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2011/07/31
取り木で育てられているブドウの木ブルゴーニュ北部、シャブリに近い村のワイン農家を訪問し、19世紀後半にヨーロッパのブドウ畑をほぼ壊滅したフィロキセラ禍で生き残っていたという珍しいブドウ畑を見学しました。

そのときのことを書いた日記が長くなったので目次を作っておきます。





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2011/07/30

ブルゴーニュワイン買い付け旅行】 その6
コート・シャロレーズ


ボージョレーに行った後は、少し北上してコート・シャロレーズと呼ばれるワイン産地に行ったのですが、ここでは普通に青々としたブドウ畑でした。

と、思いきや…。

お城の観光をすることにしたのですが、ヴィジットの時間まで待たなければならないので、城の庭園に続くブドウ畑の境界線を歩くことにしたのです。

すると、こちらは雹の被害。友達はニュースで聞いたと言っていました。



その後に、その畑のブドウからワインを作っている人と話したのですが、運が悪いことに1級ランクのブドウ畑がやられて、100%の破壊でブドウの収穫は放棄だと話していました。

日本で雹が降ったのを見た記憶にないのですが、フランスでは時々出会う災害です。ですので、雹でやられてしまったブドウ畑の被害は珍しくはありません。

ワインを作っている人は、去年はあちらの村で雹の被害があって、今年はこちらという具合だから、と諦めの心境のようでした。一番ショックを受けるのは、1年苦労して畑の手入れをしていて、さあブドウの収穫だ、というときに雹が降って畑が全滅したときだったとのこと。


もう秋になってしまっていたボージョレーや、雹の災害にあった地域を除けば、ブルゴーニュワインの産地は今年もほぼ普通なのかもしれません。他の地域のブドウ畑を見たくなりました。

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ブログ内の関連記事:

★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)

ブドウ畑にあった雹警報装置(canon à grêle)について:
フランスはブドウ収穫のシーズン♪ 2007/08/31
フランスのブドウ畑で見た奇怪な装置 2007/09/08

雹について:
雹が降ったので思いついたアイディア 2009/01/20
2004年の寒い夏 2004/08/10

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2011/07/29

ブルゴーニュワイン買い付け旅行】 その5
ボージョレーのワイン農家にて


前回の日記「萄ジャムからワインを作るなどという醸造法があったの?!」で書いたように、ボージョレーでワインを作っている農家でクルティエという職業の人に出会いました。

ワインを選らぶのが仕事の人だからワインに興味があるのは当然。さらに、ワインが好きだからそういう仕事をしているのだとも思いました。

何度も「今夜は約束があるから行かなければ」と言うのに、いっこうに立ち上がりません。
 
私たちが到着してから2時間くらい経過。クルティエさんは、その前、どのくらい前からいたのかは知りません。

ようやく「彼女と一緒に夕食をする約束をしているから、もう行かなければ」と立ち上がったとき、ワイン農家のご主人は「セルドンという銘柄のワインに美味しいのがある」と話し始めていました。

それを持っているので出そうか、とおっしゃる。

クルティエさん、セルドンには興味があるので是非飲みたい、とおっしゃる。で、座りなおしてしまいました。

私の友人たちはセルドンのことを知っていましたが、私は聞いたことがなかったように思います。ボージョレーに近い場所で生産されるスパークリングワインなのだそうです。

ご主人が冷蔵庫から出してきました。


美しいピンク色のスパークリングワイン「セルドン」



ボージョレーの美味しワインをさんざん飲んだ後なので、セルドンをテースティングするのは私には無理でした。ボージョレーのワインは大きく分けて3つあり、私たちが行った農家では最高ランクのクリュと呼ばれるワインを作っているのです。

でも、クルティエさんの頭の中ではちゃんと品定めをしていたのでしょうね。


セルドンなるワインがどんなものなのかざっと調べてみました。

「セルドン」という銘柄のほかに「ビュジェ・セルドン」として売っているワインもあるので気になったのです。

  ☆ セルドンを検索した結果

「セルドン(cerdon)」は「ビュジェ・セルドン(bugey-cerdon)」とも呼ばれるロゼのスパークリングワインで、アン県のセルドン村周辺にあるビュジェ地域(リヨンとグルノーブルの間)で生産されているのだそうです。

セルドンの感想? 私には甘味が少し強すぎましたが、きれいな色だし、食前酒には楽しそう。

でも、スパークリングワインが欲しいという場合には、クレマン・ド・ブルゴーニュの中から質の良いものを選べば良いので、私がセルドンを購入することはないのではないかな?… 地元を旅行したときに気に入ったものにぶつかったら買いたくなることはありえると思いますが。


セルドンの試飲が終わると、クルティエさんは皆に分かれを告げてダイニングルームを出て行きました。本当に急いでいたらしい。部屋の窓からは、クルティエさんは携帯で電話しながら走ってご自分の車に向かっているのが見えたのです。

― シリーズの続きへ ―





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2011/07/28

ブルゴーニュワイン買い付け旅行】 その4
ボージョレー


前回の日記(ボージョレー農家のダイニングキッチンでワインを味わう)の続きです。


ワイン農家の隠居所(?) - まだ改築工事進行中


クルティエという職業の人から話しを聞く

ボージョレーのワイン農家には、ご主人のお友達が来てワインを飲んでいました。話し始めたら、この人がワインに非常に詳しいので、ご近所でワインを作っている人なのだろうと思ったら、そうではありませんでした。

ワインの「courtier(クルティエ)」という仕事をしている人でした。

この言葉、どう訳せば良いのでしょう?
仲買人、ブローカー、斡旋屋…?

クルティエという職業はフランスでは色々な分野で存在するようですが、ワインのクルティエは、ネゴシアン(ワイン商)や商社などのような大口バイヤーのためにワインを選んであげる仕事のようです。

ブルゴーニュではそんなにたくさんいる人ではないと聞いていました。良い機会だから、ご本人に聞いてみれば良かった…。ワイン生産者から値切って買うので、あまり好かれてはいない職業だと聞いていたので、お仕事について色々聞くのは気がひけたのです…。

ワインビジネスでもしていない限りは、クルティエという仕事をしている人と関係することはありません。こういう仕事をしている人と出会ったのは、私は初めてだったのではないかと思います。

さすが、すごいワイン知識があるのですね。この日、クルチィエさんから話しを聞いたことは私たちにとって貴重な体験になりました。


ボージョレーの温暖化

まだ7月下旬というのにボージョレーのブドウ畑が収穫後のような姿になっていたことに驚いた、という話しからおしゃべりが始まりました。

そこから地球の温暖化についての話しに発展。

私は地球は冷えてきてるとさえ感じているのですが、ボージョレー地方では気温が上がってきているとはっきりと感じるのだそうです。

第1に、ブドウ収穫の時期が早くなっている。

これはブルゴーニュの北の方にあるワイン産地でも同じことを聞いていました。むかしのブルゴーニュではブドウ収穫というと、9月下旬にするのが普通だったのに、最近は9月初旬というのが普通になってきています。

それだけではないのだそう。

フランスではセミといえば南仏と決まっているのですが、ボージョレーでもセミの鳴き声が聞こえるようになったので驚いたのだそうです。もう2、3年、夏になるとセミの声を聞くので、ボージョレーにもセミが生息し始めたのだろうとのこと。

ボージョレーの赤ワインは「ガメ(gamay)」という品種のブドウでワインを作るのですが、この品種は暑さに弱いのだそう。もし温暖化が続くなら、ボージョレーでは品種を変える必要があるだろう、とクルティエさんは言っていました。

ブルゴーニュで高級ワインにランクされている赤ワインは「ピノ・ノワール(pinot noir)」という品種から作ります。ガメはピノ・ノワールより世話に手間がかかなないで育つと思っていたのに、暑さに弱いなどという弱点があるとは思ってもいませんでした。

追記 (2011年8月)
ボージョレーにセミがいると聞いて信じられない思いでいたのですが、ブルゴーニュのディジョン市にもセミがいたというニュースがあったので驚きました。地球が温暖化しているなんて信じられない。今年は7月というのに寒くてたまらないとぼやいていたところで聞いたのでした。

追記(2016年3月)
日本にはハルゼミというのがいるとコメントで教えていただいて、ボージョレーにいるという蝉の画像を探してみたら、地元新聞に、読者が庭の植木鉢にとまっているのを撮影したという写真が入っていました:


Les cigales chantent aussi dans le Beaujolais 11/08/2013


クルティエさんが怒っていたこと

私たちが行ったワイン農家のワインは昔風に作っているので、おそらくクルティエさん好みなのだろうと思います。

ボージョレーの新傾向として腹立たしいものがある、と話しました。私たちにもショックで、一緒に怒ってしまいました。

つまりのところ、質の悪いワインをいっぱしのワインにみせる醸造の仕方が広まってきたらしいのです。

収穫したブドウを醸造タンクに入れ、高温にして、それを醸造するというテクニック。そうすると、ワインの色に深みがでるほか、毎年同じようなワインができるので輸出用として好まれるとのこと。

確かに、普通にワインを作っていると、同じ畑で、同じ人が醸造しているのに、年によって全然違うのです。それがワイン好きにはたまらないのですが、安いワインを売るとなると、いつも同じというのが好まれるのかもしれません。

「そんなことをしたら、ワインのテロワールがなくなる」、と怒るクルティエさん。

さすがに沸騰まではさせないそうですが、高温で「煮て(?)」、それから冷やすらしい。ブドウは自然に発酵するのですが、この処理は高温でするので、当然ながら自然発酵はできなくなる。それで、酵母を入れて発酵させるのだそうです。

「ワインじゃなくて、ジャムですよ!」
ワインをたくさん飲んでいるクルティエさんは、世も末だというような語気になりました。

話しを聞きながら、私たちは声をそろえて「うそ~!」と叫んだのですが、ワインのプロがおっしゃるのだから本当らしい。

醸造作業が早くすむのも魅力なテクニックなそうで、南仏の安いワインでやっていたのが北上して、ボージョレーでもやりだしたのだそう。ただし、現在のところ、収穫したブドウを熱処理するのができるのは赤ワインだけのようです。

発酵途中で販売してしまうボージョレー・ヌーヴォーとか、気候の関係で問題がある年にやるのならともかく、普通にワインを醸造できるブドウをそういうことをするなんて、けしからん! とクルティエさんは怒っていました。

高温処理をするとボルドーワインのような、どぎつい色になるのではないかな?… ボージョレーのように赤い色が美しいワインでそれをやってしまうのは残念…。でも、生産量が多いボルドーがワインというのが世界的に浸透しているのかもしれない…。

クルティエさんが使っていた言葉(thermo、chauffer la vendange)をもとに、この日記を書きながら調べてみました。

フランスの辞書サイトの記述(thermovinification)では、20分ほどブドウを60~80度で加熱するとありました。別のところでは、70~90度で数時間熱する書いてある記述もありました。

怖い、こわい。

フランスでもやっているワインを知らないで飲んでしまっているのだろうか? ショックを受けた私たちは、この後にワイン農家に行くと「テルモやってますか?」と聞くようになってしまいました!


日本人にはかえって喜ばれるワインかもしれない

日本では知られているのかなと調べてみたら、「熱処理していないワイン」と宣伝している日本産のワインがかなり出てきました。「生ワイン」などという文字もありました。つまり、逆に読めば、日本では熱処理が普及しているのではないかな?…

楽天市場で「熱処理」をキーワードにしてワインを検索

日本で輸入物の安いワインを飲むと、ワインとは思えないようなワインだとよく思うのを思い出しました。あれは、そうやって人工的に作ったワインなんだろうか?… 日本には、どうやって原価を確保するのかと思ってしまうような安いワインが売られているものな…。

さらにしつこく検索してみると、この収穫したばかりのブドウを高温処理すること(テルモヴィニフィカシオン)を特徴として売っているワインもありました。

楽天市場で 「テルモヴィニフィカシオン」をキーワードにしてワインを検索

ワインは好き好きなので、良いのですけど...。それに、日本は品質が毎年変わってしまうのは嫌うので(香水の原料となる天然香料を売るフランス系の会社で働いていたときに痛感しました)、日本人には好かれるサインかもしれない。

私たちはショックを受けたのですけど、そういうワインがこれからのトレンドになってしまうのかな?...


続き:
セルドンというスパークリングワイン


  外部リンク「ワインの基礎知識」へ


情報リンク:
【クルティエとは?】
☆ クルティエ
☆ すべてを知る職人、クルティエ

【ブドウの熱処理「テルモヴィニフィカシオン」について】
Aspects pratiques de la thermovinification et du chauffage de la vendange
Vinification
Chauffage de la vendange ou Thermovinification, Quoi en penser ?
Le trio gagnant des vins thermovinifies
Chauffage de la vendange

日本酒でも熱処理は行われるそうで、「火入れ」という発酵をストップさせる工程があるそうです。でも「お酒ができあがってからする」とあるので、ジャム状態から発酵させるというのではなさそう。日本酒の「本生」はミクロフィルターで殺菌と酵素を取り去って生酒を味わえるようにしたものだ、という説明もありました。

ブログ内関連記事:
リンゴジュースづくりを見学 2011/10/08 ノルマンディー地方
日本の蝉(せみ)と、フランスの cigale の比較 2009/07/28
★ 目次: ワインの歴史、ワインビジネス、飲酒規制、ワイン文化など
★ 目次: ブドウ畑の作業、ワイン醸造法など
★ 目次: フランスのワイン産地、アペラシオン、セパージュ
ブログ内のアルコール飲料関係の目次一覧

外部リンク(ボージョレーに現れた蝉に関するニュース):
Les cigales chantent aussi dans le Beaujolais 11/08/2013
La cigale est dans le Beaujolais 28/07/2015


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2011/07/27

ブルゴーニュワイン買い付け旅行】 その3
ボージョレー


今回のワイン買い付け旅行のメンバーの一人が、学生時代に偶然出会ってからずっとお得意さんでいるボージョレーのワイン農家に行きました。


ボージョレーの丘の上にあるワイン農家

ブルゴーニュワインの中では、コート・ドール県のディジョン市からボーヌ市にかけての地域に広がる産地が最高という認識があります。

  ☆ ブルゴーニュ地方のワイン地図

でも、ブドウ畑を眺めるには、私は南にあるワイン産地の方が好きです。ボージョレーやマコネの地域には丘陵地帯が広がっていて、こちらの風景の方がずっと美しいと思う。

この農家に来るたびに、しばし眺めてしまうのは、
お家の庭から見えるこのボージョレーの景色↓

手前の緑の部分はブドウ畑

お天気が良い日の朝などには、モンブランが遠くに見えるのだそう。

母屋の方はワイン造りの跡継ぎにした息子さんに譲ったので、お父さんの方はこの景色がテラスから眺められる場所にあった納屋を改造してお家にして住んでいます。

家の中は少し狭くなったのでしょうが、広く開けた窓からこの眺めが見えるのはさぞ住み心地が良いだろうなと思います。

昔のブルゴーニュでワインを作っている人たちは皆こんな感じだっただろうけれど、そのうちなくなるだろうな… と思っているタイプのご主人です。

ワインづくりが好き。自分がおいしいと飲んで楽しめるように作っている。売れなかったら、自分で全部飲んでしまうから気にしない、と思っているのではないかと思うような人...。

今はワイン生産の収入が多くなったので、かなり気取った人が多いのですが、ここのご主人は「畑で働く人」という雰囲気なのです。

男ひとり暮らしとはいえ、ここくらいゴッチャゴチャになっている家は見たことがないような気がします。フランス人の家は、突然行ってもお客さんを待っていたかのように整然としていることが多いのです。

でも、こういう気取らない家は居心地が良くて好き。


のれん代わりのなソーセージ?

さっそく家の中に案内されたのですが、目についたのは、これ↓



家を入ってすぐの部屋からダイニングキッチンに続く敷居のところに、のれんのように下がっていました。お友達が作ったというソーセージ。

天井は高いので、これをくぐるという感じではありませんでしたが。


ダイニングキッチンで酒盛り!

お友達らしき男性が一人いて、テーブルでお酒を飲んでいたので、その仲間に加わったという感じになりました。私たち用のワイングラスが出さます。

さっそく、見てきたボージョレーの畑がブドウ収穫が終わった時期のように紅葉したりしているので驚いたという話しをしました。
★ そのことを書いた日記: ボージョレーの異常なブドウ畑に驚く

「大丈夫なんですか?」

春に雨が少なかったので葉が乾燥したのだろうとの返事。これから実が膨らんでくれば大丈夫。ノンキな返事でした。

収穫するブドウの量は少なくなると思うのですけれどね。でも、ご主人はお金儲けには頓着しない人なのです。だからワインの売値も安い。

ソーセージが見事なので眺めたり写真をとったりしたせいか、味見をさせてくれました。



まだ半生なので、食べるとお腹をこわす危険があるのだそう。そうでしょうね。豚の生肉というのは良くないと思う。でも、柔らかくて、かなりおいしかったです。

生産年の違うワインを飲み比べました。

真剣にワインの試飲をするなら、食べ物は口に入れないでワインを味わうのが正式です。長時間試飲していると立ちっぱなしで疲れてくることも多いです。でもワインを飲み始めたのはダイニングテーブル。この農家のワインがおいしいのは知っているので、試飲というより、遊びに来たのでお酒をふるまわれている感じで楽しみました。

もう売り切れてしまって、自分用にとっておいた分も底をついてきたという2007年ものがとても美味しい。2007年というと、とても天気が悪くて、この年のワインは絶対に買わないぞ、と自分で決めたヴィンテージなのですが、意外においしいのにあたることが多いのです。太陽がたりない年だったので、寝かせておくと酸味がうまく成長させたのかもしれません。

ご主人は、近所の農家が作っている山羊のチーズも出してくれました。少し固くなってしまっていたパンも切ってくれます。

それで、私たちも車の中から、買ってきた山羊のチーズを出しました。



食べない夕食の時間になってきたので、お腹もすいてきていたのでどんどん食べて、飲みました。私たちは料理がおいしいというホテル・レストランを予約していたのですが、もうホテルで食事するにはお腹がいっぱいになってきました。

「20時を過ぎたらホテルでは料理を出さないと言われている」と言うと、「ここに皆で泊まっていけば良い」とご主人が勧めてくれました。「ダイニングルームの隅にあるソファにも寝れるのだし」とおっしゃる。卵料理でも作ってくれるとの提案。

でも、ホテルはそこから近いところにとっていたので、キャンセルはしないことにしました。
実は、ホテルについたら、皆はやはり食事をしたいと言い出しました。シェフがいなくてもできるような簡単な盛り合わせ料理を出してもらって、またワインを飲み続けたのでした。

ホテルでは食事しないことにしたので、腰を落ち着けておしゃべりに花をさかせました。ワイン農家にいたお友達という人の話しが特に興味深かったのです。ワインに詳しいので、話し始めたころには近所でワインを作っている人なのかと思ったら、そうではなかった。

その人から聞いた驚くべき話しを次回に書きます。

― 続く -


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2011/07/26

ブルゴーニュワイン買い付け旅行】 その2
ボージョレー


春先に夏のような良い気候だったので喜んでいたら、お年寄りは「このツケは夏に払うことになる」と言っていました。本当にそうなりました。寒い夏なのです!

春先には雨がシトシト降って寒い日が続くものなのに今年はなかったのですが、それが今になってやってきました。春に暑い日があったせいか、7月中旬にはもう秋になってしまったという感じにもなりました。
もう秋が始まった? 今年の天候は少し異常… 2011/07/12

お年寄りの言うことは正しい! 今日は昼食をしながら天気予報があたらないという話しをしていたのですが、その場にいた一人が、お爺さんは天気予報の達人だったという話しをしました。

日本でも、富士山にかかる雲を見て天気予報できるのだそうだと言ったら、友達のお爺さんがどんな風に明日の天気を予報していたかを話しました。家の裏にある川の畔に行って、空や水面を見て明日の天気を読んでいたのだそうです。

フランスの天気予報って、信じられないくらいいい加減なのです。日本でテレビを見ていて、何時ごろから「雨が降ります」と言われると、本当に降ってくるので怖くなるくらい。フランスでも天気予報をする技術はあるはずなのですが、正確な予報は有料サービスを利用しないと得られなくて、タダで知ることができる予報は全くいい加減なのだと体験しています。

それはともかく、今年のフランスの天候が異常なのは確実だと思います。ここ10年くらいの間に、死者がでるくらい異常に暑かった、「腐った」と表現する寒い夏は経験しているのですが、それとも違うのです。


美しくないボージョレーのブドウ畑に仰天!

ワイン買い付け旅行で、まず向かったのはボージョレーのワイン農家でした。

車の中から見える景色に私たちは唖然としてしまいました。「美しくないな~」、から「醜いな~」に表現が変更しました。

普通、6月頃から収穫時期に近づく時期のブドウ畑というのは、葉が青々としていて美しいのです。それが、どうしてしまったことか、ブドウ収穫が終わった時期のような風景になっていました。

車の中から見るボージョレーのブドウ畑は「こんなの、見たことない!」と驚く7月中旬の風景だったのですが、写真は撮っていません。ワイン農家に到着したときの写真があるので入れておきます。



ブドウの収穫が終わった時期というのは、葉が紅葉したりして美しいと感動するものなのですが、まだブドウの房が大きくなっていないのですから心配になります。

やはりブドウ畑のよって状態が異なり、「これでは、どうしようもないのではないの?」と思う畑と、「まあ、大丈夫かな?」というところの差はありました。でも、圧倒的に「美しくない」と形容したくなる姿でした。

今年のボージョレーワインは大丈夫なのでしょうか?…

次回の日記では、ボージョレーのワイン農家に行ったときに聞いたことを書きます。早々と紅葉したことなんかどうでもよくなるくらい、びっくりする話しを聞いたのです。
― 続く -


ブログ内の関連記事:
★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)
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  ☆ ブルゴーニュ地方のワインマップ



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2011/07/25

ブルゴーニュワイン買い付け旅行】 その1


夏にはヴァカンス旅行する人が多いのですが、私はブルゴーニュに留まるのを原則にしています。一年で一番良い季節なのですから離れるのがもったいない、というのが理由。ところが、今年は南に旅行すれば良かったと後悔するほど寒い夏になりました…。

それでも、ちょこちょこと旅行はします。それから、ホームパーティーのお誘いも多いので、かなり忙しい時期です。こういう時期に仕事を抱えてしまっていると疎外感を味わって辛いのですが、今年は人並みに夏休みを楽しんでいます。


ワイン買い付け旅行

友人たちとワインを買いに行こうということになってから、少し日がたっていました。お天気が悪すぎるとか、家の工事に来る業者が約束の日に来なかったという人があったりで、旅行は延期していたのですが、ようやく決行。

ブルゴーニュのワインを買うのは日帰りでできるのですが、せっかくなので1泊旅行。少しは観光するほか、ついでに美味しい食べ物も仕入れたり、レストランの食事も楽しむことにしました。ワイン農家でしこたま試飲するのですから、レストランでは軽く飲めば良いと思うのだけれど、食いしん坊が集まると食事とワインにも凝ってしまうので食事時間がかなり長くなってしまいます。

というわけで、観光の方はちょっとオソマツな旅行になりました。予定していたワイン醸造農家も削って、買い付けに寄ったのは3軒だけ(プラス、お城の観光にワイン試飲付きだったのが1カ所)。

まるまる2日あったのですから、もっとたくさん行けたのはずなのに! でも、こういう機会に希少価値があるわけではない環境に住んでいるので、大した問題ではありません。ゆったり旅行するのがなにより!

「ここのチーズを買いたい」という農家と、「ここで食事したい」というレストランの近くにミュージアムがあったので、そこに行くかどうかが行きの車の中で検討されました。

検討なんて大袈裟ですが、私が反対していたからです。


始めのストップはカフェ

お昼近くなったので、カフェに入って食前酒として白ワインを飲むことになりました。ミュージアムは目と鼻の先。予約を入れたレストランに行かなければならないので、ミュージアムはパス、という感じになりました。

見つけたカフェは、昔風の、どうということのないカフェでした。ワイン産地ではないに、昔の風習が残っている田舎らしく、入ってくる男性たちは皆ワインを飲んでいたのが面白かったです。

カフェのご主人は耳が遠いのか、フランス語が流暢ではないのか、会話が通じませんでした。こういう判断は外国人の私にはできませんが(私の下手なフランス語が通じないという可能性があるので)、フランス人の友人たちが会話が通じていないのだから、カフェのご主人の落ち度なのだろうと思います。

カフェの壁面は、かなり上手な絵で埋められていたのですが、それはご主人の奥様が書いたのだそうです。

棚に飾ってあったブロシェ(パイク)という川魚の頭が見事に大きいので写真を撮ろうとしていたら、奥様が登場。一緒に写真におさめました。



絵を描けるだけではなくて、かなりの美人。幸せなご主人だったのですね…。
でも、私が興味を持ったのは大きな魚のお頭でありました。


行きたくなかったミュージアムに入る

ミュージアムは第2次世界大戦期の歴史を見せるものでした。2年近く前にノルマンディー地方を旅行したとき、見学するといえば戦争関係という地域に滞在してしまったので、まだ記憶が抜けていない今はそういうところに行きたくないと思ったのでした。

でも、みんなが行きたがっているので反対するのも悪いので見学することにしました。どうせ小さなミュージアムなので、そんなに時間がかかるはずもないのだし。

Centre d'interprétation de la ligne de démarcationという名前の情報センター。第2次世界大戦中、ドイツ軍がフランスに攻め込んで、フランスはドイツに占領された部分と占領されなかった部分に2分されました。その境界線になった運河の畔に、最近ミュージアムができたのです。



平和に見える運河です。 この向こう側に見えるのが非占領地区。話しを聞かなかったら、ここで様々なドラマがおきたとは想像できません。

*境界線がどういう風にできていたかは、Wikipediaのこのページに入っているフランス地図をご覧ください。北の赤い部分が占領地区で、南の青い部分が占領されなかった地域です。

境界線と、それがあった当時の生活についての資料を集めたミュージアムは、フランスではここにしかないとう貴重な資料センターなのだそうです。センターがあるのはGénelard村で、場所はこちら

フランス人たちは興味しんしんで見ていました。小さいスペースだし、予算も大してなかったらしいし、資料ばかりで地味ではありましたが、教育的価値があるようにうまく陳列されていたと私も思いました。

運河で2分されて行き来が自由でなくなってしまった当時の生活も興味深かったです。教会が占領地区で、それに付属するお墓が解放地区などいうのには笑ってしまいました。嘘の葬儀ミサをあげて、棺を墓地に運んだりもしたそうです。パン屋さんが占領地区にあるので、危険がない子どもたちがパンを買いに行く許可をもらっていた。夜にはボートで向こう岸に渡った、等など...。

私たちが食前酒の白ワインを飲んだカフェも、そのままの姿で写真に写っていました。

天井まで届くゼラニウムが珍しかったので写真をとったので、店構えをよく覚えていたのです。



運河の向こう側(つまり非占領地区)に渡りたい人を助ける人たちがいて(教会の司祭など)、この占領地区にあるカフェにそういう人たちが集まって脱出作戦を図ったのだそうです。ドイツ軍は警備の巡回をしていましたが、夜だと小舟に乗って逃れたりできたのだそうです。

私たちは、期せずして歴史的な役割を果たしたカフェで白ワインを2杯飲んだことを知って感無量。なんの変哲もなさそうに見えた田舎のカフェだったのですが、何だか不思議な雰囲気を感じたのでした...。

友人の一人が、くいいるように地図を身ながら、「お父さんが最後の手紙をよこしたのはこの町だ」と指さしました。死者が大量に出たことで有名な、北フランスのドイツ国境に近い町。負けるのが分かっていながら兵士たちを送り込んだと批判されたのだそうです。

その友人が親の話しをするのは聞いたことがなかったように思います。赤ん坊のときにお父さんが戦士してしまっていたのですね...。

ビデオを見ると40分くらいかかると言われていたのですが、余りにも小さくて見づらいテレビなので、これは省略。

予定していた時間にレストランに行けそうなので、途中で立派なお城の外観だけ眺める余裕もありました。

次の日記では、ボージョレーのワイン農家に行った話しを書きます。

― 続く -


ブログ内リンク:
目次: 戦争に触れて書いた日記へのリンク

ミュージアムについての情報リンク(仏語):
Centre d'interprétation de la ligne de démarcation


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2011/07/24
 
もう秋になってしまっていたボージョレーのブドウ畑
2011年7月、ブルゴーニュ南部のワイン産地を旅行しました。

そのときの日記を一覧にしておきます。


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2011/07/23
先日の日記で、買い物を手伝ってあげた友達のパソコンが使い始めて1週間たらずでハードディスクがダウンしてしまったという話しを書きました。

機種を選んで、どこで買うかを決めたのは私なので、すっかり落ち込んでおりました。

ところが、予期していなかったことがおきました。1週間たらずで問題が解決してしまったのです♪

こんなに簡単にトラブルがフランスで解決できたのは初めての経験でした。本当に大丈夫なのかを確認できるのには2週間かかるし、代わりの商品を買うのにはまた面倒が発生するはずなので、少なくともパソコンを買いたかった友達には全く問題解決にはなっていないのですが、第一幕はめでたし、めでたしになりました。

買い物するのが楽しくない国、フランス。
今回のパソコン購入の経緯をメモしておきます。



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2011/07/20
Otiumオティウム)はラテン語です。

フランス語にもなっているのですが、この単語を知っている人は多くはないだろうと思います。少なくとも、フランスの日常生活では使われない単語です。

古代ローマ人は生活の時間を2分して、働く時間をnegotium、それをしない時間をotiumと呼んでいました。

Otiumは、職務から解放された自由な時間、思索にふける休息、無為、余暇、孤独、平穏... というような意味を持っています。


ローマ時代には「オティウム」があったが、これは「オプティマテス optimates (もっとも優れた政治的な派閥) 」を対象にした一種の特別休暇である。執政官のポストをめぐる争奪戦に一時的に身がはいらなくなると、「オプティマス」はこの特別休暇をもらう。各人は怠惰と倦怠をいうふたつの落とし穴におちいらないようこころがけ、この時間を思い思いに過ごす。そして公務の緊張から開放されているあいだに、知性を磨いたり、必要なら公務復帰後の方針を練ったりする。「オティウム」は、いわゆる別荘、遊び目的で建てられた別荘のことである。ローマ人のうちでも選良となると、泉のせせらぎ、木々を揺する風の息づかい、渚を洗う波のリズミックな響きなど、耳をくすぐる自然の音を好んだ。「オティウム」は海のほとりで過ごされることが多い。富裕なローマ人となれば、一軒といわず数軒の別荘を所有していたが、そのうち最低ひとつは渚に面した別荘を持つようにこころがけている。共和政末期から帝政も開始以来2世紀半が流れるころまでのあいだ、ラティウム、カンパーニアの海辺のいたるところが保養地に変貌してゆく。

― アラン・コルバン著『
浜辺の誕生 ― 海と人間の系譜学』より


「サバティカル休暇」は、そんな目的を持って与えられるのだろうと思います。

というわけで、Otiumという単語は、呑気に書くブログに相応しいだろうと思って名前を選びました。




なお、Otiumの画像として使っているのは、装飾写本「Les Très Riches Heures du duc de Berry(ベリー公のいとも豪華なる時祷書)」に入っている絵です。

カレンダーの中から、1月の絵を選びました。
私が誕生した月なのと、働いてはいない場面なのでOtiumには相応しいと思って...。

拡大画像は、こちら

15世紀の作品です。シャンティイ城のコンデ博物館に保管されていますが、実物にお目にかかれたのは特別公開のときの1回だけ...。



ブログ内リンク:
総目次: テーマおよび連続記事ピックアップ

外部リンク:
☆ Wikipédia: Otium
☆ Wiktionnaire: otium
L’éloge de l’oisiveté
「観光学」を学ぶ人のための「レジャー論」(その5) レジャーの思想的側面(古代ギリシャ・ローマ その1)
Le calendrier des Très Riches Heures du duc de Berry


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