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2011/04/30

シリーズ記事【フランス人の異常なまでの節電意識(目次】 その4


昔から気になっていたフランス人がマメに電気を切るという話しの続きです。フランス人がケチだから節電しているわけでもないと思えるのです。日本人の私の目でみると、フランス人に倹約精神が旺盛だとは言えない場面があります。


食べ物はケチらない?

日本人に比べて捨てる部分が多いのです。幾つか書き出してみます。

・ステーキなどを食べるときには脂身を残す

・ほうれん草の茎は食べない(それについて書いた日記

・固くなったフランスパンを惜しげなく捨てる

見ていてもったいないな~、と呆れるのはパン。私はパン粉を作ったりしていますが、フランス人はパン粉を買っています。固くなったパンはフレンチトーストにすれば最高なのですが、これは貧しい時代を思い出させるそうでフランス人には不人気なのです!

先日も、特売のホワイトアスパラを買って、その半分を捨ててしまうということをやりました。
そのときの日記はこちら:「ホワイトアスパラガスのシーズン到来
捨てる部分でスープの出汁にしようかなと思いながら朝市から帰って来たのですが、友達に聞いてみたら、「そんなので美味しいスープができるはずない」と言われたので止めました…。


セントラルヒーティングの普及

前回の日記に、フランス留学のご経験があるすぎちゃんからコメントがあり、「集合住宅などではあたりまえのセントラルヒーティングの方が、ひと部屋の電灯なんかよりよほど使うエネルギー量は多いのだろうに、と納得いかない気分でした」とありました。

電気代をマンションの管理費として一律に請求されるような家だと、必要以上に暑くしていることもあります。ただし、民家で断熱性を高める二重窓にすると、税金が優遇されるとかいう措置はあるように思います。

電気はつけっ放しにしないのに、廊下や玄関まで暖かくするセントラルヒーティングはフランスでは不可欠ということになっています。

フランスで統計局に相当するNSEEの「快適な住まい」の条件は次のようになっています:
1) 室内トイレがあること(昔の家屋では、トイレが外にある小屋だったための基準のはず)
2) 浴室が少なくとも1つあること
3) セントラルヒーティングであること

日本では3)で大半の家がアウトになってしまうと思いますが、フランスではこの3つの条件を満たす住まいは全体の93%を占めています(2006年)。

日本でも、北海道のお家はとても暖かいのと同じではないでしょうか?

フランスでも、温暖な南仏では暖房が必要な時期が短いので、中部から北部ほどには暖房にお金をかけようという意識は低いと感じています。冬に南仏の観光地を旅行すると閉店が多いので苦労します。オープンしているレストランを見つけて喜んで食事したときには、余りにも寒いので驚いたことがありました。

ファッションの国と言われるフランスですが、フランス人たちが最もお金をかけるのは、衣食住の中で「住」の部分。家計費の4分の1くらいをその項目にかけています。労働時間が日本よりもずっと短いので、私生活の場にお金をかける価値はあります。

ヴァカンス旅行も重視しますね。収入が少ない人でも、日本人よりも休暇を楽しんでいます。お金がないなら、それなりに楽しむ手段をとれるという特技も持っています。

考えてみると、電気を無駄にしない生活をしても困るわけでもないし、生活が貧しくなるわけでもない。だから節電できる?

でも、日本は湿度が高いので、エアコンなしの生活は辛いかな…。

フランスの家庭ではエアコンは全く普及していません。余りの猛暑で大量の死者が出た2003年の翌年には、政府がテレビで暑さに気をつけるようにというコマーシャルを流していました。「脱水症状にならないように水をたくさん飲め」というのは良いのですが、「大型店舗に行くように」などとも言っているので笑ってしまいました。

簡単に行けるところで冷房があるのは、大型スーパーなどくらいなのです。厚い石壁の古民家だと猛暑でも耐えられる程度の暑さだし、教会の中も涼しいのですが、さすが「教会に行きましょう」とは言えなかったのですね。

耐えられないほど不快な暑さというのは、都会独特の現象ではないですか? 日本でも田舎にいけば、暑くてもそれなりに耐えられますから。フランスも同じですね。パリも、猛暑のときは耐えきれない暑さになります。


フランス人に節電の理由を聞いてみる

話しを戻して、フランス人たちには、なぜ、これほど節電の意識が浸透しているのか?

フランス人をつかまえて、「なぜ電気のスイッチをまめに切るのですか?」と聞いてまわれば結論らしいものが出てくるでしょう。でも、「なぜ、そんなに電気代をけちるの?」みたいな質問はできない…。

第一、「どうして?」と聞いても、答えなんか返ってこないと思っていました。

それでも、気になる。
あるとき、親しい友達に聞いてみたら、明快な返事が返ってきたのです。

なあんだ、そういうことだったの?!

次回は、友達が説明してくれた理由について書きます。

続く


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2011/04/29

シリーズ記事【フランス人の異常なまでの節電意識(目次】 その3


フランスではマナーなどと大げさに考えることはないと思っています。それでも、やはり最低限のマナーはあるのだなと感じます。それは、子どものときに躾けられたことではないでしょうか?

人に会ったら挨拶する、ドアは静かに閉める、など…。そんな常識の中に、必要もない電気をつけっぱなしにしてはいけません、というのがあるのかも知れません。


フランスの電気代は日本より安いのだった

長い間、フランスの電気代は日本よりずっと高いので、みんなが節電に勤しんでいるのだろうと思っていました。

ところが、フランスの電気代は安いのでした。日本の方がずっと高いことは確かなようです。

経済産業省 資源エネルギー庁: 電気料金の国際比較(1999~2009年の推移)
電力自由化の効果:電気料金の国際比較


私がフランスの下宿先で「部屋を出るときには電気を消しなさい」と注意されたのは今から20年くらい前のことですから、当時の日本とフランスの電気料金の差はもっと大きかったのではないかと思います。

でも私は、親から「電気を消しなさい」という教育は受けていなかったような気がします...。

日本では電気代を安くみせかけているのだ、という人もいたので、フランスではどう言っているのか調べてみました。電気を売る11社が作っているらしいサイトでは、電気料金の比較を次のように書いていました。

1KWhの電気料金(2010年6月現在)
フランス: 6.65~13サンチーム(平均0.10ユーロ)
日本(東京電力): 15サンチーム(300KWh以上は21サンチーム)
Les prix de l'électricité au niveau mondial

ヨーロッパ諸国の電気料金を比較したグラフがありました。

http://www.econologie.com/forums/prix-de-l-electricite-en-europe-et-france-vt2218.html


2006年のデータ。家庭用の100KWhあたり電気料金(基本料金を含む、ユーロ)の比較です。出所はユーロスタット (Eurostat) だそうなので信頼できそう。フランスは、25カ国平均より電気料金が低い国に位置付けられています。

フランス人は小まめに明かりを消すのですが、フランス人は電気代が他国より高いから節電せざるをえない、というのではないらしい。としたら、なぜあんなにフランス人たちは電気を切りたがるのか?...

フランス人って、結局のところ、倹約家なのでしょうか?...


続く


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2011/04/28

シリーズ記事【フランス人の異常なまでの節電意識(目次】 その2


前回の日記では、南仏で下宿していた家のマダムから、電気をつけっぱなしにして15分くらい外出したら注意されてしまったエピソードを書きましたが、フランスでは、やたらに電気を消します。


そんなにマメに明かりを消さなくても...

フランスで生活した方、フランスを短い旅行された方でも、日本人なら誰でもお気づきになるのではないでしょうか?

フランス人は無駄に明かりをつけておくということを避けます。それが異常なくらいだ、と私は感じました。

自分の家で電気代を節約するため、というのなら理解できます。でも、他人が電気代を払っているところでも彼らは電気を消すのです。

例えば、レストランやカフェのトイレに入るときは、自分でスイッチを入れて明かりをつける必要があります。

電気を消さないフトドキ者のための対策もあります。

ホテルなどでは、廊下のスイッチを入れても少したつと消えるというシステムが普及しているのです。大きなホテルなどでは電気がつきっぱなしもありますが、家族経営の小さなホテルでは、自動的に消える明かりがよく使われています。

思い出せば、カフェのトイレでも、長居をしていると電気が消えてしまうのがありますね。

ともかく、慣れないうちは不便で仕方なかったです!

暗いうちにホテルの部屋を出ると、まず廊下のどこにスイッチがあるかを探します。さすがスイッチのところには、小さな非常灯のような明かりがついています。それを探してからでないと暗くて歩けない。

B&B民宿だと電気をつけっぱなしにするのは避けたいですから、宿の人には廊下の電気は自動的に消えるのか、自分で消す方式なのかを聞いて確かめておく癖もつきました。自動的に消える方式の場合は、消そうと思ってボタンを押すと電気をつけた動作と同じようになってしまうので、消そうと思っても消えないということになりますから。

最近は、人が現れると自動的に電気がついて、いなくなると自然に消えるという近代的装置がかなり普及してきたので便利にはなりました。

マメに電気を消すのは、習慣になるまで時間がかかったように思います。

友達から電気を消せと言われたとき、「15分以内に電気のスイッチを入れるなら、つけっぱなしにしておいた方が電気代の節約になるのだ、と日本の学者が言っていた」、と反論したことがあったのを覚えています。

この日記を書きながら、本当に15分が目安なのかと思って調べてみたら、日本の資源エネルギー庁のサイトに節電の効果が記載されていました。

「立ち上がりの影響による消費電力量増加は非常に小さく、再点灯までの時間が1分でも、一時消灯するほうが省エネとなる」
☆ 経済産業省 資源エネルギー庁: 節電 ‐電力消費をおさえるには‐

今は東京電力の問題が発生したから、そういうサイトを作ったのでしょうか?… 私は「電気をマメに消しなさい」などと日本で言われたことはなかったように思います。

それが本当だとしたら、フランス人たちがしているのは正しいことになります。私はずっと、レストランやカフェのトイレであんなに頻繁に電気をつけたり消したりしていたら、絶対に電気代がかさんでいるはずだと思っていました!


夜は夜らしい方が美しい

人の出入りが多いところでさえそうなのですから、家の中では必要ないところに電気を皓々とつけているというのは少ないです。

夕暮れ時に小さな町を車で突き抜けるときなどは、明かりがもれている家が少なくて、誰も住んでいないかと思ってしまうくらい。

家の中はたいてい間接照明。広い部屋ならスタンドを幾つも置くことが多いです。日本のように天井に部屋全体を明るくする照明器具を1つつけるというスタイルは、フランス人たちは好きではないような感じがします。スタンドはなしで天井から照らすなら、小さなスポットを幾つかつけるというのもよくあります。

そもそも、白人系の人たちは明かりが強すぎるのが耐えられないのではないかという気もします。特に、蛍光灯が耐えがたいらしい。フランスでも工場などでは蛍光灯照明を見かけますが、事務所では絶対にしないのでしょうか? 日本の会社で働くドイツ人とフランス人から、事務室の天井に蛍光灯が付いているので目が痛くてしかたないと言われたことを思い出します。


街の明かりも薄暗い傾向にあります。

これは初めから抵抗なく受け入れたように思います。夜は暗い方が自然な美しさがかもし出されるのでした。


パリは夜が一番美しいと思っています。
いつかフランスを離れることになって、久しぶりに帰ったとしたら、懐かしさに涙を流すのは、田舎で教会のアンジェラスの鐘を聞いたとき、パリだったら夜景を見たときだろうな…。


リーマンショックの後だったと思いますが、日本の友人に「最近の不景気で、ビルの屋上の広告のネオンが減って寂しくなった」と言われたときには、「良いことじゃない」と答えてしまいました。ネオンが林立した風景は美しくはないですもの...。


いつの間にかフランスの節電に慣れてしまった

フランスではスイッチを切らないとひんしゅくをかう。そうは分かっていても習慣がない私は、滞在させてもらった友人の家でも何度も注意されたのではないかと思います。

それでも、いつの間にかそれに慣れました。慣れたのを通り越して、電気のスイッチを切らないと気持ち悪く感じるようになっていました。

帰国すると、部屋の電気が皓々とついているのが気になって仕方ありません。フランスでは間接照明が多くて、ほとんど薄暗いくらいような照明で生活します。家の中で蛍光灯などつけている家は、フランスでは皆無なのではないでしょうか?

夜は薄暗いくらいの方が美しい。だって、そうでなかったら暖炉が燃える火だって見えませんから。

日本で誰かの家に行くと、まぶしくて仕方ありません。親しい家だと、蛍光灯の1本を消してくれないかなどと頼んでしまったりもします。

友達の家に行ったとき、廊下や玄関の電気などがついたままになっているのも落ち着かなくなりました。よそ様の家なのに、電気を消しまくってしまったりもします。東京の行きつけの飲み屋さんでも、トイレから出てくるときには電気を消してしまっている私です。お友達のみなさま、すみません。犯人は私です!

ともかく、フランス人のいるところでは、いらないところの電気をつけっぱなしにしておかないように気をつけなければいけない。

長いこと、フランスの電気代はよほど高いので、それで皆が節電しているのだと思っていました。でも、フランスの電気代は日本よりずっと安いのでした。

だとしたら、なぜフランス人たちは電気を消しまくるの?!

続く


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2011/04/26

シリーズ記事【フランス人の異常なまでの節電意識(目次】 その1

フランスの省エネ運動に関連して
日本の原発問題について考えたシリーズの目次:


1.
「電気を消しなさい」とマダムから注意された (2011/04/26)
2.
フランス人は、なぜ電気のスイッチを切りたがるの? (2011/04/28)
3.
フランスの電気代は安いのに節電する (2011/04/29)
4.
フランス人が無駄をしていると思うとき (2011/04/30)
5.
フランスの省エネで活躍したガスピー君 (2011/05/01)
6.
美しい日本を思う… (2011/05/07)

フランスに出会ったころに受けたカルチャーショックには色々あるのですが、その一つに、フランス人の徹底した節電がありました。

今でも昨日のことのように覚えているエピソードがあります。またまた前置きが長くなりますが、お許しください。書き始めると止まらないのです!


下宿していたお屋敷

南仏の大学に通っていた私は、かなり立派なお屋敷に下宿しました。少し地下にもぐっているフロワーなのですが、大きなバスタブがある浴室付きの2部屋。独立した長男が使っていた部屋だったそうで、ホテルでいえばかなり立派なスイートルームです。

普通に下宿するよりは2倍は費用がかかりましたが、社会人になった後の留学だったし、せっかくのフランス滞在なので無理をしたのです。

 
その下宿での私の勉強机

大学の下宿先斡旋係りの人は、そんなお屋敷に下宿先できる私はラッキーだと言われました。

日本人だったら憧れてしまうような、「おフランス」のイメージがある家でした。

でも、いわゆるブルジョワ家庭なので、あまり家族の人たちには好感を持ちませんでした。ブログで何回も書いているので繰り返しませんが、フランスのブルジョワ階級というのは、気取る必要がなく、平民を小馬鹿にする必要もない生粋の貴族階級とは違うのです。


初めて出会ったフランスのブルジョワ階級

違和感を感じたのは、住み始めて2、3日たったときでした。

家にお掃除をする人が来ていました。灰色の修道女の制服を着た女性。異様に思いました。俗世間を離れた生活ができる修道女なのに、一般家庭で家政婦さんなどのアルバイトをすることがあるのですか?…

ブルゴーニュにいるフランス人の友達に電話したときに聞いみました。
「おかしい」との返事。

修道女たちは、本来、お金を稼ぐようなことをしてはいけないのだとの説明。でも、友達は敬虔なクリスチャンではないので、修道女の生活について知っているはずもないので、正しい返事だったのかは分かりません。

それはともかく、驚いたのは、その修道女が私に会うなり言ったことでした。
「あなたがコレクトなら、奥様はあなたによくしてくださいますよ」

この「コレクト(correct)」という形容詞、辞書をひくと「(慣習、礼儀に照らして)瑕疵のない」と出てきます。このときは、「あなたが品行方正なら」というニュアンスだろうと受け取りました。

でも、私は無料でホームステーさせてもらっているわけではなくて、普通より高めのお金を払っている下宿人なんですよ。「あなたが正しい行いをする人なら、神様があなたを救ってくれるでしょう」と言ってくれたなら嬉しいです。でも、なぜ下宿のマダムに気に入っていただく必要があるの?…

それで、状況を推定したのは以下のこと:

1) マダムは修道女に、東洋人の貧しい学生を無料でホームステーさせていると話していた。
こういう話しは聞いたことがあるのです。パリのブルジョワ階級の一人住まいのマダムが日本人学生を下宿させていたのですが、知人たちの手前、下宿人を置いているなんてお金がないことを見せるようなものなので恥である。それで、その日本人学生には、友達が家に来たときには顔を出してはいけないと言っていた。おとなしい日本人はじっと言いつけを守って、来客があったときには外出するのも我慢して部屋に閉じこもっていた。

ひどい話しだと思いますが、おとなしい日本人が悪用される話しは他にも聞いたことがあります。
フランスは粗食の国だと思ったと言う人に出会って... 2005/04/06

2) 下宿のマダムは、修道女の教会だか修道院だかにたくさんの寄付をしている信者さんで、その寄付がとてつもない金額なために聖人に属するくらいに受け取られていた。従って、修道女は聖人に感謝するつもりでマダムの家の掃除やアイロンかけの仕事などをしている。
宗教画には、よく寄進者夫妻が祈りをささげている肖像画が書き込まれていますが、たぶんそんな立場にあるお家に私は下宿したのだと思う。

3) 修道女といえど生活費は必要なので、アルバイトをするのは普通である。

このうちの3)なら何も考えることはないのですが、このときの私は1)か2)ではないかと思ったので、貧者を利用するマダムに不快感を持ちました。

たぶん、このとき以来のことだと思いますが、フランスで出会うクリスチャンには3通りあると分類しています。つまり、本当に心からの信仰心がある清い人たち。次に、信仰という名のもとに自分は正しいと思っている偽善者たち。最後に、どちらともいえない素朴な人たち。

下宿のマダムには懐疑心を持ってしまったので、できるだけ距離を置くようにしていました。下宿といっても、私の部屋では自炊ができたので、顔があったときに挨拶するくらいで不自由はしなかったのです。何か困ったことがあっても、ブルゴーニュには親代わりのように世話をやいてくれるマダムや友人たちがいたので、南仏のブルジョワ・マダムから御慈悲をいただく必要もなかったのです。


「電気を消しなさい!」と言われたショック

ある日のこと。ずっと部屋に閉じこもって勉強していたので、真っ暗になる前に少しお庭を散歩することにしました。

ついでに通りに出てみたかもしれないのですが、15分くらい気晴らしの散歩をして部屋に戻ろうとしたら...

玄関にはマダムがいて、私に声をかけてきました。
「外出するときには、あなたのお部屋の電気を消しなさい」

叱る口調ではありませんが、かなり冷たく響きました。修道女から「コレクトでありなさい」と訓戒をたれられていた後にした失態ですから、かなり沈みました。

「すみません」と素直に謝ったか、「ちょっと外に出てすぐに帰るつもりだったから」と言い訳したかは記憶していません。でも、もしも私が夜中まで部屋で勉強していたら、ずっと電気はつけっぱなしだったので同じことではないか、と不満に感じたのは覚えています。

今思うと、マダムがなぜ私の部屋の電気がつけっぱなしになっていたことが分かったのか不思議です。私が住んでいたのは、ご主人の書斎と私の部屋しかないフロワーだったのです。たぶん、その前にも私が電気をつけっぱなしで外出したことがあって、いつまたやるかとマダムが監視していて玄関に飛び出してきたのかもしれません。

それにしても、こんな大金持ちのお家なのに、ちょっと電気をつけっぱなしにしたくらいでピリピリするなんて、なんとケチなマダムだろうかと思いました。

これは未だ、私がフランス人の生活をしらなかった時期のこと。その後、フランス人は誰でも、やたらに節電に気をつけるものなのだと知りました。

彼らにとって、人がいないところに電気がついているのは耐えきれないらしい。ケチというより、「無駄をするのは耐えられない」という意識があるらしい。

面白いことに、そういうフランスに慣れたら、私もそうなってしまいました!

続く


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2011/04/25
夏のように暑い日も度々あるこの頃。朝市に行ったら、早くも地元産のホワイトアスパラガスが売らていました。

少し前から南の方で生産されていたものが店頭に並んでいたのですが、やはり地元で収穫されたフレッシュなアスパラが一番。


真っ白でないホワイトアスパラが好き

アスパラガスには色々あるのですが、私が好きなのは真っ白のホワイトアスパラガスではなくて、穂先が少し緑と紫の色が出ている種類です。



フランスでも真っ白のホワイトアスパラが多いのですが、日本でもそうみたいですね。穂先に色がついているものは「訳あり」として売っているようでした。




アスパラ栽培をしている農家の直売を選びたい

私好みのアスパラを売っているところが見つかりました。アスパラしか売っていないようなので、近郊の農家だろうと判断。見たことがない人だったので、念のためにとれた場所を聞いてみました。

でも、きれいに大きさが揃って束にしたのものは売れ切れている! ということは、評判が良いアスパラなのでしょうから、よけいに残念。

農家のご主人が「これを買ったら?」と言って指差したのは、不揃いで、茎の下の部分を切っていないものでした。

朝早くから収穫して、不揃いなものをそのままドサンと箱に入れていたようです。普通は茎の下の方は切り落として、大きさによって分けて売るのですが、朝市に出かける前にそれをする時間がなかったのか? 出来損ないはそのまま安く売ってしまうので、そんな手間はかけないことにしたのか?…

4キロで10ユーロ(約1,200円)なのだそう。

買うかどうか迷っていると、ご主人が「買うなら10ユーロで5キロでよいですよ」とおっしゃる。

でも、ホワイトアスパラは皮を剥かなければならないので、細いのがたくさんあると面倒なのです。そう言うと、「穂先の部分だけを食べるのだ」と言って、アスパラを半分に手で折って、茎の部分を捨てて見せてくれました。

アスパラは穂先の部分がおいしいのです。それなら、おしげなく茎を捨ててしまう食べ方も悪くはない!

それに、美しくないために売れ残ってしたまったアスパラが何となくいとおしくて、どっさりと引き取りたくもなったのでした。

ダンボール箱に入れたアスパラを秤にのせると、正味6キロになるけど、10ユーロで良いと言ってくれました。


6キロで10ユーロのアスパラ

買ってきたホワイトアスパラの記念写真をとりました。こういうのを買ったのは初めてだったので。



茎の部分を切り落としてカゴに入れたものが3キロ残りました。



茎を捨てるのはもったいないので、鶏やウサギを飼っている人にあげようと思い、誰にあげるか考えました。でも、そういう小家畜を飼っている家では家庭菜園を作っているので、そんなものをあげても喜ばれそうもない…。

ちょっと見た目は悪いですが、味には変わりありません。第一、ホワイトアスパラは穂先の部分がおいしいのですから、不揃いな茎の部分を捨ててしまえば美味しい部分だけ残るのです。


あれから、色々な料理にして食べています。見た目は悪いけれど、味は同じ。

復活祭の3連休だったので、友達の家にも食事に招待され、お土産かわりにアスパラをどっさり持っていきました。マヨネーズはもちろん自家製です。

細いのもあって皮を剥くのは面倒だったので、かなりの部分を捨てからそのまま茹でました。皮を剥かないで食べるときは、フランス式の食べ方があります。

茎の部分を持って、穂先の部分からかじり、歯でかみきれない皮を残しながら中身を吸い出すように食べるというものです。お上品な食べ方ではないのですが、親しい人たちとの食事ですから、みんなそれ式で食べてくれました。


アスパラは旬のときにしか買わないことにしているので、この時期はたくさん食べます。今までにもアスパラのことを何度も日記にしていましたので、そんな日記の一覧を作ってあります:

ブログ内リンク:
★ 目次: 春の旬野菜 / アスパラ




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2011/04/18
先日からエッフェル塔のことを考えてしまっています。


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2011/04/15
ブルゴーニュのお隣、昔はブルゴーニュ公国だったジュラ地方に行くことにしました。

夏のように暑い陽気。まだ新緑にはなっていませんが、お花は咲きだしているし、美しい風景が広がっていました。ジュラ地方に行くときには、いつも雨というイメージだったので、こんなに美しい地方だったかと驚きました。

この地方に来たら見たいと思うモンベリアルド種の可愛い牛たちが牧場にいるのを見るのを期待しました。でも、まだ氷点下になる恐れもあるこの時期、素晴らしいミルクを出す牛たちを牧場に出すのをためらっているのか、それほど姿を見せていませんでした。

ジュラ地方に入ってしばし、ようやく牧場で牛たちに出会いました♪



モンベリアルドと呼ぶ乳牛についてはすでに書いているので省略します:
乳牛モンベリアルドはお花が好き?

牛たちは、人を見ると餌を与えに来てくれたと思うのか、みんな寄ってきます。

普通なら、可愛い~♪ と挨拶する私なのですが、このときはギクっとしてしまったのでした。

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