| Login |
2005/11/30
帰国して会う友人たちは素敵なレストランを選んでくれます。

やはり日本料理が懐かしいだろうと思ってくれるので、行くのは日本情緒いっぱいのレストランが多くなります。

それで感じているのですが、最近は昔の日本の良さを出すところに人気が集まっているらしい。

ビルの地下なのに、一歩踏み入れると江戸時代のような雰囲気だとか、昔の民家をそのまま使ったところなど...。

おととい行ったのも素晴らしいレストランでした。

「東京 芝 とうふ屋 うかい」というところです。


なんと東京タワーの足元にある!

「ぐるなび」サイトにあった紹介より:

「約2000坪の敷地に、
樹齢100年以上の古木と日本庭園。

山形より薔200年の造り酒屋を移築し、
飛騨高山の匠たちにより造りあげられました」

年内は夜の予約が取れないとのことなので、私たちはお昼に行きました。

インターネットで調べておきましたが、想像していたよりもすごい。

都心にありながら、別世界です!

日本庭園があるというのは珍しくはないのですが、その庭園の中にうまく食事する部屋を配置してあるのに感心しました。

電話をしたときには個室がないので大部屋で良いかと聞かれたのですが、行ったら個室をくれました。

壁いっぱいの広さの大きな窓から庭が見えるので、都心にいることを忘れさせてくれるゆとりある雰囲気。

4つの座椅子がある部屋を二人で占有。

東京でこの空間に身を置くことができるのは幸せです。

とても美味しい料理でした。庭を歩いて料理を運んできてくれる人たちも、礼儀正しい応対ですが気取ったところはなくて自然体。

くつろいでお料理を堪能できるのが嬉しい!



リーズナブルなお値段だと感心したお昼の定食です。

出されたお料理を写真におさめました。
フランスに帰ると、いつも友人たちから「おいしいもの食べた?」と聞かれるので。
食いしん坊の彼らには、「元気だった?」という挨拶代わりなのです!

全部写すつもりだったのに、何皿か撮り忘れていました...。


食事の後には、庭や建物の中を見学。

今の時代に、こんな日本庭園をつくろうと思えばつくれてしまうのだと驚きました。

レストランには500人くらい入れるそうで、かなり広い。

でも、通り道が曲がりくねっていて、あちこちに趣のある玄関があるので、そんな巨大レストランの感じは全くしませんでした。

私たちに一番良い部屋をくれてしまったのではないかと思ったのですが、見て回ると、眺めの良い個室がたくさんありました。

ここを設計下人には才能がある。脱帽してしまいます!

従業員の人たちが、みんな昔の衣装で働いているのも気に入りました。

庭の木々の手入れをしている人にいたるまで徹底しています(写真左)!



昔の造り酒屋だったので、見事な酒樽がある部屋もあるのを発見して喜びました(写真右)。

外国人に喜ばれるレストランだと思いますが、日本人の私たちにも嬉しい。

とても豊かな気持ちにしてくれた昼食でした。

ここを選んでくれた友達に感謝♪



ニュースリリース: 港区芝公園の東京タワー隣接地に事業用借地権よる大規模飲食店(2004年6月2日)

うかい グループ



カテゴリー: 日本 | Comment (8) | Top
この記事のURL | Rédiger
2005/11/29
このブログに楽天市場のランキング一覧をリンクできるようになったので、何が売れているのか興味があって張ってみました。

今日ふと見ると、びっくりしてしまうものがトップになって写真が出ています。

北海道でつくっている「想いやり牛乳」という無殺菌牛乳。

中札内村レディースファームという名前が見えて(今は「想いやりファーム」となっている)、「あの牛乳だ!」と確信しました。

4年近く前、十勝に行ったとき、この牧場を視察させていただいたのです。

無殺菌の牛乳を販売し始めたばかりの時期だったと思います。

情熱に燃えている社長さんでした。それでも、こんなに手間をかけて製造して、超近代的な製造所を造ってしまって、採算がとれるのだろうか、と心配しました。

ストックするわけにはいかない生の牛乳です。正直言って、無謀なチャレンジではないかと思ってしまいました。

ところが、それがランキングでトップクラスに載っている。

質が高い食品は評価されて、ちゃんとお客さんをつかむのですね。

もうずっと前から評価されているのを知らないのは私だけかもしれません。その後ご無沙汰してしまっているし、「ご成功おめでとうございます!」と手紙を送るのも差し控えますが、本当に嬉しいニュースでした。

無殺菌牛乳がどんなものであるかは、サイトをご覧ください。

日本唯一!無殺菌牛乳!中札内村レディースファーム【究極】の牛乳 720ml 1本北国からの贈り物


◆ 北海道の牧場が見える宿

この牧場へは、泊めていただいた農家民宿が案内してくださったのでした。

奥様も素敵な方だし、民宿もとても快適でした。ヨーロッパのB&B民宿と、日本の農家民宿の良さの両方備わっているという印象を受けました。



上は、私が泊まった窓からの眺め。まさに北海道!という景色が見えました。

下は、朝食のテーブル。

2食付きで泊めていただきましたが、とても美味しいお食事を堪能しました。

無殺菌牛乳を見て、この暖かく迎えてくださったご家庭も思い出してしまいました。

私が行ったのは3月。

雪が嬉しくてお庭(というか牧場)を散歩していたら、もぐってしまうのではないかと、みんなが心配して窓から見ていてくださったのだと、後で聞きました。

深い雪など知らないので、もぐってしまう危険があるなどとは考えてもみなかったのです。

懐かしいな...。




追記 (2016年8月);

「想いやり牛乳」のニュースがあったので、音信は途絶えていたけれど頑張っていらっしゃるのだと知って嬉しく思い、リンクを加えました。

無殺菌の牛乳は美味しいのです。私がフランスにいるときに買う牛乳は、朝市の直売農家が売っているモンベリアルド種の乳牛の生乳(せいにゅう)。そのままミルクは飲まないのでアイスクリームやデザートを作るのですが、何を作っても味が歴然と違っておいしくできあがるのです。それに特別に高いわけではなくて、1リットル約100円というお値段なので、週に1回しか行かない朝市ですが、牛乳はそこでしか買わないことにしています。

フランスでは生乳を手に入れようと思ったら可能なわけですが、本来は無殺菌の生乳でしか作れないことになっていたチーズでも、問題が発生しないために殺菌したミルクを使ってしまおうという動きがあります。特に戦いが目についたのはカマンベールチーズなので、その問題について長々とブログに書いていました。

ブログ内リンク:
★ 目次: 乳製品(チーズ、バター、生クリーム)に関して書いた日記

外部リンク:
殺菌する必要がない日本で唯一の牛乳「想いやり生乳」は世界一希少価値のある牛乳



カテゴリー: 日本 | Comment (2) | Top
この記事のURL | Rédiger
2005/11/28
10日ほど前に行った九州では、色々な食べ物を買いました。途中で宅急便にして送ったら荷物が軽くなったので、最後に行った福岡でも色々買って持ってきました。

そろそろ底をついてきましたが、まだ美味しい味を楽しんでいます。

今回の旅行で驚いた発見は、福岡の魚市場で買った「からし明太子」。

明太子がこんなにおいしいとは知りませんでした。タラコは好きなので、何も辛くする必要はないと思っていたのです。

形が少し悪いというものを1キロ買いました。

1キロというのは多すぎると思ったのですが、安くしてくださるというので1箱を買いました。

いやあ、美味しい! とろけるように柔らかくて、辛さもほど良い。少しだけ買っていたら後悔してしまったと思う。

写真でみても、おいしい明太子だったと分からないと思いますが、いちおう入れておきます。



これが本物なら、今まで食べていた「からし明太子」は何だったのだろう?... と思ってしまいます。

明太子に興味を持って調べてみると、明太子なぜなぜ博物館というサイトがありました。

明太子の由来:
韓国でスケトウダラを「明太(ミョンテ)」といいます。日本人はこれを「メンタイ」と呼び、「タラコ」のことも同じくメンタイと呼んでいました。そこで「明太」の子だから「明太子」というわけです。名付け親はふくや創業者の川原俊夫氏。

私が買った明太子は、焼いたり、スパゲッティーにしたりしても食べたのですが、生で食べるのが一番美味しかったです。スパゲッティーもとてもおいしくできたのですが、生で食べて美味しいものを、そんな風に料理する必要はないと思いました。その次は、さっと皮をあぶる程度に焼いた食べ方。

明太子なぜなぜ博物館によると、博多っ子は「明太子を焼いて食べるのは邪道だ」というとのこと。そうだと思う。

楽天市場で売っている「からし明太子」

私が買ったような美味しそうな明太子も売っていますね...。


カテゴリー: 日本 | Comment (8) | Top
この記事のURL | Rédiger
2005/11/23
昨日のブログで書いた「フランスの最も美しい村協会」についての補足です。

この協会には分かりやすいトレードマークがあります。



赤はお花。緑の方は、教会の屋根を山のイメージで現しているのでしょうか?

このマークが描かれた看板が、「フランスの最も美しい村協会」に加盟している村の入り口に立っています。

上の写真では単独で立っていますが、村の名前を記した看板と一緒になっている場合の方が多いように思います。

フランスの田舎をドライブされる機会がある方、このマークの看板が立っている村に通りかかったら立ち寄ってみる価値がありますよ♪

にほんブログ村 旅行ブログ フランス旅行へ
にほんブログ村


2005/11/22
昨年は、日本にも景観法ができました。美しい日本にしようという動きがおこってきたようです。

この10月には、「日本で最も美しい村」連合が発足しました。

それで、この連合を取り上げるテレビ番組で、その範となった「「フランスの最も美しい村 (Les Plus Beaux Villages de France)」協会について話して欲しいという依頼があり、昨日は録画をとりに行ってきました。

特殊な放送なので、知っている方が見ることはないだろうと気楽に行ったのですが、短い時間で話すというのは難しい。

やはり書く方が気が楽だな... と思いました。

フランスの最も美しい村協会は、とても良い活動ではあるのですが、加盟している村はそれぞれ全く違うので、一言で紹介するのは難しいです。

大勢の観光客がおしかける観光地になってしまっている村もあるし、普通の生活をすることが可能な素朴な村もある...。

まあ、どの村も美しいということでは共通しているのですが。


◆ フランスの最も美しい村協会

フランスの最も美しい村協会に入っている村をお見せします。



上から、Roussillon、協会本部があるCollonges-la-Rouge、Pérouges

写真の一番下に入れたPérouges(ペルージュ)村に、リヨン市にお住まいの方が未だいらしていなかったら、とても近いので、是非いらっしゃることをお勧めしたいです。

まるで中世にタイムスリップしたような感覚を覚えます。びっくりするほどの美しさですよ!

ただし、間違ってもハイヒールではいらっしゃいませんように! 石畳の隙間にヒールが入って、歩くのに苦労なさるはずですから。

ただし冬だと、人影が少なくて寂しいかな?...


◆ 厳しい審査で選ばれる「最も美しい」村々

フランスの最も美しい村協会に入る条件としては、次のようなものがあります。
  1. 人口2,000人未満の村であること。
  2. 守るべき地域資産(自然、歴史的建造物)が最低でも2つあること。
  3. 調和のある景観があり、村が景観作りや観光振興に努力していること。

努力すべきことについては細目に渡って規定されています。

協会から加盟する認可を取るのは実に厳しいものがあるようです。

例えば、この秋の審査会では、加盟申請をした223村のうち、認可されたのは18%だけ。同時に、協会の基準に合わないとして加盟剥奪の対象とされた村も11あったそうです。

確かに、この協会に加盟している村は例外なく、本当に美しいです。

それほどでもないな... と思ったところは、いつの間にか加盟村でなくなっていたことがあります。


◆ 「美しい村」というイメージの村は南仏に多いかも知れない

フランス各地を旅行して、たくさんの美しい村々を見てきたのですが、「美しい村」というときのイメージができあがったような気がします。

つまり、中世そのままの姿が残っている村。

中世には戦争が多かったので、敵が攻めにくいように村は山の上につくられて、さらに要塞に囲まれている。

頑丈な門が村の入り口にあって、夜には閉められた。そういう入り口から村に入る...。

もちろん、平地にある美しい村もたくさんありますが、どうも「美しい村」というと、山の上にある村を期待してしまいます。

フランスの美しい村協会のサイトには加盟村を示すページがあります。こちらをクリックすると地図が出て、どこに加盟村があるかが分かります(緑の丸印)。

南フランスに加盟村が多いですね。

この協会の発祥が南仏の村にあったということもありますが、敵からの侵略が多かった南フランスでは、要塞に囲まれた山の上にできている村が多いということも関係していると思います。

そんな村として、この協会に入っていて、一番有名な観光地になっているのは、レ・ボー・ド・プロヴァンスではないでしょうか?

この村のサイトには、動くパノラマ写真のページがあり、どんな感じかがよく見えます。3枚あります。

プロヴァンスは観光客が多いので、この村も、夏にはすごい人手になります。冬に行くと、ゴーストタウンみたい。

私は、お土産屋さんが軒並み閉まっていても、誰もいないときに行く方が好きです。


◆ フランスにはたくさんの美しい村がある

ところでフランスの最も美しい村協会には、私のブルゴーニュ地方では5つの村しか入っていません。

私が特にお気に入りにして、機会があると立ち寄る行く村のうち、3つは「最も美しい村」には入っていません。

入れなければおかしいくらいの美しい村なのですが、村の方が協会に入るのを望まないのか、認めてもらえていないのかは調べたことがありません。

でも、この「フランスの最も美しい村協会」に加盟した村は、住人一人あたり2.21ユーロ(300円くらい)を年会費として支払う必要があります。

そんな支出はできないという村も多いはず。

実際、私が持っている美しい村の写真集には800くらいの村が紹介されていました。

つまり、「最も美しい村」協会に入っていなくても、十分に美しい村がたくさんあるのです。


◆ 日本も美しさを取り戻すだろうか?...

日本で最も美しい村連合はできたばかり。まだ7つの村しか入っていません。

これが日本に美しい景観をもどさせる運動になったら嬉しいです。

ついでに、町の中にも旧市街というのをつくって欲しいな...。



◆ 美しい村の写真を見せているフランスのサイト:

フランスの最も美しい村協会(les Plus Beaux Villages de France)のオフィシャルサイト
加盟している村々のスライドショーはこちらで見ることができます。

☆個々の村については、こちらの方が情報を得やすい ⇒ Beaux Villages de France
魅力ある村(Villages de charme)というカテゴリーで、協会に入っていない美しい村も紹介しています。

☆フランスの美しい村がどんなものかを一覧にした写真で見るには ⇒  Villages de Charme en France - French Charming Villages
これには「フランスの最も美しい村協会」には加盟していない村も入っていますが、どれも美しい村ばかりです♪


フランスの最も美しい村に関する書籍:

フランスの美しき村 菊間潤吾 著『フランスの美しき村』

フランスの「美しい村」を訪ねて 辻啓一著『フランスの「美しい村」を訪ねて』


続き: フランスの最も美しい村協会 【2】

ブログ内リンク:
★ 目次: フランスの美しい村々について書いた記事


にほんブログ村 旅行ブログ フランス旅行へ
にほんブログ村


2005/11/20


1週間ほど前、九州で撮った写真です。

樹齢千年を超えるとも言われる銀杏の大木があり、その横にあった家の屋根が落葉で覆われていました。

日本にいることを実感させてくれる美しい景色...。

感動しました。

この写真は、もっと横幅を残した方がバランス良かったでしょう。

でも、写真に入って欲しくないものを切り取ったら、この構図になってしまったのです!


◆ 美しい風景を写真におさめようとすると...

フランスでは、どんなアングルから撮っても、絵になるような写真が撮れてしまうと感じています。

景観規制が厳しいので、写真を撮りたいと思うようなところでは、邪魔な物がないようになっているからです。

日本に来たフランス人観光客たちを見ていると、醜い物を入れない写真を撮ろうと苦労しています。

彼らが気にするのは、あちこちにある飲み物の自動販売機とか、電線とか...。

特に、電線が写真に入ってしまうことを嫌います。

日本では、官庁街などの中心部を除けば、電線は地下に埋められていません。

写真に電線が入ったって仕方がないと諦めるべきなのです。それなのに彼らは、何度もアングルを変えて四苦八苦している。

余りに苦労しているのを見ると、笑ってしまいたくなるほどです。

電線がある風景は、どうしても耐えられないらしい。

「ファッションの国フランス」といわれる割には衣料費をかけないし、美術館なんかには日本人よりは遥かに行かないのがフランス人たち。

それでも、やはり美意識だけは強いのでしょうね。


◆ 日本では、電線ばかりが目についてしまう

どうしてそんなに電線ばかり気にするの?! と思っていた私です。

ところが、フランスで景観重視の景色に慣れてきたら、帰国したときに電線が目について仕方なくなってしまいました。

注意して電線を見上げたことがおありになりますか?

東京都内の、古くからある住宅密集地帯は、すさまじいものがありますよ!

経済大国日本。その首都。しかも、山手線の内側くらいの地域でさえ、電線を地下に埋めるお金がなかったなんて、ヨーロッパの人には想像もできないと思う。

しかも、地下に埋めなかっただけではありません。

張り巡らす電線の本数を最小限にしようとする努力もなくて、すごいタコ足配線になっているのです。

醜いというのを通り越して、こんなにゴチャゴチャを許すというのは狂気に見えてきます。

まさに、気が狂った蜘蛛がつくった巣のような配線!

こんな通りを歩いているときに地震になったら、電線の網が空から降ってきて捕らえられてしまうのだろうな...。



日本を旅行したフランス人が電線に驚いて写真を撮っているのではないかと思って、「電線」と「東京」をキーワードにしてフランス語のサイトを検索したら、日本旅行を写真で報告するブログが飛び込んできました。

3つご紹介します。彼らが目を奪われてた風景がどんなものなのか見れるので面白いですよ。

La fée électricité : 電線のある風景コレクション

Tokyo fascinante ! : カラフルで、奇妙な人たちがいて、いたる所に電線がある東京...

Fils éléctrique : 電線の写真1枚

う~ん...。電線や電柱も、東京の観光スポットとして見学していただきましょう!


カテゴリー: 日本 | Comment (6) | Top
この記事のURL | Rédiger
2005/11/17
熊本県にある小国町で3泊しました。5月5日のブログ「住んでみたいと思った「小国」という町」でも書いたように、とても好きな町なのです。

帰国しても、私が住むのは殺風景な東京。小国町の空気に触れたら、初めて「帰国したのだ!」という実感を味わうことができました。



私の宿を、川の方から眺めた風景



◆ 故郷がない私...

田舎がある方には故郷を思うときに目に浮かぶ風景があるのでしょうが、東京育ちの私には、そういうものがありません。

日本人にとっての故郷のイメージは、裏山を背景にした家の前に柿の木がある、というものだと聞いたことがあります。

でも、そんな家に住んだことがないと、思い浮かべようもないのです!

日本にいるときにブルゴーニュを思い出すと、美しい田園風景が浮かんできて、とても懐かしくなります。

今頃は黄葉も終わって冬景色になっているだろうな... とか、冬の霧がもう立っているだろうな... とか、イメージするものがあるのです。

ところがフランスにいるときには、日本を懐かしむ風景がない...。東京の、ビルが林立した風景なんかは思い出したくないですから。そうなると、懐かしいな、帰りたいな... という気持ちにもなりません。

寂しいことだと思います...。

フランスの友人たちに「日本に一時帰国するのだ」と言うと、今回も「東京に滞在するの? すごい大都会なんでしょう?!...」と同情されました。

涙を浮かべるほどではないけれど、顔をしかめて、ひどく同情している。帰国の挨拶をするのは毎度のことなのに、みんな、そういう顔をするのです。

まるで私が、これから地獄に行かなければならないかのように!

東京生まれの東京育ち。大都会には慣れていますよ。そんなに気の毒がってくれなくても大丈夫なのに...。


◆ 日本の良さを教えてくれるお家

小国で泊めていただいたのは、一般家庭にホームステイさせていただく宿泊の形式の宿。 いつものように笑顔でご夫妻が迎えてくださる。「ただいま~」と挨拶したくなってしまいました!

「いつものように...」と書いてしまいましたが、帰ってから落ち着いて考えてみたら、お会いしたのは3回目だったのですが、泊まったのは未だ2回目なのでした。

でも、このお家に来ると、ずっと昔から知っているような錯覚に陥ってしまうのです。初めてお邪魔したのが去年とは信じられない思いでいます。

今回も私にくださったのは、お蔵をリフォームした宿。広々とした2階建て。その建物を一人で占領してしまいました。

お蔵の中も、母屋の方も、所狭しと、お蔵から出てきた骨董品が置いてあります。

落ち着くのですよね。こういう古い物に囲まれていると...。昔から今に続いているという感覚が、安心感を与えてくれるからでしょうか?

この空間を与えてくださるだけでも充分なのですが、母屋でご夫妻と一緒にいただくお料理も素晴らしいのです!

心のこもった手作り料理の数々。一流の旅館に泊まっても、こんなおいしい料理は出てきませんよ。



朝食の食卓
夕食がどんなにすごいかはご想像ください!
次々にお料理が出るので、写真を撮りきれなかったのです。
というか、舌鼓を打ちながら食べることに夢中になっていて、写真をほとんど撮らなかった...。


この町で開かれた研修会があったために、他にも宿泊客があって、おまけに泊まらない方たちも大勢遊びにいらして、毎晩にぎやかに楽しく夜を過ごしました。

こんなに大勢が集まったときに一人で食事をつくるとなったら、私ならパニック。フランス料理と違って、日本料理は手間がかかりますから。

でも奥様は手際よく料理を作られます。

せめて食器を洗うのは手伝いたいと思っても、こんな年代ものの食器は怖くて、そそっかしい私には手が出せません...。

人に会うのが好きだから民泊を始めたとおっしゃる奥様。仲の良いご夫妻...。

本当にくつろぎます。だから2度目に行くと、もう家族になった気分。「ただいま~」と言いたくなってしまうのです!

日本の生活っていいな... と、つくづく思った私です。

と言っても、せっかくの日本の良さを出さないお家も多いけれど...。


◆ 豊かな気持ちにさせてくれる空間

とても居心地の良い滞在をさせていただきました。今回は3泊できるので喜んでいたのに、あっという間に日が過ぎてしまった...。

宿で読むようにと本の差し入れをしてくださった方があったので、最後の晩は、お蔵の寝室にある机に向かって読書。

なんて豊かな気分なんでしょう!...

いつの時代にいるのかも分からなくなるような蔵の中にいる私。机の横にある窓の向こうからは、川の流れがかすかに聞こえる...。

フランス人はアンティークを大事にするので、私もフランスでは古い物に囲まれて生活しています。でも、やはり私は日本人。日本の歴史を感じる空間にいると、底知れない安らぎを感じるらしい。

ふと、こんな所に1カ月くらい滞在したら、小説が書けてしまうのではないかと思いました。自分が小説の主人公になる価値があるように感じてしまったのかも知れません。

午前2時過ぎまで、パソコンに書き抜きをしました。

この充実した時間をもっと延ばすか、明日のことを考えてベッドに入るべきかと散々迷いました。


◆ うって変わって...、福岡の宿

小国の後は、福岡に出て一泊。

紅葉の美しい山並みを過ぎて入った福岡。小国から一緒に行ったお友達と楽しく夕食をして...、

... ビジネスホテルに入りました。

小国の夜とのギャップが大き過ぎます!

テレビをつけるとニュースをやっていました。

日本のニュースは、ニュースと言うより、ゴシップ報道だと思う。どうしてこんな報道が許されるのか分からない。それでも、しばらく見てしまいました。

明かりを消して眠ろうとすると、なんだか暗い気分になってきました。

この小さな寝室にいると、自分まで限りなく小さく感じてくる...。生きていることさえむなしくなってくる...。

あれ~、昨日まであんなに前向きの気持ちでいたのに...。

自分が身を置く空間によって、気分もがらりと変わってしまうのだと気がつきました。

テレビでは、子どもたちがとんでもないことをしでかしたニュースが流れていたのですが、こんな空しいコンクリートの中で生活していたら、心がすさんでしまっても無理ないと思いました。


◆ 東京を離れると、やっぱり日本は豊かな国!

でも翌朝、町に出ると、旅の楽しさは盛り返しました。

地方都市は東京とは違う! 福岡には田舎の良さも残っています。

ホテルを出て足の向くまま歩いていても、お寺や神社があったり、新鮮な食べ物や、珍しいものを売っているお店がたくさんあったりするのです。

ただ足の向くままに歩いているだけでも楽しい。



かがんで落ち葉を拾っている巫女さん
日本って、なんて美しいんだろう! と、涙が出てくるくらい感動してしまいました。


お昼近く、待ち合わせしたお友達に会いました。

彼女の知り合いのお魚屋さんが教えてくだっさった魚市場の食堂で昼食。やたらにおいしい料理なので驚きました!

市場の一角にあって、見た目はかなり粗末な、屋台みたいなカウンター。

ところが、食べ放題の手作り野菜料理があるし、お魚の焼き方も良い。それでいて、このランチは600円!

本当は、福岡なのだから奮発してフグ料理でも食べたいなと思っていたのですが、大満足。

地方都市っていいな...。

空港に向かうタクシーに乗ると、運転手さんが底抜けに明るい。ストレスが多い仕事のはずなのに、全然そんな感じがなくてニコニコしている。

「福岡っていいですね」と言うと、「手前味噌ですが...」と福岡自慢を始めました。

「昔は東京から福岡に転勤すると、都落ちみたいに思われたんですが、今は違うんですよ。人気があるのは札幌と福岡だそうです」

単身赴任で福岡に来た人も、「こんなに居心地が良いなら...」と家族を呼び寄せるのだとか。

そうだろうな...。私だって、そうする!

お国自慢を聞くのは好きです。羨ましいという妬みは感じなくて、なんだか自分まで嬉しくなってしまうから。


カテゴリー: 日本 | Comment (14) | Top
この記事のURL | Rédiger
2005/11/17
毎年11月第三木曜日に解禁されるボージョレー・ヌーヴォー。気がついたら、今日がその日でした。



今年6月に訪れたときのボージョレーのブドウ畑


楽天市場で「ボージョレー・ヌーヴォー」」を検索したら、517件も出てきました。

日本にはかなり輸入されているらしい。こういうのはブームで終わるのかな? と思っていたのですが、まだ続いているようですね。

ワイン製造技術は高くなっているので、昔のようにワインの出来が悪い年というのはなくなったように思いますが、今年のワインの質は良いだろうと思います。

なにしろ、ブドウ収穫の時期に、ブルゴーニュ地方では雨が降らなかったのです。素晴らしいお天気でした。

ところが、ニュースを調べたら、こんなのがありました。

仏農家に危機感 ボージョレ・ヌーボー過去最低価格

ワイン農家の危機はフランスでも聞いていました。地元なので、ボージョレー農家の危機はよく聞きます。

去年までは、ワインを買い付けに来たネゴシアンが値引き交渉をするのに、今年は一人もやって来もしなかった、などという話しなど。

外国産の安いワインも世界に出回るようになったので、フランスでも安いワインをつくっている地方では事態が深刻なようです。

ブドウ収穫前のころ、フランスのテレビで、前年のワインが1割しか売れていないというワイン農家が登場していました。南仏の話しです。

ワインを醸造したらストックする場所をつくるために、前年のワインはどうにかしなければならない...。9割も残っていたら、どうしようもありません!

ワインの消費が落ちたのは、酒飲み運転の取り締まりが厳しくなっていることも原因の一つだと思います。レストランなどでは、ワインの消費ががた落ちしていると嘆いています。

フランスの場合は、まだ少しなら飲んでも運転できるのですが、飲みすぎで捕まる人が多いので、皆かなり気をつけるようになりました。

消費者として、ワインの価格が値下がりしてくれるのは嬉しいのですが、ワイン・ファンとして、醸造農家が苦しんでいるという話しを聞くのは辛い...。

ブログ内リンク:
ボージョレーワイン: ガメ種が苦労させる? 2016/01/05
★ 目次: ワインの歴史、ワインビジネス、飲酒規制、ワイン文化など ⇒ ボージョレーワインに関して
★ 目次: フランスのワイン産地、アペラシオン、セパージュ
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へにほんブログ村にほんブログ村 トラコミュ フランスのお酒 (ワインなど)へ
フランスのお酒 (ワインなど)



2005/11/08
秋から冬にかけてしか食べられないハンティングの獲物ジビエ。

またフランスに帰っても冬は終わっているはずがないのですが、やはり一時帰国するとなったらジビエを食べておきたくなりました。

それで、いつものお気に入りレストランに行きました。

11月1日の日記(鹿の剥製を見ながらジビエを食べてしまった・・・)で書き出したことなのですが、話しが飛んでしまったので戻りました。

レストランに行ったのは二週間も前のことなので、この話題は終わりにしたいのですが、すでに写真を小さく加工してしまってあるので、今日のせます。

私が一番好きなのは、この店のテリーヌ。



Terrine de sanglier aux noix et sa salade croquante


◆ おいしいエスカルゴに感心!

ところがメニューを見たら、前菜にはエスカルゴに惹かれてしまいました。

貝殻に入っているというありふれたものではなくて、クリーム煮らしい。

友達にテリーヌをとってもらって、それを少し分けてもらうことにして、私はエスカルゴを注文しました。



Cassolette d’escargots à la julienne de jambon et aux fines herbes

貝殻だと場所をとるので、レストランでは一皿6個か12個なのですが、この小皿にはぎっしりエスカルゴが入っていました。

とても食べやすくて、おいしい!

ともかくエスカルゴが、捕まえて料理してくれたもののように柔らかいのです。

エスカルゴ、観光地などではひどいのがでるのですから!

ところで幾つ入っているのだろう?... などと思って数え始まったのですが、20個くらい数えたところで、おしゃべりに打ち切られて分からなくなってしまいました。

少なくとも2ダースは入っていたということは確実。30個くらいあったような気もする...。

それでも胃にもたれないので、ぺろりと食べてしまいました。

食欲があるぞ~! と喜んだのですが、やはりメインのイノシシ料理になったらダウン。



Cuissot de sanglier au jus et fruits secs à l'armagnac

かなり残してしまいました...。

ここで目いっぱい食べてしまったら、後が続きませんから。


◆ 田舎料理でも、かなり努力しているレストラン

このレストランがある町には3つレストランがあります。

一つは、お城のレストランで、きどっている。それはどうでも良いのだけれど、たいしておいしくない。おまけに、やたらに高い。となると、一回行っただけでたくさん... となります。

もう一つも、普通のレストランだけれど、きれいな内装で、味もかなり良い。でも、けっこう高い。

このあたりは狩猟ができる広大な森があって、大都市リヨンからお金持ちのハンターがたくさん来るらしい。それで、辺鄙なところの割には高級レストランがなりたっているようです。

私が好きなレストランは、最も庶民的なところ。

気取っていなくて、昔ならがらの料理。

料金は、上に書いた2つのレストランよりずっと安い。

なんとなくジビエは、昔の人がやっていたような料理法で食べたいと思うのです。

それで、このレストランが好きなのです。安いのだから、よけい気に入ってしまう。


◆ 最近のフランス料理は変わったな...

そう思ったのが、このデザートをだされたとき。



見た目をよくするために、なかなか努力しているではないですか。

この手の庶民的なレストランには、デザート専門のパティシエがいるとは思えません。そんなことをしていたら、採算がとれませんから。

となると、プリンとかリンゴのタルトとか、ありふれたデザートしかなくてがっかりすることが多いのです。

でも、ここでは、飾りも努力しているうえに、味もなかなかでした。

以前にはつまらないデザートだったような気がします。息子さんかお嬢さんが一緒に働くようになったのでしょうか?...

ひと昔前のフランスのレストランは、見た目は全然気にしていませんでした。

味さえ良ければ良い、というもの。よほど良いレストランに行かないと、日本人の感覚からいうと食欲が薄れました。

ところが最近は、あらゆるところで、おいしそうな盛り付けになっている。

フランス人も、味だけではなくて、食欲をそそるプレゼンテーションを評価するようになったようです。

日本料理の影響であることは確かだと思っています。

これは、またいつかブログで書きます。

そんな例をあげたら、きりがないほどあるので。




今年2月27日のブログでも、同じレストランに行った話しを書いていました:
今シーズン最後のジビエ料理
おかげで、同じメニューが1割近く値上がりしていたことを知ってしまいました!

内部リンク:
★ 目次: ジビエ(料理、野生動物)に関して書いた日記
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ


にほんブログ村 グルメブログ フランス料理(グルメ)へ
にほんブログ村


カテゴリー: レストラン | Comment (2) | Top
この記事のURL | Rédiger
2005/11/07


フランスでは未だに昔ながらの、鉄砲を使わずに、猟犬と騎馬で狩猟(chasse à courre)があります。

昔のハンティングの服装ですから王朝時代を思わせて華やかです。

11月2日のブログ(フランス人が聞きたがる鹿のブラムをお聞きかせします♪に書いた「すごいのを見た!」という友達の話しは、ある年の冬の終わりに、森で散歩していたら、この猟犬狩猟の一行と出会ったときのことです。


◆ 鹿がジャンプ!

その友達、狩猟ラッパが聞こえてきたので、近くでシャス・ア・クールをやっているのだと気がついたのだそうです。

鉄砲の弾が飛んでくる心配はする必要はないので、退散する必要はありません。

すると、大きなオス鹿が森の中から飛び出して来た。

追われていたので必死に駆けていたのでした。

そこへ、ハンターたちの仲間がジープでやってきた。

鹿は道を横切って向こう側の森に入ろうとしていました。

どうなるか?!

すると...、友達の目の前で、鹿はジープを飛び越えて走り去ったのだそうです。

見事な、美しい跳躍力だったそうです。

嘘を語るような友達ではないので、話しは信じたのですが、やっぱり信じがたい。

ジープって幅がありますよね。

それを飛び越えてしまったなんて!...

でもサイトで鹿の大きさを見ると、必死の力も加わったのでしょうね。

いやあ、びっくりした...、と友達は言っていました。

ジビエは大好物のくせに、ハンターは嫌いという人ですから、鹿が無事に逃げのびられるように祈ったのだそうです。



◆ 屋根にまで登ってしまうの?...

シャス・ア・クールを撮った写真があるはずだとアルバムを調べていたら、去年に行った絵画展で撮った写真が目に入りました。

これです ↓



確か18世紀の貴族の戦いやハンティングの絵画を集めた特別展だったと思います。

実物を見たときに意識したのかな?...

よく見ると、屋根の上にオス鹿がいるのです。

まるで猫のよう...。

鹿は、どうやって上がったのでしょうか?...

追いこめられると、屋根の上まで飛び上がれてしまうのでしょうか?...


◆草原にいる鹿たちの夢が見たい!

帰国してから1週間余りたってしまいました。

もともと夜更かし人間な上に、時差ぼけ。ちっとも眠くないので、ほとんど一日おきくらいにしか寝ていません。

元気は元気なのですが、思考力が低下しているのが困る...。

森で鹿の一族に会う夢を見て、ゆっくり眠りたいな...。

たそがれ時に車を走らせていて、遠くの草原で、鹿の一家が草を食べている光景を何回か見たことがあるのです。

大きなオスと、メスが何頭かいて、幻想的な光景です...。

小さい方には、子どもたちも混ざっていたのかも知れません。

オス鹿は恐ろしいくらいの威厳がありますが、メスや子どもたちは本当に可愛い...。

内部リンク:
★ 目次: ジビエ(料理、野生動物)に関して書いた日記


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村


カテゴリー: 動物 | Comment (2) | Top
この記事のURL | Rédiger