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2017/09/20
こういう繊細な味があり、自分では絶対に真似できない料理を出すレストランが私は好き、という代表的な店に久しぶりに行きました。

ミシュランの1つ星を持つブルゴーニュのレストランなのですが、平日のランチではとても安く食事できるのも気に入っている理由の1つ。


アミューズブーシュ

食前酒も兼ねて飲む白ワインを注文し、おつまみをいただきながら料理を選びました。



木製のお盆のような器にコケが敷いてあって、その上にアミューズがのせられていました。苔庭のようで楽しい。

でも、フランスのレストランには、たとえ飾りでも、食用にはならない植物を皿にのせてはいけないという規制があるはずなのです。

大丈夫なのかな?

ひょっとして本物のコケではないのかと思って触ってみましたが、間違いなくコケで、乾燥もしていません。

調べてみたら、ミズゴケというのは食用になるらしいのです。
日本情報では、天ぷらにして食べたという報告がありました。


右側に置いたアミューズも日本風の小鉢ですね。フランス料理ではこういう食器を使わなかったのですが、日本食ブームの影響だと思いますが、とても多くなりました。流行り出したのは21世紀に入ってからかな...。


上に入れた写真で、左上に写っているスパイスを砕くミルが気になったので、開けて分解してみました。



鋳鉄の容器が2つ重なるようになっていて、それを回すとコショウがひけるようになっているのです。それにコルクの蓋。容器はテーブルに置いたままで使えます。持ち上げるとかなり重いので、普通のペッパーミルとは違って力を入れないで粒がくだけました。

このホテル・レストランにあるブティックでは、これをMortier en fonteとして売っていましたが、62ユーロというお値段。

スウェーデンで生まれたシステムのようです。レストランにあったのに似たアイテムがネットショップで売られていましたが、やはりかなりお高いのだ...。

  


この後には小魚のフライがでました。食べたものの写真を全部撮ろうと思っていたのに、1匹だけ残ったところで写真をとるのを忘れていたことに気が付きました。



このレストランのフライが大好き。初めてであったときにブログに書いていました:
驚くほど美味しかったブルゴーニュ南部の郷土料理、フリチュール 2014/07/28


この後に本格的な料理が出てきます。

突っつきあう食べ方を広めてしまった

2種類の平日ランチがあったので、両方を選びました。1つは47ユーロ(チーズかデザートにすれば40ユーロ)。もう1つは26ユーロ。

最近の私はフランスの友人たちに、他の人たちがとった料理も味見させるという方法を広めてしまいました。なので、違う料理をとった方が好ましいのです。

フランス人は他の人たちと料理を分け合って食べるという習慣がないのですが、私の親しい友人たちはすっかり身についてしまったようです。

先日、友人にレストランに招待されたときもしました。友人たちは、私には初対面だった子ども夫婦も連れて来ました。「食べきれなかったら平らげてくれる?」と大食漢の友人に言うと、「心配ご無用。好きな料理をとって」と答えるので、ボリュームのある料理を選びました。

親しい私たちは、みんなで自分がとった料理を味見させながら食事。後で、彼らはみんなが分け合って食べているのに、友人の子ども夫婦は自分たちだけで食べていた、と言う人がいました。彼らは無作法だ、というような言い方なのでした。

そういう見方はおかしいよ。本来、フランス人たちは個々の皿に盛られた料理を分け合って食べたりしないのだから、自分がとった料理を他の人にも食べさせようとは思わないはず。かえって、彼らには私たちの方が無作法だと思ったのではないかな。

日本で友人たちと飲食店に行ったときには、何皿か注文して、それを皆で突っついて食べることがよくありますが、私は好きではありません。というのは、日本で出される料理は量が少ないからです。フランス料理にしてもボリュームがない。そんなのを分け合って食べたら、食べた気にならない...。


この星付きレストランでの昼食では、アミューズは人数分出て来たし、互いの料理を食べたので、たくさんの料理を味わえて楽しかったです。2つのコースで出された料理をお見せします。


◆ 47ユーロの平日ランチコースの料理4品

前菜は、スモーク・アンチョビが入ったトマトサラダ。



色々なトマトのスライスがありました。

上に乗っていたのは、スペイン料理にあるガスパチョという冷製スープをシャーベット。これがとても美味しい。アイスクリーマーで作れば良いのでしょうから、いつか作ってみたくなりました。


メイン料理は、Tapilla de cochon ibériqueと書いてありました。イベリア豚だとは分かるのですが、tapillaとはなに? これば部位を示すスペイン語らしくて、ここの部分、つまりお尻のあたりの肉らしい。



スペインの豚肉が出て来ると、いつもおいしいと感じます。


チーズは、少し変わった形で出されました。



Piquillos farcis au fromage fraisという名前が付いていました。piquillosとは、ピキーリョというスペインの赤ピーマンのことらしい。フレッシュチーズをそれで巻いていました。25年もののバルサミコ酢を使っているとのこと。

ただ切り分けたチーズは家で食べているのですから、こういうのがレストランで食べるときには嬉しいですね。


デザートは、ネクタリンと呼ぶ桃とルバーブに、ヨーグルトのジェラート。



この葉っぱは何なのだろう? このレストランでは、色々と変わった野菜を作っている近郊の農家と契約しているらしくて、ファームの名前もメニューに書いてありました。



26ユーロの平日ランチコースの料理3品

お任せ料理で、お品書きには料理の名前は書いてありませんでした。お給仕の人が口頭で教えてくれたのですが、忘れてしまった...。それで、簡単に写真だけ入れます。

まず、前菜。



メインは魚料理。



お高いコースと同じように、ジャガイモで作ったワッフルが紙袋に入って付いてきました。ジャガイモのピューレで作ったのかな。軽くて食べやすかったです。

最近は紙袋で出すのが流行っているみたい。別のレストランでは、パンをカゴには入れないで、紙袋に入れて出してきたところがありました。変わっていて美味しいパンだったら、そのままお持ち帰りができてしまうから便利。


そしてデザート。マドレーヌを添えて、ストローで飲むようになっていたので、フランボワーズのスムージーかな。



お通しのアミューズブーシュやお菓子があったし、一緒に行った友人の料理も味見したので、私には十分なボリュームの料理だったのですが、改めて写真を眺めると、やはり47ユーロのコースで出された料理とは差がありますね。でも、素材が1つ1つ活かされていて、お味は非常によかったです。


コーヒー

デザートの他に出されるお菓子です。



ここのシェフはよほど木でできた四角いトレーがお好きらしい。やたらに日本的、あるいは東南アジア的ですよね?

コーヒーはオプション。スプーンの上にはチョコレート。



お勘定するときに見たら、コーヒーはサービスしてあって、お勘定には入っていませんでした。


ここには外の席もあるのですが、寒いせいか誰も使っていませんでした。この先に中庭のようなところがあるので、腹ごなしに少し散歩。

コーヒーを飲んでいたとき、このテラスに猫の姿が見えました。お給仕の人がドアを開けて少しだけ外に出て戻ってきていました。猫を追い払ったのかと思って聞いてみたら、何か食べ物をあげたのだそう。

ある日テラスに姿を見せたこの猫は、飼い主がいなかったので、従業員の人が面倒を見てあげているとのこと。



フランスの衛生基準は非常に厳しいので、飲食店でペットを飼ったら保健所から文句をつけられるのではないかと心配になりますが、猫ちゃん、良いお家がみつかって良かったね。

黒猫はフランスでは嫌われるらしいのです。少し前のニュースでは、生まれた数匹の猫が全て黒猫だったので貰い手がいなくて困っていると話している人がいました。でも、ニュースで紹介されたので、全部ひきとられたのだそう。


このタイプの胃にもたれない料理を出すレストランが好き。以前にもこのレストランのことは書いていました:

1つ星レストランのお得なランチメニューで出された料理 2014/07/31 
3日間連続でランチメニューを食べ比べ: その1 2013/09/03

ところで、この日のお安い方の平日ランチは26ユーロ。写真アルバムを見たら、10年前に行ったときにメニューの写真をとっていて、そのときの平日ランチメニューのお値段に比べると2ユーロだけ値上がりしていたことになります。

高い方の平日ランチは8ユーロ値上がりしていました。安いメニューもあるように努力しているのでしょうね。

これだけ洗練された料理を出すレストランなのに、3,500円くらいで食事できてしまうのは嬉しいです。家の近くにあったら、もっと頻繁に行くのに...。

日本のフレンチだと、高~いお値段を出しても、お腹がいっぱいになるほどには食べられないので、行く張り合いがでません。でも、日本の友人たち、私がいるとフランス料理店に行きたがるのです...。


この日に選んだ白ワインについて、次回に書きました:
ブルゴーニュ白ワイン「マコン・ミリー・ラマルティーヌ」



ブログ内リンク:
西洋皿は、ひたすら四角くなる・・・ 2006/02/17
★ 目次: フランスの日本食ブーム

外部リンク:
ミズゴケは生活に身近な実用的価値の高い苔
観る、知る、食べる!「苔」の魅力
☆ Wikipedia: ミズゴケ属 » Sphaigne
苔料理専門店とハノイの亀


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2017/09/14
今まで気にしたことがなかったのですが、今年はとても気に入ったフルーツがありました。

mirabelleミラベル)という西洋スモモです。

いかにもフランス語と感じさせる単語。日本語訳があるのではないかと調べたのですが、ミラベルと呼ぶしかないみたいでした。英語でもmirabelle plumと呼ぶようです。

少し前に友人が作ってくれたミラベルのタルトが素晴らしく美味しいと感激したので、短い間に2度作ってもらっていました。




前回に書いた「ブドウ収穫をしている人たちのために、ワイン農家が用意していた料理」で書いた農家が作っていたのはミラベルを使ったクラフティーでした。

クラフティーなら、私はサクランボのシーズンにはよく作っています。ミラベルでも作れるならと、この後さっそく作りました。簡単に作れて美味しい♪

ミラベルが余ったのでジャムを作ろうかと思うと友人に相談したら、ジャムの中でもミラベルのは最高なのだと言われたので、これまた作ってしまった。


ミラベル・ジャムのレシピ

サクランボで作る私のクラフティーのレシピでは、種は取り除かないので、ミラベルもそのまま入れました。ですので、クラフティーを作るのは簡単だったのですが、ミラベルのジャムでは種を取り除く作業に時間がかなりました。でも、小さな種が入っている果物をこすのに比べたらずっと楽でした。

作った写真は撮らなかったので、使ったレシピの紹介に入っている画像はこちらでご覧ください

材料:
  • ミラベル 1キロ
  • グラニュー糖 500~750グラム(甘くしたくない場合は少し減らす)
  • レモン 1個

作り方:
  1. ミラベルは洗ってから種を抜き、砂糖とレモン汁を入れてかき混ぜ、冷蔵庫で一晩寝かせる(12時間以上)。
  2. 翌日、鍋に入れて再びかき混ぜ、煮る。灰汁が出てきたら取り除く。煮ている時には、かき混ぜて焦げないようにする。沸騰してから20分くらいでジャムになる。
普通にジャムを作る時は、果物と砂糖の割合は1対1。でもミラベルは果実のままでもかなり甘いので、レシピの砂糖の分量は控えめにします。確かに、フルーツで作るジャムの中で一番美味しいと言われたのも理解できると思うおいしさに出来上がりました。


ミラベルは日本では手に入りにくい?

フランスでのミラベルの産地として有名なのはロレーヌ地方なのだそう。ドイツに近くて、アルザス地方に隣接している地域です。こういう感じのフルーツだと南仏で生産されるイメージがあるのですが、そんなに日照が良くなくても育つのかな?...

ミラベルは、日本で生産して売っているものは市販されていないような感じがしました。日本で農業をしている友人にミラベルの木を植えて育ててみたら? と言いたくなって調べてみたら、苗は日本でも売っていました。でも、お高い...。




ミラベルは気にしたことがなかった

フランスにはプラムの類いが色々あるので、名前をちゃんと覚えていなくて、ミラベルに注目したことがなかったらしい。それと、ミラベルは出回る期間は短いそうなので、売っているフルーツを見かけることが少なかったかもしれない。

今まで「mirabelle(ミラベル)」と聞くと、アルコール度が高い果実酒を思い浮かべていました。

自家製でミラベルのブランデーを作っている人も多いので、馴染みのある名前。

梅酒のように作るわけなので、ミラベルは甘味がないプラムなのだろうという印象を持っていました。

ところが、このフルーツは酸っぱさが全くなくて、とても甘いのです。

もっと早くからお気に入りにしたかった...。先日行った朝市で農家直売のミラベルを買ったときには、これが最後で、もうシーズンは終わりだと言われたのでした。

ミラベルをジャムにすれば数年でも保存しておけるそうなので、もっと作っておきたかった...。





  


ブログ内リンク:
サクランボのクラフティー 2005/06/21
アプリコットは皮をむかないでデザートを作るのか? 2006/08/11
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
フランスの万能フルーツ!初秋の果実「ミラベル」 とは?
Confiture de mirabelles... l'or des lorrains !!!
Recettes à base de mirabelles
☆ Wikipédia: Mirabelle » Mirabelle de Lorraine


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2017/09/13
前回に書いた「ブドウ収穫期に行ったワイン農家」で、買ったワインを車に積み込むために中庭に出たとき、向かいの建物から良い匂いがしてきていました。

奥さまの姿が見えるので、ご挨拶。ついでに、何をしているのかも見学。

ブドウを収穫してくれている人たちのために昼食の用意をしていたのでした。きつい労働で頑張ってもらうには、美味しいものをたくさん食べさせることが必要です。


料理を見せてもらう



大きな鍋なので、わぁ~、わぁ~と褒めたら、鍋を開けて見せてくれました。

20人分の料理なのですって。



Purée saucisseという庶民的な料理かな。ソーセージと、ジャガイモのピューレらしきものが見えます。


明日はクスクス

翌日はクスクスなのだそう。

クスクスとは、こういう料理です ↓

クスクスを食べに行った日のこと: (1) クスクスという料理 2008/09/16

クスクスはボリュームがあるけれど、消化が良いので私は大好き。北アフリカの料理なのですが、フランスではよく食べます。日本だったらカレーライスの感じ。

先日、近所の友人が知り合いの農家から買った小鳩を鍋で蒸し焼きをする料理を作ったとき、ソースが残っていたし、焼肉にできるラム肉などの肉類もあったし、有効期限がきれそうなヒヨコ豆の瓶詰を見つけたところだったので、なんちゃってクスクスを作ったのですが、かなり美味しくできたのでした。

レシピを見たら、ソースは肉を煮た汁を使うらしいと分かったので作りたくなったのでした。鳩を土鍋で調理した残りのソースに、ズッキーニやニンジンを入れて煮て、スムールは私が得意料理にしているタブレと同じように簡単に加熱できるものを使うという横着料理。

本物とは少し違うと言われそうだけれど、全く悪くない♪ という感じにできたので、これも私の得意料理にしてしまおうかと思ったほどだったのでした。

このワイン農家のキッチンにあったのは明日のメイン料理を作っていた鍋だとしたら、今日は何を出すのか聞きたくなったのですが、遠慮しました。


チーズとデザート

キッチンでは、チーズやデザートの用意が見えました。

チーズもたくさん出すのですね。




プルーン(セイヨウスモモ)デザートは手作りでおいしそう。

シーズンのセイヨウスモモを使った3種類。
マダムたちの腕の見せ所でしょうね。



アルミフォイルを剥がして見せてくれたのは、ミラベルのクラフティでした。



今まで気にしていなかったミラベルという西洋スモモが、今年はとても気に入ってしまいました。ミラベルについて次回に書きます。

続き:
ミラベルというフルーツが気に入った

 【楽天市場】人気の銘醸ワインが勢揃い!ブルゴーニュ特集 

ブログ内リンク:
★ 目次: ドメーヌやワイナリーの訪問記
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ シリーズ記事: 硬質小麦の粗びき粉 / 2012年
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
☆ Wikipedia: セイヨウスモモ


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2017/09/08
枝豆をフランス人に喜んでもらう方法」で、フランス人は枝豆の皮を剥くのを面倒がるらしいと書いたのですが、考えてみると、フランスにだって自分で食べなければならないものがありました。

この野菜も、枝豆同様に私は大好き。


◆ アーティチョーク(朝鮮アザミ)の食べ方

フランスでは、シーズンになると、こういう丸ごとのをたくさん売っています。北フランスのブルターニュ地方産のが美味しいと思っています。



丸ごとのアーティチョークを買ったら、茹でて、1人1個をお皿にのせます。周りの花びらのようなガクの部分は手でむしって、つけ根に近い部分だけマヨネーズなどのソースに付けて食べていき、最後に残る芯はナイフとフォークで食べます。

アーティチョーク(朝鮮アザミ)は、日本では丸ごと売っていることは少ないのではないでしょうか? どういう風に食べるのかを見せている動画を入れておきます。アクセントから、カナダのフランス圏の人でしょうね。


Comment Manger des Artichauts | Ricardo Cuisine

かなりしっかり茹でたらしくて、最後に出てくる芯の部分(ハート)は手でちぎっていますね。ナイフで切りたくなる程度で、そんなには柔らかくはないのが私は好きですけれど。


食べない部分は捨てていくのでカスがたくさん出ます。食べ終わったときの皿の上には、食べ始めるときよりたくさんのっている。

それで、フランスではアーティチョークを「plat de pauvre(貧者の料理)」と呼ぶのだと聞いたことがあります。調べてみたら、ユーモリストのコリューシュが言ったジョークだそうです。

Les artichauts, c'est un vrai plat de pauvre. C'est le seul plat que quand t'as fini de manger, t'en as plus dans ton assiette que quand t'as commencé!
- Michel Colucci, dit Coluche de Michel Colucci, dit Coluche





アーティチョークの茹で方

私は普通の野菜と同様に塩を入れた水で茹でるのですが、レモンも使うのが本式のようでした。


Astuce de Pro : Préparer des artichauts entiers


コツは、アーティチョークを逆さまにして茹でることのようです。鍋にぎっしり入れれば、芯が上になった状態を保つことができますが、そうでないときはお皿を乗せたりして固定するとのこと。

上の動画のように中ぐらいのサイズだと、茹でる時間は15分くらいとのこと。途中で芯の方にある部分をはがして、茹であがったかどうかを試していますね。

茹で方として茎のところにレモンを付けるのは、色が変色しないためだと説明しているシェフもいて、その人はレモンを紐で縛ることはなく、レモン汁を付けているだけでした。


鍋で茹でるのしか知らなかったのですが、蒸す(15~20分)、ラップに包んで電子レンジで加熱(5分)、アルミフォイルに包んでオーブンで焼く(180度で1時間)などという方法もあるのだそうです。


Comment préparer et cuire l'artichaut

上の動画では、鍋で茹でるなら30分と言っていました。アーティチョークは加熱時間が難しいと思います。固いと食べられないので、加熱しすぎた方が無難かもしれない。



ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
Cuisson des artichauts tout simplement par le chef JP Vigato
[どうやって食べるの?]アーティチョークの食べ方&絶品レシピ集


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2017/09/06
もう夏は終わったと感じるこの頃。それでも、冬のセーターを着こんだりしないですむ日もあります。昨日は、庭で夕食をできるほどの気温でした。

満月が出ていて、散らばった雲が面白い空に見とれました。写真を撮ったら真っ黒な空になっていたので、画像加工して雲が見えるようにしたのですが、不自然ですね。暗いときの写真は素人には難しい...。




フランスで育てた枝豆

私の家の一角にある野菜畑では、もう夏野菜は終わりかな、という感じ。少し前に枝豆の収穫を終えました。

枝豆が好きなのです。私の記憶の中では、枝豆は夏に結びついています。枝ごと、根っこもついている枝豆を母が買ってきて、それから豆を外しました。ふっくらしていて、ものすごく美味しい。いまの東京では、豆だけの袋入りしか見かけなくなりました。それで、土地があるフランスにいるときは枝豆を作りたくなるのです。


大人になってからは、ビールのおつまみで枝豆が気に入りました。豆を袋からプチュンと出すのに快感がある。ところが、フランス人には、豆だし作業が「面倒」というだけらしい。

食前酒のおつまみで私が作った枝豆を出したら、みんなは全く喜んでいないように見えるのでした。

そもそも、食べ方からして分からないみたい。皮は食べないのだと教えたら、まず鞘のスジを剥いて、それから豆を取り出そうとしているではありませんか! 押せば豆が出て来るのだと実演して見せたのですが、力を入れすぎると豆がつぶれてしまうと心配するのか、手つきが非常にぎこちない。いつも思うのですが、フランス人ってぶきっちょなのです。


枝豆は、マメを取り出してから料理に使うことにした

日本では定番のビールのおつまみとして出す枝豆だと喜ばれないのだろうと思って、台所で豆を取り出してから料理に使うことにしました。

今が旬のトマトで作ったサラダに枝豆を散らしたら、とても喜ばれました。赤と緑で彩りも良くなるし。

結局、フランス人はテーブルについたら、そのままカトラリーで食べられるものを好むのではないかと思いました。

彼らが調理するときは、例えばホワイトアスパラガスならきれいに皮を薄く切って捨てるという手間をかけるのですが、食べるときになったら、調理風のことをするのが嫌いなのではないかな?...

日本に来たフランスの友人に、日本らしい食べ物を味わわせようと思って、お好み焼きを提案したことがありました。どういう料理なのかと聞かれたので、テーブルの鉄板があって自分で料理するのだと説明したら、レストランに入ったのに自分で料理するのなんかしたくないと拒否されました。

フランス人でも、日本でお好み焼きを食べるのが好きという人もいるようですが、若い人たちではないかな...。でも、Wikipediaのフランス語版では「Okonomiyaki」という項目ができていて、写真もかなり豊富に入っています。ファンは多いのかもしれませんね。

ざっとスクロールして眺めてみたら、最もよく使われる具(11種類)の中には、七面鳥、キムチ、チーズなども入っているので驚きました。私自身、もう長いことお好み焼き屋さんに入ったことがないので知らないのですが、最近はチーズも入れてしまうのですか?!

Wikipediaの日本語ページ「お好み焼き」を見ると、広島風お好み焼きではチーズやキムチは定番の具と書いてありました。へぇ~。そういえば、広島のお好み焼きが東京でも流行ったことがあるような...。

こういうのだそうです ↓

広島風お好み焼き



日本に出張で行ったときには、必ず鉄板焼きを食べるというフランスの友人はいます。鉄板焼きレストランでアワビをご馳走になったことがありますが、確かに美味しかった。

Teppanyakiフランスでも、鉄板焼きレストランはかなり出来ています。

中国系の人たちがやっていることが多いと思う。

日本のとは違って、パフォーマンスがあって派手なのが海外に進出している鉄板焼きでしょうね。

一度だけ、フランスの中華料理屋に入ったら、鉄板焼きのテーブルがありました。日本のより鉄板がかなり薄い感じがして、これでは美味しくないだろうなと思った。

ともかく、鉄板焼きは調理人がお客の目の前で焼いてくれるのですよね....。

鉄板焼きはお好み焼きとは全く違うと思っていたのですが、お好み焼きでも調理してから出してくるところもあるらしい。お好み焼きを食べるなら、友人と向き合って座って、自分たちで焼かないとつまらない。と私は思うのだけれど...。


残りもの処分のための料理

ところで、私の枝豆。鞘から出すのは私にとって簡単なので、豆にした状態で料理を作ることにしました。

まず、トマトサラダに入れると、彩りも良くなり、枝豆は意外に美味しいと喜ばれました。

これで白いものを入れたら、イタリアの国旗になるとも言う。それなら、ゆで卵の白身でも入れれば良かった。

イタリアの国旗


枝豆が終わりになったので引っこ抜いたときには、別の料理に使ってみました。ビーフステーキの残りを処分するために作った、私が得意としている残り物料理。




まず、庭から小さなズッキーニをとってきて、刺身のツマのように切って水にさらして絞って皿に敷きました。

ズッキーニを生で食べるというのが気に入って刺身のツマにしていたのです、カルパッチョのような西洋料理にも合うことを発見して以来、よく作っています。


フランスで刺身を作るとき、ツマはズッキーニで作る! 2007/08/21

これの上に、ステーキを包丁で少し叩き、薄切りにして、いつも作り置きしている「日本らしい味を出すのに便利な焼肉のタレのレシピ」をかけ、その上に枝豆をちらしました。庭に生えている緑と紫色のシソの千切りをちらす。このタレのレシピをブログで書いたら、ゴマ油を入れると良いと教えていただいたので、上から少しゴマ油をかけてみる。

それでは物足りないかなと思って、ニンニクをスライスしてゴマ油でこんがりと焼いてのせました。ごま油の味をフランス人は知らないので、変に思うかと思い、いりゴマをまぶして出来上がり。

言わなかったら、あり合わせの材料で作った料理だとは分からないのではないかな?...

でも、私は自分が作る残り物料理を「Tout doit disparaître」の料理と呼んでいます。バーゲンセールをしている店のショーウインドーに張った紙によく書いてある文句。「全て消えなくてはならない」という意味なので、私が使う残り物の食材と同じ!






ここまで書いてきてから気がつきました。枝豆は皮を剥いて食べるのがフランス人に嫌われるのかと思ったのですが、フランスにも、そういう手間をかけないと食べられない家庭料理があったのでした。

続き:
丸ごとのアーティチョークの茹で方と食べ方



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2017/08/24
子どもの頃に読む外国の本では、フランスのものは殆ど読まなかったのですが、高校生くらいになったらスタンダールが気に入りました。

心理描写が素晴らしい。恋の駆け引きは見事なのですが、実際のスタンダールは不細工な男性で、自らの恋愛では成功していなかったのだ、と書いてあるのを読んだことがあります。

Stendhal par Ducis


囚人にチョコレートを差し入れする?

20歳のときに東南アジアに長期滞在する旅行に出たとき、1冊だけ持っていった本は『パルムの僧院(La Chartreuse de Parme)』でした。

  

日本語の題名では「僧院」としてしまっていますが、フランス各地を旅行するようになってから、原題のChartreuse(シャルトルーズ)が、カルトジオ会の修道院であることを知りました。カルトジオ会の創設者であるケルンのブルーノ(Bruno le Chartreux)の生き方も、フランスでシャルトルーズの何でもない修道院を見学したときに案内してくれた修道女の話しに感激した思い出があります。

『パルムの僧院』を一冊だけ持って私が滞在したのはフィリピン。当時は非常に治安が悪かったので、住んだ家がある住宅地には塀の囲いがあり、兵隊さんのような管理人が門を守っていました。1人では外を歩くなと言われていたので、たぶん時間潰しに本をむさぼるように読んだのだと思う。

この小説の中で、つまらないことに引っかかっていました。未だに覚えているのも不思議。

主人公のファブリスは殺人を犯してファルネーゼ塔に幽閉されるのですが、監獄長官の娘クレリヤはファブリスに好意を抱き、毒殺の恐れがあるので出された食事は絶対に食べてはいけない、と警告します。それで彼女は差し入れするのですが、持っていったものはパンとチョコレート。

この小説だったかの記憶は薄らいでいるので調べてみたら、19章に登場する場面のようです。

こういう場合にチョコレートの差し入れをするというのが珍しいと思ったのです。日本だったら、梅干しが入ったおむすびかな?..


見舞いにオレンジを持っていってあげる習慣

フランスでは、囚人に会いに行くとき(あるいは病人の見舞いで)、オレンジを持っていくという習慣があると、後になって聞きました。これも奇妙なので理由を聞いたら、オレンジが珍しくて高級な果物だった時代の名残りなのだろうと言われました。

今はインターネットで何でも調べることができるので検索してみました。フランス人も不思議に思うらしくて、たくさん記事がヒットしました。

なぜオレンジを持って行くのかの説明が見つかりました。

オレンジにはビタミンが多く含まれているので、壊血病の予防になる。それに、オレンジは日持ちが良い。

でも、囚人に持っていってあげるフルーツなら、リンゴなどでも良いではないですか?
それなのに、なぜオレンジ?

1872年のことだそうです。「Père la pudeur(わいせつ罪おじさん、と訳せば良い?)」とあだ名を持つ、弁護士かつ政治家のRené Bérengerが、若い女性(Sarah Brownと呼ばれていた)が舞踏会でみだらな行為をしたとして起訴したのが発端だそうです。

こういう人でした。ほんと、怖そうな顔をしていらっしゃる...。

René Bérenger en 1910


Sarah Brownの告訴は大きな事件として騒がれ、それに抗議する目的でRaoul Ponchon(1848~1937年)という作家が2行のオードを書いた。

もしも貴女が投獄されたら、日曜日にはオレンジを持って行ってあげるからね、ということ。そこからオレンジを持っていくという言い方がフランスで定着したようです。

O! Sarah Brown! Si l'on t'emprisonne pauvre ange,
Le dimanche j’irai t’apporter des oranges...

このオードで、投獄された彼女に持って行ってあげるのが、なぜオレンジなのかが分かります。1行目が「可愛そうな天使」として文章が終わっている。天使のange(アンジュ)とオレンジのoranges(オランジュ)で韻を踏んでいるわけです。

リンゴのpommes(ポンム)ではダメなのでした! チョコレートを持っていくのもダメ。チョコレートはchocolat(ショコラ)なので、全く韻を踏まない。


これでオレンジの問題は解決したとしましょう。
では、チョコレートを差し入れした『パルムの僧院』の意味は?


チョコレートを食べているとサバイバルできる

日本のニュースサイトを見ていたら、チョコレートの話しにぶつかりました。北アルプスで遭難した高齢の男性が、水を飲むほか、持っていたチョコレート小分けにして食べながら救助を待ち、1週間生き延びて無事に発見されたという記事。

チョコレートが非常食に向いている理由は、まずチョコレートは高カロリーであること。

日本の2大量販板チョコは、ロッテのガーナミルクチョコと、明治のミルクチョコなのだそう。


この2つは、いずれも1枚が50グラムで、179キロカロリーで、おにぎり1個分に相当するカロリーなのだそうです。

おにぎりよりチョコレートの方が日持ちする。これもオレンジと利点ですね。

しかも、チョコは小さくて、おむすびのようにはがさばらない。鎌倉時代や戦国時代には、干飯(ほしいい)を戦場に持って行ったと聞いたような...。コチコチのご飯など食べられるのかと思ったのですが、熱湯につけて柔らかくすると美味しく食べられてしまうらしい。さらに、かち栗というのも日本にはありましたね。


チョコはカロリーが高いだろうと私も思ったけれど、もう1つの理由が興味深かったです。

カカオに含まれるテオブロミンという成分には、気持ちを落ち着かせるリラックス効果があり、肉体的だけでなく、精神的な疲労も回復できるのだそうです。とすると、投獄されて落ち込んでいる人に差し入れするにも相応しいですね。

というわけで、サバイバルにはチョコが有効なのだと書いていた記事では、地震などの災害にも便利な非常食として勧めていました。

ただし、溶けやすいので、夏場には明治のマーブルチョコのように、糖衣タイプの溶けにくいチョコの方がいいかもしれないとのこと。

マーブルチョコという名前は聞いた気はするのですが、どんなチョコなの?


こういう加工商品だと、カカオの分量も少ないでしょうから、サバイバル効果があるのかな?... と思ってしまいますけど...。


チョコレートの消費量と売れているメーカー

チョコのことを調べていたらデータが出てきたので、メモしておきます。

日本チョコレート・ココア協会によると、日本人1人当たりのチョコの年間消費量は2.01キロ(2015年)なのだそう。

ヨーロッパ諸国の中で、チョコレートを最も食べるのはドイツとスイスがトップで、年間消費量は11キロ余りとなっていました。

フランスはそんなにはチョコレートは食べないそうで、年間7キロ弱。でも、日本の3倍以上ですね。

やはり、フランスでも、子どもの方がチョコをたくさん食べるようです。1日にどのくらい食べるかという数値は記事によって異なっていたのですが、子どもは1日当たり8.7グラム(あるいは11.9グラム)で、大人は4グラム(あるいは7.5グラム)という数字が出てきました。

フランス人の97%は週に1回はチョコレートを食べ、20%は毎日食べている、という調査結果もありました。そんなに食べるかな...。

フランスの友人の中に、1人だけチョコレートは嫌いという人がいるのですが、甘いものが好きな人なのになぜ? と言われていますので、チョコを食べたくないというのはフランスでは異常なことらしいのは確かだと思います。


フランスで最も多く食べられているというチョコレートは、こちらなのだそう。

第1位: Côte d’Or
第2位: Milka
第3位: Kinder


フランスにいても、日本にいても、チョコは余り食べない私なので、メーカーの名前も把握していません。スーパーで山積みされているMilka(ミルカ)を見慣れていたのですが、売り上げでは第2位でしたか。パッケージが目立つから印象に残っていたというだけの理由かな?...

ミルカのチョコについてはブログで書いてしまっていたのですけど...
モーブ色の乳牛 2017/03/01

1位になっているメーカーの「Côte d’Or(コート・ドール)」とは、ブルゴーニュ地方で高級ワインが生産されている県の名前です。そうしたら、見かけたときにマークしていても良かったのに、気が付いたことがありませんでした。画像を見たら、スーパーで見かけているな、と思う程度。


それをフランス人に話したら、あのコート・ドールはブルゴーニュとは無関係なのだと教えられました。チョコのパッケージには必ず象の絵が入っているでしょう? と言う。

そんなのは全く知らなかったのですが、このマークなんですね。確かに、ワインのコート・ドールとは無関係そう...。

Côte d'Or (chocolat)

調べてみたら、このブランドはベルギーなのでした。
アフリカ西部ギニア湾周辺にあった英国の植民地 Côte-de-l'Or(英領ゴールド・コースト)から命名された社名のようです。この地域ではカカオの生産が盛んだったとのっこと。

この商品の日本輸入代理店のサイトでは、こんな風に紹介していました:

濃厚なカカオ感と芳醇な口溶けとアロマを味わえる「コートドール」は19世紀後期、チョコレートの本場ベルギーで誕生しました。
職人が理想のカカオ豆を追求し、到達した場所が西アフリカ「黄金海岸」。
その地名をブランド名に、アフリカの象徴である純白の象をシンボルにして、高級チョコレートを人生としてきたベルギー国民に感動を呼び起こしました。
「コートドール」は発売以来、世界中で130年以上愛され続けています。


チョコのコート・ドールはアフリカに関係していると教えてくれたのは、チョコは嫌いという友人です。買うこともないチョコなのに、なぜマークのことを知っているの?...

それにしても、フランスにも、日本にも、物知りの友だちがたくさんいて、疑問を持ったときに聞くと教えもらっています。このブログでも、コメントで色々教えていただいています♪ ど、どうしてご存知なの~?! と叫びたくのですが、私が何も知らないだけなんだ、と素直に認めなければいけない... とは思っているのです...。

疑問だけは次々と浮かんでくる私。カカオには関係がない寒い国のスイスやベルギーでチョコレートがたくさん製造されるというのは、どういう理由なのかな?... ヨーロッのアフリカ支配と植民地との関係?....


ところで、フランス売り上げベスト3にあったチョコレート・メーカーの国籍は、第1位はベルギー、第2位はドイツ、第3位はイタリア(Kinderというのはドイツ語で子どものことなのだけれど)でした。フランスはチョコレート製造が苦手なのでしょうかね?...

フランスのケーキ屋さんが自家製で作っているチョコレートは、非常に(!)高価なのですが、これを食べてしまうと大量生産のものはチョコレートとは呼びたくなくなるほど美味しいのですけど...。



ブログ内リンク:
★ 目次: 文学者・哲学者、映画・ドキュメンタリー
エスカルゴの形をしたチョコレート 2015/03/26
公立高校の敷地内にある城を見学 2013/08/28

外部ンク:

Pourquoi apporte-t-on des oranges aux prisonniers ?
Aller visiter (quelqu'un) en prison ou à l'hôpital.
遭難1週間を救った 「チョコ」が非常食に最適な3つの理由
Les Français ont avalé 400.000 tonnes de chocolat en 2015
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2017/08/15
夏休みの時期の今は、親戚の人たちが泊まりに来ている家が多くて、田舎の人口は激増しているはず。つい最近は娘さん夫婦が来ていた友人の家には、今度は奥さんの弟一家が1カ月くらい滞在中。

Petanqueその家族が全員でやって来て、ペタンクをしようと誘いました。私の家を出たところに、土が固くてやりにくいのだけれど、ペタンクができる広場があるのです。

とりあえず食前酒を出しておしゃべり。

ゲームを終えてから、また食前酒。

帰り際に、友人が私の耳元で、明日は家に来て食事をするように、とささやきました。他の人には言ってはダメよ、と言う。

そんな風に内緒話をするのは変。何なの? 誰か先がない病気にでもなっているの? でも、誕生日という言葉も聞こえたので、誰かの誕生パーティーを本人に内緒で開くということなのかな、と思いました。


7人の食事で、どのくらいの鴨肉を用意するか?

翌日の昼、友人の家に行って挨拶を始めたら、弟さんだけ最後に登場しました。それで、みんなが「お誕生日おめでとう~!」とやりました。誕生日は弟さんでしたか。彼には何か用事を与えて、後から来るようにしていたのかな。

おつまみをつまみながらシャンパンを飲む。この食前酒タイムが長々と続くのが私は苦手。出されたものを食べていると、お腹がいっぱいになって、肝心の料理が食べられなくなってしまう。だからと言って食べないでいると、お腹がすいて堪らない。

昼食のメイン料理は、鴨肉のマグレ(magret)を用意したのだそう。彼は南西部出身なので、鴨やガチョウが郷土料理でよく使われる食材なのです。


肉屋に行って、7人での食事だと言ったら、マグレを3枚買うようにと勧められたのだそう。

友人が5枚買うと言ったら、肉屋さんは「7人なら3枚で十分だ」と言い張るので、「でも、5枚欲しいんだ!」と、ちょっとした言い争いになったのだと話します。

肉屋さんとしては、たくさん買ってくれた方が嬉しいはずなのに不思議。でも、フランスには、どこかで学んだ通りにしようとする頑固な店員さんがいるのですね。

先日にブログで書いたように、私が魚屋で丸ごとの魚を買ったとき、尾ひれは切り落とさないでと頑張ったのに、切った方が食べやすいのだと魚屋さんに言い張られてしまっていました。

それを書いた日記:
美味しそうに見える魚の姿は? 2017/08/03

お客が買いたいと言っているのに、なんで店の人が反対するんだ! と、マグレを5枚買いたかった友人と意気投合。

とはいえ、店員にはお客の方が勝ちます。友人もマグレを5枚買って来たそうです。

それにしても、7人で食べるのにマグレを5枚用意するのは多すぎない? マグレは1枚400グラムとして、5枚だったら2キロになります。

フランスの食事では、前菜、チーズ、デザートもあるのですから、私だって3枚で十分だと思う。少なくとも、その日に食卓を囲んだ7人の中に入っていた13歳の女の子と私は、そんなにたくさんは食べないはずですから。

日本では肉をそんなに食べないだろうと思って、鴨のマグレのレシピを探して眺めてみました。

下にリンクする日本のサイトにあったレシピでは、200グラムが3人分ということになっていました。とすると、5枚のマグレを用意したら、30人分ですよ~!

☆ レシピ: 鴨のロースト(マグレカナール)

私は余り食べないので、友人の家で数人で食事をするときに、「これだけ食べるものがあったら、日本人観光客ならバス1台分になるだろうね」と冗談を言う友人がいたのですが、本当にそうなんだ...。

フランスのサイトにあるレシピでは、マグレ1枚が2人分というのが一般的なようで、1人当たり1枚というのもありました。私も、普通に用意するときは、2人で1枚というのを目安にしているな...。


鴨のマグレ料理は失敗だったけれど、2キロは平らげてしまった

食前酒は長々と続いていたので、もう昼食にしてくれないかなと思っていたら、ようやく招待した家の夫妻が台所に入りました。

フランスでは、来客があったときにご主人が料理をするケースがよくあるのですが、この家では見た記憶が余りありません。でも、この日はご主人が料理をすることになっていたらしい。

ご主人をキッチンに残して食前酒のテーブルに戻ってきていた奥さんの方は、やはり気がかりらしい。途中で偵察に行ったら、「マグレを2度焼きするなんて~!」という非難の声が聞こえる。

また戻ってきてシャンパンを飲んでいると、キッチンで皿が床に落ちて割れたらしい大きな音が聞こえてくる。やっぱり、料理が得意なわけではないのでは?... 13歳の女の子が、かいがいしくお手伝いしていたみたいなのですけど。

そんなに大変そうな料理を作っているようではなかったのですが、かなり待たされました。食卓に移ったのは、午後3時ころ。



出てきたのは、1人ひとりに盛り分けた料理。努力のあとは見える。でも、鴨肉は完全に火を通しずぎ出すね...。

野生キノコのジロルとモリーユを入れているという豪華版。ソテーしたリンゴとジャガイモも添えられていました。マグレには、イチジクなどの甘味のある果実のソテーが合うのですが、リンゴというのは初めて見ました。悪くはない...。

この皿では足りなかった人たちはお代わりをしていました。誕生日をしてもらった男性は、かなりの細身なのですが、相当な大食漢だったのでした。2回目のサービスでは、もっとボリュームがある盛り付けでした。マグレを5枚というのは、全く多すぎるということはなかったですね。6枚でも全部なくなってしまったかもしれない。

デザートは誕生日らしいケーキが用意されていました。



近所のパン屋さんに注文して作らせたのだそうですが、なかなか美味しかったです。なぜ2個になっていたのかは不思議...。


ジアンのコレクション

食事の間に、この家がコレクションをしている陶器のジアンの話しになって、珍しい収集品を見せてもらいました。



真ん中にある①を付けた皿がデザインの下絵。こういうのは普通はデザインが決まったら割ってしまうものなので、希少価値があるのだそうです。

19世紀から20世紀まで、同じモチーフなのだけれど、多少の変化があります。初めにはあった鳥が、最後の④ではいなくなっている。

ジアンの陶器は、裏側を見ると製造年月が分かるようになっているとのこと。



ファイアンスのジアンGien)は、パリから北に150キロくらいのところにあるGien(ジアン)という名の町に工房があります。1821年に、イギリス人のトーマス・ホール氏が創設しています。

ファイアンス焼きの陶器工房ジアンの商品を検索


漢字ゲームで盛り上がる

食後には、食卓のテーブルで4人がブロットというトランプゲームを始めたのですが、私はルールを知らないのでパス。それで、他のジアンのコレクションも見せてもらって、色々説明を聞きました。

その後は、食卓の一角で13歳の女の子を相手に、漢字遊びをしました。

何年も前に、近所の小学校の先生をしている人から、日本についての授業をしてくれと頼まれて、漢字をプリントアウトした紙を持って学校に行って教えたことがありました。子どもたちは面白がって、1時間くらいの授業でかなり学んでしまうので驚いたことがあったのです。

ワープロ、さらにパソコンで文字をタイプするようになってから、私は全く手で文字をうまく書けないのが困る。でも、「川」は流れる水の絵、「山」は峰が3つある... などからスタート。

木、林、森と書いて、これが何だか分かる? というゲームを始める。トランプの勝負がついたので、大人も面白がって加わってきたのですが、分からないのですね。「木」は人間のことかと聞いてきました。「木」の文字の上の方に葉が茂っているように書き加えたら、女の子がずばり正解。

すると、大人が「森」を当てる。ところが、「林」が出てこない。フランス語だと、林は森より小さいという感覚がないのかな?...

一、二、三、四、五と書いて、何だか分かるかというのも、1から3までは簡単に答えるかと思ったら回答が出てこない。難しいのかな?...

日と月も教えて、十月十日がなんであるかも教えました。女の子が「四月三日」と書いて、3月4日のことでしょう?と聞いてくる。ごめん、私は教え方が下手! フランス語とは逆なのだというのを説明していなかった。

女の子はいたく気に入った様子。私が紙に書いた漢字の横にフランス語訳を書き込んでいました。さらに別の紙に一覧表まで作っている。学校の成績が悪いと聞いていたのですが、良い生徒ではないですか?!


日本語を教えて、自分が日本語をよく知っていないのを自覚する

日と月を一緒にした「明」が明るいというのは分かりやすいだろうと思ったのだけれど、反対語の「暗」がなぜ日と音なのか知らないので、「明」は教えませんでした。

調べてみたら、こういうことでした:
「暗」という漢字の意味・成り立ち・読み方・画数・部首を学習


女の子が自分の名前を日本語でどう書くのか聞いてきたので、「オセアンヌ」と書きました。それを見て、ボールペンで腕に移し書きして、「こういう文字を持っているのは私だけ♪ 」などと喜んでいる。ひところ、このファーストネームを子どもに付けるのが流行ったので、学校には何人も同じ名前の子がいるのではないかな。

かなり上手に書いたのでした。私の下手な片仮名より美しく見える...。

そんなに日本語で書いた自分の名前が気に入ったのならど、翌日には、海を描いた浮世絵の下に「オセアンヌ」と書いたものを印刷したTシャツを彼女のために作りました。ひところよく遊んだので、アイロンプリント用紙が余っていたし、少し前に箪笥を整理していたら、使わなかった白いTシャツが出てきたからです。

絵を海にしたのは、オセアンヌというファーストネームは「海洋の」という意味があるからです。

何の絵にしようかと迷ったのですが、フランスでもよく知られている葛飾北斎の「神奈川沖浪裏(冨嶽三十六景)」は、危険にさらされているようで子どもには相応しくないと思ってボツ。穏やかな海に見える、歌川広重の「東海道五十三次・由井」を選びました。

葛飾北斎東海道五十三次

右の絵の下に彼女の名前を片仮名で書いて、プリントしました。印刷は左右反転でしないといけないのですが、しばらくアイロンプリントをしていなかったので、印刷設定の方法を忘れてしまっていた。


後日、オセアンヌちゃんにTシャツをプレゼントして、絵の下に書いてある文字が読めるでしょう? と言ったら、読めない。文字を教えたときは縦書きにしたのだけれど、Tシャツには絵に合わせて横書きにしたのがいけない?

これは読めると言って指さしたのは「セ」の文字。「セット♪」と言う。フランス語の数字の7のことです。

「そうよ~! セ♪」と私。

オセアンヌちゃんの方は、きょとんとしている。
それで、1つめは「オ」で、次が「セ」。だとしたら?... と続ける。やっと正解が出ました。

気がついたのは、後になってから。「セ」が「七」に見えて、数字の7がフランス語で「セット」という偶然だったわけではありませんか。英語でも7はセブンなんだな。なぜなのだろう?...

私は外国人に日本語を教えることなんかできません。フランス人だからといって、外国人に教えられるほど正しいフランス語を使っている人は少ないのと同じだけれど。

でも、私もちゃんと日本語を勉強しないと...。




ブログ内リンク:
★ 目次: フランスで食べる鳥肉と卵(鶏、鴨、ウズラ、鳩、卵など)
★ 目次: ホームパーティー いろいろ
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ
ジアン焼きのテーブルウェアをプレゼントされて... 2012/10/27
★ 目次: アンティーク、蚤の市などについて書いた記事

外部リンク:
Gien France ジアン日本公式サイト
☆ Wikipédia: Faïencerie de Gien
ジアン陶器の世界へ Musée de la Faïencerie de Gien
溜息こぼれるティータイム・老舗陶器ジアン Gien
Prénom Océane  signification, origine, fête
親子で学ぼう!漢字の成り立ち
漢字の成り立ち【象形・指事・会意・形声】まとめ
象形文字一覧
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2017/08/06
夏なのでイベントが目白押し。週末にはどこかで必ずやっていると感じるのはガレージセール。一般家庭のガラクタを売るという市です。友人たちは行って、つまりはそれを機会に落ち合って、会場にできている仮設ブースで一緒に一杯やるのが楽しいらしい。

少し前にまたガラクタ市に行こうと誘われましたが、断りました。タダでくれると言われても断りなくなる物を売っているので、もう飽き飽きしているのです。

ところが、ガラクタ市に行った友人たちから電話がかかってきました。大きなトマトを売っていたから、それでトマト・ファルシーを作ることにした。昼頃に私をピックアップするために立ち寄るから、良かったら来ないか、と言う。

デザートがないと言うので、私の手作りがあるので持って行くと提案しました。彼らの家の近所にはパン屋さんがあって、そこでケーキを売ってはずなのですが、私は美味しいと思わないと言ったことがあったので、それは買わないことにしてくれていたらしい。

パセリもいるかと聞いて、念のためにそれを持って行くことにしたのに、忘れてしまった...。


巨大なトマト!

食事をすることになった家に行ったら、「なに~、これ~!」と叫んでしまいました。友人たちも、こんなに大きなトマトは見たことがないので、面白がって買いたくなったらしい。



手前に置いたのは、普通サイズのトマトです。

それにしても、なんでガラクタ市でトマトを売っているの?! 近くに住んでいる高齢の男性が趣味で野菜を作っていて、その収穫物を売っていたらしい。

フランスのガラクタ市は、vide grenierといって、民家の屋根裏部屋に入っているものを出して空にするというは発想の命名なのですが、それでは野菜畑を空にするので、vide jardinではないですか?

田舎では家庭菜園を作っている人が多いのですが、今の時期はどの家でも食べきれないほどの野菜ができています。そういう家ではいくらでも親戚や知人に分けてあげるのですから、売るとなったら、このくらい珍しいものを作らないといけないのでしょうね。

巨大な4つのトマトは、1個が1キロのものが最も大きくて、他の3つはそれを少し下回って900グラムくらいだったのだそう。

トマト・ファルシーというのは、フランスでは非常にポピュラーな料理で、トマトのシーズンの夏にはよく作ります。大き目のトマトで作るのが定番なのですが、こんなに大きなトマトで作ったらどうなるの?! まるでシンデレラのお話しに出て来るカボチャの形ではないですか?!


トマト・ファルシーは超簡単料理

トマト・ファルシーをフランスで作るのは、この上なく簡単です。作る人が多いらしくて、肉屋さんではそれ用に下ごしらえした挽肉を売っています。


ロールキャベツを作れないので、テリーヌにしてしまう 2013/07/25

これは10年近く前に撮った写真なので、表示されている値段は今より安かったはず。ネットでちらりと調べたら、トマト・ファルシー用の挽肉は1キロ1,800円くらいで売られていました。

挽肉にはハーブや香辛料が入っているので、それをトマトに詰めてオーブンで焼けば良いだけの料理です。でも、この料理を日本で作ろうとしたら、挽肉に色々なものを混ぜ合わせる必要があるので、少し手間がかかるでしょうね。

ともかく、トマト・ファルシーは安上がりの家庭料理です。たまたま一緒に食事しようということになった時などだったら出せる料理だけれど、あらかじめ食事に招待するときに出す料理にはならないと思う。


トマト・ファルシーを作る

友人たちは、帰り道で詰め物用の挽肉を近所の店で買っていました。大きなトマト4個に対して、1キロの挽肉を買ったのだそうですが、ちょうど良い量でした。



作り方は人によって色々なのでしょうが、この時はくり抜いたトマトの部分をオーブン皿に入れて焼きました。




焼きあがるまでには1時間くらい必要だと、この料理を作り慣れている人が言う。

トマトが焼きあがるのを待ちながらクレマン・ド・ブルゴーニュを飲んで、ハムやパテなど色々な前菜を食べました。彼らの家の近くには美味しい惣菜を作る肉屋があって、挽肉を買ったときに仕入れたらしい。

トマトからは水分が出てくるので、少したったらオーブン皿に米を入れて煮ることにしていました。でも、このトマトは余り汁が出てこない。それで、1人が水を足せと声をかけました。

私は、水よりは白ワインを入れた方が良いのでは? と声をかける。少し前にブルゴーニュ南部に行ったとき、毎日気兼ねなく飲めるマコネの白ワインをたくさんプレゼントしていたので、それを使えば良いと思ったのです。

白ワインを入れた方が美味しいだろうということで、すぐに意見が一致して、それから米を入れていました。

本当に1時間くらい焼いていました。料理ができあがるまでの間に数種類の前菜を食べていたので、お腹がいっぱい。これで昼食は終わりにしても良いと思う状態に私はなったのですが、焼きあがったトマトが出てきました。


不気味なほど大きなトマトだったけれど、とても美味しかった♪

私はトマトは酸っぱいので苦手で、本当に完熟の市販のものか、家庭菜園で収穫したものしか好きではありません。自分でトマトを料理するときは、種を全部抜いています。

汁が流れ出ないほどだったので、身がしまったトマトだったのでしょうね。種もほとんどない。

トマト・ファルシーは、詰め物の表面がこんがり焦げたのが良いのですが、みごとに調理してくれました。

それにしても、でっかい!

米を食べるためにお玉が出てきたので、そこにテーブルに転がっていたスパークリングワインのコルクをのせて、トマトの大きさが分かる写真にしてみました。



一番小さなトマトを選んだ1人前の皿が、これです。



パセリを持っていこうと思ったのに忘れてしまったが残念。彩りにかけるな...。でも、素晴らしく美味しかったです♪ 詰め物にした挽肉の質が良かったというのもある。こんな大きなトマトだと、カボチャのように硬いのではないかと思ったのだけれど、そんなことは全くないのでした。


私は大きなトマトをとった人の分から少し分けてもらっただけで済ませたのですが、お腹はいっぱい。持っていったデザートを私はパスしたのですが、みんなはちゃんと食べていました。

食べ終わった1人が、Tシャツの上からお腹をさすって「1キロのトマトが入っている」なんて言う。ちょうど大きなトマトが丸ごと入っているみたいに膨らんだお腹だったのでした。

巨大トマトに大笑いしながら、楽しい午後を過ごしました。


ブログ内リンク:
トマト・ファルシのバリエーション料理 2015/08/12
ロールキャベツを作れないので、テリーヌにしてしまう 2013/07/25
フランスの野菜は大きすぎる・・・ 2007/08/14
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総目次: テーマおよび連続記事ピックアップ

外部リンク:
Recette de Tomates farcies facile et rapide
Tomates farcies à la chair à saucisse
☆ かんたんレシピ: トマト・ファルシー
☆ ル・クルーゼ レシピ: トマトのファルシ


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2017/08/02
フランスで和食に人気が出てきてからは、私が日本料理を作ることを期待されるので作らざるを得なくなりました。

寿司よりは刺身の方を好まれると分かってからは、下手に寿司を握ることはないと結論したので気が楽です。ちらし寿司などは、何でも良いからお腹をいっぱいにしたい若者の集まりならともかく、作る必要もない!

日本料理を出す食事会では、刺身の盛り合わせをメインにした献立にするのですが、生で食べられる魚介類は高価なので、人を招待するとお金がかかりすぎるのが難点。何しろ食べる量がすごいので、切るだけで良いマグロなどは1キロくらい買うことになるからです。

少量の2人前か、簡単な前菜として刺身を作ると、こんな感じ。

  

フランスの友人から、和食レストランを開くと良いのにとよく言われます。でも、招待されているから彼らは来てくれるけれど、値段を付けたら絶対に来てくれないのは明らかです。私が料理する労働は無視して、食材の原価だけで値段を付けても、ミシュランの星を持っているレストラン並みの料金にしないと採算がとれませんから。

それで、お腹にたまる日本料理の作り方を研究しようと思いました。

でも、食べることに対する執着がフランスの中でも例外的なブルゴーニュだと問題なのです...。

上手くできれば褒めちぎってくれて、何年も後になっても「あのときの料理は忘れられない」などと言ってくれますが、出来が悪いと遠慮なく貶すか、絶対に食べないという拒否反応があるのです。

礼儀正しい人は「お腹がいっぱいだから食べられない。ごめんね」などと言いますが、チーズを出すともりもり食べるのですから、お腹がいっぱいだったはずはないと分かる!

私が作る料理は、量が少なすぎるのが難点だ、などとも言ってきます。私としては、どう評価されるか分からない実験料理は、たくさんは作りたくないのです。量が少なければ、多少まずくても食べてくれますが、たくさん残ってしまったら非常にめげるではないですか?

料理のレパートリーを増やさねば、とは思うのですが、喜んでもらえる料理を作る実験を重ねなければなりません。


豚の角煮は嫌われた

少し前、豚肉のバラ肉で角煮を作ってみました。

作ってみようと思い立ったのは、この記事を書いたとき:


角煮の味を思い出させた豚バラ肉のコンフィ 2017/03/15

肉の脂身が多いのはフランス人に嫌われるのが分かっています。それで、脂っぽくない角煮だと強調している日本のレシピを探しだし、かなり時間をかけて角煮が出来上がりました。

日本人に食べてもらったら、「おいしい」と言われそうに出来上がりました。でも、フランス人たちには全く受けなかった。実験なので、ほんの少しの量にして、1人2口程度にしておいたので、いちおうは平らげてくれましたけれど。

食べ終わったら言われてしまった。
「これは二度と作る必要はないね」

自分でもそう思いながら食べていましたから、そんなことを言ってくれる必要はなかったのに! 私はフランスにいるときに醤油味を食べるのは好きではないので、日本料理が嬉しいなどとは思わないのだし。

やはり、フランス人たちとっての日本は魚を食べる国なので、海産物を使った日本料理が喜ばれるかな?... でも、もともと私は日本でも魚料理はめったに作らないし、海産物についての知識は全くないのです...。


Barヨーロピアンシーバス

朝市に新しく入った魚屋さんに行ったら、bar(バー)という魚を特売していました。3匹買えば10ユーロという張り紙がある。養殖ものではなくて、釣り竿で釣った天然ものだということを示す「bar de ligne」というアトラクティブな文字が見えました。

生で食べる海産物を買う気にはならない魚屋でしたが、スーパーに入っている魚屋よりはマシそうに見える。特に、この特売のバーという魚の目は新鮮そうに見えました。

1人か2人で1匹という感じの小さな魚でしたが、1匹あたり400円くらいというのは安い。それで、この魚で調理の実験をすることにしました。


Bar commun

一度、日本人とフランスのレストランに入ったとき、この魚の料理が出たので「海で捕れるスズキです」と説明したら、「スズキは淡水魚ですよ」と言われてしまったことがありました。

改めてbarを仏和辞典で調べてみたら、ニシウミスズキと訳されていたのですけど...。

Wikipediaでは、仏語ページのbarから、ヨーロピアンシーバスにリンクされていました。この呼び名を覚えておいた方が良いですね。何だか分からない名前で言った方が無難です!

この魚は、フランス国内でも統一されているわけではない。南仏ではloupと呼ばれます。loup(ルー)というのは、オオカミの意味で普通は使う言葉。何でも食べる魚だからの命名なのかな?...

プロヴァンスの貸別荘に滞在したとき、大きなヨーロピアンシーバスを買って、ただ普通にバーベキューにしたら非常に美味しかったのが忘れられません。


特売で買った3匹は、まず1匹で刺身を作って、酢醤油で食べてみました。食べられるけれど、美味しいわけではない。

それで、フランスのレシピを探してオーブンで焼く料理を作ってみたのですが、これが非常に美味しかったのでした。

この時、オーブンに入れる前の状態だけ写真に撮っていました。



あり合わせの野菜やハーブを入れて、オリーブオイルで焼けば良いので、簡単に出来てしまいした。

かなり美味しい♪

フランス人は余り作らない料理やエキゾチックな料理を作ると喜ばれるので、これを私のレパートリーにしようかと思いました。

後日、また練習しておくためにヨーロピアンシーバスを買って、同じように作ってみたのですが、これは大失敗!

調理する前に少し魚を塩でしめたのですが、それを洗い落とすのを忘れてしまったので、しょっぱくて食べられるものではない。しかも、野菜の入れ方を同じにしなかったせいで、味もよくない。

余りにも簡単な調理法だったので、再びレシピを確認することもなく、適当にやってしまったのがいけなかったのでした。

魚は少しだけ食べて、残りは捨てることにしました。家猫も食べてくれないので庭に皿を出しておいたら、野良猫が来たらしくて、きれいに頭の皮と骨が残っていました。フランスの猫でも、魚の食べ方を知っている子がいるのだな、と感心...。


また失敗しないように、1回目に参考にしたのだろうと思われるレシピをメモしておきます。

ヨーロピアンシーバスのオーブン焼き


材料:
  • ヨーロピアンシーバス 小さなもの2匹
  • 玉ねぎ 1個
  • ニンニク 1かけら
  • トマト 1個
  • エシャロット 1個
  • バター、オリーブオイル
  • レモン
  • パセリ、塩、コショウ
作り方:
  1. グラタン皿にオリーブオイルを塗ってから、玉ねぎの輪切りを敷き、それから魚をのせる。
  2. その上にレモンの輪切りをのせ、くし形切りにしたトマト、細かく切った残りの材料を入れ、最後に小さく切ったバターをのせる。
  3. オーブンに入れ、180度で20分くらい焼く。


失敗したときには、エシャロットやバターを入れ忘れていたようです。

レシピには忠実でない私なので、1回目に作って成功したときには、このレシピにないものも入れていました。庭にあるローズマリーとタイムを少しのせました。それから、白ワインも少々振りかけた。さらに、茹でたブロッコリーが残っていたので入れていました。


Couteauマテ貝

築地の魚市場に行くと、どうやって食べるのか想像もできない奇妙な海産物が色々売られています。魚屋さんがパリの魚市場に仕入れに行くときにトラックに乗せてもらって行ったことがあるのです、ランジスと言えば有名な市場なのに、いつも見かけている海産物しかないので驚きました。

フランスでも、たまには珍しい海産物を見かけます。

私はゲテモノが好きなのかな。気になっていた貝があります。

先日、スーパーの魚屋さんの前を通ったら売っていたので買ってみました。これで1,000円くらいだったので、実験しても良いかと思ったのです。



フランス語でCouteau(クートー)と呼ぶ貝です。どこかで見たときに名前を覚えていましたが、食べたことはなかったと思います。

名前をしっかり覚えたのは、クートーというのは「ナイフ」の意味があるからです。

棒みたいな変な貝です。



日本では見た記憶がないのですが、存在していて、マテガイと呼べば良いようです。

マテというのは「真手」で、両手のこと。殻の両側から足と水管を出しているのが、左右の手のように見えるから、とのことでした。カミソリガイ(剃刀貝)とも呼ぶようです。

売っていた魚屋の店員さんに、どうやって食べるのか聞いてみました。自分では食べたことがないけれど、お客さんが言っていたというレシピを教えてくれました。

よく洗ってから、フライパンにのせて、さっと加熱し、貝を開かせる。
それから、バターにニンニクとパセリのみじん切りを混ぜたものを貝に乗せて、オーブンで焼く。

つまり、エスカルゴの食べ方ではないですか?

刺身の具になるかと期待して買ったのですが、フランスでも生で食べるようではないし、日本でも生では食べないようでした。

マテガイは幾つかのレシピで試してみることにして、3分の1くらいの量を使い、貝の中身を取り出して、オリーブオイルで炒めて調味料を振りかけるというのをまずやってみました。

食べられるけれど、ゴムみたいで、ちっとも美味しくない!

残っている貝は、エスカルゴ風にしたり、日本のレシピを探してみようと思いました。ところが、その後の2日は、友人の家に招待されたり、レストランに行ったりしたので、貝は冷蔵庫に入ったままになってしまいました。

貝は日持ちしないでしょうから、つくだ煮にでもしておこうかと思ったのですが、美味しくなかったので、手間をかける気がしませんでした。

ようやく家で食べることになったので貝を取り出してみると、全部が開いている。つまり、死んでしまった? 臭い匂いはないので、まだ食べられたのかもしれない。

でも、フランスで生牡蠣の中毒で猛烈に苦しんだ人の話しを聞いているので、このマテガイを食べる気にはなりませんでした。まして、スーパーに入っている魚屋は全く信用していないので、始めから貝が生きていたのかどうかも怪しげですので。

貝が腐ると強烈に臭いでしょうから、ビニール袋に入れてしっかりと袋の口を閉じてからゴミ箱に捨てました。

捨てる前に眺めたら、この貝にはぎっしりと身がつまっていたので、かなりお安い食材なのだと分かりました。でも、美味しいわけではない! この貝は2度と買わないと決めたことを忘れないように、ブログにメモしておきます。

それでも気になったので、日本のサイトにあるマテガイのレシピを調べてみたら、色々ありました。加熱は短時間にすべきらしい。私の実験でゴムのような仕上がりだったのは、加熱し過ぎたからかもしれない。でも、さっと炒めただけだったと思うのだけれどな...。

マテガイは、日本の季語・歳時記では春なのだそう。春に食べるべきなのかな? ちなみに、私が買って実験したのは7月でした...。


ヨーロピアンシーバスの続き:
美味しそうに見える魚の姿は?


ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
ブルゴーニュで刺身の材料を仕入れるのは難しい  2015/07/09
★ 目次: フランスの日本食ブーム
★ シリーズ日記目次: フランス人にとっての米 2012/11/03
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
Recette de Bar au four
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2017/07/22
ブルゴーニュには有名な郷土料理が幾つもあるのですが、自分で作ろうと思ったことは全くありませんでした。

例えば、ブッフ・ブルギニョン(Bœuf bourguignon)という牛肉の赤ワイン煮込み。「ブルギニョン」というのが「ブルゴーニュ風」という意味です。

この料理は作る友人が多くて、それぞれが自分のレシピは最高だという自負を持っています。それで、彼らの聖域を侵さないために、ブルゴーニュの郷土料理は絶対に作らないことにしていたのです。

ブルゴーニュのB&B民宿に泊まったとき、夕食にブッフ・ブルギニョンが出されたことがありました。なんだ、これ?! と思ってしまうシロモノ。経営者は他に地方からブルゴーニュに移住して来た夫婦なのでした。レシピを知らなかったのか? 残り物を出してきたから肉がなかったのか?... ともかく、この料理は牛肉の煮込みのはずなのに、ほとんどスープという状態なのでした。

南仏料理のラタトゥイユというのは日本でも人気があるらしくて、何回か日本で食べたことがあるのですが、本場の「おいしい♪」と思う作り方にはほど遠いと思いました。何でもなさそうに思える料理なのですが、これは美味しいとうならせるには、コツがあるのですよね...。

そういう経験があるので、よそ者が知らない土地の郷土料理を作るのは邪道なのだ、と私は結論していたのです。

でも、1つだけ、例外として、作ってみたいと長年思っていたブルゴーニュの郷土料理がありました。


シュー皮で作るチーズ風味のグージェール

作ってみたいと思っていたブルゴーニュのスペシャリティは、食前酒のときに出される「グージェールgougère)」というおつまみです。

頻繁に付き合っている友人仲間では、グージェールを作る人がいないし、ブルゴーニュにある店で買っても美味しいとうならせるレベルのものは少ないからです。

1度くらい作る実験しても良いのではないかと思い立って、グージェールを作ってみることにしました。

きっかけは単純。直売農家で買っている美味しい卵が余っていて、賞味期限が過ぎないうちに使わないともったいない、と思ったからです。高級食材を使うわけではないので、失敗したら、捨ててしまって、2度と作らないことにすれば良いわけですから!

グージェールgougère)」は、見た目はシュークリームのようなものですが、チーズが入っていて、全く甘くはありません。これとよく合うお酒は白ワイン、シャンパン、クレマン。

レストランやレセプションで出されることもありますが、パン屋さんやケーキ屋さんでも売っています。でも、よく食べるせいなので、美味しいのと不味いのとの差を感じています。

シャブリのカフェで食べたグジェールについて書いた過去の記事 ↓


★ もうシャブリのブドウ畑には霜はおりない?
2013/06/02


グージェールはいつ誕生した?

グージェールは2口くらいで食べられるくらいの大きさなのが普通ですが、大型サイズも売っています。



クロンヌ(冠)と呼ぶ、大きな輪の形のもあり(こういう形に作ります)、それが昔には一般的なブルゴーニュのグージェールだった、という記述もありました。お上品に小さいサイズで作るよりは、大きく作ってしまった方が楽ですから、昔はそれが一般的だったかもしれないとも思います。

グージェールが何時どこで誕生したのかははっきりとはしていないようです。

ブルゴーニュであることは確か。その地方の中でも北で、パリ寄りにあるヨンヌ県で生まれたというのが有力なようです。白ワインのシャブリの産地ですので、グージェールとはよく合うはず。県内にあるFlogny-la-Chapelle村では、ここでグージェールが生まれたのだとして、毎年グージェール祭りを開催していました。

登場したのは19世紀始めと言われます。1571年の文献には「グージェール」という文字が記載されているのですが、これはデザートとして食べるものだったのだそう。としたら、シュークリームではないですか?

20世紀に入ってから、小さな形のグージェールが人気を呼んでフランス全土に広まったようです。

でも、このおつまみが最も普及しているのは、シャブリの産地、コート・ドール県のワイン産地、それからシャンパンの産地のように感じています。ブルゴーニュ南部出身の友人は、子どもの頃にグージェールは見かけていなかったと言っていました。


グージェールのおいしさを決めるのは、
  パリっと焼きあがっていて、上質のチーズを使っていること


表面がカリっと焼けているのが美味しいのですが、味は使っているチーズによっても決まると感じています。

店で売っているのは、原価を安くするために、グリュイエールやエメンタールなどのハードタイプのチーズが多いと感じます。でも、美味しいのはコンテチーズで作ったグージェールです。

チーズの味が薄いのもある。それで、買ってきて家で食べるときには、コンテチーズを小さく切ったものを差し込んでオーブンで軽く焼いてから食べています。

このグージェールというおつまみは、焼きたてのように暖かい方がずっと美味しいので、どっちみちオーブンで焼き直すのは必須なのです。それに、フランスで買うチーズは日本で買うようには高くはないので、コンテはグラタン料理用にいつもストックしています。

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グージェールは食べる機会が多いだけに、私は拘りを持っています。美味しいのを作って売っている店は何軒かマークしているのですが、簡単に買いに行ける場所にはない。近所で売っているのは気に入らないので、買う気にもなりません。

それで、自分でグージェールを作ってみたらどうだろうか、と以前から思っていたのです。でも、pâte à chouxと呼ぶシュー皮をうまく膨らませるのは難しいらしい...。

作ってみようと思う気をそがれたのは、家にある昔のパン焼き窯に火を入れて料理をするパーティを開いたとき。招待客の1人がグージェールを下ごしらえして持ってきてくれたのですが、全く膨らまなくて、見るも無残な出来ばえだったのでした。


グージェールを作ってみた

インターネットで、フランスのサイトが紹介しているグジェールのレシピを探してみたら、たくさん出てきました。ブルゴーニュ地方のスペシャリティなのですが、フランスで全国的に知られているらしい。

チョイスがあると迷う。面倒くさいので、ブルゴーニュのコート・ドール県でワインを醸造しているドメーヌのサイトが紹介しているレシピを選ぶことにしました。たぶん、お婆さん時代から家に伝わっているレシピなのだろうと思ったので信頼する気になったのです。

印刷したレシピを見せて、「これで作ろうと思うのだけど」とフランス人に聞いてみたら、「なに、これ? グージェール・ブルジニョンヌ?!...」と反応されてしまったのでした。

何を言われたのか、私は分からなかった! サイトにあった印刷画面では「ブルゴーニュ風」というのを「bourgignonne(ブルニョンヌ)」と書いてあって、正しくは「bourguignonne(ブルニョンヌ)」と綴るべきだったのでした。

「u」が抜けていたなんて、どうだって良いではないですか? フランス人が正しいフランス語を書けないのを嬉しく思ってしまうのです。私はたくさんスペルミスをしでかすので!

ともかく、レシピ自体は悪くなさそうだと言われたので、それで作ってみました。

嘘みたいに簡単に作れてしまうのでした! 膨らし粉を入れるわけでもないのに、オーブンに入れたら見事に(!)膨らんでくれました。



これは、まだオーブンの中で焼いていた状態。まだ焼き色が薄すぎます。

試食させた友人たちから、こんなに美味しいグージェールは初めて食べたとまで絶賛されたので、私の料理のレパートリーにいれようと思いました。材料は常に家にあるものしか必要ではないし、生地も短時間で作れてしまうので便利。


採用したグージェールのレシピ

もっと美味しくすることを研究する余地はあるでしょうが、地元ブルゴーニュのサイトにあったレシピをメモしておきます。材料の分量が多少異なった2つのレシピを紹介しますが、私が今回に使ったものは最初に出している分量の方です。

Gougères Bourguignonnes
ブルゴーニュ風グージェール
(25個分)

材料:
  • 水: 25 cl(250 ml) ないし 15 cl(150 ml)
  • 小麦粉: 125 g ないし 150 g
  • 卵: 4個
  • バター: 100 g
  • チーズ: 125 g  ないし 120 g(コンテ ないし グリュイエール)
  • 塩: 1つまみ
  • 胡椒: 1つまみ
  • ナツメグ: 1つまみ(入れなくても良い)

作り方:
  1. 鍋に、水、バター(さいの目に切ったもの)、塩、コショウ、ナツメグを入れ、沸騰させる。
  2. 鍋を火から外し、小麦粉を一気に入れ、木のヘラで強くかき混ぜる。
  3. 鍋を火にかけ、1分か2分加熱して水分を飛ばし、生地が鍋にへばりつかないまでにする。
  4. 鍋を火から外し、かき混ぜながら卵を1個ずつ加える。
  5. 小さく四角に切ったチーズを生地に加える。
  6. サラダオイルを塗った鉄板に、スプーンで生地をのせる。光沢を出すために溶き卵を生地の表面に塗ると良いが、しなくてもOK。
  7. オーブンに入れ、200~210度で、20分から25分焼く。
  8. 焼きあがったら、オーブンのドアをほんの少し開けておいて冷ます。それをしないと、シュー皮がしぼんでしまう。


作ってみた感想

生地を作るのに必要な時間は20分くらい。木ヘラでかき混ぜるので、かなり力がいります。卵を入れる過程ではボールに移して泡立て器でかき混ぜてしまいましたが、結果には影響なかったようです。

きれいな形にするためには、絞り袋を使うと良いのかもしれませんが、生地がふんわりしなくなってしまうのが心配なので、ティースプーン2個で形を整えました。

最後に上に卵黄を刷毛で塗った方が、仕上がりはきれいな色になると思います。今回はやらなかったのですが、食べてみた感じからいって、細工はしない方が良いと思いました。使ったチーズも卵もバターも質の良いものだったので、風味としてはそれで充分だったからです。

レシピではチーズの分量が多すぎるのではないかと思って、少し量を減らしたコンテチーズにしたのですが、やはりたくさん入れた方が美味しいです。

オーブンで1回では焼ききれない量の生地ができたので、2回目ではチーズを少し加えました。生地の中にコンテを加え、さらに、表面にもチーズをのせて焦がした方が良いのではないかと思ったので、薄くスライスしたチーズを上にのせてみました。

それが、下の写真で左側に見えるもの(オーブンに入れて焼く前の状態)。右側のは1回目で焼いたものです。




レシピは色々ある

インターネットでレシピを探していたら、日本のサイトにもグジェールのレシピが入っていました。日本のワイン好きの人たちには知られているのかもしれない。

でも、日本情報のレシピで不思議に思ったのは、強力小麦粉を使うものがあったことでした。グージェールは軽く食べられることが魅力なので、強力小麦粉を使うというのは私には違和感がありすぎるのですけど...。ざっとフランスのレシピを閲覧した限りでは、強力小麦粉を使うというのは出てきませんした。


ブルゴーニュに住んでいるという女性がグージェールを作っている動画があったので入れておきます。最後には自分で試食しているので、どんな感じか見えますので。


[Recette apéritifs] les Gougères bourguignonnes

ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: 乳製品(チーズ、バター、生クリーム)に関して書いた日記
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
グジェール!ワインに最適、生粋のブルゴーニュなお隣さんレシピ
黒こしょうとコンテのグジェールレシピ
グジェールの作り方とレシピ
☆ Flogny-la-Chapelle: La Gougère
☆ Domaine Jean-Noël Gagnard: Gougères Bourguignonnes
☆ Marie Claire: Gougère
☆ Femme Actuelle: Gougère bourguignonne
☆ Cuisine Campagne: Gougère bourguignonne
☆ Marmiton: Recette de Gougères au fromage
☆ Papilles et Pupilles: Gougères au fromage
☆ Journal des femmes: Recette de Gougères
Mystère autour du lieu de naissance de la gougère, spécialité culinaire icaunaise


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2017/07/09
友人とスーパーに行ったら、外壁の入り口に近い部分に書いてあるフレーズが目に留まりました。

Mangez cinq fruits et légumes par jour

1日に5つの果物と野菜を食べなさいということ。このフレーズが書いてあるのはよく見かけるし、テレビ番組の中でも入れれたりしています。




水を1日に1リットルだか、1.5リットルだかを飲みなさいというのも、以前から言われていました。果物と野菜も食べろ、というわけ?

植物性の食べ物は健康に良いからというわけでしょうが、考えてみれば、何を言いたいのかよく分からないスローガン。「5つ」というのは、5種類の意味だろうとは想像できますけれど、それでもはっきりはしない。

友人とポスターを眺めながら、「1日にフルーツと野菜を5種類は食べろと言われたって、ピンとこないよね」と話しました。

イチゴを1個、サラダ菜を1枚、サヤインゲンを1本、グリーンピースを1個、市販のフルーツジュースを1杯、それで5種類食べたことになるの? というわけ。

こんなスローガンなどはどうでも良いと思っていたのですが、何が言いたいのか気になったので調べてみました。


5 A Day

Cinq fruits et légumes par jour(1日に5つの果物と野菜)」というのは、予防医学の観点から、フランス政府が2007年に打ち出したキャンペーンなのだそう。

野菜を日本人のようにたくさんは食べない国ならでは? 国民が病気になると社会保障の疾病保険の赤字が大きくなるから、そういうキャンペーンをするのだろうとも思いました。癌や心臓病など、治療にお金がかかる病気になると、医療保険の自己負担はゼロになる国ですので。


でも、この運動は英語圏では「5 A Day」と呼んで存在していました。アメリカを始め、イギリス、ドイツなど、これを推進している国は幾つもあるのだそうです。

5 a day advertisement at the NIH metro

フランスの表現は曖昧だと思ったのですが、「5 A Day」の方は上を行っていますね。絵が添えてなかったら何のことか想像もできない。1日に5つの善行をしろということかな、と思ってしまうではないですか?

日本にも「5 A Day」は入っていて、一般社団法人 ファイブ・ア・デイ協会が出来ていました。「1日5皿分(350g)以上の野菜と200gの果物を食べましょう」をスローガンにした健康増進運動なのだそうです。

フランス人はたくさん肉を食べます。日本では、1人当たり100グラム足らずの肉でも1回の食事になる。それに合わせる野菜の量を考えたら、フランス人の食事では日本の2倍は野菜を食べないといけないはずではないですか?


調べてみたら、フランス政府はこの運動推進のためにサイトを作っていて、そこに説明がありました。

「5つの果物と野菜」と言うときの数は、分量(portion)のことなのだそう。1分量は80~100グラムとしていました。これは、手でひとつかみ、あるいは大さじにたっぷり2杯分に相当する。リンゴ1個、中くらいのトマト1個、アプリコット2個、イチゴ数個という目安です。

果物と野菜、あるいは果物か野菜でも良いのだそう。組み合わせも自由。例えば、3分量の果物 + 2分量の野菜、4分量の野菜 + 1分量の果物。この分量は最低限でも食べましょうということで、それ以上食べれば良いに越したことはない。

フランスのスローガンでは、フルーツか、野菜、という順番で言っているのを少し奇妙に思いました。日本人的感覚としては、健康のために植物性の食べ物を食べましょうと言ったら、野菜を前面に出すと考えないですか?

日本では、350グラムの野菜、200グラムの果物で、合計550グラム。フランスの場合は、果物か野菜の合計が400グラムから500グラムならOK、ということですね。

食べる肉との比率を考えたら、フランスの植物性食料の比率はかなり低い感じではないでしょうか? やはり、日本の方が野菜を多く食べるように勧めているわけです。もともと日本人は野菜をたくさん食べますから、少ない分量を勧めたら、かえって食べる量を減らしてしまうことになるかもしれない。


フランスの推進運動では、野菜を食べなくても果物を食べれば同じというのは、なんとなく私は腑に落ちません。

例えば、昼に何種類かの果物を入れたフルーツサラダをたくさん作る。それを食べなかったら、残りを夕飯のデザートとして食べる。昼と夜の食事はステーキにフライドポテトなどの料理を食べる。それで、もうスローガンの5つは見事にオーバーするわけです。

それで栄養バランスがとれたことになるのかな?...

しかも、フレーバーで味付けしたジュースやヨーグルトはカウントされないとは言うものの、フルーツ100%の市販のジュースは良いとされていました。缶詰や冷凍食品の野菜や果物でもOK。添加物だらけの食品ばかりをたくさん食べたって、健康に良いとは思えないのですけど...。


ところで、フランスでは主食はパンで、料理の添え物に使う米は野菜とされます。食べる5種類の中には米を入れても良いのだろうと思います。

下のような食材で5種類にしてしまったら、健康に良いという感じが私はしないのですけど...。



フランス人は豆類を余り食べないから、ということで出してきた記事でした。確かにフランスでは、庶民的な料理でない限り、豆は使わない感じがします。豆を食べるとオナラが出るから嫌う、というのがあります。

郷土料理のカスレが、その代表。

Cassoulet
Cassoulet


フランス人の食べ物に対する好き嫌い

私は子ども時代から肉が好きでした。野菜だけの料理を食べるとお腹がすいたままなので、好きではありません。とはいえ、やはり野菜もないと食事にはならない感覚は持っています。

フランス人は野菜がない食事でも平気なようです。例えば、簡単にピクニックの食事にするとき。シャルキュトリーと呼ぶハム、ソーセージ、パテなどの類いをメインにして、チーズ、ケーキ、ワインがあれば食事になります。

野菜は大嫌いで、肉しか食べないという大人も子どももいます。野菜を全く食べないというのは信じられないのですが、フランスにはいるらしい!

例えば、私がフランスで親しくしている人の中には、1人、そのタイプの男性がいます。肉でないと食べ物ではないと感じるらしくて、チーズやデザートもほとんど食べない。野菜として例外的に食べるのはジャガイモ。卵とパスタは食べる。

肉はすごい分量を消化して、この人を食事に招待するときには、彼だけの分として最低でも500グラムは用意しておく必要があります。子どもの時からそんな食生活をしていたら健康に良くないと思ってしまうのですが、筋肉質で健康体...。


フランスでは、子どもが野菜を嫌う傾向が強いようです。1日に5つの果物か野菜を食べているフランスの子どもは、全体の2割に過ぎないのだそう。

野菜は絶対に食べない、と拒否する子どももいるそうです。野菜の料理の仕方で、目先をかえてあげると食べるようになる、という報告がありました。そういう工夫を教える講習会に出た母親が、それまでは全く食べたがらなかった野菜を我が子が食べるようになったと喜んでいる報道がありました。

日本人が野菜をたくさん食べるのは、野菜料理に工夫があるからかもしれない。日本には漬物がありますが、ああいう風に野菜のシャキシャキとした歯ごたえを楽しむのはフランス料理には無いような気もします。サラダはありますけれど。私は野菜を塩でしめるというやり方をするのですが、フランス人には珍しいらしくて、意外に美味しいと言われたりします。

野菜はジャガイモ以外は食べなかった友人は、私の家で食事に招待すると野菜を食べるようになったのでした。奥さんが、なぜ私が野菜を出すと食べないの?! とひがんでいました。


普通は、子どものときには好き嫌いが激しくても、成人する頃には少なくなっていくようです。友人の中に、食材や味に非常にこだわりがあって、料理も得意だし、よく食べる男性がいます。でも、子どもの時には、食べ物は全部嫌いだった言っていました。母親は食べろと言うけれど、絶対に拒否していた腕白な子だったようです。


東京のフランス人学校での給食

フランス人は、普通の好みだけではなくて、食べ物の好き嫌いもかなりはっきりしていると感じます。人の家に招待されたときでも、嫌いなものが出ると絶対に食べない。せっかく作ったのだし、毒ではないのだから食べてよ! と言いたくなりますが、言えません!

子どものときから、フランスでは好き嫌いをなくすように親が強制することは余りないのではないかと感じています。

フランス語と日本語の交換授業をして親しくなったフランス人女性が、東京にあったフランス人学校の幼稚園部に就職して、学校を見に来ないかと言ってきました。彼女には日本人アシスタントがいたのですが、大人の付き添いがもう1人いた方が安心というわけで、私を誘ったようです。

給食がかなり美味しいし、子どもたちはチーズを食べないから、美味しいカマンベールチーズが丸ごと残ると話しました。つまり、給食で私を釣って、タダで働かせるという魂胆。学生だった私にとっては、フランス語会話をタダで学ぶ機会になるわけなので、喜んで手伝いに行きました。

子どもたちは慕ってくるので、とても可愛い。ところが、給食の時間は恐怖の場面がくり広げられたのでした!

私が子ども時代に給食を食べたときは、みんな同じものを、同じ分量で出されて食べたという形だったと思います。ところが、フランス人学校では、一律に食べ物を出すわけではなくて、私が鍋の前でお玉を持ってお給仕する、ということになっていたのでした。

自分の皿を持って並んでいる子どもたちは、私に訴えてくるのです。

日本語にしたら、こんな感じ:
「先生! せんせぇ~! せんせぇ~! それは私には入れないでぇ~!」

ものすごく必死になって、大きな声を出す子どもたち。1人ひとりが食べたくないものを指示してくるので、まるで戦場。食べたくないものは残してくれれば、私はどんどんお給仕ができるので楽なのに...。

彼らの家庭では、自分の皿にとりわけた料理を残すと叱られるという教育を受けているのだろうと思いました。それで、自分が嫌いなものを皿にのせてもらわないように頑張っているらしいのです。

フランス人の家庭だと、こんなに小さな子どものうちから人格を認めてもらっていて、嫌いなものは食べなくて良いということになっているのだろうな、と思ったのでした。

誘い言葉にあったカマンベールチーズは、本当に毎回、手つかずのまま残りました。熟成具合も非常に良くて、あの美味しさは未だに忘れられません!

その後、ちゃんと報酬をもらって林間学校の付き添いのアルバイトをしたこともあるのですが、その時の食事については記憶が残っていません。フランス人の幼い子たちの遊びや、大人顔負けの態度などを面白く観察したことの方が印象的だったので。


◆ フランス人の子どもたちには好き嫌いはない??

こんな本がありました。

フランスの子どもは
なんでも食べる〜好き嫌いしない、
よく食べる子どもが育つ10のルール


カレン・ル・ビロン (著)

各国でベストセラーになった、子どもの食事に悩むすべての親に贈る、フランス式食育のコツ!
長時間行儀よくテーブルにつき、出されたものは何でも喜んで食べるフランス人の子どもたち。


フランスの子どもたちが何でも食べるとか、子どもたちが行儀よくテーブルに座って耐えているというのは、私には信じられないのですが、最近は変わったのでしょうか?...

フランスでは、家族や親族だけの席でない限り、未成年の子どもを同席させて食事をする習慣はないし、大勢が集まったときには、子どもたちのテーブルが別に設えられるので、子どもたちがどうしているかを観察する機会に私は恵まれていません。

そもそも、大人たちが集まって食事を楽しもうとなったら、食卓に座って6時間は普通で、12時間でも経過しますから、そんな席に子どもたちをお行儀よく座らせておくのは残酷なことです。大人の会話に口を挟んだらいけないという躾けがフランスにはありますから、子どもたちを同席させない風習になっているのだと思っていました。

子どもがいる友人の家での夕食に招待されると、こちらが食前酒を飲み始めたころ、子どもたちがパジャマ姿で現れて、おやすみなさいのキスをしに来るのが可愛い。子どもたちは早めに食事を済ませているから、自分たちの部屋に引き上げるのです。


子どもたちの痩せすぎも問題になっている

子どもたちに果実や野菜を食べさせないとこうなってしまう、という動画があったので入れます。


Publicité sur les fruits et légumes


最近のフランスでは、痩せすぎの子どもが多いというのが話題になっているのですけどね...。最近の調査では、11歳から14歳の子どものうち、5人に1人近くが痩せすぎだと判断されたのだそう。

2006年と2015年の結果を比較すると、6~17歳の世代での痩せすぎ度は8%から13%に上昇しているとのこと。太り過ぎの子どもは、大人と同様に殆ど増加はしておらず、6~17歳の子どものうち、17%が太り過ぎ、4%が肥満体だそうです。

むかしに初めてフランスでホームステイした家庭では、子どもたちがちっとも食べないのを目撃していて、これほど食べないのになぜ筋肉質でいられるのだろう... などと感心していたのですが、最近の子どもたちはもっと食べないのかな?...

フランス政府は、果物と野菜を食べましょうというキャンペーンに力を入れてきましたが、痩せすぎにも注意しましょうという啓蒙運動を始めるようです。

自分の体が求めるものを食べるのが最も健康に良い、と私は思うのですけど...。

ブログ内リンク:
★ シリーズ記事目次:: フランスでは、なぜホウレン草を嫌う人が多いのか /2011年3月
★ シリーズ記事目次:: フランス人にとっての米 / 2012年
フランス女性は誰でも美しい? 2017/05/30
絵巻物に描かれていた人たちが食べていたものの推察 2015/09/22
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
☆ Wikipedia: Cinq fruits et légumes par jour » 5 A Day
Manger Bouger(オフィシャルサイト): Fruits & Légumes : au moins 5 par jour
ファイブ・ア・デイ協会 » 5 A DAYの歴史 世界での展開
Santé. Nos ados sont trop maigres !


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2017/06/08
リキュールを作っている農家に行っておいとまするとき、近くにあるお勧めレストランを聞いてみました。教えてもらった中に、運河の港にある店があったので、そこで昼食をとることにしました。

お天気が良かったので、水辺で食事をするのが気持ちよさそうに感じたからです。


運河を眺めながら食事できるレストラン

行ってみると、運河の港にピクニックスペースができていて、そこに隣接したレストランがありました。

料理は簡単なものしかないのですが、材料には凝っているらしい。なにしろ場所が静かで美しいので、迷わずそこで食事することにしました。正午を回ったばかりという時間に行ってよかった。もう少し遅れたら、予約客で小さなレストランはいっぱいになってしまったようです。

窓からの眺めです。



この日はピクニックをするつもりだったのですが、前日にお弁当を用意する時間はなかったし、つまらないものを買って食べるのは避けたいのでレストランに行くことにしたのです。それでも、やはり軽食で済ませようということにしていたので、理想的なレストラン。

私は、なんとなく食べたくなったエスカルゴを6個だけの前菜にして、メイン料理はフランシュ・コンテ地方の料理の盛り合わせにしました。



この料理にしたのは、食べるモルトーというソーセージ(Saucisse de Morteau)が入っているのに惹かれたからでした。グレーの四角い器に輪切りで入っているソーセージです。

Saucisse de Morteau

このソーセージは冬の鍋料理で、野菜と一緒に煮て食べるのですが、こんな風に焼いてしまっても良いのですね。

その手前の器に入っているのは、Cancoillotte(カンコワイヨット)というクリーミーなチーズです。それが温めてあって、モルトー・ソーセージや新じゃがのフライに付けて食べると、とても美味しいのでした。

このチーズは、普通のチーズ作りでは捨てられてしまうホエー(乳清)から作っているのだそう。さっぱりし過ぎていて私はそれほど好きではなかったのですが、こうやって温めるととても美味しいと思いました。たぶんオーブンに入れて少し加熱しただけではないでしょうか。簡単に出来てしまうラクレットという感じでした。

カンコワイヨットは、しつこくないチーズを好む人が多い日本で受けているのではないかと思って検索してみたら、ほとんど売られていない感じなので意外でした。その代わりに、日本で製造しているので余計に不思議...。




新じゃがのフライのようなものが大変おいしいのでした。grenailleと呼ぶ種類で、小さくて味が凝縮されているジャガイモです。

これが気に入ったときにブログで書いていました:


久しぶりに行ったレストラン 2013/07/04


このレストランでは、凝った料理は作らない代わりに、材料の仕入れには非常に熱心な様子でした。メニューには生産者の名前や、有機栽培を意味するABマークが付いているものが多かったです。仕入れ先はブルゴーニュ地方とフランシュ・コンテ地方を中心に、近郊の生産者がほとんどでした。

ブルゴーニュ地方の食材は、よく知っているところが生産しているのも幾つかありました。美味しいのは分かっているけれど、家でも食べられるものをレストランで食べるのはつまらないと思って、旅行しないと行けないフランシュ・コンテ地方の特産品を入れた料理を選んだのでした。エスカルゴは、ここで売っているのは美味しいと知っている店のものだったのですが、久しく食べていなかったので選びました。

ところで、この日レストランで撮った写真を眺めていたら、驚いたことがありました。メニューの写真に、付け合わせのジャガイモにはアステリックが付いていて、それは冷凍食品だと書いてある。うそ~。あんなに美味しかったジャガイモが冷凍だったなんて信じられない。ありうるのかな?...

この後はアイスクリームだけにしました。かなりのボリュームになったのですが、良い食材を使っているせいか、ちっとも胃にはもたれない。

それでも、せっかく運河があるし、お天気も清々しい暑さなのが嬉しいので、少し散歩をすることにしました。


運河の畔を散歩

まず驚いたのは、ここの運河の下に川が流れていることでした。



以前にロワール川を横切って運河が通っている所に行ったときにブログで書いていたのですが、そういうのはそれほど珍しくはないのかな?...

クイズの答え: ロワール河にかかる橋の上に流れている川 2007/05/0


運河のほとりをサイクリングしている人たちが何人もいました。平らな道なので楽かもしれない。



電気自転車でサイクリングしていた年配の夫婦からレストランの場所を聞かれたので、少しおしゃべりしました。スイスから来て、近くにあるB&B民宿に滞在しているのだそう。

レストランでは軽い食事をしたいのだそう。私たちはすっかり満足していたので、彼らにお勧めできると話しました。小さな皿だけで軽い食事をするのも自由だし、ボリュームがありそうに見える料理も胃にもたれないし、お給仕の人はとても感じが良い、と私。

ご主人が、旅行をしているときには人に聞くのが一番ですよね、と言う。奥さんは知らない人に話しかけるのを嫌がるのだそう。それで、パリを旅行していると意地悪な人に出会うことが多いと言葉を返し、「なぜパリっ子は嫌われるのか?」を書いた時に見つけた動画の話しをしました。

日本人ツーリストがパリっ子に意地悪される話し:
☆ YouTube: Le Parisien - Touristes

パリジャンという新聞のコマーシャルなのですが、本当にありそうな話しなのです。スイス人の方も、パリは最悪で、こうしてフランスの田舎でバカンスを過ごすのが好きだと話します。

気がつけば、私たちがおしゃべりしている間に、奥さんの方は自転車で立ち去っていました。軽い食事がしたいのだと言っていたけれど、本当はお腹がすいていたのでは? もう2時を回っていたのです。


スギナ

以前から気になっていた植物が運河のほとりの道にありました。



スギナに見える植物。ブドウ畑になるような石灰質の土ではないところに生えているので、たまにしか目にしません。ツクシの状態を見たことはあったか思い出しません。

この際、調べてみたら、スギナはフランスにも生えるらしい。 Prêle des champsという名前になっていました。別名では動物の尻尾に例えていて、ネズミ、キツネ、馬のしっぽ。そんなものには見えないけれどな...。


スイス人が、旅先では地元の人に聞くのが一番だと言っていたので実行したわけではなかったのですが、この後に行こうとした城が見つからないので出会った人に聞いてきたら、思わぬ発見をすることができました。

続きへ:
庭園に入ることを許可していた親切な城

ブログ内リンク:
簡単に食事したいときのお勧め、アシエット・グルマンドという料理 2006/06/30
★ 目次: 乳製品(チーズ、バター、生クリーム)に関して書いた日記
★ 目次: ピクニック、飲食店での軽食 » レストランやイベントでの軽食
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: ハム・ソーセージ類、豚について
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外部リンク:
夏向きチーズ、カンコワイヨットを知っているか?
☆ プレジデント チーズ: カンコイヨット
☆ Wikipedia: Prêle des champs


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カテゴリー: レストラン | Comment (2) | Top
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2017/04/18
フランスの友人から初めてプレゼントされた本は、フランスの美食の歴史について書いたものだったのを思い出しました。フランス語が片言しかできなかった私でも楽しめるようにと、写真がたくさん入った本でした。

親しくなった人たちが食べ物の話しばかりするので、食いしんぼう病とかいう病気があるのではないかと思いました。私が初めに出会ったフランスはブルゴーニュ。後になって分かったのですが、フランスの中でも美食へのこだわりが強い地方なのでした。

ブルゴーニュほどではないにしても、本当にフランス人は食べ物に興味が強いらしい。今回のシリーズを書きながら調べていると、読み切れないほどたくさんの情報が出てきました。

書いた記事に関係する情報へのリンクは付けておきましたが、シリーズ記事の最後に全体に関係する情報リンクを書き出しておきます。

シリーズ記事 【フランスの食事の歴史】目次へ
その12



博物館の特別展

中世のガストロノミー
 Gastronomie médiévale


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La cuisine au Moyen Âge à la tour Jean sans Peur
La Cuisine au Moyen Âge - exposition (PDF)



ルネサンス期の饗宴をテーマにした展示会(ブロワ城 2012年)
 Festins de la Renaissance

Festins de la Renaissance - exposition sur la table au XVIe à Blois
Les Festins de la Renaissance, objets et peintures au château de Blois
Festins de la Renaissance
Festins de la Renaissance - DMA Galerie
Blois Exposition « Festins de la Renaissance »


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Les festins à la Renaissance : luxe, ordre et volupté



Exposition les Festins de la Renaissance au Château de Blois



BLOIS - Festins de la Renaissance Parts 1 and 2



ルネサンス期のご馳走と農民の食事について:

 

Festins et cuisine de la Renaissance



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Les arts de la table, l'excellence française !


Arts de la table : L’art de dresser la table
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Se nourrir au Moyen-Âge
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Cuisine médiévale histoire de repas de menus au moyen âge
仏文化省サイト: La peinture médiévale dans le Midi de la France » Les repas
Deroulement du banquet au Moyen Age - La Cour des Saveurs
Comment dresser la table d'un repas, banquet, festin avec recettes de cuisine moyen age medieval
☆ Histoire médiévale: Banquet


16世紀~フランス革命前

WODKA: À Table ! (16~19世紀の食事風景の絵画)
Au XVIIe siècle - Cuisine française
Cuisine française: Au XVIIe siècle
Le souper aux XVIIe et XVIIIe siècles s'expose aux Arts Décoratifs de Bordeaux
Château de Versailles:Les tables royales
Centre de recherche du château de Versailles: Voyages du roi au château de Choisy (1753)
Un festin de roi

L'étiquette sous le règne du roi Louis XIV
Frace pittoresque: Repas sous le règne de Louis XIV.
Francetv Éducation: Le repas du roi Louis XIV
Versailles Le chef Jean-François Piège ressuscite le repas royal de Louis XIV


その他

Une histoire des plaisirs du lit et de la table. Entretien avec Jean-Louis Flandrin
Internaut: Histoire de l'Alimentation
Wikipedia: Portail Cuisine française | Histoire de la cuisine française


日本語情報

幻想万象資料館:: 中世ヨーロッパの食卓 | フォーク | スプーン | ナイフ
食事作法の変遷 : 中世からルネサンスへ
フランス料理の発展と「臣民意識」や「市民意識」への影響




シリーズ記事【フランスの食事の歴史】目次

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2017/04/17

シリーズ記事 【フランスの食事の歴史】目次へ
その11


フランスの食事の歴史を調べていたら、食卓でのマナーが出てきたので、このシリーズ記事とは関係がないけれどメモしておきます。

だいたいは何となく覚えたものでしたが、そんなことを言うのかな...、というのもありました。


1.招待した家の奥さんが場所を示す前にテーブルに座ってはいけない。

これはそうだな、と自然に覚えました。大勢のときなどは、席を決めている場合もあります。隣に座りたくない人を割り当てられたときは気に入りませんが、我慢するしかない!

レストランでも同じですよね。勝手に座ってはいけない。でも、私はトイレのドアのすぐそばというのは絶対に座りたくない。ここは嫌だと言うと、たいていは別の席にしてくれますが、中には頑固に席を変えてくれないお給仕の人もいます。そういうときは、さっさと店から出てしまうことにしました。席だけの問題ではなくて、食事を楽しめない店だろうと思うので。
2.全員にお給仕が終わってから食べ始める。

これは大事なマナーだろうと感じています。特に、食事を作ってくれた人が席につくのを待たずに食べ始めてしまうのは、非常に礼儀知らずになる。

でも、日本の男性たちは、料理を出されると、奥さんのことなどは気にせずに食べ始める人がいると感じます。自分がそれをやられると、非常に腹がたつ.!
3.口に食べ物がいっぱい入っている状態ではしゃべらない。

お行儀の悪い典型でしょうね。これは子どものときに厳しく躾けられているのだろうと感じます。
4.テーブルに肘をつかない。

食事が延々と、何時間も続iいて、おしゃべりしているときは、ついやりたくなってしまいますけれど...。

手をテーブルの上に置いておかなければいけない、というのもあると思います。食事を待つ間に、お行儀よく膝の上に手を置いておくというのは避けるべきことのようなのです。なぜなのかな?...


追記:

食卓で肘をついてはいけないというのは、フランス人たちは子ども時代にしつこく教育されるのだそう。とはいえ、それをやっている大人たちもいるのですけど!

友達が言うには、肘をついていると退屈しているようで、そのうち寝てしまうのではないかと思わせ、つまり他の人たちに失礼でお行儀が悪いからだと思っていたとのこと。

でも、それが理由かなという情報がありました。

中世からの伝統という説です。

このシリーズで書いてきましたが、中世のテーブルは足組に板を乗せて設置し、そこに大勢が座りました。そういう席で肘をついていると隣の人の邪魔になる。しかも、板を乗せただけのテーブルで肘をつくと、テーブルがひっくり返ってしまいかねない、というもの。

もう1つの説も中世からの伝統で、この時代は簡単に人を殺してしまったからというもの。

肘をついて手を隠していると、テーブルの下に武器を隠していて、気に入らない相手を傷つけてしまうので、そういうことはしていないことを示す。でも、中世には各自が持ち寄った短刀をナイフにして食事していたのですよね。殺し合いをするには、手をテーブルの上にのせていたってできるではないですか?...

私は1番目の説がもっともらしく感じました。中世の伝統と言っても、「 昔のフランスには、ダイニングルームがなかった」に書いたように、テーブルとイスを置いたダイニングルームが普及したのは19世紀なのですから、つい最近まで食卓で肘をつかれるとこまる生活をしていたわけですから。
5.飲物が欲しい場合は、自分ではお給仕せずに、欲しいと言う。

欲しいとは言えないですよ~! でも、自分でお酌するというのはできない。人にお酌して、ついてに自分のもという手があるのですが、女性の場合はそれができないのですよね。お酒のお給仕をするのは男性の役割ですので。

食事の招待者がお酌をしてくれるのを待つわけですが、大勢で食事するときには男性の誰かが給仕係をかって出ます。だから、男性の場合には自分のグラスが空になる可能性は少ない。

ノンベイの女性友達が、グラスが空になったとき、グラスをひっくり返して、わぁ~、と声をあげ、「ああ、グラスが空で良かった!」なんて言う方法を考えついていました。
6.食べ終わったら、カトラリーは皿に上に置く。

日本のマナーでは、フォークとナイフを揃えておくように、というのではないでしたっけ? フランス人たちを見ていると、置き方は気にはしていない感じがします。
7.ワインを飲む前には、グラスを汚さないためにナプキンで口を拭う。

ナプキンはそのために必要なのですか? 飲み続けていたら、飲むたびに口を拭うなんてやっていられないと思うけれど...。
8.パンはナイフで切らずに手でちぎる。

これは自然に覚えました。パンはちぎって食べるべきなのですよね。
9.パンで皿を拭わず、皿に残ったソースはそのままにしておく。

やってはいけないそうなのですが、それをするフランス人は多いです。私が料理を出した時には、ソースをきれいにパンで拭ってくれると、それだけ美味しいというジェスチャーなので嬉しいですけれど。それに、きれいに拭ってくれると、次の料理を出すときに皿を代えなくても良いので便利でもあります!

友達仲間で食事をするときには良いとしても、お上品に食事をするときにはすべきではない、というのは覚えておかないといけない...。
10.フォークは口に近づけるものであって、口をフォークに近づけてはいけない。

そうか...。意識していなかったな...。
11.皿は動かしてはいけない。スープ皿を傾けてもいけない。

お通しで出てくる小さな皿は、傾けて汁をすくおうとすることもあるけどな....。

でも、これはフランス人には基本らしい。日本に行くことになった友達が、日本でのマナーを勉強したらしくて、日本ではお椀を持ち上げたりして良いのですってね、と聞かれました。汁ものやご飯などは、お椀を持ち上げないと食べられないですが、フランス人には珍しい作法だと感じるらしいです。


マナーと言っても、大したものは並んでいないと思いました。食事は、気取らずに、楽しく、味わって食べるのが一番だと思います。


続く

シリーズ記事【フランスの食事の歴史】目次


ブログ内リンク:
フランスのレストランでのマナー 2008/04/12
フランス人から顰蹙をかうマナー違反 2009/03/05
フランス貴族は気取らない 2005/07/13
フランス貴族の見分け方 2007/09/25
スープの季節 (1) 日本の西洋料理を見て不思議に思ったこと 2007/12/12
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
Pourquoi ne doit-on pas mettre les coudes sur la table


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2017/04/14

シリーズ記事 【フランスの食事の歴史】目次へ
その9


18世紀には調理法も洗練されてきましたが、今日の私たちがフランス料理と考えるものは、19世紀になってから整えられたもののようです。

19世紀にフランス料理は大きく姿を変えたと言われます。ロシア式サービス(Service à la russe)というものが入ったのです。

ナポレオンが失墜してから(在位: 1804~14年、1815年)、ロシア人たちがパリに大勢入ってきた影響で、ロシアで行われていた食事のサービス方法がフランスで取り入れられたようです。ロシア大使として1808年から1812年まで パリにいたアレクサンドル・クラーキンがもたらしたという説が有力ですが、正確なところは分からないようです。

それまでの中世から続くフランスで行われていた方法は、フランス式サービス(Service à la française)と呼ばれます。

何が違うのか?

フランス式
サービスは何回かに分けて出てくるが、食べきれないほど色々な料理を並べて、食客は好きなものを食べる。

ロシア式
肉などは調理場で切り、食べきれる分量の料理を別々に出すので、冷めない料理を食べられる。
ロースト料理に重点をおく。

つまり、フランス式サービスは、今でいうところのセルフサービスとか、ビュッフェスタイルのような感じがあります。食べきれないほど出すので残り物がたくさん出るわけで、それは貧しい人たちや召使いに与えていた。ロシア式では、おすそ分けは残らないでしょうね。

結局のところ、ブルジョワ革命の後にはケチになったとも言えるのでは?... 革命の後は、貴族に雇われていた料理人が職を求めたのでレストランがで発展しています。ロシア式はレストランでするには便利なので気に入られたのだろうと思います。


火を使う台所は火事の危険がある

フランスで古城の見学をすると、たいてい最後に調理場の見学があります。そこで料理を振る舞ってくれるわけでもないのに、フランス人たちは嬉しそうにガイドさんについて歩いて行きます。台所では火を使うので、大切なものがある部屋からは離れているのです。

中世には、火事を恐れて、台所は別棟だったりもしたようです。


Histoire de Renaud de Montauban 

これでは料理が冷めてしまいますよね。雨が降っていたらどうするのだろう?

近世になれば、建物の中で台所から移動して料理を運べるのが普通になります。それでも遠いので、食事をする部屋には料理を温めなおしたりする装置もありました。もちろん、ワインやグラスを氷で冷やすということもしていました。


中世の宴会では、3回から5回に分けて料理が出ることが多かったようです。そのたびに料理を1品出すのではなく、複数の料理が出されました。これがフランス式サービス。

始めには、果物や季節の食べ物。次はポタージュと呼ぶ液体状のソース。次は「rôt」と呼ばれるメインディッシュで、ジビエ、家禽類、魚などのロースト。料理と料理の間にはentremet(アントルメ)も出されましたが、これは見せるための派手なものが多かったようで、これが出るときには音楽や曲芸などのアトラクションがありました。その後は、甘い菓子やケーキや果物などのデザート。

この後に、長引く宴会では酒が振る舞われたそうです。さらに親しい人たちは、宴会を開いた主のプライベートの部屋に入って、食後の消化をよくするためにワインやドライフルーツなど振る舞われることもありました。これを「boute-hors」と呼んだそうです。

中世には、宗教上の拘束もあり(肉を食べない日があったり、美食や酒にうつつを抜かしてはいけないなど)、食事は楽しむというよりも体力を養うために食べると考えられていたようです。ルネサンス期になると、食事を楽しもうとする傾向が現れてきました。


16世紀の祝宴

ルネサンス期のご馳走をテーマにした展示会があり、そのときの館長さんが展示物を見せながら16世紀の食事について語っています。


Les festins à la Renaissance : luxe, ordre et volupté



17世紀の祝宴

フランス式サービスというのは、テーブルが埋まってしまうほど料理を並べるのですね。



これは、ルイ13世が1633年にフォンテーヌブロー城で開いた祝宴の版画(こちら)を絵画にしたもので、描かれているのはルイ14世のように見えるものの、食卓は同じです。

宴会は盛大だったはずなのに、1列に14人しか座っていないので、絵のためにテーブルの長さをカットしてしまったようです。

お皿がこんなに並んでしまうと、現在にイメージするような気取ったフランス料理には見えませんね...。


中央にいる棒を持った人は、滞りがなくサービスが出来ているかを監督している給仕長でしょうね。

給仕長として歴史に名を残している人に、フランソワ・ヴァテル(François Vatel 1631~71年)がいます。シャンティイー城でルイ14世を招待した大切な宴会を指揮していたのですが、届いた魚介類の量が少ないのを苦にして自殺してしまったという人。皮肉なことに、彼が死んだあとに魚介類がたくさん届いたのですけれど、電話もない時代だと、そうなってしまうのだろうな...。

ヴァテルが働いた城を見せる番組がYouTubeに入っていたので入れます。フランスの城の台所がいかに立派であるかが見えるので。日本で城の見学をするときには、台所の見学はハイライトになっていないように思うのですが...。


Vatel, l'excellence à la vie à la mort - Reportage - Visites privées


18世紀の食事のメニュー

18世紀には、斬新的なレシピも生まれ、フランスの美食文化は高いレベルに達しました。

ルイ15世の夕食のメニューです(1751年)。


クリックすると、大きな画像を入れているサイトが開きます。

ずらりと料理の名前が並んでいます。この中から好きなものを選ぶというレストランではないのですから、全部が食卓に出てきたのだろうと思います。大きく5回のサービスに分かれていますが、これだけたくさんの料理を各自の前に並べることは無理でしょうから、離れたところに気に入った料理があったら歩いていったのでしょうか?

1750年にルイ15世のために開かれた宴会では、午前9時に始まって、午後8時に終わったと書いてありました。これは、ブルゴーニュにいると驚きはしません。朝からは食べ始めないですが、昼ごはんに招待されて、真夜中過ぎまでテーブルについたままだったということは珍しくありませんので。

でも、その時に出されたのは、各自11皿を並べるサービスが6回あったとのこと。ということは66種類の料理が出たということ? 日本料理は一口しかのっていない皿をたくさん出しますから、皿の数では驚かないけれど、そんなのではないでしょうから、やはりスゴイ!


ロシア式サービスの到来


L'avènement du service à la russe - Visites privées

始めのところで、フランス式サービスだと全員に料理が出されるまで食べられないので、料理が冷たくなってしまうと言っていました。

でも、中世の宴会でもそうだったのですが、肉を切る係りの給仕が高い地位にあります。でも、肉を目の前で儀式のように切るのは主賓格のためだけで、その他の食客たちには既に調理場で切った肉が出て来たのだ、と専門家の方がおっしゃっていたのですけれど...。


現在のメニュー

フランスの3つ星レストランで食事をしたときに出されたものを並べてみます。




現在のフランス料理のコース料理といったら、次のようになるのではないかと思います。
  • お通し(何品か)
  • 前菜
  • メイン料理: 肉か魚、あるいは両方。魚の後にお口直しのアルコール飲料入りシャーベットなどが出てから肉料理になることがよくあります。
  • チーズ(普通は食べ放題なので、ここまででまだお腹がすいていたらチーズをたくさん食べる)
  • デザート
  • コーヒーとお菓子

もちろん、もっと皿の数が多いコース料理もありますが、18世紀までの料理のメニューを眺めた後では、大したことがなかったな... と思ってしまう。これがロシア式サービスなわけでした。


続く

シリーズ記事【フランスの食事の歴史】目次


ブログ内リンク:
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ
ホイップクリームは、フランス語ではクレーム・シャンティイ 2012/06/06

外部リンク:
☆ 紀元前から現代までのメニュー色々: Menus d'hier
L'histoire des menus

中世:
Exemple type de menu repas médiéval avec recettes et boissons de cuisine médiévale du moyen age
Banquet

16~19世紀の食事風景の絵画:
WODKA. À Table !

17世紀:
Cuisine française: Au XVIIe siècle
Le Festin des chevaliers du Saint-Esprit, 1633-1634

17~18世紀:
Le souper aux XVIIe et XVIIIe siècles s'expose aux Arts Décoratifs de Bordeaux
☆ Interdisciplin'art: Menu d'un livre de cuisine au XVIIIe siècle
La gastronomie, un nouvel art de vivre du XVIIIème siècle en Lorraine

ヴェルサイユ宮殿:
Château de Versailles: Les tables royales
Francetv Éducation: Le repas du roi Louis XIV
Versailles Le chef Jean-François Piège ressuscite le repas royal de Louis XIV
France pittoresque: Repas sous le règne de Louis XIV
☆ Wikipedia: Étiquette à la cour de France: L'étiquette sous le règne du roi Louis XIV
Voyages du roi au château de Choisy (1753)
Un festin de roi

Wikipédia: Service (cuisine) / Service à la française / Service à la russe
メートル・ド・セルヴィスの会: サービスの歴史と給仕方法
日本エスコフィエ協会: 料理が語る歴史のひとこま



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