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2017/04/23
今年は、例年より3週間くらい春の花が咲くのが早い年になりました。近所の人がツバメを見たと教えてくれたの4月3日。


フランスでは、5月1日にスズランを売る習慣があります。その頃、もう春だな... と感じる時期でもあるのです。



スズランの産地では、その時期に花が咲くように調整します。寒い年だと花を咲かせるために暖房するのですけれど、今年は逆。スズランを寒い部屋に入れて成長をストップさせているというニュースがありました。


昨年は6月になってもまだ寒かったので、今年は良い年と思ったのですが、そうではなかった...。

4月中旬を過ぎたら氷点下が3日続き、庭で芽を伸ばしていた木々や、花を付けていた木が寒さでやられてしまいました。



左手に写っているのはライラックで、無事。みじめなのは、たくさん房を付けていた藤です。何とか持ちこたえて欲しいと思ったのだけれど、紫色が見えていた花も全て枯れてしまいました。お化けみたいで哀れ...。

同じ場所でも温度が違ったりするのか、全く平気な植物と、黒く焼けてしまった木々とに分かれました。クルミ、イチョウ、アカシアも全滅みたい。でも、植物は年がたてば生き返ってくるはず...。


ブドウ畑では被害対策

寒波はブドウ畑も直撃しました。新芽を出てきた時期に霜にやられるのが怖いのですよね。コート・ドール県の北の方をドライブしていたら、ブドウ畑の回りに干し草が置かれていて、そこから煙が立ち上っていました。夜の間に干し草を燃して畑を温めていたらしい。

ストーブのようなものを畑にたくさん置いたところもありました。夜の畑に火が燃えているのは美しくはありますけれど、寒くて見に行く気にはならなかった...。


ブルゴーニュ地方のワイン産地の中心地ボーヌ市に近いサン・ロマンのブドウ畑を見せる4月20日のニュースです。


Gel dans les vignes : des braseros pour sauver les bourgeons



シャブリの産地はブルゴーニュの北にあって寒いので、気温が下がると火を炊いたり、水を散水したりする装置が整っているのですが、それでも今年は3日間の寒さでブドウ畑の2割は被害を受けたとのこと。


Le gel, ennemi des vignerons


4月20日の寒さでは、シャンパーニュ地方、ブルゴーニュ地方、ヴァレ・ド・ラ・ロワール地方の他、南仏のラングドック・ルシヨン地方でも霜の被害があったそうです。


フランスでは、5月中旬までは氷点下になる日の恐れがあると言われています。でも、6月になってからでも霜の被害があった年もありました。今年は早々と暖かくなってしまって、植物たちがそれに合わせて成長してしまったからいけなかったのでしょうね。

来週になるまでは、まだ朝晩の冷え込みは厳しいようです。とはいえ、青空が広がっている日が多いので、春は満喫できます。小鳥たちも賑やかにさえずっているし、霜で黒くなってしまった以外の木々は美しい新緑。

ブログ内リンク:
もうシャブリのブドウ畑には霜はおりない? 2013/06/02
★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)
★ 目次: ブドウ畑の作業、ワイン醸造法など
本格的な春になることを告げる「氷の聖人たち」 2015/05/15
★ 目次: フランスの祭日・年中行事について書いた日記

外部リンク:
Le Monde: Coup de froid sur les vignes françaises 20.04.2017
Vins de France: Le gel frappe durement plusieurs vignobles en France 20/04/2017
ladepeche.fr: Les gels printaniers tombent sur vignobles et arbres fruitiers 20/04/2017


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フランスのお酒 (ワインなど)



2017/04/16
旅行したとき目的地に到着したお祝いに飲むため、あるいはピクニックをするために、冷たく冷えた白ワインを持って行くことがあります。

シャンパンを持って行くなら問題はなし。でも、ワインだと、あれ! コルク栓抜きの道具を持ってきたっけ? と慌てることがあります。誰かしら持っているので、持って行ったワインが飲めなかったことはありませんが。

今回のシリーズで書きながら色々と情報を眺めていたら、コルク栓抜きは、誰が、いつ発明されたか、というのがでてきたのでメモしておきます。

シリーズ記事 【フランスの食事の歴史】目次へ
その10


ワインオープナー

「コルク栓抜き」と書いたのですが、日本ではどう言うのが一般的なのでしょうか?

フランス語だと、tire-bouchonで、つまり栓を引っこ抜くという意味。日本語に「栓抜き」というのがありますが、あれはビールのキャップなどを抜く道具ですよね。

Wikipediaでは、仏語のtire-bouchonからリンクされていたのは「コルクスクリュー」でした。

でも、スクリュー式でないものもあるではないですか? 


どういう名称で売っているかを調べたら、
ワインオープナー」という呼び名が気に入りました。




ワインオープナーが発明されたのは、いつ?

登場したのは17世紀、おそらく1630年頃だろうとのことでした。tire-bouchonという用語が文献に現れたのは1718年らしい。

正式に特許として認められたのは、1795年で、取得したのはSamuel Henshall。

ワインのコルク抜きという道具を発案したのはイギリス人なのだそうです。

ワインをボトル詰めするようになったら、しっかりと打ち込まれているコルクを抜く道具も必要になったわけなのですね。

それで、初めて登場したワインオープナーはどういうものだったか知りたくなりました。

まさか、こんな道具ではないですよね?!


Rob Higgs


初めて登場したコルク抜きは、スクリュー式の道具だったようです。

ピストルに弾を埋め込む装置にそんなのがあって、そこから発想を得たようなのです。

道具の名前から調べたら、こんなシステムらしい。


コルク抜きをフランス人が発明したのではないのはフランス人たちには面白くないようですが、彼らは木のワイン樽を考え出したのは自分たちの祖先のゴロワ(ガリア人)だったというのを誇りにしています。つまり、古代ローマ人でさえも思いつかなかったというわけ。



ワインオープナーには色々な形がある

ワインオープナーには色々な形があって面白いので、コレクションしている人たちもいますね。


Collectionneur de Tire-bouchons ( Collector of corkscrews )


よく見るタイプなのですが、下のような形のオープナーは「シャルル・ド・ゴール」と呼ぶタイプなのだそうです。


Tire Bouchon "Charles De Gaulle" Argenté


頭のある人体に見える。2つの取っ手は両腕を挙げたような形になり、ド・ゴールがそういうポーズで演説をしたから似ている、ということなのだそうです。そういう風に演説している姿は、こちらとかこちら

ド・ゴール将軍は、オーバーな演説口調をする人で、そうやって手をあげている姿が浮かぶので納得できました。


道具がなくても、ワインのコルクを抜くことができる

コルク抜きの道具がないと、ワインボトルが開けられないと思われませんか?

始めに登場したワインオープナーの画像がないかと探していたら、それは見つからなかったのですが、コルク抜きがなくてもワインは開けられるという情報がたくさん出てきました。

コルクに釘を入れてペンチで引っ張るとか、ボトルの底を割ってしまうなどというのまであったのですが、定番らしき方法がありました。

本当なのかなと疑いたくなるのですが、この方法を紹介している動画が幾つもあったので、知る人ぞ知るのテクニックのようです。

下の動画は、アル中のホームレスか誰かにワインをプレゼントした、という悪戯なのでしょうか?


Ouvrir une bouteille de vin sans tire bouchon

どこの国のことなのか分かりません。フランス語のコメントで、自分のお爺さんは1930年代にこの方法でワインを開けていたよ、と書いている人がいました。


道具として使うのは、靴です!

もっと真面目にテクニックを紹介しているのは、こちら。


Comment ouvrir une bouteille sans tir bouchon

始めに靴底でボトルを叩いていますが、それは余り効果がないという説明。ボトルに靴を履かせてしまって、横にした状態にして壁で叩くという方法です。コルクが飛び出してきたら、手で抜きます。


靴の踵が良いクッションになるようです、

ボトルをそのまま木の幹にぶつけているのがありましたが、木の皮は痛んでしまったし、叩く回数も多くないとコルクが飛び出してこないようです。


Comment ouvrir une bouteille de vin sans tire-bouchon


コルクに鍵を差し込んで、それを靴底で叩いて、それから鍵をスクリューオープナーのようにして引っこ抜くという方法もありましたが、これは力がいりそう!


INCROYABLE !! ouvrir une bouteille sans tire bouchon A VOIR !!!


ワインボトルは静かにしておいたものを飲みたいですが、ワインオープナーがなくて困ったときのために覚えておくと、役にたつことがあるかもしれない!

ワインオープナーがいつできたかより、こちらの方を面白がってしまいました。


続く

シリーズ記事【フランスの食事の歴史】目次




ブログ内リンク:
★ 目次: ワイングッズ、ワインのボトル、グラス、コルクなど
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
Le Tire-bouchon : Histoire D'une Invention
Petite histoire du tire-bouchon
La mystérieuse beauté des tire-bouchons anciens
Origines du tire-bouchon
Le tire-bouchon, toute une histoire du sérieux à l’insolite !
Who Made That Corkscrew
☆ Tire-bourre
☆ Musée Gourmandise: Tirebouchons
Musée du tire-bouchon à Ménerbes
Musée du Tire-Bouchon
☆ Dico du Vin: Tire-bouchon
Connaissez-vous la véritable origine du tire-bouchon ?
ヴィンテージ・コルクスクリュー


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2016/10/06
秋になっても夏のような陽気の日が多かったのですが、もう最低気温は零度になったようです。今年の秋は寒くなかったので、やっと集中暖房のスイッチを入れたところ。暖房費が1カ月分くらい浮いたのではないかな。地球が温暖化したらちょうど良いと私は思ってしまう...。


🍇 私のお水がなくなった...

ブログに何度も書いてしまっていますが、フランスの水が飲めない私。水代わりに呑んでいる軽い白ワイン(つまり安いという意味ですが)はマコネの村の名前が付いたものと決めています。ストックがなくなってしまったので、お気に入りにしているワイン農家の1軒に買い出しに行きました。

日本には輸出していないので、同じ銘柄を入れると、これ ↓


マコネの白ワインが好きなのですが、日本には余り入ってために競争がないせいか、日本で買おうとするとやたらに高い気がしていました。このくらいだったら悪くないと思いました。

でも、私の飲料水用に買うマコン・シャルネはボトル詰めしていないもので、お友達プライスにしてもらってボトル1本分が500円くらいかな...。そのくらいでないと、貧しい私などは水代わりには飲めまん。


🍇 発酵過程のワインを味見

行ったワイン農家では、前日にブドウの収穫を終えたところだと話していました。機械は使わずに人手で収穫するので、広い畑を持っているわけではないのに2週間かかったのだそう。

醸造段階に入ったワインを飲んでみるかと聞かれたので、「もちろん♪」と答えました。美味しいというものではありませんが、一般の人には貴重ですから楽しい。

プイィ・フュイッセのタンクから出してくれました。PFがそのマーク。



かなり色が濃くて濁っていました。

糖分がアルコールに変わる発酵が終わっていない状態のワインを、フランスでは「bourru(ブーリュ)」と呼びます。

もう少したったら何とか味わえるようになるのでしょうが、これはごく初期段階らしてくて、1口だけ記念に飲んで捨てました。ボージョレー・ヌーヴォーの段階でも、たくさん飲むと頭が痛くなったり、お腹が痛く鳴ったりするのだと脅かされているので。ワイン農家の奥さんも、味見はご主人に任せていて、自分は飲まないと言っていました。

この段階だと、今年のワインがどうなるかなんて私には全く分かりません。絞りたてといってもジュースでは全くないし、ワインでもないのですから。

全く甘味は感じませんでした。畑にあった摘み残しのブドウの房を食べさせてもらったのですが、甘くて美味しかったのに。


発酵途中のワインを樽から出して飲ませてもらうことは時々あるのですが、こんなに飲めないことがあったかな?... ブログで書いていたこともあったはずなので探してみました。

ブドウ収穫が終わったばかりのブルゴーニュ南部で、新酒を味わう 2009/09/13
持ち帰りで売っているくらいなので、もう少し発酵が進んだ状態のものを試飲したのだろうと思います。自分で書いて忘れていたのですが、甘いの(Vin doux)とピリピリするのVin piquantと2種類があった。

☆ 2015年のブルゴーニュワインは素晴らしいだろうと確信した 2015/09/23
ボージョレーのワイン農家での試飲。


もしかすると、この日に飲ませてもらったのは、まだ「bourru(ブーリュ)」とは呼ばない段階だったのかもしれない。ブーリュというのは、最終発酵段階の澱(おり)の多いワインのことなのだそうなので。


🍇 マコネのワイン産地をドライブ

冷え込むので注意という天気予報だったので冬のコートを来て出かけましたが、素晴らしい青空だった。買い付け仲間で行った私たちは、ついでに観光も楽しみました。



見えているロマネスク教会は、以前にはワイン農協がこじんまりとした試飲所を作っていたので気に入っていたのですが、教会が修復されたら追い出されてしまいました。おまけに、今回も教会のドアは閉ざされたまま...。

こんなところにワイン農協の出店を出していても買い物客はほとんどこなかっただろうと思いますが、ワインを飲む田舎のカフェとしての機能は果たしていたようでした。

ここでゴーフレット・マコネに出会ったので懐かしい教会です。地元の人がおつまみとして差し入れていたのをご馳走になったのでした。

ゴーフレット・マコネについて書いた記事:
クイズ: キシュノットとは? 2009/02/02

良き伝統は消えていく。おまけに、クリスチャンも減ったので、辺鄙なところにある教会は泥棒が怖いからドアを閉ざしていることが多いのです。

でも、大好きなロマネスク教会の内部も幾つか見学しました。


🍇 マコネのワイン産地では未だ収穫が終わっていなかった

ワイン農家でブドウの収穫が前日に終わったと聞いて驚いていたのですが、まだ続けている畑もあるようでした。ブドウを積んだトラクターに何台も会ったのです。

記録のために車の中から写真を撮っておきました。


2016年10月7日、ブルゴーニュ南部マコネ地域で撮影

摘んだブドウを無造作に荷台に乗せているところからして、安いワインができるブドウ畑でしょうね。

マコネはブルゴーニュ地方の中でもボーヌのあたりより南に位置するので、ブドウの収穫も早く終わるのだろうと思っていたのだけれど、やはり今年は異常なのでしょうね。


【楽天市場】人気の銘醸ワインが勢揃い!ブルゴーニュ特集




ブログ内リンク:
★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)
★ 目次: ドメーヌ訪問記
★ 目次: フランスのワイン産地、アペラシオン、セパージュ
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ La Revue du vin de France: Définition bourru
☆ Encyclopédie du vin:  bourru
☆ Wikipédia: Vin bourru
ブリュ Bourru Vin Nouveau
ヴァンダンジュの今だけ。甘く発泡するブーリュ Bourru est arrivé


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フランスのお酒 (ワインなど)



2016/09/23
ずっと続いていた悪天候の反動なのか、9月には清々しい夏のような日が多くなりました。9月末になっても集中暖房を入れないで、たまに暖炉に火を燃す程度で済んでいる年を今まで経験したことがあっただろうか?...

でも、いつの間にか、ツバメたちは1羽残らず旅立っていきました。

素晴らしいお天気の金曜日。レストランのテラス席で昼食をとってから、コート・ド・ニュイのブドウ畑を見に行くことにしました。


ブルゴーニュワインのブドウ収穫が始まった

収穫が始まったばかりなので、ランクの低いワインを作る畑から始めたのではないかと思ったのですが、ジュブレ・シャンベルタンの畑で収穫を終えたばかりの人たちがいました。



手摘みの収穫なのにトラクターが運ばれているのが奇妙。聞いてみたら、収穫したカゴを乗せてあぜ道を走るためのものなのだそう。収穫では運び屋さの役割があって、その役割をする人は賃金が多少高いけれど、かなりの重労働なのだと聞いています。

下は昨年に撮った写真ですが、こういう役割の仕事をする代わりになるトラクターなわけです。


収穫が始まったコート・ド・ニュイのブドウ畑。今年は当たり年では?♪ 2015/09/04

でも、畑がぬかっているときは、やはり人間が担ぎださなければならないのだそう。


モンラッシェの畑では、収穫するには大きすぎるハサミを持った人たちが働いているので奇妙。収穫は3日先で、その前に枯れたブドウの枝や株を切っていたのでした。昔より病気の株が多くなったなどとおっしゃっていました。

ブルゴーニュのブドウ畑で収穫する人たちには、昔ながらの陽気さが残っています。フレンドリーで、おしゃべりもしてくれる。

畑の中に1人でいた女性が話しかけてきました。



彼女はロマネ・コンティのドメーヌで働いているけれど、ブドウの収穫はせず、食事係りなのだそう。

昔のワイン農家は、ブドウ収穫者たちにたくさん食べさせて、たくさん働いてもらうということをしていたのですが、食べさせたり、宿泊させてりするのは農家にとっては大変なので、やらないとことが多くなっています。ロマネ・コンティのところでは未だ食事を出しているとは思わなかった。

でも、野菜と肉料理はケータリングの業者にやらせ、彼女はそれ以外の食べ物を担当するとのこと。

ワイン畑はモンラッシェらしい。高すぎて手が出ないワインだと言ったら、「高すぎて買うことなんかできませんよ~!」とおっしゃる。

どんなのか調べてみました。


私が飲んだ思い出があるモンラッシェは、DRCのではないグラン・クリュでしたが、DRCのはこんなに高くなっているのですか?! それではドメーヌがマダムに飲ませてくれなくても無理はない...。


ロマネ・コンティのブドウ畑は、収穫が終わった後のように見えてしまった

今年のワインの出来がどうなるのか見るために、同じ畑を見ることにしています。

ロマネ・コンティの畑には十字架が立っているので、間違いようがないのです。それに、買って飲めないとしたら、タダで見れるだけでも何となく嬉しいではないですか?




近づいてブドウの木を見たら、もう収穫が終わってしまったのかと思いました。積み残した程度しかブドウの房がないのです。



奇妙...。世界で一番高いと言われるワインを早々と収穫してしまうはずはありません。道に沿って歩きながら畑を眺めてみました。すると、たくさん房が付いているところもある。



やはり収穫は未だ始まってはいないのだろうと思いました。写真を拡大して眺めたら、地面にはブドウの房が落ちていたので、失格の房を取り除いたからやたらに量が少なかったのだろうとも思います。

葉が少ないのも気になったのですが、秋に実が日差しをいっぱい受けるように葉を剪定したのかな?...

それにしても、ブドウの房が少なすぎる...。

今年は雨が多かったので、病気を退治する農薬を使わないオーガニックのワインを作る農家は痛手だと聞いていました。ロマネ・コンティも農薬の使用は最低限にしているでしょうから、ブドウの収穫量は少ないのでしょうね。

追記:
DRCでは、ドメーヌが所有するブドウ畑を9月28日から30日にかけて収穫をしていました。私は1週間早く行ったようです。


2016年のワインは、生産量が少ないことだけは確からしい

ブルゴーニュワインやシャンパンの生産量が少ないというのは地元なので聞いているわけですが、フランス全体としても10%減だそうです。

ブルゴーニュワインの産地のブドウ収穫予想では、生産者平均で20~27%減。特に被害が大きかったシャブリでは、例年の半分しか生産できないとか。

幾つかのブドウ畑を見てみましたが、ブドウの房が付いているところと、少ないところとの差が目立ちました。

この後、果実酒を作っている農家に行ったので話しを聞いたら、同じ畑の中でも果実が全く実っていない部分と、普通に実ったところとがあると言っていました。春先に霜や雹の被害があったのが原因らしい。

今年のブルゴーニュワインは極端に収穫は少ないようです。ニュースでは、ブドウ畑からブドウの木を引っこ抜かれたと言って、畑をパトロールしている農家の人たちまで登場。そこまでやるかな?...

でも、今年は質の高いワインはできるとニュースでは言っています。

今年の天気はずっと変でした。暖冬のあと、雨ばかりの春。ワイン産地では、霜や雹の被害が出たりもした。夏らしい天気もなくて、雨が全く降らない時期もありました。でも、ブドウの収穫期には「秋晴れ」という良い天気だったので、それはブドウにとっては良いことだったかもしれない。

でも、素晴らしい上質のワインができるとまで言うのは行き過ぎではないかな...。生産量が少ないとなったら高い値段で売らなければならない。としたら、今年のワインは上質なのだと強調するのがマーケティングではないですか?


Vendanges Malgré les aléas climatiques, le millésime 2016 devrait être de grande qualité  - France 3 Bourgogne 21/09/2016

  【楽天市場】人気の銘醸ワインが勢揃い!ブルゴーニュ特集

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★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)
★ 目次: ロマネ・コンティのブドウ畑ウオッチング
★ 目次: ブドウ畑の作業、ワイン醸造法など
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
Vosne-Romanée Le domaine de la Romanée-Conti termine ses vendanges ce vendredi 29/09/2016
Immersion dans les vendanges de la Romanée-Conti 29/09/2016


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フランスのお酒 (ワインなど)



2016/07/16
先日、生産者直売価格で買うためにチーズ工房に行ったら、ブティックで売っている地元ブルゴーニュのワインの中に目を引かれたラベルがありました。


Montre Cul(モントル・キュ)という名のブルゴーニュワイン



どうしてこんな名前になっているのかを調べるために写真をとったのですが、ピントが合っていない!

日本でも売っていたので、画像をお借りします。



先日書いた「食前酒キール誕生の歴史」で、キール市長が「cul」という下品な言葉を使っていたことを書いたすぐ後だったので面白いと思ったのです。

フランス語でculとは、俗語で「お尻」のこと。「ケツ」と訳した方がぴったりすると思います。外国人女性がそう言ったら飛び上がられてしまう可能性があるので、教科書にあるようにfessesと言うべきでしょうけれど、発するのは避ける言葉だと思っています。

このワインには、それに「montrer(見せる)」の二人称命令形か三人称の形と思える単語が付いています。さらに、それが何であるかを見せる絵まで付いている!

飛んでもない名前のワインではないですか?
なぜこんな名前になっているのか調べてみました。

ディジョン市の西部にあるワイン生産地なのだそう。標高257~307メートルの土地で、勾配は13%ある。そういう傾斜地のブドウ畑で働く女性はこの絵のようになってしまう、ということなのでした。

この地域のリュー・ディ(区画の通称)がMontreculなのだそう。

AOC/AOPブルゴーニュとして販売できる地域になっており、それに付けることができる名称は、Montrecul、Montre-cul、Montre cul、en Montre-culがあるようです。

どんな場所なのか、写真を眺めました。この程度の勾配なら、他にもいくらでもありそうに見えるのですけど...。

https://climatsdebourgogne.wordpress.com/2015/05/28/montrecul/
Montrecul – Les Climats de Bourgogne en images


全部で16ヘクタールと狭い地域とのこと。今では赤ワインになるプノ・ノワール種のブドウしか栽培されていないようですが、昔は白ワインも生産していて、ムルソーに匹敵するくらい優れていると言われていたのだそう。

ムルソーはブルゴーニュ白ワインの中でトップクラスなのです。それなのに、この地域で白ワインになるブドウ品種を栽培するのを止めてしまったのかは分かりませんでした。


お尻を見せるという名前の銘柄でワインを作っているドメーヌは他にもあるので、どんなデザインのラベルにしているのか調べてみました。

「モントル キュ」を楽天市場で検索


下のは同じ発想のものですね ↓


それではハシタナイというわけでしょうか? ニワトリの絵にしているのもありました ↓




他にも変な名前のブルゴーニュワインはある

飛んでもないと思うのは、
シャブリの一級ランクにある「L’Homme mortロム・モール)」 。

そのまま読めば、死んだ人間。ボトルに手を伸ばすにも抵抗があるではないですか?!

こちらもブドウ畑の区画がある地域の通称から付いた名前でした。この地域にはガロ・ローマ時代の遺跡があって、骸骨が入ったメロヴィング朝の石棺が幾つか発掘したので場所の名前になったのだそう。

地域の名前が先にできていて、それではワインは売れないから別の地域名にしようということにはならなかったのでしょうね。


もう1つ、あれ? と思ったブルゴーニュワインは、ボーヌの「Clos des Mouchesクロ・デ・ムーシュ)」。


mouches(ムーシュ)と言われれば、蠅のことだと思ってしまいます。clos(クロ)というのは、塀で囲まれたブドウ畑。つまり、ハエがたかったブドウ畑ということ?!

ところが、昔はミツバチのことを「蜜にたかるハエ(ムーシュ)」という言い方をしていたようなのです。ですから、これは「蜜蜂の畑」と読み取るべきなのでした。

この2つのワインについては、すでにブログで書いていました:
ブルゴーニュならでは? 面白い自転車を発見♪ 2014/09/01


もっと変なことがラベルに書いてあるワインもある

モントル・キュの言われを調べていたら、もっと飛んでもない文字や絵が描かれているラベルのワインがあることを知りました。余り度がすぎると、ラベルで勝負している質の悪いワインに見えてしまいませんか?

そういうワインのラベルを紹介している情報がありました。


Top 20 des étiquettes de vin les plus marrantes, l’humour millesimé

Les dix vins les plus méchants de France

フランスのワインを並べているようなのですが、こんな名前でワインを市場に出すとは信じられないようなのも入っています。

... と思ったら、大ヒットもあった。


究極の命名は「Vin de Merde」?

ワインがひどく不味いとき、「こんなのはvin de merdeだ!」と怒ったりするときにも使われる言葉。それがワインの名前になっていました。

Merdeとは糞のこと。とても下品な言葉なのですが、フランス人は悔しがるときに、女性でも「くそ~!」と平気で言います。試験を受けに行く人などに「グッド・ラック」と言葉をかけてあげるときにも、縁起担ぎらしくて「メルド」と相手に言ってあげたりもします。発音するのは止めて、Mだけ言ったりもしますが。

不味いという定評があるラングドックのワインは、安く売っているのですが、外国には安いワインがあるので競争に勝てない。売りさばくのにも苦労していると聞きます。それなら、逆手にして「Le Vin de Merde」と命名してしまうという発想だったのだそうです。アイディアを思いついたのはレストラン経営者でした。

飛んでもない命名なのでニュースで騒がれ、売り出したときに用意していたボトル5,000本は数日で無くなり、追加で7,500本作ったとのこと。一時的な流行ではなくて、今でも市場に出ています。

飲んでみると、そう悪いワインではないということでも人気があるらしい。


Le "Vin de Merde" du Languedoc

実は、最近、このワインの産地に近いところに行っていた友達が帰ってきて、Le Vin de Merdeをお土産に買ってプレゼントにしようと思ったのに店では品切れだった、と言われたのです。フランス人はジョークが好きなので、こんなワインを面白がって買う人も多いのだろうと思います。

プレゼントをもらった人が包装をといて取り出すと、ラベルに「Le vin de Merde」と書いてある。もらった人は「Merde !(なんてこった!)」と叫ぶ、という筋書きかな?...



ブログ内リンク:
★ 目次: 珍しいアルコール飲料
★ 目次: フランスのワイン産地、アペラシオン、セパージュ
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
Dijon a aussi son vin !
☆ Les Climats de Bourgogne en images: Montre-Cul
☆ Wikipédia: Bourgogne montrecul
Etiquettes de vin un peu osées : la Société des Alcools du Québec préfère l’éthique à la quéquette
☆ BIVB: Bourgogne Montrecul ブルゴーニュ・モントルキュル
Vin et cul : une réalité à regarder en face
Un vin de merde qui a du succès !


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フランスのお酒 (ワインなど)



2016/07/12
ここのところ、カシスから作るリキュール「クレーム・ド・カシス」について書いてきたのですが、私がいる家の庭にもカシスが実ってきています。かなり黒い色になってきたので、今日、明日のうちに収穫しなければ...。




クレーム・ド・カシスを作る家もある

ブルゴーニュの食前酒キールを作るにはクレーム・ド・カシスが必要です。でも、アルコール飲料なので大量に消費するとお金がかかる。それで、庭がある田舎ではカシスを植えておいて、自分でリキュール作っているお年寄りもいます。

クレーム・ド・カシスは、蒸留酒にカシスの実を入れて作るのですが、カシスを瓶に入れて日向に置いておくと発酵するのだ、という男性がいました。

それを撮影したのが、下の写真。



美味しいリキュールが出来上がるとも思えなかったのですけど...。この家が作ったリキュールは飲んではみなかったように思うのですけれど、他で飲んだ自家製のクレーム・ド・カシスは、はっきり言って美味しくなかったです。

やはり、メーカーには秘伝があって、それが美味しいかどうか、甘すぎないかなど、色々な違いがあります。

 ☆ クレーム・ド・カシスを楽天市場で検索


ノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシス

評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く」に書いた農家のクレーム・ド・カシスは、カシスの風味が見事に出ていたのですが、それはノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシスから作っているからなのだろうと思いました。

*カシス・リキュール(1000ml)
価格:4685円(税込、送料別)



私の庭にあるカシスも、ノワール・ド・ブルゴーニュ種なのです。

それなら、一度くらいは自家製を作って実験してみても良いかなと思って、フランスの情報でレシピを探してみました。カシスはたくさんなるし、自家製でもらった蒸留酒はたくさんあるので、失敗して捨てることになっても惜しげはないし。


クレーム・ド・カシスの作り方

フランス情報を調べたのですが、こちらのレシピが写真入りで分かりやすかったです:

レシピ
☆ cuisine-facile.com: Crème de cassis

材料:
  • カシス 700 g
  • 特徴がでないフルーツから作ったスピリッツ 600 m
  • カシスの葉 2枚(なくても良い)
  • グラニュー糖 500 g
  • 水 300 ml


作り方:
  1. 瓶にカシスの葉とカシスを入れ、オードヴィを入れる(カシスがすっかり浸っていること)。

  2. 蓋をして日陰で3カ月寝かせる(寒いところや冷蔵庫に入れてはいけない)。

  3. 3カ月してアルコール飲料が赤くなってらかし、ザルでカシスを取り除く。実からはエキスが出ているので、実を絞る必要はない。

  4. 鍋に砂糖500グラムと水300 mlを入れ、110℃の強火で約10分間煮る。それを100℃以下になるように5~10分おく。

  5. シロップにカシスの液を静かに加える。それをカシス液を入れていた容器に戻す。またシロップが入っていた鍋に液体を入れる。これを数回繰り返してシロップとカシス液がよく混ざるようにする。

  6. 最後にスプーンでかき混ぜるが、やりすぎると砂糖が固まってしまうので注意する。

  7. 出来上がったクレーム・ド・カシスをボトルに移して保管する。

※ 同じ作り方作った香りの強いフルーツ(フランボワーズ、野イチゴ)は良いクレームになる。
※ イチゴを使うときは、大きさによって2つないし4つに切ってから漬け込む。


レシピ  Crème de cassis de Dijon
  • カシスの葉 6枚
  • カシス 1キロ
  • 90度のアルコール リキュールグラスに1杯
  • 13度のワイン 1リットル(タンニンが多く、こくのあるワイン)
  • グラニュー糖 800グラム

レシピ  Crème de cassis
  • カシス 2キロ
  • 60度のアルコール
  • 砂糖 1キロ
  • 水 50cl


レシピ  La vrai crème de Cassis Maison
  • 完熟のカシス 1.5キロ
  • 赤ワイン ボトル2本
  • 粉砂糖 2キロ


漬け込むカシスですが、そのまま入れる、果皮あ破れないように少しだけ潰して入れる、ジュースにしてから入れる、という方法がありました。種がアルコール飲料と触れると苦くなるので避けるということだけでは共通しているようです。

レシピ は同じサイトに入っていたのですが、Crème de cassis de Dijonの方は「ディジョンの」と付いています。でも、特にブルゴーニュのレシピを紹介しているサイトではないので、ディジョンのクレーム・ド・カシスはワインを使うということになるのかどうかは分かりません。IGクレーム・ド・カシス・ド・ディジョンには製造法の規定があるのですが、ワインを使うとは書いてないし...。


追記:

コメントでご指摘をいただきました。ここではフランスのサイトにあったレシピをご紹介したのですが、日本で自家製のアルコール飲料を作ると、色々と法律があるようですのでお注意ください!

家で酒を作るのは,酒税法違反なので違法。梅酒や甘酒は例外だが,ワインやビールは不可能


クレーム・ド・カシスについて書いた今回の連続記事

 ★ 評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く 2016/06/21
 ★ 食前酒キール誕生の歴史 2016/07/05
 ★ ディジョンのカシス vs ブルゴーニュのカシス 2016/07/09
 ★ 自家製のクレーム・ド・カシスを作るレシピ 2016/07/12




ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: ブルゴーニュの古都ディジョンの観光スポットや特産品など
  ⇒ キール、カシス
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: 蒸留酒をつくるアランビック見学
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ


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フランスのお酒 (ワインなど)



2016/07/09
前回の日記「食前酒キール誕生の歴史」に書いたように、食前酒のキールを作るために必要なリキュールの「クレーム・ド・カシス」とディジョン市は切っても切れない関係にあります。


◆ 「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンクレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ

「クレーム・ド・カシス」という名が付いたリキュールの中でも、「ディジョン(Dijon)」の文字が入った「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン(crème de cassis de Dijon) 」が本物なのだ、と私は思っていました。

例えば、大量生産されている中では一番美味しいと感じるガブリエル ブティエの商品も、その名称で売られています。

ところが、「評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く」で書いたジョワネさんのクレーム・ド・カシスを買って帰って、さっそくキールを作ったときに気がつきました。

ボトルに「Crème de Cassis de Bourgogne(クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ)」と書いてあるのです。


これは日本で同じものを販売している楽天市場の画像をお借りして入れたのですが、ジャン・バティスト・ジョアネ社のホームページでも同じラベルでした。

あれ、あれ...。「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」という名前を見たことがなかったように思ったのですが、調べてみたら... 他にもあるのでした...。


私が買ったジャン・バティスト・ジョアネさんのクレーム・ド・カシスは、カシスの風味が見事にでていて気にいったのですが、ひょっとして邪道のを買ってしまったのだろうか?...

気になったので、「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」とは何なのかを調べてみました。


IGとIGP

「カシス・ド・ブルゴーニュ」という名称は、2015年1月に政府が与える食品の品質保証として認定を受けていたのでした。

地理的表示の保証なのですが、それが何であるかで、また混乱させられました。

品質保証の名称に関するフランスの情報では、IG(Indication géographique)を獲得したと書いてあったり、IGP(Indication géographique protégée)を獲得したと書いてあったりするのです。

Logo IGPIGPはEUが1992年に定めた食品品質保証で、AOC/AOP(原産地統制呼称)の次にステータスがあるマーク(右のロゴ)として目にしています。

保護地理的表示。英語ならPGI(Protected Geographical Indication)。

☆ コトバンク: IGP(アイジーピー)


IGP「P(保護された)」が付かない「IG」というのは見たことがありませんでした。

Pがあったり、なかったりって、どういうことなの?...

結局、IGPは農産物やワインにしか与えないマークなので、クレーム・ド・カシスのようなリキュールやスピリッツには「IG」が与えられる、ということのようです。

でもIGはIGPと同じ基準の品質保証なので、IGPと書いていていることがあるようです。

それで1つの問題は解決したことにして、「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」と「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」がどう違うのかを探すことにしました。

ところが、「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン(Crème de Cassis de Dijon」の方も、2013年にIGを獲得していたのでした。

紛らわしすぎるではないですか?!


「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」として売れるのは4社だけ?

報道を幾つか読んで、裏が見えてきました。ブルゴーニュでクレーム・ド・カシスを作っている業界が2分しているのです。

前回の日記「食前酒キール誕生の歴史」に書いたように、クレーム・ド・カシスを考案したのはLejay-Lagoute社(ルジェ・ラグート社)で、1841年のことでした。

それが大成功したために同じようなリキュールを作る会社が増え、1860年にはコート・ドール県内の29社がカシスでリキュールを作っていたそう。それに伴って、さらに19世紀末にブドウ畑に壊滅的な被害を与えたフィロキセラ禍によって、ブルゴーニュ地方にあったブドウ畑をカシス(くろすぐり)に切り替えるのも盛んになったようです。

カシスの生産者組合の歴史を追ってみます。

1912年、コート・ドール県カシス生産者組合連合 Union des Syndicats de producteurs de cassis de la Côte d'Orが誕生。この組織には、ディジョン市から西に30キロほどの所にあるソンベルノン村(Sombernon)周辺地域から、ワイン産地で言えばコート・ド・ボーヌ地域までの組合が入っていて、その数は約50。

1955年、カシス・ド・ディジョンの業界委員会 Comité Interprofessionnel du Cassis de Dijonが誕生し、県内での果実栽培やクレーム・ド・カシスの普及に努める。

1997年、伝統的にカシスの品種であるカシス・ド・ブルゴーニュ種を守る業界組合 Syndicat Interprofessionnel de Défense du Cassis en Bourgogneが創設される。

カシス・ド・ブルゴーニュ種のカシスにこだわる運動が「クレーム・ド・カシス・ド・ブルオーニュ」という名でリキュールを生産しているようです。


ノワール・ド・ブルゴーニュ種にこだわるのがカシス・ド・ブルゴーニュ

カシスは昔からブルゴーニュ地方で生産されていた歴史があるとして、ジョアネさんたちは抵抗して生産者組合を作っていて、それで「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」という名称でIGを獲得したということのようです。もともとはAOC/AOPの獲得を狙っていたようです。

ところで、「カシス・ド・ブルゴーニュ」と「カシス・ド・ディジョン」の違いはどこにあるのか?

政府の品質保証を受けたからには、産地の規制だけではなくて、どういう基準で生産するのかが公開されていました。専門家ではないので規制の違いによって生み出すであろう味などは分かりませんが、最大の違いは何から作るかにあるようです。


IG カシス・ド・ブルゴーニュ
  • カシスの品種としてはノワール・ド・ブルゴーニュ(Noir de Bourgogne)だとするわることに意気込みがあるようす。この品種と、受粉用としてRoyal de Naplesという品種を主要品種としている。
  • 3つの品種(Blackdown、Andega、Andorine)を使うことも認めているが、割合は主要品種の量の30%を上限。
  • ブルゴーニュ地方のコート・ドール県とソーヌ・エ・ロワール県の市町村をカシスの生産地とリキュールの醸造地と限定。


IG カシス・ド・ディジョン
  • カシスの2つの主要品種の使用度は25%以上とすること、と穏やか。
  • 漬け込み作業ではフランボワーズ(ラズベリー)ないしグロゼイユ(フサスグリ)を少量(カシスの実1トンあたり50Kg以下)、カシスの芽をごく少量(1トンあたり2Kg以下)を混ぜることも認めている。
  • 醸造地を、コート・ドール県のディジョン市に限定。

IGクレーム・ド・カシス・ド・ディジョンを獲得したのは、ディジョン市の大手メーカーたちが作っている団体。生産量も、外国に輸出されるのも大手メーカーが主力となっているようです。

クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンは、カシスの品種にはあまりこだわらず、ディジョン市内で生産しているということで正統派のリキュールなのだとしているようです。

フランスの市町村の区分は細かいので、都市といえば農業ができるような農村地帯はほとんど入っていません。ディジョン市内に工場があるのは疑わしいと思ったのですが、次の4社が醸造所をディジョン市内に持っているのでした。
  • Lejay-Lagoute(ルジェ・ラグート)
  • Briottet(ブリオッテ)
  • Boudier(ガブリエル・ブディエ)
  • L'Héritier-Guyot(レリティエ・ギュイヨ)

つまり、「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」という名称のリキュールは、これらの会社が独占しているということ?

農産物はテロワールに左右されますから、どこで生産されたかというのは大きな意味を持つと思う。品種、生産方法が限定されていたり、伝統を守っているかも大事。でも、工場がどこにあるかということに価値があるのでしょうか?...

例えば、日本でカシスの生産量が大きいのは青森県なのだそうで、国内生産の7割を占めているとのこと。リキュールは生産していないようなのですが、それを輸入してディジョン市内で生産したとして、青森で作るのより美味しいのができるということもないと思うのですけどね...。

日本からカシスを輸入するのは難しいでしょうけれど、物価が安い東欧から輸入しているということはないかとも勘ぐります。輸入するには果実を冷凍してしまうかもしれないのだから、大きな問題だと思うけれど...。


ともかく、クレーム・ド・カシスの生産において、大手企業の存在は大きいようです。

クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンは年間1,200万本が生産されていて(2012年)、そのうち400万本が外国に輸出されている。これは、ブルゴーニュ地方全体のクレーム・ド・カシスの生産量の85%を占めているのだそうです。


大きな違いはカシスの品種の違いにあるようなのでした。レリティエ・ギュイヨ社では、2種類のクレーム・ド・カシスを販売しています。


右の方は、「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」の文字は小さくて、ノワール・ド・ブルゴーニュ種という文字を大きくしています。2種類に分けているというのは良心的だと思います。


◆ 「カシス・ド・ディジョンならディジョン産なのか?

政府から品質保証のアペラシオンとして認証されたら、その規定を守らない場合には同じ名前を使えないはず。それなのに、ディジョンではないところで醸造しているのではないかと思われる「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」も販売されていました。

例えば、下はアルザス地方にあるの会社が作っている「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」。ディジョンに醸造所を持っているのかな?... 



私は、ディジョンだから最高のクレーム・ド・カシスができるとは思っていなにので気にしませんが。


「カシス・ド・ディジョン」グループが、ディジョン以外で製造するメーカーが名称を使うことに反対運動をしているのかどうかは知りませんが、「カシス・ド・ブルゴーニュ」グループには圧力をかけているようです。「ブルゴーニュ」などという名前で広めたら、クレーム・ド・カシスの伝統を乱すとして裁判にかけているとか...。カシスの品種の名前に「ブルゴーニュ」の文字が入っているのだから良いではないか、とも思ってしまうのですが...。


ノワール・ド・ブルゴーニュ

評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く」で書いたジョワネさんのクレーム・ド・カシスは、カシスの風味が濃厚で、普通に市販されているのとは全然違うので驚きました。色々なクレーム・ド・カシスを飲んでいるので、違いはIGだのなんだと言われなくても違いは明瞭に分かるのです。

この農家が持っている畑に植えられているカシスの品種は、やはりノワール・ド・ブルゴーニュ(Noir de Bourgogne)だと言われました。応対してくださったマダムは、これに決まっているという感じでおっしゃっていました。これが本物のクレーム・ド・カシスにするカシスの品種なのです。

私の庭に植えているのも、この品種 ↓

 

これ以外の品種のカシスはどうなのかは知りませんが、ともかく濃厚なカシスです。もちろん、そのままで果物として食べることなどできないし、ブルゴーニュ名物のカシスのシャーベットを作るにも、かなりレシピには苦労します。

石灰岩の水はけの良い土地に合うのでしょうね。私のカシスは、何にもしなくても毎年元気に実をつけます。

ただし、ノワール・ド・ブルゴーニュは生産性は低い品種なのだそうです。その年の天候によりますが、生産量は1ヘクタールあたり3トンで、これはBlackdown種のカシスに比べれば半分に過ぎないのだそう。

そのために、ブルゴーニュ地方でのカシス生産ではノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシスの栽培が減少したので、地元の農業会議所なども運動を起こして、この品種の復活に努力したのだそうです。

今では、ブルゴーニュ地方で生産されているカシスの畑の中で、ノワール・ド・ブルゴーニュ種の栽培は75%を占め、この品種のフランス国内生産量の3分の2を占めているそうです。

今年の悪天候のお陰で、ブルゴーニュ地方ではブドウと同様にカシスの栽培も打撃を受けているというニュースが流れていました。


Cassis : après les gelées du printemps, la récolte 2016 s'annonce en baisse  07 juillet 2016

今年は少し遅れてカシスの収穫時期になったのだそう。

ここに登場しているのはカシス・ド・ブルゴーニュ種のカシスを50ヘクタールの農地で栽培している農家ですが、例年の70~75%少ない生産量になると話しています。いつもなら1ヘクタールあたり2トンのカシスを収穫できるのに、今年はたった500キロ。

ブルゴーニュ地方にはカシス畑が700ヘクタールあり、国内生産の2割を占めていると報道していました。


世界的に有名になると、何が本物か、誰がその知名度を利用できる権利があるかで問題がおきます。

シャンパン業界は、シャンパーニュ地方で生産した発泡性ワインでないと名前を使えないとしているのは、少しヒステリックではないかとも感じてしまうのですが、仕方ないでしょうね。

ディジョンでは、「ディジョンのマスタード」の問題もあって、これは過去に書いていました:
ディジョン・マスタードとは? 2013/07/30

ノルマンディー地方のチーズ「カマンベール」は完全に大手企業に飲まれてしまったというのを書きました:
★ シリーズ日記: カマンベールチーズは複雑!  2010/07/25

AOC/AOPカマンベール・ド・ノルマンディーを作っている大手メーカーの中で、スーパーでも簡単に買えるのでお気に入りにしていると書いていたメーカーが、つい最近、大手食品グループに買収されてしまったので追記を入れました:
カマンベールといえば、グランドルジュ(Graindorge) 2010/07/25


大企業が市場を独占していく時代、ブルゴーニュの名産カシスの戦争はどうなるのでしょうね?...


ところで私の庭にあるのはノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシス。雹が降ることはなかったので、いつもの年と同じように実がなっています。

クレーム・ド・カシスを作ったらどうなるかと思ってレシピを探したので、次回にご紹介します。

クレーム・ド・カシスについて書いた今回の連続記事

 ★ 評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く 2016/06/21
 ★ 食前酒キール誕生の歴史 2016/07/05
 ★ ディジョンのカシス vs ブルゴーニュのカシス 2016/07/09
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ブログ内リンク:
ブルゴーニュ白ワイン「アリゴテ」と食前酒キールの関係 2009/03/03
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★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ
★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)

外部リンク:
☆ INAO: Cassis de Bourgogne | Cassis de Dijon
☆ コート・ドール県農業会議所: IGP «Cassis de Bourgogne»  | IGP "Cassis de Dijon"
La crème de cassis de Bourgogne : IGP
Pourquoi une guerre du cassis en Bourgogne ? 22/11/2013
Côte d'Or  Cassis  la guerre continue 07/02/2015

☆ Wikipedia: Appellation d'origine contrôlée(AOC) = アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ
☆ Wikipedia: Appellation d'origine protégée(AOP) = 保護原産地呼称
☆ Wikipédia: Indication géographique protégée
☆ コトバンク: IGP(アイジーピー)
☆ Wikipédia: Institut national de l'origine et de la qualité(INAO)  = 原産地呼称委員会
☆ Wikipedia: Indication géographique(IG) =  地理的表示
☆ Wikipedia: Institut national de la propriété industrielle(INPI) = 産業財産庁
Carole Delga lance les Indications Géographiques «IG» pour les produits manufacturés et ressources naturelles 03/06/2015

Cassissier Noir de Bourgogne
☆ Chambre d'Agriculture de Côte d'Or: Cassis  | La filière cassis en Bourgogne
一般社団法人 日本カシス協会


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フランスのお酒 (ワインなど)


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2016/07/05
食前酒として飲むカクテルの中で、フランスで最も飲まれているのは、パスティスなどの名前で知られるアニス酒なのだそうです。.

それに続いて飲まれているのは、キール(Kir)とのこと。

パスティスはアニス酒に冷水を加えるだけ、キールはカシスのリキュールに白ワインを入れるだけでと簡単に作れる食前酒なので、飲む人は多いかも知れない。

キールはブルゴーニュ地方の食前酒なので地元では飲む機会が多いのですが、全国的にそんなに飲まれているのかな?... という気はします。

前々から気になっていて、ブログにもチラホラと書いていたキール酒について調べてみました。


カシスにこだわるディジョン市

カシスをアルコール飲料に浸して作ったリキュールを「クレーム・ド・カシス(crème de cassis)」と呼びます。これを作るために最も良い品種は「ノワール・ド・ブルゴーニュ(Noir de Bourgogne)」で、こちらにもブルゴーニュの文字が入っています。

カシス(クロスグリ)は、ブルーニュ地方の州都ともいえるディジョン市のシンボルの1つになっています。

食前酒 キール
カシスの実

ディジョンらしいデザート 2008/03/31
ディジョンの市電も
カシスの色を採用

ディジョンのトラムはカシス色 2012/09/07


カシスのリキュールを使う食前酒のキールは、ディジョンの市長を長年務めたキールさんの名前。ですから、カシスとディジョンは切っても切れない関係にあります。


La crème de cassis, délice de Bourgogne

ブドウの栽培に適しているブルゴーニュでは、カシスが育ちやすいのではないかと感じます。私の庭にあるノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシスも、秋に膝の高さに切るという手入れだけで元気に育っていますので。


本物のキール酒とは?

フランスのどこでも、カフェで食前酒を飲もうと思ったときにキールを注文すれば出てくるのかもしれません。でも、「キール」と言って出されても、美味しいかどうかは、かなり差があります!

最悪なのは、クレーム・ド・カシスの代わりにカシスのシロップを使ったもの。リキュールはアルコール度が強いので、シロップを使うとアルコールに弱い方には好ましいのかもしれませんけど、安いシロップを使ってケチったと私は思ってしまう...。

パリのカフェでキールを注文したら、ピンク色で、キールとは呼べないと思うシロモノが出てきて飲まずにカフェを出たことがありました。それ以来、パリでキールを注文するのは止めました。

ブルゴーニュの食前酒とはいえ、こだわりがあって美味しいキールを出すカフェが見つかるのはディジョンだと思っています。なんでもない食前酒なのですが、2つの材料の選び方でかなり味が変わってしまうのです。


ブルゴーニュの白ワインはシャルドネ種のブドウで作るのが多いのですが、食前酒のキールを作るにはアリゴテ種を使うのが原則になっています。

クレーム・ド・カシス
アリゴテ
 (ブルゴーニュ白ワイン)
=キール


正式のキールは、クレーム・ド・カシスを3分の1、アリゴテを3分の2という調合になっています。「1対2」と言っても良いと思うのですけど、フランスでは「3分の...」という言い方をします。どうせ目分量でするわけですから、微妙な配合の違いはどうでも良いのだろうとも思う。

でも、最近はアルコール度が強いものをフランス人は飲まなくなってきているので、カシスの分量は5分の1というフランス人も多いようです。

使うワインはアリゴテと限定するのは、これはシャルドネ種の白ワインのようにまろやかではないので、甘口のリキュールとブレンドするのには適しているからです。でも、最近のワイン醸造者は、アリゴテが飲みやすいようなワインにしてしまってきているので、キールを作るのに適した超辛口のアリゴテを探すのには苦労するようになってしまいました。


食前酒キールとして名前を残したディジョン市長

Wikipediaの日本ページでは、食前酒のキールはディジョンの市長だったフェリックス・キールが考案したと書かれていましたが、それは間違い。この飲み物を広めた彼の名前が食前酒に使われたというだけです。

キールという食前酒の歴史についてメモしてますが、その前にキール氏を紹介しておきます。

お名前はFélix Kir(フェリックス・キール 1876~1968年)。ブルゴーニュ地方で教会の司祭から司教座聖堂参事会員(chanoine)にまでなった聖職者なので、地元ではChanoine Kir(シャノワンヌ・キール)と呼ばれています。

キール氏は1945年にディジョンの市長になり、それから再選を重ねて亡くなるまでの20年余りをディジョン市長を務めました。

オート・コート・ド・ニュイにあるドメーヌのサイトに、ドメーヌを訪れたキール氏の写真が入っています。ベンチには食前酒キールを作るために必要がボトル2本とグラスが見えますね。食前酒をつくるために必要なワインを買い付けに来たときの撮影のようです。


Le Domaine Bonnardot

市長とはいえ、soutane(スータン)という聖職者の服を着ていたキールさん。彼については、地元では数々の逸話が語り継がれています。

例えば、議会で共産党の議員から「あなたは神様と言いますが、私は一度も見たことはありません」と言われたキールさんの返事はふるっていました。

Et mon cul, tu l’as pas vu et pourtant il existe !
それで、俺のケツはどうだ。お前は見たことがない。それでも存在しているのだ!

友達とその話題が出たとき、私は言いました。
彼は聖職者だから、奥さんはよく見ていると言い返すわけにもいかないしね。

すると友人は、言いました。
僕だったら、「じゃあ、見せてください」と言い返したけどね。彼はスータンをまくって見せただろう。キールはそういうこともやってしまう人だったから。

独断でディジョンの町に人造湖(これもキール湖と呼ばれる)も作ってしまったような人。湖のオープンは1964年。まだ、都市住民に自然を与えようなどという機運はおきていなかった時代ですから、かなり先駆的な発想でした。もちろん、議会で「賛成の方は手をあげてください」と彼が採決をとろうとしたら、誰も手をあげない。彼は自分で挙手をして、「はい、じゃあ決まりました」と言って計画を進めたのだそう。

川をせき止めて人造湖を作ったのですが、その時に立ち退きになった家の娘だったという人に会ったことがあります。家に交渉に来ていて、ともかく臭くてたまらなかったのだけを覚えていると笑っていました。当時はドライクリーニングがなくてスータンはめったに洗濯できなかったのかな?...

彼は工業化するのは良くないとも考えた人なので、おかげでディジョンには大きな産業などは起きなくて、のどかな地方都市になっています。

キール氏が亡くなったのは1968年4月25日。つまり、フランス人の生き方を大きく変えた五月革命(Mai 68)の直前に亡くなっています。彼はこう社会運動なんかを見るに耐えられなかったからその前に死んだのだろう、とディジョン子たちは冗談を言います。

ともかく、ディジョンっ子にとっては、今でも忘れられない豪快な人だったようです。

コート・ドール県の県議会議員でもあり、国民議会の最長老議員でもあったキール氏。姉妹都市関係を結ぶのが好きで、ディジョンの姉妹都市は20くらいあります。

つまりキール氏は、県内はもとより、パリジャンにも、外国人にも、カシスと白ワインの食前酒を広める機会が多かったわけなのでした。



キール酒を広めたのがキール氏であることは、誰もが認めることです。

ところで、Kir(キール)という単語は、1960年ころから辞書に見られるようになり、プチ・ラルースに入ったのは1976年とのこと。

現在では、白ワインとカシスのカクテルがキールというのは拡大されて、色々なバリエーションができています。

フランスの記事には、日本でも人気があるのだと書いてありました。柑橘類のジュース、冷茶、炭酸水とのカクテルがあり、ミルクとのブレンドもあると書いてありました。炭酸水は想像がつきますが、ミルクとカシスのカクテルなんて存在するの?...


クレーム・ド・カシスの誕生

食前酒のキールに必要なのはクレーム・ド・カシス(crème de cassis)。

このの前身とも言えるカシスのラタフィアは、アンシャンレジームには飲まれていたのに、18世紀に禁止されたという記述がありました。ルイ15世は1746年に狩猟のときに立ち寄ったオーベルジュで気に入っていた、という記述があるそうですが、その後になぜ宮廷で禁止されたたのかは分からない...。

ともかく、ブルゴーニュでは、ボーヌ周辺のブドウ畑の外れにカシスが植えられていたようです。

1841年、ディジョン市のリキュールを作っているAuguste-Denis LAGOUTEが、カシスをアルコールの中に漬けたリキュールを考案しました。アルコール度は15度で、1リットルあたり400グラムの糖分が入っているものだったようです。

現在の社名はLejay-Lagouteとなっています。



それが大成功したために同じものを作る会社が増え、1860年にはコート・ドール県内の29社がカシスでリキュールを作っていたそうです。

県内でのカシス(クロスグリ)の生産も奨励される。当初、カシスはブドウ畑の中や、ブドウ畑の縁に植えられます。1868年からはフィロキセラ禍がブドウ畑に壊滅的被害を与えたので、ブドウは引き抜かれ、代わりにカシスの木が植えられた畑も多かったとのこと。




なお、「クレーム・ド・カシス(crème de cassis)」とは、カシスのクレームなわけですが、クレーム(crème)という言葉はクリームの意味でも使われるのでややっこしい、

シロップ状のリキュールを「クレーム」と呼ぶのだそうで、この意味でクレームという単語が文献に初めて現れたのは1760年となっていました。


食前酒キールの誕生

キール市長にちなんで「キール」という名前が付けられる以前は、白ワインとカシスという感じで「blanc cassis(ブラン・カシス)」、あるいは縮めて「blanc-cass(ブラン・カス)」と呼ばれてました。

「rince-cochon」という呼び名もあった、と書いてありました。直訳で「豚洗い」にはならないスラングですね。口の中をサッパリとさせる飲むもののことを指すそうです。

でも、ディジョン出身でキール大好きの友達に聞いたら、「ランス・コション」なんて呼び名は絶対にしないと返事されました。キールが定着する前に、安いお酒で作っていた時代の言葉なのかもしれません。

白ワインにアリゴテを使わないカクテルは、地元の人は「ブラン・カシス」と呼んで、キールとは区別します。


クレーム・ド・カシスに白ワインを入れたカクテルを誰が考え出したのかには色々な説がありますが、有力とされている説は、ディジョンのカフェでお給仕をしていた人が1904年に始めたというもの。

そのお給仕の人とは、誰か? ボシュエ通りのカフェで働いていたFraivreという名の男性のギャルソンが考えだしたという説、あるいはモンシャペ通りのカフェで働く女性が間違えて作ったという説がありました。

下は、ディジョンのモンシャペ通りにあるカフェで、ここで誕生したというお話しの方。

http://s-www.bienpublic.com/images/CF763E3F-8150-4B9B-8D25-A8FC0303F315/COM_01/photo-1395675383.jpg
Dijon : le blanc cassis ou l’histoire de la serveuse maladroite

ギャルソンが間違えてやってしまった。食前酒は白ワインのストレートか、クレーム・ド・カシスのストレートの注文だったのに、カシスが入っているのに忙しくて気が付かなくて、白ワインを加えてしまった。そうしたら、お客さんに気に入られたというストーリー。間違いから生まれたレシピというのは、フランス料理でよくありますね。

間違いをしてしまったのは、カフェの近くに住む政治家Henri Barabantが、カフェ一緒にいる人達にお酒をおごったときのこと。1904~08年にディジョンの市長でもあった政治家で、彼はレセプションでシャンパンを出すのを節約するために、その代わりとして白ワインとクレーム・ド・カシスのカクテルを出し、それがディジョン市役所の伝統として残ったというストーリー。

キール氏(ディジョン市長在任: 1945~68年)は、この伝統を続けたに過ぎない? もしかしたら、Barabant(ブラバン)と呼ばれていた食前酒になっていたのかもしれなかった?...


キール戦争?

1952年、キール市長はクレーム・ド・カシスを誕生させたリキュールメーカーのLejay-Lagoute社のRoger Damidot氏に、「キール」という名で商品化する権利を与えました。

その4カ月後、同社は「Kir(キール)」と、白ワインの代わりにスパークリングワインのクレマン・ド・ブルゴニュをつかう「Kir royal(キール・ロワイヤル)」を地元ディジョンで商標登録します。

当時は商標とか独占権などというのには神経質ではなかったはず。キール市長が許可を与えたというのも、「キールという名前を使って良いよ」という軽い気持ちでした承諾だったのではないでしょうか。

1955年には、キール市長はHéritier-Guyot社に対して、キールという名前を使う独占権を与えたつもりはないのだから、自分の名前を使っても良いのだ、と言う手紙を出しています。


Héritier-Guyot社は「Kir premier」、「Super kir」、「Hyper kir」と名づけた商品を作ったので、キールの商標登録をしていたLejay-Lagoute社から告訴を受けます。1980年から12年間も、この2つの会社で裁判が続いたのでした。

ついに1992年、「キール」はLejay-Lagouteが所有権を持つ名称だとする判決が下りました。

それまでに告訴は19回あり、裁判費用は800万フラン(2億円くらい?)かかったということ。そこまでしてカシスの名にこだわりますか...。

つまり、今日ではKir® が存在しているわけです。

でも、その名前で商品を販売する権利が制限されているということ。作ったカクテルをキールと呼ぶことには拘束はありません。

でも、この話しを初めて聞いたとき、日本には「キール」という名前のお酒を売っているけどな... と思ったのでした。探してみたら、当時のコマーシャルフィルムが出てきました。


Suntory Kir Royal CM

今は販売されてはいないのではないかと思います。

最近ですが、『À qui profite le Kir® ?(キール®は誰に利益をもたらすか)』と題した探偵小説を出した作家がありました。

本が店頭に並ぶとすぐ、Kir®の権利を持つLejay-Lagoute社から出版した本を回収せよという通知が出版社に来たのだそう。

調べてみたら、この本は販売されているのですが、®は削除されていますね。


クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン

ディジョン控訴院は1923年に「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン(crème de cassis de Dijon) 」という原産地名を特定しましたが、欧州連合がその製造法を規定したのはずっと後で、1989年。

クレーム・ド・カシスは小規模生産のものが私は好きなのですが、大量生産しているメーカーの中で地元の人たちに定評があるのは下のガブリエル ブティエの商品です。



ディジョンの町の土産物店ではよく売っているのですが、日本ではほとんど見かけませんね。
クレーム・ド・カシスを楽天市場で検索

このリキュールには「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」と名前が付いています。この名称に私は馴染みがあるのですが、前回の日記「評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く」に書いたドメーヌで買ったリキュールのボトルには「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」と書いてありました。

ディジョンのと、ブルゴーニュとので、どう違うの?...

それを調べてみたので次に書きますが、キールの名前で戦いああったように、クレーム・ド・カシスにもカシス戦争のようなものがあったのでした!

続き:
ディジョンのカシス vs ブルゴーニュのカシス

クレーム・ド・カシスについて書いた今回の連続記事

 ★ 評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く 2016/06/21
 ★ 食前酒キール誕生の歴史 2016/07/05
 ★ ディジョンのカシス vs ブルゴーニュのカシス 2016/07/09
 ★ 自家製のクレーム・ド・カシスを作るレシピ 2016/07/12




Le chanoine Kir - Visites privées




ブログ内リンク:
ブルゴーニュ白ワイン「アリゴテ」と食前酒キールの関係 2009/03/03
★ 目次: ブルゴーニュの古都ディジョンの観光スポットや特産品など
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
☆ Wikipedia: クレーム・ド・カシス = Crème de cassis
Dijon : le blanc cassis ou l’histoire de la serveuse maladroite
Garçon! Un Kir! Sa véritable histoire
Bourgogne : crême de cassis, kir, spécialités
Quelle est la véritable histoire du kir ?
Dijon et ses maires inoubliables : Kir, l’élu culte !
Lejay Lagoute - Créateur de la Crème de Cassis en 1841
Gabriel Boudier, since 1874  /  ガブリエルブディエ
☆ Cassissium: L'épopée de la Crème de Cassis
☆ Cassissium: Utilisation de la crème de cassis
Petite histoire de la crème de cassis de Dijon
☆ Dijon en 1900: La Crème de Cassis de Dijon
Quand une marque interdit la sortie d’un roman
☆ YouTube: EPICERIE FINE - LE CASSIS DE BOURGOGNE


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2016/06/21
少し前のコメントで、ブルゴーニュのメーカーが作っているジャムやリキュールが日本で高い評価を受けていると教えていただきました。フランス情報を調べてみると、コンクールで優勝していたりして、地元コート・ドール県でも評判の農家らしいのでした。

それで、いつか行ってみたいと思っていたのですが、機会が訪れました。

ブルゴーニュの食前酒キールを作るために必ずストックしておかなければならないリキュール「クレーム・ド・カシス(Crème de cassis)」がなくなったので買う必要があったのです。このドメーヌでは色々なリキュールやジャムを作っているのですが、特にクレーム・ド・カシスの評判が良いらしいのでした。


ブルゴーニュ白ワイン「アリゴテ」と食前酒キールの関係 2009/03/03


アルスナン村に行ってみる

ブルゴーニュ地方のワイン産地、ボーヌ市とディジョン市の中間にニュイ・サン・ジョルジュ市(Nuits-Saint-Georges)があり、そこから低い山の中に入ったところは「オート・コート・ド・ニュイ(Hautes Côtes de Nuits)」と呼ばれるワイン産地になります。

下はコート・ド・ニュイと呼ばれるワイン産地の地図で、青緑色になっている地域がオート・コート・ド・ニュイです。

Vignobles cotes de nuits


このあたりでは高級ワインができないのですが、土壌はブドウ栽培に向いているからなのか、fruit rougeと呼ばれる果実の名産地となっています。

行くことにしたリキュール醸造農家は、上に入れた地図にも入っているアルスナン村(Arcenant)にあります。村の場所は、Googleマップでこちら

景色の写真を撮らなかったので、Wikipediaに入っていたアルスナン村の写真を入れます。

Village d'Arcenant
Village d'Arcenant

実は、このあたりに行くついでがあったのは、フランスでは商店が閉まっている日曜日。この農家も閉まっているかもしれないけれど行ってみようということになったのです。農家は家族の人数が多いのが普通なので、誰かしらいたら開けてくれるはずですので。


ジャン・バティスト・ジョアネJean Baptiste Joannet

日本では、「ジョアネさん」とか「ジョアネ家」いう名前で紹介されていました。アルスナン村に行ってみると、道路を挟んで2軒のジョアネさんの家がある! 両方ともリキュールを作っているという看板が出ているのですから紛らわしい。

でも、そこに行くまでにナビゲーターで場所を確認するために会社の名前を入れていたので、どちらかはほぼ確実に分かりました。ジャン・バティストというファーストネームがついたジョアネさんのはずなのです。



なんだか普通のお家の佇まい。小規模生産をしていて、美味しいのを作っているのではないかという予感がしました。

年配の女性が出てきて、家の中にある販売所に案内してくださいました。写真を撮られるのは苦手とおっしゃったけど、記念撮影してしまいました。



若夫婦が仕事をしていて、お婆ちゃんは販売のお手伝いというところなのだろうと思いました。とても気さくで感じの良いマダム。口にするものを作っている農家では、人柄が良いと美味しいという鉄則があるのではないかと思っているのです。

いちおう日本に輸出しているのか確かめました。とても感じの良い日本の業者さんが来るのだと話すので、向かいにあった農家の方ではないのだと確認。

ジャムの評判が良いと聞いたと言うと、日本に輸出しているのは「これ」と言って小さな瓶のを見せる。そして、私たちフランス人が買うのは「こっち」と言って大きな瓶のを笑って見せる。

私のお目当てはリキュール。色々な種類がありました。カシス、フランボワーズ、ペッシュ・ド・ヴィーニュ(ブドウ畑の桃)、サクランボ、イチゴ、スロープラム。それから、ラタフィア、ギニョレもある。

カシスは最後に味わうことにして、軽い味のリキュールから試飲させてもらったのですが、びっくりするほど美味しいので驚きました。使っているフルーツの風味と特徴がみごとに出ているのです。

普段は飲まないサクランボがものすごく美味しい。今年のパリ農業コンクールで金賞を取っていたのですが、その価値はあると思いました。

無造作に置かれていた賞状 ↓



農産物のコンクールでは、このパリ農業コンクールで受賞したというのが最も信頼できる目印の1つだと思っています。もっとも、コンクールに出すにはサンプル品をたくさん提供する必要があるので、コンクールで受賞したなどと宣伝しなくても売れるワイン農家は参加しないと言っていましたから、受賞マークだけが全てを決めているわけではありません。

私が好きなペッシュ・ド・ヴィーニュのリキュールは販売量が少ないので、収穫シーズンから日が立たないうちでないと買えないのだそうで。この日は試飲できませんでした。

置いてあるものは全て試飲させてもらいました。カシス以外にも何本か買おうと思いながら、いよいよカシスの試飲。


ノワール・ド・ブルゴーニュの味だ!

カシスは、アルコール度が16度と20度の2種類ありました。本物のキール酒を作るにはアルコール度が高いものを使います。

ここのカシスはすごい! 地元の新聞でベタ褒めにしていたのですが、なるほどと思いました。今まで色々飲んできたクレーム・ド・カシスとは全然違って、カシス(クロスグリ)本来の味が出ているのです。

カシスの品種を確かめてみると、やはりノワール・ド・ブルゴーニュ(Noir de Bourgogne)だけを使っているとの返事。これが本物のクレーム・ド・カシスにする品種なのです。

私の庭に植えているのも、この品種 ↓

 

フランスのスーパーなどでは、非常に安いクレーム・ド・カシスも売られています。でも、カシスというのは曲者で、まずいリキュールは本当にまずくて、キール酒もまずくなるのです。パリのカフェでキールなどを注文したら、「なんだ、これ?」というシロモノで、飲まないで店を出たこともありました。

キールの本場であるブルゴーニュのカフェでも、キールの美味しさには差があります。やはり、キールの本場のディジョン市では、美味しいのを出すカフェやレストランを見つることができる確率は高いですけれど。

ジョアネさんクレーム・ド・カシスを味わったら、他のメーカーのでは物足りなくなるでしょうね...。カシスが苦手な人にはきつすぎるかもしれないけれど。

日本のパティシエさんが、ここのクレーム・ド・カシスから創作意欲がわいてチョコレートを作ったという記事がありましたが、それは問題なく誰にでも気に入られるだろうな、と思いました:
☆ ARDEUR パティシエの独り言: キャレマン カシス

「キャレマン」とは何なのか気になりました。キャレマン・ショコラというのがあって、それはCarrément chocolat。キャレマンとはフランス語でcarrément(完全に、確実に)で、「カシスそのもの」みたいな感じなのかな?...


リキュールのボトルは、伝統的に1リットル入りだった?

実は、近くまで行く機会がなければアルスナン村には行かないと思っていました。インターネットで検索したとき、お値段が少し高いと思ったからです。

ところが私の勘違いだった。このジョアネさんのリキュールのボトルは1リットル入りなのでした。

普通に売っているクレーム・ド・カシスはもっと小さなボトルです。それまでお気に入りにしていたもので確かめてみたら、700ml入りでした。つまり、3割少ない。それでお値段はほぼ同じで20ユーロ(今のレートで2,400円)なのですから、3割安いということになるのでした。

安くて美味しいのなら大満足。

ボトルが大きいと言ったら、マダムは「昔からリキュールは1リットル入りと決まっています」とおっしゃっていました。

ざっと調べてみたら、クレーム・ド・カシスのボトルは全部700ml 入りみたい:
クレーム・ド・カシスを楽天市場で検索

工場で大量生産するメーカーでは、昔は1リットルだったのを小さいボトルにして、値段は同じにするという販売方法をしたのかな?..

それに、ジョアネさんのクレーム・ド・カシスは濃厚なので、普通のより少なめにして飲みやすいキール酒ができます。つまり、かなり節約になる♪ 地元の通の人は、キール酒をつくるには、カシス1に対して、アリゴテの白ワイン2という割合だと言うのですが、ジョアネさんのでその比率にしたらカシスの風味が強すぎる。

カシス1に対して、アリゴテ5でも良いくらいではないかな。とすると、かなり経済的ではないですか?♪ 700mlのボトルなどだと、すぐに無くなってしまうのです。

ジャムは小瓶を輸出していると言っていらっしゃいましたが、リキュールの方は1リットル入りが日本に入っているようです ↓

*カシス・リキュール(1000ml)
価格:4685円(税込、送料別)

*フランボワーズ・リキュール(1000ml)
価格:4685円(税込、送料別)

*フレーズ・リキュール(1000ml)
価格:4843円(税込、送料別)




なんでも見学しちゃう

朝食を食べないのでジャムは必要ないから買わないつもりだったのですが、はやりフルーツの風味が素晴らしいので少し買ってしまいました。

お勘定をするのは別の部屋で、書斎のようなところでした。そこに化石が並んでいるので眺めました。



このあたりは、大昔は海の底だったので、畑を掘るとアンモナイトがたくさん出てくるのだそう。

マダムが小学校時代には美しい文字を書くように習ったのだと言って、時間をかけて勘定書を作成していました。その間も、おしゃべりが止まらない。

途中でお客さんが来たので、奥の商品が並んでいる部屋に行くように誘導して、それが2組もあったのに、そっちのけでおしゃべり。来た人たちは常連さんで、勝手に試飲していたのかな?...


買ったものを段ボールに入れて外に運び出すと、今が盛りのシャクヤクが見えました。花が開くと地面に倒れかけてしまうのですけど、ここではしっかりと木の杭で支えていました。



このくらい支えると、まっすぐ伸びた株になるわけですけど、私はなんとなく抵抗があるけどな...。切り花にして売るわけではないのだから、ここまでしなくても...。

でも、お花は元気そう。今年は雨が多いので、私の地面に倒れているシャクヤクは花が満開になる前に腐ってしまっています。まっすぐ立てておくと花に雨水がたまらないくて良いのかなと思ったので、忘れないように写真をとっておきました。

庭の向こうには醸造所があったのですが、日曜日だし、静まり返っていました。いつかリキュールを作っている時期に来て見学したいな。香りがただよって面白いのではないかと思う。

食品見本市には出店していないように感じましたが、ドメーヌの訪問は歓迎しているようです。


ドメーヌの歴史

応対してくださったマダムとは、色々なおしゃべりを楽しんでしまって、肝心のお仕事の様子について聞くのを忘れてしまいました。

それで、新聞記事に書いてあったことをメモしておきます。

1976年の旱魃(かんばつ)でアルスナン村の赤いベリーの生産量はガタ落ち、おまけに近隣諸国から安い果実が入ったために価格が暴落。このあたりの果実栽培農家は減ったようです。

ジャン・バティスト・ジョアネさんは、1978年、生産している果実をリキュールにして付加価値を付けることにしました。娘さんが2001年から経営に携わるようになり、さらに彼女の娘も経営に加わる。


Liqueurs Jean-Baptiste Joannet à Arcenant : Du champ au pressoir, un concentré d’authenticité

これが後継ぎになった娘さんですが、応対してくれたマダムにそっくり...。

ドメーヌが所有している畑は6ヘクタール。アルスナン村とその周辺に分散しているのは、雹が降ったときには被害を1カ所に集中されないためなのだそう。

パリ農業コンクールへの参加は2013年から。毎年何かしらのリキュールで受賞しているとのこと。


お向かいさんのリキュールはどうなのかな?...

Googleマップで調べてみたら、道路の向かい側にあったお家はGilles Joannet(ジル・ジョアネ)でした。こちらはジャムは作っていなくて、リキュールだけを製造している農家でした。

苗字が同じなので親戚同士だろうと思います。マダムに聞いてみたいとは思ったのですが、気が引けたので遠慮しました。ワイン農家でもそうなのですが、兄弟同士で仲たがいしていたりするケースがあるからです。

調べてみたら、ジルさんがリキュールづくりを始めたのは1984年。ここのクレーム・ド・カシスはパリ農業コンクールで金賞を何度もとっているのでした。2015年のコンクールでは、、このジルさんのが金賞で、ジャン・バティストさんの方は銀賞。このあたりは果実栽培では高品質だという定評があるのですから、両方とも優れたリキュールを作っているとしても不思議はありません。

いつかジルさんの家にも行って美味しいかどうか確かめたいと思いました。でも、問題なのですよね。試飲してみて、やはりジャン・バティストさんの方が好きだなと思った場合、道路を渡っただけでお向かいさんの家に行ったら嫌味になってしまうではないですか。

ジルさんのドメーヌのサイトでは、あちこちの食品見本市に出店しているようでした。私が何度も行ったことがある見本市でも常連さんのようす。クレーム・ド・カシスは必需品なので、私は試飲しているはずなのです。それでお気に入りにしていなかったということは、それほどは気に入らなかったのかもしれない。そこまで買いに行くのが面倒だからだったかも知れないけれど。

フランスのネットショップで売っている価格で比較してみると、ジルさんのカシスの方が2割くらい高い。やはり、マダムが気に入ったからジャン・バティストさんのにするか...。



ジャン・バティスト・ジョアネさんのクレーム・ド・カシスを買ったので、さっそくキール酒にしたとき、気がついたことがありました。

ラベルには「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」と書いてあったのです。

お向かいのジルさんのリキュールも同じ表記になっていました。「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」という呼び名はよく知っているのですが、ブルゴーニュと付いているのはなぜなのか? それを調べたので、ブルゴーニュにあるカシス戦争について続きで書きます。

続き:
食前酒キール誕生の歴史


メモ:
ジョアネさんのことを教えていただいたコメントは、3カ月前に入ったもので、
こちらでした。どうもありがとうございます♪

クレーム・ド・カシスについて書いた今回の連続記事

 ★ 評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く 2016/06/21
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外部リンク:
Crème de cassis de Bourgogne Jean Baptiste Joannet
Liquoriste d'Arcenant : un savoir-faire intergénérationnel
Liqueurs Jean-Baptiste Joannet à Arcenant Du champ au pressoir, un concentré d’authenticité
神様が力を与えて作らせた ルゴルさんのオ・ドゥ・ヴィとジョアネさんのリキュール
食べる人を「瞬殺」する旨さ ブルゴーニュ地方ジョアネさんのジャム

☆ Wikipedia: クレーム・ド・カシス = Crème de cassis
Gilles Joannet, artisan liquoriste à Arcenant
Les liqueurs de Gilles Joannet
Vin Arcenant


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2016/06/13
10日ほど前、友人たちとワインの買い付け旅行をしました。

大量に買う予定の人たちもいたのです。一人は仕事で見本市に出展するときにお客さんに出すためのワインを買うこと。もう一人は夏に69歳の誕生パーティーを開くので、そのためのワインの仕入れをする女性。

なぜ中途半端な年齢で誕生パーティーなのかとは聞かないでください。私は分からなかったので招待状をもらった友人に聞いたら教えてくれなかったので、インターネットで意味を調べてしまったのでした!


まずはマコネのワイン農家で白ワインの買い付けをしてからボージョレーに向かいました。


ボージョレー

この週末に出かけたのは、昔から知っているワイン農家がイベントをしていたからです。お得意さんを招待して食事をふるまうというもの。

雨が降りそうな天気だったので大きなテントが幾つか庭にしつらえてありました。



メイン料理は豚のもも肉を焼いたもの。



この装置で週末の2日間のために20本焼くと言っていました。

今年は寒くて雨ばかり降っているので、ブドウの成長が気になる。家の周りにブドウ畑が広がっているので眺めてみました。



ブドウの実が出来始めたという感じ。まだ葉が伸びきっていないように感じました。でも、特に成長が早い年でない限りは、ブドウ木が葉を広げて元気そうに見えるようになるのは6月末かな?...

飲み放題の食事会の後なので、この日の夜はレストランには行かず、ホテルでピクニックをしようということで食べ物を持って行きました。バルコニーが付いている部屋があったので、そこに各自の部屋からイスを持ち込んで宴会。

翌日は、観光を続ける組と、まっすぐ帰宅する組に分かれました。私は観光を続けたグループ。

ホテルから家へと直行した人たちは「疲れた」というのを理由にしていたのですが、家に帰ってから皆で昼食を食べて、それが夜まで続いていたのだそう。見学などするより、集まって食べたり、しゃべったりする方が好きなフランス人が多いのを思い出しました。


マコネ(ブルゴーニュ南部)

旅行2日目。昼食の時間が近くなったので、カフェで食前酒のワインを飲もうということになったのですが、適当な場所にある感じの良いカフェが見当たらない。

それで、行きつけのワイン農家に寄りました。ワインのストックには不足はありませんが、もう1ケースや2ケース買っても無駄にはならないので。

到着してみると、中にはにアラビア語が書かれているプレートの大きな車が止まっていました。イスラム系はお酒を飲んではいけないのに、変なの...。

ワインセラーに入ると、頻繁に来ていりびたっているのではないかという男性が発泡酒のクレマン・ド・ブルゴーニュを飲んでいました。つまり、車は外国のプレートなのだけれど、フランス人なのでした。

モロッコで長らく働いていたけれど、老齢年金生活になったのでフランスに戻ったとのこと。4輪駆動車で砂漠を走るときのコツなどを話しています。モロッコには私は2回行ったことがあるので有名な観光地の話しをしたのですが、全然知らないらしい。

ワイン農家のご主人にはモロッコの冒険談はし尽くつくしていたでしょうけれど、私たちが行ったせいで、おしゃべりがはずんでいました。こういうとき、ワイン農家の人も大変だなと思う。ワインの試飲ではなくて、飲んでいるのですもの。

もうお昼は回っているのに、おしゃべりは延々と続いている。私はセラーから出てブドウ畑の見学をしました。



ブドウは実を先につけて、それから花が咲くので、こういうのを見ても、花が咲いた後なのか、これからなのか見分けられません。まだ咲いてはいないという感じに見えたのですけど。

ワインセラーに戻ると、『Les Gouttes de Dieu』という日本の漫画が素晴らしいのだ、という話しになっていました。私が席をはずしている間に、私が何人なのかを聞いたのかな。面と向かって聞くのを遠慮するのですが、やはり気になる。戻って来たときに、国籍が知られているというパターンはよくあるのです。

フランス語訳を全て持っているのですって。

『神の雫』でしょう? 私は名前は知っているけど、読んだことはないと言うと、ぜひ入手するようにと勧められました。朝市に出ている本屋などでも売っているのですって。

私の友人たちは興味を示した様子。「探してみようよ」などと私に言う。何も私が日本の漫画をフランス語で読む必要はないではないですか~?! それに「私は漫画が子どものときから好きではなかった」と言っても角がたつので、うなずいておく。

本当にフランス語版が出版されているのですね:
☆ フランスのアマゾンで「Les Gouttes de Dieu」を検索



ロマネ・コンティのブドウ畑

その年のブドウ畑がどんなかを見るために、ロマネ・コンティの畑を見ることにしています。ここなら畑を間違えることはないので。



見たところは平穏そう...。






ブルゴーニュでは霜や雹の被害が出たというニュースも報道されていたのですが、この週末には荒れたブドウ畑は見かけませんでした。

ブドウの収穫は早くなっているのですが、今年は9月末になるのではないかという声を聞きました。9月末というのが伝統的なブルゴーニュの収穫時期です。

まだ雨がよく降って、寒いという日が続いています。たまに晴れると、午後になってから雷がなって雨が降ったりもする。本当に最悪の天気。

こんな年に良いワインができるはずはないので(雨ばかりだとブドウの木が病気になるので、例年より多く薬を撒くはずだし)、昨年のミレジムをたくさん買っておこうと思っています。

この週末旅行では、最後に雨が降ってきた程度だったのでラッキーでした。家に着いたときには、雲の中に虹ができていました。


  【楽天市場】人気の銘醸ワインが勢揃い!ブルゴーニュ特集

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★ 目次: ロマネ・コンティのブドウ畑ウオッチング
★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ


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2016/05/02
4月末、普段飲む白ワインのストックが切れてきたので、ブルゴーニュ南部マコネ地域のワイン産地に行きました。

久しぶりに見た青空が嬉しいので、車を降りてブドウ畑を眺めました。



ここの右手にリンゴの木が何本か植わっていて、こちらは花が満開。








ブドウの方は、やっと芽が伸びてきたというところ。



そろそろブドウの花も出てきているという感じ。




この後にワイン農家に行ったのですが、今年の春には被害が出たと話していました。

今年は暖冬だったのですが、春先の天気が悪い。霜にやられたのに続いて、雹にやられてしまったのだそう。

マコネの白ワインの中で最高とされるプイィ・フュイッセは、来年はほとんどできないと言っていました。

出来たとしても、値上がりするのでしょうね。今年の価格を控えておきます。

この農家では2種類のプイィ・フュイッセを作っていて(オーク材の樽で熟成したものと、そうでないもの)、ボトル1本の2016年価格は13ユーロと11.5ユーロでした。

マコネのブドウ畑では、上のランクのブドウ畑を中心に1,000ヘクタールくらいで被害が出たとか。

日常普通に飲む白ワインはマコネが好きなので、残念なニュース。

春先のブドウ畑の被害がでたのは、ブルゴーニュ南部のマコネ地域に限らないそうで、シャブリやシャンパーニュ地方での被害の話しも聞きました。


追記(2016年5月下旬):
今年の春は寒くて嫌な天気。このときのカラリと晴れたような日はずっとなくて、雨ばかり。それが5月末までも続いています。お年寄りたちは、暖冬のツケが回ってきたと言っています。

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2016/04/30
1カ月ほど前にフランシュ・コンテ地方地方で2泊3日の旅行したのですが、1つ発見がありました。

出かけた最大の目的は、春先にしか採取ができないgrenouille rousseという品種のカエルを食べることでした。それは美味しかったのですが、何回かブログに書いているので省略。

何回かレストランで食事したのですが、そのときに発見したのは、この地方で生産されているアルコール飲料を入れたアイスクリームのデザートでした。


地元特産のアルコール飲料を入れたアイスクリーム

前回の日記「こんなに美味しいチーズフォンデュは初めて! 」では、ヴァン・ジョーヌというワインを入れたアイスクリームをデザートをいただきました。

高級キノコのモリーユやヴァン・ジョーヌを入れたチーズフォンデュでお腹がいっぱい。アイスクリームのデザートがあれば十分と思ったら、ヴァン・ジョーヌで作った自家製アイスクリームがあったので、それにしたのでした。



レストランで食事したとき、デザートを軽くしようというフランス人たちはアイスクリームかシャーベットを選ぶのですが、私は余り好きではありません。

レストランが自分のところで作っているのなら問題なし。でも、市販のアイスクリームだと、私の口の中は拒絶反応を示すのです。

このヴァン・ジョーヌのアイスクリームはレストランが作ったものなので、とても美味しく感じたのでした。

その夜に入ったレストランでも、地元の小さな工房が作っているという地元のアルコール飲料を使ったアイスクリームがあったので食べてみました。

アニス酒、もみの木のリキュール、アプサントを入れた3種類。



これも素晴らしく美味しいのでした。

アルコール飲料を入れるのは、普通はシャーベットです。でも、アイスクリームにすると、まろやかで、さっぱりしていて、とても美味しいのだと気がつきました。

思い出してみると、フランスでアルコール飲料を入れたアイスクリームを食べたのは初めてではありません。でも、この地方のが美味しかったのは、自然に作ったアルコール飲料があることと、なにしろ酪農が盛んで高品質のミルクがあるせいだろうと思いました。

牛はモンベリアルドという品種の牛。私が大好きなコンテチーズの原料に使うミルク。

 
モンベリアルド牛の品評会に遭遇 2011/10/07

モンベリアルドの乳牛は私が住んでいる地方ではあまり飼育されていないのですが、幸いにも、よく行く朝市でモンベリアルドを飼育している農家が直売しているので、ミルクと生クリームを毎週買っています。

それを原料にしてアイスクリームやグラタンなどを作ると、レシピが悪かろうが、作り方が悪かろうが、おいしいものができてしまうのです。

ミルクの味は、牛の品種、それから育て方(もちろん、緑豊かな牧草地で放牧!)によって決まってしまい、後はいくら努力してもどうしようもないのだろうと思っています。

私だってモンベリアルドのミルクを手に入れている。しかも、フランシュ・コンテ地方のアルコール飲料は何種類もストックしている。となったら、レストランで食べたようなものができるはず。アルコール飲料入りのアイスクリームを作ってみたくなりました。


アルコール飲料入りのアイスクリームを作ってみたら、やたらに美味しい♪

果物で作ったアイスクリームに少しリキュールを入れるのは以前からやっていました。でも、今回やってみたのは、アルコール飲料だのアイスクリーム。

まず、アルコール飲料を入れるアイスクリームのレシピをフランスのサイトで探してみました。でも、へそ曲がりな私。その通りに作ってみる気にはならない...。

そもそも、フランスのレシピだと、アイスクリームを作るには、やたらに卵黄を使うのが気に入らない。

レシピ通りにすると、卵の白身がたくさん残ってしまうからです。卵は農家の放し飼いのものを買っているので、捨てる気になりません。

白身でメレンゲを作ってみたりもしたのですが、何回も失敗したので挑戦するのはあきらめました。


それで、いつも作っているバニラアイスのレシピをもとにして、バニラ豆の代わりにアルコール飲料を入れて作ってみたのですが、全く悪くないのでした♪

レストランで食べたのと全く変わりがないか、むしろ私の方のが美味しい。

アルコール飲料を入れたら液体状になってしまうかと心配したのでえすが、意外にもアイスクリームは固まるのでした。

友人たちにも評判が良かったので、今後はレパートリーに入れようと思います。普通では食べられないアイスクリームなので珍しがられるし、食後酒で作ると消化作用もある感じがして私自身が気に入ったのです。

アニス酒が格別に美味しいと思いました。パスティスと同じようなものなのですが、私の醸造所では添加物などは入れずに天然のアニス酒を作っています。これは確実に私のレパートリーに入れます。

アルコール飲料として入れて作ったのは、フランシュ・コンテ地方で手に入れたアニス酒、アプサント、もみの木のリキュール。お気に入りの醸造所Distillerie Armand GUYで作っているもので、このページにこの3種類のお酒が画像で入っています。




レシピをメモしておきます。

アルコール飲料の分量は実験中。多ければ良いというのでもないみたいし、お酒の種類によって適量が変わるので。
アルコール飲料を入れたアイスクリーム

材料:
  • 卵黄 1個
  • 全卵 2個 *レシピでは、卵黄と全卵の数は逆
  • グラニュー糖 125 g(酒がリキュールのときには少な目にした)
  • ミルク 400 cc
  • 生クリーム 150 cc
  • アルコール飲料 50~100 cc
  • コーンスターチ(maïzéna) 5グラム

作り方:
  1. ボールに卵黄、全卵、卵、コーンスターチを入れ、全体が白くなるまで強く攪拌する。
  2. ミルクを鍋に入れ、弱火で温める。
  3. (1)にミルクを入れて混ぜ、よく混ざったら鍋に移し、かき混ぜながら弱火で1~2分加熱する。
  4. (3)を冷蔵庫に入れて冷やす。
  5. 材料が冷えたら、アルコール飲料と生クリームを加えて攪拌する。
  6. アイスクリームメーカーでアイスクリームを作る。



参考にしたアルコール飲料を入れたアイスクリームのレシピ

レストランで始めに味わったヴァン・ジョーヌのレシピがありました。このワインの産地に作られている騎士団のサイトに入っているので、本物だろうと思います。

ヴァン・ジョーヌのアイスクリーム
Glace au Vin Jaune

材料:
  • 牛乳 1/2リットル
  • バニラ豆 1本(2つに割る)
  • 砂糖 160グラム
  • 卵黄 6個
  • ヴァン・ジョーヌ 10cl = 100 ml
作り方:
  1. 鍋に牛乳とバニラ豆を入れて沸騰させる。
  2. 卵黄と砂糖を泡立て器で白くなるまでかき混ぜる。
  3. (2)に牛乳とヴァン・ジョーヌを加えてよく混ぜる。
  4. 材料が冷たくなったらアイスクリームメーカーで攪拌しながら固まらせる。

つまり、クレーム・アングレーズを作って、それにヴァン・ジョーヌを入れれば良いというレシピでした。

パスティス(アニス酒)のアイスクリーム
Glace au Pastis

材料:

  • パスティス 5 cl = 50 ml
  • ミルク 1リットル
  • 砂糖 225 g
  • コーンスターチ 60 g
  • 卵黄 8個

作り方:

  1. コーンスターチを溶かすためにミルクを少し残し、ミルクと砂糖を鍋に入れて加熱し、砂糖が溶けるのを待つ。
  2. ミルクで溶かしたコーンスターチを混ぜ、しっかりとかき混ぜながら1分間煮る。
  3. ボールに卵黄を入れ泡立て、ミルクを加える。
  4. 時々かき混ぜながら冷ます。
  5. 覚めたらパスティスを加えてかき混ぜる。
  6. アイスクリームメーカーに入れてアイスクリームを作る。




ブログ内リンク:
フルーツとヨーグルトで作ったアイスクリーム 2015/08/04
フランボワーズがたくさん実をつけているので、ソフトクリームを作る 2013/07/15
フランス人に受ける抹茶アイスクリーム 2006/03/29
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2016/04/28
前回の日記「モリーユ茸とヴァン・ジョーヌ入りチーズフォンデュのレシピ」を書きながら、Vin jaune(ヴァン・ジョーヌ)というワインについて調べてみたのですが、このワインはかなり特殊なのでした。

Vin jaune(ヴァン・ジョーヌ)とは、黄色いワインの意味。樽の中で長い年月熟成させるので、本当に濃い黄色になっています。

フランシュ・コンテ地方のジュラ地域で作られる辛口白ワイン。ボトル詰めしてからも長期間保存できる高級ワインです。50年でも保存できるのだそう。

何と説明したら良いのかな...。

どんな味があるのか私はうまく説明できないので、こちらのショップの説明をご覧ください。

作り方が独特なのです。


La fabrication du vin jaune


特徴1: セパージュはサヴァニャン

ヴァン・ジョーヌは、Savagnin(サヴァニャン)というブドウの品種を使って作られます。

Savagnin

貴腐ワインになるくらいに熟してから収穫。収穫期は、伝統的には10月後半なのだそう。

サヴァニャンは、ジュラ・ワインの典型的な品種です。

この地方のもう1つの有名なワイン「ヴァン・ド・パイユ」にも欠かせない品種です。

かなり個性が強いワインになるので、好きか嫌いかは大きく分かれるブドウの品種です。でも、特殊な醸造法が可能な品種なのかもしれない...。


ヴァン・ジョーヌで最も高い評価を受けているのは、Château-Chalon(シャトー・シャロン村)で作られたワインでしょうね。

小高い山の上にある村で、フランスの最も美しい村協会にも加盟していて、素晴らしく美しい村です。

そこのブドウ畑を見せながらヴァン・ジョーヌを紹介している動画がありました。


Vinification du Vin Jaune


特徴2: クラヴランと呼ばれるボトル

ヴァン・ジョーヌは、ボトルにも特徴があります。

普通のワインより小さいボトルで、620ml入り。この形のボトルをClavelin(クラヴラン)と呼びます。

ワインボトルの標準サイズは750ml入りですから、2割近く容量が少ないということになりますか。

小さめのボトルにしているのには理由があります。それが、ヴァン・ジョーヌの最大の特徴!


特徴3: 酵母に守られた長期熟成

最低6年をオーク材の樽の中で寝かせなければ、ヴァン・ジョーヌとして売ることができません。6年3カ月寝かせるのだ、と生産者たちは言っています。きっちりその期間というわけではなくて、それを過ぎれば良いということでしょうけれど。

ワインを樽に入れて熟成させていると、ワインは少しずつ蒸発していきます。これをpart des anges(天使の取り分)と呼ばれたりもするのですけれど、ワインを醸造する過程では減ってしまった分は足していきます。

この作業は、フランス語ではouillageと呼ぶ。

飛んで消えた分を補充しないと、ワインが空気に触れて酸化して、そのうちワイン・ビネガーになってしまうからです。

ところが、ヴァン・ジョーヌでは、その作業をしないのです。

それでも酢にはならずに熟成するのは、ワインの表面に薄い酵母の膜ができて、空気との接触を防ぐから。

樽を割って中を見せている画像ですが、この膜は自然にできるのだそう。なぜ出来るのかも、科学的に解明できてはいないようです。

Vin Jaune
Voile de levures à la surface d'un vin jaune

この膜をvoile(ベール)と呼ぶので、そういう製法で作ったワインを「Vin de voile」と呼びます。

日本語でも呼び名があるのでしょうか? 発音をカタカナにすれば、ヴァン・ド・ヴォワル。普通に訳せば、ベール・ワインなのですけど。Wikipediaの「Vin de voile」からは、何語にもリンクされていませんでした。

珍しい製法なのですが、スペインのワインシェリー(スペイン語でjerez、フランス語でXérès)も、ヴァン・ド・ヴォワルカテゴリーに入っています。味は全く違うのですけれど。

シェリーの場合は、表面にできる産膜酵母を「フロール」と呼ぶのだそう。

Wikipediaにはシェリーの樽の断面写真があったのですが、ヴァン・ジョーヌのと似ていますね。

シェリー酒には甘口もありますが、ヴァン・ジョーヌは白の辛口ワインだけです。


ヴァン・ジョーヌは長期間樽で熟成するのでワインが減っていきます。始めに樽の中に100リットルのワインを入れると、75カ月たったときには62リットルにまで減ってしまっている。

それで、ヴァン・ジョーヌのボトルは62ml入りのクラヴランと呼ばれるボトルに入れて商品化されるのだそうです。

ヴァン・ジョーヌではsoutirage(澱抜き)もしないのだそう。


ヴァン・ジョーヌを作っているときにできる酵母のを見せてくれている動画があったので入れます。


Le vin Jaune


ヴァン・ジョーヌの鏡開き?

樽に入れたまま、ワインが蒸発しても何もしないで、静かに寝かせた6年余りの年月。それを開けてボトルに移すのをお祭りにしようではないか、と考えた人がいたようです。

1997年、Percée du vin jaune(ペルセ・ドュ・ヴァン・ジョーヌ)というイベントができました。

樽を開けるといったら、日本酒でもやるではないですか?!



これを「鏡開き」というと覚えていたのですが、鏡割り、鏡抜きとも呼ぶのだそう。

でも、違いがありました。日本酒の場合は丸い樽の上を突き破る。でも、ワインの樽は寝かせて保存します。ヴァン・ジョーヌでは、「鏡」に例えることはできないですね...。

セレモニーは、こんな感じで行われます。


CérémoniePercée

日本と同じように木槌のようなものを使うのですが、ヴァン・ジョーヌの場合は、ワインを注ぎだすための蛇口を取り付けるのです。

上に入れたのは、20回目の開催、今年2016年2月6日と7日、ジュラ県の県庁所在地Lons-le-Saunier(ロンス・ル・ソーニエ町)で行われたイベントの映像のようです。

2017年はイベントはなくて、2018年にL'Etoile(レトワール村)で開催されるのだそう。レトワール村のワインもとても美味しいと思って好きになった村でした。名前も「星」なんて素敵ではありませんか?

久しぶりに行きたくなりました。樽から直接だされたワインが飲めるので、普通のワイン祭りと違う楽しさがあるのです。

ペルセ・ドュ・ヴァン・ジョーヌのお祭りが始まったばかりの頃は何回か通いましたったのですが、その後は行かなくなっていました。上に入れた動画を見て、フランシュ・コンテ地方は雨が多いのだものな... と思い出しました。

地元に友達がいることもあって、小澤征爾が指揮者コンクールで優勝したことでも知られるブザンソン国際音楽祭もよく行っていたのに、これにも行かなくなった...。コンサートが始まるのを待つためにカフェで時間をつぶしていたとき、道行く人たちを眺めて、みんな傘がくたびれているぞ~、なんて思ったのを思い出します。

ペルセ・ドュ・ヴァン・ジョーヌのコマーシャル・ビデオがあったので入れておきます。ワイン祭りは、どこでも楽しいです♪ イベントが有名になって人が多くなりすぎると、魅力は半減するのだけれど。


La Percée du Vin Jaune



ヴァン・ジョーヌに興味を持ったのは、少し前にシャトー・ディケムの貴腐ワインについて書いたからだと思います。特殊な作り方をするワインとして、どこか共通するところがあるように思えたのでした。

貴腐ワインは、ボトリティス・シネレア(Botrytis cinerea)という菌がブドウの果実につく。ヴァン・ジョーヌの方は、樽の中で酵母の膜がワインを守る。そういう普通のワインではありえないことによって独特の風味ができ、ともに長期保存ができるワインになり、オークションで破格の値段で落札されたりする...。

シャトー・ディケム 2000年が、どう作られたかを見せた映像 2016/03/16
甘口ワインのソーテルヌは、どのくらいの貴腐状態のブドウで作るの? 2016/03/20

ヴァン・ジョーヌを楽天市場で検索


ブログ内リンク:
黄色いワイン「ヴァン・ジョーヌ(Vin jaune)」 2005/07/27
★ 目次: ブドウ畑の作業、ワイン醸造法など
★ 目次: フランスのワイン産地、アペラシオン、セパージュ
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ Wikipédia: Percée du vin jaune
冬本番!ヴァン・ジョーヌの季節です。
鏡開きの基本知識
「鏡開き」と「鏡抜き」どの表現でもよい?
鏡割りと鏡開きの違い


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フランスのお酒 (ワインなど)



2016/03/25
ロワールワインというのは、古城めぐりで有名なロワール地方で生産されるワインではなくて、オーヴェルニュ地方にまで広がっていることに驚いていました:

ロワールワインの産地が広いので驚いた 2015/12/10

フランスのワイン産地というのは、幾つに分けるのが普通なのだろうかと思って調べてみました。

シリーズ記事 【フランスのワイン産地】 目次へ
その33


フランスのワイン産地

Wikipediaにはフランスのワイン産地のページがあり(Viticulture en France)、そこに入っている地図では主な産地として14が色分けされていました。

主要なワイン産地
French vineyards.svg
Les principaux vignobles de France

コニャック地方とアルマニャック地方ではブランデーにするためのブドウ畑が多いわけですから、ワイン産地というときには抜かして良いかとも思います。

Wikipediaにはワイン産地の比較表があったので、それをもとに生産量や平均価格のデータをまとめてみました。

ブドウ畑の面積の広さの順番に並べます。
ワイン産地に入れてあるリンクは、Wikipediaにページができていることを示します。
ワイン生産地面積
(㎢)
生産量
(千本)
平均価格
(€/本)
生産性
(€/㎡)
1ラングドック・ルシヨン
Vignoble du Languedoc-Roussillon
2,2601,6801.310.97
2ボルドー
Vignoble de Bordeaux
1,1207205.193.34
3ローヌ河流域
Vignoble de la vallée du Rhône
7003763.912.10
4ロワール河流域
Vignoble de la vallée de la Loire
6503803.952.31
5南西部 *
Vignoble du Sud-Ouest
500450--
6シャンパーニュ
Vignoble de Champagne
33730714.6613.35
7ブルゴーニュ
Vignoble de Bourgogne
2831857.574.94
8プロヴァンス
Vignoble de Provence
2601853.302.35
9ボージョレー
Vignoble du Beaujolais
157100--
10アルザス
Vignoble d'Alsace
1561504.073.91
11コルシカ
Vignoble de Corse
70492.451.71
12サヴォワ
Vignoble de Savoie
22.7163.132.20
13ジュラ
Vignoble du Jura
1910--
出所: *以外はルモンド紙記事(La très lucrative route des vins, 2015年7月16日)


フランスの代表的なワイン産地にされるのはボルドーとブルゴーニュですが、ブドウ畑の面積からも、ワインの生産量からも、ブルゴーニュはボルドーの4分の1しかない。

生産量が飛びぬけて多いのは、南仏のラングドック・ルシヨン地域。上に入れた地図では、地中海沿岸で濃い茶色になっている部分。ブドウ畑はボルドーの2倍もあります。ブルゴーニュワインと比べると、畑の面積は8倍、生産量は9倍!

ラングドック・ルシヨンのワインは、お値段も安い。ボトル1本が平均1.31ユーロ。200円もしないワイン?! いくらフランスではワインが安く買えると言っても、そんなに安いワインがあるとは知りませんでした。

私がいつも買うのはブルゴーニュワインで、普段に飲むワインは7ユーロから15ユーロくらいだと思います。この表にあるブルゴーニュの平均は7.57ユーロだから、1本1,000円くらい。たくさん売れるのは安いワインですから、そんなものでしょうね。

シャンパンを除けば、ブルゴーニュはワインの値段が一番高い地方なんだ...。


日本におけるフランスワイン産地の知名度/需要度は?

上に入れた表で、順位の欄を赤くしたのは、私が日本でもよく知られているのではないかと思う地方です。勝手にフランスのワイン産地の代表にしてしまったわけなので、ワインショップでもそうしているだろうかと確かめてみました。
左に楽天市場、右にワインのオンラインショップのエノテカの地図を入れます。

※ 地図をクリックすると、この図が入っているページが開いて大きな画像を見ることができます。
 
ENOTECA Online(ワイン通販 エノテカ・オンライン)
 
産地数: 6
ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、
ローヌ、ロワール、アルザス
産地数: 10
ボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、
ローヌ、ロワール、アルザス、
ジュラ、ラングドック・ルーシヨン、
プロヴァンス、コルス

なんとなく違う。フランスのブドウ栽培地域としては最大面積を誇るラングドック・ルシヨン地域を、楽天市場では主要ワイン産地にしていないのでした。安いのが魅力となっているワイン産地ですが、最近は外国産の安いワインと競争しなければならないので頑張っているのですけどね。

私が日本でワインを買うときには楽天市場をよく使うのですが、予算で選んでいるとラングドック・ルシヨンのワインが出てきます。主要産地にはなっていないのですけど、どうなっているのかな?...

でも、楽天市場でもワインを検索していると、産地にはラングドック・ルシヨンも浮かび上がってくるのでした。

楽天市場での検索結果です:
フランス 白ワイン 検索結果フランス 赤ワイン 検索結果

でも、ヒットするラングドック・ルシヨン地域のワイン銘柄の数は少ないですね。日本にはそれほど入ってこないのかな?... あるいは、売れる量としては多くて、売っているワインの種類が少ないのかもしれない。

生産量は第7位のブルゴーニュが多いのに驚きます。そんなに日本では人気があるのでしょうか?


フランスのワイン産地はどう区分されているのかを見るために、一覧表にしてみました。ワインショップの方は、自分が利用しているショップや楽天市場で「グルメ・ドリンク ジャンル賞」を獲得しているショップを選んでいます。

サイト情報サイト日本のネットショップ
Vin-VigneHachetteFigaroWiki
仏語
Wiki
日本語
楽天市場エノテカうきうきワイン紀伊国屋リカーズタカムラフェリシティーソムリエ
ボルドー
ブルゴーニュ
ボージョレー
リヨネ
ローヌ
シャンパーニュ
アルザス
ロレーヌ
ジュラ
サヴォワ
ビュジェ
ロワール
オーヴェルニュ
南西部
ポワトゥー・シャラント
プロヴァンス
ラングドック
ルシヨン
コルシカ島
(注1)(注2)

注1:●は良質ワインの産地としていた地域で、それに入っていない産地は○印とした。
注2:●は大きな項目としていたワイン産地。△は「その他」の中に項目ができている産地。産地の分類項目がなかった地域は空欄。


表のサイトの欄に入れたもののうち、左から4番目まではフランス情報ですが、やはり区分が細かいです。ボルドーとブルゴーニュは必ず入っていますが、それ以外はまちまちですね。



このシリーズを書きだした発端は、パリで飲んだロワールワインでした:
お年寄りに優しいワイン? 2015/12/01

ロワールワインの産地は非常に広いことに驚いて、それではフランスワインの産地はどう区分されているのだろうと思って、この記事を下書きに入れました。

それから、次々と知りたいことが出てきたのでシリーズ記事としたのですが、4カ月も書き続けてしまったことになります。

いつも何か書くと、次々と疑問が生まれて、際限もなく書きそうになるのですが、きりがないから止めようと思ったり、だんだんうんざりしてきたりして、それほど長々と続けることはしませんでした。

今回は、ブレーキをかけずに書き続けてみました。書いた日記の数は33。ほとんど知らなかったワインについても勉強できたので良かったですけど、ワインのことばかり書くシリーズは終わりにすることにします。

お付き合いして読んでくださった方がいらしたら、どうもありがとうございました!

シリーズ記事 【フランスのワイン産地】 目次へ
その33


 

ブログ内リンク:
★ 目次: フランスのワイン産地、アペラシオン、セパージュ
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ Vin-Vigne: Vignoble de France » Carte des vins de france
☆ Le Figaro: Liste des régions viticoles
☆ Wikipédia: Viticulture en France


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フランスのお酒 (ワインなど)



2016/03/23
日本の友達と話しているとき、ロマネ・コンティと言っても何のことか通じないことがあります。ワインに興味がなかったら、知らなくても当然ですよね。

詳しく話しても意味がないと思うので、こう言っています:
‐ ロマネ・コンティというのはブルゴーニュの有名なワインで、世界で一番高いワイン。

そう言っただけで不思議に納得してくれるのです。高いワイン=美味しくて高品質のワイン、になるのかな?...


12月始めにフランスのワイン産地について書いてから、次々と連想するワイン関連のことを書いてきたのですが、その中でぶつかったフランス情報の中に、ロマネ・コンティより高い値段のワインがある、と出てきました。

そうだとしたら、いい加減に言っているのは止めなければいけない! それで、少し調べてみました。

シリーズ記事 【フランスのワイン産地】 目次へ
その31

世界で最も高額なワインのランキング

フランス情報で、ロマネコンティの値段は世界第2位だという記事がたくさん出てきたのですが、それは昨年の夏から秋にかけて書かれていました。

その時期、「2015年 世界で最も高額なワイン トップ50」というのが発表されていたのでした。

Wine-searcherというサイトが発表したランキングのことでした。1999年にロンドンで作られたワイン関係の検索エンジンとオンライン・マガジンのサイトで、この分野では世界最大のデータベースを持っているのだそうです。




2015年のランキングとして50のワインを挙げられていたのですが、ブルゴーニュが圧倒的に多いのでした。
  • 上位3位までは、全てブルゴーニュワイン
  • トップ10のうち、6つがブルゴーニュワイン
  • 選ばれた50のワインのうち、40がブルゴーニュワイン

ブルゴーニュワインの産地は、フランスのAOCワインのブドウ畑の3%を占めるに過ぎないのだそうです。それなのに、こんなにランキング上位を占めているわけなのでした。

これはお値段が高いというランキングにすぎません。でも、どのワインが一番美味しいかという客観的なランキングは作れないわけですから、目安にはなるのでしょう。

データーを提供しているのはWine-Searcherなので、サイトを確認してみました。頻繁にアップデートしているのでしょうか。私がランキングの存在を知ったのは2015年も終わりの頃だったので、サイトに出ているランキングの順位は変わっていました。さらに、3月になったので、2016年のランキングというのも出ていました。

2015年のランキングでは、アンリ・ジャイエのリシュブール・グラン・クリュが第1位で、ロマネ・コンティは第2位でした。2016年のランキングでは、ロマネ・コンティが第1位。

投資の対象にされるボルドーが上位に入っていないのが私には意外でした。


世界で最も高額で販売されるワインのランキング

Wine-searcherのランキングを決めているのは、750mlボトルの平均販売価格。ヴィンテージは区別せず、ワインオークションの落札価格は加味せず、また特別に高かったり安かったりした価格は除外しているそうです。

その年の正式なランキングは夏ころに出すものかもしれないので、2015年のランキングの順番にワインを並べてみます。他にデータが見つかったのは2012年と2016年なので、それも入れます。

2012
2015
2016ドメーヌ / アペラシオン産地
11Henri Jayer
Richebourg Grand Cru
ブルゴーニ
(C ニュイ)
2
2
1Domaine de la Romanee-Conti
Romanee-Conti Grand Cru
ブルゴーニュ
(C ニュイ)
33Henri Jayer
Cros Parantoux, Vosne-Romanee Premier Cru
ブルゴーニュ
(C ニュイ)
5
4
2Egon Muller-Scharzhof Scharzhofberger
Riesling Trockenbeerenauslese
ドイツ
(モーゼル)
4
5
3Domaine Leflaive
Montrachet Grand Cru
ブルゴーニュ
(C ボーヌ)
765Domaine Georges & Christophe Roumier
Musigny Grand Cru
ブルゴーニュ
(C ボーヌ)
7
6Joh. Jos. Prum Wehlener Sonnenuhr
Riesling Trockenbeerenauslese
ドイツ
(モーゼル)
984
Domaine Leroy
Musigny Grand Cru
ブルゴーニュ
(C ニュイ)
697Domaine de la Romanee-Conti
Montrachet Grand Cru
ブルゴーニュ
(C ボーヌ)
2010Domaine Jean-Louis Chave
Ermitage Cuvee Cathelin
ローヌ
11Henri Jayer
Vosne-Romanee
ブルゴーニュ
(C ニュイ)
812George Jayer par Henri Jayer
Echezeaux Grand Cru
ブルゴーニュ
(C ボーヌ)
15
13
8Domaine Leroy
Chambertin Grand Cru
ブルゴーニュ
(C ニュイ)
13
14
9Screaming Eagle
Cabernet Sauvignon
アメリカ
15Domaine Potinet-Ampeau
Perrieres, Meursault Premier Cru
ブルゴーニュ
(C ニュイ)
21
16
10Domaine du Comte Liger-Belair
La Romanee Grand Cru
ブルゴーニュ
(C ニュイ)
121713Domaine de la Romanee-Conti
La Tache Grand Cru Monopole
ブルゴーニュ
(C ニュイ)
1814Petrus
 
ボルドー
(ポムロール)
181911Coche-Dury
Corton-Charlemagne Grand Cru
ブルゴーニュ
(C ボーヌ)
162017Domaine Faiveley
Musigny Grand Cru, Cote de Nuits, France
ブルゴーニュ
(C ニュイ)
3747Emmanuel Rouget
Cros Parantoux, Vosne-Romanee Premier Cru
ブルゴーニュ
(C ニュイ)

ブルゴーニュのワインには、ブルゴーニュの紋章を入れました。確かに、ブルゴーニュがほとんどで、それに他の産地のワインが少し入っているという感じですね。

現在のランキング、個々のワインの価格、平均価格の決め方のルールなどは、Wine-Searcheのサイトの「World's Top 50 Most Expensive Wines」でご確認ください。


アンリ・ジャイエが作った伝説のワイン

2015年の高額ワイン・ランキングで、かのロマネ・コンティを抜いて1位になっていたアンリ・ジャイエHenri Jayer)。このドメーヌのワインが、上位15位までに4つも入っているのも異常だと思いました。ランキングは2011年のものにまでしか遡れなかったのですが、ずっとアンリ・ジャイエが1位でした。

それが、2016年には全く姿を消してしまっているのですから、よけいに気になる。

ランキングを決める条件には、最低10のオファーがあり、最低4つのヴィンテージがあることとなっているので、アンリ・ジャイエのワインはその条件を満たさなかったのかもしれません。アンリ・ジャイエはブドウ畑を甥に譲り、2006年に亡くなっているのです。

アンリ・ジャイエは日本ではとても人気があるようで、彼のワインづくりについての本が出ているのは知っていました。


ヴォーヌ=ロマネの伝説
アンリ・ジャイエのワイン造り

アンリ・ジャイエのブドウ畑

その他にも、彼に言及した書籍は幾つもあるようです:
日本アマゾンで「アンリ・ジャイエ」をキーワードにして検索

フランスでも、アンリ・ジャイエの写真を表紙にした書籍が出版されていたようなのですが、フランスのアマゾンで「Henri Jayer」をキーワードにして検索してみたら、それらしきものは何も出てきませんでした。

そもそもフランスでは、よほどワインに詳しい人でない限り、アンリ・ジャイエのことは知らないのではないかと思うのです。

ブルゴーニュの友達に「ロマネ・コンティ、知っている?」と聞いたら、なんでそんなことを聞くのかという顔をされて、ほぼ百%が知っていると答えるはず。でも、「アンリ・ジャイエ、知っている?」と聞いたら、どのくらいの人が「ウイ」と答えるかな?...

アンリ・ジェイエ氏は、2006年9月20日に、84歳で亡くなっていました。ちょうどブドウ収穫の時期だったのではないかな...。

最近のことなので、映像がたくさん見つかるだろうと思ったのですが、彼がちゃんと出ているのは、こんな画像の質が悪いのしか見つかりませんでした。いつ撮影されたのかも分かりません。


Henri Jayer interviewed by Jancis Robinson M.W.

巻き舌で話すブルゴーニュ訛りがほんの少しありますね。今では、かなり奥地、しかもご年配に会わないと聞けない訛りです。

気取らない人のようで、自然体でワインづくりをしていたのではないかと思います。こういう感じの男性は、ブルゴーニュのワイン農家で似た感じの人がいたな...。今のワイン農家のご主人の親という年代の人たちですけれど。

ストックがあるのをさばくだけのワインなので、プレミアムが付いているのではないでしょうか? 確かに、ケタ違いにお高い!



Wikipediaの情報が正しいとすれば、アンリ・ジャイエは1996年に、老齢年金を受け取るか、年金の受給をあきらめるかの選択を行政から迫られたのだそう。今では老齢年金を受け取りながら少し働くことができるようになっていますが、当時は働いていたら年金は支給されなかったはず。

それで彼は、甥のEmmanuel Rouget(エマニュエル・ルジェ)にブドウ畑を譲ったのだけれど、実際には2002年まではルジェのドメーヌの半分のワインづくりを自分の責任において行っていた。従って、彼が作ったワインで最後のミレジムは2001年。

アンリ・ジャイエに関しては、日本情報の方が遥かに状容量が豊富です。
こうなっていました:

彼は分益小作農で借りていたリシュブールのブドウ畑の契約が切れたので、それをメオ・カミュゼに返した1988年に引退宣言をしたけれど、その後もワインづくりは続けていた。

クロ・パラントゥーとジョルジュ・ジャイエのエシェゾーは、アンリ・ジャイエの名前で2001年まで出していた。2002年に全てのブドウ畑を甥のエマニュエル・ルジェに譲り、ジョルジュ・ジャイエのエシェゾーもルジェの名前がつくことになった。

アンリ・ジャイエの最後のミレジムは2001年というところは、フランス情報とも一致しているので、間違いはなさそうです。


後継者のエマニュエル・ルジェは、アンリ・ジャイエのワインが高値ワインランキングで第1位ということを扱ったニュースで親子で登場していました。

2015年のブドウ収穫期にエマニュエル・ルジェのワイナリーで撮影しているAFPニュースです。


Les vins d'Henri Jayer atteignent les sommets

見たことがない特殊な作業。これがアンリ・ジャイエ方式なのだそう。

ニュースではほとんど説明していないので、日本情報を読みました。ブドウの房は茎を除いてしまい、5~6日間、低温浸漬(6~8度)を行うのだそう。

ニュースではドライアイスが煙を吐いていました。なんだか死体安置のようで、私には少し抵抗がありましたけど...。

日本情報によれば、発酵はコンクリートタンクで行うのだそう。

先日、ボルドーのシャトー・シュヴァル・ブランで造った有名建築家が設計したコンクリートタンクを眺めながら、ブルゴーニュではコンクリートなんか使わないと思っていたのだけれど...。

白馬の城はコンクリートで出来ている 2016/03/01


それにしても、このエマニュエル・ルジェさん、不機嫌なお顔をしている方ですね。フランスの農業やたちは過激なデモをするのですが、そういう人たちの表情を思い浮かべてしまいました。息子さんを始め、ドメーヌで働いている人たちの表情が私には少し異様でした。普通、ブルゴーニュのワイン農家の人たちは、もっと陽気なのですから。

ルジェ氏はランキング1位になったので幾つものニュースに登場していたのですが、ワインを気に入ってくれている人がいてくれているのが嬉しいなんていう顔はしない。法外な値段でワインが売られるのは、とても危険なことだし、滑稽だ、なんてまで言っちゃっている。

確かに、ワインは開けてみたら、コルクが悪かったりする理由で飲めなかったりもするのですから、ボトル1本200万円も払うなんて気ちがい沙汰だと私も思うけど、それをバカにしてしまったら悪いではないですか?

先日書いた、シャトー・ディケムの管理人だったド・リュル・サリュース氏は、「イケムを愛してくれる人たちが満足するワインを作る義務がある」という話し方をしていたのを思い出しました。

シャトー・ディケム 2000年が、どう作られたかを見せた映像 2016/03/16

でも、欲しいなら売ってやるよ、というのも商売としては効果があるかな...。


どんなワインが高額で売られるのか?

2015年のワインランキングで2位になったロマネ・コンティのオーベール・ド・ヴィネーヌ氏は、どう思うかについて、こう答えていました:

価格によるランキングには意味がない。ロマネ・コンティはグランクリュに格付けされている。このワインにとってのランクはそれだ。

フランスのワイン専門家が言っていたことも興味深かったです。

こういう高値ワインランキングの上位に入れる条件は、高品質であるだけではなく、希少性があることが条件になる。ブルゴーニュがたくさん入っているのは、ボルドーのシャトーのように大量にワインを作っているのではなく、小さな区画で少量しかできないために希少価値が高まっているからだ。

ウエイティングリストに入らなければ手に入れられないようなワインが高額で売られ、ランキングの上位に入る。

アンリ・ジャイエのクロ・パラトゥー(Cros Parantoux)は、日本のマンガが大きな役割をはたしていたと言います。『神の雫』のことでしょうね。これが世界的にヒットし、おかげで日本や東南アジア諸国でのブルゴーニュワインの販売量を倍増させたと指摘していました。


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自分の周りの人たちに聞いてごらん、とおっしゃる。ペトリュスのワインなら、ワインバーなどで飲んだことがあると答える人が何人もいるはず。ところが、アンリ・ジャイエのワインを飲んだことがある人は皆無に等しい。つまり、ワイン崇拝は、飲まないワインに対して生まれるものかもしれない、と記事は結ばれていました。

でも、日本ではアンリ・ジャイエのワインはたくさん売られているので、お飲みになった方はかなりいらっしゃるのではないかと思ってしまうのですけれど...。あるいは、インポーターさんが仕入れても、こんなに高額だと買う人がいないから売れ残っている? たとえそうだとしても、希少価値は下がらないでしょうから損はしないのだろうな...。

アンリ・ジャイエのワインを楽天市場で検索


ベスト5に入っているドイツのワイン

フランスのワインに関しては、有名な産地ばかりなので、なるほどね... と思うのですが、全く知らなかったワインも入っていました。

このランキングは、あくまでも平均販売価格で順番を付けているだけで、美味しいワインの順番ではないはず。知らないワインがどんな風に作っているのかまで調べる気にはならないのですが、いちおう存在するのかだけは確かめてみました。


まず、ドイツワイン。

ドイツ語は読めないので、日本ではどう呼ぶのかをメモ。

Egon Muller-Scharzhof Scharzhofberger
エゴン・ミュラー醸造所

Scharzhofberger Riesling Trockenbeerenauslese:
シャルツホフベルガー・リースリング・トロッケンベーレンアウスレーゼ

こんなに長ったらしい名前をファンの方々は覚えるのですか?...  

このワインについて詳しく説明してくれているショップを右にリンクしました。

モーゼルのワインだそうです。それは名前だけは知っていました。

リースリングというのも、アルザスワインで知っております。

で、どう違う? 格別にお高いですね。


もう1つ、ドイツのリースリングがトップ10に入っていますが、無視します。


カリフォルニアの高いワイン

次は、アメリカワイン。2016年のランキングではトップ10に踊りだしているワインがありました。

Screaming Eagle
スクリーミング・イーグル

Cabernet Sauvignon:
カベルネ・ソーヴィニョン

スクリーミングするイーグルとは、キーキー鳴く鷹がいたからの命名なのかを知りたくて調べたのですが、分かりませんでした。

でも、このワインがなぜ高いのかを調べたら、非常に面白い日本での情報が出てきました。

カリフォルニアのナパヴァレーというところが産地。

シリコンヴァレーしか私は知らないのですが、そういう土地柄と全く無関係でもないような...。

ナパヴァレーを中心として生産される超高価で高品質のワインを「カルトワイン」と呼んで、セレブたちに人気があるのだそう。そういうワインが誕生したのは1980年代半ば。

スクリーミング・イーグルはカルトワインの1つで、生産量は6,000本と少なく、販売システムが特殊なのでした。

メンバーリストに入れてもらって、買い続けるなら買える、ということらしい。つまり、ワインの出来不出来、売値にも係わらず、買い続けるなら売ってあげる、ということ。買わないなら、権利をはく奪される。メンバーになってメーリングリストに入れてもらうのがステータスになる。

カルトワインでは、ワイン批評家のロバート・パーカーの得点が大きく影響しているようです。

スクリーミング・イーグルは、1992年のファーストヴィンテージでパーカー99点を獲得し、華々しいデビューを飾っていました。その後も、1995年は99点、1996年は98点という高得点を取り、1997年には、ついに100点を獲得! さらに、2007年、2010年も100点。

アングロサクソン系だと、百点満点というのを出すのに抵抗がないのかな。フランスでは20点満点ですが、20点は神様のレベルという認識があるのか、ほんの少し下げた点を出す傾向にあって、レストランガイドが20点満点を出したときなどは、採点には裏があったのではないかと騒がれたりしたけれど...。

パーカーはアメリカ人。お膝もとで、パーカーが支配するワインのカリスマ的なワインを作っちゃうか...。

日本のワインショップに書いてある情報を見ていると、パーカー得点というのがよく出てきますが、フランスでは聞いたことがありません。ボルドーあたりには影響力を持っているのではないかと思いますが、ブルゴーニュでは全く無視しているのではないかな。

フランスでよく聞くのは、アシェット社のワインガイドブックの評価。格式あるワインコンクールの受賞も左右するかもしれない。日本で売っているワインは、聞いたことがないコンクールの受賞マークがどっさりついていますけど。

フランスのテレビで、パーカーがワインに得点を与えるのは、かなり彼の個人的な評価とか、ワイナリーとの癒着関係があることを描いたドキュメンタリーをテレビで見たことがあります。それはそうだと思う。食べ物に関して、絶対的な評価を下すことなんて不可能だし、自分の損得で採点を決めてしまったって不思議はないと思う。


ランキングの上位に入っているワインは、たいていは昔からの評判が良くて、高くても売れるというワインだと思うのです。カルトワインのようにマーケティングの巧みさで高値になるワインがトップ10に幾つも入っているようになるのだろうか? 値段が高ければ買う方々がいらっしゃるからな...。


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その31


 【楽天市場】人気の銘醸ワインが勢揃い!ブルゴーニュ特集

ブログ内リンク:
フランスのブドウ畑の市場価値(1991年と2014年の比較)
★ 目次: フランスのワイン産地、アペラシオン、セパージュ
★ 目次: ロマネ・コンティのブドウ畑ウオッチング
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ JDN: Le vin le plus cher du monde 01/03/2016
Classement des vins les plus chers du monde en 2015
Les vins les plus chers du monde 15/09/2015
「世界一高いワイン」が決まった!ロマネ・コンティは2位 2015.08.14
世界で最も高額なワイントップ10 2013/09/06
Classement des vins les plus chers du monde 2012
Le Figaro Vin: Les vins de Bourgogne plus performants que le CAC 40 15/10/14
Le Monde: Le Romanée-Conti n’est plus le vin le plus cher du monde 09.08.2015
Un top 50 toujours plus trusté par la Bourgogne 04/08/2015
Le Figaro Vin: A qui appartient le vin le plus cher du monde
Une bouteille de romanée-conti à 11 800 € 19/12/2015
Wikipédia: Henri Jayer
「ヴォーヌ=ロマネの伝説 アンリ・ジャイエのワイン造り」を読んで

Les vins d'Henri Jayer atteignent les sommets, ses héritiers gardent les pieds sur terre 24/09/15
RVF: Domaine Emmanuel Rouget
Yahoo!知恵袋: エマニュエル・ルジェに関して 
“神様の後継者”との衝撃的出会い(前編) ⇒ (後編)

Pourquoi 8 des 10 vins les plus chers du monde viennent de Bourgogne 03/08/2012
YouTube: Pourquoi certains vins de Bourgogne sont-ils parmi les plus chers au monde ?
日経ビジネス: カリフォルニアの、とてつもなく高価なワイン « ワインの「美学」「経済学」
NAVER まとめ: 世界一高価なワインって?高級ワイン・ロマネコンティ・オーパスワン・スクリーミングイーグル


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