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2014/04/26
トロワ市に行く途中、目的地から10キロのところで道路に出ている観光スポットの看板が目につきました。

Eglise aux trois sanctuaires

3つの内陣がある教会。ミサを行う祭壇がある部分が「sanctuaire(内陣)」なのですが、それが3つあるという意味? どんな教会なのか、気になるではないですか?

フランスは観光国なので、ガイドブックなしにドライブしていても、立ち寄ってみたくなる観光標識があちこちに立てられています。観光スポットが目白押しの地方では選ばれた本当の観光スポットの表示なのですが、そういうものが余りないところでは、わざわざ寄り道したら損というのも多いのです。

ここシャンパーニュ地方は、それほど目立つ歴史的建造物がない地方です。それで、これも大したことがないのにPRしているのだろうと思いました。

でも急いでいたわけではないので、行ってみることにしました。

Isle-Aumont(イル・オーモン村)です。シャンパーニュ=アルデンヌ地域圏のオーブ県の県庁所在地トロワ市(Troyes)からは10キロという距離なのですが、田舎の真っただ中です。


3つの内陣がある教会?

2棟になった教会は珍しい姿でした。


Eglise aux trois sanctuaires dédiée à Saint Pierre, Isle-Aumont

でも、やはり教会には鍵がかかっていて、中には入れません。仕方ないので、教会の周りをぐるっと歩いてみました。

別にどうという風にも見えない。やはり誇大広告ではないかと思いました。看板も手作りのように粗末なものだったし...。でも、1カ所、鉄格子を付けた小さな窓があって、そこから覗き込んでみると、昔の石棺が並んでいて、なんだか見学する価値があるように見える...。

教会の敷地に入る門のところには、見学したい人は役場から2軒目の家のブザーを鳴らして来てくださいというような張り紙が出ていました。でも、お邪魔してはね... と遠慮。

教会の前の道路の向こうには、このあたりの観光地図が出ていました。そこに、この絵がある。



どうやら、この小高い丘(butte)の上にはシャンパーニュ公の城があって、そこにあった修道院の教会らしいのです。としたら、価値ある教会なのでは?...

再び「教会を観光したい方は...」という張り紙を見ると、「どうぞご遠慮なく」と始まっていて、電話番号まで書いてあって、最後は「メルシー(ありがとう)」と結ばれています。教会の鍵を預かっている人は、見学者が来るのを歓待しているように見えます。こういう張り紙がある教会も時々あるのですが、ただ鍵は誰それが預かっています程度しか書いてありませんから。

でも、信者でもないのだから鍵をあずかっている人のお邪魔をするのを遠慮しようと思ったところ、すぐそこに役場の建物が見えました。それなら、そこから2軒のお家に行ってみて、お邪魔そうだったら見学するのはやめようということにしました。

かなり高齢の女性が出てきて、鍵を開けてくださるとおっしゃてくださいました。


教会を案内していただく

教会まで歩いて行く道で、「ご説明しましょうか?」と聞いてきました。もちろん、お願いします♪ そう答えたのだけれど、ここまで見事な説明をしてくださるとは全く予期していませんでした。教会の鍵を預かっているのは、その教会の敬虔な信者のお婆さんというのが普通ですから。

この丘には、すでに9世紀からヴァイキングたちが城塞が築かれていた。カロリング朝の時代、10世紀に、この丘にあった石棺を使って教会が築かれた。11世紀に、シャンパーニュ伯が城を築く。現在残っているのは、城の一部と教会のみ。

その城の残りを使った建物が教会の隣にあって、その家の息子さんが考古学者、。そこで、ここを徹底的に調査・修復して今日の姿がとどめられているとのこと。Jean Scapula(1943~1961年)という人で、教会の見学ガイドもその人がしていて、この日案内してくださったマダムは彼から教会の歴史を学び、ガイドの後継者となったとのこと。

教会の入り口で説明してくださいました。先ほど見たときには全く気づかなかった彫刻を示してくれました


Le mauvais escargot

右の赤い矢印を入れたところに、キャベツを貪り食っているエスカルゴ。左の黄色い矢印のところに、エスカルゴの殻があります。エスカルゴはブルゴーニュが本場なので、ブルゴーニュではエスカルゴの彫刻を時々見るのですが、ここもブルゴーニュの影響があったのでした。シャンパーニュとブルゴーニュはお隣同士なので、交流があったのは不思議ではありません。

貪欲なエスカルゴと、死んで殻になってしまったエスカルゴの対立。生と死、死と再生、に見えるとのこと。なるほど...。

こんな見落とすものを示してもらえるのが、ガイドさんがいるときの喜びです。


◆ 驚くほどリアルな聖像

教会の中に入ると、先ほど小さな窓から垣間見た石棺が並んでいます。考古学者は、この丘に千も墓所(うち600はメロヴィング朝の石棺)を発掘したのだそうです。その幾つかが教会の中に置かれていたのでした。



入り口を入ったところにある聖像が素晴らしすぎる...。非常にリアルなのです。


Le Christ de pitié
Isle-Aumont, Église paroissiale, Statue Christ de Pitié

十字架にかけられる前のキリストの姿。写真ではよく見えませんが、あばら骨や静脈が浮き出ているところなど、非常にリアルに彫られています。

このポーズは、友人の父親が住んでいた家の屋根裏部屋にあったのが何の姿なのかで調べたりしたことがありました。

そのときの日記:
屋根裏部屋にあった古めかしい彫刻の解読を試みる 2013/06/12


美しい聖母子像

私の目が釘付けになったのは、その左手にあった聖母子像。こちらも同じく、16世紀の石灰岩の彫刻でした。



高さ150センチの聖像です。
左手に座っているのは、この像を寄進した人なのだそう。

衣服の柄は非常に繊細。そこかしこに意味のある人物なども彫りこまれているので、説明を聞きながらしげしげと眺めました。ブログでは大きな写真は入れないことにしているのですが、これは入れましょうね。


Isle-Aumont, Église paroissiale, Statue  Vierge à l'Enfant

抱かれたキリストの首にかかっている十字架が正しい位置になっていない理由は分からないのだそうです。

この日、ちゃんとしたカメラを持って行かなかったのが残念...。このほかにも、素晴らしい聖像の数々があったのですが、どれも耐える画像にはなっていません。また行かないと...。


◆ なぜ3つの内陣がある教会なのか?

さて、なぜ内陣が3つもあるのかは単純でした。

昔からある教会は、たいてい古いものの上に重ねて増築していくのですが、ここは2棟の身廊があり、内陣が2つ残されていたのでした。さらにカロリング朝の祭壇もあった教会なので、3つの祭壇がある、というわけなのでした。



カロリング朝の祭壇(10世紀)
これはクリプトとして残っていなかったので、考古学者が見つけ出した祭壇の石で再現されたもの
ベネディクト会の内陣(12世紀末)
赤い矢印のところに帆立貝の彫刻があり、ここがサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路にあったことがわかります
16世紀の内陣

案内していただいた方と別れてから疑問がわきました。昔にあった内陣が地下のクリプトとなっている教会もあるではないですか? そこに祭壇が置かれていることもあります。そういう教会なら「内陣が2つある教会」と言わそうなものなのに、聞いたことがないような気がするのです...。イル・オーモン村の教会の場合は、地上に残った内陣が2つ、さらにクリプトも復元したということに特徴を出すために「3つの内陣がある」という呼び方を作ったのかな?...

現在ミサに使われているのは③の新しい内陣部分だそうです。



こちらの内陣は普通のよくある教会に見えるのですが、信徒席の部分には素晴らしい数々の聖像がありました。

教会を見学しようとしたときにドアが閉ざされていると不愉快に思うのですが、ここは宝物だらけなので、盗難にあわないようにしっかり鍵をかけておいて欲しいと思いました。
 
教会に置いてあるもの1つ1つ説明してくださって、教会の外まで案内してくださいました。こういう名も知られていないところで傑作を見出すのは感激です。どんな見学かは、最後に入れる動画のリンクをご覧ください(始めにコマーシャルが長々出てきますが)。

案内してくださった方にどのくらいの人が訪れるか聞いてみたら、1日に数人来ることもあるし、1週間誰も来ないこともあるとの返事。2人で交代してガイドをしているようでしたが、そのくらいの訪問客ならボランティア・ガイドを楽しんでやれるでしょうね。この教会が有名にならないように祈ります!


ところで、ここにあった彫像はトロア派の作品で、実に繊細な彫刻をするのが特徴なのだそう。もっと知りたくなりました。思い出せば、素晴らしい彫像がたくさんあるので驚いたシャウルス町の教会は、ここからさほど遠くないところにあったのでした。

そのときのことを書いた日記:
彫像の宝庫だったシャウルスの教会 2011/08/21

フランスの教会は、イタリアとは違って、めぼしい芸術作品は博物館に保存されてしまうのですが、シャンパーニュ地方は違うのかな?... 最近はめっきり遠くに行く長期旅行はしなくなっているので、近場としてシャンパーニュ地方の教会めぐりをしようかと思いました。


教会の用語はややっこしい

3つのSanctuaireがある教会と書いてあるのを見たときには、このSanctuaireという言葉の意味がピンとはきませんでした。教会関係では余り使わないように思うのですが、どうなのだろう?...

Sanctuaireと聞くと、私はすぐにサンクチュアリを思い、続いて神社に使うSanctuaireを連想して奇妙な気がしました。でも、ミサを行う祭壇があるために聖なる場所、という意味なのでした。日本語にすると「内陣」で良いのだと思うのですが、それを言うのならChœurの方が聞きなれています。

おさらい。
仏語英語日本語
Sanctuaire shintoShinto shrine神社
SanctuaireShrine【カトリック】内陣:聖堂内で中央祭壇が置いてある聖なる部分
ChœurChancel
presbytery
【キリスト教】(聖堂)の内陣、聖歌隊席:典礼で聖職者、聖歌隊が占有する部分で、一般的に主祭壇の前方に左右向い合せの形で設けられている座席。
※Wikipédia仏語では、祭壇があるSanctuaireを含む部分となっていることもあると説明。Chœurから日本語ページへのリンクは
クワイヤになっているが、それは仏語のStallesではないかと思う。
Stalles du chœurChoir stalls(教会内陣の)聖職者席、共唱祈祷席
Wikipediaでは日本語ページへのリンクはない。
MiséricordeMisericord【家具】(聖堂内聖職者席の)起立姿勢維持の支え
※Stallesの椅子にある美しい彫刻にはこの用語を使う。
ChœurChoir聖歌隊
AutelAltar祭壇
CrypteCrypt地下聖堂

フランス語には良い辞書がないので、英語で何というのかも確認しておかなければなりません。でも、英語はビジネスでしか使ったことがないし、イギリスに行ったときも教会を熱心に見学しなかったように思うので、教会関係の用語の知識はほぼ皆無。並べた中で知っているのはShrineだけでした。

ひっかかったのは、Chœurの訳語に「聖歌隊席」という訳語でした。聖歌隊というと、私は讃美歌を歌うコーラスを思い浮かべてしまうので。聖歌隊席というのはStalleのことを指しているのかという気もするのですが、それなら僧侶たちの「共唱祈祷席」と呼んでもらいたいけど...。でも、聖歌隊も祭壇のそばに立つから良いのかな?...

ブログ内リンク:
★ 目次: 宗教建築物に関する記事
★ 目次: サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路に関する日記
★ 目次: フランスで感じるキリスト教文化

外部リンク:
Association Jean Scapula, Isle-Aumont
L’Eglise aux trois sanctuaires dédiée à Saint Pierre
☆ 動画: L'église d'Isle-Aumont - 14 Février 2013
Isle-Aumont, Église paroissiale, Sommaire objets mobiliers
Fouilles de la Butte d'Isle-Aumont (Aube)
☆ Wikipédia: Isle-Aumont
Basilique Saint-Urbain à Troyes - L'école troyenne de sculpture
Wikipédia: Plan type d'église (Eglise classique en forme de croix latine)
Wikipédia: Architecture chrétienne du Moyen Âge > Plan d'une église


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2014/04/20
いつもように朝市に行って1週間分の食料を仕入れていたら、お勘定をすませて別れを告げるとき、ことごとく「Joyeuses Pâques !(良い復活祭を!)」と笑顔で挨拶されるのが妙に気になりました。

相手は食べ物を売る人たち。つまり、現代のフランス人にとって、復活祭はご馳走を食べる日ということなのかな?...

そう思ったので、私も伝統的なフランスの復活祭のご馳走である子羊を食べることにしました。

復活祭の当日、子羊の料理を始めようとしていたら、近所の人がやってきました。川で釣ったばかりのマスを持ってきてくれたのです。ご親切に内臓は取り除かれていました。



こういう場合にする礼儀として、食前酒をふるまう。ちょっとしたオツマミも作って出す。

それにしても、この日に朝から釣りに行って、お昼前にお裾分けを呑気に持ってきてくれるということは、復活祭のご馳走を食べる日というわけではない、ということ?

おしゃべりをしながら、気になっていたことを聞いてみました。


今年は教会の鐘が鳴っていた...

数年前、復活祭の前の2日間は教会の鐘が鳴らないことに気がつきました。
そのときのことを書いた日記:
復活祭の前日、教会の鐘が鳴らないのに気が付く 2009/04/12

聖なる木曜日(最後の晩餐の日)のミサの後、フランスの教会にある鐘はローマに行ってしまうので、キリストが復活する日曜日までの間は鐘を鳴らさない風習があるのです。

それを知ってから、本当に教会の鐘が鳴らないのかを確認しようと思ったのですが、毎年忘れていました。

確かめなきゃと思いたってのは、昨夜。つまり、復活祭の前日の夜。

ひっそりしていた土曜日だと思ったのですが、教会の鐘というのは、聞こえないはずはない距離にいても、意識しないと聞こえないことが多いのです。

それで、1時間近く、部屋の中をウロウロしたり、窓ガラスに耳をつけたりして教会の鐘がなるかどうかを確かめした。窓ガラスをあけておけばよく聞こえますが、寒いのでそんなことはできなかったのです。

なんとなく鐘の鳴り方、あるいは鐘の打つ回数が、いつもとは違うとは感じたのですが、鳴っていたことは確か。それでは伝統に外れるではないですか?!

でも、思えば、私が復活祭の直前には鐘が鳴らないと確認したのは、敬虔なクリスチャンが村長だった時代でした。村長になった人は、何かしら村に功績を残すことになっているそうで、その人の場合は、村の教会に暖房装置を付けたので、敬虔なクリスチャンなのだろうと思っただけなのですが。

紐をひっぱって鐘を鳴らす係の人がいた時代とは違って、今は電動時計で鐘の鳴り方を操作しています。復活祭の前の2日間だけは鐘を鳴らさないようにするなどというのは、村長さんが機械を操作しに行っていたからではないかと思いました。

マスを持ってきてくれた人は村で生まれ育った人なので、教会の鐘について聞いてみたいと思いました。でも、彼は鐘が鳴ったかどうかなんかは気にしていなかった様子。

でも、復活祭の前にする伝統として、面白い話しをしてくれました。


復活祭の前、教会の鐘がならない時期に子どもたちがしたこと

懐かしいな... という感じで話してくれました。

復活祭の前に教会の鐘がローマに行ってしまっている間に、子供たちがすることがあったのだそうです。

教会の鐘は、朝、昼、夜と1日3回のアンジェラスの鐘を鳴らすのですが、復活祭直前にはそれがない。そこで、本来なら聞こえるはずの鐘の音の代わりに、子供たちが音を出して家々を回るのだそうです。 鐘がならないのは3日間とのこと。そのお役目が終わると、まわった家々の人が卵とかお小遣いなどをプレゼントしてもらえる、という風習。

「アンジェラスの鐘ですよ~」という感じのことを言いながら村を回り、bruyanteというものをカラカラと鳴らしたのだそう。

節をつけてフレーズを言っていました。もう聞くことがない伝統なので、録音しておけば良かったな...。でも、この次に会ったときに、録音したから言ってと頼んだら、またやってくれると思う。

こんなフレーズだったと思います。

V'la c'est l'angélus qui sonne! V'la c'est l'angélus qui sonne!

アンジェラスにアクセントを置いていて、qui以下の部分が少し早口で、語尾が下がってポツリと音が消えます。日本の冬の伝統にあった「カチカチ、火のよ~じん!」という単調な言葉の響きによく似ていると思いました。


フランスにあった習慣なら、インターネットで調べたら出てくると思ったので探してみました。

失われた伝統を復活している地方があるようです。 まさに、こんな感じだったのだろうという動画が見つかりました。


Les crécelles de la semaine sainte à Ansart (Tintigny)

この動画は、ベルギーのフランス語圏の町のものです。お昼のアンジェラスの鐘のときのですね。「正午ですよ~。ポンナペティ~(美味しい食事を)!」と繰り返しながら歩いています。

マスを持ってきてくれた友人は、彼も一緒に行った、あの人も行った... と近所の人たちの名をあげたので、これをやるのは男の子たちだったように思いました。インターネットで調べたところ、主に「enfants de chœur」と呼ばれる、ミサのお手伝いをする子どもたちがしたと書いてありました。今では、そういう役割を持つ子どもたちは少ないと思いますが、信心深かった昔はどの村にもいたようです。

アンジェラスの鐘が鳴る時間にご近所回りしなければいけないわけですが、15分くらい遅れるのは大丈夫なんだ、なんてことまで覚えてしました。

もらい物をするには、お年寄りの家を狙ったと言います。

分かりますね...。普段は気にも止めない鐘の音でも、鳴らないと気がつくと、ひどく物足りないのです。それが気になってしまうと、耐えがたいくらいの沈黙だと感じてしまう。そんなときに、可愛い子どもたちが音を出しながらやってきてくれたら、私が一人住まいのお婆さんなんかだったら、プレゼントをはずんでしまいますよ~!

でも、時計が普及していない時代には、子どもたちが変わりに時を告げてくれるのは役にたったようす。教会の鐘が鳴らない間に子どもたちは時を告げる係を演じて、復活祭の前日にご褒美としてイースターの卵をもらって復活祭のお祝いにしたようです。

友人も語っていましたが、戦利品(?)は共同の籠に入れて、みんなで公平に分配したのだそう。


最近のフランスでは、この消えた風習を復活させているところもあるそうです。

下の動画は、そんなことをしたアルザスの村を紹介しているニュース。朝早く起きなければなりませんが、「みんなを起こしてしまうのは楽しい」なんて子どもたちは言っています。

プレゼントをもらえる楽しみがあるに加えて、いたずらっ子の気持ちもくすぐる楽しみもあるでしょうね~。


Les crécelles, une (bruyante) tradition de Pâques

この風習の話しが出たとき、自分の子ども時代にはそんな風習がなかったという人もいました。インターネット情報を見ても、フランスの北東部で風習を復活させる動きが見えました。

始めの動画(ベルギーの町)では、友人が語っていたのと同じように見えて、自然にやっているように見えました。ルクセンブルクでは、Klibberenという名でラチェットを鳴らす風習が今日でも残っているようです。

ふと不思議に思ったことがあります。

カトリックでは、カーニバルの時期に、子どもたちが仮装して家々を回ってお菓子などをもらう風習があります。復活祭の直前にもやったら、頻繁すぎてしまいはしないのでしょうか?

フランスでも、ラチェットを子どもたちが鳴らす風習がない地方もありそうなのは、そのどちらかにしているのではないかと思ったのですが、どうなのかな?... スペインでは、クリスマスよりは、エピファニー(公現祭)のときが子どもたちがプレゼントをもらう風習になっていると聞いたので、そんな風にどちらかになるのではないかな、と思ったのですけれど。


ラチェット

子どもたちが鳴らすのは「bruyante(うるさい、という意味)」だと言っていたのですが、私がcrécelle(クレセル)という名で知っている道具だろうと思いました。 インターネットで確認すると、それに間違いありませんでした。

日本でもラチェットと呼ばれて、体鳴楽器と説明されていました。

実は、私も、アンティークショップだったか蚤の市だったかで見つけた持っているのです。 買ったのかと思ったのは勘違いで、買い物をしたときにオマケでいただいたのでした。



裏に「1879」という数字が書き込まれています。それが製造の年なのかな?... 数十年前には復活祭の前の聖週間に欠かせない道具だとしたら、こんなものがアンティークショップにあったのも納得できます。

かなり良い状態のもので、棒の部分を持って振り回すと遠くまで聞こえる音が出ます。写真の右側に映っているところがギザギザの歯車のようになっていて、そこにぶつかった木の部分が音を出すという単純な仕組みなのですが。

フランスでは中世からあったそうで、らい病患者が道を歩くときに、周りの人たちが感染しないように逃げるようにという警告にも使っていたと聞いていました。大きな音を出すので、ばか騒ぎするときに鳴らすのが楽しいのだとも...。

Wikipedia情報では、ケベックでは、畑で働いている人に、奥さんが「ご飯ですよ~!」という知らせとして使っていたとか。


子どもたちが聖週間に鳴らすラチェットには、いろいろな形があったようです。昔は、家で作ることも多かったのだそう。



棒を持ってグルグル回すタイプと、取っ手を回すタイプとがありました。

復活祭のラチェットとして、こんな立派なのもWikipediaの画像として入っていました。


Crécelle de Pâques

今でも売っていました。昔のに比べると味気ないですが。

Crécelle en bois


日本では楽器として知られている?

ラチェットは、「おもちゃの交響曲」にも登場しています。



私が持っているものは、音が出る部分の長さが24センチでした。かなり大きな音が出るので、幼児がこんなものを振り回して遊んだら、うるさくてたまらないと思いますよ...。

ラチェットは、日本では子どもの玩具にはなっていないのではないでしょうか?

でも、キーワードを少し変えて検索してみると、日本で手に入れるのは難しくなさそうです:
サウンドキング ラチェットを楽天市場で検索

でも、演奏用の楽器として売られているように見えました。

「おもちゃの交響曲」以外にもこれを必要とする楽曲があるのだろうかと不思議になったのですが、Wikipediaの「ラチェット (楽器)」を見たら、使用例が幾つも並をんでいました。

チャイコフスキーのバレエ『くるみ割り人形』では、夜中に人形が動き出すときの音になっているのだそう。そう言われれば、ラチェットをゆっくり回せばそんな音がでそう...。

ブログ内リンク:
★ 目次: フランスで感じるキリスト教文化
★ 目次: フランスの祭日・年中行事について書いた日記

外部リンク:
Crécelles à manivelles
Les crécelles de Pâques...
Traditions à Rarécourt: autour de Pâques
La fête de Pâques - Kientzheim en Alsace
☆ 動画: Le retour des crécelles à Kientzheim
Le Grand Voyage pascal des cloches
Comment les Luxembourgeois célèbrent Pâques
Au son des crécelles, les enfants de choeur parcouraient les rues du village
おもちゃの交響曲
☆ Wikipédia: Servant d'autel - enfants de chœur


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2014/04/17
3月末、久しぶりに泊まることにしたワイン農家のB&B民宿。 夕食をとるためにレストランに行く時間を待ちながら、庭続きにあるブドウ畑に出てみました。

今年は2週間くらい早く春が来たのですが、まだブドウの木からは葉が出ていない...。

あれ、キジがいる~!♪



色が鮮やかなのでオスのキジですね。人がいるのを気にする様子もなくノンキそうにしていました。 狩猟シーズンは終わっているから? と聞きたくなるけれど、シーズン中でも、キジは捕まえられないのが不思議なくらいにノタノタしています。

目をうつすと、メスの雉が2羽か3羽、ブドウ畑の中にいました。あら、キジって、一夫多妻なの?... 書きながら検索してみたら、そうみたいですね。

お邪魔をしては申し訳ない。
再びブドウ畑に目を移すと...


フランスにもツクシがある



これは、日本であるツクシではないですか?!

スギナはフランスでたまに見ることがあったので、ツクシも出るのではないかと思っていたのですが、本当にツクシが存在するのを確認できたので喜びました。

日本ではツクシを食べると思い浮かんだのですが、似ていながらツクシではないかもしれないので実験するのはやめました。一度だけ、日本でツクシご飯を作ってみたことがありますが、春の山菜の魅力という香りがあるわけでもなくて、美味しいわけでもなかったので。

フランス語ではPrêle des champs(野のトクサ)と呼ぶそうで、Wikipediaにも入っていました。ご丁寧に、日本ではツクシと呼ばれていて、日本人の大好物と書いてあります。

でも、現代の日本では、ツクシは自分で摘まない限り食べられないのではないですか?

私はツクシが店頭に並んでいるのは見たことがありません。日本人が好んで食べる山菜などと書いたらオーバーではないか、と思いました。

でも、念のために検索してみたら、ツクシは市販されていたのでした

それでも、よほど好物の人とか料亭とかが取り寄せる食材ではないかと思ったのですが、Wikipediaにイチャモンをつけるのはやめておきます。

ツクシを販売しているネットショップの説明を見ると、ハカマは取り除くと書いてありました。
あぁ、そうだったのですか...。

レシピをみたら、あく抜きが必要、ともありました。

だから、私が作ったツクシご飯はおいしくなかったのか...。
なんにも知らない私!...

ツクシは花粉症に効くとも言われているのですって。私、ここのところ花粉症なのです!

と分かっても、やはりブドウ畑で見たのが日本のツクシと同じだったかどうか確信を持てないし、ひょっとしたらワイン農家ではこの草が肥やしになると大切にしていたのかもしれないから、摘まなくて良かった。


野生のムスカリ?

その翌日、コート・ドール県にあるサン・ロマン(Saint-Romain)というワイン産地に立ち寄ったときにも、珍しい植物を見つけました。

ブルゴーニュ・ワイン地図

そこにある評判の良いレストランで昼食。サン・ロマンのワインは好きなのですが、私には少し物思いにふけってしまう村でもあります。

安くて飛び切り美味しい特級ランクのワインをつくっていたワイン農家のご主人が、亡くなった愛する奥さんの後をおいたくて、サン・ロマンの断崖から車で飛び降り自殺をしてしまったのです。

彼は奥さんの連れっ子だった女の子も我が子のように可愛がっていたのですが、男手ひとりで育てるのは問題だとして、奥さんの実家が引き取ってしまったのも自殺を決心させることになったのではないか、と言われました。でも、親しかった友人たちが言うには、あの夫婦はいつも一緒で、きれい離せない仲だったので、自殺も仕方なかった、とのこと。

サン・ロマンの絶壁は自殺の名所として地元では知られているのだそう。

レストランのテラスで食事していたときに絶壁をチラホラ眺めていたのですが、写真は撮りませんでした。どんな崖なのかは、こちらの写真をご覧ください。こういう地層の亀裂からできた断崖はブルゴーニュには所々にあるのですが、ここの崖の上には、ちょっとカーブでハンドルをあまくしていたら真っ逆さまに落ちられる道路があるのかもしれない...。

この人の自殺のことが忘れられないのは、私は日本にいたので行かなかったのだけれど、友人たちがワインを買い付けに行ったときの話しが時々話題にのぼるからです。

ワインの買い付けに行くからと電話で話して予約した翌週、車をつられていったとき、一番早く車を駐車した人が農家に挨拶するために入って行きました。

戻ってきた彼は、車から降りてきた仲間に、声をひそめて、こう言ったのだそう。
「ちょっと... 問題がある...」

ボンジュールと明るい顔で挨拶しながら家に入ったら、何人もの人が集まっていて、普通ではない雰囲気。そこで、約束をしていた人は前日に亡くなったと知らされたのでした。

それなのに「petit problème(小さな問題)がある」という言い方はないだろう! と、思い出話で語られるのです。動転すると、フランス人だって適切なフランス語ができないということなのでしょうか?

でも、彼のお父さんは「息子も喜ぶだろうから」と言ってワインセラーに案内し、みんなで大いに飲んだのだそうです。

いかにも、ブルゴーニュらしいお話し...。


サン・ロマン村の高台には、15世紀の教会とブルゴーニュ公の城跡があります。食後に散歩するために登ってみました。

切り立った岩の頂にある城の廃墟のところに、森を切り開いた小さな区画のブドウ畑がありました。



見たことがない花が、ブドウの足元に咲いています。

といっても、園芸店では珍しくもない花。
ムスカリです。

ブドウ畑に、庭に咲かせるような花を植えたりはしないでしょう?

ということは、野生種のムスカリもあるの?
調べてみたら、存在するようです。

私がブドウ畑で見たのは、葉もなくて、なんとなく変だったのですけど...。



でも、これが野生のムスカリだったとしたら、今まで私が「野生のムスカリ(Muscari)」と呼んでいた花は何だったの?...

春先の森に咲く、青い星のような花が野生のムスカリだったと思っていたのです。調べてみたら、青い星のような花はムスカリではなく、シラー・ビフォリアだったことが判明。

今まで、ムスカリという名前で日記を書いてしまっていたので、過去の日記を訂正しました。


ヒメリュウキンカ

この週末旅行で、大好きなロマネスク教会の目の前にあるレストランで食事をした後の散歩では、高い鐘楼が望めるところに大きな敷地を持つ家を発見しました。



敷地内には入れないので道路沿いを歩くと、私は時々しか出会わない小さな花を発見。



花の名前を調べたことがなかったので、花の色から検索できる野生植物図鑑で探してみると、Ficaireと呼ぶ植物のように思えました。

学名はRanunculus ficaria
それで検索してみたら、日本ではヒメリュウキンカ(姫立金花)と呼ぶよう植物らしい。

光沢がある紙で作ったようなこの花を見ると、まだ出会ったことが野生のフクジュソウの花びらも、こんな風にパリパリ感がある花ではないかと想像していました。

調べてみると、両方ともキンポウゲ科。まったく違っても、遠からずの親戚同士ではないでしょうか?

ヒメリュウキンカは道端一面に咲いていたので、少し摘みとって花束にしました。夕方になって花瓶にいけるときには死んだようにうなだれている...。でも、湿気が多いところが好きそうな花なので、水の吸い取りも良いのではないかと期待。

翌朝には、すっかり元気になっていました。たくましい生命力のある草なのですね...。

ブログ内リンク:
★ 目次: 森や野原に咲く春を告げる花々
★ 目次: ジビエ(料理、野生動物)に関して書いた日記
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ


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カテゴリー: 植物 | Comment (2) | Top
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2014/04/15
行きつけのカフェに行ったら満員状態でした。テラス席が良いのですが、寒いので全員店内に入ってしまっているからなのだと思う。いちおうテラスにはイスが並んでいるのですが、日陰なので寒そう...。

私はダウンジャケットを着ていたのでテラス席でも良いと思ったのですが、一緒にいた友達は半袖シャツ姿だったのです。まだ、氷点下になる日もあるのだから、そんな姿で外出しないでよ~!

人が多いのは耐え難いということで意見が一致したので、少し離れた場所にあるカフェに入りました。


英語が書いてある...

注文した食前酒を待っている間に、壁に掛けてあるプレートが目に飛び込んできました。



気が利いていて、面白いじゃないですか?♪
英語だけれど、ブドウが描いてあるところを見ると、フランスで作ったものだろうと思います。

店内はテーブルの間隔があるので居心地が良い。初めて入ったけど、このカフェも悪くないと思いました。


さて、飲み終わったのでお勘定を頼むとき、行きつけだった店と同じくらいの料金だと思っていたのに、やたらに高い。ほとんど倍近いのです。正確に書くために、計算に弱いので電卓を取り出す。パチパチではなくて、プッシュ・プッシュ。7割アップというところですね。

同じ町の中にある、ただ普通のカフェで、そんなに差がつけられるの? お給仕の女性は、料金を聞いたら書類で確認していたので、彼女はアルバイトで料金を知らないのではという気もしました。「間違いじゃないの?」と聞いてみたかったけれど、どうせ飲み物代くらいでは破産はしません。それで、黙ってお勘定をしました。

入りそこなった店は満員状態だったのに、こちらのカフェはガラガラでした。地元の人たちは分かっているのだろう、と結論。


勘定をすませて立ち上がったとき、またプレートが目に映る。

さっきは面白いと思ったのだけれど、この店のオーナーの守銭奴根性に見えてしまった!  そもそも、こういうのは余りフランス的ではないブラックユーモアですよ~。

フレーズ自体も、別に独創的なものではないようです。この文章をタイプして画像検索したら、たくさん出てきましたので。あの店には、もう入らないぞ~ ということで、メモ!


ギロチン?...

書きながら、この日行きそこなった方のカフェで、気になるプレートを見ていたことを思い出しました。



気になったのは黄色い矢印を入れたもの。カウンターの上に掲げてあったので、ビールのブランドなのだろうと想像しました。

でも、La Guillotineというのは、フランス語で断頭台(ギロチン)のことなのです。 そんな名前をビールに付けるだろうか?... 気になったのに調べるのを忘れていました。

ベルギーのビールなのですね。フランス革命200年を記念して誕生したのだそうです。フランス語情報を継ぎ合わせてみると、こんな風に説明していました。
- 乾きをカットするというジョーク
- 非常に強いビール(アルコール度 9度)
- オレンジがかった白ビール。

ギロチン台の絵まで入っているビールなど、私はボトルを手に取るだけでも嫌だし、なんだか美味しそうには見えないですけど...。もちろん、売っている方は美味しいのだと言っています。

威勢の良い男の子たちが集まって飲むときには面白いかも知れませんね...。

日本でも市販していました。「La Guillotine」というのは意味を言わなかったらショッキングなイメージを日本人には与えない? でも、断頭台の絵が描いてあるのだからバレると思うけどな...。


guillotine ギロチンをキーワードにして楽天市場で検索


「ラ・ギヨティンヌ」とフランス語の発音のままでお茶を濁さずに、堂々と「ギロチン」という商品名にしているのでした。

どう紹介しているか?

① ギロチンという名前に相応しく、ガツンとくる苦味が特徴です。
なるほどね。お見事な紹介。

② ギロチンの考案者である有名なフランスの医者、ギロチン氏に因んで名づけら れました。
ギロチンは、ギヨタン氏にちなんで付けられた名なので、おかしいと思うけど...。でも、これで宣伝になるのかな?...

③ 名前の由来はギロチンの考案者でもある有名なフランスの医者であったギロチン氏から取っています。処刑台である、『ギロチン』のイメージ通り、血を思わせるような赤褐色をしたトリプルエールタイプのビールです。
「血を思わせるような」とは怖すぎないですか?...

Joseph-Ignace Guillotin血なまぐさいフランス革命のとき、残虐な死刑ではなく人道的な方法として断頭台のみを使うようにと、医師・政治家のジョゼフ・ギヨタン氏が提案したと言われています。つまり、断頭台は中世から存在していたのであって、彼がギロチンを考案したわけではない。

職業名を女性形にして道具の名前にするのはよくあることなので、ギヨタン氏(Guillotin)の名前の最後にeを付けて、断頭台を意味するギヨティーヌ(Guillotine)という単語を作ったのだろうと思います。ご本人は死にいたるまでこの事を嘆いていたそう。なのに日本では、彼の名前がギロチンだったと言われてしまっているのですから、ますますギヨタン氏は可愛そう...。

ビクトール・ユーゴ―の言葉:
世の中には不幸な人たちがいる。コロンブスは自ら発見したものに自分の名前を結びつけることができない。ギヨタンは自らの発明物から自分の名前を切り離すことができない。

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男女同権のために、職業名の女性形も使用する問題


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2014/04/12
フランスでは2009年に自動車につけるナンバープレートのデザインが変わり、こんな風になりました。



左側の青い部分に、欧州連合マーク、その下にFranceの頭文字のF。
中央のアルファベットと数字が登録番号。
右側の青い部分では、下に県のコード番号、その上に、その県が所属する地域圏のロゴマーク。

左側の地域圏を示す部分に入るロゴ:
http://www.seven-passion.com/info/nouvelles-plaques-d-immatriculation
plaque immatriculation, région, france

地方を示すロゴマークの中は、見ただけでどこか分る特徴があるものもあります。シンボルマークとしては、北のブルターニュ地方と、南のコルシカ島のデザインが最もはっきりしていて好きです。

どうしてこんなにつまらないデザインにしたのか、と思ってしまう地方が半分以上あると感じてしまいます...。我がブルゴーニュ地方は、紋章にBを組み合わせているので、そう悪くはないと思う。


どこの県かを示すかどうかは自由。としたら、どうする?

このプレートの右側の地方を示す部分には、何も入れなくても良いことになっているのですが、ないのはめったにフランスでは見かけません。

どこの地方の車かを示すのは、車の持ち主が住んでいるところだと思うでしょう? ところが、不思議なことに、どの地方を入れても良いのです。 自分の故郷にしても良いし、好きな地方にしても良いし。

でも、たいていの人は、住んでいるところの県を入れているように感じます。パリ・ナンバーなどというのは、田舎にヴァカンスに出かけたら、生意気なパリっ子だと思われて意地悪されてしまう可能性があるので、パリの人は故郷の県を入れるのではないかと思っていました。でも、パリナンバーでも全く躊躇しないようだと感じています。


友人が、どの地方のマークを入れるのに人気があるか知っている? と聞いてきました。へぇ、やはり好きな地方を入れる人たちがいましたか?

人気があるのは何処なのか、お分かりになりますか?

いつものクイズにしたくなったのですが、これはフランスでは話題になっているようなので、ニュースですぐに答えが分かってしまうので止めておきます。

答えを聞いてみたら、なるほど... と納得しました。

[続きを読む  Lire la suite...]


2014/04/11
今年の春は晴天が多く、例外的な暖かさだったので、農作物は例年より2週間成長が早いと言われていました。でも、4月に入ってからは気温は下がってしまった。

それで、いつもの年より早く食べられると思っていた地元産のホワイトアスパラガスに行き当たりません。 南仏でとれたアスパラは早くから売っていますが、アスパラはタケノコと同じで、とりたてを食べるのが美味しいと思うので、地元産を探しているのです。


行く用事があったトロワ市の近くでアスパラが栽培されているのを知っていたので、どこかで直売をしていないかと看板を探しました。朝市に出せるほどの量がなくても、農家ではとれただけのアスパラを売っているでしょうから。

なかなか直売の看板が見えません。町に近づいてきてしまっているので、もう諦めようと思ったとき、見えました♪

行ってみると、朝とったアスパラを洗って直売所に並べているところでした。

初めて行った農家なのに、昔から知っているように愛想よく相手をしてくれました。こちらがアスパラを探して遥々来たというのがうれしかったのかもしれない。

仕事が好きでやっている農家の生産物はおいしいのです。良いところを見つけたと喜びました。

緑のアスパラもあるので、そういうのも生産しているのかと聞いたら、全部同じに育てていると言って、アスパラの成長を見せるために、並べてくれました。



左から、若いアスパラ。始めはすっかり土に潜っているので真っ白で、頭が出てくると色づいてきて、すっかり土から出ると緑色になる。

それは聞いて知っていたのだけれど、順番に並べて説明してくれるのが嬉しかったので記念撮影。

太さなどの違いによって値段をつけて売っていました。太いのと、先っぽだけのが1キロ7ユーロ。それ以外が6ユーロでした。いつも朝市で買っていたのも同じくらいの値段だったかな?...

私が好きなのは、穂先が少し紫や緑になっているタイプです。真っ白のは病気みたいにみえて食欲がわかないのです。

でも、日本で売られているアスパラというのは、ホワイトアスパラと言ったら、全身真っ白のタイプばかりのようですね。

市販されているホワイトアスパラガスの画像を楽天市場で検索

念のために真っ白のしか売っていないのか確認してみたら、私が好きなタイプも売られていました。

色がついてしまっているので欠陥品扱いらしくて、特売していました!

ほ~、それなら、日本にいるときはそういうのを探して食べるのが賢いではないですか?

でも、フランスでアスパラを買うときよりもずっと高いですね。やっぱり、アスパラは今の時期に、もううんざりするまでフランスで食べてしまっておこうっと。


今年初めて食べたアスパラは、4月11日に買ったものでした。その10日後の今日には、もう他でも買って食べたのですが、この日記は11日付けにしておきます。

今年は例年より早く食べられたかなと思って写真アルバムをみたら、4月上旬に買っていた年もありました。今年の異常気象が特に農作物の成長をはやめているということはないのかな?... 雨が異常に降らないので災いしているのかもしれない。

過去の記録を見て、フランス中部のこのあたりでは、5月がアスパラの盛りの時期だと判定。


この日は、アスパラ探しで寄り道をしていたおかげで、素敵な教会を見学することができました。
それについては後日に書きます。



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2014/04/09
友達が子どもの頃に住んでいた村の観光に行きました。人口は千人くらいなのですが、商店などもそろっているので、人口を調べなかったら町だと思ってしまう規模。

目抜き通りを歩いていたら、少しやぼったい洋品店のショーウインドーに陳列されていた服が目に飛び込んできました。



中国語だか日本語だかよくわからない文字が書いてあるのは、フランスでよく見かけます。Tシャツ、ベッドカバー、ソファー等など。文字が逆さになっていたり、文字の組合せがおかしかったりして、意味をなしていないケースがほとんどです。

ところが、これは文章が読めます。しかも、奇妙なことが書いてある!

迷暦 六十才 ⇒ 「迷暦」ではなくて「還暦」だと分かった...
古稀 七十才

とんでもないよと追い
まだ 早い

なんじゃ~、これは?!...

死神を追い払うおまじない?

とっさに頭をよぎったのは、小さいときに聞いたのに、未だに思い出すとぞっとするお話し。小泉八雲の怪談『耳なし芳一』です。


長寿の心得だった

文章が成り立っているようなので、日本語としての間違いはなさそう。読み取れた部分をキーワードにして検索にかけてみたら、すぐに答えが出てきました。

旅館の手ぬぐいに書いてあったとか、亡くなった親御さんにまつわる話しとか...。

日本ではよく知られている文章のようです。「長寿の心得」というものなのだそう。誰が書いたのかははっきりしていなくて、文章にはバリエーションがあるらしい。

そのようなものを書いたものがあるのかと調べてみたら、たくさんの商品が出てきました!
「長寿の心得」をキーワードに楽天市場で検索

湯のみ茶碗に書いたものが多かったのですが、高額商品まであります。



ユーモラスな文章だとは認めます。
でも、何でもいいから命にしがみつというのは、私は好きではありません...。

手ぬぐい程度なら良いけれど、高いお金を出して額に入れて飾る人がいらっしゃるのでしょうか?

でも、売っているということは、この心得が傑作だと思われる方がいらっしゃるということですよね。

日本人には好かれているのだ、と感じました。


フランスで売っていた服は、日本で売っている生地を使ったのかを調べたくて検索したのですが、さすがに洋服にプリントはしていないように見えました。

日本人だったら、いくらこの心得が素晴らしいと思っても、それが書かれた服を着て外出するのは躊躇するのではないかと思うのですけど、どうなのでしょう?


百歳まで生きるための心得のようです。私が見たチュニックでは、始めの2つの年齢に関する文章がはっきりと見えるようにプリントしたようです。

この部分:

還暦 六十才 とんでもないよと追い返せ
古稀 七十才 まだまだ早いとつっぱなせ


これが上と下に2回プリントされていたのでした。でも、この2行の左側に、だら~っと、お化けみたいに「命」という文字があると私は見てしまったのだけど、これは何だったのだろう?...


そもそも、この布地は、日本人が書いた原画から作ったのだろうか?

「還暦」の「」の文字が少し違っているように見えるのです。フランスで見る日本語を書いた文字は、明らかに外国人が書いたというのが多いので、疑いました。

「還」の文字の中にある「四」の下に書いてあるのは「糸」のように見えたのですが、そういう組み合わせの漢字はないらしい。

筆記体などには弱い私なので、書き方によって「糸」に見えるようになるのかを調べてみました。インターネットでは感じの書き順を教えてくれるサイトがあるのですね。しかも、書体によってどうなるかまで出てきました:
「還」について

でも、手書きにしたときにどう変形するのか分からないので、この疑問はパス。


それは置いておいて気になったのは、こういうことが書いてある服をフランスで売る場合、書いてあることを説明して売るのだろうか、ということ。

私だったら、こんなことが書いてある服は、死んでも着たくはないです。まして、長寿になるかどうかが危うくなって年齢で着たら、さもしいみたいだし、滑稽だと笑われたりはしないですか?...

でも、ひょっとして、このチュニックは高齢者向けの商品? 「日本で縁起かつぎの文章が書いてありますから」などと言ったら、迷っているお客さんが購入に踏み切る手段になるかもしれないではないですか?


写した写真を眺めてみたら、正札にチュニック 83ユーロと書いてあるところに、ブランド名らしいものが書いてありました。それをもとに検索してみました。キーワードに「Japon(日本)」 を付けてみると、みごとに検索に成功♪

フランス・ドメインのネットショップで売っていました ♪  欲しい方があったら、どうぞ~!

http://www.vetements-online.fr/tunique-maraboutee-imprime-xml-342-8998.html
women clothing : Print Tunic La Fée Maraboutée W7368/795

このページでは、マウスで部分を選んで虫眼鏡のように拡大してみることができますので、私のピンボケ写真より役にたちます。

デザイナーのサインのように「Japan」と書いてあるのが見えました。なるほど、日本のイメージのデザインだと説明しないと分からないフランス人も多いでしょうね。

でも、気になった「命」のように見えた文字は、何だか分らずじまい...。拡大してみると、「人」の下に、だら~っと「死」と書いてあるみたいにも見えてくる! ショーウインドーの向こうに見えたとき、ぞ~っとしたのは、この文字から受けた印象だったのかな?...


さて、どういう説明をつけて売っているの?

「トレンディーな美しいタイプ」なんて書いてあります。流動的なカット。前には日本的な柄、後ろは無地、と説明。

つまり、書いてある文字の意味なんて、全く説明していませんでした。デザイナーは、日本文化の伝道をしようとまでは思わなかったらしい。

それにしても、女性用のチュニックに日本的な雰囲気を出すために日本語の文章を入れるなら、百人一首の美しい和歌か何かを書けば良かったのに、と私は思ってしまうのですけど...。どう思われますか?

ブログ内リンク:
『日本人の死に時 ~あなたは、何歳まで生きるつもりですか?』を読んで 2011/11/26
★ 目次: 縁起物や迷信について書いた記事 (フランスを中心に)


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