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2012/01/31

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その5: ディジョン市


小さな町や村でサン・ヴァンサンが行われると、すれ違うのはワイン祭りに来た人たちばかりとなるのですが、今回はちょっと様子が違いました。

土曜日のディジョンの町は賑わっていたのですが、気がつくとワイン祭りに来た人たちは影が薄い。買い物客の方が目立ちました。大通りで知り合いにばったり出会ったのですが、彼らは普通の土曜日と同じように買い物の日として過ごしているのだそう。


ディジョンの町は旗で飾られた

ディジョンの旧市街には旗がたくさん飾られていました。



ブルゴーニュ地方、コート・ドール県、県内の市町村の旗が飾られています。

紋章の旗が華やかな雰囲気にしているのを見て、フランスには国旗の他に国の紋章(国章)がないのが残念だから作ろう、と運動していた人がいたのを思い出しました。

そのことを書いた日記:
ヨーロッパの紋章で、ライオンとヒョウを見分ける方法 2009/12/04

紋章は華やかなんだな... と思いながら、国の紋章も作って欲しいと言う人の気持ちがわかる気がしました。


華やかなのは紋章の旗

ブルゴーニュ地方と、今年の祭りが行われたコート・ドール県のシンボル・マークをお見せします。



よく見かけるのは議会のロゴマークの方です。

車のバックナンバーに入れる地方ロゴも、ブルゴーニュ地方では地域圏議会のロゴが使われています。
そのことについて書いた日記:
フランスでは、車の新しいナンバープレートが登場 2009/08/24

でも、地方議会や県議会の旗をたくさん掲げても、お祭り気分は盛り上がらなかったでしょうね...。


市町村の紋章

市町村にも紋章があって、その旗も飾られていたので彩りを添えていました。コート・ドール県には706の市町村があるので、その全部を飾ったのだろうか思ってしまうのではありますが。

コート・ドール県の市町村の紋章は、こちら(Armorial des communes de la Côte-d'Or)をご覧ください。

日本で同じことをやったら、やはり美しくなるかな?... 県には旗があるはずだと思って調べてみたら、Wikipediaに都道府県旗の画像が入っていました。

さらに、Wikipediaに市町村旗市町村章もあるのですね。例として、東京都の区市町村章一覧を見てみました。

日本のは、どれも羽織に入れる紋章というか、ロゴマーク風というかという柄。これを掲げてみても華々しくはならないでしょうね...。

あでやかな紋章は、ヨーロッパ諸国ならどこにでもあるはず。が日本にはないは、文化の違いなのかな?...


ディジョンの街が旗でいっぱいになっていたのを私気に入ったのですが、フランス人たちにはどうということはなかったようです。中世から近世の建物が並ぶディジョンの旧市街にカラフルな旗がたくさんあるのは、調和がとれていて美しいと思ったのですが。

今年のサン・ヴァンサンは3つの町で行われました。その中で、最も褒められたのはニュイ・サン・ジョルジュの町。伝統的な飾りでお祭り気分が高まっていたと評価されていました。

もう一つのサン・ヴァンサンの開催地ボーヌ市の場合は、飾り付けは全くと言ってよいほどありませんでした。どうしてなのだろうと不思議になるほど。この町のワイン試飲所も建物の中ばかりだったので、町の中を歩いているだけではほとんど祭りが見えない。ボーヌは祭りの飾り付けがなかった、と批判されるのはもっともだと思います。

ブルゴーニュワインのメッカはボーヌですから、ワイン祭りに力を入れる必要はないと考えたのかな?...  この町のことは批判するのは賛成します。でも、試飲は3つの町の中で最も良い条件でできたので、私は帳消しにしました。

こうなくてはいけないとフランス人が考えるらしいサン・ヴァンサンの飾りつけについて、次回の日記で書きます。

ブログ内の関連記事:
目次: フランスのアルコール飲料(ワインなど)関係イベント
目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ
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La Saint Vincent tournante 2012


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2012/01/30

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その4 - ディジョン


3つの町で行われた今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントですが、まず行きたいと思ったのはディジョンでした。なぜかと言えば、祭りの始まりに行われる教会でのミサに行きたかったから。

サン・ヴァンサン・トゥルナントというブルゴーニュのワイン祭りは、ブドウ栽培者の守護聖人ヴァンサンにあやかったものです。4世紀に殉教したこの聖人の祭日は1月22日。そのころ、ブルゴーニュ各地でサン・ヴァンサンの祭りが行われるのですが、その中で最も大規模なのがサン・ヴァンサン・トゥルナント。

キリスト教の聖人はたくさんいて、ヴァンサンという名前の聖人も複数いるので分かりにくいのですが、ワインに関わる聖ヴァンサンはVincent de Saragosse(サラゴサのヴィセンテ)。ちなみに、サラゴサはスペインにある。

サン・ヴァンサン・トゥルナントでは、ワイン村がそれぞれの聖ヴァンサンの像を持ってミサに参列します。小さな町村の教会には観光客が入れるほどの大きさがないので、招待状を持った人しか入れません。

でも、ディジョンでミサが行われるのはサン・ベニーニュ大聖堂(Cathédrale Saint Bénigne)という大きな教会です。今年は祭りの会場が3つに分かれるのでワイン関係者は分散するし、この大聖堂なら一般の人も入れるはず、と踏みました。

ミサを行うのはディジョン大司教とのこと。サン・ベニーニュ大聖堂には素晴らしいパイプオルガンがあり、さらに聖歌隊 Maîtrise de Dijon もいます。

大司教があげるミサ、しかもブルゴーニュのワイン祭りとなれば、全てが勢ぞろいして素晴らしいミサになるはず。絶好のチャンスではありませんか?♪


ミサに参列できた

ミサが始まるのは午前9時。朝寝坊の私としては努力して出かけました。
想像していたのを上回るほど素晴らしいミサ!

サン・ヴァンサン・トゥルナントにミサはつきものですが、こんな豪華なミサは初めてだったのではないでしょうか?



空いていたのは、祭り関係者の席の後ろのところだったので、よけいに雰囲気を堪能できました。改めて、農業に携わる人たちは信仰心が深いのだなと感じました。ミサの最中に、お祈りなどで参列者が声を出すところで、しっかり言葉を発している...。



祭壇の前に見えるワイン樽にのっているのは聖ヴァンサンの像。



司教座の前に立っているのが、ディジョン大司教の Monseigneur Roland Minnerath。

chanoine(司教座聖堂参事会員)と呼ばれる聖職者たちも参列。

日本でもおなじみの食前酒キールは、ディジョン市長だったフェリックス・キール氏(Félix Kir)が広めたものなのですが、彼はこのカテドラルの chanoine でした。地元では、彼のことを Chanoine Kir と呼びます。

ミサに参列すると、いつも思うのです。

キリスト教のミサというのは、とても良くできている。立ったり、座ったり、歌ったり、言葉を発したりするので、参列者も参加するセレモニーになっているからです。これだと、退屈で居眠りしてしまうこともないと思う。

仏教のこともキリスト教と同じように知らないのですが、日本ではお坊さんがお経をあげるのを、じっと耐えて聞いているだけではないですか?

でも、この日のミサは、参列者が立っている時間がかなりウエートを占めているように感じました。普通のミサと違って、ブドウ栽培やワインに関係する人たちがあげてもらっているミサだからなのか? あるいは、大司教があげるミサだから敬意を表しているからなのか?...


ミサを手伝う子どもたちも可愛い。



子どものときに教会でenfants de chœurをしていたという友人がいて、役割が燭台を持つcéroféraireという役割だったと言っていました。それを見たので撮影した写真です。

2つフランス語を入れてしまったのですが、こういうミサを手伝う子どもの役割を日本語で何と呼ぶのか知らないからです。

enfants de chœurはservant d'autelとも呼ぶようで、Wikipediaのページから日本語に移動すると「
堂役(どうえき)」と出てきました。でも、カトリックの場合は「侍者(じしゃ)」の方が正しい訳のように感じました。

「enfants de chœur」という言葉を初めて聞いたときは「祭壇の子ども」の意味だろうと思ったので、友人が何をしていたのか想像できました。堂役とか侍者とか言われたら、何も思い浮かびません...。

期待したとおりにパイプオルガンの演奏があり、聖歌隊の子どもたちの声も天使のように聖堂に響きました。

私がいた席からは聖歌隊が見えなかったのですが、会場を出るところで見ることができました。



聖歌隊は男の子だけかと思っていたのですが、女の子もいるのでした。メンバーは100人くらいいるそうです。フランスの聖歌隊としてはレベルが高いと言われる彼らの姿を見たのも初めなので満足。

神道のセレモニーも美しいと思いますが、カトリックのミサもこれだけ正装してしてくれると非常に美しい。

この豪華なミサを見ることができただけでも、今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントに行って良かったと思いました。

ミサの後、午前11時ころからワインの試飲が始まります。それはいつものことなので珍しくないのですが、ディジョンでは祭りの雰囲気を盛り上げるアトラクションが見事でした。次回はそれについて書きます。

― 続きへ ―



追記:
このときのミサを撮影した動画を見つけたので入れておきます。


La Saint Vincent des Climats à DIJON 2012 par vision2000production

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2012/01/29

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その3


今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントは、ディジョン、ニュイ・サン・ジョルジュ、ボーヌの3つの町で同時に行われました。

このワイン祭りはワイン産地の小さな村で行われることが多いので、町で行われる祭りは魅力がないなと思っていたのでしが、それなりに良いものでありました。

第一に、町村の規模には見合わないほど大勢の人々が詰めかけるということもないのでスムーズ。原っぱに作られた駐車場から延々と歩いたり、何時来るか分からないシャトルバスを待つという時間のロスがなかったのが良かった。

3カ所の会場は、それぞれに全く違う雰囲気だったのも魅力でした。

ディジョンの町 私が一番気に入ったのはディジョン。いつものサン・ヴァンサンとは全く違う。
 
ブルゴーニュの旗で美しい旧市街が飾られていました。

それに、アトラクションが豪華。

ディジョン市はかなりの予算をかけてイベントを盛り上げたように感じました。

サン・ヴァンサン・トゥルナントが初めて行われたこと、ワイン畑を世界遺産に申請していることをブルゴーニュ最大都市として音頭をとっているであろうことからだろうと思います。

それに比べると、ボーヌは少し不思議な雰囲気。

ワイン祭りらしい町の飾りはほぼゼロなのです。市は試飲会場を提供しただけに見えました。

世界遺産に指定してもらおうというのはディジョンがやっているから、ボーヌは知らん顔?... 昔から、ボーヌとディジョンは犬猿の仲にあるというのを思い出しました。

ニュイ・サン・ジョルジュは、いつものサン・ヴァンサンの祭りの雰囲気そのまま。フランス人たちには、この伝統的な祭りの盛り立て方が最も評判が良かったようです。


試飲ブレスレット

むかしのサン・ヴァンサン・トゥルナントでは、ワインは飲み放題でした。

小さな村に集まる人たちは車でやって来るしかないわけで、それでワインをたくさん飲んでいるというのは危なくて仕方ないわけですが、実に大らかでした。警察の人たちもいるのですが、交通整理をしているだけ。

さすがブルゴーニュだものな。ワインの飲み過ぎなんか取り締まっていたら、地域経済が成り立たないものな~。

そう思っていたのですが、時代は変わりました。
ワイン祭りでも、飲酒運転の取り締まりは非常に厳しくなった!
合わせて、飲み放題というのも止めました。

特製グラスを買うと、それで試飲所でワインの試飲ができるのは同じ。でも、試飲の回数券をくれて、その数だけしか試飲できないシステムになりました。

もっとも、グラスを幾つ買ったかまでは監視されないので、たくさん飲みたい人はまたグラスを買い直せば良いわけなのですが。でも、お金がかさむわけですから、やはりブレーキになるでしょうね。

今年の試飲セット(15ユーロ)は、これでした ↓



グラスを入れて首から下げる袋。アトラクションや試飲所の場所を示す地図。それから、ワイン祭りでは初めて見たのですが、ブレスレット。

試飲セットについて詳しくご覧になりたいかたはこちら:
Set de dégustation

グラスを首から下げる袋は便利です。グラスを手にもって会場を回るのは不便ですので。これが登場する前には、グラスをゴムで止めて、紐で首から下げるとう方式などがありましたが、グラスがうまく固定できなくて落ちてしまうアクシデントもおきましたので。

ふざけてこの袋に自前のワインボトルを入れている人なども見ましたが、ボトルの重さにまで耐えられるのかな?...

ワイングラスが大きくなったのも、最近の傾向ですね。

試飲チケットがブレスレットなのは、今回初めてみました。普通は紙のチケットを切り離していくというシステムなのですが、それがブレスレットというのは面白い。

ゴム製で、色が異なるボタンのようなものが7つ付いています。ブルゴーニュワインを7つの地域に分けて試飲所が作られていて、それがボタンのカラーになっていました。それぞれのところでボタンを外して試飲できるというシステム。

もっとも、私の腕に付けると、そのままスルリと抜けてしまうので、ブレスレットの役には立たず、ポケットに入れて歩きました。猫のノミ避け首輪と似ているのですが、長さは調節できなかったので。


ワインが素晴らしかった♪

伝統的なサン・ヴァンサン・トゥルナントでは、祭りを開催する村のブドウ栽培者が生産物を出し合い、それで「キュヴェ・サン・ヴァンサン(Cuvée Saint-Vincent)」と呼ぶ特別なワインを作ります。

ブルゴーニュでは違う畑で収穫されたブドウを混ぜて作るのを嫌うので、祭りで仲良くワインを作るのは価値があるかもしれない。でも、ワインのランクは低くなります。たまに、とても美味しいキュヴェになったこともありましたが、たいていは大して美味しくない。

今年のサン・ヴァンサンでは、ワイン醸造者たちが商品として作っているボトルで試飲が行われました。

ブルゴーニュ各地の生産者たちが提供しているので、実に種類は豊富。並んでいるワインの中から、どれを飲みたいかと選ばせてもくれます。

特級ランクのものも出ているし、少し古いミレジムのものもある。ワインを試飲する楽しみに関しては、こんなに充実していたサン・ヴァンサンはかってなかったと思いました。

では、ディジョンの祭りの様子から書き始めます。
― 続く ―




ブログ内の関連記事:
目次:  フランスのアルコール飲料(ワインなど)関係イベント
目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

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La Saint Vincent tournante 2012


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2012/01/28

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その2


1月最後の週末(29日と30日)、慣例のワイン祭りが開かれました。

ブルゴーニュのワイン祭りとしては最大規模のサン・ヴァンサン・トゥルナント(Saint-Vincent Tournante)です。

今年2012年は1月29日(土)と30日(日)に開催されました。


ブルゴーニュのクリマを世界遺産に!

今年のサン・ヴァンサンの祭りは「ブルゴーニュのクリマClimats de Bourgogne)」と名付けられました。

ブルゴーニュワインでは、ワインに個性を与える地形上の特徴(テロワール)によって区分された個々のブドウ畑のことを「クリマ」と呼びます。

ポスターも、色付けされたブドウ畑の絵が使われていました。

2012年のポスター



ブルゴーニュのクリマを世界遺産にしようとする運動があるので、今年はワイン祭りの方も「ブルゴーニュのクリマ」と名付けられたのでした。

まずは政府にフランスの候補として認めてもらわなければならなかったのですが、それはクリアー。後はユネスコが認めてくれるかどうか、という段階に来ているそうです。

ディジョン市役所の建物にある時計台も、「Les climats candidats !(クリマ 候補者)」の文字で覆われていました。



「候補者」という言葉を使っているのが面白い。今のフランスは、4月末から5月にかけて大統領選挙の候補者のことで話題が賑わっているのです。

ところで、ブルゴーニュには1,247のクリマがあるのですが、世界遺産にブルゴーニュ地方のブドウ畑全体を世界遺産にして欲しいというには広すぎる。そこで、ブルゴーニュの中でも最高ランクのワインが作られる地域を指定してもらおうということらしい。

世界遺産に指定してもらおうというのは、ディジョンからボーヌの先にあるサントネーまでの60キロに渡るブドウ畑の地帯です。

いわゆるコート・ドール(黄金の丘陵)と呼ばれる地域。
その地域のクリマを示す地図はこちらをご覧ください

この地域にる3つの大きな町が、今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントを開催しました。すなわち、ディジョン、ニュイ・サン・ジョルジュ、ボーヌ。

ディジョンでサン・ヴァンサン・トゥルナントが開かれるのは初めてなので、そこだけに行こうと思ったのですが、結局、2日かけて3カ所を回ってしまいました。そのお話しを次回から書きます。

― 続く ―



追記(2015年7月):
ブルゴーニュのクリマは世界遺産に登録が決定したのでブログに書きました。
ブルゴーニュの高級ワイン生産地が世界遺産に登録された 2015/07/05




情報リンク
Les climats du vignoble de Bourgogne
La Route Touristique des Grands Crus de Bourgogne
La Saint Vincent tournante 2012
☆ 過去の主催地リスト: Liste des Saint-Vincent tournantes

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2012/01/26
日本のお料理上手の友達は、蟹は蒸すのが一番だと私に教えてくれました。先日、日本で毛ガニを買おうとしたとき、「20分ゆでてください」と教えてくれた魚屋さんにそう言ったら、やはり、蒸すのが最高だと返事されました。

でも、風味が落ちるフランスで売っている蟹の場合は、下味をつけるクール・ブイヨンで煮るのが最善なのではないかと思っています。

それに目覚めたのは、北部フランスで蟹を食べたときです。蟹といっても美味しくないと思っていたトゥルトーが、こんなに美味しいのかと驚いた出会いでした。

そのときに書いた日記:
フランスの蟹をおいしくしたのはクール・ブイヨン? 2009/11/08

その後、海藻入りクール・ブイヨンとして市販されているものを手に入れたので、それを使って蟹を茹でるようになりました。


トゥルトーを茹でたときの写真

トゥルトー(tourteau)と呼ぶ、フランスでは最も普通の蟹を茹でたときの記録です。



右手に置いてあるのは、ハーブで作るブーケ・ガルニの材料。どんな風に作るのかは、「フランスの蟹をおいしくしたのはクール・ブイヨン?」で書きました。

鍋に水を入れ、海藻入りクール・ブイヨンを入れて煮たててから、蟹を入れます。



蟹の甲羅を下にして茹でるべきなのに忘れていた...。


ゆであがった蟹 ↓



これを冷蔵庫に入れてはいけないそうなので、そのまま冷まします。


海藻入りクール・ブイヨンの中身は?

ブルターニュ産の海藻入りクール・ブイヨンを使いました。これが蟹の味を良くすると思っています。


Court-bouillon aux Algues

実は、前回の日記(「海の蜘蛛」と呼ばれる蟹、アレニエを買ってみた)に書いた蟹を茹でるときには、これを切らしていました。

昆布がなどの材料はあるので、インスタントのクール・ブイヨンを使うより美味しくできるのではないかと思って茹でたのですが、いつもの蟹の風味が出ませんでした。

いつもはトゥルトーを使うのに、このときはアレニエという蟹だったので、味の違いはカニの種類からきたのかもしれません。

でも、市販の海藻入りクール・ブイヨンを使わなかったせいかもしれない。この中には何が入っているのかチェックしてみました。

まず、食用の海藻が10%含まれているとして、wakamé, dulse, laitue de mer, noriが挙げられています。

wakaméとnoriは日本語でしょうね。

昆布がないのが不思議。ワカメや海苔で出汁をとる日本人がいるのでしょうか?... ともかく、フランス人が海藻を選んでいるのだから無視。

その他の海藻が何なのかを見てみましょう。

Dulse:
これは英語で、きめの粗い食用紅海藻Palmaria palmataらしい。

Laitue de mer:
「海のレタス」の意味なのですが、ulva lactucaのこと。

両方とも日本語で何と言うのかは見つけることができませんでした。

海のレタスは、以前に日本の海で見たものに似ていると思ったのですが(下の写真)、海藻は色々あるのでわからない...。


日本の海で教えてもらったこと 2009/07/21

日記を読み直してみたら、この日本の浜辺で見た若草色のきれいな海藻は、地元の人が食べない海藻だと言っていた、と書いてありました。クール・ブイヨンに入っているのは食用になる海藻と書いているのだから別ものの可能性が大きいですね。

「海のレタス」と呼ばれるのはUlvaceae科の海藻らしい。アオサ藻綱アオサ目の科の1つで、アオノリやアオサなどが含まれるのだそうです。

乾燥したら青海苔になる海藻だと言われると、何となくイメージが描けます。

その他、このクールブイヨンには、ハーブとして、次のものが入っていると表示されていました。
タイム、ローズマリー、コリアンダー、パセリ、ウイキョウ(フェンネル)、エストラゴン

それから、乾燥した野菜として、玉ねぎ、人参。それから、大西洋の塩、とあります。

今回、カニを茹でたときには、同じものをだいたいは入れたし、それ以外にも手元にあったものを入れていました。インスタントの方が美味しくできてしまうというのはつまらない。

海藻入りクール・ブイヨンは便利でもあるので、また買おうと思います。フランスのネットショップでは、150グラム入りの袋で6ユーロ弱(600円くらい)で売っていました。でも、送料が同じくらいかかる。となると、バカらしいなと思って注文する気にはなりませんでした。

どこか店で売っているのに出会いたいものです。パリに住んでいたら、ボーマルシェというデパートに行ったら確実に売っていると思いますが、田舎だとそういう店はありません。

ところで、前回の日記にリンクを入れたフランスの動画では蟹の茹で方も入っているのですが、茹でるときにビネガーを少し入れると言っています。他のフランスのレシピを見ても、ビネガーを入れる人がありました。

日本の情報では、蟹を茹でるときにビネガーを入れるというのは見たことがないように思うのですが、入れると美味しくなるのかな?...



ブログ内の関連記事:
低温蒸しというテクニック 2009/08/03
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楽天市場のカニ市場


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2012/01/25
海産物の名前はろくに知らないし、料理の仕方も知らない。ついでに、食べ方も下手。子どものころは、魚よりは肉の方が好きでした。

ところが、フランスの友人たちは、私は日本人だから魚介類に詳しいと思っています。大きな魚料理を切り分けなければならないときには、私にやれと言ってくるので困ります。たとえ日本で魚を分け合って食べるということをやっていたとしても、ナイフとフォークなんかでうまく身をそぐなんてことが上手なはずはないですよ!

私が食事に招待するときには、彼らは魚介類の料理が出てくることを期待している。仕方なしに、かなり下手なながらも魚を料理しています。

最近、レパートリーにしようと試みているのはカニの料理。

たまにではありますが、生きたカニが手に入るのです。北フランスを旅行したときにレストランで食べた蟹が美味しかったので、フランスの蟹も調理しだいでは美味しくなると知ったのがきっかけでした。

ロブスターがご馳走というのは、海から遠いフランスの地方にもある観念のように感じますが、蟹が大好物という人はそれほどいないのではないかな?... 苦労して蟹の料理を作っても、感激してくれる人は少ないと感じます。

でも、自分が蟹を好きなので、生きたカニを売っているのに出会うと買っています。


トゥルトーと呼ばれる蟹

フランスで食べるカニをお見せするために、北フランスで食べたものの写真を入れてみますね。

2種類の蟹
フランスの蟹をおいしくしたのはクール・ブイヨン? 2009/11/08

フランスで最も一般的な蟹はトゥルトーtourteau)。下の写真で、頂上にのっているカニです。

トゥルトーは、甲羅が非常に硬く、イボイボもなくてツルンしているので、本当に蟹の仲間なのだろうかと疑ってしまいたくなるカニです。

辞書をひいたら、トゥルトーの訳は「イチョウガニ」となっていました。

Wikipediaにイチョウガニ属というのがあったので見ると、ヨーロッパイチョウガニというのが確かにフランスで見るトゥルトーですね。


アレニエという珍しいカニが手に入った♪

先日、朝市で珍しいカニを見つけました。

Araignée de merアレニエ・ド・メール)。直訳すれば、海の蜘蛛(くも)。

上に入れた写真の下に写っている小さな方の蟹です。

北フランスに行ったときには、漁港の朝市で売っているのを見かけたし、レストランで何回か食べているのですが、ブルゴーニュで姿を見たのは初めてのように思いました。

高いのだろうな...。恐る恐る魚屋さんに聞いてみると、トゥルトーと同じ値段だという。それなら、買おうではありませんか?♪

茹でた後の写真です↓
大きさを記録するために、割り箸を置いてみました。



アレニエは、私がイメージする蟹らしい形をしています。
なんとなくズワイガニに似ているように見えませんか?




結論: アレニエよりトゥルトーの方が美味しいのでは?

喜んで買ったアレニエ。

足の部分は、割って引っ張ると、するりと身が出てくるので食べやすい。殻もトゥルトーのように割るのに苦労するほどには硬くないのが良い。

長所はあるのですが、そんなに美味しくはなかったです。うまく茹でたトゥルトーの方がおいしい。

甲羅の部分にはほとんど身がありませんでした。カニ味噌もあまりない。

この冬、日本で毛ガニを買って料理したとき、カニ味噌を茶碗蒸しのやり方で調理すると、フランス人ならスフレと呼ぶような美味しいものができるので、これを私のレパートリーにしようと悦に入っていたのに...。

1.3キロくらいある蟹だったのに、食べるところはとても少なかったです。大食漢ではない私でさえ、こんなのは一人で全部平らげてしまいますよ...。

身がつまっていなかったのは、私が買ったアレニエの質が悪かったせいかもしれません。こちらの方が高級な蟹のはずなのに、トゥルトーと同じ値段で売っていたのだから、そうなのかもしれない...。

でも、思い出してみれば、北フランスのレストランでアレニエがあるので喜んで食べたときも、感激するほど美味しいとは感じなかった。

この次カニを買うなら、トゥルトーにしようと思いました。 でも、今回の茹で方が良くなかったかな、という疑問も残ります。

日本に比べて美味しくはない蟹に良い下味をつける材料を見つけたのですが、それを使い切ってしまっていたので、自分なりのクール・ブイヨンで茹でたからです。

あの材料、どこかで見つけて買いたいな。
それがどんなものなのかを次の日記で書きます。


アレニエの悪口を書いてしまったのですが、フランスではやはり珍味になっているらしいです。

アレニエについてのニュースのビデオをご覧ください(初めの部分はコマーシャルです)
L'araignée de mer, un goût exquis

海に潜ってアレニエを捕るのは、一人6匹まで収獲が許可されているのだそう。これは、5月のニュースなのですが、シーズンは秋までと言っています。私が朝市で買ったのは1月。輸入品だったのかな?...

― 続く ―




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2012/01/24
ジビエの調理は特殊です。下手に料理すると全く美味しくない。ところが、フランスの友人が調理してくれたperdreau(ヤマウズラ)やキジは美味しかった。ジビエの中では、野鳥は料理しやすいし、美味しいのではないかと思うようになっています。

前回の日記で、ディジョンの朝市でジビエを探してみた話しを書いたのですが、見つけたかったジビエは野鳥でした。でも、野鳥はおろか、ジビエは何も見つかりませんでした。


憧れているジビエが、日本で市販されていた!

最近の日本では野生動物による農作物の被害が大きいので、ジビエを食べようと運動していると聞いていたので、日本ではどんなジビエを食べるのかと思って検索してみました。
楽天市場でジビエを探す

けっこう出てきたので驚きました。何年か前に検索してみたときには、そんなに種類は豊富ではなかったように記憶しています。

日本で売られているジビエを眺めてみると、ずっと前から食べたいと思ったベカスという野鳥が売られているので驚きました。

「ベキャス」と書いてあるのですが、パリッ子風に発音した「ベカスbécasse)」だと思う。 

ベカスはスコットランドにはたくさんいて、レストランなどでも食べられると聞いていました。

日本のネットショップで売られているベカスも、スコットランドから輸入しているようです。

日本語では、その種類を「ヤマシギ」と呼ぶらしい。

名前が付いているということは、日本では食べられるのだろうかと思って検索してみたら、レストランの食材としても扱われているようでした。

ネットショップでも売っているくらいなのですから、レストランでは仕入れることができるのでしょうね。 でも、料理になったものの値段は、飛び上がるほど高いようです。

フランスのどこかで食べられるかと探したことがあるのですが、売っているのはもちろん、レストランでも食べれるところを見つけることはできませんでした。


ベカス

フランスでは狩猟禁止にはなっていないものの、市販は禁止されている野鳥なのだそうです。ベカスは、ジビエの中では最も珍重されている野鳥ではないでしょうか?

ベカス(bécasse)には幾つかの種類があるのですが、珍重されるのはBécasse des bois(森のベカス)のようです。


Bécasse des bois

フランスではベカスの狩猟ができるとしても、制限はかなり厳しいだろうと思います。

ハンターの人たちにはジビエの種類ごとにどのくらい射止めても良いかという制限があって、その数に達してしまったら、狩猟シーズンが終わっていなくてもハンティングを続けることはできないそうなので。


ベカスを食べられたのは幸運だった

実は、一度だけ、フランスでベカスを食べたことがありました。お味見程度でしたが。

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2012/01/23
ブルゴーニュ地方で最も大きな町ディジョンの旧市街で開かれる朝市は、フランスの都市の中でも有数の充実した朝市だと言われています。

農家の直売が多いのも魅力です。朝市といっても、普通の店ばかりが入っているところは朝市である価値はありませんから。



ディジョンの朝市の建物は、ギュスターヴ・エッフェル(Gustave Eiffel)の会社が19世紀に建てた建築物です。パリのエッフェル塔をつくったことで名が知られているエッフェルはディジョン生まれなせいもあって、ブルゴーニュには所々に彼の建築物があります。

火曜、木曜、金曜、土曜の午前中に開かれますが、一番賑やかなのは金曜日。先日行ったとき、シーズンなのでジビエを探してみました。


食堂楽の町ディジョンなのに、ジビエが見当たらない...

冬の風物詩のイメージになるようなジビエ専門店はなくなったのですが、片隅にジビエをおいている肉屋さんは少しあるはず。ところが、この日、狩猟の獲物が見当たりません。

疑問を持つと徹底的に調べたくなる私。広い朝市会場を歩き回って探してみました。でも、ない!

どうしちゃったのかな?...

ディジョンがあるコート・ドール県には、狩猟ができる森が広がっているのです。

ワイン好きの人だったら、コート・ドールはブドウ畑ばかりなのかとイメージするかもしれませんが、農地に占めるブドウ畑はほんの一部にすぎません。特に県北部は「森しかない」と悪口を言えるくらいに森だらけなのです。リヨンからハンターたちが大勢やって来るくらい、狩猟場としても評価されています。

それなのに、なぜ食道楽の町ディジョンでジビエを売っていないのだろう?...
妙に気になってしまいました。

ディジョンの朝市でジビエを見かけることがほとんどないのは前々から気になっていて、すでにブログでも書いていました。
ジビエのシーズン 2010/10/24

この日記を書いてから1か月後、パリの朝市でたくさんのジビエが売られているのを見て驚いたことは書いていなかったかな?... 記憶が薄れたときに便利なので、できるだけブログにメモしているつもりなのですが、書きたいことが多すぎて追いつきません...。

パリで行った朝市では、こんな店を見て仰天してしまったのです。

 
パリの朝市(2010年11月末撮影)

デリケートな神経を持っていらっしゃる方だったら、卒倒してしまいそうな写真を入れてしまって、申し訳ない!

フランスを旅行した日本人が、このパリの朝市を見学したとしましょう。
すると、こう思うのではないですか?

フランス人はジビエが好きだと聞いていたけれど、ほんとう。
こんなにたくさん売っているんだ.~!

私は、パリでジビエがたくさん並んでいるのを見て、これが同じフランスかと驚いてしまったのです。ディジョンの朝市とは比較にならないほど小規模な朝市なのに、こんなにジビエが並んでいたのですから。


ジビエを食べるフランス人は誰か?

ブルゴーニュの典型的な郷土料理は赤ワインでコトコト煮込んだものが多く、ジビエ料理にも通じるところがあるのです。だから、ブルゴーニュの人がジビエを嫌い、だから売らない、ということもないはず。

親戚や友人にハンターがいるから、ジビエを売っても買う人がいない、ということもないと思う...。

どうして売っていないのだろう?...

ディジョン市ではエコロジストの勢力が強くて、市営朝市会場にジビエを展示させない? でも、それは考え過ぎだろうな...。

でも、あれだけたくさんのジビエが並んでいたパリの方が例外だ、という気はするのです。ジビエを市場に出すには衛生検査などが面倒なため、ハンターは食べきれないほど獲物があっても売らないと聞いています。

昔のハンターたちは、食べきれないジビエを老人ホームに寄付していたそうですが、今では禁止されているのだそうです。もちろん、食べても大丈夫というお墨付きをもらえる施設に持っていって検査に合格したらプレゼントできるのでしょうが、そんな時間とお金をかけてまでは寄付しない。

野生動物の肉を検査するのは大変なので、商品化されると値段は高くなる。パリの人は経済的にも裕福なので、高いジビエを買う人も多いはずですから売っている、ということではないでしょうか?

フランスのジビエ市場について少し調べてみました。

フランスは、狩猟地域の面積は4,270万haでヨーロッパで第3位だが(1位はスペイン 5,060万ha、2位はスゥエーデン4,410万ha)、ハンター数は130万人とダントツでトップ。

フランスのジビエ市場からみると、消費量は15,000トンで、一人当たり300グラム/年と推定されている(トップのフィンランドでは一人当たり9キロ/年)。ところが、フランスで狩猟されるジビエは43,000トンとみられる。この数値の開きは、ハンターが獲物を市場に出さずに自ら消費していることが原因。フランスの市場に出るジビエの60%は輸入品である。


つまりのところ、ハンターとその縁故者たちはジビエをたくさん食べるけれど、そうでない場合にはほとんど食べないということなのでしょう。全く食べる機会がないフランス人は多いでしょうから、このデータは正しいだろうな、という気がします。

ブルゴーニュ北部の森林地帯で育った友達夫妻は、「子どものころ、冬はジビエばかり食べさせられていたので、もううんざり!」と言っていました。

ジビエをご馳走だといって珍重するのは都会人かもしれない。だとすると、パリではたくさん売っていたのは納得できます。



ブログ内の関連記事:
目次: ジビエに関する日記
目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

情報リンク
コート・ドール県内の朝市リスト
Gibier de chasse : Un tableau d’excellence


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2012/01/22
前回の日記でイノシシ料理を食べた話しを書いたら、夏にあったイノシシを食べる会のことを書き忘れていたことを思いだしました。

この食事会のことをブログに書いておきたいと思っていたのは、とても良い食事会だったからではなくて、また同じ人から同じようなお誘いを受けたら、理由をつけて参加しないようにと自分に言い聞かせておくためでした。

昨年の夏のこと。もらったイノシシが1頭あるので、みんなで食べよう、という誘いでした。

イノシシが射止められたのは冬のはずですから、冷凍されたもののはず。それほど美味しくないだろうな、と思って気が進みませんでした。でも、50人くらい集まるそうなので、楽しいかもしれない。

断る理由もないのでOKしました。


狩猟小屋でイノシシを食べる集まり

野外バーベキューパーティーになるはずだったのですが、お天気が悪そうなので、狩猟小屋で食事することになりました。参加者の一人が狩猟サークルの会長をしているので、その小屋を使わせてもらうことになったのです。

当日は会場づくりの準備を手伝おうと、昼前に会場に行きました。



村外れの森の中に狩猟小屋がありました。小屋の中も外もスペースがあって、木々は美しいし、なかなか良い場所。

男性たちはバーベキューの用意。

バーベキューの道具は3つ用意されていました。

一番大きなのは、車がついた移動式のもの。

日曜大工で作ったのでしょうが、リアカーのように移動できるのは便利そうに見えました。


バーベキューを準備するのは男性の仕事ですから、私たち女性は狩猟小屋のバーで食前酒を飲みながらおしゃべり。

でも、フランスの食事会でいつも私が困るのが、これ。

食前酒タイムが延々と続くのです。

食べるものも出るわけですが、食べてしまったら肝心の食事になったときにはお腹いっぱいになってしまう。

それで、お腹がすいた... と思いながら、ひたすら我慢する!

雨が降り出して、いよいよ寒くなってきたので、小屋の中の暖炉に火が入れられました。

 

狩猟小屋での食事には何回か招待されたことがあるのですが、ここのはとても良くできていました。部屋の真ん中に大きな暖炉があるので、冬の寒さの中で狩りをして小屋に戻ったときには嬉しいでしょうね。

見えるでしょうか? 暖炉のまわりには天井からハンガーが下がっています。ここで濡れた衣服を乾かせるわけですね。

食事会に招待した人たちの中には来れない人たちもいたので、予定していた人数の半分くらいになってしまっていました。それで、用意した狩猟小屋は広すぎるので寂しい。


なかなか食事にならない

バーベキューの準備には、かなり時間がかかっていました。



イノシシの肉は、そのまま焼いただけでは美味しくないので、下味をしみこませているとのこと。

でも、イノシシの丸焼きの方が見ていて面白かったな...。
ハンターたちの食事会 2004/05/15

ようやく、イノシシのメイン料理の前に食べるのを予定していたらしいソーセージ類が焼かれだしました。



後でわかったのですが、右側に写っているのはイノシシのどこかの部分(名前を聞いたのだけれど忘れた)でした。それが食前酒のおつまみとして回ってきました。

豚でいえばトントロのような部分なのかな? これが素晴らしく美味しかったです。もっと食べたかったけれど、まだ食事は始まっていないのでお腹のスペースは残す。

ようやく、テーブルにつきましょうという声が聞こえてきました、午後3時ころです。


あり余るお料理...

参加者が用意していた料理も並べられています。

こちら、サラダ。7種類かな?...

この食事会に行くのに気が進まなかった理由には、参加者たちが余り料理が上手ではないことがありました。

このサラダは、こういうのが出てくるだろうな... と思った通りのものでした。

つまり、お腹にたまることが第一のポイントとして選ばれたサラダ。

ジャガイモ、お米のサラダというのは、出されて嬉しいものではないのです...。

イノシシ肉がメインですが、手作りのテリーヌも何種類かあったし、チーズもたくさん用意されていました。

下は、デザート。



食事会の主催者は、ケーキを作る役割の人が下手だからと心配していたので、私はマドレーヌを焼いて持っていきました(左手のカゴ)。

食事の後は、雨が小降りになったので、外でペタンクをしました。

途中からかなり降りだしましたが、お遊びなので耐える。でも、泥んこになっているボールを握ってゲームをするのは、そう楽しいものではありません。

小屋に戻ると暖炉で服を乾燥できるので助かりました。

残り物を少しつまんでから、夜も更けてきたのでお開き。


オーガナイズが悪すぎる...

参加者は結局20数人だけだったので、もちろん、食べ残しはいっぱいありました。

そもそも、フランス人が人を招待するときには、お腹をすかせるのは犯罪だといわんばかりに食べ物を用意します。このくらいあれば大丈夫という量の2倍や3倍は用意する感じがします。

昼食に招待となれば、昼食と夕食を食べることになる場合が多いです。大がかりな食事会となれば、翌日にも集まって食べる。だから、大目に作ってしまっても問題ないのかもしれません。

このときも、翌日にまた集まって残り物を食べるというお誘いがありました。

でも、私は疲れたからと言ってご辞退。

残った食べ物は、みんな狩猟小屋においてきたのです。雨が降っていて、湿度が高いのですから、みんなまずくなってしまうではないですか。

それを想像したら食欲が減退してしまったのです。それに、天気も悪いので、野外で楽しく過ごすこともできない。

後で聞いたら、行かなくて正解だったようです。お昼という集合だったので行くと、狩猟小屋は雨でぬかるんだところを歩いたせいで泥んこ。それで、みんなでお掃除。それが終わったころに主催者が到着。食事会を催しておきながら、それは酷いのではないかとオヘソを曲げた人もいるらしい。

それに、ケーキなどは食べられる状態ではなかったので、みな捨ててしまったのだそう。特に美味しくはないケーキだったとはいっても、みな時間をかけて作ったでしょうに、心ないオーガナイズですよ...。

招待したのに来なかった人たちが半分くらいになったのも、段取りが悪かったのではないかと思いました。

そもそも、普通の食事会のご招待だと思ったのですが、日が近づくと、主催者はみんなが持ち寄りでパーティーをするつもりだったのが分かってきたのでした。完全なご招待ではないなら、初めからそう言うべきだったと思う。

気の良い友達などは、チーズが足りないと言われて、ワイン1ダースだけ持っていくつもりだったのに、チーズも50人分用意して行きました。チーズもワインも高いのです。しかも、自分が主催したパーティーではないのですから、やって来た人の半分くらいは赤の他人。ご馳走する張り合いがないではないですか? そんなにお金をかけるなら、夫婦で高級レストランに行っておいしい料理を食べた方がよかったのではないか、などと私は思ってしまいました...。

イノシシを食べる食事会の後、そのときのメンバーに会うと、「あのときは楽しかったね~」という声が聞こえませんでした。成功した食事会のときは、後々まで話しが出るのですけれど。

― ジビエの話しをもう少し続けます ―


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2012/01/21
1年も前から、また食べたいと思っていた料理がありました。

冬にしか食べられないジビエ。ビストロで出された昔風に料理したイノシシ肉です。


イノシシ肉

先日、そのビストロに行って、店の前に出ているお品書きを見たら、イノシシの料理がありました♪  「à l'ancienne(むかし風)」という文字もついているので同じ料理らしい。

喜んでイノシシ料理を注文しました。



でも、違う...。

1年前に美味しいと思ったイノシシの料理は、こういうボールには入っていなくて、お皿にのっていたはず。そもそも、ボールに入っている肉はナイフで切りにくいですよ...。

肉も違う。前に食べたときは、肉がもっと柔らかかったと記憶しています。

今回のも美味しいのではありますが、1年もの間「あの料理をまた食べたいな...」などとまでは思いません。

感激したときのイノシシ料理のことをブログに書いていたはずだ、と思って探してみました。


マルカサン(仔イノシシ肉)の赤ワイン煮込み料理 2010/12/06

ああ、やっぱり!

あのときのはイノシシの子ども「マルカサン(marcassin)」の肉で、今回食べた肉はイノシシ「サングリエ(sanglier)」だったのだ。

ソースにはベーコンや小さな白い玉ねぎが入った赤ワインで、「むかし風」というジビエの煮込み料理のソースということで同じだったのだと思う。

だとすると、違うのは大人のサングリエか、子どものマルカサンの肉かという違いだけだったはず。こんなにも食べた感じが異なってくるのかと驚きます。

食べながら、前回食べたのはマルカサンだったのではないかな、とは疑っていました。あのときのは高かったからな... と思いました。でも、自分のブログを見たら、16ユーロと書いてある。25ユーロだったかなと思っていたのです。いい加減な私の記憶!

今回の料理は15ユーロでした。味の違いは1ユーロなんてものではありませんでした!

イノシシの赤ちゃんは可愛いので食べてしまうのは気が引けるのだけれど、やはり柔らかくて美味しい...。


― ジビエの話しの続きへ ―




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