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2016/07/12
ここのところ、カシスから作るリキュール「クレーム・ド・カシス」について書いてきたのですが、私がいる家の庭にもカシスが実ってきています。かなり黒い色になってきたので、今日、明日のうちに収穫しなければ...。




クレーム・ド・カシスを作る家もある

ブルゴーニュの食前酒キールを作るにはクレーム・ド・カシスが必要です。でも、アルコール飲料なので大量に消費するとお金がかかる。それで、庭がある田舎ではカシスを植えておいて、自分でリキュール作っているお年寄りもいます。

クレーム・ド・カシスは、蒸留酒にカシスの実を入れて作るのですが、カシスを瓶に入れて日向に置いておくと発酵するのだ、という男性がいました。

それを撮影したのが、下の写真。



美味しいリキュールが出来上がるとも思えなかったのですけど...。この家が作ったリキュールは飲んではみなかったように思うのですけれど、他で飲んだ自家製のクレーム・ド・カシスは、はっきり言って美味しくなかったです。

やはり、メーカーには秘伝があって、それが美味しいかどうか、甘すぎないかなど、色々な違いがあります。

 ☆ クレーム・ド・カシスを楽天市場で検索


ノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシス

評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く」に書いた農家のクレーム・ド・カシスは、カシスの風味が見事に出ていたのですが、それはノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシスから作っているからなのだろうと思いました。

*カシス・リキュール(1000ml)
価格:4685円(税込、送料別)



私の庭にあるカシスも、ノワール・ド・ブルゴーニュ種なのです。

それなら、一度くらいは自家製を作って実験してみても良いかなと思って、フランスの情報でレシピを探してみました。カシスはたくさんなるし、自家製でもらった蒸留酒はたくさんあるので、失敗して捨てることになっても惜しげはないし。


クレーム・ド・カシスの作り方

フランス情報を調べたのですが、こちらのレシピが写真入りで分かりやすかったです:

レシピ
☆ cuisine-facile.com: Crème de cassis

材料:
  • カシス 700 g
  • 特徴がでないフルーツから作ったスピリッツ 600 m
  • カシスの葉 2枚(なくても良い)
  • グラニュー糖 500 g
  • 水 300 ml


作り方:
  1. 瓶にカシスの葉とカシスを入れ、オードヴィを入れる(カシスがすっかり浸っていること)。

  2. 蓋をして日陰で3カ月寝かせる(寒いところや冷蔵庫に入れてはいけない)。

  3. 3カ月してアルコール飲料が赤くなってらかし、ザルでカシスを取り除く。実からはエキスが出ているので、実を絞る必要はない。

  4. 鍋に砂糖500グラムと水300 mlを入れ、110℃の強火で約10分間煮る。それを100℃以下になるように5~10分おく。

  5. シロップにカシスの液を静かに加える。それをカシス液を入れていた容器に戻す。またシロップが入っていた鍋に液体を入れる。これを数回繰り返してシロップとカシス液がよく混ざるようにする。

  6. 最後にスプーンでかき混ぜるが、やりすぎると砂糖が固まってしまうので注意する。

  7. 出来上がったクレーム・ド・カシスをボトルに移して保管する。

※ 同じ作り方作った香りの強いフルーツ(フランボワーズ、野イチゴ)は良いクレームになる。
※ イチゴを使うときは、大きさによって2つないし4つに切ってから漬け込む。


レシピ  Crème de cassis de Dijon
  • カシスの葉 6枚
  • カシス 1キロ
  • 90度のアルコール リキュールグラスに1杯
  • 13度のワイン 1リットル(タンニンが多く、こくのあるワイン)
  • グラニュー糖 800グラム

レシピ  Crème de cassis
  • カシス 2キロ
  • 60度のアルコール
  • 砂糖 1キロ
  • 水 50cl


レシピ  La vrai crème de Cassis Maison
  • 完熟のカシス 1.5キロ
  • 赤ワイン ボトル2本
  • 粉砂糖 2キロ


漬け込むカシスですが、そのまま入れる、果皮あ破れないように少しだけ潰して入れる、ジュースにしてから入れる、という方法がありました。種がアルコール飲料と触れると苦くなるので避けるということだけでは共通しているようです。

レシピ は同じサイトに入っていたのですが、Crème de cassis de Dijonの方は「ディジョンの」と付いています。でも、特にブルゴーニュのレシピを紹介しているサイトではないので、ディジョンのクレーム・ド・カシスはワインを使うということになるのかどうかは分かりません。IGクレーム・ド・カシス・ド・ディジョンには製造法の規定があるのですが、ワインを使うとは書いてないし...。


追記:

コメントでご指摘をいただきました。ここではフランスのサイトにあったレシピをご紹介したのですが、日本で自家製のアルコール飲料を作ると、色々と法律があるようですのでお注意ください!

家で酒を作るのは,酒税法違反なので違法。梅酒や甘酒は例外だが,ワインやビールは不可能


クレーム・ド・カシスについて書いた今回の連続記事

 ★ 評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く 2016/06/21
 ★ 食前酒キール誕生の歴史 2016/07/05
 ★ ディジョンのカシス vs ブルゴーニュのカシス 2016/07/09
 ★ 自家製のクレーム・ド・カシスを作るレシピ 2016/07/12




ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: ブルゴーニュの古都ディジョンの観光スポットや特産品など
  ⇒ キール、カシス
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: 蒸留酒をつくるアランビック見学
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ


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フランスのお酒 (ワインなど)



2016/07/09
前回の日記「食前酒キール誕生の歴史」に書いたように、食前酒のキールを作るために必要なリキュールの「クレーム・ド・カシス」とディジョン市は切っても切れない関係にあります。


◆ 「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンクレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ

「クレーム・ド・カシス」という名が付いたリキュールの中でも、「ディジョン(Dijon)」の文字が入った「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン(crème de cassis de Dijon) 」が本物なのだ、と私は思っていました。

例えば、大量生産されている中では一番美味しいと感じるガブリエル ブティエの商品も、その名称で売られています。

ところが、「評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く」で書いたジョワネさんのクレーム・ド・カシスを買って帰って、さっそくキールを作ったときに気がつきました。

ボトルに「Crème de Cassis de Bourgogne(クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ)」と書いてあるのです。


これは日本で同じものを販売している楽天市場の画像をお借りして入れたのですが、ジャン・バティスト・ジョアネ社のホームページでも同じラベルでした。

あれ、あれ...。「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」という名前を見たことがなかったように思ったのですが、調べてみたら... 他にもあるのでした...。


私が買ったジャン・バティスト・ジョアネさんのクレーム・ド・カシスは、カシスの風味が見事にでていて気にいったのですが、ひょっとして邪道のを買ってしまったのだろうか?...

気になったので、「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」とは何なのかを調べてみました。


IGとIGP

「カシス・ド・ブルゴーニュ」という名称は、2015年1月に政府が与える食品の品質保証として認定を受けていたのでした。

地理的表示の保証なのですが、それが何であるかで、また混乱させられました。

品質保証の名称に関するフランスの情報では、IG(Indication géographique)を獲得したと書いてあったり、IGP(Indication géographique protégée)を獲得したと書いてあったりするのです。

Logo IGPIGPはEUが1992年に定めた食品品質保証で、AOC/AOP(原産地統制呼称)の次にステータスがあるマーク(右のロゴ)として目にしています。

保護地理的表示。英語ならPGI(Protected Geographical Indication)。

☆ コトバンク: IGP(アイジーピー)


IGP「P(保護された)」が付かない「IG」というのは見たことがありませんでした。

Pがあったり、なかったりって、どういうことなの?...

結局、IGPは農産物やワインにしか与えないマークなので、クレーム・ド・カシスのようなリキュールやスピリッツには「IG」が与えられる、ということのようです。

でもIGはIGPと同じ基準の品質保証なので、IGPと書いていていることがあるようです。

それで1つの問題は解決したことにして、「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」と「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」がどう違うのかを探すことにしました。

ところが、「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン(Crème de Cassis de Dijon」の方も、2013年にIGを獲得していたのでした。

紛らわしすぎるではないですか?!


「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」として売れるのは4社だけ?

報道を幾つか読んで、裏が見えてきました。ブルゴーニュでクレーム・ド・カシスを作っている業界が2分しているのです。

前回の日記「食前酒キール誕生の歴史」に書いたように、クレーム・ド・カシスを考案したのはLejay-Lagoute社(ルジェ・ラグート社)で、1841年のことでした。

それが大成功したために同じようなリキュールを作る会社が増え、1860年にはコート・ドール県内の29社がカシスでリキュールを作っていたそう。それに伴って、さらに19世紀末にブドウ畑に壊滅的な被害を与えたフィロキセラ禍によって、ブルゴーニュ地方にあったブドウ畑をカシス(くろすぐり)に切り替えるのも盛んになったようです。

カシスの生産者組合の歴史を追ってみます。

1912年、コート・ドール県カシス生産者組合連合 Union des Syndicats de producteurs de cassis de la Côte d'Orが誕生。この組織には、ディジョン市から西に30キロほどの所にあるソンベルノン村(Sombernon)周辺地域から、ワイン産地で言えばコート・ド・ボーヌ地域までの組合が入っていて、その数は約50。

1955年、カシス・ド・ディジョンの業界委員会 Comité Interprofessionnel du Cassis de Dijonが誕生し、県内での果実栽培やクレーム・ド・カシスの普及に努める。

1997年、伝統的にカシスの品種であるカシス・ド・ブルゴーニュ種を守る業界組合 Syndicat Interprofessionnel de Défense du Cassis en Bourgogneが創設される。

カシス・ド・ブルゴーニュ種のカシスにこだわる運動が「クレーム・ド・カシス・ド・ブルオーニュ」という名でリキュールを生産しているようです。


ノワール・ド・ブルゴーニュ種にこだわるのがカシス・ド・ブルゴーニュ

カシスは昔からブルゴーニュ地方で生産されていた歴史があるとして、ジョアネさんたちは抵抗して生産者組合を作っていて、それで「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」という名称でIGを獲得したということのようです。もともとはAOC/AOPの獲得を狙っていたようです。

ところで、「カシス・ド・ブルゴーニュ」と「カシス・ド・ディジョン」の違いはどこにあるのか?

政府の品質保証を受けたからには、産地の規制だけではなくて、どういう基準で生産するのかが公開されていました。専門家ではないので規制の違いによって生み出すであろう味などは分かりませんが、最大の違いは何から作るかにあるようです。


IG カシス・ド・ブルゴーニュ
  • カシスの品種としてはノワール・ド・ブルゴーニュ(Noir de Bourgogne)だとするわることに意気込みがあるようす。この品種と、受粉用としてRoyal de Naplesという品種を主要品種としている。
  • 3つの品種(Blackdown、Andega、Andorine)を使うことも認めているが、割合は主要品種の量の30%を上限。
  • ブルゴーニュ地方のコート・ドール県とソーヌ・エ・ロワール県の市町村をカシスの生産地とリキュールの醸造地と限定。


IG カシス・ド・ディジョン
  • カシスの2つの主要品種の使用度は25%以上とすること、と穏やか。
  • 漬け込み作業ではフランボワーズ(ラズベリー)ないしグロゼイユ(フサスグリ)を少量(カシスの実1トンあたり50Kg以下)、カシスの芽をごく少量(1トンあたり2Kg以下)を混ぜることも認めている。
  • 醸造地を、コート・ドール県のディジョン市に限定。

IGクレーム・ド・カシス・ド・ディジョンを獲得したのは、ディジョン市の大手メーカーたちが作っている団体。生産量も、外国に輸出されるのも大手メーカーが主力となっているようです。

クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンは、カシスの品種にはあまりこだわらず、ディジョン市内で生産しているということで正統派のリキュールなのだとしているようです。

フランスの市町村の区分は細かいので、都市といえば農業ができるような農村地帯はほとんど入っていません。ディジョン市内に工場があるのは疑わしいと思ったのですが、次の4社が醸造所をディジョン市内に持っているのでした。
  • Lejay-Lagoute(ルジェ・ラグート)
  • Briottet(ブリオッテ)
  • Boudier(ガブリエル・ブディエ)
  • L'Héritier-Guyot(レリティエ・ギュイヨ)

つまり、「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」という名称のリキュールは、これらの会社が独占しているということ?

農産物はテロワールに左右されますから、どこで生産されたかというのは大きな意味を持つと思う。品種、生産方法が限定されていたり、伝統を守っているかも大事。でも、工場がどこにあるかということに価値があるのでしょうか?...

例えば、日本でカシスの生産量が大きいのは青森県なのだそうで、国内生産の7割を占めているとのこと。リキュールは生産していないようなのですが、それを輸入してディジョン市内で生産したとして、青森で作るのより美味しいのができるということもないと思うのですけどね...。

日本からカシスを輸入するのは難しいでしょうけれど、物価が安い東欧から輸入しているということはないかとも勘ぐります。輸入するには果実を冷凍してしまうかもしれないのだから、大きな問題だと思うけれど...。


ともかく、クレーム・ド・カシスの生産において、大手企業の存在は大きいようです。

クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンは年間1,200万本が生産されていて(2012年)、そのうち400万本が外国に輸出されている。これは、ブルゴーニュ地方全体のクレーム・ド・カシスの生産量の85%を占めているのだそうです。


大きな違いはカシスの品種の違いにあるようなのでした。レリティエ・ギュイヨ社では、2種類のクレーム・ド・カシスを販売しています。


右の方は、「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」の文字は小さくて、ノワール・ド・ブルゴーニュ種という文字を大きくしています。2種類に分けているというのは良心的だと思います。


◆ 「カシス・ド・ディジョンならディジョン産なのか?

政府から品質保証のアペラシオンとして認証されたら、その規定を守らない場合には同じ名前を使えないはず。それなのに、ディジョンではないところで醸造しているのではないかと思われる「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」も販売されていました。

例えば、下はアルザス地方にあるの会社が作っている「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」。ディジョンに醸造所を持っているのかな?... 



私は、ディジョンだから最高のクレーム・ド・カシスができるとは思っていなにので気にしませんが。


「カシス・ド・ディジョン」グループが、ディジョン以外で製造するメーカーが名称を使うことに反対運動をしているのかどうかは知りませんが、「カシス・ド・ブルゴーニュ」グループには圧力をかけているようです。「ブルゴーニュ」などという名前で広めたら、クレーム・ド・カシスの伝統を乱すとして裁判にかけているとか...。カシスの品種の名前に「ブルゴーニュ」の文字が入っているのだから良いではないか、とも思ってしまうのですが...。


ノワール・ド・ブルゴーニュ

評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く」で書いたジョワネさんのクレーム・ド・カシスは、カシスの風味が濃厚で、普通に市販されているのとは全然違うので驚きました。色々なクレーム・ド・カシスを飲んでいるので、違いはIGだのなんだと言われなくても違いは明瞭に分かるのです。

この農家が持っている畑に植えられているカシスの品種は、やはりノワール・ド・ブルゴーニュ(Noir de Bourgogne)だと言われました。応対してくださったマダムは、これに決まっているという感じでおっしゃっていました。これが本物のクレーム・ド・カシスにするカシスの品種なのです。

私の庭に植えているのも、この品種 ↓

 

これ以外の品種のカシスはどうなのかは知りませんが、ともかく濃厚なカシスです。もちろん、そのままで果物として食べることなどできないし、ブルゴーニュ名物のカシスのシャーベットを作るにも、かなりレシピには苦労します。

石灰岩の水はけの良い土地に合うのでしょうね。私のカシスは、何にもしなくても毎年元気に実をつけます。

ただし、ノワール・ド・ブルゴーニュは生産性は低い品種なのだそうです。その年の天候によりますが、生産量は1ヘクタールあたり3トンで、これはBlackdown種のカシスに比べれば半分に過ぎないのだそう。

そのために、ブルゴーニュ地方でのカシス生産ではノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシスの栽培が減少したので、地元の農業会議所なども運動を起こして、この品種の復活に努力したのだそうです。

今では、ブルゴーニュ地方で生産されているカシスの畑の中で、ノワール・ド・ブルゴーニュ種の栽培は75%を占め、この品種のフランス国内生産量の3分の2を占めているそうです。

今年の悪天候のお陰で、ブルゴーニュ地方ではブドウと同様にカシスの栽培も打撃を受けているというニュースが流れていました。


Cassis : après les gelées du printemps, la récolte 2016 s'annonce en baisse  07 juillet 2016

今年は少し遅れてカシスの収穫時期になったのだそう。

ここに登場しているのはカシス・ド・ブルゴーニュ種のカシスを50ヘクタールの農地で栽培している農家ですが、例年の70~75%少ない生産量になると話しています。いつもなら1ヘクタールあたり2トンのカシスを収穫できるのに、今年はたった500キロ。

ブルゴーニュ地方にはカシス畑が700ヘクタールあり、国内生産の2割を占めていると報道していました。


世界的に有名になると、何が本物か、誰がその知名度を利用できる権利があるかで問題がおきます。

シャンパン業界は、シャンパーニュ地方で生産した発泡性ワインでないと名前を使えないとしているのは、少しヒステリックではないかとも感じてしまうのですが、仕方ないでしょうね。

ディジョンでは、「ディジョンのマスタード」の問題もあって、これは過去に書いていました:
ディジョン・マスタードとは? 2013/07/30

ノルマンディー地方のチーズ「カマンベール」は完全に大手企業に飲まれてしまったというのを書きました:
★ シリーズ日記: カマンベールチーズは複雑!  2010/07/25

AOC/AOPカマンベール・ド・ノルマンディーを作っている大手メーカーの中で、スーパーでも簡単に買えるのでお気に入りにしていると書いていたメーカーが、つい最近、大手食品グループに買収されてしまったので追記を入れました:
カマンベールといえば、グランドルジュ(Graindorge) 2010/07/25


大企業が市場を独占していく時代、ブルゴーニュの名産カシスの戦争はどうなるのでしょうね?...


ところで私の庭にあるのはノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシス。雹が降ることはなかったので、いつもの年と同じように実がなっています。

クレーム・ド・カシスを作ったらどうなるかと思ってレシピを探したので、次回にご紹介します。

クレーム・ド・カシスについて書いた今回の連続記事

 ★ 評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く 2016/06/21
 ★ 食前酒キール誕生の歴史 2016/07/05
 ★ ディジョンのカシス vs ブルゴーニュのカシス 2016/07/09
 ★ 自家製のクレーム・ド・カシスを作るレシピ 2016/07/12





ブログ内リンク:
ブルゴーニュ白ワイン「アリゴテ」と食前酒キールの関係 2009/03/03
★ 目次: ブルゴーニュの古都ディジョンの観光スポットや特産品など ⇒ キール、カシス
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ
★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)

外部リンク:
☆ INAO: Cassis de Bourgogne | Cassis de Dijon
☆ コート・ドール県農業会議所: IGP «Cassis de Bourgogne»  | IGP "Cassis de Dijon"
La crème de cassis de Bourgogne : IGP
Pourquoi une guerre du cassis en Bourgogne ? 22/11/2013
Côte d'Or  Cassis  la guerre continue 07/02/2015

☆ Wikipedia: Appellation d'origine contrôlée(AOC) = アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレ
☆ Wikipedia: Appellation d'origine protégée(AOP) = 保護原産地呼称
☆ Wikipédia: Indication géographique protégée
☆ コトバンク: IGP(アイジーピー)
☆ Wikipédia: Institut national de l'origine et de la qualité(INAO)  = 原産地呼称委員会
☆ Wikipedia: Indication géographique(IG) =  地理的表示
☆ Wikipedia: Institut national de la propriété industrielle(INPI) = 産業財産庁
Carole Delga lance les Indications Géographiques «IG» pour les produits manufacturés et ressources naturelles 03/06/2015

Cassissier Noir de Bourgogne
☆ Chambre d'Agriculture de Côte d'Or: Cassis  | La filière cassis en Bourgogne
一般社団法人 日本カシス協会


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フランスのお酒 (ワインなど)


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2016/07/05
食前酒として飲むカクテルの中で、フランスで最も飲まれているのは、パスティスなどの名前で知られるアニス酒なのだそうです。.

それに続いて飲まれているのは、キール(Kir)とのこと。

パスティスはアニス酒に冷水を加えるだけ、キールはカシスのリキュールに白ワインを入れるだけでと簡単に作れる食前酒なので、飲む人は多いかも知れない。

キールはブルゴーニュ地方の食前酒なので地元では飲む機会が多いのですが、全国的にそんなに飲まれているのかな?... という気はします。

前々から気になっていて、ブログにもチラホラと書いていたキール酒について調べてみました。


カシスにこだわるディジョン市

カシスをアルコール飲料に浸して作ったリキュールを「クレーム・ド・カシス(crème de cassis)」と呼びます。これを作るために最も良い品種は「ノワール・ド・ブルゴーニュ(Noir de Bourgogne)」で、こちらにもブルゴーニュの文字が入っています。

カシス(クロスグリ)は、ブルーニュ地方の州都ともいえるディジョン市のシンボルの1つになっています。

食前酒 キール
カシスの実

ディジョンらしいデザート 2008/03/31
ディジョンの市電も
カシスの色を採用

ディジョンのトラムはカシス色 2012/09/07


カシスのリキュールを使う食前酒のキールは、ディジョンの市長を長年務めたキールさんの名前。ですから、カシスとディジョンは切っても切れない関係にあります。


La crème de cassis, délice de Bourgogne

ブドウの栽培に適しているブルゴーニュでは、カシスが育ちやすいのではないかと感じます。私の庭にあるノワール・ド・ブルゴーニュ種のカシスも、秋に膝の高さに切るという手入れだけで元気に育っていますので。


本物のキール酒とは?

フランスのどこでも、カフェで食前酒を飲もうと思ったときにキールを注文すれば出てくるのかもしれません。でも、「キール」と言って出されても、美味しいかどうかは、かなり差があります!

最悪なのは、クレーム・ド・カシスの代わりにカシスのシロップを使ったもの。リキュールはアルコール度が強いので、シロップを使うとアルコールに弱い方には好ましいのかもしれませんけど、安いシロップを使ってケチったと私は思ってしまう...。

パリのカフェでキールを注文したら、ピンク色で、キールとは呼べないと思うシロモノが出てきて飲まずにカフェを出たことがありました。それ以来、パリでキールを注文するのは止めました。

ブルゴーニュの食前酒とはいえ、こだわりがあって美味しいキールを出すカフェが見つかるのはディジョンだと思っています。なんでもない食前酒なのですが、2つの材料の選び方でかなり味が変わってしまうのです。


ブルゴーニュの白ワインはシャルドネ種のブドウで作るのが多いのですが、食前酒のキールを作るにはアリゴテ種を使うのが原則になっています。

クレーム・ド・カシス
アリゴテ
 (ブルゴーニュ白ワイン)
=キール


正式のキールは、クレーム・ド・カシスを3分の1、アリゴテを3分の2という調合になっています。「1対2」と言っても良いと思うのですけど、フランスでは「3分の...」という言い方をします。どうせ目分量でするわけですから、微妙な配合の違いはどうでも良いのだろうとも思う。

でも、最近はアルコール度が強いものをフランス人は飲まなくなってきているので、カシスの分量は5分の1というフランス人も多いようです。

使うワインはアリゴテと限定するのは、これはシャルドネ種の白ワインのようにまろやかではないので、甘口のリキュールとブレンドするのには適しているからです。でも、最近のワイン醸造者は、アリゴテが飲みやすいようなワインにしてしまってきているので、キールを作るのに適した超辛口のアリゴテを探すのには苦労するようになってしまいました。


食前酒キールとして名前を残したディジョン市長

Wikipediaの日本ページでは、食前酒のキールはディジョンの市長だったフェリックス・キールが考案したと書かれていましたが、それは間違い。この飲み物を広めた彼の名前が食前酒に使われたというだけです。

キールという食前酒の歴史についてメモしてますが、その前にキール氏を紹介しておきます。

お名前はFélix Kir(フェリックス・キール 1876~1968年)。ブルゴーニュ地方で教会の司祭から司教座聖堂参事会員(chanoine)にまでなった聖職者なので、地元ではChanoine Kir(シャノワンヌ・キール)と呼ばれています。

キール氏は1945年にディジョンの市長になり、それから再選を重ねて亡くなるまでの20年余りをディジョン市長を務めました。

オート・コート・ド・ニュイにあるドメーヌのサイトに、ドメーヌを訪れたキール氏の写真が入っています。ベンチには食前酒キールを作るために必要がボトル2本とグラスが見えますね。食前酒をつくるために必要なワインを買い付けに来たときの撮影のようです。


Le Domaine Bonnardot

市長とはいえ、soutane(スータン)という聖職者の服を着ていたキールさん。彼については、地元では数々の逸話が語り継がれています。

例えば、議会で共産党の議員から「あなたは神様と言いますが、私は一度も見たことはありません」と言われたキールさんの返事はふるっていました。

Et mon cul, tu l’as pas vu et pourtant il existe !
それで、俺のケツはどうだ。お前は見たことがない。それでも存在しているのだ!

友達とその話題が出たとき、私は言いました。
彼は聖職者だから、奥さんはよく見ていると言い返すわけにもいかないしね。

すると友人は、言いました。
僕だったら、「じゃあ、見せてください」と言い返したけどね。彼はスータンをまくって見せただろう。キールはそういうこともやってしまう人だったから。

独断でディジョンの町に人造湖(これもキール湖と呼ばれる)も作ってしまったような人。湖のオープンは1964年。まだ、都市住民に自然を与えようなどという機運はおきていなかった時代ですから、かなり先駆的な発想でした。もちろん、議会で「賛成の方は手をあげてください」と彼が採決をとろうとしたら、誰も手をあげない。彼は自分で挙手をして、「はい、じゃあ決まりました」と言って計画を進めたのだそう。

川をせき止めて人造湖を作ったのですが、その時に立ち退きになった家の娘だったという人に会ったことがあります。家に交渉に来ていて、ともかく臭くてたまらなかったのだけを覚えていると笑っていました。当時はドライクリーニングがなくてスータンはめったに洗濯できなかったのかな?...

彼は工業化するのは良くないとも考えた人なので、おかげでディジョンには大きな産業などは起きなくて、のどかな地方都市になっています。

キール氏が亡くなったのは1968年4月25日。つまり、フランス人の生き方を大きく変えた五月革命(Mai 68)の直前に亡くなっています。彼はこう社会運動なんかを見るに耐えられなかったからその前に死んだのだろう、とディジョン子たちは冗談を言います。

ともかく、ディジョンっ子にとっては、今でも忘れられない豪快な人だったようです。

コート・ドール県の県議会議員でもあり、国民議会の最長老議員でもあったキール氏。姉妹都市関係を結ぶのが好きで、ディジョンの姉妹都市は20くらいあります。

つまりキール氏は、県内はもとより、パリジャンにも、外国人にも、カシスと白ワインの食前酒を広める機会が多かったわけなのでした。



キール酒を広めたのがキール氏であることは、誰もが認めることです。

ところで、Kir(キール)という単語は、1960年ころから辞書に見られるようになり、プチ・ラルースに入ったのは1976年とのこと。

現在では、白ワインとカシスのカクテルがキールというのは拡大されて、色々なバリエーションができています。

フランスの記事には、日本でも人気があるのだと書いてありました。柑橘類のジュース、冷茶、炭酸水とのカクテルがあり、ミルクとのブレンドもあると書いてありました。炭酸水は想像がつきますが、ミルクとカシスのカクテルなんて存在するの?...


クレーム・ド・カシスの誕生

食前酒のキールに必要なのはクレーム・ド・カシス(crème de cassis)。

このの前身とも言えるカシスのラタフィアは、アンシャンレジームには飲まれていたのに、18世紀に禁止されたという記述がありました。ルイ15世は1746年に狩猟のときに立ち寄ったオーベルジュで気に入っていた、という記述があるそうですが、その後になぜ宮廷で禁止されたたのかは分からない...。

ともかく、ブルゴーニュでは、ボーヌ周辺のブドウ畑の外れにカシスが植えられていたようです。

1841年、ディジョン市のリキュールを作っているAuguste-Denis LAGOUTEが、カシスをアルコールの中に漬けたリキュールを考案しました。アルコール度は15度で、1リットルあたり400グラムの糖分が入っているものだったようです。

現在の社名はLejay-Lagouteとなっています。



それが大成功したために同じものを作る会社が増え、1860年にはコート・ドール県内の29社がカシスでリキュールを作っていたそうです。

県内でのカシス(クロスグリ)の生産も奨励される。当初、カシスはブドウ畑の中や、ブドウ畑の縁に植えられます。1868年からはフィロキセラ禍がブドウ畑に壊滅的被害を与えたので、ブドウは引き抜かれ、代わりにカシスの木が植えられた畑も多かったとのこと。




なお、「クレーム・ド・カシス(crème de cassis)」とは、カシスのクレームなわけですが、クレーム(crème)という言葉はクリームの意味でも使われるのでややっこしい、

シロップ状のリキュールを「クレーム」と呼ぶのだそうで、この意味でクレームという単語が文献に初めて現れたのは1760年となっていました。


食前酒キールの誕生

キール市長にちなんで「キール」という名前が付けられる以前は、白ワインとカシスという感じで「blanc cassis(ブラン・カシス)」、あるいは縮めて「blanc-cass(ブラン・カス)」と呼ばれてました。

「rince-cochon」という呼び名もあった、と書いてありました。直訳で「豚洗い」にはならないスラングですね。口の中をサッパリとさせる飲むもののことを指すそうです。

でも、ディジョン出身でキール大好きの友達に聞いたら、「ランス・コション」なんて呼び名は絶対にしないと返事されました。キールが定着する前に、安いお酒で作っていた時代の言葉なのかもしれません。

白ワインにアリゴテを使わないカクテルは、地元の人は「ブラン・カシス」と呼んで、キールとは区別します。


クレーム・ド・カシスに白ワインを入れたカクテルを誰が考え出したのかには色々な説がありますが、有力とされている説は、ディジョンのカフェでお給仕をしていた人が1904年に始めたというもの。

そのお給仕の人とは、誰か? ボシュエ通りのカフェで働いていたFraivreという名の男性のギャルソンが考えだしたという説、あるいはモンシャペ通りのカフェで働く女性が間違えて作ったという説がありました。

下は、ディジョンのモンシャペ通りにあるカフェで、ここで誕生したというお話しの方。

http://s-www.bienpublic.com/images/CF763E3F-8150-4B9B-8D25-A8FC0303F315/COM_01/photo-1395675383.jpg
Dijon : le blanc cassis ou l’histoire de la serveuse maladroite

ギャルソンが間違えてやってしまった。食前酒は白ワインのストレートか、クレーム・ド・カシスのストレートの注文だったのに、カシスが入っているのに忙しくて気が付かなくて、白ワインを加えてしまった。そうしたら、お客さんに気に入られたというストーリー。間違いから生まれたレシピというのは、フランス料理でよくありますね。

間違いをしてしまったのは、カフェの近くに住む政治家Henri Barabantが、カフェ一緒にいる人達にお酒をおごったときのこと。1904~08年にディジョンの市長でもあった政治家で、彼はレセプションでシャンパンを出すのを節約するために、その代わりとして白ワインとクレーム・ド・カシスのカクテルを出し、それがディジョン市役所の伝統として残ったというストーリー。

キール氏(ディジョン市長在任: 1945~68年)は、この伝統を続けたに過ぎない? もしかしたら、Barabant(ブラバン)と呼ばれていた食前酒になっていたのかもしれなかった?...


キール戦争?

1952年、キール市長はクレーム・ド・カシスを誕生させたリキュールメーカーのLejay-Lagoute社のRoger Damidot氏に、「キール」という名で商品化する権利を与えました。

その4カ月後、同社は「Kir(キール)」と、白ワインの代わりにスパークリングワインのクレマン・ド・ブルゴニュをつかう「Kir royal(キール・ロワイヤル)」を地元ディジョンで商標登録します。

当時は商標とか独占権などというのには神経質ではなかったはず。キール市長が許可を与えたというのも、「キールという名前を使って良いよ」という軽い気持ちでした承諾だったのではないでしょうか。

1955年には、キール市長はHéritier-Guyot社に対して、キールという名前を使う独占権を与えたつもりはないのだから、自分の名前を使っても良いのだ、と言う手紙を出しています。


Héritier-Guyot社は「Kir premier」、「Super kir」、「Hyper kir」と名づけた商品を作ったので、キールの商標登録をしていたLejay-Lagoute社から告訴を受けます。1980年から12年間も、この2つの会社で裁判が続いたのでした。

ついに1992年、「キール」はLejay-Lagouteが所有権を持つ名称だとする判決が下りました。

それまでに告訴は19回あり、裁判費用は800万フラン(2億円くらい?)かかったということ。そこまでしてカシスの名にこだわりますか...。

つまり、今日ではKir® が存在しているわけです。

でも、その名前で商品を販売する権利が制限されているということ。作ったカクテルをキールと呼ぶことには拘束はありません。

でも、この話しを初めて聞いたとき、日本には「キール」という名前のお酒を売っているけどな... と思ったのでした。探してみたら、当時のコマーシャルフィルムが出てきました。


Suntory Kir Royal CM

今は販売されてはいないのではないかと思います。

最近ですが、『À qui profite le Kir® ?(キール®は誰に利益をもたらすか)』と題した探偵小説を出した作家がありました。

本が店頭に並ぶとすぐ、Kir®の権利を持つLejay-Lagoute社から出版した本を回収せよという通知が出版社に来たのだそう。

調べてみたら、この本は販売されているのですが、®は削除されていますね。


クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン

ディジョン控訴院は1923年に「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン(crème de cassis de Dijon) 」という原産地名を特定しましたが、欧州連合がその製造法を規定したのはずっと後で、1989年。

クレーム・ド・カシスは小規模生産のものが私は好きなのですが、大量生産しているメーカーの中で地元の人たちに定評があるのは下のガブリエル ブティエの商品です。



ディジョンの町の土産物店ではよく売っているのですが、日本ではほとんど見かけませんね。
クレーム・ド・カシスを楽天市場で検索

このリキュールには「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」と名前が付いています。この名称に私は馴染みがあるのですが、前回の日記「評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く」に書いたドメーヌで買ったリキュールのボトルには「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」と書いてありました。

ディジョンのと、ブルゴーニュとので、どう違うの?...

それを調べてみたので次に書きますが、キールの名前で戦いああったように、クレーム・ド・カシスにもカシス戦争のようなものがあったのでした!

続き:
ディジョンのカシス vs ブルゴーニュのカシス

クレーム・ド・カシスについて書いた今回の連続記事

 ★ 評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く 2016/06/21
 ★ 食前酒キール誕生の歴史 2016/07/05
 ★ ディジョンのカシス vs ブルゴーニュのカシス 2016/07/09
 ★ 自家製のクレーム・ド・カシスを作るレシピ 2016/07/12




Le chanoine Kir - Visites privées




ブログ内リンク:
ブルゴーニュ白ワイン「アリゴテ」と食前酒キールの関係 2009/03/03
★ 目次: ブルゴーニュの古都ディジョンの観光スポットや特産品など
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
☆ Wikipedia: クレーム・ド・カシス = Crème de cassis
Dijon : le blanc cassis ou l’histoire de la serveuse maladroite
Garçon! Un Kir! Sa véritable histoire
Bourgogne : crême de cassis, kir, spécialités
Quelle est la véritable histoire du kir ?
Dijon et ses maires inoubliables : Kir, l’élu culte !
Lejay Lagoute - Créateur de la Crème de Cassis en 1841
Gabriel Boudier, since 1874  /  ガブリエルブディエ
☆ Cassissium: L'épopée de la Crème de Cassis
☆ Cassissium: Utilisation de la crème de cassis
Petite histoire de la crème de cassis de Dijon
☆ Dijon en 1900: La Crème de Cassis de Dijon
Quand une marque interdit la sortie d’un roman
☆ YouTube: EPICERIE FINE - LE CASSIS DE BOURGOGNE


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フランスのお酒 (ワインなど)



2016/06/21
少し前のコメントで、ブルゴーニュのメーカーが作っているジャムやリキュールが日本で高い評価を受けていると教えていただきました。フランス情報を調べてみると、コンクールで優勝していたりして、地元コート・ドール県でも評判の農家らしいのでした。

それで、いつか行ってみたいと思っていたのですが、機会が訪れました。

ブルゴーニュの食前酒キールを作るために必ずストックしておかなければならないリキュール「クレーム・ド・カシス(Crème de cassis)」がなくなったので買う必要があったのです。このドメーヌでは色々なリキュールやジャムを作っているのですが、特にクレーム・ド・カシスの評判が良いらしいのでした。


ブルゴーニュ白ワイン「アリゴテ」と食前酒キールの関係 2009/03/03


アルスナン村に行ってみる

ブルゴーニュ地方のワイン産地、ボーヌ市とディジョン市の中間にニュイ・サン・ジョルジュ市(Nuits-Saint-Georges)があり、そこから低い山の中に入ったところは「オート・コート・ド・ニュイ(Hautes Côtes de Nuits)」と呼ばれるワイン産地になります。

下はコート・ド・ニュイと呼ばれるワイン産地の地図で、青緑色になっている地域がオート・コート・ド・ニュイです。

Vignobles cotes de nuits


このあたりでは高級ワインができないのですが、土壌はブドウ栽培に向いているからなのか、fruit rougeと呼ばれる果実の名産地となっています。

行くことにしたリキュール醸造農家は、上に入れた地図にも入っているアルスナン村(Arcenant)にあります。村の場所は、Googleマップでこちら

景色の写真を撮らなかったので、Wikipediaに入っていたアルスナン村の写真を入れます。

Village d'Arcenant
Village d'Arcenant

実は、このあたりに行くついでがあったのは、フランスでは商店が閉まっている日曜日。この農家も閉まっているかもしれないけれど行ってみようということになったのです。農家は家族の人数が多いのが普通なので、誰かしらいたら開けてくれるはずですので。


ジャン・バティスト・ジョアネJean Baptiste Joannet

日本では、「ジョアネさん」とか「ジョアネ家」いう名前で紹介されていました。アルスナン村に行ってみると、道路を挟んで2軒のジョアネさんの家がある! 両方ともリキュールを作っているという看板が出ているのですから紛らわしい。

でも、そこに行くまでにナビゲーターで場所を確認するために会社の名前を入れていたので、どちらかはほぼ確実に分かりました。ジャン・バティストというファーストネームがついたジョアネさんのはずなのです。



なんだか普通のお家の佇まい。小規模生産をしていて、美味しいのを作っているのではないかという予感がしました。

年配の女性が出てきて、家の中にある販売所に案内してくださいました。写真を撮られるのは苦手とおっしゃったけど、記念撮影してしまいました。



若夫婦が仕事をしていて、お婆ちゃんは販売のお手伝いというところなのだろうと思いました。とても気さくで感じの良いマダム。口にするものを作っている農家では、人柄が良いと美味しいという鉄則があるのではないかと思っているのです。

いちおう日本に輸出しているのか確かめました。とても感じの良い日本の業者さんが来るのだと話すので、向かいにあった農家の方ではないのだと確認。

ジャムの評判が良いと聞いたと言うと、日本に輸出しているのは「これ」と言って小さな瓶のを見せる。そして、私たちフランス人が買うのは「こっち」と言って大きな瓶のを笑って見せる。

私のお目当てはリキュール。色々な種類がありました。カシス、フランボワーズ、ペッシュ・ド・ヴィーニュ(ブドウ畑の桃)、サクランボ、イチゴ、スロープラム。それから、ラタフィア、ギニョレもある。

カシスは最後に味わうことにして、軽い味のリキュールから試飲させてもらったのですが、びっくりするほど美味しいので驚きました。使っているフルーツの風味と特徴がみごとに出ているのです。

普段は飲まないサクランボがものすごく美味しい。今年のパリ農業コンクールで金賞を取っていたのですが、その価値はあると思いました。

無造作に置かれていた賞状 ↓



農産物のコンクールでは、このパリ農業コンクールで受賞したというのが最も信頼できる目印の1つだと思っています。もっとも、コンクールに出すにはサンプル品をたくさん提供する必要があるので、コンクールで受賞したなどと宣伝しなくても売れるワイン農家は参加しないと言っていましたから、受賞マークだけが全てを決めているわけではありません。

私が好きなペッシュ・ド・ヴィーニュのリキュールは販売量が少ないので、収穫シーズンから日が立たないうちでないと買えないのだそうで。この日は試飲できませんでした。

置いてあるものは全て試飲させてもらいました。カシス以外にも何本か買おうと思いながら、いよいよカシスの試飲。


ノワール・ド・ブルゴーニュの味だ!

カシスは、アルコール度が16度と20度の2種類ありました。本物のキール酒を作るにはアルコール度が高いものを使います。

ここのカシスはすごい! 地元の新聞でベタ褒めにしていたのですが、なるほどと思いました。今まで色々飲んできたクレーム・ド・カシスとは全然違って、カシス(クロスグリ)本来の味が出ているのです。

カシスの品種を確かめてみると、やはりノワール・ド・ブルゴーニュ(Noir de Bourgogne)だけを使っているとの返事。これが本物のクレーム・ド・カシスにする品種なのです。

私の庭に植えているのも、この品種 ↓

 

フランスのスーパーなどでは、非常に安いクレーム・ド・カシスも売られています。でも、カシスというのは曲者で、まずいリキュールは本当にまずくて、キール酒もまずくなるのです。パリのカフェでキールなどを注文したら、「なんだ、これ?」というシロモノで、飲まないで店を出たこともありました。

キールの本場であるブルゴーニュのカフェでも、キールの美味しさには差があります。やはり、キールの本場のディジョン市では、美味しいのを出すカフェやレストランを見つることができる確率は高いですけれど。

ジョアネさんクレーム・ド・カシスを味わったら、他のメーカーのでは物足りなくなるでしょうね...。カシスが苦手な人にはきつすぎるかもしれないけれど。

日本のパティシエさんが、ここのクレーム・ド・カシスから創作意欲がわいてチョコレートを作ったという記事がありましたが、それは問題なく誰にでも気に入られるだろうな、と思いました:
☆ ARDEUR パティシエの独り言: キャレマン カシス

「キャレマン」とは何なのか気になりました。キャレマン・ショコラというのがあって、それはCarrément chocolat。キャレマンとはフランス語でcarrément(完全に、確実に)で、「カシスそのもの」みたいな感じなのかな?...


リキュールのボトルは、伝統的に1リットル入りだった?

実は、近くまで行く機会がなければアルスナン村には行かないと思っていました。インターネットで検索したとき、お値段が少し高いと思ったからです。

ところが私の勘違いだった。このジョアネさんのリキュールのボトルは1リットル入りなのでした。

普通に売っているクレーム・ド・カシスはもっと小さなボトルです。それまでお気に入りにしていたもので確かめてみたら、700ml入りでした。つまり、3割少ない。それでお値段はほぼ同じで20ユーロ(今のレートで2,400円)なのですから、3割安いということになるのでした。

安くて美味しいのなら大満足。

ボトルが大きいと言ったら、マダムは「昔からリキュールは1リットル入りと決まっています」とおっしゃっていました。

ざっと調べてみたら、クレーム・ド・カシスのボトルは全部700ml 入りみたい:
クレーム・ド・カシスを楽天市場で検索

工場で大量生産するメーカーでは、昔は1リットルだったのを小さいボトルにして、値段は同じにするという販売方法をしたのかな?..

それに、ジョアネさんのクレーム・ド・カシスは濃厚なので、普通のより少なめにして飲みやすいキール酒ができます。つまり、かなり節約になる♪ 地元の通の人は、キール酒をつくるには、カシス1に対して、アリゴテの白ワイン2という割合だと言うのですが、ジョアネさんのでその比率にしたらカシスの風味が強すぎる。

カシス1に対して、アリゴテ5でも良いくらいではないかな。とすると、かなり経済的ではないですか?♪ 700mlのボトルなどだと、すぐに無くなってしまうのです。

ジャムは小瓶を輸出していると言っていらっしゃいましたが、リキュールの方は1リットル入りが日本に入っているようです ↓

*カシス・リキュール(1000ml)
価格:4685円(税込、送料別)

*フランボワーズ・リキュール(1000ml)
価格:4685円(税込、送料別)

*フレーズ・リキュール(1000ml)
価格:4843円(税込、送料別)




なんでも見学しちゃう

朝食を食べないのでジャムは必要ないから買わないつもりだったのですが、はやりフルーツの風味が素晴らしいので少し買ってしまいました。

お勘定をするのは別の部屋で、書斎のようなところでした。そこに化石が並んでいるので眺めました。



このあたりは、大昔は海の底だったので、畑を掘るとアンモナイトがたくさん出てくるのだそう。

マダムが小学校時代には美しい文字を書くように習ったのだと言って、時間をかけて勘定書を作成していました。その間も、おしゃべりが止まらない。

途中でお客さんが来たので、奥の商品が並んでいる部屋に行くように誘導して、それが2組もあったのに、そっちのけでおしゃべり。来た人たちは常連さんで、勝手に試飲していたのかな?...


買ったものを段ボールに入れて外に運び出すと、今が盛りのシャクヤクが見えました。花が開くと地面に倒れかけてしまうのですけど、ここではしっかりと木の杭で支えていました。



このくらい支えると、まっすぐ伸びた株になるわけですけど、私はなんとなく抵抗があるけどな...。切り花にして売るわけではないのだから、ここまでしなくても...。

でも、お花は元気そう。今年は雨が多いので、私の地面に倒れているシャクヤクは花が満開になる前に腐ってしまっています。まっすぐ立てておくと花に雨水がたまらないくて良いのかなと思ったので、忘れないように写真をとっておきました。

庭の向こうには醸造所があったのですが、日曜日だし、静まり返っていました。いつかリキュールを作っている時期に来て見学したいな。香りがただよって面白いのではないかと思う。

食品見本市には出店していないように感じましたが、ドメーヌの訪問は歓迎しているようです。


ドメーヌの歴史

応対してくださったマダムとは、色々なおしゃべりを楽しんでしまって、肝心のお仕事の様子について聞くのを忘れてしまいました。

それで、新聞記事に書いてあったことをメモしておきます。

1976年の旱魃(かんばつ)でアルスナン村の赤いベリーの生産量はガタ落ち、おまけに近隣諸国から安い果実が入ったために価格が暴落。このあたりの果実栽培農家は減ったようです。

ジャン・バティスト・ジョアネさんは、1978年、生産している果実をリキュールにして付加価値を付けることにしました。娘さんが2001年から経営に携わるようになり、さらに彼女の娘も経営に加わる。


Liqueurs Jean-Baptiste Joannet à Arcenant : Du champ au pressoir, un concentré d’authenticité

これが後継ぎになった娘さんですが、応対してくれたマダムにそっくり...。

ドメーヌが所有している畑は6ヘクタール。アルスナン村とその周辺に分散しているのは、雹が降ったときには被害を1カ所に集中されないためなのだそう。

パリ農業コンクールへの参加は2013年から。毎年何かしらのリキュールで受賞しているとのこと。


お向かいさんのリキュールはどうなのかな?...

Googleマップで調べてみたら、道路の向かい側にあったお家はGilles Joannet(ジル・ジョアネ)でした。こちらはジャムは作っていなくて、リキュールだけを製造している農家でした。

苗字が同じなので親戚同士だろうと思います。マダムに聞いてみたいとは思ったのですが、気が引けたので遠慮しました。ワイン農家でもそうなのですが、兄弟同士で仲たがいしていたりするケースがあるからです。

調べてみたら、ジルさんがリキュールづくりを始めたのは1984年。ここのクレーム・ド・カシスはパリ農業コンクールで金賞を何度もとっているのでした。2015年のコンクールでは、、このジルさんのが金賞で、ジャン・バティストさんの方は銀賞。このあたりは果実栽培では高品質だという定評があるのですから、両方とも優れたリキュールを作っているとしても不思議はありません。

いつかジルさんの家にも行って美味しいかどうか確かめたいと思いました。でも、問題なのですよね。試飲してみて、やはりジャン・バティストさんの方が好きだなと思った場合、道路を渡っただけでお向かいさんの家に行ったら嫌味になってしまうではないですか。

ジルさんのドメーヌのサイトでは、あちこちの食品見本市に出店しているようでした。私が何度も行ったことがある見本市でも常連さんのようす。クレーム・ド・カシスは必需品なので、私は試飲しているはずなのです。それでお気に入りにしていなかったということは、それほどは気に入らなかったのかもしれない。そこまで買いに行くのが面倒だからだったかも知れないけれど。

フランスのネットショップで売っている価格で比較してみると、ジルさんのカシスの方が2割くらい高い。やはり、マダムが気に入ったからジャン・バティストさんのにするか...。



ジャン・バティスト・ジョアネさんのクレーム・ド・カシスを買ったので、さっそくキール酒にしたとき、気がついたことがありました。

ラベルには「クレーム・ド・カシス・ド・ブルゴーニュ」と書いてあったのです。

お向かいのジルさんのリキュールも同じ表記になっていました。「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョン」という呼び名はよく知っているのですが、ブルゴーニュと付いているのはなぜなのか? それを調べたので、ブルゴーニュにあるカシス戦争について続きで書きます。

続き:
食前酒キール誕生の歴史


メモ:
ジョアネさんのことを教えていただいたコメントは、3カ月前に入ったもので、
こちらでした。どうもありがとうございます♪

クレーム・ド・カシスについて書いた今回の連続記事

 ★ 評判の良いクレーム・ド・カシスを買いに行く 2016/06/21
 ★ 食前酒キール誕生の歴史 2016/07/05
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 ★ 自家製のクレーム・ド・カシスを作るレシピ 2016/07/12





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外部リンク:
Crème de cassis de Bourgogne Jean Baptiste Joannet
Liquoriste d'Arcenant : un savoir-faire intergénérationnel
Liqueurs Jean-Baptiste Joannet à Arcenant Du champ au pressoir, un concentré d’authenticité
神様が力を与えて作らせた ルゴルさんのオ・ドゥ・ヴィとジョアネさんのリキュール
食べる人を「瞬殺」する旨さ ブルゴーニュ地方ジョアネさんのジャム

☆ Wikipedia: クレーム・ド・カシス = Crème de cassis
Gilles Joannet, artisan liquoriste à Arcenant
Les liqueurs de Gilles Joannet
Vin Arcenant


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フランスのお酒 (ワインなど)


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2016/04/30
1カ月ほど前にフランシュ・コンテ地方地方で2泊3日の旅行したのですが、1つ発見がありました。

出かけた最大の目的は、春先にしか採取ができないgrenouille rousseという品種のカエルを食べることでした。それは美味しかったのですが、何回かブログに書いているので省略。

何回かレストランで食事したのですが、そのときに発見したのは、この地方で生産されているアルコール飲料を入れたアイスクリームのデザートでした。


地元特産のアルコール飲料を入れたアイスクリーム

前回の日記「こんなに美味しいチーズフォンデュは初めて! 」では、ヴァン・ジョーヌというワインを入れたアイスクリームをデザートをいただきました。

高級キノコのモリーユやヴァン・ジョーヌを入れたチーズフォンデュでお腹がいっぱい。アイスクリームのデザートがあれば十分と思ったら、ヴァン・ジョーヌで作った自家製アイスクリームがあったので、それにしたのでした。



レストランで食事したとき、デザートを軽くしようというフランス人たちはアイスクリームかシャーベットを選ぶのですが、私は余り好きではありません。

レストランが自分のところで作っているのなら問題なし。でも、市販のアイスクリームだと、私の口の中は拒絶反応を示すのです。

このヴァン・ジョーヌのアイスクリームはレストランが作ったものなので、とても美味しく感じたのでした。

その夜に入ったレストランでも、地元の小さな工房が作っているという地元のアルコール飲料を使ったアイスクリームがあったので食べてみました。

アニス酒、もみの木のリキュール、アプサントを入れた3種類。



これも素晴らしく美味しいのでした。

アルコール飲料を入れるのは、普通はシャーベットです。でも、アイスクリームにすると、まろやかで、さっぱりしていて、とても美味しいのだと気がつきました。

思い出してみると、フランスでアルコール飲料を入れたアイスクリームを食べたのは初めてではありません。でも、この地方のが美味しかったのは、自然に作ったアルコール飲料があることと、なにしろ酪農が盛んで高品質のミルクがあるせいだろうと思いました。

牛はモンベリアルドという品種の牛。私が大好きなコンテチーズの原料に使うミルク。

 
モンベリアルド牛の品評会に遭遇 2011/10/07

モンベリアルドの乳牛は私が住んでいる地方ではあまり飼育されていないのですが、幸いにも、よく行く朝市でモンベリアルドを飼育している農家が直売しているので、ミルクと生クリームを毎週買っています。

それを原料にしてアイスクリームやグラタンなどを作ると、レシピが悪かろうが、作り方が悪かろうが、おいしいものができてしまうのです。

ミルクの味は、牛の品種、それから育て方(もちろん、緑豊かな牧草地で放牧!)によって決まってしまい、後はいくら努力してもどうしようもないのだろうと思っています。

私だってモンベリアルドのミルクを手に入れている。しかも、フランシュ・コンテ地方のアルコール飲料は何種類もストックしている。となったら、レストランで食べたようなものができるはず。アルコール飲料入りのアイスクリームを作ってみたくなりました。


アルコール飲料入りのアイスクリームを作ってみたら、やたらに美味しい♪

果物で作ったアイスクリームに少しリキュールを入れるのは以前からやっていました。でも、今回やってみたのは、アルコール飲料だのアイスクリーム。

まず、アルコール飲料を入れるアイスクリームのレシピをフランスのサイトで探してみました。でも、へそ曲がりな私。その通りに作ってみる気にはならない...。

そもそも、フランスのレシピだと、アイスクリームを作るには、やたらに卵黄を使うのが気に入らない。

レシピ通りにすると、卵の白身がたくさん残ってしまうからです。卵は農家の放し飼いのものを買っているので、捨てる気になりません。

白身でメレンゲを作ってみたりもしたのですが、何回も失敗したので挑戦するのはあきらめました。


それで、いつも作っているバニラアイスのレシピをもとにして、バニラ豆の代わりにアルコール飲料を入れて作ってみたのですが、全く悪くないのでした♪

レストランで食べたのと全く変わりがないか、むしろ私の方のが美味しい。

アルコール飲料を入れたら液体状になってしまうかと心配したのでえすが、意外にもアイスクリームは固まるのでした。

友人たちにも評判が良かったので、今後はレパートリーに入れようと思います。普通では食べられないアイスクリームなので珍しがられるし、食後酒で作ると消化作用もある感じがして私自身が気に入ったのです。

アニス酒が格別に美味しいと思いました。パスティスと同じようなものなのですが、私の醸造所では添加物などは入れずに天然のアニス酒を作っています。これは確実に私のレパートリーに入れます。

アルコール飲料として入れて作ったのは、フランシュ・コンテ地方で手に入れたアニス酒、アプサント、もみの木のリキュール。お気に入りの醸造所Distillerie Armand GUYで作っているもので、このページにこの3種類のお酒が画像で入っています。




レシピをメモしておきます。

アルコール飲料の分量は実験中。多ければ良いというのでもないみたいし、お酒の種類によって適量が変わるので。
アルコール飲料を入れたアイスクリーム

材料:
  • 卵黄 1個
  • 全卵 2個 *レシピでは、卵黄と全卵の数は逆
  • グラニュー糖 125 g(酒がリキュールのときには少な目にした)
  • ミルク 400 cc
  • 生クリーム 150 cc
  • アルコール飲料 50~100 cc
  • コーンスターチ(maïzéna) 5グラム

作り方:
  1. ボールに卵黄、全卵、卵、コーンスターチを入れ、全体が白くなるまで強く攪拌する。
  2. ミルクを鍋に入れ、弱火で温める。
  3. (1)にミルクを入れて混ぜ、よく混ざったら鍋に移し、かき混ぜながら弱火で1~2分加熱する。
  4. (3)を冷蔵庫に入れて冷やす。
  5. 材料が冷えたら、アルコール飲料と生クリームを加えて攪拌する。
  6. アイスクリームメーカーでアイスクリームを作る。



参考にしたアルコール飲料を入れたアイスクリームのレシピ

レストランで始めに味わったヴァン・ジョーヌのレシピがありました。このワインの産地に作られている騎士団のサイトに入っているので、本物だろうと思います。

ヴァン・ジョーヌのアイスクリーム
Glace au Vin Jaune

材料:
  • 牛乳 1/2リットル
  • バニラ豆 1本(2つに割る)
  • 砂糖 160グラム
  • 卵黄 6個
  • ヴァン・ジョーヌ 10cl = 100 ml
作り方:
  1. 鍋に牛乳とバニラ豆を入れて沸騰させる。
  2. 卵黄と砂糖を泡立て器で白くなるまでかき混ぜる。
  3. (2)に牛乳とヴァン・ジョーヌを加えてよく混ぜる。
  4. 材料が冷たくなったらアイスクリームメーカーで攪拌しながら固まらせる。

つまり、クレーム・アングレーズを作って、それにヴァン・ジョーヌを入れれば良いというレシピでした。

パスティス(アニス酒)のアイスクリーム
Glace au Pastis

材料:

  • パスティス 5 cl = 50 ml
  • ミルク 1リットル
  • 砂糖 225 g
  • コーンスターチ 60 g
  • 卵黄 8個

作り方:

  1. コーンスターチを溶かすためにミルクを少し残し、ミルクと砂糖を鍋に入れて加熱し、砂糖が溶けるのを待つ。
  2. ミルクで溶かしたコーンスターチを混ぜ、しっかりとかき混ぜながら1分間煮る。
  3. ボールに卵黄を入れ泡立て、ミルクを加える。
  4. 時々かき混ぜながら冷ます。
  5. 覚めたらパスティスを加えてかき混ぜる。
  6. アイスクリームメーカーに入れてアイスクリームを作る。




ブログ内リンク:
フルーツとヨーグルトで作ったアイスクリーム 2015/08/04
フランボワーズがたくさん実をつけているので、ソフトクリームを作る 2013/07/15
フランス人に受ける抹茶アイスクリーム 2006/03/29
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ


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2014/08/17
先日、友人夫婦から夕食に招待されていました。ところが朝起きると胃が痛い。今さら行かないというわけにもいかないので出かけました。

おつまみにベビートマトが並んでいました。胃が痛いときには酸味の強いものを避けるので、それはパスしてサラミソーセージの方に手を伸ばす。

前菜が出てきたら、またトマト。トマトのタルトでした。 でも、上手にできていたので食べやすかった。

メイン料理、チーズの後に出てきたデザートはアイスクリーム。胃の調子が悪いときに冷たいものは食べたくないので、「もうお腹がいっぱい」と言って断る。


体調が良くしてくれたお酒

食後酒タイムになると、ご主人がバスクのリキュールがあるからと言って出してきました。彼はバスク地方の出身なのです。



他にも食後酒のチョイスはあったのですが、珍しいものに手が伸びる私。

IZARRA(イザラ)というリキュールを味見してみることにしました。

緑色が強すぎて美味しそうには見えなかったのですが、意外に心地よい味。

甘くてまろやかなので、胃酸過多だったらしい私の胃が調子良くなったみたい。それで、おかわりを所望。

飲んでいるうちに、胃が痛かったのが治まってきてしまいました。

薬は飲まないで、できるだけ酒で治療している私。胃酸過多には、こういう甘いリキュールが効くらしいと発見しました。

「胃が痛いのがすっかり治まっちゃった♪」と言ったものだから、ご主人がボトルを持って帰るように勧めました。でも、故郷が懐かしくて入手したのでしょうから、それをいただいたら申し訳ないではないですか。

薬草の甘い酒なら家にもあるはずだから、こういうのが胃に良いと分かっただけで十分。そう答えて、お土産をいただくのはご辞退しました。

良く知られているシャルトリューズ修道院のリキュールChartreuseのようなものではないかと聞いたら、そうだとおっしゃる。

それなら、私も戸棚に残っているような気がします。

ふだん、あまり甘いリキュールは飲まないので、買っても残ってしまっていることが多いのです。

シャルトリューズのと同じなのかな?

説明を見ようと思って、ボトルの裏側を見てみました。

ものすごく小さな文字でぎっしり書かれている。どうしてこんなに小さく書くの?!



やわらiPhoneを取り出して、虫眼鏡のアプリを開いて文字を読もうとしたのだけど、やっぱり見えない!


IZARRA(イザラ)って、どんなリキュール?

後日、インターネットで調べてみました。

スペインと国境に国境を接するフランス側のバスク地方のお酒で、バスクではよく飲まれるリキュールなのだそうです。

Izarraイザラ)はバスク語で、「星」の意味があるのだそう。確かにボトルのラベルには星のマークがありました。 バスク人が話すバスク語は、世界の中で他に類似した言語がない「孤立した言語」なのだと聞いていたのですが、本当ですね。イザラと星は結びつきません。

バスク出身の友人に「日本語も他の言語には似ていないのだ」と言って、誰かバスク語を研究している日本人もいると付け加えたら、バスク語の分厚い辞書を持っているから貸してあげると言われたのですが、断りました。私は勉強した3か国語さえもマスターしていないのだから、バスク語にまでは手をだせません!


メーカーでは、3種類のイズラを作っているのだそうです。

http://www.izarra.fr/verte-jaune-et-54.php 
Nos bouteilles verte, jaune et 54 - Izarra

  • Izarra Verte (グリーン・イザラ): 16種類の珍しい植物とスパイスを使用。ペパーミントがきいている。
  • Izarra Jaune(イエロー・イザラ) : 13種類の植物とスパイスを使用。フレッシュな蜂蜜がきいている。
  • Izarra 54(イザラ54);: 1910年代のグリーン・イザラの製法で作られている。アルコール54度。

私が飲んだのはグリーン・イズラですね。これが最もポピュラーなようでした。

それほど昔からあった酒ではないのでした。1904年に植物学者ジョセフ・グラトー(Joseph Grattau) がバスク地方でリキュールを作ったのが始まり。ただちに評判を呼び、1912年に大きな醸造所をバイヨンヌ市に建設したとのこと。 

アーネスト・ヘミングウェイは、初期の作品『日はまた昇る(1926年)』の中にイズラが登場させているそうです。お気に入りの飲み物だったようです。

イザラは、カクテルによく使われるリキュールのようでした。

1929年には、パリのカクテルコンクールで、イズラを使った「Et moi, je te dis… Maud 」が名誉大賞を獲得していました。このカクテルの名前は、どう訳すの? 「そして私、君に言うよ... モード」。

「Je te dis... M」とくると、Merdeではないかと思ってしまうのは私だけかな?... 「Je te dis merde!」は「幸運を祈るよ」と言いたいときに使われるのですが、直訳したらとんでもない単語なので、カクテルの名前にはしないだろうな...。

モードとは何かと思ったら、このカクテルを作った人の名前がMaud Loty(Loti)という名の人が作ったからという記述がありました。 昔の有名な女優さんの名前なのですよね。彼女が作ったのではなくて、彼女の名前を付けたのではないかとも思うけれど、そんなことは気にしない。

ちなみに、そのカクテルの調合はこうなっていました:
 - イエロー・イザラ 2 cl
 - マラスキーノ(マラスカ種サクランボのリキュール) 1.5 cl
 - アルマニャック 4 cl

この調合でカクテルを作ってみた人は、少しマラスキーノが強すぎるけれど、香りがあって美味しいと報告していました。

そういえば、カクテルって、久しく飲んでいないな...。

ブログ内リンク:
★ 目次: 薬として飲める酒、症状を回復する食べ物
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ オフィシャルサイト: Izarra
☆ Wikipedia: イザラ
バスクのリキュール・イザラと星
Et moi, je te dis… Maud
La Maud de l’entre deux guerres


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フランスのお酒 (ワインなど)



2014/07/04
フランスで体調を崩したときは、できるだけ薬は飲まないで、お酒で治療してみることにしています。

私にとって薬代わりになるアルコール飲料は幾つかあるのですが、風邪をひいたときに飲むものについてはすでに書いていました:
風邪気味なのでフランス式たまご酒を飲みました 2005/10/12

今日は、お腹をこわしたときに飲む酒について...。


アニスの酒

これが私には効くと知ったのは、初めてフランスに留学したときでした。

親しくなったホームステイ先の家族と一緒にレストランに昼食を食べに行くことにしていたのですが、私はお腹をこわしていて、食事などは抜きたいくらいだったのです。

奥さんに「困った」と言ったら、「これを飲みなさい」と言ってお酒を出してきました。

アニスで作った、パスティスという食前酒でした。

そんなものは何の役にもたたないと思ったけれど、断るのも悪いので飲みました。

そしたら、言われたように30分後、つまりレストランに向かって出発するときに、私のお腹は普通の状態になってしまったのでした。

不思議な酒...。

それ以来、フランスでお腹の調子を悪くしたときには、アニスの酒を飲むことにしています。

メーカーは色々あります。

パスティスを楽天市場で検索
パスティスはリキュールに分類されていました。甘いお酒ではないのですけどね...。

その後、別の友達が、アニスの酒ならこれを飲めというメーカーを教えてくれたので、もっぱらそれを愛飲しています。

実を言って、アニスというハーブの、香りというか味というかは好きではありません。
でも、薬だから、飲む!

私はフランス料理は好きだし、フランスにいるときは日本料理が恋しくもならないという便利な体なのですが、胃腸はやはりフランス料理向きにできていないらしい。さらに、フランスの硬水を私の胃袋は受けつけない。それで、お腹をこわすことが非常に多いのです。

それで旅行に出るときには、アニスの酒を持って行くのは必需品になりました。頭痛がするなどというのは我慢すれば良いのですが、旅行中に下痢しているのは最も困る...。 持っていなくても、フランス国内旅行なら、カフェなどには必ずパスティスがおいてあるので便利ではあります。

エジプト3週間旅行をしたときには、絶対にお腹をこわすだろうと思ったのですが、持っていったアニス酒を毎日飲んでいたおかげで全く問題がありませんでした。

ところで、パスティス、ないしアニスの酒と呼ばれるものは、冷水を加えて薄めて飲むのですが、薬として飲むときにはストレートが最も効きます。

カフェで注文してそれをやるときには、周りの人に「お腹をこわしておりまして...」と言い訳します。だって、ストレートで飲んだらアル中だと思われてしまいますから! でも、フランスでは、これが下痢を止めるというのは知られているらしくて、言い訳すると、みんな納得してくれます。

私がアニスの酒はこれと決めたのは、ブルゴーニュのお隣にあるフランシュ・コンテ地方で醸造されているPontarlier-Anisというものです。有名ブランドのパスティスは色々なものが入っているけれど、これは添加物なしに純粋にアニスで作られている酒だと聞きました。

醸造所のサイトを見ると、原料はAnis Vert (グリーン・アニス、学名 Pimpinella anisum)の種と、厳選した植物で作られているとのこと。


アルコール度数が高い酒にかかる税金

アルコールの度数が高いアルコール飲料は、特別に酒税が高いのだと聞いていました。

例えば、ワインを作るときにブドウを絞ったカスで、「マール」というブランデーが作れます。ブルゴーニュワインの場合は、マール・ド・ブルゴーニュという質の良いブランデーができます。 買い付けに行くワイン農家では、自分用に作っているのをおすそわけしてくれる程度。余り作らないのです。なぜ作らないのかを聞いたとき、売れる値段の8割だか9割だかは国に治めることになるので馬鹿らしいからだ、と答えられました。

私が愛飲しているPontarlier-Anisのアルコール分は45度。少し前、このアニスの飲料を作っている醸造所に行ったとき、商品価格のうち、幾らが酒税に相当するのかが書いてあったので確認できました。

販売価格のうち、64.4 %が国に収める金額となっていました。ワイン農家が80~90%と言っていたのはオーバーだったのかな?... でも、生産者価格が安いとそうなるのかもしれない。

 

このアニス酒1リットル入りのボトルのお値段は、1本21.40ユーロのボトル。そのうちの13.78ユーロは国が取ってしまうのだ、と示しています。

1ユーロ143円で計算すると、1本3,060円。もしも税金がなかったら、1,090円で買えてしまえるわけですか...。

上に入れた図に書いてあることを表にしてみます。

価格構成要素金額販売価格に
占める割合
税抜き価格 7.62 €35.6 %
① 強い酒に対する消費権 7.73 €36.1 %
② アルコール分18度以上の酒に対する社会保障分担金 2.48 €11.6 %
③ 付加価値税(TVA) 20% 3.57 €16.7 %
販売価格 21.40 € 
※販売価格のうち、国に収める金額13.78 €64.4 %


の「Alcool fort(強い酒)」というのは、アルコール分が18度以上のものを指すようです。

の社会保障の分担金というのがよく分からない。製造メーカーとして支払っている社会保険料がボトル1本に対してこうなっている、というのかとも思ったのですが、強いお酒が対象なので特別についている支払なのでしょうね。強い酒を飲むと病気になって健康保険財政を苦しめるから、という罰金(?)みたいなものなのでしょうか?...

の付加価値税(TVA)というのは、税抜き価格に対してかかっているのではなくて、それに①と②を足した金額にかかっているのですね。つまり、アルコール分が強い酒でなければ、メーカーの出す価格に20%かかるだけなわけですが、強い酒だとさらに税金が大きくなるわけなのだ...。

日本でもアルコール度数が高い酒には高い酒税が課せられるのですが、フランスほどにはいっていない気がします。


フランスの酒でも、日本で買った方が安い場合もある

フランスの商品を日本で買うと、2倍や3倍の値段になっていることが多いです。特に、チーズは、飛行機で輸送する必要があるからだと思いますが、笑ってしまいたくなるほど小さなチーズに高い値段をつけて売っています。

でも、アルコール度が高いお酒はそうではないと感じています。

日本にいるときにフランス産のアルコール飲料を買うことがあるので、フランスで買う価格と、日本での販売価格を比較してみることがあります。日本で買った方がかえって安いか、同じくらいの場合があるから面白いのです。

日本で買った方が安いというケースは、アルコール度が高い酒か、販売価格が高いために税金が大きくなっている酒だと感じます。日本に無税で輸出されて、日本で税金が課せられるので、フランスと日本での酒税の差が出るからではないでしょうか?

過去にも、そんなことを書いていました:
あがり続けるユーロを見て、コニャックを日本で買うべきかと迷う 2006/12/05
コニャックの不思議 【その1】 2005/09/08
ブルゴーニュのブドウ畑: (2) ロマネ・コンティ 2008/09/12
ブーズロン村で、ロマネ・コンティのドメーヌを探す 2010/02/23


カルヴァドスで販売価格を検証してみる

フランスのお酒を日本で買った方が安くなるかを気にしたのは、フランスに旅行に来る友人がカルヴァドスを買おうと思っていると相談してきたからでした。

カルヴァドスとは、りんごで作ったブランデー。つまり、アルコール度が高いので酒税が大きいはず。

友達の旅行ではカルヴァドスの産地に行くわけではないので、日本では手に入らない小規模生産の、安くておいしいカルヴァドスが手に入るわけがない。日本のディスカウントショップで買った方が安いか同じくらいだろうから、重いボトルをお土産として持ち帰るのは馬鹿らしいのではないか、と答えてしまいました。

もちろん、海外旅行者は免税手続きができるのですが、免税店での商品価格は高くなっているので、免税にしてもらっても大した特にはならない。普通の店で買い物をすれば、お酒1本のために免税手続き用の用紙を作ってはくれないので、酒税込みの料金で買うことになります。

日本で買った方が面倒がないのは確か。でも、日本で買った方が安いと言ってしまうのは間違っていないかなと思って、同じ商品をフランスと日本のネットショップ価格を比較してみます。

本場のペイ・ドージュ地区のカルヴァドスの日本での商品価格 (安い順)


日本の値段は楽天市場で最も安い価格を出しているところを入れました。フランスの値段は、フランスのネットショップからピックアップしているので、一番安いかどうかは分かりません。換算は、1ユーロ=143円でしました。
ブラー・グランソラージュ
日本の価格:
2,344円

フランスの価格:
34.20ユーロ
(4,890円)

日本で買うと半額!
シャトー・ド・ブルイユ
8年
日本の価格:
5,138 円

フランスの価格:
43.50ユーロ
(6,220円)
シャトー・ド・ブルイユ
フィーヌ 
(5年もの) 
日本の価格:
4,320 円

フランスの価格:
25.50ユーロ
(3,650円)

どのメーカーのカルヴァドスを買ったら良いか聞かれたら、シャトー・ド・ブルイユ(Château du Breuil)と答えるつもりでした。 1年前に友達の家で飲んで気に入ったメーカーで、そのときのことをブログにも書いていました:
ガレージセールに行ってシャンパンを飲む 2013/06/14

フランスで買った方が得なケースもありますが、大した差はないですね...。



ブログ内リンク:
フラヴィニーのアニス、カロリング朝の教会 2011/09/01
マール・ド・ブルゴーニュという蒸留酒 2006/06/12
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ 財務省: 酒税の税率
お酒の税金-酒税法
☆ Wikipedia: アニス
☆ Wikipedia: パスティス


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2013/06/15
前回の日記で書いたガレージセールに行った仲間たちとは、友人の家で昼食を食べることになっていました。久しぶりに良いお天気。気温もあがってきたので、庭で食事しました。

シャトー・ド・ブルイユのカルヴァドス

食後酒として出されたカルヴァドスがとても気に入ったので、メーカーの名前を記録するために写真をとっておきました。



Château du Breuil(シャトー・デュ・ブルイユ) というドメーヌ。

ノルマンディーに住む友人に、カルヴァドスはどこのが良いかと聞いたことがありました。

一番美味しいのは地元でしか買えない小規模生産のもの、との答え。

普通に市販されている中で最も美味しいのはこれ、といってカルヴァドスをプレゼントされたことがあったのですが、それがこのボトルだったような気がします。

ドメーヌのサイト情報を見たら、生産量の55%が輸出されているのだそう。フランスで探すより、日本で探した方が見つかりやすいのではないかな?

この日、このカルヴァドスを出してきた友達は、やたらに自慢していたのだもの。

シャトー・ド・ブルイユを楽天市場で検索

久しぶりのお天気。食事の後は、今年初めてのペタンクをしました。私のチームは優勝したのでご機嫌♪

早く安定して良い天気が続く夏になると良いな...。

明日から1週間の旅行。天気予報によれば、気温が30度くらいになるという日もあるのだそう。それで、真夏の服と、寒いときには大丈夫なようにセーターやコートを持つので、やたらに荷物が大きくなってしまいました...。



ブログ内リンク:
リンゴからつくる酒: シードル、カルヴァドス、ポモー 2009/11/21
★ 目次: 蒸留酒をつくるアランビック見学
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
CHATEAU DU BREUIL CALVADOS シャトーで造られるAOC ペイドージュの名門カルバドス


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2012/10/20

シリーズ記事 【山小屋に滞在したサヴォワ地方の旅行記】 目次へ
その10


前回の日記で書いたアヌシーの町で昼食をとることになって入ったレストラン。

私は、この土地だから食べられるという料理を選びました。



omble chevalier(オンブル・シュヴァリエ)という川魚が珍しかったのと、アルプスの酒ジェネピー(génépi)で作ったソースが添えられている、という料理だったからです。

このオンブル・シュヴァリエという名前の魚については過去に書いていたので省略:
フランスで最高の淡水魚 Omble chevalier 2007/08/23


ジェネピーgénépiという酒

今回の旅行で滞在していた山小屋では、このジェネピーというお酒を食後酒として出されていました。

ジェネピーはニガヨモギという草で作った、癖のある酒です。薬草酒、つまり薬だと思って飲めば、飲めるという程度で、好きなアルコール飲料ではありませんでした。

でも、友人が出してきたジェネピーは、かなり美味しかったので驚いたのでした。



ジェネピーには、おいしいのと、おいしくないのとあるのでしょうね。

友達は良いジェネピーを選んだのだと強調していました。

ラベルを見ると、「ジェネピー(génépi)」の前に、「vrai(本物の)」と書いてある!

このお酒はアルプス地方の特産物です。

やはり、地元には美味しいのがあるのだろうし、地元の人たちはちゃんと選ぶのだろうと思います。

ジェネピーは、こういう植物なのだそうです。

ジェネピーと呼ぶアルコール飲料については何も知らないので、説明している動画を探してみました。



へえ、ジェネピーの植物は栽培しているのですか?

とすると、高山で自然に生えている蔵から作った酒と、栽培作物で作った酒では差が出るだろうな...。

あるいは、全くその逆かも知れませんね。野生のジェネピーは癖がありすぎるので、栽培の方がマイルドな酒ができるので、薬草酒は苦手な人には好ましいはず。


ティラミスも、こんな風にも作れる

アヌシーは観光地なので、ひどく不味い料理を食べるはめになる危険性が高いだろうと覚悟していたのですが、良い料理を出す店に入ることができました。

デザートも、かなりの出来。

ティラミスが、こんな容器で作られているのも気に入りました。



フランスの家庭で保存食を作るのに使う瓶です。最近のフランス料理は、見た目にも工夫を凝らすようになったので、これを使っているレストランにぶつかることがあります。

でも、ティラミスで使っているのを見たのは初めて。

ティラミスは大きいのを作って切り分けると形が崩れるので、こういうのは良いなと思いました。


おしゃれした女の子?

レストランの遠くの席で、目に飛び込んできた女の子がいました。



こんなにおしゃれしているの?  日曜日だから?...

なんのことはない。食事を待つ間に、大人が遊んでいるようでした。 飾りは、テーブルにあった紙ナプキンで作っていたのです!

なんとなくフランス人の家族ではない感じがしたのですが、遠くの席なので、話し声は全く聞こえなかったために未確認。かわいい女の子なので、やたらに似合っていると思われませんか?


- サヴォワ地方の旅行記の続きへ -


内部リンク:
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ
★ 目次: 郷土料理、地方特産食品、外国料理

情報リンク:
☆ Wikipédia: Génépi
☆ YouTube: Le Génépi


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2012/08/16

シリーズ記事 【月島の寿司屋で教えてもらったこと】 目次へ
その11   軟水・硬水 (6)


お寿司屋さんにフランスは硬水の国だと言われたので調べてみています。

一度だけ、フランスなのに、びっくりするくらい優しい水に出会ったことがありました。フランス中部のオーヴェルニュ地方。昔は火山があったという地域です。

人里離れたところにある城のB&B民宿でした。庭からの眺めは見渡す限り森という風景だったのですが、夜になると、遥か、はるか、かなたに町の光が見えました。

この家では井戸水を使っていたのですが、水が柔らかい。顔を洗った後には化粧水などつける必要もないと感じました。その話しを日本の物知りの方に話したら、それは軟水だからだと言われました。

とすると、フランスにも立派な軟水が出る地域があるのは確か。


フランス地図で軟水か硬水かを見る

前回の日記「硬水、軟水、淡水の違いは?」で書いたように、Wikipediaにはフランスの地域別に硬水度が示された地図があるのを見つけました。拡大地図は、こちらです

県別に示されています。緑が最も硬水度が低くて、赤で塗られている県は極端な軟水。

山がある地域は水が良いと思っていたのですが、アルプス山脈があるあたりは軟水というわけでもないのが意外でした。

私のところは黄色なので、まあまあ軟水。あれで強い硬水ではないというわけ?! すごい硬水度の高い県もある(赤色の県)。お気の毒...。

色別に見ればわかるようになっているのですが、変な数値が書いてあります。

まず、フランスの単位を確認。フランスでは°fHという単位を使うのだそう。
1°fH = 10ppm

この地図で、硬度が一番低いことを表す緑色は「150ppm以下」となっていました。「前回の日記(硬水、軟水、淡水の違いは?)に書いた分類によれば、120~180ppmが「やや硬水」。

ということは、フランスで最も硬水度が低いという「150ppm以下」の分類は、「軟水」と「やや硬水」を一緒にしているわけですね。軟水の地域が少ないので、そうなったのでしょうね。

ちなみに、私が柔らかい水だと驚いたオーヴェルニュ地方は、この地図では緑色になっていました。


フランスで軟水を買いたいときは、どのメーカーを選べば良いのか?

フランスでペットボトルに入った水を買うとき、軟水か硬水かというのは、ラベルをよく見て判断しかないように思います。選ぶ基準は「eau minérale(ミネラルウオーター)」か「eau de source(湧水)」かではないでしょうか?

市販されている水で、ミネラル分によって分類しているがメーカー別の比較表が見つかりました。コーヒーを入れるには、ミネラル分が少ない水の方が良いということで比較しています。


Notes sur l'eau : ETUDE COMPARATIVE DES EAUX EN BOUTEILLE COMMERCIALISEES


ここに出ている市販の水は、カルシウム含有量の低い順に並んでいます。このフランスの表では、カルシウムの含有量を1リットルあたりのmgで示しています。日本の基準では単位がppmなのですが、mgとppmはほぼ同じらしい。

濃度の「単位」について -水の場合、大気の場合-


日本の基準では、炭酸カルシウムの含有量が1リットルにつき120ppm以下が軟水とされていました。前回の日記「硬水、軟水、淡水の違いは?」に入れた日本の基準は、これ:
・きわめて軟水: 0~40ppm
・軟水:40~80ppm
・やや軟水:80~120ppm
・やや硬水:120~180ppm
・硬水:180~300ppm
・きわめて硬水:   300ppm以上

本当かなと頭が混乱してくるのですが、このフランスの表では、「きわめて軟水」に入るミネラルウオーターが5つもあるのです。信じられない...。

でも、最後に入っているContrex(コントレックス)が飛びぬけて高い数値(486 mg/L)になっているのを除くと、すべて「きわめて軟水」と「軟水」に分類される数値の商品が選ばれています。

ここに並んでいる10の商品のうち、私がよく知っているのは、第4位のVolvic(11.5 mg/L)、第8位のCristalline(63 mg/L)、第9位のEvian(78 mg/L)くらいです。つまり、簡単に手に入るミネラルウオーター。

1位と2位は「montagne(山)」と付いていますね。

最も含有量が少ないのは1番上に書いてある「Eau de source de Montagne du Montcalm」。コーヒー用に水を買っているので、これを試してみたいな。 ピレネー山脈の水だそうです。



優しい水というのは「eau de source(湧水)」だと思っていました。対照表でも、上にリンクした説明のページでも「eau de source(湧水)」と書いてあります。

ところが、写真を入れて書いてあることを見て、メーカーのサイトでも確認したら、この水はヨーロッパで最もミネラル分が少ない「eau minérale(ミネラルウオーター)」だと書いてある。

では、「eau de source(湧水)」と「eau minérale(ミネラルウオーター)」の違いは何なのだろう? 気になってきたのですが、そこまで調べていると大変なので今回は放棄します。

ところで、私が優しい水だと驚いたのはオーヴェルニュ地方だったのですが、そこの山の水は第2位になっていました。

お寿司屋さんが生魚は軟水で洗わないと味が落ちると言っていたのですが、まさか、こんな水を手に入れて使うなんて贅沢もできない...。


フランスで最も硬水度が高い水は?

上の表では、Contrexコントレックス)の硬度が飛びぬけていました。

1リットルあたりのカルシウムは、最低の水は3mgなのに、コントレックスは486mg。

すさまじいではないですか?!

そういえば、フランスで赤ちゃんに飲ませてはいけないという水は、これだったですよね?

日本は軟水の国なのに、こんな水が売れるのだろうかと調べてみたら、たくさん売っていました。

コントレックスを楽天市場で検索

しかも、日本では人気があるミネラルウオーターらしい...。



私などは、胃の中が錆びてしまいそうで、飲むのは怖いですけど...。

どんな人が飲むのかと思ったら、ネットショップに書いてありました。

ダイエットすると不足になりがちなカルシウムやマグネシウムを補える水なのですって。水なんかを飲みながらダイエットしないで、食事しましょうよ~!

あるいは、日本の水は軟水なので、こんな風に癖がある水が気に入る人が多いのかな?...


ところで、フランスで最も多く飲まれているミネラルウオーターはEvianエヴィアン)なのだそうです。

エヴィアン(エビアン)を楽天市場で検索

私も外出先でペットボトルの水を買うときには、いつもエヴィアンを選んでいるな...。

エヴィアンは、先ほどの比較表では軟水度が第9位になっていました。私は、そんなにお腹に優しいとは思わないのですけれど、どこでも売っているので買うのだろうと思います。


水って、栄養をとるために飲むものなの?...

だいぶ前のフランスでは、1日に水を最低1リットル飲むようにと、盛んに言われました。

最近では、水を飲みすぎると、かえって体に悪いという学説も出たと聞きましたが、今でも言っているような...。

飲んだ方が良いと言われるわけでもないと思いますが、延々と続く食事会の席などでは、みんなペットボトルをあけていくので、感心して眺めています。



追記(2015年6月):

この記事を書きながらフランスで最も軟水度の高い水を見つけたのですが、そのMontcalmという名前の水を売っているのに出会ったことがありません。

家にいるときはアルコール度の低いブルゴーニュ白ワインを水代わりに飲んでいるので問題はないのですが、旅行しているときに喉が渇くと非常に困るのです。特にフランスで暑い夏に気温が上がると、脱水症状になりそなくらいに乾燥しているので、この問題は深刻です。きたない話しですが、フランスで水を飲むとすぐに下痢をしてしまうので、そういう症状に旅行中になるというのは余計に不都合...。

こういう問題がない方には笑ってしまうことでしょうけれど、私には深刻な問題だったのです...。フランスで水は飲まないことにしているので、試してみるわけにもいかなかったので発見が遅れました!

これは大丈夫らしい、というミネラルウオーターを、やっと! 見つけました。

どこでも売っているので探し回る必要がない「ボルヴィック(Volvic)」です。

旅行していてここの天然水は柔らかいと感じたオーヴェルニュ地方の水でした。休火山がある地域です。日本に近い水になるのかな?...

なぜ大丈夫だったのかと思ってボルビックのボトルの裏に書いてある説明を読むと、赤ちゃん向けというようなことが書いてありました。

はぁ、なるほど...。赤ちゃんも消化できると歌っている水を飲めば、硬水を受け付けない私の体でも大丈夫なわけですね。発見です♪

私と同じ問題を抱えた方がフランスをご旅行なさるときは、水にご注意くださいね。市販されているミネラルウオーターは水道水より良いのでしょうけれど、消化できない水が多いののです。




内部リンク:
☆ 目次: 軟水と硬水について書いている、このシリーズ記事
☆ 目次: 飲料水について書いた記事

外部リンク:
Notes sur l'eau : ETUDE COMPARATIVE DES EAUX EN BOUTEILLE COMMERCIALISEES
Qui sont les champions... de l'eau


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2012/08/15

シリーズ記事 【月島の寿司屋で教えてもらったこと】 目次へ
その10   軟水・硬水 (5)


この夏は、偶然にも、硬水と軟水の違いについて話しを2回聞いたことになりました。

それまで気にしていなかった私なのですが、確かに、お茶やコーヒーの味は水の質に大きく左右されるとは感じていました。

気になっているのは、イタリアで飲むコーヒーがおいしいこと。

イタリアで豆を買ってきてフランスで飲んだことがあったのですが、全くイタリアのコーヒーにならない。

私のエスプレッソ・コーヒーメーカーはイタリア製なのに!

あれは、水の違いなのか、家庭用の小さなコーヒーメーカーだからいけないのか?...

理由が分かっていません。

昔のことですが、京都では、どの喫茶店で飲んでも、コーヒーがやたらに美味しいと感じたことがありました。

水道水の質が良いというのが理由だったのだろうと思っていました。でも、今回の原発問題で、京都の水は琵琶湖から来ると聞いたので、東京と比べてそんなに質が良いはずもないので分からなくなりました。

世の中には、私が知らないことが多すぎる...。


硬水と軟水の違いは何なの?

フランス人があっと驚くお刺身をつくれるようになりたいと思っていました。ところが、日本のお寿司屋さんから、フランスで水道の水で魚を洗ったら、それだけで質が落ちてしまうと言われたのはショックでした。

包丁さばきだけではなくて、水の問題をなんとかしなければいけないんだ...。

贅沢にも、買った「湧水の水(eau de source)」を使って刺身を使ってみようかな?... でも、それでもフランスでは硬水なんじゃないだろうか?...

まず、水の硬度が何なのか知らないので、調べてみる。
水の硬度について
もっと水のことを知る、軟水と硬水について

水の硬度は、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量によって分類されらしい。

炭酸カルシウムの含有量が1リットルにつき120ppm以下が軟水とされるのだそう。
これが、日本の基準:
・きわめて軟水: 0~40ppm
・軟水:40~80ppm
・やや軟水:80~120ppm
・やや硬水:120~180ppm
・硬水:180~300ppm
・きわめて硬水:   300ppm以上



フランスは硬水の国かと調べてみたら、新発見!

フランス語で、軟水eau douce硬水eau dure

douce/douxは「優しい」で、dur/dureは「かたい、きつい」だから、単語を覚えていなくたって、聞けば硬水か軟水かは想像できます。

でも、「eau douce」は「軟水」には置き換えられないのだ、と気がつきました。和仏辞書をひくと、上に書いた単語が出てくるのですけど、逆にはできない...。

フランス語Wikipediaで「eau douce」を検索してみたら、ページができていました。
☆ Wikipédia: Eau douce

このページの右上に世界地図がありますが、これは1年間に1人当たり、どのくらいの量のeau douceがあるかを段階の色分けで表したものです。

お寿司屋さんは、軟水の国にしか生魚を食べる習慣がないと言っていたので、それを確認できる?♪ 喜んで眺めてみました(地図を拡大すると、これ)。

あれ、あれっ~!

色が濃いのがeau douceの水量が多い国なわけなのですが、日本は薄い水色ではないですか! フランスと同じ色いに見えます。

変ですよ~...。

このEau douceのページから日本語ページを開いてみると...
なんと、「淡水」と題されたページが開きました。

それなら、さっきの世界地図は理解できます!

軟水か硬水かを示す地図ではなくて、淡水の量を示しただけの地図だったわけだ...。黄色いのは水量が少ない国を示していて、つまりは砂漠がある地域。

「淡水」という単語もあったっけ、と思い出す。Wikipediaはデタラメばかり書いてあると馬鹿にしていたのだけれど、辞書より役に立つときもあるのですね...。

淡水は、フランス語ではeau douce。川魚だと示すときにも使います。

つまり、eau douceには、軟水と淡水の意味があるのでした。

私は、淡水といえば軟水だと思っていたような気もしてきました。実際、そうなんじゃないのかな?... Wikipediaの「軟水」を読んでみたら、日本の水道水は軟水で、ただし沖縄、関東と福岡県の一部はそうではないらしい。


フランス人は、軟水か硬水かにこだわらないのかな?...

フランス語のeau douceに軟水と淡水の意味があるとしたら、軟水か硬水かを分類する場合以外では区別できないことになりませんか?

Wikipediaで「硬水」を開いて、そこからフランス語ページを開かせてみました。

すると、開いたのは、「水の硬度」と題されたページ:
☆ Wikipédia: Dureté de l'eau

フランス人が水を買うときには、それほど軟水か硬水かというのは気にしていないのではないかな...。
日本の場合は? と、楽天市場でどのように水を売っているかを調べてみたら、ちゃんと軟水、中硬水、硬水の分類から選べるようになっていました。

世界を軟水と硬水で区分する地図を見つけることはできなかったのですが、Wikipediaの「水の硬度」のページに入っているフランス地図のおかげで、フランスの中でどこが軟水の多い地域なのかというのを特定することができました。

フランスでも、いちおうは軟水があるのです。旅行したときに水がやたらに柔らかいと感じた地方がありました。Wikipediaに入っている地図と一致しているのかを調べてみました。

続きへ: フランスで買える軟水を探してみる


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☆ 目次: 軟水と硬水について書いている、このシリーズ記事
☆ 目次: 飲料水について書いた記事
イタリア人はコーヒー文化を守って欲しい... 2011/12/13




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2012/08/14

シリーズ記事 【月島の寿司屋で教えてもらったこと】 目次へ
その9   軟水・硬水 (4)


信州で水道水がおいしいのに驚き、東京の水道水の質が悪いのを改めて感じたのですが、フランスは、さらに酷いのかも知れない…。

東京のお寿司屋さんから、フランスの水は硬水だから、刺身などを作れる水ではないと言われたのでした。フランスの水は日本より悪いとは感じてはいました。でも、私は軟水と硬水の違いというのを考えたことがなくて、ただ、フランスの水は良くないな… と思っていたのです。

何をもってそう思うかという理由をあげてみますね。

● たいていの人は、買った飲料水を飲んでいる。

● 風呂に水をはっただけで入いると、肌が突っ張ってしまう。
日本から持っていった入浴剤を入れるか、バスジェルでブクブクの泡をたてています。

● 紅茶を入れるために鍋に水を入れて湯を沸かすと(フランスではヤカンが姿を消しているし、湯沸かしポットも最近になって登場した程度なので鍋を使う)、水の質が特に悪い町だと、表面に薄い膜ができる。

● スチームアイロンに水道水を入れたら穴がつまってしまうので、それ専用の水を買う。


スチームアイロンに水道水を入れてはいけない!

そんなのって、酷いでしょう?!

スチームアイロンに入れるための水として「Eau déminéralisée」というのをスーパーなどで売っています。

だいぶ前、フランスに住んでいる日本人のブログで、欠陥品のスチームアイロンを買ってしまった、というエピソードが書いてありました。買ったばかりなのに、穴がつまってスチームが出なくなってしまったのだそう。

「ひょっとして水道水を入れて使っていたのでは?」と、コメントを入れてしまいました。だって、日本人は、スチームアイロン用に水道水を入れてはいけない、なんて思いつかないではないですか? 買い替えて、また水道水を入れていたら、またアイロンが使えなくなってしまうので気の毒です。

案の定、そうだったのでした。「さっそくスーパーで水を買いました」と、返事のコメントが入っていました。おせっかいな書き込みをしてしまったのだけれど、感謝されたのでほっとしました。


こんなこともありました。

何年か前、アイロンを買い替えるとき、普通の水道水を入れて大丈夫、と書いてあるので迷わず買って喜んだのです。

ところが、パッケージをあけてみると、「念のためにテストしてください」と、リトマス試験紙のようなのが入っていました。

水道水をつけて色が変わったらダメ、というテスト。

やっぱり…。
私の水は不合格。

以前と同じようにアイロン用の水を買い続けるはめになりました。

アイロンのメーカーをよく見るとスイス製でした。スイスは山が多いから水の質も良くて、そういう基準で水道水でも大丈夫、と歌ってしまったのではないかな?…


思えば、スチームアイロンに入れられないような水を飲んでしまうなんて、無茶かもしれない…。私は、たまには水道水をそのまま飲んでしまっていますが…。


私は、フランスの水がそんななのは石灰質が多いからで、それがフランスの水の欠点だと思っていました。

でも、信州でも軟水と硬水の話しがでて、お寿司屋さんでも同じ話題になったのでした。

フランスでも、1回だけ、家庭で使っていた水が驚くほど質が良いと感じたことがありました。あれは軟水だったのだろうか?

それを調べて次回の日記にします。

続きへ: 硬水、軟水、淡水の違いは?




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☆ 目次: 飲料水について書いた記事

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[アイロン用の水について]
Les eaux déminéralisées pour fers à repasser
Eau déminéralisée fer à repasser
Nos conseils pour utiliser Fer a repasser


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2012/08/13

シリーズ記事 【月島の寿司屋で教えてもらったこと】 目次へ
その8   軟水・硬水 (3)


先月行った信州では、美味しいお料理もたくさん味わったのですが、お水がおいしいのに驚きました。

お寿司屋さんで、フランスの水は硬水だから、切り身の魚を洗ったら質が落ちてしまうと言われた話しを書いたのですが、信州の水道水がおいしいと感じたのはその前でした。


こんなに美味しい水道水があるとは...

日本の田舎に行って湧水がおいしいのは経験しているのですが、単なる水道の水がおいしいと感じたことはなかったような気がします。

旅先で持っていたお茶のペットボトルが空になったので、ホテルで水を入れて東京に持ち帰りました。冷蔵庫に入れて冷やしたものを飲んでみると、おいしいこと、おいしいこと!

世の中には、こんなに美味しい水道水を飲める人がいるのだ...。羨ましい限りです。しかも、お料理に使えるのだから...。

旅先で飲んだ蓼科の水道水は、湧水を処理したものなのだそう。そうか...。東京の水なんて、貯水槽にたまった汚い水なのだろうな...。


東京の水の質は落ちたのでは?

日本では水道の蛇口に簡単な浄化装置をつけるのですが、そんなの気休めくらいなのでしょうね。

今回帰国して、しばらくした頃、お腹を壊しただけではなくて、胃がどうしようもなく痛くなってきたのでした。

変に痛いので、ガンなのではないかなどと考える。私もついに終わりか...。でも、いちおう胃が痛くなった原因を考えてみました。

暑いので、むぎ茶を作ってたくさん飲んでいたのがいけなかったのではないか? 面倒なので、水出しのを作っていたのです。

もともと水にはアレルギーがあるので、生水が良いはずはなかったはず。さっそく、ティーパックのむぎ茶はお湯で作ることにしました。

すると、あっさり、胃が痛いのは消えてしまったのでした!

東京の水は質が悪くなったのではないかと疑いました。でも、インターネットで調べた限り、そんなことは誰も言っていません。かえって、良くなったという記事もありました。


こうなったら、水を買って飲まなければいけないのかな?...

「超軟水」という文字に惹かれたのですが、これ、おいしいのだろうか?

私は、あの水道水で良いのだけどな...。


それにしても、不思議なのは、山が多くて水がおいしい日本なのに、フランスからミネラルウオーターを輸入していること。

でも、なぜかフランスで買う値段に比べて、それほど高くはなっていないような...。


続きへ: フランスの水って、酷いのでは?…




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☆ 目次: 飲料水について書いた記事

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「水道水はおいしい」というのは、どこに住んでいる人?



2011/12/13

シリーズ記事 【イタリア経由 クロアチアへの旅】 目次へ
その17
イタリア: (10-1) トレヴィーゾ
― ヴェネト州


イタリアで飲むコーヒーは美味しいです。高速道路のサービスエリアなんぞで出すコーヒーでさえ、おいしいと思う。

それで、イタリアに行くと、いつもコーヒーを飲むのが楽しみでした。

お隣りのフランスでは、カフェのコーヒーは質が落ちすぎるのではないかと思っていたのですが、さすが最近は美味しいコーヒーを出す店も増えてきたと感じます。

私はコーヒー好きなので、家ではイタリア製の豆ひきとコーヒーメーカーを使っているし、豆もかなりこだわって買っています。

それでイタリアに行っても、以前ほどにはコーヒーが美味しいと感激しなくなったかもしれない。でも、私がイタリアのコーヒーに驚かなくなったというより、イタリアのコーヒーの質が落ちた、という面もあるのではないかな?...

今回はそう感じました。


トレヴィーゾで美味しいコーヒーに出会う

今回の旅行で、文句なしに一等賞をあげるのは、トレヴィーゾ(Treviso)という町にあるカフェで出されたカプチーノでした。



見た目も美しいのですが、どうやったら、こんな美味しい味が出るのかと感心する味 ! 今回の旅行でも美味しいコーヒーに出会ったのですが、これは群を抜いていました。

感激してしまったのは、3泊したホテルで朝食に出されるコーヒーが酷かったことも原因だったとは思います。


イタリアのホテルで出すコーヒーに、こんなのがあっただろうか?

イタリアのホテルの朝食は美味しくないことが多い、と昔から思っていました。

町に泊まるときは、いくらでもカフェがあって、おいしいコーヒーとパンが食べられます。ホテルだって同じことをできるはずなのに、質が落ちる。こんなのは食べられないよ! と思う朝食にも出会いました。

フランスでは朝食はオプションなのが一般的なのに、イタリアではホテルの宿泊料金に朝食代が含まれているのが普通なのが原因という気もします。まずかったら朝食をとってくれない、という心配がないから努力しないでしょうから。

今回の旅行では、今まで見たことがあったかな?... というものに出会いました。ホテルの朝食でコーヒーがセルフサービス。小型自動販売機のようなものが設置されていて、飲み物を選んで自分でボタンを押すというシステムです。

今回の旅行では、何回もそういうセルフサービスのコーヒーを出すところがありました。流行っているのかな?...

今まで不満に思ったイタリアのホテルで出されるのは、あんなに美味しいエスプレッソやカプチーノが作れる国なのに、まとめて作ってしまったコーヒーでした。でも、自動販売機式のは、「おいしくない」というのを通り越して、不味いです。

そういう道具を使って裏でコーヒーを作っても、コーヒーカップかポットに入れてくるなら、まあ我慢できる。でも、自分でボタンを押して出てくるのは、どうにも味気ないです。

酷い機械になると、コーヒーも紅茶も同じ管を通って出てくるらしい。コーヒーを出した人の後で紅茶を入れた人が、始めの数滴はコーヒーが出てきたといって捨てていました。

こういうシステムは、食べ物にこだわらない国でがやるなら仕方がないですが、イタリアですよ。コーヒーにこだわる国のはずではないですか? コーヒーを注文するにも、リストレットとか、ロンゴとか、何十種類もの表現があるという国。そういうイタリアで、こういうコーヒーは出してもらいたくない!...

このトレヴィーゾのカプチーノに感激したときに泊まっていたホテルは、かなり高級なホテルだったのです。それなのにコーヒーはセルフサービスでした。

普通に入れたコーヒーを飲んでいる人もいたので、ウエートレスの人に聞いたら有料なのですって。憎らしいので、紅茶を飲みました。紅茶だと、ティーパックにお湯を注いで飲めるので、自動販売機であるデメリットはないからです。


フランスにも進出しているのかな?

フランスで泊まったホテルの朝食で、こういう風にボタンを押して飲み物を出すというシステムには出会ったことがないように思います。

泊まる目的だけ果たすような味気ないホテルではあるかも知れないけれど、そういうところに泊まったときにはホテルでは朝食をとらないから見ていないのかもしれません。

そう思っていたのですが、イタリア旅行の後でしたフランス国内の旅行では、イタリア方式に近いものにしているホテルがありましました。

でも、ネスプレッソというシステムで、カプセルを入れてコーヒーを作るので、全く悪くありませんでした。

  


自動販売機のようなものでコーヒーが飲むシステムのときは、美味しければいくらでもお代わりできるので便利ではあります。このフランスのホテルのネスプレッソは美味しかったので、ごく濃いめに入れて、5杯くらい飲んでしまいました。

このときの朝食については、写真を撮らなかったこともあって書かなかったのですが、かなり感激する朝食でした。

実は朝食代が高めだったので、近くのカフェでコーヒーを飲みながらクロワッサンをかじれば良いやと思って外に出たのですが、カフェがない。お城のホテルなので、優雅な朝食をとるのも悪くないと思って行ったわけです。

こんなに立派な朝食だと分かっていたら、節約なんかしようとは思わずにダイニングルームに直行していました。

菓子パンの種類も豊富で、素晴らしく美味しい。

バターは、トップクラスのイズニーのバターで、小さなパック(右に入れたタイプ)。食べ切りサイズなのが理由なのか、やたらに美味しかったです。

イズニーのバターを楽天市場で探す

ジャムもこだわりで選んだメーカーらしい。

ハム・ソーセージ類も充実しいて、特に生ハムが素晴らしい。

こういう美味しい朝食が理想です。朝食追加料金は12ユーロだったか、15ユーロだったかでしたが、安いと思ってしまいました。

ただ美味しいというだけではなくて、18世紀の姿を残す見事な城のダイニングルームで、庭園を眺めながら優雅に朝ごはんだったのですから。

朝食のことは書かなかったのですが、このホテルに行ったときのことは書いていました。
ホテルで紹介されたレストランでジビエを堪能 2011/11/18


脱線しましたが、おいしいコーヒーとの出会いから始まったせいなのか、トレヴィーゾの街はすっかり気に入ってしまいました。

― トレヴィーゾの続きへ ―




ブログ内の関連記事:
フランスを旅したときの朝食のとり方 2005/06/23
フランスの朝食はシンプルだけれど・・・ 2005/06/23
目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

★ このシリーズ記事の目次: イタリア経由 クロアチアへの旅
目次: 旅行したときに書いたシリーズ日記のピックアップ


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2011/10/13

シリーズ記事 【イタリア経由 クロアチアへの旅】 目次へ
その4
フランス: モン・スニ峠 (3-2) アプサント


前回の日記で書いたニガヨモギ(ワームウッド)ですが、この強い香りがある植物は薬草としての効用もあるようです。

フランス語では「Absintheアプサント)」と呼ばれる植物。私にはお酒のアプサントを作るための植物というのイメージしかありませんでした。

アプサントを作っているメーカーで、材料とするニガヨモギを陳列していました。


この植物については、前回の日記をご覧ください。

フランス語ではアプサントというお酒ですが、日本語では「アブサン」と呼ばれるようです。

フランス語が「アサント」で、最後の「ト」は軽く発音されます。それで、日本語では「アサン」かと思っていたのですが、正しくは「アサン」だった…。 「アサント」と表記されることもあります。

旅行記を書いているのですが、少し脱線してアプサントというアルコール飲料について書いてみます。

日本語表記ややっこしくて混乱しそうなので、ここでは「アプサント」で統一して書きます。


麻薬だったアプサン

アプサントという飲み物は、大学時代にボードレールだったか、フランス文学の授業で覚えた名前だと思います。

19世紀には芸術家たちが愛飲し、幻覚症状を楽しんだという謎めいたお酒。

20世紀になってからは製造・販売禁止になっていると聞いていました。

ところがプラハに旅行したときにはアプサントを売っていたので、フランスの友人のお土産として買ったことがありました。


その後、気がついてみると、フランスでも売っていたのでした。危険がないように濃度か何かを落としているのだとは思いますが。


アプサントに必要な小道具たち

麻薬にもなってしまう謎めいたお酒、アプサント。

その飲み方も、芸術家たちを魅了しそうなセレモニーがあります。


アプサントを作っているメーカーでの試飲風景

グラスの上に、穴のあいている専用のスプーンを置き、その上に小さな砂糖をのせ、そこに冷えた水をタラタラと落とします。
 
つまり、砂糖が少しづつ溶けていくわけです。

横着して、全部いっぺんに入れてスプーンでかき混ぜたら味が落ちるのかどうか?... まだ実験したことがありません。

水のしずくを落とすための「フォンテーヌ(Fontaines à absinthe)」という道具があり、これが非常に魅力的です♪

フォンテーヌを組み立てて、アプサントを準備するのを見せる動画がありました。


Fontaine 1900 pour l'absinthe from Vert d'Absinthe on Vimeo

美しいフォンテーヌです。1900年型モデル(再現タイプ)だそうで、当時はパリのカフェなどで使っていたモデルのようです。

時間がゆっくり流れることを楽しんだ時代の文化ですね。

*上のビデオで左に写っているのは有名なポスターです。黒猫がアプサントを飲んでいるという図!
大きな写真は
こちら(Affiche - Absinthe Bourgeois)をご覧ください。

こんなフォンテーヌを持っていなくても、アプサンは飲めます。冷水を用意しておいて、自分で水のしずくを落とせば良いわけですので。

ただし、アプサント用のスプーンだけは必要でしょうね。

このスプーンが、色々なデザインがあって美しいのです。

日本のネットショップで市販されているアプサント用スプーン

店で気に入ったのがあると買ってしまうのですが(安いし)、アプサントは病みつきになったら困ると思ってめったに飲まないのです。このスプーン、何かほかに使い道がないかな?…

下にリンクするショップのページで、アプサントのことを道具なども入れて説明しています。
キュブラー社特製アブサンスプーン又はグラスをプレゼント中!正規 【キュブラー 真正スイス・アブサン】 天然有機オーガニック素材 無添加、無着色 500ml 53%


日本ではほとんど知られていないお酒だろうと思ったのでこの日記を書いたのですが、楽天市場で検索してみたらぞろっ~と出てきたので驚きました。

アプサントを楽天市場で検索

そんなに飲む人がいるのかな?…

別に美味しいとか、風味を楽しむとかいうお酒ではないと私は思っているのですけれど…。禁断のお酒ということに魅力があるのかな?…

ブログ内の関連記事:
気になる植物: ニガヨモギ (ワームウッド) 2011/10/13
★ このシリーズ記事の目次: イタリア経由 クロアチアへの旅
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