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2017/04/02



日本でのフランス料理には非常に気取ったイメージがありますが、フランスでは食べることを楽しむことを最も大切にしていると感じています。さらに、フランスの昔は、もっと大らかだったようです。

貴族たちの食卓は、中世でもかなり豪華でしたが、洗練されてきたのは16世紀から17世紀にかけての時期でした。皿を使うことを普及させたのは、16世紀前半に国王だったフランソワ1世。フォークを使うことを普及させたのは、17世紀後半の国王アンリ3世と言われます。

今日の私たちがイメージするフランス料理というのは19世紀過ぎに登場してきた姿で、昔はどんなだったかを知ると面白いものがありました。

フランス料理の歴史については日本でも色々と紹介されているのですが、ここのところフランス情報を調べてみて、私自身が面白いと思ったことをメモしました。
 

目次:

昔のフランスでは、何時に食事をしていたのか?
Troy - Un déjeuner de chasse (1737)2017/04/03

貴族は1日に2回の食事が多かった。
今日の昼食は朝食、夕食は昼食。

誰もが朝、昼、夜と1日に3回の食事をするようになったのは19世紀末。

中世の食事 (1) パンをたくさん食べる
2017/04/04

中世には、1人あたり1日500グラムから1キロのパンを食べていた。
宗教的な規律で肉を食べられない日は、1年に150日もあった。
ブルゴーニュ公国の台所。
中世の美食をテーマにしたテレビ番組、展示会のバーチャル・ヴィジットができるサイト。

中世の食事 (2) 宴会でのテーブルの配置
2017/04/05

主賓席を囲んで、身分によって席順がある。
テーブルは、コの字形にテーブルを配置することが多かった。
給仕しているのは若い貴族が中心で、それぞれに役割があった。

主賓席では椅子で食事するが、その他の人たちはベンチに腰掛けている。そこからバンケットという呼び方ができた。

中世の食事 (3) 食べる道具としては、ナイフとパンがあれば十分
2017/04/06

まだフォークは使われない時代で、ナイフは必需品であった。
スライスしたパンに食べ物を乗せて汁を吸いこませ、手づかみで食べる。あるいは、ナイフで突っついて口に持っていく。
食事の前には手を洗う習慣があった。
中世の食事風景を描いた絵画では、犬の姿が目立つ。

フォークを使って食べることが定着するには、百年以上もかかった
2017/04/07

16世紀、フォークがイタリアからフランスの宮廷に入る。
当時の襟の大きい服装にはフォークで食事するのが便利だった。
しかし、フォークがすぐには受け入れられない理由もあった。
18世紀、食卓にはナイフ、フォーク、スプーンが並ぶのが普通になった。

1610年5月13日、テーブルナイフの先は丸くなったRichelieu
2017/04/08

ナイフの先を丸くした意外な理由。
爪楊枝の歴史。

テーブルナプキンの歴史
2017/04/10

中世には、テーブルクロスをナプキン代わりに使っていた。
当時流行したコルレットが、フォークや、大きなテーブルナプキンを必要とした。
19世紀から、テーブルナプキンは小さくなった。

昔のフランスには、ダイニングルームがなかった
2017/04/12

フランスの家庭で、普通にダイニングルームを設置するようになったのは19世紀。
寝室も食事をする部屋として使われたが、食事をするときにテーブルが設置された。
日本の卓袱台(ちゃぶだい)と同じ発想?

19世紀、フランスの食事提供ではロシア式サービスを始める
2017/04/14

たくさんの料理を一度に並べるフランス式サービスと、現在のフランス料理のイメージになっているロシア式サービス。
ロシア式は、料理が冷めないで食卓に出るメリットがあるのだが...。

ワインのコルク栓抜きの発明
2017/04/16

ワインオープナーを発明したのはフランス人ではない。
シャルル・ド・ゴールと呼ばれるコルク抜き。
ワインオープナーなしにコルクを抜く方法。

フランスで言われる食卓でのマナーとは?
2017/04/17

シリーズ記事には関係ありませんが、調べていたら出てきことをメモしておきました。

フランスの食の歴史に関する情報
2017/04/18

シリーズ記事全体に関する情報リンク集






ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ


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2016/10/01
フランスで友人の家に前触れもなく訪れるときは、食事の少し前というのが多いです。少なくともブルゴーニュで私が付き合っている人たちとの関係では、行った家でお茶を出されるのは例外的。ブルジョワ家庭から「お茶に」と招待されたときに行ったら、本当に紅茶が出てきて驚いた経験が1回あるだけです。

人が来たら、まず食前酒を勧めるのが礼儀なのですが、飲むお酒は人によって好みが違うので色々おいておきます。もちろんアルコール飲料は飲まない大人や子どももいるので、ジュースも用意しておく。

そういうときには、酒を飲む人にも、飲まない人のためにも、何か一緒につまむものも必要なので、オツマミはいつもストックしています。

お腹がすいている人のためにはポテトチップが便利。でも、余りにもありふれていて味気ないので、それに近いものはないかと、先日行ったスーパーで探してみました。日常の食料品をスーパー買うことは滅多にないので、頻繁には行く機会がないのです。


ルツェルンのオボロスOboles de Lucerne

ブルゴーニュ特産品コーナーの隣りにあったので目に飛び込んだのが、こちらの商品 ↓

Albert Ménès - Oboles de Lucerne, emmental suisse, biscuits apéritifs - Le paquet de 100g

パッケージの表面だけを見て分かったのは、次の情報でした。

「Oboles de Lucerne(ルツェルンのオボロス)」という名前で、エメンタールチーズを使ったアペリティフ・クッキーと書いてある。

甘いビスケットに見えるのですが、食前酒用のだとしたら塩味のはず。

ルツェルンとは、カペル橋のあるスイスの美しい町の名前。1度しか行ったことがないけれど、クラウディオ・アバドが指揮するルツェルン音楽祭はテレビでよく見ます。

それに、エメンタールといったらスイスのチーズ。とするとスイス産? それなら敬遠しようかと思ったのですが、試しに1箱買いました。

食べてみると、なかなか美味しいのでした。薄焼き煎餅みたいなものですが、もっと薄くて、味も薄い。ウエハースのようですが、もっと歯ごたえがあってパリパリ。


しゃれたオツマミができてしまう

とても気に入ったのですが、2枚か3枚食べていると飽きてくる。先日行った友人の家で、食前酒のオツマミとして、ポテトチップの上にパテを塗るというのがあったのを思い出して、真似してみました。

平らなので何か乗せやすいのでした。それに、ポテトチップを使うのと違って高級感もある♪

2回目の実験をしたときに写真に撮っておきました。



左に何ものせていない状態を入れました。

この時にのせたのは、andouille de Guéméné(ゲメネのアントゥイユ)というソーセージ。丸いのも同じだし、大きさがピッタリと合うのでした!

ソーセージだけでは寂しいので、ほんのり甘い林檎のコンポートをのせたら、ソーセージの塩味が消えて、とてもよく合うのでした。それでは、何か緑色のものをのせた方が良いので庭に出て、フェンネルを切ってきて乗せたときのものが、上の写真です。

上に乗せたのは、庭でとれる出来損ないのリンゴで最近盛んに作っているコンポートの利用です。林檎の皮と種を除いて砂糖をまぶしからグラタン皿に入れ、バターを少しのせ、アルミホイルをかぶせてオーブンで焼くという簡単レシピ。このときは、夏の始まりにたくさん作ったラズベリーを瓶に入れて砂糖で埋めて保存するとたくさんできしまうシロップで甘味を付けたので、リンゴがピンク色になっています。

豚肉料理にリンゴを付け合わせるはフランス料理の定番なので試してみたわけなのですが、今作っている私の林檎のコンポートは、完熟になる前に落ちてしまったリンゴを使っているため、砂糖を入れても余り甘くないのでよく合いました。

レストランでアミューズブーシュとして出せるような一品ではないか、と我ながら喜んでしまいました。友人の家で食べたポテトチップに乗せるというのより洒落ているし、オボロスは上品な味を出しています。

この薄くスライスしたソーセージは私の好物で、ブログでも書いていました。

 
ブルターニュのソーセージ「ゲメネのアンドゥイユ」 2011/09/11


これを作った前日は、やってきた友達にジャンボン・ペルシエを乗せてだして好評だったので、別のものを乗せたらどうなるかを実験したのでした。


今年の復活祭で目についたもの: ジャンボン・ペルシエ 2010/04/03

ジャンボン・ペルシエは薄く切りにくいので、四角く切ったのをのせたので見た目が落ちました。食べるときに上手に摘ままないと、ハムが落ちてしまう。それで、翌日はゲメネで試したわけでした。


オボル、オボロス?

この薄い煎餅みたいなのを見たときは、教会のミサで使うホスチア(聖体)を連想しました。


キリスト教にとってのパンとワイン 2013/09/30


でも、このクッキーの名前は「Oboles de Lucerne(ルツェルンのオボロス)」。

オボロスというのは、ギリシャ神話に登場していました。

死者が冥府の川の渡し主カローンに払う1オボロスの渡し賃を「obole de Charon(カローンのオボロス)」というのだそう。


アッティカ, アテネのオボルス。紀元前449年のもの


下は、9世紀のフランスの硬貨。

Pepin II d Aquitaine obole 845 to 848
Obole de Pépin d'Aquitaine (845-848 apr. J.-C.)

中世フランスでのobole(オボル)は、硬貨2分の1ドゥニエに相当したのだそう。つまり、少額のお金のことらしい。フランス人にはoboleという言葉が面白いらしいく、これを食べるときに「オボロスをください」と言う乞食の真似をしたりしていました。

食品の名前は「Oboles de Lucerne(ルツェルンのオボロス)」。1877年からあるスイスの食べ物だそうです。

このオボロスを、メーカーは「gaufrettes(ゴーフレット)」と呼んでいました。パッケージには「biscuits(ビスケット、クッキー)」と書いてあったのですけど。

薄焼きの食べ物に付ける呼び名が気になって、写真を並べて商品を見比べてみたこともあるのですが、やはり紛らわしいな...:
紛らわしい菓子の名前: ゴーフル、ゴーフレット、ガレット 2014/12/11


Albert Ménèsアルベール・メネス

少し高めのパッケージだなと思ったのですが、何枚も入っているので100グラムのパッケージは食べでがあります。それで値段は気にしないで、また買おうと思いました。

調べてみたら、パリにある高級食料品店Albert Ménès(アルベール・メネス)の商品なのでした。ブランドのことは何も知らない私...。

日本では、食通の方々はご存知のようで、スパイス類はかなり輸入されているようでした:
アルベール・メネスを楽天市場で検索


店を取材した動画もあって、後半部分では私が気に入ったオボロスを試食しています。


老舗エピスリー『アルベール・メネス』で昔ながらのフランスの味に出逢う

日本で食べ物を紹介すると、レポーターが食べるから嫌いだなどとブログに書いたことがあるのですが、やはり、食べるところを見せた方が、私が「パリパリです」などと書いているより分かりやすいですね...。

帰国するときのフランス土産に悩む私なので、このスーパーでも買えてしまうブランド名は覚えておこうっと。ブルゴーニュだからとお土産にワインを持つと荷物ががさばってしまうし、苦労して持って行くと自分で飲みたくなってしまうのです...。


サーモン・ムースのミルフィーユ

私が作ったオツマミより、もっと本格的なレシピを見つけました。あちこちのサイトで同じレシピを紹介しているし、オボロスのメーカーも勧めているので評判が良いのかもしれない。



5分でできてしまうと書いてありますが、確かに簡単そうだし、美味しそう。でも、ミキサーを使うので、大量に作るとき向きでしょうね。パテなどを使って重ねてしまうのなら、もっと簡単にできますね。

いつか作ってみたいので、レシピをメモしておきます。


材料:
  • フレッシュの山羊チーズ 150 g
  • スモークサーモン 4切れ
  • シブレット(チャイブ) 少々
  • oboles de Lucerneのようなガレット 1箱
  • 塩、コショウ

作り方:
  1. スモークサーモンの3枚と山羊チーズをミキサーに入れて攪拌する。
  2. チャイブのみじん切りと塩コショウでムースを仕上げる。
  3. ガレットにムースを塗って挟み、最後に残したサーモンを飾る。


出されたら食欲をそそられると思ったのですけれど、これをどうやって食べるのだろう? 一口で食べるのは大きすぎるし、ナイフで切ったらバラバラになると思うのですけど。

私が初めに買ったのはチーズ入りでしたが、ケシの種子入り、クミンの種子入りのオボロスもありました。

クミンは好きなので、これも買ったのですが、味が強いので何かを乗せないといけないと思いました。色々と冷蔵庫に入っているものを乗せて試していますが、何を乗せても美味しいと思います。フランスパンを薄切りにしてカナペにすることはできるのですが、この薄いパリパリ感があるものに乗せると、なんだか本格的なオツマミに見えてしまうのが嬉しい。



ブログ内リンク:
★ 目次: ハム・ソーセージ類、豚について
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: ゴーフル、ゴーフレット、ガレットなど紛らわしい菓子の名前
★ 目次: ホームパーティー いろいろ
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ
ブザンソン大司教の館だった城を見学 2015/04/14 ホスチア(聖体)を焼く道具
★ 目次: プレゼントや土産物に関して書いた記事

外部リンク:
☆ メーカーのサイト: Oboles de Lucerne au Fromage d'Emmental Suisse
Recette Mille-feuille de mousse de saumon


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2016/09/17
10年ほど前から、フランスでは食品の栄養表示基準の表示を簡略化しようとしています。国内の一部の地域にある大型店舗で、消費者に気に入られる表示をテストするというニュースが流れていました。

私は美味しいものを食べたいだけで、「健康に良い」とか「長生きできる」とか言われるだけで食欲がなくなるので、そんなものには興味がないのですが、どういう風に簡略化するつもりなのかに興味を持って、少し眺めてみました。テストを実施する地域には行かないでしょうから、実物は見れないはずですし。

次の4つの栄養表示(Etiquetage nutritionnel)のうち、どれが消費者に気に入られるかを調べるのだそう。




 Nutri-score
これが最も分かりやすい。栄養的にAからEまでの5つのランク付けをしていて、大きくなっている文字がその食品の評価。A(緑)が最も栄養的に望ましく、E(赤)が最も悪いというもの。でも、赤になっている食品には手が出ないではないですか?! そんなものを付けて食品が売られるとは思えないのですけれど...。


 SENS (Système d'étiquetage nutritionnel simplifié)
食品を食べる頻度によるランク付け。緑は、頻繁に食べてOK。青は、しばしば食べてOK。オレンジ色は、適度に。紫色は、たまに食べるか、少量を食べる。これも、最低ランクのは食べるのが怖いですね...。


 RNJ (repères nutritionnels journaliers)  / Nutri couleurs
イギリスで少し前から実施されている表示で、カロリーや栄養からのランク付け。熱量、資質の量、酸味・脂肪が多すぎる、砂糖、塩分の項目があって、それぞれの色で危険か安全かを示しているようです。


 Nutri-repère
3番と同じものをグラフで示しているらしい。赤信号はないので穏やかな表示ですね。


政府がどうしても簡略化した表示をしたいと頑張るなら、生産者の反対が少なそうに思えるのはでしょうね。ダイエットのために脂肪分や砂糖を控える、病気で塩分は控えるなどという人には便利そうには見えます。

消費者が一目で分かるような食品の表示を法律で義務づけるのには業界の反対が多いのは想像できます。それに、の表示は、正しくランク付けされるだろうかという不信感も抱く。

この表示がなかなか定まらない背景を分かりすく説明している動画がありました。

Insermというのは、教育省と厚生省が管轄する公的機関。「国立保健医学研究所」が定訳かもしれません。


Scandale autour de l’étiquetage alimentaire – Le Monde 08.07.2016


食品の品質表示

ヨーロッパ基準になってから、食品の品質保証の名称はやたらに複雑になりました。AOC(フランスの名称)とAOP(ヨーロッパの名称)は原産地呼称の保証で同じもので。IGP(原産地表示)やSTG(伝統的特産品保証)のように新たにヨーロッパの基準の名称が登場したのがあるし、ラベル・ルージュ(AOCよりランクは下がる高品質保証)のようにフランスだけのもある。

ほかにも、AB(有機農産物保証)、CCP(生産・加工・調製の一定基準以上を認証する産品適合保証)もありますね。

こんなに色々なロゴがパッケージに付いていたら、そのうち何も気にしないようになってしまうのではないかな?...

でも。最近に登場した卵に印字した品質を示すコードは気に入っています。


始めの数字(0から3)で、卵を生んだニワトリがどういう風に飼育されたのかが分かります。「0(ゼロ)」が有機農業の卵で、「1」は野外での放し飼い。「2」は地面で飼われているニワトリの卵。

最低ランクの「3」は、ケージの中か、こういう風なバタリーケージで飼われているニワトリの卵。

私は間違っても買って食べたことはありません。

Wikipediaの「鶏卵」の記事に書いてあることが正しいとすれば、日本の採卵養鶏場では9割以上がバタリーケージ飼育なのだそう。

確かに、日本にいるときに食べる卵は美味しくないな~。
質が良いらしい卵は、放し飼いの鶏かどうかも分からないのに、やたらに高価!


不正をすっぱ抜くのを得意にしているフランスの新聞(カナール・アンシェネ)が、鶏卵について記事を書いていました。

オレンジ色の黄身だと質の良い卵だと消費者が錯覚するので、ニワトリに与える飼料に薬品を混ぜ込んでしまうことがあるのだけれど、後から入れたわけではないので品質表示には現れない。かなり危険な混入物もあるようです。

ただし有機農業の卵では禁止されているのだそう。

私はいつも卵は直売農家が売っている「1」のランクのを買うのですが、たまにスーパーで「0」のを買うと、いつも食べている方が美味しいと思ってしまっていたのですが、騙されていたかな?...


でも、オレンジ色もここまで行って、栄養価も高いと言われたら、私は気持ち悪くて食べたくないです ↓




フランス政府は栄養表示を分かりやすくしようとしているわけですが、いずれにしても売る方としては逃げ道があるのだから、そんなことをしても大した意味はないと思ってしまう...。


ブログ内リンク:
フランスのレストランにできたホームメイド認証ラベル 2015/05/31
黄身がオレンジ色に近いほど黄色の卵が好き 2013/04/03
フランスで売られている卵の見分け方 2013/04/04
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
仏厚生省: Etiquetage nutritionnel : Marisol Touraine annonce le lancement de l’expérimentation en septembre 2016
Nutrition des logos testés en supermarchés - ladepeche.fr 16-09-2016
Étiquetage nutritionnel le gouvernement va tester quatre logos – Le Figaro 10/05/2016
L'étiquetage nutritionnel bientôt en magasin : une bonne idée selon vous? – Femme actuelle 19-07-2016
Étiquetage nutritionnel l'UFC-Que choisir favorable au système des feux tricolores – Le Figaro 25/02/2015
Quels calculs se cachent derrière les logos nutritionnels  - Le Figaro 10/05/2016
☆ Wikipédia: Institut national de la santé et de la recherche médicale (Inserm)
☆ 動画: Une vue à 360° de vos données projets
☆ Wikipedia: Information nutritionnelle » 栄養表示基準
☆ Wikipédia: Repère nutritionnel journalier 
Score nutritionnel - Notes de couleurs – France
フランスにおける農林水産物等に関する知的財産保護の取り組み ―地理的名称の適用を中心に-
黄身が濃い卵、殻が赤い卵 栄養価が高いは誤解


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2015/04/27
友達からお昼を食べにくるように誘われました。断る理由が思い浮かばないので出かける...。

食事に招待されて嬉しくない、つまり美味しいものが食べられるわけではないから嬉しくないと、あらかじめ分かっている家というのは、なぜか、とても気楽に食事に招待します。

今回は設定した食事会ではなくて、たまたま友達が集まって昼食をすることになったので、私も誘われた、というだけのこと。大したものはないけれど、みんなで食事を楽しもうではないか、ということになったのでした。

本当なら、美味しいものを食べさせてくれても良いお家なので、余計に残念。というのも、ここの夫婦はちょっとした色々な農作物を作っているのです。広い野菜畑では主な野菜はみんな作っているし、家畜も色々飼っています。ニワトリを始めとする家禽類から、ウサギ、ヒツジまで。

でも、みんな冷凍してしまうか、瓶詰に加工してしまうのです...。


ご自慢の万能調理器

ダイニングキッチンに入ると、噂に聞いていた「ロボ」と呼ぶ万能調理器が鎮座していました。礼儀として、ここで褒めなきゃとばかりに、便利なのかどうか聞いてみる。

電源を入れて説明してくれました。


Robot cuiseur Thermomix TM5

ミキサー、切る、煮込む、蒸すなどができるのですが、秤の機能があって、温度調節もできて... と、なんでもしてくれるらしい。

タッチパネルの液晶画面があって、それとボタンで操作できるので簡単。すごいのは、200のレシピがセットされていて、画面に出る指示に従って材料を加えていくと料理が出来上がってしまうのですって。しかも、下の部分でスープを作りながら、上の部分で蒸し料理を同時にしたりできるとのこと。

料理をするとき、焦げつかないように鍋をヘラでかき回したりするのって楽しいではないですか? 材料をセットしたら出来上がってお知らせしてくれるのって、料理の楽しみを半減させると思うけどな...。

... と、私は、こういう道具にはアレルギー症状が出てしまいます。

何でも良いけれど、お値段がものすごいのでした。1,139ユーロ。日本円にしたら、15万円くらい。いくら便利だって、そんなに出す気には私はなりませんけどね...。

ご主人が、持っていたクアッドを売りに出したので、それが売れたら奥さんに万能調理器を買ってあげる、と約束していたのだそう。「売れたので買ってあげざるをえなかった」と、ご主人が苦笑していました。

クアッドとは、こういう乗り物です ↓

クアッド
クアッド(四輪バギー)を初体験 2006/07/09

人間が乗れるクアッドが、調理ロボットに変身してしまったわけですか...。しかも、中古で売れたクアッドは1,000ユーロを少し切っていたそうなので、数万円足して買えたことになります。

こういう電子機器というのは壊れやすいと思うのですよね。しかも、フランスで壊れたら、アフターサービスが極端に悪い国なので、容易には直してもらえないのですよね...。私だったら、間違っても買いません。


フォアベルクのサーモミックス TM5

説明を聞いただけでは、どこがすごいのかよく分からないので、家に帰ってからインターネットで少し調べてみました。

ドイツのVorwerk(フォアベルク)というメーカーが、「Thermomix」という商標で1961年から販売しているようです。友達が買ったのは、去年に発売された新製品「TM5」でした。

店で買うことはできなくて、タッパーウェアのようなホームパーティー商法で売っているのでした。そういえば、これを買った友達、この商法で買い物をするのが好きだと感じていました。セールスマンにデモンストレーションしてもらって巧みに宣伝されたら、のってしまうタイプ...。


フランスの消費者連盟Que choisirが、この最新型調理万能ロボット「サーモミックス TM5」を試してみたという動画がありました。


Thermomix TM5 - Prise en main

1つ前のモデルと比較して、進化はしているけれど、どのレシピでも合格というわけではない、と結論しています。

見ていて分からないことがありました。組み込まれているレシピに従って材料を加えていけば良いというのは便利ですが、個々の材料を自分好みに調節することはできないのではないでしょうか? だって、機械は入れていく材料を足し算していくわけでしょう? 1つの材料を自分好みに調整しても、出来上がりの分量はレシピ通りにされてしまうのではないですか?

例えば、ミルクを500グラム入れ、それから小麦粉を50グラム入れ、卵を入れ、バニラシュガーを入れ、70グラムの砂糖を加えるというのを実験していました。

そうか、砂糖を最後に加えるのがミソ? 最後に加える砂糖ならば、甘さを自分好みで変えることができるわけか...。

いずれにしても、少しの分量を量るのは苦手だと指摘していますね。でも、私は購入を検討しているわけではないので、どういう仕組みになっているか気にするのはやめます。

ドイツ製の調理器具は優れていると思います。フランス製より機能的で使いやすいと思う。ドイツ人はそんなに料理にこだわらないので不思議に思っていたのですが、ドイツに住んでいる日本人が言っていることを聞いて、なるほどと思いました。

ドイツの家庭では台所が立派で、立派な調理道具も持っているのだれど、台所はインテリアとしての価値が大きいので、台所を汚さないために余り使わないようにしているとのこと。

ドイツ人のきれい好きは有名です。窓ガラスが汚れていたりすると、通りかかった人がその家の人に教えてくれる(つまりは、注意される)などという話しを聞いて、嘘~ と思ったのですが、本当らしい。確かに、フランスから車でドイツに入ったとたんに、家の前や外側を掃除している人たちが見えるようになったので、ありうる話しだな... と思ったのでした。


日本の調理は、切り方にこだわる?

友達が手に入れた万能調理器は、日本では市販されていないように感じました。

メーカーの名前のVorwerkの日本語表記は「フォアベルク」で、日本に代理店もできていたのですが、掃除関係の商品しか売っていないらしい。

そのロボット掃除機も高額なので、同じメーカーなのだろうな、という気にさせられます。

ふと、日本には同じようなもの、あるいは、もっと優れた万能調理器があるから、ドイツのメーカーが日本市場に入り込めないのではないのではないかと思いました。

こういうアイディア商品は、日本人が得意とする分野ではないですか?

でも、「万能調理器」で検索してみたら、業務用厨房機器のネットショップのこちらのページが出たのですが、ざっと眺めてみると、大半は切る道具なのでした。

日本では切り方にこだわりがある文化なのかな?....

確かめてみます。

日本アマゾンで「万能調理器」をキーワードにして検索
楽天市場で万能調理器を検索した結果

友達が買ったのほどに何でもできるアイテムは出てきません。



右のは形が似ているのですが、ただ鍋の代わりになる道具なのですよね...。

そうなると、友達が手に入れたものは「万能調理器」ではなくて、「万能調理マシン」とか何とか呼ばなければいけなかったかな?... と思えてくる。


こういうアイディア商品には惹かれる

こんな「万能調理器」も出てきました。



面白い。私はアイディア商品は好きなのです。

つまりは、色々な目的に使えるヘラなだけなのですが、これ1つで色々できるようです。



こんなのを見かけたら、私は買ってしまいそう。遊び心で買えるとしたら、私にはこの程度の金額の商品だし...。

でも、なんとなく不思議。お値段の差がありすぎるのです:
楽天市場で「オメガヴィスペン 万能調理器」を検索






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外部リンク:
Nouveau Thermomix TM5 : avec écran tactile et guide des recettes
A first look at the NEW THERMOMIX: single-handedly changing global kitchens


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2014/08/12
家庭菜園での野菜収穫が本格的になってきました。

豆ができない枝豆

私が日本から持ってきた種の枝豆は、フランスには無いものなので、友人たちの人気を集めています。

 

前にも大豆をフランスで育ててみたことがあって、この葉は何の野菜だろうと、いつも野菜作りの達人と自称している人たちから聞かれていました。

どうやって食べるの? と聞かれて、グリーンピースみたいに食べるけれど、もっと美味しいのだ、と説明。でも、グリーンピースは鞘からだして茹でるけど、枝豆は鞘ごと茹でるのだと思い出して、慌てて調理法を付け加える。

入れた写真は1カ月前に撮影したものなので、今はもっと大きくなっています。

花は咲いたのですけど、いつになったら豆になるのかな?... ひょっとして、葉ばかり立派に大きくなるのって良くないのかもしれない。 野菜栽培には全く音痴の私。でも、種から葉が元気に伸びたのは喜んでおります。以前に種を蒔いたときは、土地が貧しかったのか、哀れな姿だったので、この育ち方は立派です♪
 
フランス人たちに枝豆を食べさせて、美味しいでしょう~? と自慢したいのだけれど...。


サヤインゲンが豊作すぎる

ここのところ、収穫と下ごしらえに戦っているのはサヤインゲン。 ある日、時間を測ってみたら、収穫2時間、ヘタ取り2時間、茹でるのに2時間でした。3日~5日おきに行くだけなので(雨が降ると畑にはいかないため)、やっていられますが。



自営業をやめた近所の人が、使わない土地7ヘクタールにトラクターを入れて耕したので、そこを使わせてもらっています。畑を使いたいという希望者は少なかったらしくて、半分は雑草が生えたまま。

そんなに育たないだろうと思ってたくさんサヤインゲンの種を蒔いたら、元気に育ってしまったのでした...。

ご近所に分けてあげたいけど、みんな家庭菜園を持っているので、定番のインゲン豆なんて希少価値が薄いので遠慮。それに、近所の親しい人に家に持って行くと、おつまみ付きで食前酒をごちそうになって、おしゃべりがはずむと「ごはんを食べていらっしゃいな」になって、とても時間がかかってしまうので、これも避けたい...。

ときどきは1キロくらい欲しいと言ってくれる人がいるので助かります。家庭菜園では無農薬なので、店で売っているのと違って美味しいと言われると嬉しい。

友人たちは口をそろえて、サヤインゲンを冷凍にして保存すると不味いとアドバイスしています。だからといって、みんながしているように瓶詰の保存食を作るのも面倒だし、冬だからといって瓶詰の野菜なんかを食べたくないので作る気が進まない。


それで、せっせと、毎日、食べております。
朝食はとらないので、昼食と夕食には絶対にサヤインゲンを食べる!

といって、いつも同じ味で食べるのは辛い。食べるたびに何かしら趣向を凝らして、味と見た目が違うサヤインゲンにしています。

冷たいまま食べるには、毎回ソースを変えるサラダ(他に何か野菜を入れたりしてバリエーションをつける)、日本風に胡麻和え。炒めものも色々。オムレツもグリーンピースの形にしたサヤインゲン入りにしてしまう。

魚のカルパッチョに添える野菜も、サヤインゲンにしてしまいました ↓

 

写真を眺めると、厚ぼったく切っているのがばれてしまいますね...。

サヤインゲン入りカルパッチョなんて変な料理ですが、フランスでイタリア式のドレッシングというやり方(フランスのように混ぜてドレッシングを作らないで、同じものをかけるだけ)が良くあって、けっこう美味しかったです。

ちなみに、この写真を撮ったのは、「刺身用マグロ」というに初めてであって食べてみたからでした。刺身用といってもトロではなかったのですが、筋がなくていつも普通に買っているマグロよりずっと美味しかったのでした。


巨大なカボチャ

近所の人たちからもいただくので、食べきれないほどの野菜をひたすら消化する毎日...。

変わったものをいただくのは嬉しいですが、こんな大きなのをどうやって食べるの? と言いたくなるようなもいただきました。

ご近所の家の畑でとれた巨大がカボチャです ↓



フランスのカボチャには色々な名前があるのですが、これはCitrouilleと呼んでいたように思います。なんだか美味しくなさそうに見える。そもそも、大きすぎますよ...。くり抜いてハロウィンの飾りにするカボチャなのでしょうが、食べられると言われました。

黄色いので庭に落ちた満月のようだったのですが、1週間くらいたったら橙色に変わってきました。 


この日曜日は、友人たちが食事会を開くというので行ったのですが、ここでもまた、野菜畑で収穫した産物がたくさん出てきました。

続きへ: 持ちよりの食事会で食べたもの

ブログ内リンク:
フランス人はサヤインゲンを緑色に煮ない 2006/07/20
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記

外部リンク:
フランスの南瓜(かぼちゃ)いろいろ


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2013/05/14
フランスに来てからは、目に映るものを全て歌えるのではないかと思うことがあります。日本の子どものための歌というのは、自然界を歌ったものが圧倒的に多いのではないでしょうか?

東京育ちで、田舎がなかった私が、どのくらい実感を持って歌っていたかは疑問です。本物の菜の花畑にフランス出会ったら嬉しくて、やたらに写真をとりまくったものでした。



菜の花畠に、入日薄れ、
見わたす山の端(は)、霞ふかし。
春風そよふく、空を見れば、
夕月かかりて、にほひ淡し。

結局のところ、歌詞の意味なんか分からないで歌っていたのだと思う。菜の花畑を見るとこの歌が浮かんでくるのですが、画像を入れてから歌詞を探してみたら、「霧ふかし」には対応していない風景だった!

何という題の歌だったか思い出さないので調べてみたら、『朧月夜(おぼろづきよ)』という文部省唱歌でした。 


海がないブルゴーニュにできる黄色い海

フランスの菜の花畑はとてつもなく広くて、黄色い海のように見えます。 葉の花は光を放つ黄色なので、春の曇り空でも鮮やかに輝きます。

 
ブルゴーニュ地方の最大都市ディジョンを見下ろす丘から撮影


菜の花畑を背景にした色々な風景写真も撮ってみました。


前面に写っているのは、昔の道路工夫の休憩所
時には夜を明かすこともあったそうで、中に暖炉があったりもします



でも、ある時から、ぴたりと菜の花畑の写真をとるのは止めてしまったのです。その理由を先日、友人の家に行ったときに思い出しました。

下の写真を撮影したのは2004年なので、菜の花畑の写真を撮るのをやめたのは、その頃かな?...


★ この写真を入れた日記: 春たけなわ 2004/05/03


庭先に菜の花畑が広がっているお家の場合...

久しく会っていなかった友人の家の近くを通ったので立ち寄ってみました。

村はずれの丘の上にある素敵な家。私は古い石造りの家が好きなのですが、ここは新しく建てた家の中ではとても気に入っているお家です。新築といっても、建てたのは30年くらい前ですが。

ご主人が建築関係の仕事なので、住みやすい家を建てられるのは当然かも知れない。中に入ると、100年も前に建てた家のように落ち着いた雰囲気になっています。

ダイニングルームに通されてシャンパンをご馳走になりながら、眺めが良いのも好きだな... と思いました。南側と西側の窓から、今が盛りという感じの菜の花畑が見えたのです。

窓いっぱいに鮮やかな黄色い畑が見えると、今にも雨が降りそうな曇天も、寒いことも気になりません。

眺めが良いと言うと、友人は顔をしかめました。

臭くてたまらないのよ~!

農薬を撒かれるときは強烈な匂いになるので、家の窓を閉めまくるのだそうです。しかも、1回撒けば終わりというのではなくて、何度もやる。

年金生活に入って家にいるようになってから、それが耐え難くなった言います。会社勤めしていたときは、朝から夕方まで家を留守にしていたので気にならなかった。

土地を買うときには、畑があるのは田舎らしくて素敵じゃないかと思ってしまった、と後悔している様子。

あらためて窓の外を見ると、北側は大きな庭で、斜面の遠くに村が見えるという感じなのですが、家を建てた部分は畑にかなり近い。

芝生の向こうに垣根のように見える菜の花畑までの距離は10メートルくらいかな...。

臭いのだと言われて、つい最近もドライブしていたとき、畑に化学肥料なのか農薬なのかを撒く車が見える道を通ったときには、あわてて外気を遮断するボタンを押したのを思い出しました。

フランスの畑は広大なので、液体をまく装置は怖くなるくらい巨大なのです。トラクター両側に翼を広げています。

http://www.20minutes.fr/planete/diaporama-3159-photo-729489-50-ans-agriculture
50 ans d'agriculture - Image 7 sur 15 - 20minutes.fr

そういうのを見るのは車で走っているときなので写真を持っていません。それでサイトにあったのをキャプチャしたのですが、これなんかは小型タイプ。この写真アルバムはフランスの農業50年の歴史を見せるものなので、1975年頃の写真らしい。

大きなトラクター散布イメージを入れるなら、こちらのページとか、こちらのページに入っている写真をキャプチャすべきだった。

こういうトラクターが道路で移動するときには、翼を折りたたんでいるのですが、それでも車線からはみ出てしまうので、特別輸送車という喚起を促すプレートを付けているだけではなく、先導車がついていることも珍しくはありません。

穀物や油脂植物を栽培する大規模農家では、平均所有面積が100ヘクタールを超えていますから、このくらいの装置を使わないとやっていられないのでしょうね。

ともかく、こういうマシンが居間の窓辺まで近づいてきたら怖いだろうな...。 考えてみたら、フランスで菜の花畑があるところの近くに家なんかはないのが普通なのに、彼らの家は畑のすぐ横に家を建ててしまっていたのでした。

それでなくても、高齢になったら南仏に住みたいと思っていた奥さんは、ご不満そうでした。ご主人が年金生活に入れるようになったにも関わらず仕事を続けているために夢が実現できないうえに、菜の花畑にまで悩まされているわけなので。でも、頻繁に南フランスの行きつけの貸別荘に行っていて、2週間とか1カ月とか滞在しているのですから、いいじゃないの... と言いたくなる!


菜の花って臭いの?

黄色い海のように広がる菜の花畑が美しいと思って写真を撮っていた私ですが、あるとき菜の花畑に沿った道を散歩したことがありました。

臭いの、臭いのって、たまらなく臭い!
散歩を続ける気はなくなり、車に乗って立ち去りました。

それ以来、疑問に思っていました。菜の花は、もともと嫌な臭いがするものなのだろうか?

日本の農家に泊めてもらったとき、庭先にどこかから飛んできた種で芽をだしたような菜の花が咲いていたので、鼻をつけて嗅いでみました。

別に臭い匂いなんかない。農家の人に聞いても、菜の花が臭くてたまらないというようなことは全くないという返事でした。

日本では菜の花畑が観光スポットになったりしていますよね。私が臭いと思ったような匂いがあったら、そこを喜んで訪れる人はいないと思うのです。 でも、日本人がどう言っているかを検索してみたら、やはり菜の花畑は臭いという声がありました。

でも、ほのかな香りが心地良いという人もいる。日本でも、フランスでも、そういう人たちがいました。分からない...。

いずれにしても、フランスで見る菜の花(colzaと呼ばれる)は、日本のとは品種が違うのだと思います。おひたしにして食べようなんて、間違っても思えない植物に見えますので。

フランスのはセイヨウアブラナとして、日本の菜の花とは区別すべき品種なのでしょうね。

生産量としてのフランスは、中国、カナダ、インド、ドイツに次いで、世界で5番目。どうしてこんなに菜種を作るのかと思いながら菜の花畑を眺めていました。フランスの食卓で使う植物性オイルとしては、ひまわり油の方が主流ではないかと感じるので。でも菜種は食用油だけではなくて、家畜の餌、肥料、機械の潤滑油などにも利用されていたのでした。ガソリンに代わるバイオディーゼルにもされるけれど、どのくらい普及するのか?...


菜の花畑が庭の延長になっている友人の話しを聞いて、やはり、あの悪臭は農薬を撒くからなのだろうと思いました。肥料か農薬を撒いているからだろうというのは想定していたのですが、彼女は農薬と呼んでいたので。

穀物畑にも農薬を撒いているはずですが、目立つ花が咲く菜種畑は特別扱いなのだろうと想像します。

何年も前のことですが、家の庭に大量の黒ゴマみたいな虫が大量に発生して困ったことがありました。

白いガーデンテーブルやイスが真っ黒になってしまう。

白いシャツ、特に黄色のシャツを着ていると、それにたくさん虫がついてしまう。

近所の穀物栽培農家の人と話していたとき、その話しを出したら。菜種畑にまく農薬のせいだと即答されました。

菜の花に付く虫を駆除したために、その虫たちが近所に逃げてきたということ? でも、あの虫の量からは、虫を増やすためにまいた薬だとしか思えませんでした。

外で食事できる良いシーズンに黒い小さな虫だらけになるのはたまらない。それで、ガーデンファニチャーは全て緑色のものにしたのですが、黒い小さな虫は2年か3年ですっかり消えてくれました。

不適当な農薬として使わなくなったのだろうと思います。ご近所に迷惑をかけるから、という理由ではなかったのは明らかでしょうから。


環境破壊の根源?

フランスでは、国民の胃袋を満たしてくれる農業への思いやりが日本とは比較にならないくらい強いですが、フランスの環境破壊の根源は農業にあるという人たちも多いのです。

戦後、食料自給率を100%にするのを目指して、フランスでは農業の大規模生産と近代化が推し進められました。昔ながらに小規模農業をしている人たちには愛情しかないように感じますが、100ヘクタールも400ヘクタールも農地を持っている大規模経営の農業者には厳しい目が向けます。

農薬を散布している畑の横を車で通るとき、「Pollueur ! (汚染者)」、「Empoisonneur ! (毒殺者)」、「Assassin ! (人殺し)」などと、車の中で叫ぶフランス人の友人たちがいます。一度は、車の窓をあけて怒鳴る友人がいたので驚いたのですが、トラクターに乗っていたのは彼の近所に住む親しい農家の人なのでした!

日本では農業が国土を汚染しているなどとは言われないと思うのですが、フランスの広大な畑で、巨大なトラクターで散布しているのは、どうしても目立つのです。それに、フランス国土は50%強が農地として使われている農業大国。農薬の垂れ流しをされたら地下水も汚染されてしまうのも当然。

農地面積当たりの農薬使用量の統計を見ると、日本はフランスの5倍くらい使っていることになります。世界でランクづけすると、日本は世界第2位の農薬消費国。

日本で売っている、形が整っていて、虫や雑草もついていない野菜を見ると、そうだろうな... とは感じます。フランスでは生鮮食料品の大半は朝市買うせいもあって、日本に帰ったときには買い物に行っても、売っているものがみな工場でできたように見えて、買う気にならなくて困ります。1週間くらいたてば慣れてしまうのですが。

世界1の農業大国アメリカの農薬使用量は意外にも非常に低いのですが、遺伝子組み換えを進めている国なので、アメリカが良いとも思えない...。

フランスで大きなシェアを持っている農薬メーカーはアメリカ企業というのも皮肉。でも、企業というのはそういうものだと思う。先進国でタバコが有害だとして売れなくなると、メーカーは開発途上国で大々的に宣伝して売る。狂牛病が発生したとき、その原因が化学肥料が原因ではとしてイギリスで売れなくなると、メーカーはヨーロッパ諸国にプロモーションをしたりして売ったためにフランスにも狂牛病が入ってきていたのでした。



農薬の被害を最も受けているのは農業者

最近のフランスでは、実は農薬使用によって一番被害を受けているのは農業者たちだ、ということがクローズアップされてきました。

ちょうど1年くらい前、『La mort est dans le pré』と題されたドキュメンタリーがテレビで放映されました。企業の名前を名指ししたりもしているので問題。著作権違反でインターネットから削除されますが、それでもしつこく載せる人がいるので、今でも全編をネットで見ることができます。

農業者が農薬を使うことによって害を受けていることを明るみにだしたドキュメンタリーです。

農薬に害があることを主張することは農業振興のためには避けるべきだし、農業者自身も、それを言ったらおしまい、ということで口をつぐんでいました。それを扱った映画はフランスでは初めてだったので話題になりました。

予告編

La mort est dans le pré. Diffusé le 17 avril sur France2


全編

La Mort est dans le pré

1時間番組のドキュメンタリーでは、農薬を浴びたためにパーキンソン病、白血病、癌、骨髄増殖性腫瘍などになり、障害者となったり、死亡したり、という悲惨な事例が紹介されました。農薬の危険性が意識されなかった昔は、トラクターで農薬をまくとき、背中に霧がかかるのが涼しくて気持ち良い、などと喜んだりしていたのだそう。

Hazardous-pesticide消費者たちがこれだけ農薬をかぶった食品を食べさせられる危険を意識しているのに、その薬物を直接扱う農業者たちが健康被害を意識していなかったというのは不思議な気がします。

いくら農薬メーカーが危険性がないと言ったって、疑わなかったのだろうか?...

農薬使用によって死亡する農業者が多いと聞いたとき、素人の私でも、それはそうだろうな、と思いましたから。

でも、自動車が普及し始めたころ、排気ガスを吸うと頭が良くなるなどと言われて、子どもたちが車の後を走ったりしたのですよね...。


農薬が健康に危害を与えると訴える農業者が登場したのですが、農薬を製造する大企業や、農業者が加盟している保険会社は、それを職業病とは認めない。それを立証する、膨大な証拠物件を出す必要がある。

それはそうだと思う。裁判をやったら、お金がある方が勝つ。

このドキュメンタリーでも、企業から資金援助を得た御用学者が登場していました。今の世の中、全て経済力が社会を動かしている...。

農業者たちは、農作業を楽にし、収益を増やせる農薬の使用に疑問を抱いていませんでした。農業機械の投資で借金に追われ、農薬を使うという罠にはまった、とドキュメンタリーでは訴えています。

ドキュメンタリーのタイトル:
『La mort est dans le pré』 は、「死は牧場に」あるいは「死は草原に」と訳せば良いでしょうか? テレビ番組『
L'amour est dans le pré』をもじった命名らしい。これは、農業者を紹介して、応募した女性の中から一人を嫁に選ぶのを見せるという企画。そのタイトルの愛を死に置き換えています。この番組のタイトルのもとになったのは、映画『Le bonheur est dans le pré(邦題: しあわせはどこに)』 (愛ではなく幸福の文字)。
いずれにしても、田舎で暮らすのは幸せという観念があるのに、実は農薬を扱う農業者には病気や死の危険がある、とするタイトル。


農業者が農薬の危険性に気がついても、無農薬農業に切り替えることは難しい。農業のやり方を1から学ばなければならないし、大規模経営に対して支給される補助金ももらえなくなってしまうからです。

それでも、野菜やワインなど、小規模生産でも収益性の高い農産物では、農薬使用を控える傾向が強くなったと感じます。

消費者も、昔からの農法で食べ物を作る農業者たちを守ろうとする動きが強くなってきました。日本有機農業研究会が生んだ生産者と消費者の提携のコンセプトをフランスで受け継いだ「AMAP(Association pour le maintien d'une agriculture paysanne)」は、ここのところ急激に発展しています。

完全に無農薬にするのは難しいでしょうから、これからの農業は、フランスではAgriculture raisonnéeと呼ばれる減農薬農法が主流になっていくのだろうと思います。少なくとも、それを期待したい。


何が大事なのか?

ブドウ畑は、特に農薬の使用が多いことで知られています。ブドウ畑で働く友人は、農薬をまいた後、48時間は畑に立ち入って作業することは禁止にするのだ、と言っていました。まいた本人はそれを知っているから良いけれど、知らないでブドウ畑を散歩してしまう人はどうなるの?... 他人の畑を散歩しているのが悪い、と言われれば、それまでですが!

先日行った食品物産展でBIOワインを作っているブースがありました。私は無農薬にはこだわらなくて、食品はおいしければ良いと思っています。でも、BIOのワインを飲むと、やっぱり何かが違っておいしいと感じます。

ブドウの木は病気に弱いので、農薬を使わないで育てるのはとても難しいと聞いています。質の高いBIOワインを作るなら採算がとれるでしょうが、それほど高くは売っていないワイン農家。

数年前にBIO(有機農業)に切り替えたといので、なぜかと聞いてみたら、こう返事されました。
「第一に、農薬は自分たちの健康に悪いから」

BIOだと質の高いワインができるのだとか、健康に良いのだとか吹聴しない素直な返事が、誠実にワインを作っている人柄を表していると感じて気に入りました。


ドキュメンタリー『死は草原に』で追っていたブドウ栽培の青年は亡くなり、父親は涙ながらに語りました。農薬メーカーに製造を止めてくれ、と訴えたい。何千年にも渡って先祖が守ってきた土地を、我々がたった数十年で破壊してしまうなんて...。

もう一人の青年は、障害者となった原因は農薬にあると裁判にかけていたのですが、ようやく勝訴に漕ぎ付きました。2012年2月のリヨン裁判所が、アメリカの大手農薬メーカーであるモンサントに有罪判決を下したのです。もちろん、メーカーは再審を要求しましたが、有罪判決がでたのは歴史的なこと。

農薬は、害がないものを開発できるまで使うのを止めようと決めれば実現可能です。百年以上も消えない放射能汚染とは違って、2年か3年無農薬で農業をしていれば有機農業の許可がとれるのですから、農薬汚染はその程度なのだろうと思うのです。

でも、農薬は使うのはよそうという気運が高まったら、そうしたら食糧が足りなくなくなって、みんな飢え死にする、と脅す人々がでるのだろうな...。




ブログ内リンク:
フランスの戦後の農業史を見せるドキュメンタリー番組 2014/08/08
北フランスで昔ながらの農業を続けていたポールさんの生き方 2014/09/30
テレビに出演すると泣き顔で窮状を訴えていた農業者は、どうなった? 2015/07/23
ブルゴーニュワイン: ブドウ栽培の新技術と伝統 2011/02/24
オーガニック・ワインには受難の年 2007/09/12
★ 目次: 文学者・哲学者、映画・テレビ番組
★ 目次: 戦争、革命、テロ、デモ ⇒ 農業者のデモ
★ 目次: フランスに結婚に関する風習、夫婦・家族関係、生き方
「雪やこんこん」をフランスで歌うと・・・ 2006/02/13

外部リンク:
☆ Wikipedia: 朧月夜 (歌曲)
菜の花の香りって よい香りですか。
☆ 社会実情データ図録: 主要国の農薬使用量推移
日本の農薬使用量が、ようやく世界2位に
OECD Environmental Performance Reviews: Japan 2010. Selected Environmental Data

【農薬・遺伝子組み換えなどを告発するフランス映画】
☆ 2012年: La Mort est dans le pré (YouTube 54分 全編)
Pesticides : la mort est dans le pré
映画『モンサントの不自然な食べもの』公式サイト 原題: Le Monde selon Monsanto(2008年)
映画『未来の食卓』公式サイト 原題: Nos enfants nous accuseront(2008年)


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2013/04/04

シリーズ記事目次 【ブレス地域で生産される質の高い食品】 目次へ
その3


前回の日記「黄身がオレンジ色に近いほど黄色の卵が好き」を書きながら、フランスで売られている卵にコード番号が印字されていて、それを見るとどんな卵なのか分るのだと聞いていたことを思い出しました。

この際、それを知っておこうと調べてみたら、卵の選び方を説明しているサイトに出会いました。


フランスで売られている卵に記入されている番号の意味

見つかったページの例では、卵に「3 FR TSE 01」と印字されています。 これはEUで定められているコードでした。

http://oeufs.org/consommer.php?gclid=CJ7vmsjvsrYCFUfMtAodziQAEA#pieges

始めの1ケタの数字が、卵を産んだ鶏の飼育環境を示す数字で、これがキーポイント。

その次にある2文字のアルファベットは、卵の生産国を示す。FRはフランス産。ベルギーならBE、という具合。

下はWikipediaに入っていた画像で、ドイツを示す「DE」の文字があります。その左側にある1桁の数字が品質を示しています。



生産地を示す国コードの前にある数字(0から3まで)で卵の出所が分かるのですが、これは単純明快。

こう風になっているのだそうです:
説明フランス語での表現
0BIO農業で、野外で飼育されている雌鶏の卵L'œuf de plein air « Agriculture biologique »
1野外で飼育されている雌鶏の卵L'œuf de plein air
2地面で飼育されている雌鶏の卵L'œuf de poule élevée au sol
3ケージの中で集中飼育された雌鶏の卵L'œuf de poule élevée en cage

卵のコード番号の意味が分かりやすく書いてあるので眺めたのですが、ここでコードが3と書いてあったら「買うのはやめましょう」などと書いてある!

あれ、あれ、そんなことを言っても良いの?!

よく見てみたら、卵生産者連盟か何かのサイトだと思っていたのに、家畜が人道的に扱われるべきだと主張する畜産動物福祉団体のサイトなのでした。英語でCompassion in World Farming、仏語でProtection mondiale des animaux de fermeという名前のボランティア団体。


各番号のニワトリが、どういう環境で育てられているかの説明もありました。

野外のニワトリ(コード番号0と1)は放し飼いスペースを走り回れるわけですが、コード1の場合は、1羽につき4㎡の広さがあることが基準のようです。
ちなみに、AOCを持つブレス産若鶏(食肉用)の基準は10㎡でした。

ところが、集中飼育の中でも悪い環境のブロイラーは、ケージの中に4羽か5羽押し込められていて飼育され、1羽あたりA4版の紙1枚の広さとなるのだそう。

もっと詳しい説明があるサイトもありました。

フランスで消費されている卵の80%はコード番号3の卵。

コード番号0と1、つまり野外で走り回って暮らすことができる鶏の卵が17%。

残りの2%は、地面は土とはいえ、建物内あるいは金網を張ってある限られた場所に閉じ込められて生活している鶏の卵。

ブロイラーのパーセンテージが高いですが、野外で育つ鶏の卵が17%もあるのだ、と意外でした。

日本の場合は、Wikipedia日本語ページの記述によれば、ブロイラーの卵が95%を占めると記載されていました。


番号付きでない卵もある

EU圏内で市販されている卵には上記のコードを付ける義務があるそうですが、フランスの農家が自分で直売する卵は例外のようです。

私はできるだけ朝市で生産者から卵を買っているので、卵に印字されているものを見る機会が余りありませんでした。

朝市で卵を売っていた人

でも、直売農家の卵でもコードが印字されているか眺めたことがなかった。 あらためて、前回の日記に書いた朝市で買ったブレスの卵を見たら、こんな文字が見えました。



FR(フランス)や1ケタの数字は無くて、ただ「plein air(野外)」と「Ferme(農場)」という文字が印字されていました。

朝市の売り場では農家の場所が示されていて、話しを聞くと野外で飼われている鶏の卵でした。

よく行くケーキ屋さんが言っていたことを思い出しました。

近所で質の良い卵を作る農家から仕入れていたのだけれど、それには番号がない。 検査に来る保健所が良い顔をしてくれなかったのだそうです。

ケーキ屋さんはどこで育った鶏かを知っているわけですが、保健所には分らない。「番号が印字されていない卵を使ってはいけない」とまでは言わないらしいのですが、しつこく検査に来るので折れて、コード番号付きの、味気ない味しかない卵を使うようになったのだ、と話していました。

フランスは衛生基準や納税に関して、日本より厳しいです。例えば、農家が経営するケースでない限り、普通のレストランが庭に野菜畑を作って、それを食材としてレストランで使うのは禁じられているのだそう。そこまで厳しくしなくても... と思ってしまいます。


日本の基準は分からない...

むかし、日本に農業研修に来たアフリカ人の通訳で埼玉県の農場に行き、ブロイラーがどんなものかを見ていました。そのあと2週間くらい吐き気がしてたまらなかったのを覚えています。

なので、日本では仕方ないのでブロイラーを食べていると思いますが(ブロイラーだとは書いてないんだものな...)、フランスでは間違ってもブロイラーは買いません。

卵にしても、できるだけ農家の直売品を朝市で買っています。たまにはスーパーで買うこともあるのですが、コードが1か2を選べば良いのだ、と上に書いた情報でわかりました。

20年くらい前のことだったかな?... 日本のニワトリに「地鶏」という呼び名があって、質が高いと知ったのでした。

フランスでニワトリの質を区別する基準は「fermier(ファームの)」と「plein air(野外)」、つまり小規模生産で、野外を走り回っているニワトリのことだと思いました。

日本で地鶏の生産地であることを誇りにしている地域に行って、「地鶏」なるものに初対面しました。

狭い鳥小屋、フランスで見慣れているウサギ小屋のようなスペースにニワトリが入っているので愕然としました。

「あの~...、地鶏って、放し飼いでニワトリを育てなければいけないという規制はないのですか?」
おずおずと、飼っている農家に聞いてみる。

「地鶏」というのは、地元の品種のニワトリであることが条件なのだ、という説明を受けました。

だとしたら、集中飼育した地鶏だって存在できてしまうことになりませんか?!

Wikipediaで「ブロイラー」を検索してみたら、「短期間で急速に成長させる狙いで作られた品種」と説明していました。つまりは、日本ではニワトリの品種が問題なのであって、育て方は二の次というわけなのかな?...

調べてみたら、日本の鶏は、地鶏、ブロイラー(食肉用)、レイヤー(卵取り専門の鶏)の3つに大きく分類されるのだそう。

日本の「地鶏」という表記はゴマカシもあったようです。「地鶏」として売られていたニワトリが、実は卵を産まなくなったレイヤー鶏(廃鶏)だったというスキャンダルがあったとのこと。

今の日本では、地面の上で動けるスペースを与えていなければ地鶏としては売れない規制ができたように見えました。


そもそも、日本で鶏を買うときには、フランスのように見分けができません。

フランスで美味しい鶏肉を食べようと思ったら、オスの鶏(poulet)です。安い鶏肉を買うと、ケージで集中飼育されているだろうし、卵を産めなくなった雌鶏(poule)だったりもするのだからから、やめなさい、と友人に言われていました。

日本では、売っている鶏がオスかメスか、牛肉がオスの牛かメスの牛か、と書いてあるのは見たことがありません。

もっとも、フランスでもゴマカシはある。特に最近はスキャンダルが話題になっています。

フランスの鶏肉に慣れてしまったら、日本に帰ったときに鶏肉が美味しくないのが堪らないと思うようになりました。

昔はこんなじゃなかった気がする...。

そんなとき、名古屋コーチンに出会いました。

日本だって、美味しい鶏肉があるじゃないか~!♪

でも、とても高いので、いつもそれを食べることはできない...。


「平飼い」って何?

この日記を書きながら、フランスのニワトリの育て方の基準を日本語でどう言ったら良いのか分からないので調べていたら、初めて出会う言葉がありました。

平飼い卵
「放し飼い」というのも加えている表現もありました。

平飼い卵は美味しいらしい。

としたら、フランスで「plein air(野外)」で育っているというニワトリのことなんだろうか?♪

「平飼い卵」というのを売っているので、それを調べてみると、どうも草むらを走り回っているニワトリではないように見えました。

上にフランスの卵の区分を書いた表で、番号に相当するのが「平飼い」ではないかという気がします。

この上から3番目のランク「œuf au sol」というのの説明は、次のようになっています:
狭いスペースに押し込められて飼育されているブロイラーではないが、建物の中で飼育されており、外に出されることはない。

「平飼い」つまり、ブロイラーではないけれど、やはり小屋の外に出て走り回ったりはしないニワトリ。広い小屋にしているから、ある程度の広さの鶏小屋で自由に歩きまわれるので「放し飼い」と呼んでいるようにも見えます。

日本で育つニワトリは、自由に歩き回われるという環境にはないのかな?...

フランスでも、放し飼いのニワトリも日が暮れるときには小屋に入るのが普通です。そうしないと、キツネなどに狙われてしまいますから。

このレベルでも、ある程度はニワトリが自然に生きられる環境のスペースを与えていれば問題ないわけですが、フランスだと、野外にも出ていくと言わないと、やはり下から2番目にランクされてしまうと思います。

日本でも、色々な育て方があると思うので、昼間は外に放っている平飼いもあるだろうとは思います。 でも、はっきりしない...。

追記:「平飼い」とはなにか気になっていたのですが、日本の農林水産省のホームページにある「地鶏肉の日本農林規格」の中に(こちら)、次の定義がありました。
平飼い:鶏舎内又は屋外において、鶏が床面又は地面を自由に運動できるようにして飼育する飼育方法。
放飼い:平飼いのうち、日中屋外において飼育する飼育方法。

日本農林規格で認められる地鶏は「平飼い」なのだそうです。
フランスで野外(plein air)飼育と呼ばれる鶏は、「放飼い」と特定しなければいけないようです。フランスで品質が高い鶏肉(AOCやラベル・ルージュ)は、野外といってもかなり広い草地で放し飼いにされなければいけないのですが、日本では草があるかどうかはこだわらないようでした。
2014年2月記




有精卵にはオヘソがある

日本の鶏と卵の見分け方は、いま1つ分からなかったのですが、犬もあるけば棒にあたる。

このたび調べていて、有精卵であるかどうかの決定的な見分け方を学びました。 有精卵でないと自然ではありません。それが美味しいのは当然。その見分け方は覚えておきたい。

卵にオヘソのようなものができているのが受精卵の印なのだそうです。



少し前に買って日がたっていた卵を割ってみると、本当にある♪

撮った写真はピンボケで申し訳ないのですが、肉眼では白いオヘソがよく見えました。

フランスでは、農家の直売卵でも、有精卵か無精卵かの区別は言わないで売っているように思います。これで見分けられるのは大きな発見♪

追記:大発見と喜んだのですが、その後、農学博士と話す機会があったので、有精卵の見分け方を見つけた話しをしました。ところが、現在の学問レベルでは、正確に有精卵と無精卵を見分ける手段は見つかっていないのだ、と言われてしまいました。

なあんだ...、がっかり...。でも、卵を割るたびに眺めていたら、みんなオヘソがあるので変だとは感じていたのです。

それでも、面白いことを教えていただきました。卵には自己防衛がある、という話し。傾斜があるところで卵を転がすと分るのだそうです。ゆで卵はコロコロと転がっていってしまう。生卵だと、そんなに転がらず、特に孵化する予定の有精卵だと、かなり転がらないのが分かるとのこと。こんど、実験してみよう。でも、本物のタマゴと、ブロイラーのタマゴの両方を持っていることはないだろうから、実験は無理だろうな...。
2014年2月記








日本の情報を眺めていたら、楽天市場グルメ大賞の卵部門で6年連続優勝している養鶏場がありました:
信州伊那谷のたまごやさん

やはり、有精卵、平飼い卵で人気を呼んでいるように見えます。

ブログ内リンク:
★ 目次: ブレス産の鶏肉
★ 目次: フランスで食べる鳥肉(鶏、鴨、ウズラ、鳩、卵など)

外部リンク:
Marquage des oeufs et étiquetage Éthique et animaux
☆ Wikipedia: Œuf (cuisine) º 鶏卵
宮崎地鶏 小林 地鶏の里 本物の名古屋コーチン
☆ 地球生物会議ALIVE: 動物は道徳観のある生き物
Marquage des oeufs et étiquetage
☆ Wikipedia: ブロイラー | 地鶏
生卵の安全性と注意点まとめ!玉子生食の効果とリスクを調べてみた
21世紀の畜産革命 ~工場的畜産からアニマルウェルフェア畜産への転換~  農畜産業振興機構「畜産の情報」2012年10月号


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2013/04/03

シリーズ記事目次 【ブレス地域で生産される質の高い食品】 目次へ
その2


ブルゴーニュ南部のブレス地域に住んでいる友人の家に行ったことがあります。

この地域にあるルーアン(Louhans)という町の、とてつもなく大きな朝市に行ったら、息子さんが雄鶏を買いました。



日本語で名前を付けて欲しいと言われたのですが、何も思いつかない。それで、Ondori にしてもらいました。

庭が1ヘクタールもある家。ほとんどは、この家の男の子たちが趣味にしているラグビーの練習場に見えましたが、家庭菜園のほか、小さな家畜も飼っていました。

そこで育ったニワトリの卵が、忘れられないほど美味しかったのが忘れられません。

サラダに入っていたゆで卵なのですが、卵がこんなに美味しいものなのかと驚いたのです。


ブレス地域

ブレスはAOC(原産地統制呼称)を持つ鶏肉の産地として知られているのですが、 車で走っていると県境が分からない。 昔は1つの州だったブレス(Bresse)なのに、現在の行政区分では3つの地域圏、3つの県に分かれているのです。

ブレス産若鶏の生産地を示す地図はこちら。ここで黄色い部分が、ブルゴーニュ地域圏にあるブレス地域はソーヌ・エ・ロワール県の東側にある地域です。

ワインの産地マコネからソーヌ川の向こう側に行くとブレス地域に入るのですが、土地が全く違うので驚きます。

まず、トウモロコシがよく育っています。



地元でとれたトウモロコシしか食べさせてはいけないという規制があるのも、ブレスのAOC若鶏は質が良くなる理由だと思います。

トウモロコシを栽培するには、水はけが悪い土地であることが第一条件なのだろうと思います。

ブレス地域では家々に井戸があるので、集落に固まって住む必要がなかったらしいのが分かります。この地域をドライブしていると、簡単に道に迷ってしまいます。

水はけの問題だけではなくて、ブドウ畑がある石灰質の土とはずいぶん違うことにも気がつきます。

美味しい卵を食べて感激したら、卵のお土産のほかにジャガイモも掘って持たせてくれたのですが、このジャガイモ畑でも驚き。土がサクサクで、ちょっと掘ると、ジャガイモがつながって出てきたのでした。

この地方では、スギナや赤マンマという懐かしい雑草にも出合いました。つまりブレスは、日本と土の質が似ているのではないかな?...


卵はブレス産に限る

友人の家で食べた卵がおいしかったので、そう思い込んでいます。

それで、フランスで朝市に行くと、ブレスから来ている直売農家の卵を探します。 
【ブレス産 若鶏丸 P.A.C(中抜き・1羽)】(冷凍・不定貫)(1kgあたり4,830円)【RCP】

前回の日記では、ブレスの若鶏を肉屋で買った話しを書いたのですが(高い食材を買うと、どこが違う?)、卵の方は朝市の店すべてを見てまわってブレス産の卵を探していました。

もっとも、ブレス地域は質の良い鶏の産地として知られているので、AOCを持てる条件でない育て方の鶏肉も飼育されています。

酷いのになると、ブロイラーもあるらしい。「ブレス産」と書けてしまうから、「AOCブレス産」と紛らわしく売れてしまうのでしょう。

でも、ちゃんと放し飼いにして、この地方のトウモロコシを食べさせれば、友人の家で食べたような卵ができるはずだと思います。

先日行った朝市では、農家の直売であること、ブレスの農家であることを条件にして卵を探しました。

とても性格の良さそうな男性がブレスの卵を売っていたので、迷わずそこで買いました。

農家に行ってチーズを買うときもそうなのですが、家畜を可愛がっているような人のところのが美味しいのです。

そのとき買った卵を記念撮影しておきました。



かなり美味しかったですが、友達のところで食べた、あの幻の卵と呼びたくなるほどではなかった。あの卵は、ゆで卵にした黄身がオレンジ色に近いくらいに濃くて、味も濃厚だったのです。

日本にだって、そういう質の良い卵を売っているだろうな... と調べてみたら、びっくりするものに出合いました。

黄身が白っぽいものを売り物にしている卵があるのですって!:
黄身が黄身じゃない玉子があった

やはり味は薄いらしい。そういう卵が好きな人もいるのでしょうけど...。

最近の日本は、食品に「濃厚」というのを強調して売るのが流行っているように感じていたのですが、淡泊な卵というのは売れるのかな?...

実は、そういう白っぽい卵はフランスでも出会っています。

家庭菜園や家畜飼育を趣味にしている家。先日も家に食事に来たときに卵をお土産に持ってきてくれたのですが、何回もらっても、そのたびに驚いてしまう卵です。

殻は白くて、小さい。中の黄身も白っぽい。
どうやったら、こういう卵ができてしまうのかと思うのですが、餌によるのでしょうね。

この家に遊びに行くと、いつも野菜畑や家畜小屋を見せてくれるので、鶏に何を食べさせているのかも見ています。台所の残飯ばかり。

フランスの田舎に住んでいる人たちの中には、家庭菜園を作ったり、家畜を飼ったりしている人が多いのですが、彼らは2通りに分かれると思う。

自給できるように食べ物をたくさん作ろうとする人たち。店では買えない良い食材を作ろうとしている人たち。生粋の田舎育ちだと、前者のケースが多いようにも感じます。

卵について少し調べながら書いていたら、学んだことがありました。
それは次回の日記で書きました:
フランスで売られている卵の見分け方

ブログ内リンク:
★ 目次: ブレス産の鶏肉
★ 目次: フランスで食べる鳥肉(鶏、鴨、ウズラ、鳩、卵など)

外部リンク:
「濃い味」ブームの次に来る味覚トレンドを探れ!
La foire et le marché de Louhans


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2012/11/12
フランス語のレシピを見て料理を作るようになってから、へぇ~っと思ったのは計量の単位でした。

スープ用スプーンで1杯とか、コーヒースプーンで1杯とか書いてあるのです。

でも、人によって、持っているスプーンの大きさに差がないのでしょうか?


フランスで市販されている商品へのリンク画像を利用させていただきました。
左のはクラシックスタイルに近いですが、右のとは容量が同じようには見えないのですけれど...。

私が料理で計量に使うときには、最も安物のスプーンを使っています。でも、しゃれたスプーンしか持っていない人はどうするのだろう?...

 

フランスでも、料理を得意とする人は計量スプーンを使っているのかな?... 私はお目にかかったことがないのですけれど。

フランス人たちが料理しているのを見ると、食事に使うナイフやフォークを料理道具として使っているのが目にとまります。ドレッシングを作るときはフォーク、パセリを刻むときはナイフ、という具合。

そのくせ、日本人なら器用に包丁や菜箸を使って済ませられるものにも、特別の道具がある、という矛盾もあるのですが。


計量スプーンは日本の発明?

フランスで大さじとか小さじと言わないことに気がついたとき、考えてみると、不思議はないのでした。

フランスの家庭には必ずスープ用スプーンとコーヒー用スプーンがある。でも、日本には、そういうスプーンなんかない家があるはず。

フランスに計量スプーンがないのが気になったとき、日本か中国あたりで発明されたのだろうと推測したら、どこかに日本人の発明だと書いてあったのを見つけて、やっぱり! と思ったことがありました。

その記述をメモしたものを失ってしまったので、改めてインターネットで探してみたら、Wikipediaにちゃんと書かれていました:
☆ Wikipedia: 調理用計量器

  • 大さじ: 15cc
  • 中さじ: 10cc
  • 小さじ:   5cc


左の商品は日本のもので、大さじ(15ml)、小さじ(5ml)、2.5ml(小さじ1/2)、1.25ml(小さじ1/4)のセットなのだそう。

中さじというのは余り使わないのでは?...


日本で使用されている計量カップ、大さじ、小さじの規格は、女子栄養大学創立者の香川綾が1948年に考案したそうです。

戦後間もなくの時期に、料理用の計量基準ができたのですね。洋食が日本に入った明治時代の発明かと思っていました。


フランスでも同じなのだろうか?

フランスの一般家庭では、計量スプーンを使っていないように思うのですが、いちおう売っていました。

  • 1/4 コーヒースプーン
  • 1/2 コーヒースプーン
  • 1 コーヒースプーン
  • 1/2 スープスプーン
  • 1 スープスプーン
Kitchen Craft Colourworks Cuisine Spoon Set De Mesure, Ensemble De 5


スプーンを4つにするなら、どれが残るのだろうかと探してみたら、こんなのが出てきました。

  • 1/8 カップ
  • 1/4 カップ
  • 1/2 カップ
  • 1 カップ
Kitchen Craft Cuillères doseuses Lot de 4 (Import Grande Bretagne)

日本では計量カップを使うのが普通で、スプーンなんかでは測らないのではないでしょうか?


ちゃんと検索してみたわけではないのですが、フランスで売られている計量スプーンはイギリスからの輸入ものが多いように感じました。

Wikipediaのフランス語にある料理用の計量単位のページには、アメリカ、カナダ、オーストリアの計量基準が書いてあるだけでした。これは、英語ページの記述と同じ。

イギリスは日本と同じなのですが、アメリカは多少ずれているのですね。

フランスの基準が書いてないところをみると、やはりフランス人は計量スプーンを余り使わないのではないかな。調べてみると、基準が紹介されている料理サイトもあり、イギリスの基準と同じになっていました。
 
Wikipediaの記述を見ると、フランス語ページにも、英語ページにも、計量スプーンは日本人が考案したのだ、という風には書かれていない...。

家庭で使うスプーンの大きさは微妙に違うはずなので、料理のレシピを正確にしようとしたら、外国でも計量スプーンが必要だと思うのです。


ところで、計量単位にあるデザートスプーン(cuillerée à dessert )というのは知らなかった。普通、フランス人がケーキを食べるときにはコーヒースプーンを使うことが多いのです。

そもそも、フランスで市販されているスプーンの大きさが乏しくて、デミタスカップ用の小さなスプーンはイタリアに行ったときに見つけて買いました。

結局、デザートスプーンというのは、日本でいう中さじ(10cc)の大きさなのでした。

内部リンク:
まな板を使わないフランス人たち 2009/09/08
フランスでは生ウニをどう剥くのか? 2012/08/09

情報リンク:
Tables de conversion d'unités
Les Équivalences de Poids et Mesures
Mesures à prendre


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2009/03/30
フランス人日本料理を作って食べさせることがあるのですが、食べさせてみると意外に喜ばれることもあります。

ハンバーグ

長いこと、ハンバーグは避けていました。

フランス人、少なくとも大人が嫌うファーストフードの代表ではありませんか?
そんなものを喜ぶはずはない!

そういう先入観念を持っていたのですが、あるとき、「何もないけど、食事していかない?」と言わないといけない場面で、冷凍庫に牛肉のひき肉があったことを思い出し、その場に小さな子もいたので、ハンバーグを作ってしまうことにしました。

すると、意外にも好評だったのです。

その時から、私のレパートリーにハンバーグを加えました。もちろん、何もないときに出すメニューであって、食事に招待したときに出せるという料理にはなりませんが!

この人たちはファーストフードを食べたことがないので、新鮮味があったのかも知れない…。

さらに考えたら、疑問がわきました。

フランス人なら誰でも、名前くらいは知っているビックマックというものは、日本でいうハンバーグなのでしょうか? あるいは、フランス式の挽肉ステーキなのでしょうか?

ファーストフード店に入ったことがないのです。どなたかご存じの方が教えてくださったら感謝します。


「ステック・アッシェ」という挽肉がハンバーグに使える

フランスでは、そのまま焼けば良い挽肉が売られています。Steak haché(ステック・アッシェ)と言うもの。色々なひき肉がありますが、「ステック・アッシェ」と言えば普通はステーキにする牛肉100%の挽肉です。

Steak cru写真を撮ったことはないので、Wikipediaにある写真を入れます:
Steak haché

見た目はハンバーグに見えます。スーパーではパックしたものを売っていますが、お肉屋さんだと、その場でひいてくれることが多いので、いかにも美味しそうに見えます。

これをステーキのようにフライパンで焼くのですが、脂身が全くないので、私は美味しいとは思いません。

レストランのお子様ランチでは、日本でもハンバーグが人気だと思うのですが、フランスではこれを焼いたものです。それにフライド・ポテトが付いているのが定番。

フランスの子どもたちは好き嫌いが激しいのではないでしょうか? 日本だと「何でも食べなさい」と叱られると思うのですが、好き嫌いは人権(?)として認めている感じがあります。

で、フランスの子どもたちは、このステック・アッシェのステーキが好きらしい。本当のステーキと違って、ひき肉なので食べやすいからなのでしょうか?

でも、このステック・アッシェには脂身が全くないので、とてもパサパサしていて、私などはおいしいとは思いません。

それをハンバーグ仕立てにすると、とてもおいしくなるのです。フランス人たちから私のハンバーグが美味しいと言われたとき、彼らだってステック・アッシェはおいしいというシロモノでもないと思っているのではないかと感じました。


ハンバーグに豚カツソース

ハンバーグを作るようになったし、これまた意外なことにフランス人が食べてくれた豚カツも作るようになったので、日本で豚カツソースを買って持って来ました。たぶん、フランスでも中国系の食料品店では手に入るとは思うのですが。

ハンバーグを作ったときに、豚かつソースをテーブルに置いて、これをかけて食べてください、と言うと、大人たちはそうしました。女の子が一人いて、彼女は「いらない」と言います。

そう言われて気がついたのは、豚かつソースを知らなかったら、おいしそうなソースには見えないだろうなということ。黒いのですもの...。

そもそも、ウスターソースというのがフランスでは普及していません。レストランでタルタルステーキを食べたときに出てきたことはあった程度です。

その子のお父さんが言いました。

「おいしいから、かけてごらん。ケチャップの味だから大丈夫だよ」

そう言われてドキッとしました! ファーストフードを嫌う大人たちは、ケチャップも嫌うのです。

せっかくハンバーグが気に入ってもらえているのに、ケチャップのソースを付けて出すのはマズイ! この出来事の後は、ハンバーグを作ったときには、もう豚かつソースを出すのは止めました。

というわけで、私のレパートリーになったハンバーグのイメージをあげるソースはないかと探していました。


sauce marchand de vinというソース

これが良いと思いついたのは、友人が出したステーキに使われていた「ソース・マルシャン・ド・ヴァン」という自家製ソース。日本語では何と言えば良いのでしょう? 直訳してしまうと、ワイン売りのソース。なんだか愉快な名前です。

ブルゴーニュ独特のソースだと言われましたが、ブルゴーニュ独特なのかは疑問。でも、ワインがベースだし、ブルゴーニュの料理ではエシャロットをよく使うので、そうかも知れないという気はします。


ソースづくりには欠かせません(たまねぎ+ニンニク)系⇒エシャロット

このエシャロットという玉ネギのような野菜は、この冬は良さを再認識しました。長ネギがフランスにはないのですが、その代わりに使うことができると発見したからです。それから、スライスしたものを水であく抜きして生で使うと、ミョウガの代わりになるのです♪


ソース・マルシャン・ド・ヴァンの作り方

焦げないようにかき回している必要がある手間はかかりますが、ごく単純にできます。ただし、フランスにいるから手元にある材料を使いますが。

1) エシャロットを薄くスライスし、フライパンにバターを入れて、弱火でトロリとするまで炒める。

エシャロットは、一人1個くらいでしょうか? 焦がさないようにかき混ぜていることと、最後に、ほんの少し砂糖を加えることがコツ。気が長いなら、本当に弱い火でいつまでも炒めていると良いです。これから、実験的にレモンをほんの少し最後に加えてみたら、とても良かったです。

2) 赤ワインを入れて、焦げないよう煮詰めます。

煮詰めているうちに赤ワインは蒸発していきます。これではソースとして足りないと思ったら、赤ワインを加えてさらに煮ましたが、そういういい加減さでも問題はありません。ここでも心配なので、ずっとかき混ぜています。

sauce marchand de vin

3) トロミをつけるために生クリームを少し入れ、塩コショウしてできあがり。


分量はいい加減でも大丈夫。ともかく、赤ワインが煮詰まってトロリとしてくれれば良いのです。

ハンバーグ

実は、上の写真のものを作った後、もっとソースがトロッとして欲しいので改良を重ねました。

エシャロットをバターで炒めたとき、弱火でかなり煮込みました。それから、最後に生クリームを入れるのを忘れてしまったのですが、この方がおいしいと思いました。生クリームがないだけに赤味が強くて、その方が美味しそうに見えました。

正式のソースのレシピの色々は、下をクリックすると出てきます。
sauce marchand de vinのレシピを探す (フランス語)

本当は、代表的なソース・マルシャン・ド・ヴァンのレシピの翻訳を載せておきたいと思ったのですが、余りにも色々なのがあるので、どれが代表的なレシピなのか分からなくなりました…。

邪道でしょうが、エシャロットの代わりに玉ネギを使ったものもありました。日本にいるときは、それで実験してみようと思います。


飲めないワインが使えるかも

日本にいるときは赤ワインの飲み残しが台所に転がっているなどということはめったにないのですが、そういうのって便利なのですよね。ステーキを焼いた後のフライパンに赤ワインを入れただけでも、ステーキ用のソースになります。

ワインが古くなりすぎてしまったときはマデリニゼ(madérisé)と言って、甘いような変な味になって飲めないことがあります。普通は捨ててしまうのですが、もったいないので料理用としている人もいます。たぶん、肉の煮込み料理とか、このソース・マルシャン・ド・ヴァンのようなものに使うのだと思います。

煮込みにしてしまうと、もしも変な味がついてしまった場合には肉を捨てるわけにもいかないので困りますが、ソース・マルシャン・ド・ヴァンで試してみるのが良いかなと思いました。

マデリゼしてしまったワインというのは、時々ぶつかります。最近のワインはすぐに飲めるのを作る傾向にあるので、ワインを何年もセラーに寝かせておくと、以前よりは変質してしまうことが多いような気がします。

飲めなくなって捨てたワインのお話しは、
以前の日記でも書いていました。 ↓
とっておきのワインを捨てるときは断腸の思い! 2006/07/07

このとき捨てられたワインは、中央を除く2本でした。
特級ランクのブルゴーニュのワインです...。 ↓
 


追記
(2015年)

その後、ハンバーグに合わせるソースはチーズのエポワスから作ったのが気に入りました:
超簡単にフランス料理を作れるエポワス・ソース 2015/07/18

ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
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2008/09/16
フランスでお腹いっぱいになる料理というときには、北アフリカの料理クスクスと、ドイツと国境を接するアルザス地方の料理シュークルート(ドイツ語ではザワークラウト)が代表にされることが多いです。

それから、フランス南西部の郷土料理で、豆がたくさん入っているカスレも、そう言われるかな?・・・

カスレはともかく、クスクスもシュークルートも、野菜たっぷりの料理なので消化が良く、私はフランス料理のこってりしたのを食べたときの方が胃のもたれが残ります。

フランス人が「腹が膨れる料理」とするのは、安くてたくさん出てくる、という感覚で判断しているのではないかという気もします。つまり、ここにあげた3つの料理は、洗練された高級料理というイメージとは結びついていません。でも、上手に料理されていると、素晴らしくおいしいのですけれど!


クスクス (Couscous)

一度聞いたら忘れられない名前に聞こえませんか?

フランスには昔の植民地だった北アフリカからの移民が多いので、クスクスを食べさせるレストランはかなりたくさんあります。

クスクスは小麦粉の粉(スムールと呼ぶ)をふかしたものがご飯のような感覚で出てくるので、よく知られた料理なので、日本でカレーライスを食べる感覚に近い感じがします。

ひところ、一番おいしいクスクスを探してしまったりしました。

パリに住む友達に「ここが一番おいしい!」という裏町のレストランに連れていってもらったり、パリで一番おいしいモロッコ料理の店で食べたり・・・。

でも、最近気に入っているのは、この料理が出る店 ↓

クスクス

先日、久し振りに(と言っても半年ぶりくらいではないかな?)、この料理を食べに行きました。

肉を焼いたものと、ソースが別になっていているのが好きなのですが、これは両方を一緒の鍋に入れています。ハーブの香りがすばらしい肉団子が気に入っているのです。

焼いた肉が別に添えられているときは、皿が火で温められているのが好きです。

つまり、こんな具合 ↓

クスクス


スムールにこだわる

スムールは、別の皿で出されるのが私の絶対条件!

パリなどの専門店でないところでクスクスを食べると、ひと皿に全部乗せているのが出てくることもあるのです。

この大盛りの形で出されると、食べているうちにスムールが水分を吸ってくるので、おいしくない。少しずつ、食べる量のスムールと肉とソースを取りながら食べて、それが食べ終わったら追加する、という形でないと私は耐えられません。

クスクスの味は、肉の質とソースによりますが、小麦粉の粉(スムール)のふかし方も、おいしいかどうかの大きな条件になります。ここのレストランのスムールはサラサラなのです。

テレビの料理番組で、パリで一番おいしいというモロッコ料理のレストランのシェフがスムールの炊き方を披露しているのを見たことがあります。ふかしている途中で鍋を開いてかき混ぜて(水も少し足していたような気もしますが、忘れた!)、それからまたふかすのがコツなのだとか。

それから、スムールは粒の大きさも色々あるのですが、私は細かい粒のが好きです。


クスクスは、日本でも知られているらしい

長いこと、クスクスは日本ではほとんど知られていないと思っていたのですが、ご存じの方はあるようですね。

ちゃんと日本でも材料を売っていました ↓

 クスクス


こんなのもありました ↓



雑誌等で話題沸騰!!
池袋のフレンチレストラン「La poule au pot(ラ・プール・オ・ポ)」より極上のお取り寄せ!

極旨フレンチ「本格クスクスセット」


話題沸騰ですか?!
でも、分かる気もする。クスクスって、日本人の味覚に合っていると思うのです。

フランスでも、クスクス専門のレストランはお持ち帰りというのをたいていやっているので、日本でするレストランがあってもおかしくありません。

でも、クスクスをフレンチと言ってしまったら、クスクスを生んだ国の人たちに悪いのではないかな?・・・


クスクスを作るのは手間がかかる

クスクスを家庭で作る人もいます。大変そうなので、私は作ってみたことがありません。得意料理にしている友達の話しだと、大量にできるので大勢が集まるときは便利なのだそうです。

私のブログをリンクしてくださっている木蓮さんのブログに、つい最近、クスクスの作り方を写真で見せる日記が入っていました:
クスクスの作り方見学

ご興味のある方はご覧くださいね。
木蓮さんへ: 断りもなくリンクしてゴメンナサイ。時々コメントを入れようとするのですが、いつも「送信」のときに切れてしまうのです・・・。


クスクスの話しが長くなってしまいました。どうも、食べ物のことばかり書いているような気がする・・・。反省・・・。

この日記を書きだしたのは、このお腹がいっぱいになる料理を食べた日に見たもののことを書きたかったからでした。
もうだいぶ日が立つのに、あの光景が心の中から離れません・・・。

レストランを出てから、腹ごなしに少し歩きました。
それから車に乗ろうとしたら、ふと目に飛び込んできたものがあったのです。

- 続く -


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2008/03/14
フランスで見るテレビのグルメ番組は楽しいです。


◆料理がおいしそうに見せる料理批評家

特に好きなのは、ジャン=リュック・プチルノー(Jean-Luc Petitrenaud)という人の食べ歩き番組。

フランスのどこに行っても、おいしい食べ物を作る人たちがいて、いかに食べることを楽しんでいるかが見えます。

☆ Jean-Luc Petitrenaudのサイト:Les escapades de Petitrenaud - France 5

*「Voir la Vidéo」をクリックすると、最新の番組を見ることができます。私は再放送番組を見る機会が多かったせいか、ここに出てくる彼は年をとっていて、少しお疲れ気味に見えてしまいました・・・。


数年前、ミシュランの評価が正しいかどうかということが問題になったとき(日記「レストランに絶対的なランク付けができるのか?」で書きました)、このプチルノーのガイドブックが良い、と言う人がありました。

彼の場合は、レストランに点数を与えるのではなく、自分が好きなレストランをリストアップしているのだそうです。

そのガイドブックを買おうと思ったのに、買うのを忘れていました。上にリンクしたサイトを見てみたら、お勧めレストランのコーナーがありますね。

試しにブルゴーニュ地方を見てみたら、紹介されているレストランの数は少なくて、あまり役にはたたないように思いました。でも、知らない土地に行くときには参考にしてみようと思います。


◆レストランが有名になると弊害もある?

お気に入りのレストランに行ったら、プチルノーの番組で取材されたのだとシェフが大喜びをしていて、レストランの入り口にそのときの写真や、プチルノーのガイドブック(写真)が置いてありました。



実は、外から見たところ、まずそうな料理が出てきそうなレストランだったのですが、入ってみたらカエル料理が素晴らしくおいしかったので、お気に入りにしたのでした。

さすがプチルノーは、穴場ともいえるような良いレストランを見つけるな、と感心しました。

番組取材があった後、レストランはインテリアをきれいにしたりして、お客さんも増えて、繁盛しているようす。

ところが、翌年にいったとき、料理の味が全然違ったのでびっくりしました。カエルが揚げたてではない。ひょっとして、冷凍のカエルかも知れない・・・ という味だったのです。

もう二度と行かないレストランになりました・・・。


◆カラーの違う批評家もいる

フランスの料理評論家というと、ジャン=ピエール・コッフ(Jean-Pierre Coffe)の方がランクは高いのかも知れません。

いつもニコニコ顔のプチルノーとは対照的。コッフの方は、「まずい!」と言うときの言い方がすさまじいのです。

フランスの食の乱れに警告を発する上で評価しなければいけないのでしょうが、けなすときに発する「C'est de la Merde!」というのが、なんともすごいので、どうも好きにはなれません・・・。

☆ ジャン=ピエール・コッフのオフィシャルサイト: Jean-Pierre Coffe

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