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2013/03/24

シリーズ記事目次 【晴れ間をねらってワインの買い付け旅行】 目次へ
その3


そろそろ冬籠りも終わるシーズン。イベントがボツボツ現れ始めました。

この週末、ガレージセールに行った友人たちもいたのですが、私たちはお天気が良い日に合わせて、ブルゴーニュ南部にインの買い付けに出かけました。

まず行ったのは、門戸開放日のお知らせが来ていたワイン農協。

ブルゴーニュワインは畑の土を重視するので、違う畑で収穫されたブドウを混ぜて作るワインを下のランクにします。それで、ブドウを混ぜてしまうネゴシアンやワイン農協のワインが嫌われます。少なくとも、地元のブルゴーニュワイン好きは。

質の高いワインを作っているワイン農家では、自分のところで醸造してボトル詰めをして販売します。その方が利益は大きくなりますから当然。

ワイン農協が作っているワインは、安いというメリットがあるのですが、一般的にランクが下がります。それでも、中には評判の良いワイン農協もあります。下手なネゴシアンのワインよりは美味しかったりする。

ブルゴーニュにあるワイン農協の中で評判が良くて有名なのは、まずシャブリにあるラ・シャブリジェンヌ(La Chablisienne)というワイン農協ではないでしょうか?

楽天市場で「ラ・シャブリジェンヌ」のワインを検索

大きなワイン農協ですから、日本にもかなり輸出されているようですね。


シャルネー・ワイン農協の門戸開放イベント

最近お気に入りしたワイン農家に行くつもりなのですが、門戸開放のお知らせが来ていたCave de Charnay-lès-Mâconというワイン農協に立ち寄ってみることにしました。

ブルゴーニュ南部には「cave coopérative」と呼ぶワイン農協がたくさんあるのですが、その中では定評のある農協。

ちなみに、このワイン農協の価格表はこちら

ブティックの試飲コーナーに行ったら、いつもは入れないワイン醸造の建物で試飲ができると教えてくれました。

そちらに行ってみると、農協のマークが入ったワイングラスをくれました。

ガラスが安物ではないので、これをもらっただけでも得した気分。ワインイベントだと、無料でワインの試飲ができる代わりにグラスを買わされるのが普通だからです。

それに、日本で工場見学をしたら、入場無料で、お土産までくれたりすることが多いと思いますが、そういう風に宣伝費を惜しまない活動というのはフランスでは珍しいのです!



醸造所の中を巡りながら、幾つかのワインを試飲でき、説明を聞けるという趣向になっていました。


地元の食べ物の販売もしていました。



こちらは、マコネ地域でヤギを飼ってチーズを作っている農家のコーナー。

春になって牧場に出たヤギたちの初めてできたチーズなのだ、と嬉しそうにご夫婦が言います。

冬の間はヤギの乳は子育てに使ってチーズは作らない、とのこと。伝統的な農家なのが気に入りました。味見をさせてもらうと、美味しい。

実は、ここに行く前に朝市でヤギのチーズをかなり買っていたのですが、ここのも買いたくなって、チーズの形が違うものを幾つか買いました。

ワインの試飲をしながらつまむのにも便利だし。




赤ワインの試飲コーナーには、地元のチョコレート屋さんがブースを作っていました。

赤ワインとチョコは合うのですって。

試飲した赤ワインはおいしくなかったので、余り甘くないチョコレートがよく合いました。


特に気に入ったワインがなかったので、私たちは何も買いませんでした。

みなさんは、かなり買いものをしている様子。イベントの期間中なので、通常価格の15%引きで買えたせいだと思います。



結局のところ、ワインをたくさん試飲できて、陽気な雰囲気を楽しめたイベントになりました。もう1つ、とても気に入った出店がありました。それを次回の日記で書きます。

続き: ブドウの絞りかすで煮たソーセージの料理



ブログ内リンク:
★ 目次: フランスのアルコール飲料(ワインなど)関係イベント
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ マコネ地域のワイン地図: Mâconnais


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2012/11/26
ボージョレーのワインにも美味しいものがあるのですが、買いに行くのはクリュにランク付けされたワインばかり。そんな上質ワインを作っているボージョレーのワイン農家では、熟成させていないボージョレー・ヌーヴォーなどは作っていません。

そのせいもあって、11月の第3木曜日に解禁というお祭りは、気にもとめないで過ごすことが多いように思います。

でも、今年は、ボージョレー・ヌーヴォーを3回も味わうことになりました。


ホテルのサービス

ボージョレー・ヌーヴォーの解禁の日(今年の解禁は11月15日だった)で泊まったホテルのレセプションで、「ボージョレー・ヌーヴォー、いかがですか?」と勧められました。



試食や試飲の機会は、日本ではデパートの地下に行けば簡単に出会いますが、フランスでは珍しいのです。

タダで飲ませてくださるなら断る理由もない! ご好意に甘えて試飲をさせていただきました。

軽く1杯なら、ボージョレー・ヌーヴォーだぞ~♪ と思って楽しめるワイン。

ホテルのサービスなのだろうと思ったのですが、ワイン醸造会社がPRとして持ちこんだようです。ロビーにあるお土産グッズを並べたショーウインドーには、同じボトルが入っていて、1本10ユーロで売っていましたので。 

ブルゴーニュに来た観光客の中には、手っ取り早くホテルでボージョレー・ヌーヴォーのボトルを記念に買ったりする人がいるのかもしれない。

私は、10ユーロは高いと思うな...。
地元ブルゴーニュでそのくらいだしたら、もっと飲み心地の良いワインが買えますから。

でも、ボージョレー・ヌーヴォーなんですよね。


ボージョレーの産地でイベントにぶつからないかと思ったのだけれど…

ホテルでボージョレー・ヌーヴォーを飲ませてもらった前日には、ボージョレーの産地に近いところにあるホテルに泊まっていました。

真夜中に解禁なので、そのときに何かイベントがあるなら行ってみたい。ボージョレー・ヌーヴォーの本場の雰囲気を味わってみるのも悪くないのではないか?

ツーリストオフィスに行って、何か参加できるイベントがないかと聞きに行ってみました。

全く情報を把握していない!

ボージョレーのワイン村では、何かしているところもあるだろうと思うのだけれど、仲間うちの祝いだから、ツーリストオフィスなんかには情報を出さないのかな?

ボージョレー・ヌーヴォーの仕掛け人であるデュブッフGeorges Dubœuf)のワイナリーでは、何か派手なイベントをしているのではないかと思って、電話してみることにしました。

デュブッフ社は、ブルゴーニュ地方にあるRomanèche-Thorins村に「Hameau du Vin」というワインのテーマパークのようなものを作っています。

このあたりに行くと宣伝の看板が目につくのですが、行ったことはありませんでした。地元の人が言うには、大規模なパークで、行く価値があるとのこと。

じゃあ、そこに行って、ボージョレーヌーヴォーを味わおうじゃないか?

そう思って張り切ったのですけど、電話に出てきた人は、ボージョレー・ヌーヴォー??? という味気ない返事。

応答したのは単なる従業員で、イベントのことなんかには無関係の人だったかもしれない。

ともかく、イベントは何もないことは確実だ、と分かりました。

ツーリストオフィスで出会った地元の人たちは、真夜中にデュブッフ工場からボージョレー・ヌーヴォーを積んだトラックがたくさん出ていくのは圧巻だから見る価値がある、と言っていました。

これなら簡単に見学できそうですが、寒空の下でトラックなんか見たって、つまらないではないですか? 第一、日本向けのワインは真夜中を待たずに出荷されているはずなのだし。

それに、せめて、新酒をふるまってくれないなら、わざわざ行く気にならない。

というわけで、解禁の夜には、何もしないで寝ることにしました。

後でニュースを追っていたら分かりました。この解禁の日、ジョルジュ・デュブッフ氏は来日していて、銀座で祝杯をあげていたのです。

それはそうでしょう。無関心なフランスで何かするより、ボージョレー・ヌーヴォーのお得意さんである日本で活動した方が良いですよ。

友達に「ジョルジュ・デュブッフは、解禁を祝うために孫と一緒に日本に行ったのだって」と話したら、「孫って、デュヴォー?」と言われました。

デュブッフはフランス語で牛(ブッフ)のこと。その孫だったら、子牛(ヴォー)という名前だろう、という冗談です!


その翌々日、ワインバーで食前酒を飲もうとしたらボージョレー・ヌーヴォーを勧めてきました。私はすでにホテルで味わっているのでパスして、白ワインを注文。

でも、ボージョレー・ヌーヴォーをとった友達のグラスから、ちょっと味見してみました。

ホテルでふるまってくれたものより、ずっと美味しかった。
ボージョレー・ヌーヴォーといっても、色々なのですよね…。

私の記憶に残っているボージョレー・ヌーヴォーは、1990年に日本でのイベントで飲んだワイン。こんなに美味しいものかな、と驚いたのでした。

日本にいると毎日ワインを飲むわけではないし、1990年は当たり年だった、イベントの主催はフランスワインをプロモートする組織だったから良いワインを選んだ、というせいもあったとは思います。

でも、あのときは、やたらに美味しいと思ったな...。


村で開かれたボージョレー・ヌーヴォーの夕べ

週末、村の公民館でボージョレー・ヌーヴォーを飲むイベントに行きました。

別に行きたかったわけではなかったのだけれど、イベント係になっている友達が、「予約でいっぱいになるので、参加するのなら早く申し込まないといけない」、と、わざわざ言いに来てくれたので、申し込みました。

みんなが参加しやすいように、解禁の後の週末に開催されていました。



この写真を入れたのは、子どもたちがたくさん来ていたことを示すため。周りは畑と森くらいしかないのに、若い夫婦が住める仕事があるんだな… と、いつも不思議に思います。

ブルゴーニュとはいえ、ボージョレーとは関係ない地域にある村で開かれた食事会です。別にボージョレー・ヌーヴォーを祝おう、というお祭り気分はなしにやって来た人たちばかりだったと思う。

何かきっかけを作って、みんなで一緒に食事して、そのあとダンスパーティーをする、という目的だったでしょう。

イベント係の人たちが負担をなくすため、食事はごく簡単でした。普通なら前菜になるハム・ソーセージの盛り合わせがメイン料理になっていました。



こんなに食べたら飽きてしまう、というボリューム。

このハム・ソーセージ類はプロが安く買える店で調達していました。残りがたくさんあったので、明け方まで騒いだ人たちの話しだと、残り物は真夜中過ぎには夜食として食べたのだそう。

経費を節減したらしく、生バンドはなし。

この日のDJ役をした人は賑やかな曲が好きらしい。天井に色とりどりの光をグルグル回して、ガンガン音楽を鳴らすのでたまらない。

「風邪気味なので」と退散した友達がいたので、私もチーズを待たずに帰宅しました。

ところで、この日のボージョレー・ヌーヴォーは...
不味かった…。

会場にはボージョレー・ヌーヴォーの祭りを演出する飾りがたくさんあったのですが、売れないワインを大量に買うと、そういうグッズをくれるのだろうな… と思いました。

ともかく、今年は、期せずして、ヌーヴォーを3回も味わった年になりました。


今年のミレジムは高額?

今年のブルゴーニュワインの出来を知るなら、ボーヌ市で開かれるオスピス・ド・ボーヌのオークションの方が意味があるはずです。

観光客も雰囲気を味わえるイベントですが、1回だけしか行ったことがありません。

発酵途中のワインを試飲しても、私なんぞには、それがどういうワインに育つかなんて全く分かりません。

今年のミレジムは、2000年以来の高値がついたのだそう。

今年は悪天候で生産量が少ないと言われていたので、そうなるだろうな、と思っていました。

安いワインは好きなように高く売るわけにはいかないでしょうが、希少価値のあるワインだったら、幾らでも売れるのだろうな...。

アジアへの輸出も増えているから高値になったとニュースにありました。アジアからって、中国のことでしょうね。

 

【楽天市場】ボジョレー・ヌーヴォー特集 2012

外部リンク「ワインの基礎知識」へ

ブログ内リンク:
ボージョレー・ヌーヴォーのアイディアはすごい! 2005/06/07
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

情報リンク:
こちらのボージョレー産地地図で、色が濃い部分がクリュの産地
Parc et musée du vin Le Hameau du Vin
ヌーボー解禁、ボージョレの帝王と孫が祝杯
アカデミー・デュ・ヴァン: オスピス・ド・ボーヌを語る
Adjugé, vendu ! Les records historiques pleuvent à la 152e vente des vins des Hospices de Beaune


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2012/10/02

シリーズ記事 【ブドウ畑の中にある城で開かれた書籍展とブドウ収穫】 目次へ
その3


クロー・ド・ヴージョのブドウ畑の中にある城で行われたのは、読書家のためのイベントでした。でも、さすがブルゴーニュ地方。ワイン関係のアトラクションも用意されていました。


Cave aux arômes

昔に使われていた強大な木製のブドウ圧縮機などがあるミュージアム部分の建物には、私が大好きなものが置いてありました。



樽の上に置いてあるもの。

これについては、以前にも書いたことがあるのですけれど...。
ワインの香りを覚える道具: カーヴ・オザローム 2011/02/10

大きなビーカーに鼻を近づけて嗅ぐと、そこに入っているものの香りが立ちあがってくる、という仕掛け。

Cave aux arômes(アロマ・カーヴ)という名が付いています。



ただビーカーに香りがするものが入っているだけのように見えるのですが、驚くほどよく匂いが立ち上ってきます。


ワインや香水の香りは、言葉で何と表現するかで覚える。

それで、ワインの勉強をする人のためには、アロマキットがあります。

でも、こちらのアロマ・カーヴは本物を入れているのですから、香りが違うのではないでしょうか?...


最近、ブルゴーニュで行われる大きなワインイベントでは、アロマ・カーヴが必ず設置してあるように感じています。

いつから見かけるようになったかな?... と思って調べてみたら、発明されたのは2002年でした。パリで毎年行われる農業国際見本市に出展したのがデビュー。

ブルゴーニュワインの組織BIVBと研究所(Centre Sciences et le concours du CCSTI Bourgogne)が考えだしたもの。つまり、ブルゴーニュ生まれです♪

BIVBは貸出しもしているはずで、日本でも展示されたことがあるようです。


匂いをインターネットにのせることはできないので、せめて装置がよく見える動画を入れておきます。


Exposition « La Cave aux Arômes des vins de Bourgogne »

ビーカーは12個がセットになっていて、ワインの香りの表現でよく使う香りが入っているようです。


ワインの試飲会もあった♪

アロマ・カーヴの匂いを嗅いでいるうちに、ワインの試飲会が開かれる時間になりました。

ボーヌ市にあるワイン醸造専門の高校の主催でした。



試飲させてもらって感激するというレベルのワインは出てきませんでしたが、説明をしてくれた女性の話すことが、ブルゴーニュワインについてとても分かりやすくて良かったです。

彼女は高校の教師ではなくて、広報担当をしている人だそうです。高校にそういう役職があるというのが理解できませんでしたが...。

高校の生徒3人がソムリエよろしくお手伝いして、高校生たちが実験農場で作ったワインを試飲しました。実験農場といっても20ヘクタール余りあるので、市販もされています。

試飲の指導をしてくれた女性が、みんなに聞きます。
「これは何の香りがしますか?」

アロマ・カーヴで嗅いだ匂いを思い出してみる...。

こういう場合、特に知らない人たちが集まって試飲しているときには、始めに口を開くのには抵抗があるのですよね。みんな黙っています。

先生は、「フルーツの香りがするでしょう?」
「何のフルーツでしょう?」と繰り返す。

やはり誰も答えないので、わたしが口を開く。
「レザン!」

レザンって、ブドウのことです。そういうのは、ワインの試飲のときには言わないものなのです! 知っていたけれど、誰も、なにも、言わないのだもの...。

末っ子で育ったので、子どもっぽいというか、馬鹿なというか、そういうことを言う癖がついてしまったのです。最も古い記憶の1つには、幼稚園で、どうしてこんなバカバカしい遊戯をさせるのかと不愉快に思ったものがあるので、末っ子役を楽しんでいたとは思えません。

今はその役割を果たす必要はないのだけれど、ときどき昔の癖が出るみたいです。いつだったか、友達にそういう話しをしたら、「それって、太宰治の世界じゃない!」と言われてしまったのですけど、そういう可哀そうな境遇で育つ子は多いだろうと思っています。


みんなド~っと笑って、緊張がほぐれました。
それから、「○○の香りがする」と出てきました。


会場の片隅で行われたワイン試飲会は、受付けで登録して参加できたのですが(無料)、私が参加した午前の部に来たのは20人たらずというところ。日本だったら、こんな機会はもっと喜ばれて参加者が殺到するのではないでしょうか?

ちなみに、このとき味わったのは、シャブリ・プルミエ・クリュ(白ワイン)、ボーヌ(白ワイン)、ボーヌ・プルミエ・クリュ(赤ワイン)。
 


ソムリエ役の生徒たちは試飲会などをするのには慣れていなかったらしくて、グラスに並々と注いでもらってしまいました。午後の部までワインが残ったのかな?...


ところで、上に入れたアロマ・カーヴの動画ですが、気になったことがあったので、脱線して次回に書きます。

― 続く -


ブログ内リンク:
★ 目次: フランスのアルコール飲料(ワインなど)関係イベント
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ
ワインの香りを覚える道具: カーヴ・オザローム 2011/02/10

情報リンク 【カーヴ・オザロームについて】 :
☆ YouTube: Exposition « La Cave aux Arômes des vins de Bourgogne »
La Cave aux Arômes, une exposition ludique et gourmande, dédiée aux vins de Bourgogne
La Cave aux Arômes©. Jouer avec ses sens/ Jouer avec son nez.
LA CAVE AUX AROMES DES VINS DE BOURGOGNE
La cave aux arômes


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2012/02/03

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その8 ボーヌ市


今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントは3つの町で行われたのですが、ワインの試飲を最も楽しめたのはボーヌでした。試飲所が建物の中に作られていたからです。

祭りの2日目には寒波が到来。粉雪もちらほらと舞ってきました。その後もっと冷え込みが強くなる前だったのではありますが、それでも外でワインを味わうには寒すぎます。特に、冷凍庫から出したような冷たい赤ワインなどは、風味も何もわかりません。

ボーヌも旧市街には古い建物が残っていて美しい。街のまわりを囲んでいた要塞も残っています。



この壁を利用したホールもワイン試飲所になっていました。



天井はコンクリートで固められていて、本当のワインセラーではないのですが、壁にはタペストリーが飾られていて良い雰囲気でした。



別の試飲所では珍しいものも見ました。



ブルグント族の石棺です。ブルゴーニュという名は、ブルグントから来ているのです。

試飲所になっていたワイン博物館も雰囲気があって良かった。



ボーヌはディジョンよりも私好みのレストランがあります。美味しい昼食も楽しめました。



ブログ内の関連記事:
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La Saint Vincent tournante 2012
La Saint Vincent Tournante des Climats de Bourgogne vue par la génération 2.0 des étudiants de l’ESC Dijon


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2012/02/02

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その7 ディジョン市


サン・ヴァンサン・トゥルナントのワイン祭りは、小さな村で行われるのが楽しいと思っていたのですが、今回のディジョンでの祭りを見て、大きな町でするのも悪くないなと思いました。なにしろ、予算があるのでアトラクションも大規模なものができるのです。


気に入ったアトラクションをピックアップしておきます。

モルヴァンの民族舞踊グループのダンス



モルヴァンはブルゴーニュ地方の中央にある山岳地域です。農業が難しいだけに、昔は貧しかった地域。パリに出稼ぎに行く文化もありました。

でも、そういう地域では郷土愛が強いのでしょうね。伝統の保存にも熱心なようです。


巨人のパフォーマンス



こういう風に人垣を超えて見えるものは良いですね。




宙吊りのパフォーマンス

ブルゴーニュ公国時代の宮殿(現在は市役所と美術館として使われている)の前にある広場に、巨大なクレーン車があったので、イベントに使われるのだろうと思っていたのですが、これがビックリイベントでした。

日が沈むと、クレーン車が動きだし、頂上でアクロバットを見せる1人、その下の7人が賑やかに太鼓を鳴らしました。



こういうのを見たのは初めて。大いに堪能しました。





La Saint Vincent et ses animations par vision2000production







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La Saint Vincent tournante 2012


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2012/01/30

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その4 - ディジョン


3つの町で行われた今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントですが、まず行きたいと思ったのはディジョンでした。なぜかと言えば、祭りの始まりに行われる教会でのミサに行きたかったから。

サン・ヴァンサン・トゥルナントというブルゴーニュのワイン祭りは、ブドウ栽培者の守護聖人ヴァンサンにあやかったものです。4世紀に殉教したこの聖人の祭日は1月22日。そのころ、ブルゴーニュ各地でサン・ヴァンサンの祭りが行われるのですが、その中で最も大規模なのがサン・ヴァンサン・トゥルナント。

キリスト教の聖人はたくさんいて、ヴァンサンという名前の聖人も複数いるので分かりにくいのですが、ワインに関わる聖ヴァンサンはVincent de Saragosse(サラゴサのヴィセンテ)。ちなみに、サラゴサはスペインにある。

サン・ヴァンサン・トゥルナントでは、ワイン村がそれぞれの聖ヴァンサンの像を持ってミサに参列します。小さな町村の教会には観光客が入れるほどの大きさがないので、招待状を持った人しか入れません。

でも、ディジョンでミサが行われるのはサン・ベニーニュ大聖堂(Cathédrale Saint Bénigne)という大きな教会です。今年は祭りの会場が3つに分かれるのでワイン関係者は分散するし、この大聖堂なら一般の人も入れるはず、と踏みました。

ミサを行うのはディジョン大司教とのこと。サン・ベニーニュ大聖堂には素晴らしいパイプオルガンがあり、さらに聖歌隊 Maîtrise de Dijon もいます。

大司教があげるミサ、しかもブルゴーニュのワイン祭りとなれば、全てが勢ぞろいして素晴らしいミサになるはず。絶好のチャンスではありませんか?♪


ミサに参列できた

ミサが始まるのは午前9時。朝寝坊の私としては努力して出かけました。
想像していたのを上回るほど素晴らしいミサ!

サン・ヴァンサン・トゥルナントにミサはつきものですが、こんな豪華なミサは初めてだったのではないでしょうか?



空いていたのは、祭り関係者の席の後ろのところだったので、よけいに雰囲気を堪能できました。改めて、農業に携わる人たちは信仰心が深いのだなと感じました。ミサの最中に、お祈りなどで参列者が声を出すところで、しっかり言葉を発している...。



祭壇の前に見えるワイン樽にのっているのは聖ヴァンサンの像。



司教座の前に立っているのが、ディジョン大司教の Monseigneur Roland Minnerath。

chanoine(司教座聖堂参事会員)と呼ばれる聖職者たちも参列。

日本でもおなじみの食前酒キールは、ディジョン市長だったフェリックス・キール氏(Félix Kir)が広めたものなのですが、彼はこのカテドラルの chanoine でした。地元では、彼のことを Chanoine Kir と呼びます。

ミサに参列すると、いつも思うのです。

キリスト教のミサというのは、とても良くできている。立ったり、座ったり、歌ったり、言葉を発したりするので、参列者も参加するセレモニーになっているからです。これだと、退屈で居眠りしてしまうこともないと思う。

仏教のこともキリスト教と同じように知らないのですが、日本ではお坊さんがお経をあげるのを、じっと耐えて聞いているだけではないですか?

でも、この日のミサは、参列者が立っている時間がかなりウエートを占めているように感じました。普通のミサと違って、ブドウ栽培やワインに関係する人たちがあげてもらっているミサだからなのか? あるいは、大司教があげるミサだから敬意を表しているからなのか?...


ミサを手伝う子どもたちも可愛い。



子どものときに教会でenfants de chœurをしていたという友人がいて、役割が燭台を持つcéroféraireという役割だったと言っていました。それを見たので撮影した写真です。

2つフランス語を入れてしまったのですが、こういうミサを手伝う子どもの役割を日本語で何と呼ぶのか知らないからです。

enfants de chœurはservant d'autelとも呼ぶようで、Wikipediaのページから日本語に移動すると「
堂役(どうえき)」と出てきました。でも、カトリックの場合は「侍者(じしゃ)」の方が正しい訳のように感じました。

「enfants de chœur」という言葉を初めて聞いたときは「祭壇の子ども」の意味だろうと思ったので、友人が何をしていたのか想像できました。堂役とか侍者とか言われたら、何も思い浮かびません...。

期待したとおりにパイプオルガンの演奏があり、聖歌隊の子どもたちの声も天使のように聖堂に響きました。

私がいた席からは聖歌隊が見えなかったのですが、会場を出るところで見ることができました。



聖歌隊は男の子だけかと思っていたのですが、女の子もいるのでした。メンバーは100人くらいいるそうです。フランスの聖歌隊としてはレベルが高いと言われる彼らの姿を見たのも初めなので満足。

神道のセレモニーも美しいと思いますが、カトリックのミサもこれだけ正装してしてくれると非常に美しい。

この豪華なミサを見ることができただけでも、今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントに行って良かったと思いました。

ミサの後、午前11時ころからワインの試飲が始まります。それはいつものことなので珍しくないのですが、ディジョンでは祭りの雰囲気を盛り上げるアトラクションが見事でした。次回はそれについて書きます。

― 続きへ ―



追記:
このときのミサを撮影した動画を見つけたので入れておきます。


La Saint Vincent des Climats à DIJON 2012 par vision2000production

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2012/01/29

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その3


今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントは、ディジョン、ニュイ・サン・ジョルジュ、ボーヌの3つの町で同時に行われました。

このワイン祭りはワイン産地の小さな村で行われることが多いので、町で行われる祭りは魅力がないなと思っていたのでしが、それなりに良いものでありました。

第一に、町村の規模には見合わないほど大勢の人々が詰めかけるということもないのでスムーズ。原っぱに作られた駐車場から延々と歩いたり、何時来るか分からないシャトルバスを待つという時間のロスがなかったのが良かった。

3カ所の会場は、それぞれに全く違う雰囲気だったのも魅力でした。

ディジョンの町 私が一番気に入ったのはディジョン。いつものサン・ヴァンサンとは全く違う。
 
ブルゴーニュの旗で美しい旧市街が飾られていました。

それに、アトラクションが豪華。

ディジョン市はかなりの予算をかけてイベントを盛り上げたように感じました。

サン・ヴァンサン・トゥルナントが初めて行われたこと、ワイン畑を世界遺産に申請していることをブルゴーニュ最大都市として音頭をとっているであろうことからだろうと思います。

それに比べると、ボーヌは少し不思議な雰囲気。

ワイン祭りらしい町の飾りはほぼゼロなのです。市は試飲会場を提供しただけに見えました。

世界遺産に指定してもらおうというのはディジョンがやっているから、ボーヌは知らん顔?... 昔から、ボーヌとディジョンは犬猿の仲にあるというのを思い出しました。

ニュイ・サン・ジョルジュは、いつものサン・ヴァンサンの祭りの雰囲気そのまま。フランス人たちには、この伝統的な祭りの盛り立て方が最も評判が良かったようです。


試飲ブレスレット

むかしのサン・ヴァンサン・トゥルナントでは、ワインは飲み放題でした。

小さな村に集まる人たちは車でやって来るしかないわけで、それでワインをたくさん飲んでいるというのは危なくて仕方ないわけですが、実に大らかでした。警察の人たちもいるのですが、交通整理をしているだけ。

さすがブルゴーニュだものな。ワインの飲み過ぎなんか取り締まっていたら、地域経済が成り立たないものな~。

そう思っていたのですが、時代は変わりました。
ワイン祭りでも、飲酒運転の取り締まりは非常に厳しくなった!
合わせて、飲み放題というのも止めました。

特製グラスを買うと、それで試飲所でワインの試飲ができるのは同じ。でも、試飲の回数券をくれて、その数だけしか試飲できないシステムになりました。

もっとも、グラスを幾つ買ったかまでは監視されないので、たくさん飲みたい人はまたグラスを買い直せば良いわけなのですが。でも、お金がかさむわけですから、やはりブレーキになるでしょうね。

今年の試飲セット(15ユーロ)は、これでした ↓



グラスを入れて首から下げる袋。アトラクションや試飲所の場所を示す地図。それから、ワイン祭りでは初めて見たのですが、ブレスレット。

試飲セットについて詳しくご覧になりたいかたはこちら:
Set de dégustation

グラスを首から下げる袋は便利です。グラスを手にもって会場を回るのは不便ですので。これが登場する前には、グラスをゴムで止めて、紐で首から下げるとう方式などがありましたが、グラスがうまく固定できなくて落ちてしまうアクシデントもおきましたので。

ふざけてこの袋に自前のワインボトルを入れている人なども見ましたが、ボトルの重さにまで耐えられるのかな?...

ワイングラスが大きくなったのも、最近の傾向ですね。

試飲チケットがブレスレットなのは、今回初めてみました。普通は紙のチケットを切り離していくというシステムなのですが、それがブレスレットというのは面白い。

ゴム製で、色が異なるボタンのようなものが7つ付いています。ブルゴーニュワインを7つの地域に分けて試飲所が作られていて、それがボタンのカラーになっていました。それぞれのところでボタンを外して試飲できるというシステム。

もっとも、私の腕に付けると、そのままスルリと抜けてしまうので、ブレスレットの役には立たず、ポケットに入れて歩きました。猫のノミ避け首輪と似ているのですが、長さは調節できなかったので。


ワインが素晴らしかった♪

伝統的なサン・ヴァンサン・トゥルナントでは、祭りを開催する村のブドウ栽培者が生産物を出し合い、それで「キュヴェ・サン・ヴァンサン(Cuvée Saint-Vincent)」と呼ぶ特別なワインを作ります。

ブルゴーニュでは違う畑で収穫されたブドウを混ぜて作るのを嫌うので、祭りで仲良くワインを作るのは価値があるかもしれない。でも、ワインのランクは低くなります。たまに、とても美味しいキュヴェになったこともありましたが、たいていは大して美味しくない。

今年のサン・ヴァンサンでは、ワイン醸造者たちが商品として作っているボトルで試飲が行われました。

ブルゴーニュ各地の生産者たちが提供しているので、実に種類は豊富。並んでいるワインの中から、どれを飲みたいかと選ばせてもくれます。

特級ランクのものも出ているし、少し古いミレジムのものもある。ワインを試飲する楽しみに関しては、こんなに充実していたサン・ヴァンサンはかってなかったと思いました。

では、ディジョンの祭りの様子から書き始めます。
― 続く ―




ブログ内の関連記事:
目次:  フランスのアルコール飲料(ワインなど)関係イベント
目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

情報リンク
La Saint Vincent tournante 2012


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2012/01/28

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その2


1月最後の週末(29日と30日)、慣例のワイン祭りが開かれました。

ブルゴーニュのワイン祭りとしては最大規模のサン・ヴァンサン・トゥルナント(Saint-Vincent Tournante)です。

今年2012年は1月29日(土)と30日(日)に開催されました。


ブルゴーニュのクリマを世界遺産に!

今年のサン・ヴァンサンの祭りは「ブルゴーニュのクリマClimats de Bourgogne)」と名付けられました。

ブルゴーニュワインでは、ワインに個性を与える地形上の特徴(テロワール)によって区分された個々のブドウ畑のことを「クリマ」と呼びます。

ポスターも、色付けされたブドウ畑の絵が使われていました。

2012年のポスター



ブルゴーニュのクリマを世界遺産にしようとする運動があるので、今年はワイン祭りの方も「ブルゴーニュのクリマ」と名付けられたのでした。

まずは政府にフランスの候補として認めてもらわなければならなかったのですが、それはクリアー。後はユネスコが認めてくれるかどうか、という段階に来ているそうです。

ディジョン市役所の建物にある時計台も、「Les climats candidats !(クリマ 候補者)」の文字で覆われていました。



「候補者」という言葉を使っているのが面白い。今のフランスは、4月末から5月にかけて大統領選挙の候補者のことで話題が賑わっているのです。

ところで、ブルゴーニュには1,247のクリマがあるのですが、世界遺産にブルゴーニュ地方のブドウ畑全体を世界遺産にして欲しいというには広すぎる。そこで、ブルゴーニュの中でも最高ランクのワインが作られる地域を指定してもらおうということらしい。

世界遺産に指定してもらおうというのは、ディジョンからボーヌの先にあるサントネーまでの60キロに渡るブドウ畑の地帯です。

いわゆるコート・ドール(黄金の丘陵)と呼ばれる地域。
その地域のクリマを示す地図はこちらをご覧ください

この地域にる3つの大きな町が、今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントを開催しました。すなわち、ディジョン、ニュイ・サン・ジョルジュ、ボーヌ。

ディジョンでサン・ヴァンサン・トゥルナントが開かれるのは初めてなので、そこだけに行こうと思ったのですが、結局、2日かけて3カ所を回ってしまいました。そのお話しを次回から書きます。

― 続く ―



追記(2015年7月):
ブルゴーニュのクリマは世界遺産に登録が決定したのでブログに書きました。
ブルゴーニュの高級ワイン生産地が世界遺産に登録された 2015/07/05




情報リンク
Les climats du vignoble de Bourgogne
La Route Touristique des Grands Crus de Bourgogne
La Saint Vincent tournante 2012
☆ 過去の主催地リスト: Liste des Saint-Vincent tournantes

ブログ内の関連記事:
目次:  フランスのアルコール飲料(ワインなど)関係イベント
目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ


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2012/01/20

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その1


少し前、日本からブルゴーニュに戻ってきました。今年のフランスは気象庁始まって以来という暖冬で、クリスマスも新年も、いつにない暖かさだったそうです。

私と一緒に寒波がやって来たらしい。すみません!...

とはいえ、いつもの凍りつくような寒さではないような気はします。


もうすぐサン・ヴァンサン・トゥルナント

久しぶりにディジョンの町に行ったら、曇り空ながらも、何となく賑やか。



旧市街にブルゴーニュの旗がたくさんあるのが彩りを与えていたのでした。目抜き通りに旗があるのはよくあることなのですが、見たこともないところにもあります。教会の壁まで旗で飾られている。

思い出せば、2週間後には、ブルゴーニュで最も大きなワインであるSaint-Vincent tournanteサン・ヴァンサン・トゥルナント)なのでした。その飾り付けなのだろうと思います。

2012年のサン・ヴァンサン・トゥルナントは、1月28日(土)と29日(日)に開かれ、祭りの開催地はディジョン(Dijon)、ニュイ・サン・ジョルジュ(Nuits-Saint-Georges)、ボーヌ(Beaune)。

小さなワイン村で祭りが行われることが多いのに、今年は大きな町が選ばれました。

ニュイ・サン・ジョルジュを挟んでディジョンとボーヌを結ぶ地域は、ブルゴーニュで最も高級なワインが生産されています。そのブドウ畑が広がる地域を世界遺産に指定させようという動きがあるので、そのPRのためにも大きな町で大々的に行おうということになったのかもしれません。

3つの開催地を持つ2012年の祭りの名前は、町の名前を並べるのではなくて、「Climats de Bourgogneブルゴーニュのクリマ)」となっていました。

ユネスコに認めさせようと4年前から運動しているのも、この「ブルゴーニュのクリマ」。フランス政府が申請を認めたので、後はユネスコが認可してくれるかどうかという段階になっています。

「クリマ(climat)」というのは気候や風土を示す単語なのですが、ワイン用語は異なった意味を持っています。ブルゴーニュ地方で特別なワインをつくる名のある土地(cru)をさします。




2012年のサン・ヴァンサン・トゥルナントは68回目の開催になります。

ボーヌやニュイ・サン・ジョルジュが開催地になったことは過去に何回もありましたが、ディジョンは初めてですね。

サン・ヴァンサン・トゥルナントに行ったので日記を書きました

      

情報リンク(サン・ヴァンサン・トゥルナント)
☆ オフィシャルサイト: La Saint Vincent tournante 2012
☆ 過去の主催地リスト: Liste des Saint-Vincent tournantes

ブログ内の関連記事:
目次:  フランスのアルコール飲料(ワインなど)関係イベント
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2011/02/08

シャブリのサンヴァンサン 2011年】 その3


シャブリ」と名のつくワインは、白ワインだけで、ブルゴーニュ地方の北部にあるシャブリ町を中心とした地域で生産されます。

ブルゴーニュワイン地図




↑ イベント会場となったシャブリの町(Chablis)で見たクラシックカー

ナンバープレートには県のコードナンバーが書いてあるので県内の人だと分かりますが、シャブリ町に住んでいる人なのかな?…

同じく2CVの可愛い姿の写真を入れた日記:
可愛い自動車、見つけた♪  2007/07/31


サンヴァンサンの祭りが行われたこの週末、シャブリの町は歩行者天国になっていました。

街中にあるガソリンスタンドにはお客さんが来るはずはないので休業状態。それでガソリンスタンドの人は、ワイン祭りにふさわしい飾り付けをしていました。

それが、とても愉快なので気に入りました♪



「ここではシャブリで給油します」、「シャブリで走行しましょう! 環境にやさしいですよ」などと書いています。

さらに、ガソリンの種類を書くところには、シャブリのワインの種類が書かれていました。
  • プチ・シャブリ
  • シャブリ
  • シャブリ1級
  • シャブリ特級


ワイン祭りの話しの続きへ




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2011/02/07

シャブリのサンヴァンサン 2011年】 その2


ブルゴーニュのワイン祭りでは、入場料代わりにグラスを買って、それを出せば試飲所でいくらでもワインを飲めるというシステムになっているのが伝統的なやり方です。

でも最近は、グラスと一緒に何杯飲めるかを制限する試飲券をついてくる形式が多くなりました。

クーポンがなくなれば試飲券を買いなおせば良いのですが、配られた券の分だけワインを飲んで終わりにする気持ちになります。だから、飲酒運転の危険を少なくする効果もあるわけです。


シャブリのサンヴァンサン2011年のシステム

サンヴァンサンの祭りは何と言ってもワインの試飲が楽しい。この週末、シャブリに到着すると、まずワイン試飲用のグラスを買うことにしました。

目に飛び込んできたのは「15ユーロ」の文字。「ちょっと高いぞ~」と思ったのですが、仕方がない。

でも、15ユーロというのは、食事のクーポン券のお値段なのでした!

ワインの試飲はタダなので、何か食べるつもりがないならグラスだけ買えば良いとのこと。友人たちと一緒にレストランで昼食をとれることにしていたので、私たちには食券は必要なし。

ワイングラスだけを買いました。こちらの方のお値段は、普通サイズのが6ユーロ、少し大きめのが7ユーロでした。

食券の方は1枚が1ユーロの勘定のようです。仮設食堂は住民ボランティアの人たちがやっていますから、会計が混乱しないように食券制にしたのは良いアイディアだと思いました。

料理の種類によって食券が何枚かと決まっているのですが、その表示がおもしろかったので写真をとりました。

飲み物別に、食券が何枚いるかを示しています ↓



一番上にあるサンヴァンサン特製ワイン、0枚とあります♪
ミネラルウオーターやコーヒーは1枚。
コカコーラは2枚。

ワインだけは無料というのは嬉しいではないですか?!


ブルゴーニュが好きだと思う瞬間

こういうお祭りでは、ブルゴーニュの民謡が歌われるのが好きです。

ブルゴーニュの民謡は陽気で、大酒飲みのことを歌ったものばかり!

一番好きなのは、「ブルゴーニュの陽気な子どもたち」の歌。「ブルゴーニュ人であることが誇りだ」と合唱すると、本当にブルゴーニュの人たちって幸運な人たちだと思ってしまいます。

下は、また有名なバン・ブルギニョン。



ブルゴーニュの人たちが嬉しい気持ちになったとき、手を上にかざして「ラ・ラ・ラ~♪」と合唱します。


ワイングラスがあまり売れなかった

今年のシャブリのワイン祭りで振舞われたのは、2009年にサンヴァンサンの祭り用として特別に仕込んだシャブリの白ワインでした。なかなか良いできのワイン。

ワイン祭りでは、普通に売っているワインを試飲させてくれるシステムの方が好きなのですが、このシャブリは全然悪くなかったです。

祭りは盛況で、参加者は週末2日間の開催で2万人くらいあっただろうと発表されました。

それでも、地元新聞の報道によると、不況の影響がでていたのだそう。ワイン試飲のパスポートとなるワイングラスの売り上げが、来場者数と比較すると非常に少なかったのだそうです。

グラスは1個6ユーロ。となると、一人にグラス1個を買うということをせずに、2~4人でグラスを共有にするグループもあったらしい。せちがらい世の中ですね…。

でも、今年の特製ワイングラスがあまり魅力的でなかったのも原因ではないかな?...

シャブリの町の入口にある塔2つの間にブドウを配置した図柄は良いのですが、グラスに掘り込んでいるような柄なので、ほとんど柄が見えないのです。

特製グラスをさしだすとワインを飲ませてくれるシステムなのですが、透明のグラスを持っていって出したってワイン試飲所の人は見わけがつかだろうとも思ってしまいました。

グラスに赤ワインを入れたなら柄が浮き出すかもしれない。でも、シャブリは白ワインなのです。それに、赤ワインを入れたってだめだと思う。だって、普通はグラスの半分以下までしかワインを入れないので、柄はやはり透明なグラスで見えないから。

どんなデザインだったかは、プレスリリース(PDF)をご覧ください。

トップに入っているのがワイングラスの柄になったマークで、ワイングラスは9ページ目に写真が入っています。この写真を見て初めて、どんな柄だったのかが見えました!

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  ☆ ブルゴーニュ・ワイン地図

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2011/02/06

シャブリのサンヴァンサン 2011年】 その1


ブドウ栽培者たちの守護聖人サン・ヴァンサン(聖ヴィセンテ)の祭日が1月22日。それで、この頃にはブルゴーニュ・ワインの産地でサン・ヴァンサンの祭りが各地で行われます。


シャブリのサンヴァンサン2011年

今年はシャブリのサンヴァンサン祭りに行きました。

夏に友達の家に行ったときにも、この祭りに誘われました。祭りのハイライトの一つの食事会に行くというお誘い。席を確保するのが難しいのだそうで、シャブリで働いている友達にはコネがあるから席をとれるのだということでした。

でも、そんな先のことは予定を組めないし、大勢でご馳走を食べてダンスを楽しむ食事会というのも余り気乗りしなかったので断りました。友達の方は、せっかくのチャンスなのに話しに乗らないのは腑に落ちないという感じでしたが...。

そんなことは忘れてしまっていたのですが、別の友達からシャブリの祭りに行こうと誘われました。

お天気も好転してきそうな気配だったので出かける気になりました。なんだか今年のシャブリのサンヴァンサンには行く運命にあったような…。

日本でもおなじみのブルゴーニュ白ワイン「シャブリ」の産地。その地域の市町村が毎年持ち回りでサンヴァンサンの祭りを開きます。

今年はシャブリの町で開催されました。シャブリは、街並みも美しい人口3,000人くらいの町です。

ブルゴーニュ・ワイン地図


シャブリのワイン騎士団

サンヴァンサンの祭りは守護神を神輿のように持ってする行列が好きなので、その時間に合わせて行きました。

シャブリのワイン騎士団の行列 ↓



シャブリのワイン騎士団の名前は Confrérie des Piliers Chablisiens。写真の右に映っている緑色の旗に描かれた柱(pilier)がシンボルになっています。

行列の後、騎士団は町の広場にしつらえた舞台に上り、新しく騎士になる人たちの叙勲式が行われます。

そういうセレモニーのはずなのですが、始めのうちは政治家たちの演説が延々と続きました。選挙が近いから、いつもより長かったのではないかな?…

「私は少しご挨拶…」と始めた人、「少し」というのを「3つの単語で」と表現していたのですが、3ワードどころではない! 3分でもない!

上の空で聞きながら、じっと立っているのも退屈なのでウロウロしていたら、おもしろい構図が目に止まってしまいました。

「おもしろい」などと表現したら不謹慎なのですが…。


兵士と差向いで政治家たちが演説!

舞台の横から撮った写真をお見せします。



右に赤枠をつけたのは戦争慰霊碑。もともと、なぜか私は戦争慰霊碑が目につくたちで(日本では見ないからだと思う)、この日もシャブリの慰霊碑は立派だなと思って眺めていました。

慰霊碑の兵士は舞台の方を向いています。しかも、目の前にいる敵に挑みかかるポーズ。ちょっと異様ではありませんか?

銅像と舞台の高さは同じくらいなので、まるで敵は舞台の上にいる! という感じになっていました。



舞台の方向に前のめりになっているので、まるで兵士が熱心に政治家たちのスピーチを聞いているようにも見える…。

というよりは、「何をほざいているのか!」と怒っているように見える...。

こういう素晴らしい場所、大統領が来たときの演説の舞台に使って欲しいですね…。

最近のフランス、大臣たちの外国の独裁政権癒着スキャンダル、大統領に異議を唱える判事たちの全国的なストなど、政治批判が沸騰しているのです。

去年は、このヨンヌ県の県庁所在地にサルコジ大統領が来ていたのですが、シャブリにいらしたという話は聞きませんでした。


セレモニーが始まる前に舞台の上から撮った写真 ↓



向こうにシャブリのブドウ畑が見えますね。



ブドウ畑を後にして戦場に向かった兵士を思うと、胸が痛むではありませんか?… 男性たちが戦争に行ったあと、誰が畑を手入れしたりワインを作ったりするのか?…


ところで、こういう銅像が聞いているように見えてしまう構図、前にも見たことがあると探してみたら、やはり日記にしていました:
フォントネー修道院のコンサート (2) 2008/07/13
こちらは、音楽に聞きほれているように見えた聖母子像。


政治家たちのスピーチは延々と続いていたので、騎士の叙勲式は待たないで町の方に向かいました。

11時半になったらワインの試飲が始まるのです!

シャブリのワイン祭りの続きへ



今までにワイン祭りについて書いた日記:
目次: フランスの酒(ワインなど)イベント

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2010/12/04

シリーズ記事 【冬は赤ワインの煮込み料理がおいしい♪(目次
その1


先日、パリに近い町にあるレストランでランチメニューをとったら、ボージョレーで煮込んだという料理が出ました。

創作料理がみごとなレストラン。たぶんボージョレー・ヌーヴォーが残ってしまったので、それを使ったのではないかなと思いました。12月になったら注文する人なんているはずがいないので、何かに使ってしまった方が賢明です! もっとおいていたら、料理にも使えなくなりますから。

そのときの美味しかった料理の話しは後日書くことにします。




ところで、楽天市場ではまだボージョレー・ヌーヴォーを販売していました。
ボージョレー・ヌーヴォーを楽天市場で検索

値下げして売っているのかな?...


ボージョレーヌーボーに魅力を感じない

… と言っても、飲まない年の方が多いかも知れない。

お腹が弱いので、ああいう発酵が済んでいないワインを飲むのが怖いのが理由の一つ。それから、別に美味しいわけでもないの。

ワイン産地にいなければ、「今年のワインはどうかな?」という楽しみがありますが、その年の天候を知っていると、その楽しみがありません!

ボージョレーには3ランクあります(低いランク順に):
(1) ボージョレー
(2) ボージョレー・ヴィラージュ
(3) クリュ・ボージョレー (10ある)

ボージョレーのワイン地図

ボージョレーのワインはブルゴーニュの中と、そのお隣の地方で生産されます。農家に買付けに行くのですが、(3)のランクしか買いません。一番上のランクといっても、それほどのお値段ではないので、節約する必要はないからです。

ボージョレー・ヌーヴォーは、普通は(1)のランクのワインで作ります。最近は(2)でも作るようになりましたが、(3)のランクをヌーヴォーとして売ってしまうというのは、まずあり得ないのではないでしょうか? もったいないですから!

つまり、普段は飲まないような下ランクのワインがボージョレー・ヌーヴォー。しかも発酵がまだ十分に終わっていないときにボトル詰めしてしまうのだから無理がある。

日本にいるときだったら、どんなワインでも飲んでしまう私です。フランスのホームレスの人たちは、こんなワインを飲んでいるのだろうな… などと感慨を覚えながら飲んでしまうことも多々あります。

でも、ブルゴーニュにいるときは、安くて不味いワインを飲まされるのは、とても辛い! 腹もたってくる!

ワイン産地のブルゴーニュといえど、そういう機会もあるのです。誰でも参加できるようにと、安い料金で設定された公民館での食事会とか…。

過去にブログでボージョレー・ヌーヴォーのことを書いていたのではないかなと思って探してみたら、ちょっと触れているのが幾つかある程度で、まともに扱ったのは下の日記だけでした。
ボージョレー・ヌーヴォーのアイディアはすごい!…  2005/06/07

ブログを書きだしたのは5年前。それから今年まで、ボージョレー・ヌーヴォーを味わって楽しんだことはなかったのかも知れない…。





ボージョレー・ヌーヴォーを飲む集まりに誘われたけれど…

解禁日の少し前、毎年ボージョレー・ヌーヴォーを友人たちと飲む集まりに行く人がその話しをしました。「楽しそう」と私が言うと、「行くなら席が余っているかどうか電話して聞いてみる」と言ってくれました。

「行く、行く~!」と返事しました。

ボージョレーの農家でする集まりだと早とちりしてしまったのです。でも、全然関係なし。しかもブルゴーニュのお隣の地方なので、泊まりがけでないと行けないとのこと。

会場となる村に近いところにある宿も見つからないので、行かないことにしました。

少したったら、別の友達が住む村のカフェでもボージョレー・ヌーヴォーを飲む会をするから、と誘われました。

でも、ワインにこだわる人たちの集まりではなくて、ただ皆で集まって騒ぐのが嬉しいからの主催のよう。

今年の天気は悪かったので、ワインのが当たり年ではないかと楽しみにする気にもならない。しかも、すごく寒い時期になっていたので、こんなときに出かけていると風邪をひきそう。

というわけで、このお誘いもお断りしてしまいました。


ブルゴーニュに住む友人の話しだと、ひと昔前は、ボージョレー・ヌーヴォーは飲まないとおさまらないくらい流行していたのだそうです。

流行は外国に移った感じがしますが、今でも、フランスのお店、レストラン、カフェでは「Le beaujolais nouveau est arrivé !(ボージョレー・ヌーヴォー到着)」と宣伝していますから、飲む人たちもいるのでしょうね...。

今年はレストランに行ったときにグラス1杯飲んでみよう、と思いました。

続く


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2010/02/02

シリーズ記事 【2010年サン・ヴァンサン・トゥルナント】 目次へ
その3


イベントに参加していた子どもたちが愛らしく見えました。

子どもたち

女の子がかぶっているのはキシュノットという帽子。
この帽子については、昨年のサン・ヴァンサンの日記でご紹介しています:
クイズ: キシュノットとは?
フランス式の挨拶がしにくい帽子

サシャーニュ・モンラッシェ村では、ちょうど40年前にもサン・ヴァンサンが行われていました。子どもたちの衣装が可愛いな~と思ったのですが、前回1970年の祭りの写真を見たら、子どもたちはもっと本格的な民族衣装を着ていました。40年前だと、まだ民族衣装が残っていたのかな?…

下のリンクで「SAINT-VINCENT TOURNANTE 1970」をご覧ください:
写真アルバム

40年前の写真と比べて気がつくのは、今の子たちの服装には「風邪をひかないように」という親たちの思いが前面に見えること。フランスの子どもの躾はとても厳しかったのですが、少子化になった最近はかなり変わってきました。


イベントの楽しみはワインの試飲

サン・ヴァンサン・トゥルナントの祭りは厳しい寒さの時期に行われます。それで、ワインも冷たい! イベントの開催地が白ワインの産地で、試飲するワインが白ワインだと冷たいのは良いのですが、赤ワインを飲むのには適していません。手で温めても限度がある…。

今年の祭りに行ったのも、主催地となったサシャーニュ・モンラッシェ村は白ワインの評価が高かったからでもあります。お天気が悪いと言われていたので、赤ワインを試飲するのだとしたら行かなかったと思います。

ワインを試飲するにはグラスを買う必要があります。特製グラス、試飲券6枚(白ワイン5、赤ワイン1)、イベント案内パンフレットのセットを15ユーロで買いました。

ひと昔前のワインイベントではワインが飲み放題だったのですが、最近はどこでもクーポン券のシステムにしています。良いことだと思います。酒飲み運転をする危険が少なくなるし、試飲所が混雑してしまうこともないし、主催者側が赤字を出すこともないし。

フランスの公共交通網は貧弱なので、車で行く必要があります。昔は明らかに酔っぱらっている人たちばかりの車が会場から出て行くところに交通整理のお巡りさんしかいない。「さすがブルゴーニュだな…」などと感心したりしたのですが、そういう時代は終わりました。

ワインイベント帰りの人たちが通る道に警察官が待機していて捕まえるということをした、と騒がれたこともありました。怒ったのはワイン醸造者たち。「それじゃ、お客さんを罠にかけたみたいじゃないか!」というわけです。

グラスを首から下げて村の中を歩く

みんなが首から下げているのが試飲用のグラス。今年のは紐がしっかりと固定されていて、とても良い作りになっていました。グラスも実はガラスではなくて、ちょっと落としたくらいでは割れない材質(Kwarx®)だったそうです。

☆ グラスを販売しているショップ: Coffret de 6 verres dégustation "Saint Vincent Tournante Chassagne-Montrachet 2010"

サン・ヴァンサン・トゥルナントでは、主催村が共同でワインを用意します。ブルゴーニュワイン・ファンは畑が違うブドウを混ぜるのを嫌うのですが、このイベントではそういうワインになります。珍しいワインといえば、そうなのですが、個々のドメーヌが作る普通のボトル詰めのワインより質が落ちます。だから、特別に美味しいワインを味わうというより、お祭り気分を楽しむ目的で試飲します。

でも、今年のサン・ヴァンサンのワインはとてもおいしいと思いました。特に白ワイン。やはり超上質の白ワインができる産地だと、ブレンドしてしまっても美味しいのでしょうか?


ブルゴーニュ地方のワイン地図


込みださないうちに退散

仮設レストランで生牡蠣を食べ、それから別のところでブルゴーニュの郷土料理を食べようとしたのですが、行列ができています。フォアグラのサンドイッチを食べたら、素晴らしくおいしかくてボリュームがあったので満足。それで昼食は終わりにしました。

普通の人たちは試飲のためにやって来るので、午後からは人出が多くなります。私たちは退散! ブルゴーニュの友人たちとワインイベントに行くときは、ついでにワイン農家に行って買い付けをするのを習慣にしているのです。

村のイベント会場入口

村を出る前のところには、こんなテントがありました。

アルコール度テストをしてくれるテント

風船を膨らませてアルコール度を検査してくれるようです。たぶん無料。NPOだと書いてある。そんなサービスができる資金源はどこから? と気になりました。一緒にいた友人は、交通違反でとりあげられたポイントを取り戻す研修会をオーガナイズしている組織だろう、と苦虫をつぶしたような顔で言いました。

調べてみたら、サイトがでてきました:
Prévention routière

創設は1949年。かなり大きな全国組織のようです。収入の40%はメンバーの会費からなのだそうです(誰がメンバーになるのかな~?...)。行政組織からの補助金もあるけれど(当然!)、企業、特に保険会社の資金援助(なるほど~!)があるそう。

交通違反で減点されるポイントを取り戻すことができる研修も、この組織に委託されて実施されているようでした。

ポイントがなくなりそうなので研修を受けた友達がぼやいていたのを思い出しました。正しい運転をするための研修というわりには何の役にも立たないように思えて馬鹿バカしかったけれど、じ~っと耐えて(!!)受講してポイントをもらった、という話し...。



去年のサン・ヴァンサン・トゥルナントに行った話しは7つも日記にしてしまったので、今年はこのくらいにしておきます。

サン・ヴァンサン・トゥルナントなど、
ワインイベントについて書いた過去の日記一覧:
★ 目次: フランスの酒(ワインなど)イベント

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2010/01/31

シリーズ記事 【2010年サン・ヴァンサン・トゥルナント】 目次へ
その1


カトリックのカレンダーでは、1月22日はサン・ヴァンサン(サラゴサの聖ヴィセンテ)の祭日。この聖人はブドウ栽培者・ワイン醸造者たちの守護聖人となっているので、その近くにブドウ栽培者やワイン製造者たちがお祝いをします。

聖ヴァンサンのワイン祭りで最も有名なのは、「サン・ヴァンサン・トゥルナント(Sait Vincent Tournante)」と呼ばれるイベント。ブルゴーニュのワイン村が持ち回りで会場となります。


2010年の祭り会場はサシャーニュ・モンラッシェ村

ブログタイトルのバックにしたのは、今年のサン・ヴァンサンで撮影した画像です。

画像が変わってからご訪問されたら、この画像のことです ↓
クリックすると拡大写真が開きます

今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントは、ボーヌから少し南下したところにあるサシャーニュ・モンラッシェ村で行われました。

天気予報では雪とでていて、悪天候のよう。友人たちから誘われていても行くのをやめようかと思っていたのですが、行って良かった。天気予報はみごとに外れました♪ 雪がちらついたりもしましたが、みごとな青空も広がり、イベントびよりの天気となりました。

ところで、ワインファンには「モンラッシェ」は魅力的な言葉。特に優れたブルゴーニュの白ワインの銘柄になっている名前なのです。モンラッシェ、シャシャーニュ・モンラッシェ、ピュリニー・モンラッシェ、バタール・モンラッシェなど…。

「モンラッシェ」という名前がつくブルゴーニュの白ワインを検索
ブルゴーニュ地方のワイン地図

* 来年2011年のサン・ヴァンサン・トゥルナント主催はCorgoloin村だと発表されました。ワインの銘柄名にはなっていない村なので、ちょっと不利かな?…


サン・ヴァンサンの祭りにはミサがある

村々がサン・ヴァンサンの像をかついでのパレードした後、教会でミサが行われます。関係者たちが教会に入ってミサをするので、私たちツーリストは遠慮。

教会の近くに行ってみると、こんな文字が目に飛び込んできました。

ミサが行われた教会
神様、私たちのブドウ畑を祝福ください」というようなことが書いてあります

「ワイン祭りだ」と私たちは行くわけですが、主催者たちにとっては宗教的なイベントでもあるのだな、などと今更ながら思いだしました。

村の中には車は立ち入り禁止になっているのに、一台の乗用車が入ってきました。遅刻してやってきたらしいディジョンの大司教さんでした。

聖職者たちが控えるスペースで

アタッシュケースの男性が大司教さん。ふと、日本の農村で行われたお葬式に行ったときも、着替えをアタッシュケースに入れたお坊さんがお家に登場したのを思い出しました…。

*コート・ドール県内が主催地となるサン・ヴァンサン・トゥルナントのミサは、ディジョンの大司教がミサをあげることになっているのだそうです。ディジョンに大司教のポストが置かれたのは最近になってからですが。

ミサが行われている間、ツーリストたちは教会前に置かれたサン・ヴァンサン像の数々を眺めます。

村々のサン・ヴァンサン像

ミサが終わるとワインの試飲が始まります!


美しき助け合い精神

今日のサン・ヴァンサン・トゥルナントは有名なワインイベントで、日本からもツアーを組んでやってくるそうなのですが、本来はワイン関係者たちのお祭りなのですよね。

パレードで聖ヴァンサンの像とともに掲げられていた旗を見ると、歴史がありそうなものには「共済会(Société de secours mutuel)」の文字が見えます。

bannières
一番上に書かれている文字が「Société de secours mutuel」

共済会は同じ業界の人たちが助け合うシステムで、社会保障制度が確立してからはお役目が済んで消滅したのですが、ブドウ栽培者たち残しているのだそうです。

サン・ヴァンサンの像を掲げたパレードを見ていると、単純に村々が祭っている像の行列として見えてしまうのですが、村ごとにあるブドウ栽培者たちの共済会の単位なのでした。

今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントに関するニュースで、主催地となった村のブドウ栽培農家の話しがでてきたそうです。おそらく20年前くらいの出来事。

ワイン用のブドウ栽培を始めたら、早々に病気になってしまった男性のお話し。畑を放置していたら、病気から回復しても不幸が待っているだけです。入院中の2カ月は、共済会のメンバーの人たちがブドウ畑の手入れをしてくれたので救われたそうです。

そういう話しを聞くのが好き。どの国にもある伝統的な祭りというのは、豊作を祈願するというような素朴な気持ちから生まれたものなのですよね…。


むかし、日本文化は水田が基本をなしていて、ヨーロッパのように放牧文化とは違うのだ、と聞いて感心したことがありました。村人たちから疎外されて田んぼに水を引けなくなったら生きていけない。なるほど…。

でも、ヨーロッパの農業でも助け合いは必要だったのですよね。

ブルゴーニュのワイン産地で子ども時代を過ごした友人は、ブドウ収穫の時期になると、近所の人たちが互いに手伝いあったのだと話していました。役には立ちそうもないほど幼かった友人も、ちょっとしたご褒美をもらえるのが嬉しくて手伝いに行ったとのこと。


書きながら日本には「村八部」という言葉があったと思いだし、数年年前に聞いた新潟県関川村の騒動はどう決着したのかと調べてみたら、そう簡単には解決しなかったようですね…。

助け合いがないにしても、仲間同士の足の引っ張り合いだけはしない社会であって欲しくないです...。


-イベントに行った話しは続きます -


この祭りについて(ブルゴーニュ利き酒騎士団のサイト):
Sait Vincent Tournante

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