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2012/09/30

シリーズ記事 【ブドウ畑の中にある城で開かれた書籍展とブドウ収穫】 目次へ
その1


8月中旬になると夏は終りと感じる年も多いのに、9月になっても暑い日が多かった今年。

ここのところ、地球温暖化のせいか、ブドウ収穫の時期は早まってきているのですが、今年は9月下旬にブドウ収穫が行われると聞いていました。これがブルゴーニュ地方の伝統的なブドウ収穫の時期です。

この週末にクロ・ド・ヴージョ城で行われているイベント「Livres en Vignes」に行き、ついでにブドウの収穫を見ようと誘われました。お天気が良かったらそれも良いなと思っていたら、天気予報では日曜日は快晴。それなら、と出かけることにしました。

私が惹かれたのはブドウ収穫を見ることの方。今年はまだ近くで見ていなかったのです。

実は、地元新聞がコート・ドールのブドウ収穫風景を載せていたのは1週間前でした。
Les vendanges à Chambolle Musigny, au Clos de Vougeot et à Romanée Conti en images

それで、ピーク時は過ぎただろうとは思っていたのですが、行ってみると、どこもブドウ畑にブドウの房は残っていないのでがっかり。
 
真冬に行って、葉のない盆栽が並んでいるようなブドウ畑を見るよりはずっと良いですが、ブドウの房がついていないブドウ畑はつまらない。

紅葉も始まっているブドウ畑は、とても美しくはあったのではありますが...。


ブドウの収穫を終えた人たち?

クロ・ド・ヴージョ城に近づいてみると、賑やかに騒いでいる人たちを乗せたトラクターがやってきました。



ブルゴーニュ地方でブドウの収穫を終えたときにやる、おふざけの習慣です。もしかしたら、最後の仕事に向かうところかもしれないですけれど。

カメラを向けていたら喜んで、色々なポーズで騒いでくれたので、近づいてきたときの姿も入れておきます。

 

こういうトラクターの乗り方は禁止されているはずなのですが、まだ見られるのは楽しい♪

そして、こんな姿があるということは、まだどこかではブドウ収穫をしているはずではないですか?♪

でも、ブドウ畑をドライブして収穫風景を探すのは後にして、まずはイベント会場に向かいました。


クロ・ド・ヴージョ城にも桃の木があった



Château du Clos de Vougeotシャトー・ドュ・クロ・ド・ヴージョ)です。

門を入ると、左手にある2本の木が目に飛び込んできました。

先日の日記で、昔のブルゴーニュのブドウ畑には必ずあったという桃の木をやっと見たと書いたのですが、こんなところにもあったではないですか?! この日はロマネ・コンティの畑にも行ったのですが、その向かい側にあるブドウ畑にもあったのでした。

でも、いずれも畑の隅で、ブドウの成長の妨げにはならないところに桃の木がありました。やはり、先日見た桃の木の方が本物だったと思います。

放置されたブドウ畑がある地域で、ペッシュ・ド・ヴィーニュを発見♪ 2012/09/19

― クロ・ド・ヴージョの続きへ ―


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★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)
★ 目次: ペッシュ・ド・ヴィーニュ(ブドウ畑の桃)
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フランスのお酒 (ワインなど)



2012/09/29
コート・ドールのクロ・ド・ヴージョのブドウ畑の中にある城で開かれた書籍展に行きました。

イベントを見たあとはドライブをして、ブドウの収穫を見たりもできました。

美しい秋の1日...。

幾つもの日記にしたので、目次のページを作っておきます。


Château du Clos de Vougeot
ブドウ収穫には遅すぎた? 2012/09/30
ブドウ畑の中にある城で行われた書籍展 2012/10/01
 アロマ・カーヴとワインの試飲 2012/10/02
⇒ 脱線:
 プイィ・フュメはブルゴーニュのワインだけれど、ロワールのワイン 2012/10/03


Gevrey-Chambertin
ジュヴレ・シャンベルタン城はどうなった? 2012/10/04


Romanée-conti
  ロマネ・コンティのブドウ畑は観光地? 2012/10/05
 収穫が終わったロマネ・コンティの畑は少し奇妙だった 2012/10/06


Marsannay-la-Côte
 夕方になって、やっとブドウ収穫に出会う♪ 2012/10/07



   
ブルゴーニュのワイン地図




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2012/09/28

シリーズ記事 【2012年: 文化遺産の日の旅行】 目次へ
その10: Montréal (4)


美しい村なのでちょっと立ち寄っただけとはいえ、つまらないものにばかり目をうばわれていた私...。

こんなものにも目がいきました。

村に入るときにゲートを通ったのですが、さらにまた門があったのですが...。



ここでも変なものを発見!
拡大してみますね。



どうして、こんなところにワイングラスを置いているの~?!


モンレアル村の参事会教会

実は、モンレアル村に行ったのは、この村にある教会にまた立ち寄りたいと思ったからでした。



教会の名前はCollégiale Notre-Dame。正式に呼べば、ノートルダム参事会教会。12世紀後半の建築物です。

歴史ある教会なのですが、外観はどうということがない教会に見えてしまいます。

でも、この入り口にあるrosace(バラ窓)は、フランスでも最も古いもののひとつ。パリの有名なノートルダム大聖堂のバラ窓を想起させると、数多くの中世建築物を修復した建築家ウジェーヌ・エマニュエル・ヴィオレ・ル・デュクが言ったのだそう

stallesこの教会になぜ行きたかったのかは、ここにある聖職者席の彫刻をまた見たかったからでした。

その彫刻については、以前にブログで書いているので省略:
教会にあったブルゴーニュらしい彫刻 2010/06/07


9月中旬にした日帰り旅行については、今回で終わりにします。

ブログ内リンク:
★ 目次: 教会など宗教建築物に関する記事
ヴィオレ・ル・デュクが修復したピエールフォン城 2010/05/12

情報リンク:
Collégiale Notre-Dame de Montréal (Yonne)
☆ Wikipedia: バラ窓


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2012/09/27

シリーズ記事 【2012年: 文化遺産の日の旅行】 目次へ
その9: Montréal (3)


9月の3番目の週末に開かれる「Journées européennes du patrimoine(ヨーロッパ文化遺産の日)」では、歴史的建造物を見学するのが中心なのですが、文化遺産はそれだけではありません。

立ち寄ってみたモンレアル村では、骨董品をコレクションしている家がツーリストを受け入れていました。もちろん、入場無料。

この村には立派な家々があるので、それを見せてもらうのも嬉しい。



門を入ったときにまず目についた高い塔は、階段だろうと思います。こんな階段があるところからみると、立派な昔の家だろうと想像できます。

さらに中庭に進むと、さすが丘の上にある村なので、素晴らしい見晴らし! 世界遺産に指定されているヴェズレーにも、こんな風になっている家が土産物屋になっていました。

こちらは民家。こんなところで暮らすのは気持良いでしょうね。



2人が立っているところが納屋の入り口で、そこが、おびただしい昔の道具を並べた展示室になっていました。

フランス人って、本当に古いものをコレクションするのが好き。こんな風にミニ博物館を自宅に作ってしまっている人は珍しくありません。

コレクションの趣味を持つのは男性が多いように感じています。ここも、そうでした。ご主人が迎えてくれて、道具の説明をしてくれました。近所の人らしい男性もいて、質問に答えてくれました。


日本なら農村と呼ぶような小さな町の町長さんが言っていたことを思い出しました。

― 過度の観光開発をするつもりはありません。住人たちが観光客とすれ違ったとき、笑顔で「ボンジュール」と声をかけたくなる程度のツーリストが来てくれて、農村を活性化できるのが理想です。



私が気にいったのは、庭に置いてあった道具。

昔の洗濯道具セット



地面にひざまずいて洗濯しなければならない場合には、これが必需品。

こういう道具は前にも見たことがあるのですが、ここでは木の枠にワラを敷いて、木靴には分厚いソックスを組ませて展示しているのが気に入りました。

木枠の向こうには洗濯板と、洗濯をする道具が置いてあります。


柴(しば)を束ねる道具

前から見たいと思っていた道具がありました。



暖炉に使う薪は、ある程度の太さがあるものを使います。でも、小さな枝は焚きつけにするのに便利。ところが、小枝はあちこちの方向に向いているので、それを束ねる道具があると便利なのです。

森で薪を切った友人が、柴を紐で束ねるのに苦労しながら、束ねる道具を持っていないのを悔やんでいました。そのとき、道具がどういうシステムになっているのか説明してもらっていたのですが、実際のものを見て満足。こういう道具は、現在でも使われているのだそうです。

モンレアル村観光の続きへ


ブログ内リンク:
★ 目次: 昔の共同洗濯場と洗濯機
★ 目次: ロウソク、キャンドルスタンド、暖炉、燃える火
★ シリーズ記事目次: フランスの市町村について


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2012/09/26

シリーズ記事 【2012年: 文化遺産の日の旅行】 目次へ
その8: Montréal (2)


前回に日記から、ヨーヌ県のモンレアル村に行ったときのことを書いています。

何回行っても飽きない美しい村なのですが、とはいえ、今回、村に入ってまずあった家に、ちょっと驚きました。


悪趣味?...



庭に小人を飾る人たちがいるのですが、どうして好きなのだろう?... と思ってしまうのです。1つ置いてあるのなら目立たないけれど、小人が好きな人たちって、なぜか、たくさん並べるのですよね…。

道路を挟んだ向かいの家は、これまた、飾るのがお好きなようでした。こちらはカラフルなジョウロを飾っています。



趣味が似ている。親戚なのかな?…

このモンレアル村の人口は200人足らず。小さな村の場合、住んでいる人たちの中に同じ名字で、つまりは一族というのが多いのです。

そう思って、ふと、そこに止めてあった車を見ると、こちらも負けずに飾っている~!



この車のバックナンバーは71なので、ブルゴーニュ地方のソーヌ・エ・ロワール県から来ているはず。モンレアルがある県のコード番号は89です。

飾るのが好きな一族なのだろうな…。

そんなことをして喜ばせる小さな子どもたちがいる、ということなのでしょうね。


前回に来たとき、ネコと一緒にいた住人とおしゃべりしたのを思い出しました。

どのお家だったかと、探してみると…
同じ玄関に、ネコちゃんがいた~♪

 

でも、帰ってから写真アルバムで確認してみたら、前回に会っていたのは真っ黒なネコでした。でも、同じように座っていてくれたのは嬉しい♪

普通、フランスでは人から見えるところに洗濯物などは乾さないのですが大らかですね…。あるいは、この家では、飾る小人やジョウロがないので、カラフルな洗濯物を飾りにしていたのかな?...

せっかくの美しい村の雰囲気を壊すけれど、良いではないですか? 日本では、農村は高齢化して… とか言われていますが、この小さな村では幼い子どもたちがいるのを感じさせます。

博物館のように保存された美しい村よりも、生活を感じさせる村の方が好きです。


美しい村

悪趣味の家々を見た、などと書いてしまったのですが、モンレアルは、とても美しい村なのです。 時代劇の撮影をするなら、そのまま舞台として使えるはず。

この村で開かれた時代祭りの動画を見つけました。



モンレアル村の人たちは近郊に住む人たちと一緒にNPOを作って(Montréal en lumière)、このイベントを開催しているのだそうです。

フランスでは、昔の面影があるところを舞台にして、こんな風な「Spectacle son et lumière」を各地で行っています。日本でも、フランス人宣教師がコンセプトを導入して、函館でイベントが開かれているのだそう(市民創作 函館野外劇)。

モンレアル村でイベントをしているのは知りませんでした。今年は7月と8月に4回行ったとのこと。来年にでも行きたいな。観客席に座って見物するより、こんな風に自由に歩き回れる趣向の方が好きなのです。

モンレアル村観光の続きへ


ブログ内リンク:
★ 目次: フランスの美しい村々について書いた記事
★ 目次: 旅行したときに書いたシリーズ日記のピックアップ


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2012/09/25

シリーズ記事 【2012年: 文化遺産の日の旅行】 目次へ
その7: Montréal (1)


文化遺産の日に特別公開された歴史的建造物を見学していたのですが、日がくれる時間になってきました。ティジー城の見学を終えた後、近くにあるモンレアル村(Montréal)に立ち寄って1日を終えることにしました。

ところで、モンレアルと言われたら、カナダの町を思い浮かべませんか? でも、「モンレアル(Montréal)」は、フランス語で「Mont(山)」と「réal(現代仏語ではroyal)」からなる単語。英語にしたら「ロイヤル・マウンテン」。どこにでもありそうな名前なのです。

フランス国内で「Montréal 」という地名がついた市町村が組織を作っていて、そのNPOのメンバーになっている市町村は6カ所ありました。


ヨーヌ県のモンレアル村

この日に行ったのは、ブルゴーニュ地方のヨーヌ県にあるモンレアル。中世の姿が残っている美しい村です。

昔は夜になると木戸で閉ざされていた入り口が幾つも残っています。



モンレアルは、周囲を見渡せる小高い丘の上にあります。

中世には、ブルゴーニュ公国とシャンパーニュ侯爵領の国境として、さらにはブルゴーニュ公国とフランス王国の国境という戦略的な要所として栄えた拠点。そのために、小さな村にしては立派な建築物が多々あります。

何回も行ったことがある村なのですが、今回の訪問で気がついたのは井戸が多いこと。



丘の上にある村なので、昔は井戸をたくさん作っておかなければならなかったのでしょうね…。


美しい村とは?

フランス人たちは、ここのような美しい村を散策するのを楽しみます。



モンレアル村の様子をお見せするために動画を入れてみたのですが、こういう風に村の佇まいを眺めて散策する観光を日本人は楽しむのでしょうか?...

観光客が多いプロヴァンスの美しい村などだと、土産物屋さんも並んでいますが、モンレアル村のようなところだと、何か記念に買いたいと思っても、お土産屋さんなどはありません。

日本で昔を彷彿とさせるところに行くと、土産物屋や飲食店ばかりなのが私には残念に感じてしまいます。 そんなに観光地化されていないところだと、電線や自動販売機があるので、昔にタイムスリップしたような気持になれない...。

日本では、観光地にしないと、昔の姿を保存できないのかな?...

少し前、フランスの茅葺き屋根について書いていたとき、1970年代始めに茅葺き家屋がたくさんある地域の保存を手掛けている建築家の活動を見せる動画を見つけたのですが、住民たちが生活を続けられるように配慮しながら伝統的な民家の保存をする苦労が見えました。

そのときの日記:
フランスの茅葺き屋根の宝庫はブリエール地方自然公園だった 2012/07/08

住民の生活が感じられなかったら、せっかくの美しい村も味気ない。私はそう思うのだけれど、日本は昔の姿が残っているところは完全に観光地になってしまうことが多いように思います。

白川郷が世界遺産に指定されてから行った日本の知人が、すっかり豹変してしまったので仰天したと嘆いていました。美しい家屋の1階部分は、ほとんど土産物屋か飲食店になってしまっていたのだそう。


モンレアル村の場合...

モンレアル村は、地元では美しい村として知られているのですが、大勢の観光客が来るほどには有名ではないのが私には魅力です。

それにしても、今回訪れてみたら、やたらに村に住む人たちの生活を感じさせられました。



見事な建築物なのだから、こんなにたくさん花を飾らなくても良いと思うのだけれど…。

モンレアル村観光の続きへ:
生活が感じられる美しい村が好き

内部リンク:
★ 目次: フランスの美しい村々について書いた記事
★ 目次: 昔の共同洗濯場と洗濯機

情報リンク:
☆ Wikipedia: Montréal (Yonne)
Montréal en Basse Bourgogne dans l'Yonne
Les Montréal de France

観光地とは。~大内宿で想ったこと~
☆ 全国町村会: 世界遺産白川郷近況


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2012/09/24

シリーズ記事 【2012年: 文化遺産の日の旅行】 目次へ
その6: Château de Thizy (3)


石の彫刻家Michel Roetzerのアトリエがあるティジー城を見学して、一番気に入ったのは、ここでした。

城の壁を利用して作られている小さな小屋。



何でもなさそうに見えるのですが、彫刻があるし、ゴシック様式の小さな窓にはステンドグラスまではめ込まれているので気になります。

それだけ眺めて立ち去ったのですが、また通りかかったときにはドアが開いていました。

それで中に入ってみたら、壁にある彫刻に意味があるのが分かりました。

入り口のドアの壁に彫られていた彫刻 ↓



その右手に目を向けると、外で手を洗えるような噴水がありました。

こちらの彫刻もユーモアがある♪



追記:
この彫刻のもとになったと思われるものを思い出したので、日記を書きました:
Cul-de-lampeという建築用語 2012/11/10


中に入ってみると...

[続きを読む  Lire la suite...]


2012/09/23

シリーズ記事 【2012年: 文化遺産の日の旅行】 目次へ
その5: Château de Thizy (2)


前回の日記「彫刻家が住む古城」の続きで、石の彫刻家Michel Roetzerのアトリエがあるティジー城を見学したときのことを書きます。

城のあちこちに石の彫刻がありました。創作した作品なのか、コレクションなのか、見分けがつかないのですが、下のものなどはブルゴーニュの有名な彫刻なので、レプリカだと分かります。


本物はこちら: La Tentation d'Ève

下の作品も、どこかで見たことがあるような柱頭彫刻...。ワインの醸造風景ですね。



こんな風に、無造作に彫刻が野ざらしのまま置いてあるのが素晴らしかったのですが、建物の中にも作品がありました。

庭にあった小さな小屋を覗いてみると...



昔なら、城で働く貧しい従業員が住んでいたような小さな家。左手には暖炉が写っていますが、写真に入らなかった左の部分には小さな台所がありました。

こんな質素な小屋なのに、ロマネスク教会にあるような見事な柱頭彫刻がはめ込まれています。彫刻家だから、どんなものでも作ってしまえるのですね。


小屋に入ったとき、マットレスが無造作に置いてあるのが気になりました。写真の左手、少し高くなっているところです。

城では研修生を受け入れているというので、部屋が足りないときはここに寝かせるのだろうか?...

とはいえ、ノミがいそうなベッドです...。


小屋の中を見回していたら、このベッドが誰のためのものなのか分かりました。

ここは、ネコたちのためのスペースになっているのではないかと思うのです。
 
写真の右、手前に少し写っていますが、ペットの餌を入れる容器が幾つもあったのでした。さらに、台所部分には猫のペットフードの缶がたくさん積んでありました。

城を見学しているとき、あちこちで数匹の猫を見ていたのです。首輪もなかったので、城の敷地の中で生まれ放題という可能性もあります。



石を彫刻する職場なので、石がゴロゴロ。
石が積まれたところなんかに潜り込んでいて大丈夫なの?...

彫刻がある部屋には、食事にしに行くとか、雨が降ったときとかだけなのかもしれない。

なんと贅沢な暮しをしている猫ちゃんたち! 私などは、砕いた石を型で固めてつくった彫刻を買って、飾るのが精いっぱいなのに...。


庭にあった、もうひとつの小屋は、もっと気に入りました。

― ティジー城の続きへ ―


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2012/09/22

シリーズ記事 【2012年: 文化遺産の日の旅行】 目次へ
その4: Château de Thizy (1)


この日の見学で最も気に入ったのは Château de Thizy(ティジー城)でした。ブルゴーニュ地方のヨーヌ県にあります。

目的地に近づいたとき、大きな城が見えたのでティジー城かと思ったのですが、Château de Pisy(ピジー城:Wikipediaの記事)でした。

ティジーとピジー。近くにある2つの城は、なんだか似通った名前...。ピジー城も文化遺産の日なので見学できるとか期待したのですが、ひっそりとしていました。


ティジー城Château de Thizy

ティジー城があるのはティジー村。城はすぐに見つかりました。

13世紀に小修道院(prieuré)が建築され、それが14世紀に要塞の城となったそうです。 建築家のデッサンを見ると、城の全景が分かります。


Le château de Thizy, dessin de Victor Petit
※ 張ってあったポスターの画像を入れたのですが、Wikipediaには鮮明な画像が入っていました: こちら


入り口があったのは、この絵に描かれている反対側。



城の入り口は2つあり、所有者が違うのではないかと思います。
一般公開されていたのは右手の入り口から入る部分でした。

石の彫刻家Michel Roetzerが住んでいます。ここの城にアトリエがあり、研修生を受け入れて技術を教えてもいるのだそう。
 
文化遺産の日だから特別に入れると思って行ったのですが、夏の間は週末なら見学ができるようでした。


彫刻家が城に住むと...

城を入ってすぐのところには、作品が陳列されていました。



下は、彼が修復を手掛けたフォンテーヌのようです。牛が水を飲んでいる姿が写った写真が気に入りました♪

 

Michel Roetzer が城を手に入れたのは1970年。完全に廃墟だったようです。それから修復が進んだのですが、廃墟の雰囲気は残されていて、私には何とも魅力的な城でした。





井戸の向こうの入り口から入ったところは、屋根がありません。



彫刻があちこちに転がっています。



野ざらしになっている石は、博物館の中で見るよりも魅力的♪  でも、部屋になっているところの彫刻も素晴らしいものがありました。



ブログ内リンク:
★ 目次: 城について書いた記事ピックアップ
★ 目次: 画家・彫刻家の足跡を追って

情報リンク:
☆ Wikipédia: Château de Thizy
☆ Wikipédia: Thizy (Yonne)
☆ Base Mérimée : Chateau
AU CHÂTEAU FORT DE THIZY, Michel ROETZER, Sculpteur aux mille facettes
☆ Thizy : Michel Roetzer accueille le public dans son château
☆ Burgundy Stone Association: Michel Roetzer
Fontaine à Thizy (89)


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2012/09/20

シリーズ記事 【2012年: 文化遺産の日の旅行】 目次へ
その3: Château de Lantilly


普段は庭園しか公開されていないのに、城の建物の方が文化遺産の日に一般公開されるので行ってみました。

ところが、城のある村では、その日に合わせたのかノミの市が開かれていて、村に入る道は通行止め。城に通じる道は別にもあるはずだと迂回したのですが、どんどん離れてしまいました。

でも、そのおかげで、前回の日記「放置されたブドウ畑がある地域で、ペッシュ・ド・ヴィーニュを発見♪」に書いたブドウ畑を見ることができたのですから文句は言いません。

それに、城を丘の上に望める場所にも行けました。


Château de Lantilly

城に通じる道が見つからないので、もう一度ノミの市の入り口に戻り、そこで車を止めて、城まで歩いて行くことにしました。

フランスの田舎で開かれたノミの市に行くと、いつも思ってしまいます。どうして、こんなガラクタに値段を付けて売っているのだろう???!…

もうお昼の時間。城を見学できる時間を確認して、用意していたピクニックランチを食べてから戻って見学しようと思っていたのですが、ぎりぎり午前中の見学時間として入れるとのこと。

眺めても面白くもないガラクタ市を何度も突っ切って歩きたくないので、お腹がすきはじめていたけれど城を見学してしまうことにしました。

城の入り口では、5ユーロなりの入場チケットを売っていました。

文化遺産の日のヴィジットは無料というのが当初のコンセプトだったのですが、最近では有料のところも増えています。

でも、有料にするのは悪いことではないと思う。そうでないと、歴史的建造物なんかには全く興味がないのに入って来る人たちが、せっかくの門戸開放の喜びの雰囲気を壊しますから!


ランティーイ城(Château de Lantilly)を見学

城の中と庭園の見学ができるようでしたが、入場受付け係の青年は、昼休み前に城の見学から始めるようにアドバイスされました。



中世の要塞があった場所に、Charles de Chaugyが18世紀始めに建てられた城です。ブルゴーニュのコート・ドール県の北部にあります。

Château de Lantillyという名の城はここだけではなく、同じブルゴーニュ地方のニエーヴル県にある城(Château de Lantilly)の方が知られているのかもしれません。

私が行った城は、「100の窓がある」という愛称(?)で知られています。
本当に窓が100もあるのかな?… と、眺めてみる。

城の見学を始めようと玄関に行ってみると、ガイドをする若者が、赤ちゃん連れのグループが見学を始めるところなので、それが終わってから静かに見学することを提案されました。確かに、玄関からは赤ちゃんがギャーギャー泣いているのが聞こえてきました。

私たちは急いでいるわけではありません。庭園を歩いてみることにしました。

城の建物の裏側に回ると、この景色。



何も目障りなものがない風景が望める立地はラッキーですね。昔の城というのは良い場所につくられるわけですが、現代になると邪魔なものができてしまうという例を多く見ています。高速道路、新幹線など…。

このあたり、気候が温暖なのでしょうか? 右側に写っているレモンの木には実がなっていました。


キビキビと歩きまわっていた侯爵夫人

城の正面に戻ると、敷地の入り口の方から歩いてきたマダムに行きあいました。

菜園の方は見たかと聞かれました。ここの見学は、城の建物内と菜園がセットになっているのです。

菜園より城の方を見学して、と入り口で言われていたので城に行ったら、次の見学まで15分くらいあると言われた、と説明しました。

城の見学はお昼休みに入ってしまうので、先に行ってもらわないと困るとのこと。話しの様子だと、この日のために手伝っている若者(3人いるように見えた)にお昼を食べさせる時間が短くなってしまうのを心配していた様子。

「すぐに見学を始めるようにガイドに言ってきます」と、マダムは足早に城の玄関に向かいました。

どうなるか分からないので、菜園の方に行ってみようか、と話し合う私たち。すると、マダムが再び姿を現して私たちに「いらっしゃい」の合図をしました。

菜園はお昼休みに門を閉めることになっているのだけれど、城を見学した後にゆっくり散策できるように閉めないでおく、と言います。でも、出るときには私の携帯電話で連絡してください、とマダムは電話番号を教えてくれました。

見学しに行った仲間の中で、侯爵夫人から電話番号をメモしてもらったのは男性。後で、「女性が電話番号を教えるってことは、交際を承諾したことを意味するんだよ♪」などと、私に説明しながら喜んでいました!

年に1回の門戸開放なので、色々と準備したのでしょうけれど、いざとなると突発事項がでて、どう対処するかはその場で考えていたのでしょうね。

全く気取らない侯爵夫人でした。フランスの城を見学するのが好きなので、貴族に出会う機会が多いのですが、典型的な貴族のマダムだと感じました。一族が集まるときに切り盛りをする本家のお嫁さんなわけですが、日本とはどこか違う…。


玄関に行くと、おっとりした青年が「申し訳ありませんでした」と言って私たちを迎えました。

一番初めに、「この城の窓は113あります」と説明。

108だったら、除夜の鐘の数で、つまりは煩悩の数だったのに…。

城の中は写真撮影禁止でした。

フランス革命の後、没収された城は荒らされて、調度品などは全て盗まれたそうです。唯一残ったというのは、狩猟の獲物を乗せる大きなテーブル。余りにも重いので放棄されたようです。

その後に集められた調度品は入っていましたが、昔をほうふつとさせる城の雰囲気には欠けました。でも、窓からの眺めが素晴らしい! 遠くまで見えるのが好きな私は、住んだらさぞ気持ち良いだろうな… と思いました。


菜園の見学

城を出たあと、菜園の方を見学しました。「potager(野菜畑)」と名付けられていたのですが、むしろ花壇のスペースの方が広かったです。


Potager du château de Lantilly

城の中を見学したとき、どの部屋にも美しい花が活けられているのに目をとめていた私なのですが、お庭にこんなにたくさん花が育てられていたのでした。

ここの庭は、美しい庭としてもリストアップされています。こういう庭があったら嬉しいという、心が休まる庭園でした。小さな小屋があるのも楽しい。

庭を復興したのは2000年で、翌年にはブルゴーニュの庭園修復賞を獲得したとのこと。造園を手掛けたのはCamille Mullerとのことなので、サイトを訪問してみると、私好みの造園センスに見えました。

庭の外れには、いま流行りのツリーハウスができていました。



一緒にいた友達、いわく。
子どものころにはツリーハウスを作って遊んだけれど、こんなに立派じゃなかったな…。


城を出るとき、ガイドさんが指摘していた門に注目しました。



この家のは変わった紋章のデザインだと思ったからです。

紋章のデザインとしては変わっているでしょう?

現在の城主の苗字から紋章を探してみたら、これでした↓
Blason de la famille de Virieu

キャンディーを思い浮かべてしまった私なのですが、紋章は渦巻きではなくて、三重丸なのでした。

ブログ内リンク:
★ 目次: 城について書いた記事ピックアップ
フランス貴族の見分け方 2007/09/25

情報リンク:
Le château et les jardins de Lantilly
Label jardin remarquable
Liste des jardins portant le label « jardin remarquable »
Comité des Parcs et Jardins de France


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