だと思います。

ゴマは日本から持ってきて、すり鉢ですっているのですが、ゴマダレにするほど擂るのはかなり大変なのです。というか、1回やってみたのですがうまくいかなかった。それで、ゴマの風味たっぷりのゴマだれを使っています。

気に入っているのは、
ミツカン 金のごまだれ 焙煎荒挽き仕上げ

肉と野菜の炒め物などにも使います。

少し前、ホワイトアスパラガスのためにマヨネーズを作ったら失敗して、分離してしまったので、ごまだれを入れてスプーンでかき混ぜてみました。

すると、マヨネーズのように固まってくれたのでした。

おまけにゴマ風味のマヨネーズになってしまったのが非常い美味しくて、ホワイトアスパラにもよく合ってしまったのでした。

マヨネーズが分離したときはどうしようもないのに、ごまだれを入れただけで固まったのかは不思議...。何か添加剤が入っているからなのかも知れないけれど、考えないことにする!

まだ、失敗しないマヨネーズと混ぜてみたことはないのですが、大丈夫なのではないかな。アスパラは来年の春にならないと食べないので、覚えておこうと思います。

アスパラは短い期間にしか食べられないので、毎週のように朝市で取れたてを買うのですが、毎回マヨネーズかムスリンソースで食べていると飽きてきます。たまにゴマ風味マヨネーズにするのも良いと思いました。


② ゆずのポン酢

柚子もフランス人には人気。レモンほどきつくないのに、香りが強いので理想的な食材だと思います。冬に日本からフランスに移動するときには買って持ってこれるのですが、ほんの少しの期間にしか東京で買えません。

それで代用するのが、ゆずのポン酢。

サラダのドレッシングに入れて和風サラダにすると、どうやってこの味を出したの? などと感心されてしまうので、気が引けるほど...。

インスタントだとバラしてしまうと、私が作る変わった味は全部それではないかと思われてしまうので、「お醤油少しと、色々...」などと答えて、成分を言ってごまかしております。



その他の食材

ゴマ白、黒、金の3種類。
フランスでも中国系の店で売っているのですが、粒が小さくて香りが少ない。
ゴマ油これも好まれるので、本来は使わない料理にも使っています。例えば、野菜の胡麻和えなどにも。
味噌チーズを感じさせるのか、フランス人にはとても人気があると感じています。
日本風に料理するときに使います。チャーハンなどに使ったら、ベタベタで不味いと言われてしまった。
抹茶アイスクリームを作るときに使うだけなので、安いものを買ってきます。冷凍庫に入れて保管しているので、毎回持ってきているわけではありません。

そのほかにも色々もってきて試したのですが、どうしても必要というのはこのくらいだと思っています。


持ってこなくなった食品

ひと頃は必ず持ってきていたのに、最近は持ってこなくなったものもあります。

片栗粉日本で売っている片栗粉は、カタクリからではなくてジャガイモで作っていると知ってがっかり。以来、フランスで売っているコーンスターチ「Maïzena」で間に合わせるようになりました。
干しシイタケフランス産の生シイタケが買えるようになったので。
日本酒私が付き合っているフランスの友人たちは、日本酒の味は分からない。珍しいと言って少し飲む程度なため、わざわざ持ってくる気がしなくなりました。
日本茶面白がって飲むフランス人もいるのですが、美味しいと感激されたことは皆無。自分でもフランスにいるときに飲みたくはならないので(軟水ではないため美味しく出ない)、持ってくる必要がないと判断しました。


続きへ:
フランス人に日本酒の味が分かるのだろうか?



ブログ内リンク:
★ 目次: フランスの日本食ブーム
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
昆布講座


シリーズ記事: 日本料理の夕食会を開いて(2015年夏)  目次


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2015/07/10
カナール・アンシェネ(Le Canard enchaîné)」は、広告収入はいっさいなしに購読料だけで運営しているために、痛烈に政治や社会の不正を暴いたりできる新聞です。時々、雑誌スタイルの特集号を出しているのですが、最新号は食の業界を暴くというものでした。外食産業界だけではなくて、世界的に有名な3つ星シェフや、マスコミ界がしていることも批判しています。

つい最近、ブログで書いたテーマと重なります:
フランスで問題にされているレストランの手抜き料理 2015/06/12

それで読もうと思ったのですが、小さな文字で書かれた特集記事は94ページもある。とりあえず、フランスにある和食レストランの批判に関する部分を読んでみました。


中国人に乗っ取られた日本料理

左が表紙で、右が和食レストランに関する記事。



寿司に関する項目として、「中国人、マキをとる」と題された記事は2ページ。マキ(maki)というのは、巻き寿司のこと。フランスで日本食ブームがおきていますが、フランス人にとって最も有名な日本料理は、何といっても、寿司です。

フランスには日本料理を食べさせるレストランは1,600軒以上あって、これはヨーロッパで最高記録なのだそう。この市場の年間売上高は9億ユーロ。

ところが、フランスにある和食レストランの9割は中国人が経営している。実際、和食ブームになってから、たくさんの中華料理店が和食に鞍替えしたのだそう。

そうだろうな、と思っていました。和食レストランがブームに乗ってできたというより、中国料理の店が看板を代えただけに見えます。実際、よく行く町にあった中華料理屋が、突然「Sushi」という文字を入れた日本料理店になってしまったのも見ていますので。店の名前も、日本語の単語になっている!

日本政府が和食の本物認定をしたときには、パリにある約700軒の和食レストランの中からは50軒くらいを選んでいたと書いてありました。この認証制度については、私も2006年にブログで書いていたのですが(農林水産省が海外日本食レストラン認証に動き出した)、いつの間にか消えたように思います。

これだけ中国系の和食レストランができると、日本の食材も買ってくれるでしょうから、本物と偽物を区別すると日本の輸出業者から反発があったのかな... などと思ったのすが、なぜ認定を止めたのかは分かりません。

中国系の和食レストランが偽物を出していることを示す例は、日本人の私には教えてもらう必要もないこと。私たちは、食べてみるまでもなく、店の前に立っただけで、ここは中国系だと分かるのですが、フランス人には区別できないらしい。アジア系の顔をしていると、日本人が経営していると思ってしまっているフランスの友人たちが何人もいました。

特集記事の中で面白いと思ったのは、マグロの材料についてでした。生で食べるマグロならthon rougeと呼ばれる魚が良いのに、中国系のレストランでは、安い材料ということでalbacore種を使っている場合が大半なのだという記述でした。

フランスで売っているマグロの種類は知らなかったので、調べてみました。ついでに、他の魚についても。




最もポピュラーな刺身の材料 

 マグロThon

フランスで刺身を作るときには、マグロは必ず入れます。

皮も取り除いたステーキ用の切り身を売っているので、大勢のために刺身を作るときには最も便利な材料です。来客用に1キロとか2キロとか買っても、刺身の大きさに切れば良いだけで楽でもありますから。ただし、スジが多いときには、白いスジをはがしたり、たたきにしたりする必要があります。

フランスで良く見かけるのは、thon(マグロ)に色の名前が付いた種類で、赤(rouge)、白(blanc)、黄色(jeune)とありました。余り魚にはこだわらない国なのでしょうね。肉の名前や部位には色々な名称があるのに、マグロに関しては色で区別した名称になっているだけなのですから。
仏語名日本語名学名説明
thon rouge
du Pacifique
クロマグロThunnus orientalis【日本】20世紀後半頃からクロマグロが高級魚と化した。
thon rouge
du Nord

thon rouge
de l'Atlantique
タイセイヨウ
クロマグロ
Thunnus thynnus【日本】用途はクロマグロと同様で、刺身、寿司種、葱鮪鍋(ねぎま)、焼き魚(塩焼き、照り焼き)などの材料として珍重される。
thon rouge du SudミナミマグロThunnus maccoyii【日本】人気が高いが、マグロ類の中でも特に絶滅が危惧されている種類にもなっている。

thon jaune

thon albacore
キハダThunnus albacares【日本】食通の間では旨いマグロと評される。
【フランス】thon rougeに比べれば価格が3分の1くらいと安価であるため、偽日本料理店で使っている。

thon blanc

germon
ビンナガThunnus alalunga【日本】小型のマグロで、缶詰などに用いられる重要な食用魚である。
【アメリカ】日本人・日系人コミュニティーでは、英語名の「Albacore tuna」から「アバコ」とも呼ばれ、寿司ダネとしても親しまれている。
【フランス】魚屋からは、生で食べたら美味しくないはずなので、thon rougeを買うようにと言われる。

thon obèseメバチThunnus obesus【日本】身は赤くて柔らかい。脂肪の多い「トロ」の量はクロマグロより少ないものの、刺身や寿司種に使われる。 春から夏にかけてはクロマグロの味が落ちるとされており、この時期にはメバチの需要が高まる。


thon rouge(赤いマグロ)がフランスでは他の種類と比較できないほど美味しいとされており、刺身で食べるにもこれが最高だと感じています。

赤マグロの小売価格の推移がありました:
☆ Insee: Prix moyens annuels de vente au détail en métropole - Thon rouge (1 kg)

1998年には1キロ 11.79ユーロだったのに、2014年には25.87ユーロ。

フランス国内での小売価格とあるのですが、私はここ数年は30~40ユーロくらいで売っていると見ているのですけれど...。パリだと、競争があるせいか、もっと安く売っているという感じはします。


thon blanc(白マグロ)は、白っぽい色をしているので刺身にする気がおこりません。魚屋さんに聞くと、やはり生で食べるマグロではないと言われるので、この名が付いているときは買わないようにしています。

マグロを売っているときも、上に書いたような名前で魚の種類を表示しない場合もあリます。

下は刺身にするために買ったマグロを買ったときにブログに入れた写真ですが、ステーキにするためのマグロとしか書いてありません。


フランスで買うマグロ: これはトロなのでしょうか? 2006/06/18

高級すぎる魚介類だけを売っていたために、不況で客足が遠のいてつぶれてしまったほどの魚屋さんなので、thon rouge(赤いマグロ)だっただろうとは思うのですが。


フランスで収穫される最高級の赤いマグロ(thon rouge)の8割は日本に輸出されているのだそう。それで、フランスでは非常に量が少ない。偽和食レストランで出すマグロの大半は、ヴェトナムかスリランカから輸入した冷凍の黄色いマグロ(thon jaune / albacoreを使っているので味は非常に落ちるとのこと。

フランスの偽和食レストランを批判する記事を読んだ後、「albacore」と書かれたマグロに出会ったので写真を撮りました。



なんとなく美味しそうに見えないマグロでした。さらに、「albacoreのマグロのヒレ肉」と書いてあるので、これが偽だと謂れていた黄色いマグロかと思って買うのを止めました。


1度だけ、行きつけの魚屋さんで「寿司用のマグロ」として売っていたのがあって、それは飛びぬけて美味しいと思いました。その頃はマグロの品種について気にしていなかったので、あれが何の種類だったかは確認していませんでした。ただ、フランスで買うマグロにはスジが多いのに、それがないので、部位が違うのだろうと思いました。


スジが多すぎる部分も入っているマグロを買ってしまったときは、スジを抜いてからタタキにして出しています。

 

上の表に入れた6つのマグロの種類は絶滅の危機にあるのだから、食べるのを止めようと言っているサイトもありますね...。刺身にしてしまって申し訳ないです!


 鯛DauradeDorade)

フランス語で「鯛」の綴りは、dauradeとdoradeの2つがあるのですが、どちらでも良いようです。

最もよく見かけるのは、daurade grise(灰色の鯛)かdaurade royale(ロイヤル鯛)。フランス人にとって最高の鯛は「daurade royale」なのだそうですが、刺身にするには「daurade grise」の方が美味しいと私は感じています。

仏語名日本語名学名説明
daurade griseメジナモドキSpondyliosoma cantharus英語名「Black seabream」の翻訳は「黒鯛」と出る。
daurade royaleヨーロッパヘダイSparus aurata天然産の他にヨーロッパ各国で養殖されている。
dorade rose
pageot rose
クロモンダイPagellus bogaraveo
Beryx decadactylus
学名のBeryxはキンメダイ属
dorade japonaiseマダイ (真鯛)Pagrus major【日本】重要な食用魚で、「鯛」といえば狭義にはこの魚を指す。

鯛は、魚のおろし方がうまい人がいる魚屋さんで買って、3枚におろして、皮もはいでもらっています。取り除いたものはスープにすると言って、すべて別に包んで持ち帰ります。

魚のおろし方が下手な人しかいない店では、やってもらいません。小型の鯛を買ったときなどには、食べるところがほとんど無くなってしまう!




 サーモンSaumon

刺身にする魚をフランスで探すとき、最も手に入りやすいのはサーモンです。

日本では、鮭の刺身や寿司はめったに食べないものだと思っていたので抵抗があったのですが、フランスで食べているうちに慣れてきました。

そのうち、日本でもサーモンが刺身に出るようになってきたように感じます。マグロが不足しているからなのか?... 何かしら理由があるのではないかと思うのですが、不思議です。


サーモンはビオのも売っているのですが、刺身にするには養殖の方が好き。色が美しいのと、脂がのっているので。

Label Rougeラベルルージュ認証スコットランド産サーモン(Saumon Écossais Label Rouge)が刺身には最高だと思っています。

ラベル・ルージュ(Label rouge)というのは、優れた食品に与えられる政府認定マークです。

フランスの品質保証なのですが、スコットランド産サーモンはフランス産でない産品として初めて、1992年にこの認証を取得したのだそうです。

サーモンは、丸ごとの姿か、1人前に切ったステーキ用として売っています。

私がいつも買うのは、頭に一番近い部分です。その方が脂がのっているように感じるので。




刺身で食べるのが最高だと思う食材

シーズンが限られますが、私が絶品だと思うのは、次の2つ。

 手長エビ、スカンピ、ラングスティーヌ(langoustine) 

甘海老のように美味しいのです。



殻が非常に固いエビなので、身を取り出すのが大変なのが難点。
でも、刺身として食べる食材としては、これは最高だと思っています。

高価な食材ですが、取り除いた殻は非常に美味しいスープになるので無駄がない。

エビのファミリーとしては、Gambas、Crevetteが最も一般的なのですが、生で食べると美味しくないと思いました。日本でも寿司に加熱した海老が乗っていると幻滅するので、それをやる気にはなりません。


 帆立貝Coquille Saint-Jacques

生で食べるので、生きている貝付きのを買います。
紐の部分は別にして、細く切って刺身にすると美味しい。

魚屋さんから勧められて、ブルターニュ産のホタテ貝を刺身にしたことがありました。甘味があって最高に美味しかったです。

その時買ったホタテ貝の写真を撮っていました。



あの味は忘れられません...。改めて眺めてみると、ブルターニュ産というだけではなくて、手で採ったと書いてありますね。お値段は1キロ、14.50ユーロとある。9年後の写真に入っている値段なのですが、今でも、普通のホタテ貝なら、シーズンの盛りのときには半額くらいで売っています。


貝としてはアワビもありますが(捕獲制限があるので、めったに見かけませんが)、刺身にするよりは、叩いてからバター焼きのステーキで食べた方が美味しいと思いました。


 ウニOursin

ウニはやはり生で食べると美味しいと思います。シーズンには、かなり簡単に手に入ります。


フランスのウニは、中身が貧弱 2012/08/08


時々使う海産物

上に書いたのが刺身によくしている材料ですが、他にも試しています。

 イカ

柔らかいものが売っているときには、糸づくりで使います。
イカの質が良ければ、かなり美味しい。

生で食べられるかどうかをテストするには、猫にハラワタを食べさせてみます。食べてくれなかったら刺身にはしない。嗅いだだけで遠ざかっていかれたりすると、加熱して食べる気さえ薄れるので困ります。

イカは、Calmar(Calamarとも綴る)ないしEncornetと名前がついて売られているのですが、区別はないようです。刺身にするのは、大きすぎない形で、皮が薄くて身が柔らかそうなイカを選んでいます。

encornetには白(blanc)と赤(rouge)があるのだそう。皮が厚そうに見えるencornet rougeは、日本で普通にあるイカに似ていて、値段が安いです。でも、生で食べると美味しくない。


イカの仲間としては、Seiche(ヨーロッパコウイカなど)も売っています。

グロテスクなので、生では食べられないだろうと思っていたのですが、上手にやれば刺身で食べられるようですね。

コウイカ(スミイカ)の刺身

でも、墨が多いので、私は失敗しそう...。それに、日本で売っているのとフランスのとでは種類が違うかもしれないし。


 イワシSardine

非常に活ききの良いものでないと怖いので使いません。

小骨を抜くのが手間がかかるので、大人数のときには作りません。


 イクラŒufs de saumonCaviar Rouge

瓶詰で売っているので、ストックしておけるので便利。瓶から取り出してから白ワインで洗って使っています。

私は好きですが、フランス人は特に喜んでいるようには見えません。

魚の卵は他にも瓶詰で売っていますが、やはり鮭の卵が一番美味しいですね。


そのほか、何が刺身にできる?

試してみて美味しくないと思った魚も色々ありますが、省略。

まだ試していないのは、カツオのたたき。カツオはboniteで、よく売っています。thon listao、thon rose、thon roséとも呼ばれるのだそう。thon(マグロ)の文字が入っています。カツオはマグロ族なのでした。

鰹のタタキを試していないのは、日本でもやったことがないので自信がないためです。それに、フランス人たちはboniteは安いけれど不味い魚だと言うので実験する気にならない...。


フランス語のサイトで簡単にできる刺身の作り方を紹介していたのですが、私が上に書いた魚の他に、次の2つも加えていました。 私は何となく生で食べる気がしない魚なのですけれど...。

マグロは絶滅の危機にあるのだから、寿司は別の魚を食べようと書いているサイトで挙げていたお勧めは次の魚でした:
そのまま切って寿司や刺身にしたら美味しくなさそうに私には思えるのですけれど...。サバは酢でしめますよね? こういう魚が寿司ネタになるとしていながら、作り方を紹介しているわけではないのです。魚に下味を付けたりはできないフランス人や中国人に勧めてしまって良いのだろうか?...


ところで、ミシュランの星を取ったパリの和食レストランで食べたフランス人が、turbot(イシビラメ)の刺身が絶品だと言っていたので試してみたことがありました。



本来は美味しい魚らしいのですが、私が刺身にしたら全然おいしくなかったので、1回試しただけです。

たぶん、ただ切って刺身にするだけではなくて、シェフは下ごしらえしていたのだろうと思います。

例えば、こんな感じにするのではないかな?:
簡単 平目の昆布締め

少し前にテレビで日本で有名な寿司屋の調理場を見せる番組を見ました。寿司は新鮮な魚を使うのが勝負なのだろうと思っていたのに、そうではないので驚きました。

色々な下ごしらえがあって、中には下味を付けて1週間寝かすなどというのもあるのでした。余りに低温ではいけなくて、冷蔵庫は氷で冷やすタイプ。見ていて、本物のお寿司屋さんでの支払いが非常に高いのも無理ないな、と分かりました。


魚のあら汁

生で食べられる新鮮な魚介類を買うと、非常に高くつきます。それで、魚のあら、エビの殻、帆立貝のヒモなどを捨てるのはもったいないので、スープにしています。ところが、甲殻類は良い出汁がとれるものの、魚を使うとうまくできない。

先日の食事会でも鯛のあら汁は失敗だったと反省していたら、ふと思い出しました。

東京の友人の家で持ち寄りの食事会をしたとき、レストランを経営している人が「まかない料理です」と言って、鮭の味噌汁を作ってくれたのですが、それが驚くほど美味しかったのでした。

親しくなった魚屋さんがサーモンの頭をくれることがよくあるので(フランス人は捨てる)、スープにすると美味しくできないし、猫も食べてくれない。

何とか美味しくできないかと思っていたのです。何がコツなのかを聞いたら、まず熱湯で鮭を洗うのだと言うので感心していたら、料理上手な仲間たちが「あなた、知らなかったの?」という風に反応してきたのでした。

鯛の場合も同じなのだ! せっかく教えてもらったのに、すっかり忘れていた私...。私は子どものときから魚より肉の方が好きだったので、魚料理は全く研究していない...。

【楽天レシピ】 あら汁のレシピ ⇒ 鯛のあら汁のレシピ


ついでなので、フランスでは入手できないので、日本から持って行く調味料などもリストアップしてみました。
続きへ:
日本から持っていく和食用の食材





ブログ内リンク:
ブルゴーニュで刺身の材料を仕入れるのは難しい 2015/07/09
★ 目次: フランスの日本食ブーム

外部リンク:
THON  tout sur le thon, recettes, saison du thon
Le rouge et le blanc, thon sur thon
おさかな情報: タイ型魚類
DAURADE  tout sur la daurade, recettes, saison de la daurade
赤ラベル(LABEL ROUGE)
Encornets - calamars
☆ 「刺身の盛り付け」 私の盛り付けのポイント:
  鯛の姿造り1 ⇒  鯛の姿造り2
 ⇒ 刺身は魚を寝かせた(熟成させた)方が美味しい?
異食…九州の民は、なぜサバを生で食べても平気なのか
☆ CUISINE JAPONAISE FACILE: SASHIMI
フランスの日本レストランの歴史と現状
☆ ルポルタージュ: Sushis, les recettes d'un succès - Documentaire 2015


シリーズ記事: 日本料理の夕食会を開いて(2015年夏)  目次


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2015/07/09
ずっと、フランスの魚は美味しくないと思っていました。

勝手に考えた理由は、フランスに面した海には海流に動きがないからだ、ということでした。英仏海峡は泳いで渡れてしまう人もいる。地中海は穏やか。そんなところに住んでいる魚たちには筋肉が発達しないので味が薄いのだ。フランスの友人たちにも、そう言っていました。

日本の魚は美味しい。秋のサンマなどは、焼いて醤油をかけただけだって強い味がある。5月のカツオもある。そもそも、フランスでは魚の旬なんて気にしないではないか...。

そもそも、農業をやっている人たちは主張を通すために犯罪になるようなことをするデモをしても大目に見られているのに、漁業者たちは同じような大胆なデモはしないし、全国ニュースでも騒がれない。フランス人たちは、肉とパンを食べていれば生きていけると思っているのであって、魚がないと困るという意識が余り無いのではないか?...


ところが、パリの日本料理店で、フランスの魚も美味しいのだと知ったのでした。日本料理が好きというフランスの友人がボチボチ現れてきた頃でした。

コストパフォーマンスが良くて美味しいと、パリに住む日本人に人気がある店だと聞いて行ってみた店です。

今は中国系の日本料理店になってしまったのですが、安くて、日本では普通にある素朴な日本料理も美味しく食べられる店でした。フランス人に日本料理を食べさせたいときには必ず行く店になりました。

ある時、鮭のカマの煮込み料理をとったときが衝撃でした。

フランスの魚屋では捨ててしまう部分です。

それが、素晴らしく美味しかったのです!

フランスにだって、探せば、美味しい魚があるのではないか?

フランスで食べる魚料理が美味しく感じられないでいたのは、新鮮な魚を内陸部に運ぶのが難しかった昔にできた伝統的なフランス料理の調理法によるものであって、ソースの味しかないからではないか、と思いました。

その後、フランスで日本食ブームになり、私が日本料理を作るのを期待されるようになったので、刺身にもできるような質の良い魚を売っている店を探すようになりました。

それで出会ったのは、50キロほど先にあるこだわりの魚屋さん。パリの中央市場に行って仕入れをしていているそうで、仕入れをした魚介類を保存する施設を見学させてくれました。びっくり。ピチピチ跳ねているエビなどもいる。

その後も経験しましたが、良い魚をいれている魚屋では、魚を食べる国として知られる日本人が良い魚だと認めるのは名誉だと思うらしくて、非常に親切にしてくれるのです。実を言って、私は日本では余り魚を食べないで育ったので、魚のことは何も知らないのですが...。

でも、魚が新鮮かどうかくらいは、見ただけで判断できます。

ただ醤油とワサビで食べても美味しい魚があるのでした。魚をそれほど食べる国ではないので、養殖はそれほど発達していないから、天然の美味しい魚が日本より手に入りやすいかもしれない、とも思うようになりました。

ブルターニュの帆立貝には甘味もあって、こんなに美味しい帆立貝の刺身は日本では食べたことがないとも思いました。殻付きのウニも、身は少ないけれど美味しい。アワビに漁猟制限のために番号が付いているのを売っているのですが、ものすごく美味しい。

でも、フランスの内陸部にいると、新鮮な魚を買える店はかなり限られるのです。初めにフランスにも美味しい魚介類があると教えてくれた魚屋さんも、不況になってから余りにも高級魚を扱っていたのがあだになって客足が遠のき、ついに閉店してしまいました...。


魚は金曜日に買う

海から遠いブルゴーニュ地方では、魚介類は絶対に食べないという人たちがいます。頑なに食べない! 食べる習慣がなかったという理由だけではなくて、子どものときに食中毒した経験があるからではないか、と思ってしまっています。

ブルゴーニュで最大の都市ディジョンでさえも、魚屋は1軒もありません。1軒あったのですが、だいぶ前につぶれました。買いたかったら、大きなスーパーか、朝市が開かれる日を待って行くしかありません。

キリスト教の伝統として、金曜日には肉ではなくて魚を食べるという習慣が残っています。従って、金曜日の朝市では、他の日には比べられないくらい魚屋さんの陳列棚が充実しているます。

スーパーで魚を買うことはまずありませんが、やはり金曜日には魚屋さんの品ぞろえが良いのではないかと思います。金曜日にだけ魚コーナーが開く小さなスーパーもありますね。

魚は金曜日に買いに行くに限る!

フランスに日本食ブームがおこってから10年くらい。刺身にできる魚を売っているところを探してきましたが、現在のところ、3カ所しか見つけていません。50~100キロ、車を走らせて行く必要がある町です。フランスでも、漁港がある町や、パリでは、生で食べたくなる魚介類をたくさん売っているので羨ましい限り...。


パリの中央市場まで行ってみても...

食通の友人たちに寿司を振る舞う夕食会を開いたときには、行きつけの魚屋さんが仕入に行くのに同行する許可をもらって、パリ中央市場まで行ってしまいました。夜10時ころに出発して、朝に帰ってきたという強行軍。

世界最大の生鮮食品市場の1つと言われるランジス市場です。何か、みんなを驚かせるようなネタを見つけられるのを期待したのに、いつも見ているものしかなかったのでした。フランスに流通している魚介類の種類は少ないのですね...。



築地に行けば、どうやって食べるのかと思う奇怪な魚介類がたくさんあるのに...。それに、売っている人に調理法を教えてもらったり、売れ残りを安く売ってもらったりもできるので、築地は楽しいです。

魚屋さんの方は「すごいだろう~」と言って自慢していたので、東京の魚河岸の品数はもっとスゴイのだ、と言うのは遠慮しました。

その魚屋さんは、人口が少ない小さな町で高級魚を売っていたので、不況になったら客足が遠のき、ついに店じまいしてしまいました。あの時、中央市場に連れていってもらって良かった。

築地のように普通の人が簡単に入れる場所ではないので、1度見させていただいた価値はありました。会場に入るために必要な白衣まで用意してもらったのです。パリ中央市場は一般の人が見学できるツアーもありますが(PRの動画はこちら)、ここは完全にプロの人たちの市場なので、何回も行ってみたいという場所ではないですね...。

当時はフランスで日本食ブームになったばかりで、私も張り切っていました。パリの中央市場まで買い出しに行ってしまったというのも、そういう時だったからでした。



この時集まった仲間に数年後に会ったときにも、あの時の食事会は素晴らしくて生涯忘れられないなどと、お礼言葉を言ってくれています。まだフランスで和食を作るのに全く慣れていなかった時で、大した料理は出せなかっただろうと思うのですが。鍋で米を炊いて失敗して、炊きなおしたのを思い出します。

その後は、パリの中国系の店に行ったら炊飯器を売っていたので、3合炊きの電気釜を買いました。それ以来、フランスの友人たちのために和食を作るのはずっと楽になりました。

調べてみたら、今ではネットショップでも買えてしまえるのでした。それだけ、フランスで米を炊く人が増えたからなのかな?... でも、これでご飯が炊けるのかと思うようなタイプもある。

フランスのアマゾンで炊飯器を検索


フランス人には、日本料理といえば寿司なのだけれど...

日本では、刺身用でない素材を買って刺身を作ったことなどはありませんでした。それで、フランスで刺身を作るときには素材を仕入れることに最大の努力しています。中毒なんかをおこされるのが一番怖いですから。

生魚を硬水で洗うと台無しになると教えられて以来、水道水で洗うのは止めました。刺身を作るときには、冷蔵庫に入れて保管しているペットボトルで買った天然水で洗っています。


フランス人にとっての日本料理は何と言っても寿司。それで初めは、日本では握りなどを作ったことはないのに作りました。



でも、本物の寿司屋の寿司には遠く及ばない出来。これが寿司かとフランス人に思わせたら、日本人として申し訳ない。それに、たくさん作るのは大変なのですよ...。

それで、手巻き寿司にしてみました。



ところが、手巻き寿司はフランス人には余り人気がない。

自分で作業するのが面倒だからかな?... それと、手巻きにするとご飯をたくさん食べることになってしまうのが嫌われた理由かもしれない。たぶん、1回か2回でやめたように思います。

それで最近は、前菜として刺身、ということにしています。刺身で出すとたくさん食べられるので、私の交友関係では寿司よりも気に入られています。


刺身風カルパッチョも作る

フランスにいるときに醤油味というのは、なぜか私は食が進みません。フランス人には珍しくて良いらしいのですが。刺身には醤油をたっぷり付けて食べています。

刺身になる魚介類が手に入ったとき、私自身はカルパッチョにするのが好きです。大皿を皆で突っついて食べるのが余り好きでないせいもあります。

1人前ずつの皿で、刺身のように大きく切った魚で「カルパッチョだ」と言って出したときのもの ↓



カルパッチョという料理は、生の牛肉の薄切りを並べたもので、画家ヴィットーレ・カルパッチョの絵画にある独特の赤い色から来ています。



ですので、生の魚を並べて「カルパッチョ」と呼ぶのは私が勝手につけた名前だと思っていました。でも、最近は日本料理の影響か、生のサーモンやマグロの薄切りで作ったものを「カルパッチョ」と呼んでフランスのレストランで出るようになりました。イタリアでは、もっと以前からあったのではないかという気もしますが。


フランス人に日本料理を食べさせると言ったときには、生で魚を食べることを期待されます。

刺身にしている魚について調べてみたので次回に書きます。

続きへ:
フランスで刺身にできる海産物をリストアップしてみた

シリーズ記事: 日本料理の夕食会を開いて(2015年夏)  目次






ブログ内リンク:
★ 目次: フランスの日本食ブーム
築地の魚河岸が楽しい♪ 2008/02/28


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蛇足:

築地の魚市場のことに触れて、ここはどうなったのか調べてみました。

築地場外市場のサイトにある情報によれば、場内市場は豊洲の施設が完成する2016年に移転し、場外市場は残るのだそう。築地は行きやすくて、私は場内市場の雰囲気が好きだったので残念。

で、その跡地はどうなるの?

日本の友達から「築地はカジノになるのだ」と言われたときは冗談だと思いました。でも、「統合型リゾート(IR)の整備を促す法案」というのがあって、カジノを作るのが真面目に計画されていると知ってびっくり!

フランスにはカジノがありますが、保養地にしか作れないはずです。つまり、お金持ちが長期滞在して、時間を持て余しているような場所。パリ市内には間違っても建設が許されないはずです。賭博は麻薬中毒のようなものにもなりますから、庶民が気楽に行けてしまえるような場所に作るのは危険が大き過ぎるという見地からだろうと思います。

ただし、喜ぶ人たちもいるはずなのは確か。古代ローマでは、立派なコロッセウムを各地に作り、庶民を闘技の興奮に浮かれさせて、政治の問題なんか考えないようにして効果があったのを思い出してしまう...。

まさか、こんなに人口が密集している東京都内にカジノを作るなんてことは実現しないだろうと高をくくっていたのですが、推進派は実現させようとしているみたいですね。突っ走る日本...。怖いな...。

着々進むカジノ解禁 “依存症”規制はシンガポール型で決着か 2015/07/03
内閣官房関係者「日本はTPP加入ならカジノ解禁する状況に」 2015/06/12
実現が進まないカジノ解禁、危惧される問題とは? 2015/06/15
カジノ誘致合戦 ~お台場と築地、勝つのはどっちだ~ 2014/12/11


2015/07/04
フランスにいると、家に友人たちを招待して食事を出す機会が非常に多いです。誰かがふらりとやって来たときも、おしゃべりしているうちに食事の時間になれば、「食べていらっしゃいな」になるのが普通です。

というわけで、6人分くらいのために料理を作るのは何でもなくなりましたが、招待客の人数が多くなると、やはり緊張します。

フランスで日本食ブームになってからは、あらかじめ食事に招待したときには和食を出すようになりました。

前回の日記「友人宅での昼食会が終わった2時間後、和食の夕食会を開く」に書いた日には、友人の家で昼食をご馳走になり、その時のメンバー11人が夕方には私のところに来て、私が作った日本料理を食べるというものでした。

昼食が終わったのは午後6時過ぎ。「8時前には来ないでね」と言って家に帰って夕食の支度。遠慮して9時頃になったらやってくるかと思っていたのですが、8時になったら三々五々集まってきました。

翌朝には旅行に出る人たちがいたので、そんなに遅くから食事を始めたくなかったのだろうと思います。そうでなかったら、フランスで夕食会といったら、夜の10時ころから食べ始めても平気なのですけれど。

昼食が終わってから2時間しかたっていないので、シャンパンなどを出した食前酒タイムではおつまみを出しませんでした。そこでお腹がいっぱいになって、せっかく用意した料理を食べてくれなかったら、私としてはがっかりしてしまいますから。

庭で食前酒タイムを始めてから1時間くらいにして、食事のために用意していたテーブルに移動してもらいました。


出した和食のメニュー

料理の準備をする時間がないので、あらかじめ前日に作っておけるものを多くしました。それと、昼食をご馳走になった後で私は疲れているはずなので、手間をかけないでできる料理を選びました。

今後にメニューを考えるときのために、何を作ったか、何が良くて、何が悪かったかなどをメモしておきます。

せっかく飾りつけにも努力したのだから、記念に料理の写真を撮っておけば良かったのですれど、自分が料理を出す役割になっていると、その余裕がない...。みんなはさかんに写真を撮っていたのですけれど。



 刺身盛り合わせ: 
  • クロマグロ(thon rouge)
  • サーモン(スコットランド産ラベル・ルージュ)
  • ブルターニュ産の鯛(dorade grise)
魚介類が豊富な冬ではないので、これだけしか仕入れることができなかったのが残念。手長エビ、貝付のホタテ貝で作る刺身がフランスでは最も美味しいと思っているのですけれど、売っていなかった...。

ズッキーニのツマ付け合わせは、友人の家庭菜園でとれた小さなズッキーニで作ったツマ。

フランスで刺身を作るとき、ツマはズッキーニで作る! 2007/08/21

日本から持って来た生姜の酢漬け。
これが、フランス人はやたらに好きなようなのです。

ソースは、ワサビ、ショウガ。
フランス産のショウガはするとスジだらけなので、中国系の店で買っています。



 海草サラダ

変わったものも出したいと思ったら、日本から持ってきていたパックが1袋あったのを思い出したので出しました。

11人で分けると、ひと口ずつしかないのでどうしようもない。後で気がついたのですが、こういう場合は、レンゲにのせて出せば良かった。

ひと口サイズのおつまみを出すときには、これが気に入っているので、レンゲはたくさん日本から持ってきているのです。



私は美味しいとは思いませんでした。やはりインスタント食品の味...。

ソースは自分で作るべきですね。時間があったら、キュウリのスライスを入れた酢の物と合えたらマシだったと思う。

ワカメは、フランス語では「fougère de mer(海のシダ)」と訳せるのですね。こう呼べばフランス人にもイメージがわくので良い命名。



 ほうれん草の胡麻和え

フランス人はホウレンソウが嫌いな人が多いのですが、胡麻は人気があるので、この料理にすると嫌いな人も食べてくれるのを発見しています。

ほうれん草は前日に茹でておきました。

ゴマは日本から持ってきています。フランスでも中国系のお店で買えるのですが、小粒で美味しくないので。

この日のメンバーの中には、以前に私のホウレンソウの胡麻和えを食べて、美味しいのに驚いたとその後も話題に出してくる若者がいたので、彼のために作りたいと思ったのでした。

★ シリーズ記事目次: フランスでは、なぜホウレン草を嫌う人が多いのか? 2011/03/04



 肉じゃが

前日に作っておいて、当日に温めれば良い料理として思いつきました。

買い出しに行く朝市には、パリでは食べられないような豚飼育農家がいるので、この豚肉は食べさせる料理を出したいと思ったのも理由。脂身が多いéchine de porcの塊を買いました

これと、フランス産シイタケ、新じゃがを昆布だしで煮ました。

フランスで、どのようにシイタケが栽培されているのかを見学 2013/01/10

ジャガイモは、見た目が良いように、丸くて小さなのを使いたいと思いました。

丸くて小さいジャガイモとしては、Bonnotte de Noirmoutier(ボノット・ド・ノワールムティエ)という品種が最高品です。Ratte(ラット)も小さなジャガイモ。それらは朝市で売っていたのですが、レストランで出会って美味しいと思ったgrenaille(グルナイユ)があったので、そちらにしました。

つまりは、育ちそこなって小さなジャガイモなのですが、肉じゃがにしたらとても美味しかった。普通のジャガイモよりは高めのお値段ですが、ボノットよりはずっと安い。

肉じゃがには、グルナイユで十分だと覚えておこうと思います。むしろ、肉ジャガというさっぱりした味付けだと、このジャガイモのおいしさが引き出せたと思う。

grenailleに出会ったときの日記:

久しぶりに行ったレストラン 2013/07/04

パリ中央市場のサイトでも、この育ちそこないのジャガイモがブームだと書いていました。


Le boom de la pomme de terre grenaille...

35mm未満のジャガイモを「grenaille(グルナイユ)」と呼ぶのだそうです。品種としてはcharlotte(シャルロット)種のジャガイモが最高だそうです。私が買ったのも、それに見えました。大きく育たないから味が凝縮しているのでしょうかね。甘味が強いと表現しています。

肉じゃがは私たちにはお惣菜すぎる料理ですが、この時も評判が良かったです。ただし、出す前にどういう料理であるかをフランス人に説明すると、まずそうな料理をイメージするらしいのですが。



牛肉たたき

牛肉のたたきは、少し前に私のレパートリーに入った料理です。

突然やってきた友人たちに残り物を食べさせるにあたって、大きなコート・ド・ブッフ(Côte de bœuf)をバーベキューで焼いた残りがあったので、日本風にたたきにしてみたのです。あまり良い肉ではないものだったせいか、少し肉が固かった。それで、薄切りにしてから包丁の背で叩いてみたら、柔らかさがでました。肉を叩くというのは、フランスの肉屋もやるのだそう。

タレは、こういう感じではないかと思って作ったのですが、すこぶる好評だったのでした。

それで、それをやろうというアイディアが浮かんで朝市に行ったら、良い肉を売っている肉屋で、見るからに美味しそうなサーロイン(Faux-filet)の塊があって、「買ってちょうだい」と言っているように見えたのでした。

シャロレー牛のサーロイン(faux-filet)を使いました。
7センチくらいの厚みで、1キロ強という感じの塊。

日本の牛肉のように霜降りではないのですが、素晴らしく美味しいサーロインでした。

前日の夕食をバーベキューにして、分厚いサーロインの両面をさっと強火で焼いて冷蔵庫に入れておきました。

タレは、新ニンニクをおろしたものに、醤油、胡麻油、ごまだれ、ゆずのポン酢などを入れてかき混ぜ、味見をしながら整えました。これは前日に作って、冷蔵庫で寝かしておいてOKでした。

刺身などの料理が終わったときに、たたきに取り掛かる。スライスして味見したら、非常に柔らかったので、たたく必要は全くありませんでした。

平たい大皿に入れて、サラダを敷き、その上に薄切りにした肉を並べる。それから、エシャロットの薄切り(水に少しさらした)、イタリア産のケッパーと小粒のオリーブ、チャイブのみじん切り、シソの葉、グロゼイユ、炒った黒ゴマを散らす。

庭になっているグロゼイユ(赤スグリ)は、そのまま食べるのは好きではないので、最近はレモン代わりに使っています。

小さな赤い実がちらしてあると食慾をさそるので気に入っています。

ケッパーは、少し前にタルタルステーキを作ったときに使った瓶に残っていたので入れてみたのです。生の牛肉に合うわけなので、牛肉のたたきにも、これがないと物足りないと思うほど良く合っていました。

タレは、好きな人が付けるように別に添えました。生のニンニクをおろしたものが入っているので、癖が強すぎるかもしれないので。

牛肉のたたきは、とても好評でした。素晴らしい発見だと、褒めちぎられました。パリで日本料理店に行く友人たちも、この料理と出会ったことがなかったのだそう。

いってみればローストビーフだから、違和感が全くないのでしょうね。それでいて、ローストビーフとは全く違って日本的なのが新鮮な驚きになったようです。

牛肉のたたきは、私の夏のレパートリーにしようと思いました。刺身を作るのなんかよりずっと楽だし、魚介類より肉の方が安上がりという利点もある。

量は2倍や3倍にしても、皆は平らげただろうと感じました。少なくとも、倍を用意しておいた方が良かった。計算してみて気がついたのですが、11人で食べれば、ひとり当たり100グラムくらいしかなかったのでした...。

【楽天レシピ】 牛肉のたたき



 茸の炊き込みご飯

イメージ写真
【久世福商店】混ぜご飯の素【2合用】<山菜きのこちらし>
この冬に長野を旅行したときに、老舗らしい佃煮屋さんがあったので、色々な茸が入った炊き込みご飯のパックを買って持ってきていたので、それを使ってみした。

それに、今が旬のグリーンピースを茹でておいて、炊き上がってから加えて色どりをよくしました。

でも、全く美味しくなかった!

やはり、インスタント食品は良くないですね。茸の香りなんては全然ない。色々入っているから、昆布出汁のうまみも、日本から持って来た白米(最近気に入っている「ひとめぼれ」)の風味も、全く消えてしまっていました。

私がいつも作っているシイタケご飯の方がずっと美味しいです。切った生シイタケを米に加えて、昆布出汁と白ワインを入れて炊き、炊き上がったら風味の良いバターを加えて混ぜるというだけのレシピ。グリーンピースがシーズンのときには入れるという程度。シイタケの香りが立ち上って、これで十分という炊き込みご飯になるのです。

それを食べたことがある友人は、シイタケご飯の方が美味しかったと言っていました。

18人参加の和食パーティーで魚沼産のコシヒカリで白米を出したときは、「こんなにお米が美味しいものとは知らなかった」と感激していた友達もいたのです。あのインスタント炊き込みご飯のパックを使ったのが大失敗だった...。

実は、いつもは刺身と一緒に出すのですが、この日は私自身がご飯なんか食べたくないほどお腹がいっぱいだったので、出しそこなっていました。でも、牛肉のたたきのときの皆の食べっぷりを見ていたら、ご飯も出さなければ、と思って出したのでした。

お変わりをする人は誰もいなくて、3合炊いたご飯の半分は残ってしまいました。

やはり、フランス人は、米のようなお腹を膨らませる食材は好きではないのだと思いました。刺身や牛肉のタタキをもりもり食べていたのは、いくらお腹がいっぱいでも美味しいから食べたのだろうと思う。

★ シリーズ日記: フランス人にとっての米 2012/11/03

和食を作るとご飯がなければという先入観があるのですが、反省しました。お蕎麦などにした方が珍しくて喜ばれただろうと思う。



鯛のあら汁(味噌仕立て)

ご飯と一緒に食べるように、刺身で使った大きな鯛の骨と頭で出汁をとった味噌汁を出しました。

これは人気がありませんでした。お腹を満たすためには、味噌汁はなしにして、肉じゃがの大盛りを出して、皆で取り分けてもらえば良かった。私が小鉢に入れて出す必要はないのだから、その方がずっと楽でした。

汁には鯛の身を少し残して入れたのですが、これはもったいなかったと反省。あんなに質の良い鯛は、刺身のままで食べた方が遥かに美味しかった。

さらに後になって反省。鯛の残りで下手の汁物を作るよりは、飾りにすれば皆を驚かせる演出効果があったはず。刺身がほんの少ししかなかったとき、量を多く見せるためにやってみたことがあったのです ↓


今日つくったお刺身 2010/05/29

この日はスープを出す必要はなかったと思うけれど、喜んだ人もいたかな?...

甲殻類のスープは美味しいですが、フランス人には魚の匂いがするのは苦手なのかもしれない。ショウガを少し刻んで入れたのだけれど、やはり魚の匂いが消えなかった。私の作り方も悪いのでしょうね。もっと研究しないといけない!

反省して、あら汁の作り方について書きました:
フランスで刺身にできる海産物をリストアップしてみた 2015/07/10


ここまでは、お箸で食べてもらいました。


 チーズ:

皆がお腹がいっぱいの状態で来るだろうと思っていたので、普通ならすべきチーズの盛り合わせは予定しませんでした。

出したのは、買い置きがあったベルトー社のエポワス(Époisses Berthaut)だけ。

ブルゴーニュのAOCチーズ。普通に家庭で食べるエポワスは、カマンベールくらいの大きさの容器に入った250グラムですが、この日に出したのはエポワス村のチーズ工房で買ったので、その3倍か4倍ある大きさです。

こういう大きいのは、大勢が集まったときに出してしまうに限る。

ご飯と味噌汁に人気がなかったので、さすがに皆はお腹いっぱいになってきているのだろうと思ったのですが、エポワスの熟成度が良いので、男性陣は大喜びでたくさん食べていました。

エポワスは癖の強いブルゴーニュのチーズなので、それが嫌いという人のためにはフレッシュチーズを用意していした。

でも、女性たちはさすがにお腹がいっぱいの様子で、フレッシュチーズの注文はありませんでした。

それにしても、この日に出したエポワスは、みごとにクリーミーに溶けていて、エポワスとしては最高の風味でした。

チーズの段階まで来ると料理担当もリラックスできるようになるので、写真を撮っていました。



緊張感がなくなっていたせいか、チーズの取り皿を出したとき、ナイフは全員には配っていなかったらしい。ふと気がつくと、お箸でこれを食べようとしている人がいたので慌てました。

箸はナイフとフォークの代わりにもなって便利なのだ、などと自慢していたのですが、さすがに、こんなにとろけたチーズを箸で食べるのは無理ですね!

この時のチーズについては、別に詳しく書きました:
AOC/AOPエポワスは不思議なチーズ 2015/07/14



 デザート Dessert : Salade de fruits, Glaces maison
  • フルーツサラダ(サクランボ、アプリコット、リンゴ、バナナ、洋梨、野イチゴ、フランボワーズ、グロゼイユ)
  • 自家製アイスクリーム(マダガスカルのバニラビーンズ、抹茶、黒ゴマ)
  • 自家製シャーベット(イチゴ、リンデンティー)
  • クッキー(ケーキ屋さんで買ったもの)

フルーツサラダは前日に作ってしまいました。

ただし、庭でとる果物(野イチゴ、フランボワーズ、グロゼイユ)は溶けてしまうのではないかと思ったので、当日の朝に収穫して、食べる直前に加えました。

アイスクリームとシャーベットは、今の時期はたくさん作って冷凍庫にストックしているので、庄司かいのための準備は何もなし。

私の頭の中には、みんなが夜にもお腹がいっぱいだろうということだったので、デザートは軽くしました。

さすがに、大食漢たちでもお腹が満たされてきていたので、こういうデザートで良かった。

アイスクリームの方に人気がありました。
特に、抹茶と黒ゴマ。普段は食べられないものを食べたいのでしょうね。



ほとんどの料理で出汁に使ったのは、この冬に出会って気に入った羅臼(らうす)昆布のお買い得品でした。

私はこの出汁が素晴らしいと思ったのですが、フランス人には違いが分からないみたい。

それは仕方がないでしょうね...。

出汁のうまみが感じられるのは肉じゃがだけだったし...。




パリから来た友達は、以前に招待されたときの私のメニューを保存しているのだと言っていました。前回に何を出したか、メニューを探し出して眺めたら、やはり今回の料理は種類は圧倒的に少ない。

でも、昼食会の後だから簡単にしたと言っていたので許されるでしょう。

彼女からは、翌朝にSMSが入り、感激したというお礼の言葉が並べられてありました。

出されたお皿の枚は18,000枚だった、なんて書いてある。一人あたり18枚のお皿を使ったかな? フランスでは小皿などは余り使わないので、数える人がいるのです。本格的に料理をしたときには、しっかりカウントしていて、24枚とか言っている人がいました。

今回は完全なる手抜き料理にしてしまいましたが、みんなに喜んでもらえたし、大騒ぎして楽しい食事会になったので満足でした。でも、日本料理をもっと上手に作れるようになりたいな...。

フランス人たちが日本料理を喜んで食べるようになってから、お料理を研究しなければと思いながら、全く努力していない。和食がブームになってから、もう10年以上たっているのに...。

続きへ:
ブルゴーニュで刺身の材料を仕入れるのは難しい

ブログ内リンク:
日本料理を作った夕食会のメニュー  2011/08/10
日本料理のパーティ  2005/03/27
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シリーズ記事: 日本料理の夕食会を開いて(2015年夏)  目次


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2015/05/29
レストランで食事するときは、シェフの創作料理で、自分では絶対に作れないような料理が出てくるのが好き。

ここのところ書いているレストランは(始まりはこちら)、料理は頻繁に変わります。

シェフはよほど料理が好きで、仕入れた材料で料理を作るのを楽しんでいるのだろうと思います。大きな町のレストランに雇われるなら、かなりの高給をとれる人だと思う。でも、田舎で自分の好きなように料理を作れる道を選んだのだろうと感じます。

フランスで美味しい料理を出すレストランでは、シェフがお客さんに挨拶することがよくあります。ところが、ここではシェフの姿をちらりとも見たことがありませんでした。

ミシュランの星を持つようなところだと、お客さんはシェフの顔を見たいので、お客さんに挨拶しないところは少ないのではないかと思う。ブルゴーニュにある3つ星レストランのシェフは、用事でパリに行っていても、無理しても夜には帰って、挨拶するのだと言っていました。

つまり、ご本人が調理しなくても、レストランにいることが大事というわけでしょうね。3つ星シェフともなると、世界的に活動するようになります。ポール・ボキューズが言ったことだったかな? 余りにもあちこちで出会うシェフなので、ジャーナリストが「あなたがレストランにいないときには誰が調理しているのですか?」

そういうことを言う人が多くてうんざりしていたシェフは、こう答えたのだそう。
「私がレストランにいるときと同じ人ですよ」


この日、レストランを立ち去ろるまえにお給仕の人とおしゃべりしていたら、シェフが調理場から出てきました。

お料理を褒めました。だって、お昼に食事したのは私たちだけだったのですから、一人で10倍くらいの褒め言葉を並べて励まさなければいけないではないですか?

色々な変わった食材を使うシェフだし、この日も少し白ゴマを振りかけた料理がありました。白ゴマは、フランスで買える中国製に見えたのが残念でしたが(小粒で香りに乏しい)、それは指摘しない。

日本の食材を知っているかと聞いてみました。もちろん、という感じで、柚子はご存じでした。でも、やはり果物の形ではフランスでは手に入らないらしい。

私が聞きたかったのは、山椒の葉の香りを知っているかということ。山椒は高級食材のPoivre du Sichuanとして、グルメのフランス人は誰でも知っていると感じます。もちろん、シェフも知っていました。日本では若葉も食べるのだ、と言うと、それは知らなかったとのこと。

庭にある山椒の木を一枝持ってきてあげれば良かった。このシェフだったら、それを使って何か料理にしたはずですから。


私の山椒の木

日本で田舎に行くと、山椒の木がある家の人に育て方のコツを聞いていました。それで突き止めたのは、山椒は冬の前に剪定してはいけないらしいということ。

ほったらかしておくのが一番です、と言われていました。

ブルゴーニュの冬の寒さは厳しいので、冬になる前に枝を落としていたのです。氷点下15度くらいは珍しくはないという大陸性気候なので、大きく育っていた植物が一晩で黒く枯れてしまうことを数えきれないくらい経験していましたので。

例えば、5メートルくらいには育っていたので安心していたら若葉が出始めたときに枯れてしまったイチョウの木:
死んでいなかった銀杏の木 2011/07/11

これは根本から新芽が出てくれたのですが、同じくらいに大きくなっていたお気に入りの八重桜もダウン...。

誰からも山椒は剪定してはいけないと言われたので、冬超えできなくても仕方がないと覚悟を決めて、冬の前に枝を落とすのは止めて以来、元気に育ってくれています。



夏になると葉は食べなくなるのですが、大きな葉は美しいし、食卓にのせられる植物なので、刺身の飾りなどに使っています。

問題は、ここのように石灰質の土壌はお気に召さないということ。若葉が大きくなっていくうちに、葉は薄黄緑色になってしまうのです。

でも、元気に大きくなった今年は、木の芽を食べられる今の時期、まだ黄緑色にはなっていない葉が多いので嬉しいです。気に入らない土壌にもなじんできたのでしょうか?...



土を酸性質にする液体を園芸店で見つけて買って根本にまいたこともありました。小さなボトルが1,500円くらいするので、そこまでしなくても... と思ってやめました。どうせ、翌年には同じように葉の色が変わってしますのですから。

そろそろ私の山椒の葉は大きくなってきてしまいましたが、まだ食べられます。ここのところ、やたらに使っています。なぜか今年はパセリがちっとも育たないので、パセリ代わりにも使ってしまう。

去年、山椒は雄と雌がないと実がならないのだと教えてもらって、実がなることは諦めたので、惜しげなく葉を取ってしまっています。

フランス人にも、山椒の葉の香りは、すこぶる評判が良いのです。手のひらに置いて叩くと香りが増すなだ、などというアトラクションも喜ばれます。非常に高価なPoivre du Sichuanの葉の部分というので、それで喜ばれるというのもあると思います。

挿し木をして、皆に配ってあげようかな...。

情報を見つけた♪ 6月が良いのですって。今ではないですか?♪
山椒 挿し木時期と方法

挿し木にして株が増えたら、雄と雌ができて実がなるかもしれないと期待したのですが、ダメみたいですね。調べたところ、私の山椒はオスのようでした。

日本にいて山椒の実が食べられたのは田舎に行ったときだけでしたら、とても美味しいので、なって欲しかったのだけれど、木の芽だけ楽しむことにします。


山椒と花椒の違いは?

フランス人に山椒の木の芽を出すときには「Poivre du Sichuan」の木の葉っぱだと言っています。「四川の胡椒」という意味で、フランスでは知られているのです。

非常に高いスパイスだと聞かされていました。本当に高いのか、フランスのアマゾンサイトで比較してみます。100グラムの売値です。

★★★★

一番左のが、四川の胡椒。日本円にして、100グラム2,000円近い。

それでも、高級らしい黒胡椒(中央)に比べると3割強だけ高い程度。ただし非常に安いのもあって(右)、それの6倍以上になっている。そういう比較で四川胡椒は高いとフランス人たちは言うのだろうな、と納得。

日本では、四川の胡椒は「花椒」と呼ばれるらしい。それが日本でも高価な香辛料なのか、日本のアマゾンで比較してみたら、日本で買うのなら国産の方が高いように感じたのですけれど...。

★★★★


日本の山椒と、中国の花椒(カホクザンショウ)との違いは?

中国の山椒と、日本の山椒がどう違うのか味を比べてみたことがないので分かっていないのですが、そのことについては、以前にも書いていました:
山椒はフランスでも知られていたことを発見 2006/10/15

1度書いたくらいでは理解していなかったので、この際、表にしてみます。
日本語山椒サンショウ
ハジカミ
若葉は「木の芽」
花椒ホアジャオ
仏語
Poivre du Sichuan
(四川の胡椒)
英語Japanese pepperSichuan pepper
植物の学名Zanthoxylum piperitumZanthoxylum bungeanum

フランス人には、「日本では山椒の葉も食べるのだ」と説明しているのですが、花椒の葉も食べられるのでしょうか? 調べたことが間違っていないとしたら、植物の学名が違うので同じものではないようなのです。

花椒(カホクザンショウ)の学名「Zanthoxylum bungeanum」で出てきた画像を見たら、日本で馴染みがあるサンショウとは全然違う。



葉の形はそっくりですが、固そう。この感じだったら、食べる気にもならないのではないかな?...

この次からフランス人に説明するときは、日本の山椒は四川のとは種類が違って、葉も食べられるのだと言わなければいけないと思いました。

山椒の葉のことを話したシェフが、花椒(カホクザンショウ)の木を見つけて食べてみたりしないと良いのだけど...。

フランスでは山椒の盆栽も売っているそうなので、少し心配になりました...。


Bonsaï, poivre Szechuan - Zanthoxylum piperitum - environ 12-15 ans
69.99ユーロ

この12~15年という盆栽には、Zanthoxylum piperitumと書いてある。日本の山椒で使っていた学名です。上の比較表を作ったときも、花椒(カホクザンショウ)の学名をそうしているサイトもあったので気にはなったのですけれど、山椒にはこだわるはずの日本の情報の呼び名で、 Zanthoxylum bungeanumを採用したのでした。

やはり、あの日は庭の山椒の1枝をシェフにお土産に持って行くべきだった。そうすれば、フランスで見かけるのとは違うというのが分かったでしょうから。

どなたか、花椒(カホクザンショウ)の木の葉も食べられるのかどうかご存じの方があったら教えてください。

追記:

さっそくコメントを入れてくださった方から、中国の山椒の若葉も食べられるらしいと、次の情報をいただきました。中国語のサイトらしいので、自動翻訳ページにリンクしたものを入れておきます。自動翻訳は変な文章になるのですが、食べられることは確からしいので安心しました♪ 
加熱しても良いのだと教えられたのも大発見♪ むしろ、花椒は固そうな葉なので、加熱するのが一番なのかも知れませんね。私の山椒も、夏になったら、てんぷらにすれば良いのだ~! 


あぁ~、あった♪

ところで、食事も終わりの頃、向うの方にあるものが目に飛び込んできました。黄色い矢印を付けたものです。



去年は盛んに話題になっていたのですが、レストランで見かけたことがないな... と思っていたのです。日本でも報道されていたので、これをご覧になると、「ああ、あれね」とお思いになる方もあるのではないかと思います。

これが何であるかを調べて、続きで書きました:
フランスのレストランにできたホームメイド認証ラベル



ブログ内リンク:
★ 目次: フランスの日本食ブーム
★ 目次: クイズを出した記事一覧

外部リンク:
山椒の実がならない
山椒の雌雄の見分け方
山椒の実がつかない 花は咲いたのですがやはり受粉でしょうか 


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2013/08/12
前回の日記「ブルゴーニュのお城でキャンドル・ピクニック 」に書いたピクニックでは、私も何か料理を作って持っていきたくなりました。

作ろうと思ったのは、次の3つ。

タブレのサラダ

Flickr - cyclonebill - Tabboulehフランス人のピクニック料理の定番の1つではないかと思います。サラダも欲しいけれど、普通の野菜サラダは持ち歩いていると美味しくなくなりますから。

美味しいのを作っている魚屋さんがあるので、そこで買って、少し手を加えて仕上げよう、と考えました。

ところが、その日に限ってタブレを売っていない!

仕方がないので、サラダ用の小エビだけ買って自分で作ってしまいました。

簡単に作れる方法を見つけたので、最近は私のレパートリーに加えているのです。

少しレモン汁を入れ過ぎてしまったのが難点でしたが、肉ばかりのメニューだったので、サラダが美味しかった。


鶏肉の竜田揚げ

日本のお弁当の定番ではないか、と思いついたのです。

私は骨についている肉の部分が好きなので、手羽先。オシボリも持っていく予定だったので、それをかじるのは楽しいのではないか?...

ところが、どんな料理なのかを説明したら、拒否されてしまいました。お城でピクニックなのだから、そんなものをかじりたくないとのこと。

フォアグラを持っていくことにしました。

作るのは面倒なので、朝市に出ていた農家の自家製を買ったのですが、いつも買っている農家とは違うので不安ではありました。案の定、脂身がとても多くて、全く美味しくなかった。

でも、フォアグラはご馳走の定番なので、みんなは満足したようでした。 この日のピクニックはシャンパンで通したし。


シイタケの煮もの

鶏肉のから揚げは拒否されてしまったのですが、何かしら日本料理を持って行きたいということで思いつきました。シイタケが手に入っていたのです。

これは出したら、気持ち悪がられました。確かに、ナメクジみたいに見える!

食べやすいように。丸ごとではなく切ってしまったのがいけなかったかもしれない...。

でも、私が食べていたら手を出す人がいて、おいしいと驚かれました。

今まで、シイタケが冷たくなったものをフランスで食べたのは、私も初めて。むしろ、冷たい方が香りも強くて美味しいのではないかと、我ながら思いました。

「また作ってね」と言われたのでご機嫌。


竜田揚げ用の鶏の手羽先を買ってしまっていた

朝市に出店している、お気に入りの肉屋さん。農家が直売している店なのですが、美味しそうな鶏の手羽先を売っていました。ピクニックに持って行くかどうかわからないにしても、念のために買っておこうと仕入れていました。

結局、これを持って行くのは拒否されたので、残ってしまった。

それで、人が来たのを幸いに、竜田揚げをつくりました。日本で作って慣れているのですが、私のやり方はごく簡単。

ニンニクをおろしたものに、醤油と酒(フランスでは持っていないので白ワイン)を加えて、鶏肉にしみこませる。電子レンジで、ほんの少し加熱。

その汁をよく落としてから(汁はスープとして使う)、片栗粉をまぶして、油であげる。

表面がキツネ色で、カラりと揚がって、美味しそうなのができました。

ほら~、貶された料理だけど、立派な日本料理なんだぞ~! 竹のザルにきれいに盛り付けて出しました。

反応は...
全く悪い。私も、不味いと思いました。

ふと、前にも友達が来たときに出して、食べられたものではないと言われたことがあったのを思い出しました。そうだった...。あれを忘れていた...。

いい加減に鶏肉の竜田揚げを作っているのだけれど、私にレシピの問題があっただろうか?...

人気レシピ検索:
竜田揚げのレシピ
鶏のから揚げのレシピ

電子レンジを使う人なんて、いないみたいですね。それをすると、油で長くあげないで良いので、中が軟らかい、と私は思っているのですが...。


なぜ、フランスで鶏のからあげを作ると不味いのか?

鶏肉が硬すぎるのが最大の原因ではないかと思います。私が買うニワトリは、農家で放し飼いをして育てたものばかり。つまり、筋肉が発達してしまっているのではないか?

フランスで最高といわれるブレス産の若鶏(雄のニワトリ)も放し飼いで育てられますが、食材にするというときには、小屋に入れて休ませ、肉を柔らかくするという過程があるのです。

これもやるから、ブレス産の若鶏は柔らかくて美味しいのだろうな...。

といって、ブレス産の若鶏で唐揚げなんかを作るのはもったいないので試してみる気はしません。

日本で唐揚げを作ると美味しいのは、運動不足のブロイラーの肉だからなのかもしれない。

フランスでもブロイラーの鶏肉は売っていますが、買う気にはならないのです。

そもそも、日本にいるときに近所の店で売っている鶏肉といったら、オスなのかメスなのかもわからない。ブロイラーの肉がほとんどなのだろうし、ひょっとしたら卵を産めなくなった雌鶏の肉が多いのかもしれない。

そういう肉を日本では食べるのを与儀なくされるのに、フランスで同じようなものを食べたくはないのです。

というわけでm鶏のから揚げは、もう絶対にフランスでは作らないように、自分に言い聞かせるために書きました。

そもそも、揚げ物をすると、キッチンは臭くてたまらない。日本ではそう感じないので、フランスの揚げ物油は違うのかもしれないと疑っているのですが。

天ぷらも作るのは止めようと思うのに、ほとぼりがさめると、また作ってしまっている私...。

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2013/06/10
前回の日記「友人が遺産相続した家で見つけた宝物」で書いた日は、朝から忙しい日でした。

翌日に友人たちに刺身を食べさせることになっていたので、朝市に行く。買った魚のお毒見(?)をするために、昼食で少し切って生で食べてみる。昼食後は、イワシのつみれの下ごしらえ。

夕方になると、友人が遺産相続した家を見に行く車のお迎えが来ました。見学が終わってから、町にあるカフェでひと休みすることにしました。久しぶりに暑さがやってきた日だったので、みな喉が渇いていたのです。ところが、でていた飲み物は冷たくない。それぞれがワイン、シャンパン、ビールを注文していたのですが、全部冷たくなくいのでした。

前日までは寒かったので、カフェの冷蔵庫は温度をあげてしまっていたのかもしれない。いくら喉が渇いていても、お代わりする気にはならない。

別のカフェで飲みなおそうかという声も出たのですが、「うちに来て飲もうよ」という人がいたので引き上げることにしました。

その人たちの家に着いたときは、「ちょっとだけね」と立ち寄ったのですが、サラミソーセージなど、おつまみも出してくれて、したたかワインを飲む。おしゃべりははずみ、みんな上機嫌。

時計は午後8時頃になると、奥さんが台所で何かし始めました。 こういう場合、フランスでは、というかブルゴーニュでは、食事を出すのが普通なのです。

私は、翌日の昼食で友人たちに刺身を食べさせる約束をしていたので、そんなにゆっくりとはしていたくはなかったのですが、車に乗せてもらっているのだから、運転手が立ち上がるのを待たなければならない!

というわけで、夕食をご馳走になりました。


フランス式ありあわせ料理

ど~ん、と、肉料理ができてきました。これにジャガイモがたっぷりと乗った皿も。ソーセージなどのオツマミをたくさん食べていたので、私にはサラダくらいでたくさんだったのだけれど...。



出てきたのは、鴨のコンフィでした。

フォアグラ用に飼育した鴨の脂で、すね肉をコトコト煮た加工食品なので、日持ちします。それをオーブンで焼けば良いだけ、という超簡単料理。

私も、何にも食べるものがないときのために、鴨飼育農家の手作り食品をいつもストックしています。

この後は、チーズ。
その後は、アイスクリームか果物を選ぶデザート。

その後は、食後酒。

これで立派な食事になってしまうと便利な国フランス♪

酔いはまわり、歌は飛び出すし、踊りだす人もいたしで、真夜中まで過ごすことになってしまいました。


笑顔ではいるものの、つらつら考えていた私...

私は、翌日は朝から日本料理の仕込みに入らなければならないことを考えて、プレッシャーを感じていました。夕食に招待するときは時間がたっぷりあるから良いのですが、昼食の準備は午前中しかないから怖いのです。

海外で暮らすことになった人が、特技を持っていたら良いな、と思う。特に、食べ物にこだわりがあるフランスに暮らす場合、料理が得意というのは大きなメリットでしょうね...。ため息...。

みんなが私に関係ない話しをしているときには、明日はどうするかを頭の中で考えました。 結局、6時間くらいテーブルを囲んでいたのですから、考える時間はたっぷりあったのでした。

買った材料を思い浮かべて、どういう手順でやったら良いかを考える。

初めて挑戦してみたヒラメの刺身は、昼に試食してみたら全く美味しくない! 何か特別なタレを作らなきゃならないぞ...。

シイタケの炊き込みご飯を作るつもりでいたのに、朝市では入手できなかった...。白米のご飯では喜ばれないだろうから、どうするか?...  あまり見栄えが良くないので買わなかったグリーン・ピースを買っておけば良かった。豆ごはんはおいしいですから。

アイディアが浮かぶ。鯛の刺身を作った残りでスープを作り、それで鯛めしにしよう。冷凍していたシイタケが少しあるはずだし、庭には山椒の木があるので、葉を散らすときれいなはず...。

朝8時に起きて、インターネットでヒラメの刺身用ソースのレシピを探し、刺身の飾りつけ用のハーブをとっておくこと。今回は手長海老を入手できなかったので、それを刺身にする時間は節約できる。刺身は形にして冷蔵庫で保存して、15分冷凍庫にいれて、タイミングよく切ること。

みんなが刺身を取りやすいように、大皿で2皿にしよう。ヒラメはフグ刺しのように並べるときれいだろうけど、それを別にするとテーブルの上がいっぱいになってしまうので止める。等など...。

今回の私の担当は、刺身とご飯だけなのは幸い。前菜のホワイトアスパラ、メインの肉料理、デザートは別の人が作ってくれることになっていました。時間計算したら、大丈夫そう...。

今夜はもう翌日の準備をする時間はない、と覚悟を決めて、みんなと大笑いしながら楽しんでしまいました! 解散したのは真夜中ころ。みんな翌日の予定があったので、長々とは続かなかったので良かった♪


ヒラメが曲者

ヒラメの刺身を作ろうと思ったのには理由があります。パリでミシュランの星を持っている日本人シェフのレストランで食事したフランス人が、そこで食べたturbot(イシビラメ) の刺身を絶賛していたのです。

そのことを書いた日記:
パリの和食レストランがミシュラン1つ星を獲得  2008/03/10

刺身は魚があれば良いだけなので、何もレストランで高いお金を払って食べる必要はない。そう思って、ヒラメの刺身を一度作ってみたいと思っていました。

フランスで売っているturbotイシビラメ) は、こんなグロテスクな魚です。



魚屋さんが取り上げているのは、珍しく小さなものがあったので買ったときの写真。やたらに巨大なのも売っています。
 
魚料理はもともと苦手なのですが、こんな魚で刺身が作れるなんて思ってみたこともありませんでした。ヒラメの刺身は日本で食べたことがあるだろうけど、丸ごとの魚の姿とは結びつけてみたことがなかった!

ヒラメで刺身を作ってみる前に、フランスのレシピでは試していました。



そんなに美味しいとは思わなかったので、刺身にしておいしいのかどうか分らない。でも、刺身にすると非常においしいのかもしれない、と気になっていたのです。

今回、中くらいの大きさのイシビラメを買ったのですが、魚屋さんに骨を取り除いた姿にしてもらっていました。

朝市から帰って、買ったイシビラメの切り身を見たとき、これはフグ刺しのように薄く切るべき魚なのではないかな、と直感しました。インターネットで、ひらめの刺身の画像を検索してみると、やはりそうみたい。

出来る限り薄くスライスして刺身として試食してみたら、魚に味がなくて、身が硬くて、ちっとも美味しくない!

他に、マグロ、サーモン、鯛、帆立貝も刺身用に買っていたので、イシビラメはなしにしようかとも思いました。翌日に調理して食べれば良いのだし。

でも、味の強いタレで食べたら良くなるのではないかと思って、試してみることにしました。


ピリッと辛いニンニク醤油が良い!

そもそも、パリのレストランで出されたヒラメの刺身というのも、何かしら工夫があったから、食べたフランス人を感激させたはず。

唐辛子をのせた大根おろし、ユズ醤油なども良いと思ったけれど、材料がないので作れない。ヒラメ1匹は大きいので、次の3種類の方法で食べてもらうことにしました。
(1)フグ刺しのように薄く切ったものをワサビ醤油で食べる。
でも、私は透き通るようには薄く切れなかったので失敗。
(2)日本から持ってきた塩麹でしめて、ワサビ醤油で食べる。
こちらの方が格段に美味しかった。
(3)特性のタレで食べる。
これが大好評でした。私自身も、ごま油とニンニク風味が非常に気に入りました。
参考にしたレシピは、こちら:
ひらめのお刺身❤コチュジャンソース

もちろんコチュジャンなどというものは持っていないので、日本から持ってきていたラー油の絞りかす(知人の手作り食品)を少し入れました。今は新ニンニクのシーズンなので、それを使ったのも大きく左右したと思う。庭でとったチャイブを小さく切ったものも入れたので、なかなかきれい。

なお、買ったイシビラメには卵がついていたので、薄い醤油味で煮込んだものも出したのですが、これが意外にもフランス人たちに好評でした。

刺身のソースとして、ワサビ、生姜の他に、3番目にニンニク醤油タレとして私の定番にしてしまう気になりました。フランス人に刺身を出すときには大量なので、2種類の味だと、私自身が飽きてしまうのです! でも、こんなタレが合う刺身といったら、他にはイカくらいかな...。

イシビラメの刺身ですが、ソースやタレで引き立つという食材は好きではないので、2度と作ることはないと思います。記念撮影しておけば良かったな...。でも、はりきって大量の日本料理を作るときは、台所は戦場のようになっていて、カメラなんかを取り出すような余裕はないのです!



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やって来た友達に食事を出せないと、そんなに気まずいの? 2007/02/13
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2013/05/31
フランスにたくさんの和食レストランができて来たのは、いつの頃だったかな? そう思って、このブログで初めてフランスに和食レストランについて書いた日記を探してみたら、2003年末のものでした。

竹の子のように生えてくるパリの日本食レストラン 2003/12/12

「ここ数年、パリに行くと、日本食レストランが竹の子のように生まれてきているのに驚きます」と書いている。つまり、フランスで和食ブームがおきてから、もう10年以上たっていたらしい。

このときすでに、「8割は中国人が経営している」と書いています。


本物の和食であることを証明するマークができたのだけれど...

パリのJETROが本物のの日本食を出すと判定したレストランに与えるマーク上にリンクした日記を書いてから間もなく、おかしな和食がはびこっては困ると日本側が動き出し、日本食レストラン推奨制度というのができて、本物の和食レストランにはマークが付けられるようになりました。

そのことを書いた日記:
農林水産省が海外日本食レストラン認証に動き出した 2006/12/01

その後も、安く日本料理を食べられるレストランは増え続けました。現在では、中国系が経営している店は9割を占めているのではないか、とさえ感じています。

本物の日本料理だと示す推薦マークは、それほど長く続かなかったように思います。インターネットで推薦マークをもらった和食レストランの一覧を見れたので、レストラン選びには便利だったのですが、消え去りました。

推薦マークが無くなった経緯は知りません。でも、中国系の店も日本食の食材を大量に買ってくれるわけですから、日本の食品輸出企業からの反対もあったのではないか、という気もします。


フランスで和食が普及したのは中国系のおかげでもある

フランスで和食が流行ったのには、大きな2つの理由があると思います。

第一に、胃に負担がない日本食は健康に良い、という風潮。都市に住む人たちには特に人気があります。

第二に、それまでフランスにあった日本系の和食店は料金が高いのがネックだったのですが、中国系が経営する和食店は安いので気楽に利用できる。

中華料理は世界に誇る料理だと思っているのですが、フランスでの中国料理(ベトナム、タイもたいていごっちゃまぜにされている)は、ピザ屋さんと同じように、安く食べられるのが最大の特徴になっています。

日本では中華料理といったら、胃にもたれるというイメージが強いのではないかと思いますが、フランス人にとっては食べ終わった後もお腹がすいている、という料理だそうです。だから、中国系が日本料理をつくっていると分かっても、フランス人には大して抵抗はないのではないでしょうか?

最近は、第三の理由があるように思えてきました。つまり、フランス人のかたくなさが消えてきている。知らない食べ物に対しては抵抗があり、フランスが一番だと思う気持ちが薄れてきている。これは食べ物に限らず見られる傾向です。

例えば、昔はアメリカ文化なんか嫌いというのがフランス人の誇りだったのに、最近はかなりアメリカ的思考になってきている。異文化を認めるのは良いことですけれど、フランス人の批判精神旺盛な憎たらしさが面白くて好きな私としては、ちょっと残念。

食が乱れ、お金が全てを決めるみたいに思うフランス人が増えています。全世界がアメリカ的になってくるのかと思うと、ちょっと怖い...。


お気に入りにする和食レストランがない...

私は外国にいたら、その国の食べ物を食べたいと体が要求するという便利な体質をしています。それで、フランスにいても、全く和食が恋しくはなりません。でも、お世話になったフランス人をレストランに招待するとしたら、やはり和食レストランが一番かと思って、たまに利用しています。

パリのど真ん中に、安く日本食を食べられる店があったのですが、つぶれてしまったのか、そのあとには中華料理だか何だか分らない店ができました。 残念...。

それで、代わりをどの店にするかと、パリで探したことがありました。仕事の関係者を接待する必要があるのは、たいていパリなので。

パリはさすがに食材が豊富に手にはいるらしく、田舎にいる私が日本料理を作るときには手に入れられない食材を使っている「本物」と呼べる和食店があります。

でも、勘定するときには、かなりお高いのです...。事前に料金を探った段階で止めてしまうところも多々あり...。和食なら日本で食べられるのだし、刺身なんかは料理ではないので、自分がフランスで作れるのだから、それだけお金を出すならフランス料理を食べたい、と私は思ってしまう...。


真似されたら、真似返した日本人

数年前、「本物」マークの和食店リストから見つけて、お値段も手ごろそうなので、フランス人を招待したことがありました。 店の名前からして私たち日本人には中国系か日本系かが判断できるのですが、そこは日本系に見えるので合格。

お刺身は日本人が作っていて、申し分なし。



私が家でフランス人たちに刺身を食べさせるときには、この3倍の量を1人前として出すけれど、外食なんだから仕方ない。

私は、刺身は自分で作って食べているので、焼き鳥を注文しました。

これが、想像を絶するほど酷かった! 串に刺した冷凍の焼き鳥を焼いて、これまた出来合いのタレをたっぷりとかけたというもの。沼にはまっているような焼き鳥を皿の淵において汁けを抜いてから食べたのですが、とても食べられるものではありませんでした。

こんな料理を出す店に、本物だという推薦マークを日本人が付けるのか、と憤慨しました。

写真をとっておけば良かったな...。見るからにギョっとする焼き鳥だったのです。日本でも、焼き鳥には美味しいのと不味いのがありますが、あんなソースたっぷりの焼き鳥を出すところは見たことがありません。

でも、そんなに高くはないのがとりえのレストランでした。

つまり、本物の日本料理を出していたら料金の敷居が高くてやっていけないので、中国系がやっている和食を真似したのだろうな...。 本物の和食なんか知らないフランス人たちを相手にして、安く食べられる中国系の店に対抗していくためには、これしかないのだろうか?...

「本物」 という推薦マークは信頼するのは止めました。このときから、フランスで和食を食べさせる店には行っていませんでした。


久しぶりに和食店に行ったら...

友達の友達のフランス人が、「とても美味しい」と言っていた日本人が経営する店に行ってみました。招待したのは、私の日本料理を時々食べさせる友達。その人の反応でテストしようと思ったのです。

お品書きを見たところで、相手はがっかりしていました。メイン料理としては、寿司、天ぷら、トンカツしかなかったのです。

中国系の和食レストランで定番料理を出すなら納得します。でも、なぜ日本人がそれをするの?... 中国系に差をつけたいと思わないの?...

前菜は揚げ出し豆腐でした。私も作れる料理だけれど、久しくフランスでは作っていなかった。飛行機に乗るときには豆腐が危険物扱いになってしまってから、豆腐を持ち込むのが面倒になってしまったからです。



森のアスパラガスがのっていました。私はアレルギーがおきるので、食べない。それにしても、本来は野生植物なのに、やたらに太いので驚きました。栽培して売っているのがあるのかな?...

食客の友達は、豆腐が好きなので喜んでいました。

私は、美味しくないと思いました。豆腐は柔らかくて本物風。でも、出汁が、パックに入ったものを使っているようなのが堪らない。オーガニックとか自然食品とかには全くこだわらない私なのですが、添加物のソースには敏感に反応してしまうのです。

この後の料理は写真を撮る気にもなりませんでした。

致命的だったのは米! むかし日本から米を持ってこなかったころ、フランスで買っていた「サムライ」と書かれた、どこの国で生産されたのかも分らない米の味を思い出しました。

まずい米でも、酒かワインを少し入れ、コンブを入れて炊き、サラダオイルかバターを少し混ぜたりすると、まずい米もごまかせるのに、そんなことはしないらしい。

もろに、まずい!

寿司は形だけのもの。具も極端に小さい。 握り方も悪い。米が悪いから、ひどく不味い。

天ぷらは、衣を作るときに卵を入れないと、かなりの節約になるのかな?... と、思いながら食べました。 ボリュームが多いのは、フランス人の胃袋を考えていたのだろうと思いました。私は、ほんの少しでも、こういう天ぷらは私にはできないな... と思うものを食べたかったのだけれど...。

デザートは、フランスで作る中で、最高に簡単にできる料理。フランスで作るときの1人前を、4分の1くらいの量にしたところが日本的アレンジ!

ここも、安いのが取り柄のレストランなのでした。小さなレストランなので、完全に満席。フランス人たちには気に入られているらしい。

先ほど書いたパリで不味い焼き鳥を食べさせられた店も、今インターネットで確認してみると、なかなか評判が良いようです。リーズナブルプライスで日本料理が食べられる、などと褒められていました。

連れて行ったフランス人の友達は、豆腐を喜んで食べた後は不満顔。お給仕の日本女性も「感じ悪かった」と貶す。不愉快な人ではなかったのですが、客がユーモアを言っても、それに答えるような語学力がないのだから責めないで、と反論しました。それでいてフランスに馴染んでしまっている人らしく、わけもなく笑顔を見せたりする東洋系ではないので、気に入らなかったのだろうとも思う。


本物の日本食は作ると繁盛しない

結局のところ、フランスで和食レストランをやっていけるには、中国系がやっている方法を真似するしかないのだろうか? もちろん、高く評価されるほどの腕がある板前さんが、お金持ちが来る地域で開店したら、本物の和食を出す高級レストランとしてやっていけるはずだけれど。

中国系がいい加減な日本料理を作っているときは、そんなの日本料理じゃないよ、と批判できます。でも、それを日本人が真似しちゃったら、寂しくなってしまうではないですか?...

でも、フランスで本格的な日本料理を作ろうと思ったら、原価が高くつきすぎてしまうのです。だから、日本人が中国系がしているような料理を出しても責められません。

私が家で日本料理を食べさせた友人たちは、誰もが日本食レストランを開いたら繁盛するとのに、と言います。料理は下手なので、材料選びと飾りつけには凝ります。日本から食材もたくさん持ってきているし。 それと、和食器もたくさん使います。はりきって料理したとき、皿の数を数えている人がいて、一人あたり25枚と言っていました。

フランスで和食料理屋をやるなんて、間違っても考えません。私は料理の腕がない、というのは問題外。家に招待するフランス人たちは私の料理を褒めちぎって食べてくれますが、私が材料費と手間賃から計算した金額で料理を出すと告げたら、誰ひとり来ないのは試してみるまでもなく明らかですよ~!

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2013/05/15
去年から野菜づくりに夢中になっている友人が、初ものの収穫物を持ってきてくれました。

家庭菜園を始めたのはご主人の方。

心臓発作で命を落としそうになったことがあるのに、力仕事なんかしても良いのかと心配になりますが、新しく始めた趣味がいたく気に入っている様子。

今年は大きな温室まで組み立てたのだそう。

庭が広いので、植えた野菜の数は、朝市に持って行くつもりなの? と冗談を言いたくなるくらい、やたらにたくさん。

食前酒をふるまって、無農薬の野菜がいかに美味しいかなどを長々と聞かされていたら、いつの間にか、お昼の時間になっていました。

こういう場合、「食べていらっしゃいな」と言うのがフランスの田舎では普通なので、彼らを昼食に誘う。

肉を焼いたものをメインで食べることにして、いただいたサラダ菜とラディッシュを前菜にしました。

「小さいけど、すごく美味しいのだ」と自慢していたラディッシュは、本当に小さい!

それなのに、葉の方はみごとに、というか、ヒョロヒョロと茎が長く育っていました。育て方が悪かったというよりは、ずっと太陽がなくて、雨ばかり降るこの頃だからなのと思う。

ご自慢のラディッシュは、少し葉を残して、先を4つに割って食べやすくしました。それを竹のカゴに乗せる。

私の料理はいつも綺麗、と褒められました。料理が上手ではないので、見た目を美しくすることに努力しているのです!


ラディッシュの葉のおひたしが受けた♪

ご自慢のラディッシュなのだけれど、食べる部分はほとんどない!

それでは作った人が可哀そうではないかと思って、葉の部分でおひたしを作ってみることにしました。

無農薬なのだし、日照時間が短いので柔らかいはずですから。

フランス人は、日本では食べる部分を捨ててしまうのです。茎の部分も食べられることを教えてあげようではないですか?

彼らは正直なので、不味くても無理して食べてしまうという心配はありません。どうせ捨てる葉だったのだから、残されてもともと。

というわけで、お味見程度に葉の良い部分だけ使って作った料理なのですが、大いに受けました。自分で育てた野菜を最大限に使ってくれたのも嬉しかったのだろうと思う。

私も、意外においしいな、と思いました。
皆がそんなに喜んでくれるなら、葉を全部使えば良かった…。

こういう風に、本来は捨てる部分や、残り物を使った思いつき料理をやってみるのが好き。失敗するとボロクソに言われるのでめげるのですが、しばらくすると、また私の創作料理(大げさすぎる表現!)を作ってしまう。だって、おままごとみたいで面白いのですもの。

その場で浮かんだアイディアの料理なので、どうやって作ったかはすぐに忘れます。今回の評判が良かったおひたしのレシピをメモしておきます。もう少したったら、また友人が自家製ラディシュをくれるでしょうから。


超手抜き、廃物利用 おひたしのレシピ

(1) ラディッシュの葉を、塩を少し入れた熱湯で、さっとゆでる。

(2) 鍋からあげたら冷水に通して加熱をとめ、寿司のスノコにのせて絞る。

(3) 葉を4センチくらいの長さに切ってボールに入れ、ごまだれ、ゆずの粉末を入れてかき混ぜる。

(4) 小鉢に分けて盛り、上から炒った白ごまを少しかける。


この時に思いついたのは、ごまだれを使うこと。

ゴマの香ばしさは、フランス人の誰にでも好かれると感じています。彼らはゴマをめったに食べないから、「ゴマは苦手」という人もいないのだと思う。

すり鉢でゴマをすって野菜の和え物を作ることがよくあるのですが、先日はさっさと料理を作りたかったので、ごまだれを使ってみました。

昨年出会って、フランス人にはこれが最も受けるのではないかと思って日本から持ってきた「ミツカン 金のごまだれ」を使いました。


それから、この冬にこんな食材が売っていたのだと知ったものも使ってみました。

ゆずの粉末。

食べ道楽の仲間が多い友人が、仲間の誰かが作ったと言うものをもらって気に入っていたものなのです。

店で売っているのは見たことがなかったのですが、ネットショップで探してみたら出てきました。フランスに持ってきたのは、右に入れた食品。

3つ星シェフのジョルジュ・ブランは、何の料理にでも、ほんの少しレモンを入れるのと食材の風味が引き立つと言っていました。

レモンより優しいユズの方が良いと思うので、粉末タイプは便利。

ユズはフランス人に非常に喜ばれるので、冬に帰国したときには買って持ってくるのですが、シーズンが限られるので不便なのです。


ここまで書いて、ラディッシュのおひたしは以前にも作ったことがあったような気がしたので、過去の日記をチェックしてみました。

やっぱり、書いていた!
野菜の葉っぱを捨てるフランス人 2010/05/27



この時は、ラディッシュの葉を味噌と砂糖で合えたものを作っていました。大根の葉には少し苦みがあるので、ごまだれの方が優しさが出るかもしれない。
第一に、手間をかけないでできるのが長所!

それにしても、忘れないようにとブログにメモしていても忘れている痴呆症の私。救いようがないな...。



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すり鉢の使い道 2008/08/10
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2012/08/10

シリーズ記事 【月島の寿司屋で教えてもらったこと】 目次へ
その6   軟水・硬水 (1)


寿司屋さんのカウンターでご主人とおしゃべりしていて、今まで疑問だった謎が幾つかとけました。

お仕事がら、当然といえば当然なのでしょうが、魚介類のことにお詳しい!

聞いた話しの中で、一番ショッキングだったのは、フランスでつくる刺身のことでした。

フランスは日本食ブームだという話しをしたら、フランスで美味しい寿司や刺身を食べられるはずがない、と言われたのです。


フランスは硬水だからいけない!

世界で生魚を食べる文化が発達するのは、軟水の国と決まっているのだそうです。
つまり、日本のような国。

フランスなんかは硬水なので、ダメなのだそう。
なぜかというと、魚を硬水で洗うと味が落ちてしまうから、とのこと。
 
非常にがっかりさせられる発言でした。だって、最近のフランスは大変な日本食ブームなので、私もフランス人たちからせがまれて、お刺身などをつくっているのです。


★ この写真を入れた日記: 今日つくったお刺身 2010/05/29

食べ物にはうるさいフランス人たちですが、私の刺身はとても喜ばれているのです。でも、彼らは生魚の微妙な味の違いなんて分からないはずだものな...。

でも、私がフランスでお刺身を食べてもおいしいのがあるけどな...。

そう反発したくなったのですが、なるほど~! と驚く指摘が、お寿司屋さんからありました。

続きへ: フランスでは貝の砂抜きをしてはいけない?


ブログ内の関連記事:
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2011/11/19
インターネットで調べものをしていると、探していたものとは全く関係ないのに興味を引かれて読んでしまうものに出くわします。

今回のはこれでした。


フランスでお弁当が流行っているの?


「美食の国」フランスで「BENTO」がブーム

フランスに弁当文化が入ったというのはどこかで聞いたことがあったのですが、まさかこんな漫画チックなのだとは思っていませんでした。

それで調べてみると(だから、どんどん脱線して、しなければならないことが後回しになる!)…

Mélanie Montagnéという女性だと判明。
彼女のブログもありました:
mademoiselle.m Blog de l'auteur culinaire Mélanie Montagné


これ、フランス人の趣味?

メラニーさん、ものすごくお上手ですけど、少しどぎつくないですか? 蓋をあけてお弁当がこんなだったら、食欲が減退しません?… 運んでいるうちに顔が歪んでしまっていたりしたら怖い。でも、そのままでも怖いのがありますね。

こういうのはパリの、しゃれたことが好きな人たちがステキ♪ と言うのでしょうね。ブルゴーニュの田舎で私が付き合っている友人たちに見せたら、気が狂ったと思われてしまうはず。「食べろ」と言ったら、「いやだ~!」とさえ言うだろうな… 。

フランスのテレビで紹介しているのを見たことがないな… と思ったので調べたら、インターネットの動画に入っていました。

私が見たことがないだけのようです(流行には全くうといのです!)。ついでに英語の動画もたくさん出てきたので、英語圏でも弁当ブームなのかもしれない。


Sujet Bentô sur France 24 : komikku à l'honneur ;) 

ついでに、もう一つフランスのテレビ番組の。こちらは、こういう感じでしゃべるのを見るのは好きではないというタイプ。テレビをつけたときに出てきたら、さっと他のチャンネルに行ってしまうと思う。


RTBF - bento

自分が子どものころを思い出すと、やはりお弁当はカラフルなのが好きで、一口で食べられるおにぎりに海苔、黒胡麻、デンブ(今でもあるのかな?)などをまぶして並べてあるのが気に入っていました。

でも、このメラニーさんの作品に比べたら、何にもしていないに等しかった…。

続いて、日本でもこんなドギツイお弁当が流行っているのか気になりました。

キャラ弁という言葉を覚えたので、それで検索。いやぁ~、あるんですね、日本にも。というか、日本からフランスに行ったわけだ…。

キャラ弁を作るには小道具が必要らしい。
フランスで日本製グッズを売っているということは、日本でも売っているということになるではないですか?

それで検索してみたら、ど~っと出てきました。お弁当グッズカタログまで出来てしまっている!



最近のお母さんは、こういうお弁当を作るのですか?!
大変ですね…。


フランス語で「bento」は何なのか?

もう一つ気になったことがありました。

フランスで流行っているというのは、キャラ弁なのか、伝統的なものも含めた「弁当」なのか? さっきのビデオに出てきた司祭さんのは、日本の普通の弁当に見えました。

そこで、Googleのフランス語版から入って、対象をフランスに限定して「bento」の画像を検索してみました。

検索結果

もう、キャラ弁、メラニーさんがいうところの「キャラベンヌ」ばかりです!

日本の伝統的な弁当は、とても美しいのがあるし、もっと独創的だと思うのだけどな...。

待て、待て、日本も伝統的な弁当も姿を消したのだろうか?

日本語Googleで「弁当」の画像を検索した結果

キャラ弁もありますが、普通のお弁当の写真も半分はあるように見えます。

ということは、フランス人のbenntoが偏っているのだ!

ここまで調べていて分かったのですが、弁当と出会ったフランス人のきっかけは日本のアニメを見て、というのが多いらしい。アニメは全く見ていないのですが、お弁当を食べるシーンなんていうのがあるのでしょうかね。

ともかく、お弁当が気に入る人はアニメファンであることが多いとすると、キャラ弁が気に入るのもわかります。


フランス人も変わってきた…

昔々、ヨーロッパ駆け足旅行(15日間で5カ国まわった!)で、初めていったパリに1泊したのですが、そのときの印象が強烈に残っています。

地味….! ほんとにパリっ子たちは地味な服装をしていました。冬だったので皆コートを着ていたのですが、圧倒的にラクダ色が多い。でも、それがシックというか、そこはかとなく漂ってくるお上品さがあって、そういうのがフランスのファッションなんだな… と思ったものです。

それから、ずっと、この印象は続いていました。日本では今何が流行っているか分かるけれど、フランスは眺めていただけでは全然分からないと思っていました。でも、最近は分かるのですよね。つまり、田舎でも「これが今は流行っているのだろう」というのが目につくようになったのです。

お弁当の話しに戻すと、昔のフランス人って、こういうのは好きではなかったと思うのです。ましてや、大人のお弁当でしょう?!

フランスのレストランで食事するのにはお金がかかるので、お弁当にすると便利なのは分かります。普通にサンドイッチなんか持っていくと、節約しているみたいで惨めったらしいかもしれない。でも、こんなキャラ弁を職場に持っていって、「流行っているからやっているのよ」という顔をしていれば、「あら、素敵ね」になるんだろうな…。


これもグローバリゼーション?

10年くらい前だったら、なるほどと思う記事を日本で読んだことがありました。

飛行機にあずける荷物には盗難が多くて、それは荷物を運ぶ人たちがやっている、というもの。それで、どうすれば良いかという記事でした。こんな風なことが書いてあったのです。

スーツケースにキャラクターなどの飾りをつけてはいけない。キティ―ちゃんとか、そんな可愛いものを付けるのは日本人だけで、日本人ならお金になりそうなものが入っているだろうと思われて、開けられる可能性が高くなる。

だから、そういうことをするのは最も危険なのだと言っていました。荷物に目印をつけるのは便利だけれど、外国人もつけているような物を付けろというアドバイスでした。

なるほどな… と思ったのです。日本人って、大人になっても可愛い飾りを付けるのが好きみたい。携帯電話用の小物もたくさん売っていますよね。

キティ―ちゃんのグッズみたいなものはフランスで売れないよな… と勝手に思っていたのですが、最近はものすごくよく見かけます。

フランスでは日本のアニメファンが多いそうなので、それでメラニーさんのお弁当が評判になるのかもしれない。私は見たことがないけれど、本もたくさん出ているということはファンがいるということでしょう?

フランス人はアメリカ文化を貶していたけれど、最近は好きな人が多くなった感じもします。海苔なんか気持ち悪い! と言われていたのに、最近は「美味しい」と言ってフランス人たちが食べます。何か狂っているのではないかな?…

そのうち、世界はどこも同じようになっていくのだろうな…。


追記(2013年)】

1年後、フランスの店頭に弁当グッズが陳列されているショーウインドーを目撃したので写真を入れておきます。



CasaBentoという文字が見えたので、サイトを探してみました。すごいです。こんなものまで?! と驚くほど、色々な弁当グッズを売っています。サイトには日本語が混じっているのですが、日本人が作った会社なのかどうかは分かりませんでした。

こういうものがあるのを今まで見かけていなかったのは、フランスで日本のグッズを買おうとすることなどなかったからかもしれない...。




ブログ内の関連記事:
このパリジェンヌたち、何と呼ぶファッション?...  2010/12/17
見た目がなんとも味気ない、フランスの使い捨て弁当箱 2013/08/21
ちょっと怖いな... 最近の日本礼賛ブーム  2015/03/01 ゆるキャラブームまで
★ 目次: フランスの日本食ブーム

外部リンク:
フランスのランチ事情が影響!パリでBENTO(弁当)が人気らしい 2014.07.31
パリに日本の「駅弁」が上陸 フランスで大人気!  2016.03.16

情報リンク: キャラ弁の紹介ブログ:
e-お弁当作っちゃいました!
彡長女・次男へ3D虐待弁当&ダンナは倦怠期逆切れギャク弁!★彡
Les « kyaraben », des bentô mignons à croquer


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2011/08/10
この日記(おしゃれなプロヴァンス土産))から書いている夕食会では、私が日本料理を作るというのがハイライトでした。

フランス人たちは和食が好きになりました。20年くらい前には、フランス人に「海藻(algues)を食べる」と言っただけで吐き気をもよおされました。ですので、私が下手な料理を作る必要はなく、ひたすら「食べる人」でいられたので気楽で良かったのに...。

それでも、限られた材料から日本料理を作るのはオママゴトのように楽しいものでもあります。

ただし、材料集めは大変です。フランス人にとっての日本料理には寿司か刺身を出す必要なわけですが、生で食べても大丈夫な質の良い魚は遠くの町まで行って買う必要があります。

お寿司を作るのは最近はやめました。手間がかかりすぎるし、そもそもフランス人にたくさん米を食べさせるのはお腹を膨らませるためのもののようで喜ばれるわけでもないので。刺身をどっさり出した方が喜ばれると感じています。日本のお上品な分量からいくと、6人前の刺身を1人用として考えて用意するという感じかな?…


この日の反省メモ 

友人たちに食べさせる料理は、そのときに手元にある日本から持ってきた食材と、手に入る材料できまります。この日も、2回にわけて遠くまで買い出しにいきました。魚はあっち、シイタケはこっち、という具合。

当日の朝、友人が家庭菜園でとれた野菜をどっさり持ってきてくれました。私の刺身には小さなズッキーニが必要なので、それをくれるように頼んでおいたのです。

刺身のツマには大根を使っていたのですが、これはめったに手に入らないのでズッキーニを使うことにしているからです。
フランスで刺身を作るとき、ツマはズッキーニで作る! 2007/08/21

この日の料理で使った野菜はすべて家庭菜園でとれたものでした。いただいたニンジンも小さくて嬉しかったので、葉の方でも料理を作ってみました。

見た目で勝負の私なので、小皿で色々な料理を出すのが好きです。この日も、色々な料理を考えていたのですが、タイムアウトになりました。

祝い事などがある特別な機会でもなく、みんなで和食を食べようというだけの食事会だったので、楽に作れる料理を考えていたのに、時間がかかる材料があったのがいけなかったかもしれない。

やたらに時間がかかったのは、生きた蟹(トゥルトー)が手に入ったので、それでサラダを作ったこと。この蟹は皮がかたいので身をさばくのが大変なのです。

でも、ノルマンディーでフランスの蟹も煮方によってはおいしいと知ってから、トゥルトーは私の得意料理になっていおたのです。
フランスの蟹をおいしくしたのはクール・ブイヨン? 2009/11/08

少し前に蟹を2匹煮たときの食客は、この違いが分からなくてがっかりしました。蟹缶でサラダを作っても同じ味だと思われただろうと悔しい思いをしました。

でも、今回のパリに住む夫婦は私の蟹のおいしさに驚いてくれました。裕福な人たちなので美味しいものを食べなれているみたい。フランスではめったに売っていないアワビのことまで知っていました。

こういう人たちだと、私が刺身のためにいかに質の良いものを手に入れたかを理解してくれるので、料理をする張り合いがあります。

もうひとつ下拵えが大変だったのは、フランスで作れる刺身の中では一番おいしいと思うラングスティーヌ(スカンピ)。

買い出しに行った朝市では、魚屋さんが5軒もあるのに、殻に入った帆立貝がなかったので、ラングスティーヌの量を増やしたのです。

キャス冷凍CASラングスティーヌ(スカンピ)スコットランド産 6~10尾 約1Kg入り



変な姿勢で海老30匹くらいの皮を剥いたのがたたって、腰が痛くなってしまいました。ラングスティーヌの殻は固いのです。

この日の料理も、庭の葉っぱなどを飾ってきれいに仕上げたのですが、写真は一枚もなし。せっかく美しくもった皿を作るのに、自分で料理を作るときには写真を撮っている余裕がありません。友人たちの方は写真を撮りまくっていました。

よく食事の最後に「お皿がどのくらい出たかな?」と言われます。数えたことはないのですが、招待客が頭の中で計算して「一人あたり30枚だろう」と言っています。

これはびっくりするらしい。だって、フランス人が気取らずに食事するときはパンでお皿をふきながら食べるので、一人あたり皿は1枚か2枚で間に合ってしまうのですから。


今回作った日本料理のメニュー

いつも食事会で出した料理はメモしておくと良いかなと思うのですが、めんどうなのでしていませんでした。でも、招待客の方は日本料理に感激するので、何年たっても覚えていて、「あのとき食べた○○は...」とよく話題にしてきます。

毎回同じものを出さないように、今回は作ったものをブログにメモしておくことにしました。

食卓についたのは全部で8人。
午後8時少し前から初めて、午前3時ころまで食べ続けました!

出した料理のリストです。料理にフランス語で名前を付けてもらったのもメモしておきます。


[続きを読む  Lire la suite...]


2010/05/29
日本にいるときは、「今日は料理したくない」というときにお刺身にするのですが、フランスにいるときは正反対。お皿に並べれば良いだけのお刺身なんか売っていないからです!

最近のフランスは日本食ブームなので、見るからに「まずそう…」とうなるようなお寿司のパックはスーパーなどで売っていますが、お刺身は見たことがありません。

フランスにいるときに日本食が恋しくなることはないのですが、フランス人たちが食べたいと言うので、かなり頻繁に刺身を作っています。


早く気がつけばよかった...

魚のおろし方なんか知りません。いい加減に3枚おろしをしていたのですが、最近、フランスの魚屋さんだって、そこまではできるのだ、ということに気が付きました。魚をソテーにしたい人は、それをやってもらっているわけなのでした。

さすが魚屋さんなので、きれいに下ごしらえしてくれます。少なくとも、骨にたくさん身を残してしまう私よりはお上手。

刺身にできる魚で、簡単に手に入るものの一つに鯛があります。フィレにしてもらえば、あとは刺身の大きさにスライスすれば良いだけなのです。これに気がついてからは、刺身を作るのは画期的に楽になりました♪

鯛をフィレにしてもらうときは、「頭や骨はもらいますから」と断ります。だって、スープにできるのですから捨てられるのはもったいない。

「もらいます」と言っても、魚屋さんが切っているのを監視します。顔見知りの魚屋さんでないときは、とくにそう。頭だけ欲しいのかと思う人もあるので、骨を捨てられそうになったら「わぁ~!」と叫んでゴミ箱には入れないようにします。





初めて、お頭つきにしてみました

また、お刺身を食べさせなければならなくなりました。魚屋さんに行ってみると、まあまあのマグロがある。サーモンも合格。お刺身にするのが好きなホタテ貝やラングスティーヌがないのは残念。

鯛をフィレにしてもらいました。

魚屋さんが3枚おろしにするときには人によって切り方があるらしい。今回のは、頭としっぽをざっくと切り落としてからフィレにするのではなくて、頭から尻尾までが骨でつながった形になっていました。

この形なら、鯛のお刺身を乗せてみたらどうだろうか、と気が付きました。

ちょうど良い。刺身の材料が3種類しか手に入らなかったし、用意した分量も少なかったので、お頭つきの飾りで豪華に見せようという策略を思いついたのです。

春先は葉っぱもきれい。庭にある葉っぱを選んで、飾りいっぱいのお刺身をつくりました。



少しばかりの刺身だったのですが、見た目にボリュームができました。それに、日本でも出てきそうなお刺身の盛り合わせ、と、自己満足♪

生魚を食べるのは初めてというフランス人に出したらショッキングかも知れないですが、今日の食客は何度も刺身を食べさせている友人たちなので大丈夫。きれいな盛り付けだと褒めてもらいました。

記念撮影するなら、もっときれいに盛りつければ良かった…。でも、食いしん坊のフランス人たちが食卓について前菜が出てくるのを待っているときは、早く出さなければ… と、あせってしまうのです。

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