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2015/04/30
初めて会ったフランス人からよく言われることに、こういうのがあります。
― 日本では女性が虐げられているのですってね

フランス人には身近なイスラム教の国々と混同しているのではないの? と返事したくなる。もっとも、フランスで知っているイスラム系の夫婦の場合は、夫には妻を養うという責任感があるので日本に似ていると感じ、フランス人たちが思っているように男尊女卑とは言い切れないと思ったのですが。

ともかく、日本は時代遅れの社会であるかのように言われると腹立たしくなります。それで、日本はそうではないと立証したくなる。

私は、こんな例を持ち出してみたことがありました。


(1) 日本の夫は「粗大ごみ」とも呼ばれる

日本の家庭では、妻の地位は低いわけではない。小さなマンションに住んでいると、平日は不在の夫のスペースがない場合が多い。それで、たまにいると邪魔者になる。それで、「粗大ごみ」などとさえ言われてしまう。

フランス人の既婚女性に対して言ったのでした。お笑いするだろうと思って言ったのですが、なぜか、とても嫌な顔をされたのでした。

書きながら確認してみたら、これは定年退職した夫に対して使う言葉だったようです。私は、日曜日に家の中でいる場がない夫もそう呼ばれているかと思っていたのですが。

これは、あまりにも嫌な顔をされたので、1回限りで言わないことにしました。

考えてみると、日本人は家族を「身内」と思う気もちが強いので、「愚妻」などとさえ言ってしまうのですよね。「粗大ごみ」とか「愚妻」とか言う人を見ても、彼らが伴侶を虐げているとは思わない。それに対して、フランス人は家族でも一人の個人だと見るせいか、妻が美人で気立ても良いとか、子どもの学校の成績が優秀なのだとかいうことを平気で言います。


(2) 夫は働いて、妻と子どもを養う義務があるとされている

日本の既婚女性は就業率が低いから「女性が虐げられている」と思うのかもしれない。イスラム系の夫婦では、妻は夫の許可がないと外出できないとか、外出するときにはスカーフで顔を覆う、などというのが知られていますから。

それで、説明してみます。

夫は妻からお小遣いをもらって会社に行き、それに合わせた金額でランチを食べる。だから、「千円亭主」なんていう言葉もある。

そして、昼時に東京の良いレストランに入ると、既婚女性のグループが目立つ。趣味でスポーツなどを楽しんでいる奥様たちも多い。そういうのを見ると、「妻には働かないで家にいて欲しいと男性たちが思うなら、どうぞ働いてください」と私なら言いたくなる。

これは友達の既婚女性から羨ましがられました。結婚しても仕事を続けるのが普通のフランスなので、「私だって働かなくて良いなら、会社なんかに行きたくない」と彼女は言っていました。



そうは言うのですが、やはり日本では女性の地位が低いと言えるかな、という場面に出会うことはありますね...。

例えば、こういう場面はフランスでは絶対にありえないだろう、と思ったことがありました。

一人で鎌倉に観光に行ったときのこと。ガイドブックに紹介されていた素敵なレストランに入りました。向うの方に座っている若い男女が不自然なので、なぜか目が行ってしまいました。

いかにもお見合いのデートという感じ。男性の方が料理を選んで注文しているのでした。相手の女性には何も聞かないで決めているのが私には不愉快に感じてしまいました。

お勘定を払うのは男性の方なのでしょうけど、少しくらいは何が食べたいか聞いてあげたって良いではないですか?
でも、こういう場面で、女の子の方が「私はそれより、この料理の方が食べたい」などと言ったら、縁談は成り立たないのかも知れない...。

考えてみると、こういう風に女性に押し付ける男性って、日本には時々いますね...。フランスの場合は全く逆なのです。決定するのは女性、と決まっている感じがします。

フランスにはギャラントリー・フランセーズと呼ばれるレディーファーストの文化があるのです。女性解放の前に生きた年齢の人たちだと、今の若い人たちよりずっとレディーファーストの精神が徹底していて、女性にはメロメロに優しいです。

結局、レディーファーストというのも、女性は男性より弱いから助けなければいけないという発想であって、逆さまにすれば女性蔑視だと思っています。


家事をしなくても、専業主婦

日本とフランスという、文化がかなり違う国を比較しても意味がないかも知れない。でも、私には面白いので、ついつい比較してしまいます。

例えば、気になる日本語の一つに「専業主婦」があります。

フランス人は日本では女性の地位が低いと思っているけれど、日本の専業主婦は公認されているとでも言えるくらいの地位が与えられていると感じるのです。

「専業主婦」をどうフランス語に訳すかについては後で書きますが、「仕事を持たない妻」を指すわけなので、単語は存在します。

でも、日本では「専業主婦」に対立して使われる「兼業主婦」というニュアンスの言葉は、すんなり置き換えられるフランス語は存在しないのではないかと思います。

思えば、奇妙な言葉ではないですか? 「兼業」というと「副業」みたいで、家事を疎かにしている妻のような印象を与えるではないですか? とすると、日本ではやはり、妻は専業主婦であるべきだという文化がまだ残っているように感じます。

でも、妻である立場というのは、職業とは違います。家事や子育てを全くしなくても妻でいられますが、その人が職業を持っていない限りは、あたかも主婦業をやっているように「専業主婦」と呼ぶではないですか?

経済的に余裕があれば、家事をしてくれる使用人たちを雇うことができます。あるいは、親と同居していたり、夫が家事をする環境にあれば、いわゆる主婦の仕事にはタッチしないでもいられるはず。

逆に、外で働いていて、主婦業は「兼業」としてやっている妻であっても、きれい好きなどの理由で、平均的な専業主婦よりも家事に時間をかけている人たちがいる可能性もあります。

昔の家事は大変だったし、子どもの数も多かったので、専業主婦という言い方はすんなり受け取れます。でも、今日の日本で、掃除にも時間がかからない狭いマンションに住み、子どもがいない若い妻が、主婦業を専業でやっている、と傍から評価するのは不自然だと思うのですけど...。


フランス語でも「専業主婦」という言い方は存在する

「専業主婦」という言葉は、フランス語にはないような印象を持っていたのですが、存在はするのでした。少なくとも、女性の社会進出が進むまでの時代に、フランスでも専業主婦が普通だったわけですから。 

でも、「主婦」という、日本では普通に使う言葉に対応する単語は、フランスには存在していないように感じます。それで、辞書をひいて用語を拾い出してみました。

femme、épouse
主婦mènagère、mère de famille、maîtresse de maison
専業主婦femme au foyer、mère au foyer

そもそも、フランス語は変なのですよね。妻というときに普通に使われるのは「femme」ですが、これは男性に対して女性を示す単語です。「私の」などと付けると「妻」になる...。直訳したら「私の女」になるので、Googleの自動翻訳でそう出てきたら面白いと思って実験してみたら、ちゃんと「私の妻」と出てきました!

ここに出てきている「mère」は母親のことです。なので、子どもがいない妻の場合には使えません。

しかも、フランスでは法的な結婚はしていないけれど事実上は結婚していると同じに扱われるカップルが多く、彼らの場合は「内縁の妻」という感じには全くなりません。法的な結婚をしていない女性は、本人も伴侶も「femme」や「épouse」とは異なる単語を使います。でも、複雑になりすぎるのは避けたいので、それは無視することにします。

並べた単語はイコールでは結べません。他の意味になってしまう単語もあります。「maîtresse de maison」は家を取り仕切っている女性を指すので「主婦」と言えますが、施設の館長を務める女性にも使う。

しっくりいかないのは、「主婦」に相当するとして辞書にあったmènagère。古い言葉では、女中、家政婦という意味があるので、日常会話で「彼女はmènagèreだ」というような言い方はしないと思います。「femme de ménage」だと、よその家で働く家政婦になってしまいますし。

考えてみれば、日本語の「主婦」は「mènagère」のイメージかもしれないですね。日本は相変わらず専業主婦が多いのだろうと思っていたのですが、最近は日本でも共働き世帯が増加していて、専業主婦と兼業主婦の割合はほとんど同じに近づいているようでした。

「mère de famille」は耳にすることがある言葉ですが、直訳すれば「家族の母」なので、子どもがいない女性には使わないのではないでしょうか? 子どもが1人しかいない主婦に対して使ったら不自然なのではないかという気もします。

Wiikipediaにある「主婦」からリンクされているフランス語ページは「Femme au foyer」でした。この単語は、仏和大辞典では「専業主婦」に充てています。

「foyer」というのは、暖炉、かまど。そこから転じて、集会所、中心などの意味もあります。そこにいる「妻(femme)」というのを付けて表現しているのは、なかなか良い表現だと思いました。日本も旧家にいるお婆さんというのは、そういう絶対的な権威を持った存在だと思うので共通点を感じました。

ともかく、フランスでは日本語の「主婦」に相当する単語がないので、「主婦」であることのニュアンスを出すなら、「femme au foyer」を使うのが適当かな、という気がしました。でも、そうしてしまうと、仕事を持たずに家にいる妻ということになってしまうようです。

仕事を持たない妻のことを現代で話題にするには、フランス語訳では「femme au foyer」するのが一般的なのだろうと思えてきました。

子どもが10人くらいいるのが普通だった時代についての文章では、妻は仕事をもたないのが普通でしたから、「主婦」と置き換えても問題はなかったはずですけれど。

フランスでも、女性が社会進出を始める以前には、専業主婦の立場は高く見られていたような印象を受けました。何しろフランスは、第一次大戦のときには大量の戦死者が出て人口危機に陥った国。たくさんの子どもを作ることが奨励されました。

第二次世界大戦からしばらくの間も、「femme au foyer(専業主婦)は、le plus beau métier du monde(世界で最も素晴らしい職業)」という表現が存在していたようです。

戦後のベビーブームは日本より長く続いたフランス。妻は専業主婦でいた方が経済的でもあるのだ、と啓蒙しているらしいポスターも見つかりました。1950年代のものだと思います。





正しい訳語をを私などが探していても意味はないので、次のように受け取ることにしました:
専業主婦 = femme au foyer

フランスの国立統計経済研究所(INSEE)が無職の妻に関する調査をしていて(2013年)、そこでは「femme au foyer」を使っていたからです。

それをフランス人に話したら、「femme au foyer」などという言葉は、中年世代が子どもだった頃までの時代に使っていた言葉であって、今はもう使わないのだ、と言われてしまったのではありますが。


現代のフランスでは妻も働いているのが一般的なので、専業主婦というのは少し特殊な立場になっています。興味深かったので、次回にそれを紹介してみようと思ったのですが、道草をしました。

続き:
フランスの専業主婦のイメージを画像で眺めてみる

シリーズ記事: フランスの専業主婦の実態 2015年  目次


ブログ内リンク:
★ 目次: フランスに結婚に関する風習、夫婦・家族関係、生き方
好きでないオペラ: 蝶々夫人 2011/01/02

【ギャラントリーについて】
カフェで「ボクの愛しい人」と呼ばれてしまったのには理由がある 2006/08/14

外部リンク(日本に関して):
1000万世帯を超えなお増加中…共働き世帯の増え方をグラフ化してみる(2014年)(最新)
男女共同参画白書(概要版) 平成23年版
増える妻パート世帯と減少する専業主婦世帯 - 平成15年版 国民生活白書
就業ニーズ別にみた女性雇用促進の課題 ~15‐44 歳の有配偶女性の就業希望は268万人規模~ (2009年)
2013年 第5回全国家庭動向調査 - 国立社会保障・人口問題研究所
NAVER まとめ: 専業主婦 ~ 妻に働いてほしくない夫の本
AERA: 専業主婦は「良妻」か「毒妻」か
専業主婦に関する5つの誤解
結婚相手に求める「貯金額」、独身女性の6割が「300万円以上」と回答
☆ 武田邦彦: 日本のルーツ04 日本ができたときのトップ
内閣官房キャラ弁騒動でも露呈「手が込んだお弁当=母親の愛情」という信仰にあの料理家が…
パート問題で論争再燃!『サザエさん』は保守かフェミか? マスオさんとは正常位だけか?
Le Monde: Quand les Japonaises prennent la tête de l’opposition à Abe 2015/07/07
「仕事と結婚」、理想と現実のギャップにとらわれた女性たち


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カテゴリー: 日仏の比較 | Comment (4) | Top
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2015/04/29
ここのところ、フランスで女性の参政権が認められてから70年、というニュースが流れていました。

それで、「日本はいつだったの?」と聞かれたのですが、私は知らない...。スイスが非常に遅かったのは知っているので、日本はそれよりはずっと早かったはずだ、と想像できる程度。

私が答えられないので、質問したフランスの友人がインターネットで調べて、日本で女性に参政権が与えられたのはフランスと同じに1945年だった、と教えてくれました。

これは覚えておこうっと。1945年を忘れたとしても、「フランスと同じ年よ」と返事すれば良いわけですから、いたって便利♪

ちなみに、スイスは1971年でした。ただし、その徹底は遅れて、一部の州では1990年まで女性の投票は実施されなかったのだそう。


そもそも、私は日本のことを知らなさすぎる。それは自分でもわかっているのですけど...。

でも、外国人との付き合いがあるようになった当初の私は前向きでした。外国人が質問しそうなこと、それにどう返事したら良いかを書いた英語やフランス語の本を何冊も買って読んでいましたので。



でも、結局、読んだことはみんな忘れてしまった、ということなのだろうな...。時々フランス人から日本のことを聞かれるのですが、返事に困ることが多いのです...。

その場に口が悪い友人がいると、「Otiumに質問しても無駄だよ。日本のことは何も知らないから」などと口を挟んできます。

でも... と、言い訳したい。フランスのことは知らないことが無限にあるので、そちらの方を調べてしまうのですよ...。普通のフランス人が知らないことだって知っている、ということもあるんだぞ~!

それに、全く知らないことを調べて発見して驚く方が、常識として知っていなければいけないことを学習するのより面白いのですよ...。

もう1つ言い訳すれば、外国人って、返事に困ることを聞くので困る。

しかも、日本のことを少しでも知っている人は、こちらから見れば間違っていると思えることでも平気で主張するので、「そうではありません」と反論する勇気を持つのが難しい...。

例えば、フランス人たちから「日本は大気汚染が酷いからマスクをしている」と断言されるのを気にしたことがあります。これは、フランスの教科書にそう書いてあるからだ、と突き止めました:
知らないうちに受ける教科書の影響 2006/03/21

こう書きだしたのは、女性参政権で思い出したことがあるからです。

フランス人からよく言われるフレーズとして、「日本では女性が虐げられている」というステレオタイプの言い方があることに関連して書こうと思い立ったことが出てきたからです。

これも、フランスの教科書の日本に関する記述で出てくるのでしょうか?...

私のブログは幸運なことに、深い知識をお持ちの方々が読んでくださっていて、ブログに自分の疑問をちらりと書いておくと、コメントで解答を教えてくださることが多々あるので、甘えの構造になってしまっています!

続きへ:
「専業主婦」に相当するフランス語を探してみた

シリーズ記事: フランスの専業主婦の実態 2015年  目次


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カテゴリー: 日本 | Comment (4) | Top
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2015/04/28
日本では普通に使われる「専業主婦」という言葉が、フランスでは耳にすることがないのが気になって調べてみました。

日本でのベビーブームといえば終戦後の数年間ですが、フランスでは1970年代半ばまで続きました。私の友達の話しを聞いていると、50代の人たちでも子どもが10人くらいいたという人は珍しくはありません。

そんな時代までは「専業主婦」と訳して問題がないであろう「femme au foyer」という言葉が普通に使われていたようではあります。

とは言え、現代でも仕事は持たない既婚女性はいるわけですから、そのような女性の実態を調査した報告書には「femme au foyer」を使っていました。

これについて4つの記事を書いたので、リンクを入れた目次を作っておきます。

[続きを読む  Lire la suite...]


2015/04/27
友達からお昼を食べにくるように誘われました。断る理由が思い浮かばないので出かける...。

食事に招待されて嬉しくない、つまり美味しいものが食べられるわけではないから嬉しくないと、あらかじめ分かっている家というのは、なぜか、とても気楽に食事に招待します。

今回は設定した食事会ではなくて、たまたま友達が集まって昼食をすることになったので、私も誘われた、というだけのこと。大したものはないけれど、みんなで食事を楽しもうではないか、ということになったのでした。

本当なら、美味しいものを食べさせてくれても良いお家なので、余計に残念。というのも、ここの夫婦はちょっとした色々な農作物を作っているのです。広い野菜畑では主な野菜はみんな作っているし、家畜も色々飼っています。ニワトリを始めとする家禽類から、ウサギ、ヒツジまで。

でも、みんな冷凍してしまうか、瓶詰に加工してしまうのです...。


ご自慢の万能調理器

ダイニングキッチンに入ると、噂に聞いていた「ロボ」と呼ぶ万能調理器が鎮座していました。礼儀として、ここで褒めなきゃとばかりに、便利なのかどうか聞いてみる。

電源を入れて説明してくれました。


Robot cuiseur Thermomix TM5

ミキサー、切る、煮込む、蒸すなどができるのですが、秤の機能があって、温度調節もできて... と、なんでもしてくれるらしい。

タッチパネルの液晶画面があって、それとボタンで操作できるので簡単。すごいのは、200のレシピがセットされていて、画面に出る指示に従って材料を加えていくと料理が出来上がってしまうのですって。しかも、下の部分でスープを作りながら、上の部分で蒸し料理を同時にしたりできるとのこと。

料理をするとき、焦げつかないように鍋をヘラでかき回したりするのって楽しいではないですか? 材料をセットしたら出来上がってお知らせしてくれるのって、料理の楽しみを半減させると思うけどな...。

... と、私は、こういう道具にはアレルギー症状が出てしまいます。

何でも良いけれど、お値段がものすごいのでした。1,139ユーロ。日本円にしたら、15万円くらい。いくら便利だって、そんなに出す気には私はなりませんけどね...。

ご主人が、持っていたクアッドを売りに出したので、それが売れたら奥さんに万能調理器を買ってあげる、と約束していたのだそう。「売れたので買ってあげざるをえなかった」と、ご主人が苦笑していました。

クアッドとは、こういう乗り物です ↓

クアッド
クアッド(四輪バギー)を初体験 2006/07/09

人間が乗れるクアッドが、調理ロボットに変身してしまったわけですか...。しかも、中古で売れたクアッドは1,000ユーロを少し切っていたそうなので、数万円足して買えたことになります。

こういう電子機器というのは壊れやすいと思うのですよね。しかも、フランスで壊れたら、アフターサービスが極端に悪い国なので、容易には直してもらえないのですよね...。私だったら、間違っても買いません。


フォアベルクのサーモミックス TM5

説明を聞いただけでは、どこがすごいのかよく分からないので、家に帰ってからインターネットで少し調べてみました。

ドイツのVorwerk(フォアベルク)というメーカーが、「Thermomix」という商標で1961年から販売しているようです。友達が買ったのは、去年に発売された新製品「TM5」でした。

店で買うことはできなくて、タッパーウェアのようなホームパーティー商法で売っているのでした。そういえば、これを買った友達、この商法で買い物をするのが好きだと感じていました。セールスマンにデモンストレーションしてもらって巧みに宣伝されたら、のってしまうタイプ...。


フランスの消費者連盟Que choisirが、この最新型調理万能ロボット「サーモミックス TM5」を試してみたという動画がありました。


Thermomix TM5 - Prise en main

1つ前のモデルと比較して、進化はしているけれど、どのレシピでも合格というわけではない、と結論しています。

見ていて分からないことがありました。組み込まれているレシピに従って材料を加えていけば良いというのは便利ですが、個々の材料を自分好みに調節することはできないのではないでしょうか? だって、機械は入れていく材料を足し算していくわけでしょう? 1つの材料を自分好みに調整しても、出来上がりの分量はレシピ通りにされてしまうのではないですか?

例えば、ミルクを500グラム入れ、それから小麦粉を50グラム入れ、卵を入れ、バニラシュガーを入れ、70グラムの砂糖を加えるというのを実験していました。

そうか、砂糖を最後に加えるのがミソ? 最後に加える砂糖ならば、甘さを自分好みで変えることができるわけか...。

いずれにしても、少しの分量を量るのは苦手だと指摘していますね。でも、私は購入を検討しているわけではないので、どういう仕組みになっているか気にするのはやめます。

ドイツ製の調理器具は優れていると思います。フランス製より機能的で使いやすいと思う。ドイツ人はそんなに料理にこだわらないので不思議に思っていたのですが、ドイツに住んでいる日本人が言っていることを聞いて、なるほどと思いました。

ドイツの家庭では台所が立派で、立派な調理道具も持っているのだれど、台所はインテリアとしての価値が大きいので、台所を汚さないために余り使わないようにしているとのこと。

ドイツ人のきれい好きは有名です。窓ガラスが汚れていたりすると、通りかかった人がその家の人に教えてくれる(つまりは、注意される)などという話しを聞いて、嘘~ と思ったのですが、本当らしい。確かに、フランスから車でドイツに入ったとたんに、家の前や外側を掃除している人たちが見えるようになったので、ありうる話しだな... と思ったのでした。


日本の調理は、切り方にこだわる?

友達が手に入れた万能調理器は、日本では市販されていないように感じました。

メーカーの名前のVorwerkの日本語表記は「フォアベルク」で、日本に代理店もできていたのですが、掃除関係の商品しか売っていないらしい。

そのロボット掃除機も高額なので、同じメーカーなのだろうな、という気にさせられます。

ふと、日本には同じようなもの、あるいは、もっと優れた万能調理器があるから、ドイツのメーカーが日本市場に入り込めないのではないのではないかと思いました。

こういうアイディア商品は、日本人が得意とする分野ではないですか?

でも、「万能調理器」で検索してみたら、業務用厨房機器のネットショップのこちらのページが出たのですが、ざっと眺めてみると、大半は切る道具なのでした。

日本では切り方にこだわりがある文化なのかな?....

確かめてみます。

日本アマゾンで「万能調理器」をキーワードにして検索
楽天市場で万能調理器を検索した結果

友達が買ったのほどに何でもできるアイテムは出てきません。



右のは形が似ているのですが、ただ鍋の代わりになる道具なのですよね...。

そうなると、友達が手に入れたものは「万能調理器」ではなくて、「万能調理マシン」とか何とか呼ばなければいけなかったかな?... と思えてくる。


こういうアイディア商品には惹かれる

こんな「万能調理器」も出てきました。



面白い。私はアイディア商品は好きなのです。

つまりは、色々な目的に使えるヘラなだけなのですが、これ1つで色々できるようです。



こんなのを見かけたら、私は買ってしまいそう。遊び心で買えるとしたら、私にはこの程度の金額の商品だし...。

でも、なんとなく不思議。お値段の差がありすぎるのです:
楽天市場で「オメガヴィスペン 万能調理器」を検索






ブログ内リンク:
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
Nouveau Thermomix TM5 : avec écran tactile et guide des recettes
A first look at the NEW THERMOMIX: single-handedly changing global kitchens


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2015/04/25
庭の菩提樹に若葉が出たと喜んだのは、ついこの間。


撮影: 2015/04/14

菩提樹の葉は美しいと思います。クルミの木も葉を大きくしてきているところなのですが、写真を撮る気にもならない...。

ここのところ、木々の葉が大きくなるスピードに驚いています。花も次々と咲き出すし、鳥たちも賑やかにさえずっています...。

菩提樹に葉が出てから数日後、しばらく行っていなかったドメーヌにワインを買いに行くことにしたので、ブドウの木にも新芽が出たのか見ることにしました。


ロマネスク教会とブドウ畑の風景

ブルゴーニュの特級ランクのワインが生産されるブドウ畑を通る道路「Route des Grands Crus」を通って、少し入ったところで車を降りました。


Église Saint-Antoine de Fixey

10世紀から12世紀に建てられたロマネスク教会。ディジョン市に近い地域では、この教会が最も古いロマネスク様式の建築物なのだそうです。

小さな教会の足元にブドウ畑の風景がある、ここの風景が好き。教会はロマネスク様式。しかも、鐘楼の屋根はブルゴーニュの特徴がある瓦だし、その他の屋根も昔ながらのスレード石を積んで作られているので美しい。

ブドウは、やっと葉が少し出た、という程度。ほとんど冬景色...。この時から1週間たつって書いているので、ブドウの葉も大きくなってきているのでしょうね。

教会の入り口が開いていました。最近は、小さな教会は閉まっていることが多いので、開いていれば入ることにしています。

閉まっているのは盗難を恐れているからです。信仰心が強かった昔は、教会の中にあるものを盗む人などは少なかったでしょう。それに、信者の出入りも多かったでしょうから、泥棒の心配をする必要もあまりなかったはず。



何がどう違うのか分からないけれど、信者さんが心をこめてお掃除しているような美しい佇まいを感じました。こんな愛らしい教会がある村に住むのは良いだろうな...。

その後に行ったワイン農家で試飲をしながらおしゃべりをしていたら、その日は午前中にご主人がお掃除のだと知りました。彼は敬虔なクリスチャンなんだ、と分かった次第。穏やかで良い人柄なので、そうではないかなと思っていたのです。

良いチャンスなので、この教会でミサをあげることがあるのか聞いてみました。めったにないのだそう。でも、結婚式などには好まれて使われるのだそう。こんなところで式をしたらロマンチックでしょうね。

こんな風に美しいロマネスク教会で結婚式をあげた友達がいたことを思い出しました。場所は同じブルゴーニュ地方だけれど、ロマネスク教会は珍しくもないほどたくさんある南の方の村。

式が終わると、教会の外にある石垣をテーブル代わりにして、ミサに参列した人たちに地元産の美味しい白ワインが食前酒としてふんだんに振る舞われました。私が参列した中では最も素敵な結婚式でしたが、彼らは1年後には離婚してしまった!...


ブドウ畑にムスカリの花が咲いていた

ブドウ畑に立ち寄ってみたのは、葉が伸びているかを見たいという理由だけではありませんでした。

 
少し前に行ったフランシュ・コンテ地方で、ブドウ畑に野生のチューリップの花が咲いているのを見ていました:

ブドウ畑に咲く野生のチューリップを見に行く 2015/04/15

ブルゴーニュだって、農薬を撒かないブドウ畑には、何かしら花が咲いているのではないかと思っていたのです。

それで、ロマネスク教会のそばにあるブドウ畑を良く見ると、やはり花が咲いていました。

ここはワイン産地としてはブルゴーニュのコート・ド・ニュイの地域なので、チューリップなどは咲かない土壌ではないかな?...


撮影: 2015/04/18

こちらに咲いていたのは、ムスカリの花でした。



ブドウ畑のチューリップに劣らないくらいたくさん咲いています。でも、黄色いチューリップの花には華やかさがあったのに対して、濃い青インクを思わせるような色のムスカリの花は地味ですね...。小さいので、遠くから目を引くわけでもないし。

チューリップが咲くブドウ畑の持ち主は、かなり大々的に「ブドウ畑のチューリップ祭り」のイベントをしていたのですが、「ムスカリの花が咲いています♪」では人を集められないだろうな...。


野生のムスカリなのだろうか?

ムスカリの花が咲いているブドウ畑はすでに出会ったことがありました。


以前に書いたブログを探してみたら、ツクシとムスカリがあるブドウ畑を見たといって写真を入れていました:
ブドウ畑で見た珍しい植物 2014/04/17

入れた写真を撮影したのは3月末。このときも野生の植物なのだろうかと疑っていましたね。ムスカリというのは花壇によく植えられているので、これを見ても野生植物とは思えないのです。

と言っても、今回はたくさんブドウ畑に咲いていたので、庭に植えたムスカリが繁殖したとも思えないのでしたが。


右のは「原種」と書いてあります。ブドウ畑に咲いていたのは、これに似ているかな?...

今回は、細い葉もあるのが見えるムスカリの写真も撮っていました。



Wikipediaのムスカリの記述を読むと、日本では花がブドウの実のように見えることから、ムスカリはブドウヒアシンスの別名を持っていると書いてありました。

フランスではそうは呼ばないようなのですが、ブドウ畑にブドウヒアシンスなんて良いですね...。色も、赤ワインができるブドウの品種のにそっくりではないですか? ここのブドウは赤になるか白になるのだったか思い出せないのですが、このあたりは圧倒的に赤ワインが生産されているので、このブドウ畑も、おそらくピノ・ノワールだと思います。

赤ワインだと思います、などと無責任なことを書いておくのも気が引けるので、同じ場所で撮影した写真をアルバムから探し出してみました。



やはり赤ワインの品種ですね。ブドウの房はムスカリより色が濃いな...。似ているとも言えるし、やっぱり違う、とも言える...。


ムスカリ・ネグレクタム?

ムスカリにも色々な種類があるので、ブドウ畑に生えていたのは何の種類なのか、インターネット情報にある画像を眺めてみました。

これでないかと思います:
☆ Wikipédia: Muscari à grappe

ブドウの房というときにも使う「grappe」という文字が付いています。フランスでは、牧草地、ブドウ畑、道端に咲く、ありふれた品種らしい。学名は、Muscari neglectum

この品種も園芸店で売っているのでした。なあんだ、つまらない...。




  【楽天市場】人気の銘醸ワインが勢揃い!ブルゴーニュ特集



ブログ内リンク:
★ 目次: 森や野原に咲く春を告げる花々
★ 目次: フランスの田園に咲く野生のラン
★ 目次: ブドウ畑の作業、ワイン醸造法など
★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)
★ 目次: 宗教建築物に関する記事

外部リンク:
☆ Wikipedia: ムスカリ
Muscari neglectum Guss. ex Ten., 1842
Route des Grands Crus  Côte-d'Or Tourisme, le meilleur de la Bourgogne


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2015/04/24
前回の日記「こういうレストランが家の近くにあったらな...」に書いたレストランでは、美味しい料理とコストパフォーマンスにも満足したのですが、このとき飲んだ地元産の赤ワインも美味しかったのでした。

ブルゴーニュにいると、白ワインはシャルドネ種、赤ワインはピノ・ノワール種に慣れてしまっていて、他の品種のブドウで作ったワインを飲むとワインではないように感じてしまうのに、なぜか気に入りました。

シリーズ記事目次 【フランシュ・コンテへの小旅行(2015年4月)】 目次へ
その9




Trousseau(トゥルソー)という名前がついていました。

この単語は、嫁入り支度一式という意味があります。日本語で「嫁入り道具」というと私はタンスなどを思い浮かべますが、フランスの場合は衣類やランジェリーやリネン、つまり布製品を指すようです。


◆ 「トゥルソーというセパージュ

ブドウの品種のTrousseau(トゥルソー)は、フランスの中では、ここフランシュ・コンテ地方のジュラ・ワインでしか使われていないようです。ところが、土壌を選ぶし、太陽がないとだめなので、ジュラ・ワインが作られるブドウ畑の中では全体の5%しか占めていないという珍しいワインなのだそう。

Trousseau
Trousseau N (N pour noir)


「トゥルソー」を楽天市場で検索

フルーティーで心地よい赤ワイン。夏にはロゼワインを飲むことが多いのですが、こういう軽い赤ワインだと、ロゼの代わりに適していると思いました。というか、ロゼを飲むより口当たりが良い。今回の旅行中に、夏のために買って帰りたいと思いました。


気に入ったワインがあった教会

翌日の昼食で入ったレストランの料理は最悪。パリを旅行しているときは、こういうレストランに出会う確立が高いですが、田舎でやられると不快感は高まります。

そのときのことを書いたのは、こちら:
久しぶりに不味い料理をレストランで食べてしまった 2015/04/22

食事がおいしくないと、不機嫌になる。本当は、もう1泊するつもりだったのですが、夕方になると家に帰りたくなりました。旅行をしていた仲間も同じ気分になっていたので、帰ろうということに意見は一致。

上に書いたトゥルソーのワインを買いかったのにな... と思った私...。

最後の見学として、立ち寄った町にある変わったワインセラーに入ってみることにしたのですが、そこにはないだろうな... とは思いました。

18世紀に建てられた教会をワイナリーが所有していて、そこが試飲所になっていました。


Caveau des Jacobins, Poligny

教会がワインの試飲所になっているところには以前にも何カ所か行っていますが、ここの教会は大きい。

ここはポリニーにあるジャコバン修道院の教会だった建物なのでした。ワインセラーの名前もジャコバン。フランス革命のときに、ここでも修道僧は追い出され、教会も没収されて、1812年まで火薬庫として使われたそうです。その後は穀物倉庫。

ジャコバンと聞くと、フランス革命のときのジャコバン派を思い浮かべるので奇妙な気分になります。でも、ジャコバン派は、占領したパリのジャコバン修道院を根拠にしていたことに名前の由来があるのでした。

修道院の方はジュラ県の副県庁の建物として使われていましたが、1934年に取り壊されて、その跡地には高校が建っているのだそうです。

Couvent des Jacobins de Poligny
Coopérative Viticole de Poligny et lycée hôtelier

左にある入り口からワイナリーに入ります。その隣の立派な建物が高校でしたか。気がつかなかった。

ワインを売っている人がいましたが、そんな歴史は語ってくれなかったので、これを書きながら調べてみた歴史です。

野蛮な革命がなかったら、フランスにはイタリアのようにたくさんの郷土資産が残されたのに...。フランス革命は貴族と聖職者から富を奪おうとしたブルジョワ革命でしたが、トマ・ピケティも講義の中で、富の集中度はフランス革命前と後では全く同じだと言っていたのが興味深かったです。昔に富を持っていた階層は少なくとも素晴らしい芸術を残しましたが、今の富裕層は何を残してくれるのだろう?...

それにしても、この教会の老朽化している状態には心が傷んでしまって(写真は、こちらでご覧ください)、歩き回って見学する気にもなりませんでした。

こんな大きな教会を修復するには膨大な費用がかかるでしょうから、ワイナリーを責める気にはなりませんが...。この教会を修復しようというボランティア団体もあるようですが、この状態になっていると難しいでしょうね...。


ともかく、ワインセラーに入ったからにはワインのことを話さなければいけない。レストランで飲んだ赤ワインがおいしかったので、それを置いているか聞いてみました。

欲しいのは、レストランで飲んだトゥルソー。でも、そのときはコート・デュ・ジュラのトゥルソーだったか、アルボワのトゥルソーだっかか記憶が曖昧になっていました。デジカメに入っているレストランで撮った写真を探し出して、これが欲しいのだと告げました。

ラベルを見た女性は、「これはウチのです!」と嬉しそうにおっしゃる。

しかも、6本買うと1本おまけというプロモーションをしているワインなのでした。オマケの分を入れると、1本7.5ユーロになります。つまり1本1,000円くらい。そのくらいの値段だろうなと思っていたので、少し購入しました。

気に入ったからと言って、たくさん仕入れたくなるほどではなかったのです。やっぱり、フランスにいるときはブルゴーニュを飲みたいのだな...。

シリーズ記事: フランシュ・コンテ地方への小旅行 2015年4月  目次




 

ブログ内リンク:
フランスには、ワインの試飲ができる教会がある?! 2006/06/14
★ 目次: 珍しいアルコール飲料
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ
★ 目次: 宗教建築物に関する記事

外部リンク:
☆ Vins du Jura: Cépages
☆ Wikipédia: Trousseau
Eglise du couvent des Jacobins à Poligny (Jura)
☆ Wikipédia: Couvent des Jacobins de Poligny


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フランスのお酒 (ワインなど)



2015/04/23
ブザンソン大司教の館だった城を見学」に書いた城を見学した後は、そこの管理人さんが推薦してくれたレストランで食事をすることにしました。

その日の夜は、今回の旅行の最大の目的だった、今の時期にしか食べられない蛙を出すレストランの中で一番のお気に入りにしているホテル・レストランに予約を入れていました。それで、昼食はうるさいことは言わずに、近くのレストランでとろうということになったのでした。

シリーズ記事目次 【フランシュ・コンテへの小旅行(2015年4月)】 目次へ
その8



レストランの前に立つと、そう悪いレストランではないだろうな... という予感。

最近は旅行するときには、iPhoneに入れているミシュランの無料アプリ「Michelin Restaurants 」を必ず参照しています。

MICHELIN Restaurants - Recherche et Réservation - ViaMichelin

ミシュランの星付きレストランだけではなくて、安くて美味しいレストランの紹介もあるので、かなり役に立つのです。

日本でもミシュランのガイドブックが発行されていますが、無料のアプリやサイトは作っていないようですね。

教えてもらったレストランは、フォークの数で示す推薦マークは付いてはいないものの、いちおうは掲載されてはいたので安心して入りました。


住んでいるところに、こんなレストランがあったらな...

レストランはほとんど満席状態。

平日ランチメニューが黒板に書かれていました。



悪くなさそうな料理が並んでいたのですが、薄気味悪いほど安い。前菜、牛肉のメイン、デザートのコースで12.50ユーロなのです。

私はランチメニューにせずに、Souris d'agneau(子羊のすね肉)のブレゼ(蒸し煮)を注文しました。家庭で簡単に作れる料理ではないので、「Braisé(ブレゼ)」という文字が見えると注文したくなるのです。

それに、ここには大きなピザ窯があって、夜はピザも出すレストランだったからでもあります。ブレゼはオーブンで長時間蒸し焼きにする料理です。手間がかかる料理なのですが、ここではピザを焼いた後の窯に仕込んだ鍋を入れておけば出来上がるはずなので、ここのブレゼは手作りに違いないと踏んだのでした。

すね肉は大きいので、私にはメイン料理だけで十分なはず。前菜はパスしました。

お給仕の人から「時間がかかりますが、よろしいですか?」と念を押されたのが気になったのですが、みんなが前菜の後にメイン料理になるときに同時に出してきてもらえました。


Souris d'agneau braisée

ボリュームがあり過ぎるかと心配していたのですが、美味しかったので平らげてしまいました。


友達が食べていたランチメニューの料理を味見させてもらったのですが、とても美味しい。これはランチ定食のデザート。シンプルな洋梨のタルトですが、こんなタルトを作れるようになりたいと思うほど上手にできていました。



タルトというと家庭料理なので、上に少しチョコレートを乗せているのがレストランの心遣いを感じさせます。


食事の途中で気がつきました。レストランは満席になったのですが、ランチメニューをとらなかったのは私だけだったようです。ランチの料理は毎日変わり、コストパフォーマンスが良いことで、地元の人たちには有名なのだろうと思います。

料理が美味しいと、レストランの内装まで気に入ってしまう。高い天井なので、周りの人たちの声がうるさく響いてくることもない。南仏の涼しさを感じさせる絵まで、心地よいと感じさせられました。



レストランの中では一人で食事している姿が目立ちました。近所に住む人か、勤め先が近くにある人たちなのではないかと思いました。このお値段でランチが食べられたら、家に食事を作るより安上がりかもしれない。

不況のせいで、閑古鳥がないていることが多い最近のフランスのレストラン。でも、こんなに安くて美味しい料理を出せば、お客さんたちは来るだろうな...。

凝った料理では全くありません。でも、久しぶりに昔のフランスでは普通にあった手作り料理の美味しさが懐かしくなる味を楽しみました。


このとき飲んだ赤ワインも美味しかったのでした。Trousseau(トゥルソー)というブドウの品種の赤ワイン。

このワインを買いたいと思っていたら、偶然、それを売っているワイナリーに行くことができたのでした。その話しを続きで書きます。

シリーズ記事: フランシュ・コンテ地方への小旅行 2015年4月  目次





ブログ内リンク:
【Braisé(ブレゼ)という調理法】
「仔羊の腿肉の七時間煮込み」という料理 2013/05/06
まともに雨が降らない今年の異常気象 2014/07/05
牛ほほ肉のボージョレー蒸し焼き、ルタバガのピューレ添え 2010/12/09

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2015/04/22
都会に住んでいると、ともかく空腹を満たすためにレストランに入る機会が多いです。でも田舎にいると、美味しい料理を食べたくてレストランに行くのが普通。それで、フランスにいるときに、不味い料理を出すレストランで食事することはめったにありません。



先日は、こういう不味い料理を出すレストランもあったな... と思い出す経験をしたので、記録しておくことにしました。

シリーズ記事目次 【フランシュ・コンテへの小旅行(2015年4月)】 目次へ
その7



旅先では、地元の人に良いレストランを教えてもらうのだけれど...

お酒を買うために行った醸造所に、レストランのお知らせの張り紙が目に飛び込んできました。

「カエル料理あります。ご予約が必要」、というようなことを書いてあります。

前日にカエル料理は食べていたのですが、今の時期を逃したら来年まで食べられない蛙の種類なので、もう1回や2回は旅行中に食べたいと思っていたのです。

カエル料理を食べたときのブログは、こちら:
春先にしか食べられないカエル料理を食べる 2015/04/19

さっそくレストランに電話してみると、カエル料理は夜しか出さないと返事されたので諦める。

醸造所の試飲所では、お昼近くなると人が集まってきました。近所の男性たちが、食前酒代わりの試飲に集まってきたらしい。こういう気前の良い醸造所の近くでは、カフェ・バーは経営できないでしょうね。何しろ、無料で飲み放題なのですから!

買いにくるお客さんもいるので従業員の手がたりないらしくて、常連さんらしい人が試飲係りになりました。その人、いわく。前日には仲間が30人も来ていて、もっと賑やかだったのだそう。



そろそろお昼を食べに行かなければならない私たち。そこにいた人たちに、この町でカエル料理が食べられるレストランがないか聞いてみました。

カエルの産地から少し離れているせいか、同じ地方の中とはいえ、この町の中には他にカエルの料理を出すところは他にはないらしいのでした。

試飲係りになった男性は、張り紙を出しているレストランは、カエル以外の料理も美味しいのだ、とおっしゃる。私たちが前日にカエルを食べたレストランへは、週末に家族と行くことになっていると話します。車を1時間も走らせて食べに行くということは、かなり食べ物にこだわりがある人では?

それで、昼にはカエル料理は出さないと言われたレストランに行くことにしました。

でも、後で考えると、勧めた人はレストランの経営者とお友達だっただけだったのではないかな?... もう一人の人は別のレストランを推薦していたのがサインだったかも知れない...。


レストランでランチ

美しい石積みが見える地下のセラーを使ったレストランでした。天気が良い日だったので、地下に潜って食事するのもな... とは思ったのですが、日本ではお目にかかれない内装なので、それは不満にはなりませんでした。

勧められた席は私が気に入らない。出入口の近くで人の出入りがあるテーブルに座るのは好きではないのです。

お給仕の人に、別のテーブルについて良いかと聞くと、「どこでも、どうぞ」と、実に愛想良く返事されました。そこで不機嫌な応対をされたら、レストランを出るきっかけになったのに、残念...。

もう昼をだいぶまわっていて、町の賑やかな界隈にあるレストランなのに、食事をしているのは2人しかいませんでした。悪い兆しに見える...。

メニューを眺めていると、おいしそうな料理を出す店には見えない。こういうときは、一番安い料理を注文することにしています。

それで選んだのが、平日ランチ定食。

このレストランがあるフランシュ・コンテ地方は山間部で、ハム・ソーセージが非常に美味しいのです。それで、前菜はその盛り合わせにしました。



なに、これ?! というお味。

スーパーでハム・ソーセージを買って食べることはほとんどしませんが、スーパーで売っているのは、こういう味がするのではないかな?... 何事も勉強なので、こういう不味いのもあるのだと知る経験だと思うことにしました。日本のお歳暮で届くハムなどは、もっと不味いしな... と前向きに考える。

でも、前日に泊まったホテル・レストランで、夕食と朝食に出てきたハムが美味しかったことを思い出してしまう。ついでに、この地方を旅行したときにあちこちで味わった自家製ハムが美味しかったのも、1つ1つ思い出してしまう...。

普通、ハム・ソーセージが美味しい地方を旅行しているときは、それをたくさん食べれば、あとはデザートくらいで大満足だから、という計算をしたのが悪かった...。

メイン料理も美味しくはないだろうと思ったけれど、前菜は食べきりませんでした。


メインの肉料理です。何の肉だったか、忘れてしまった。



このソースが不味い。野菜の付け合わせも、脂ギタギタで食べる気がしない。

温めれば出せる料理を仕入れた典型ではないかな?... ドイツ系の外食産業がフランスで大きなシェアを占めているのです。悪いので社名は出しませんが、あそこの料理ではないか?...


ここまで来ると、もうデザートには期待しない。100%の確率で自家製であるはずはないです。

Îles flottantes(訳せば、浮島)という名前のデザートを選んでいました。日本語では、「イル・フロッタント」と表記するのが定着しているようですね。「フロタント」と聞こえる単語なのですが。



カスタードクリームの上に、フワフワの卵白が浮いているというもの。そもそも、卵白を四角く切っているのがいかにもホームメイドではないのを感じさせます。

安いレストランでの定番のデザートとしては、プリンと並ぶデザート。イル・フロタントも、自家製だと、かなり美味しいのですけどね...。

あらためて食べたものの写真を眺めると、見るからに美味しくなさそうですね...。ひと昔前のフランスでは、こういう風に見た目にはこだわらない料理もよくあったのですが、料理は手作りだから、けっこう美味しかったりしたのにな...。

広くはないレストランでしたが、私たちの後には誰も入ってきませんでした。地元の人は行かないですよ...。この程度の規模の町だったら、働いている人たちは自宅に帰って昼食できるはずし、その方が美味しいものを食べられるでしょうから。

コーヒーも不味いだろうと思って、デザートを食べ終わると早々にお勘定を頼んで店を出ました。


美味しくないものを食べさせられると、意気消沈する。食事中は仲間と楽しくやっていたのですが、だんだん不愉快さがつのって来る。午後は目的だった見学を終えて、もう1泊するつもりだったのは止めて、家に帰ることになりました。

料理を出されることもあるけれど、こんなにご機嫌ななめにはなりません。やはり、レストランは自分でお金を払うから厳しくなるのだ...。

この日のランチメニューは、13.30ユーロでした。安いから文句は言えませんが、その前日には、もう少し安くて、百倍も美味しいランチメニューを食べていたので、その比較を考えてしまうので、余計に楽しくなくなったのでした。そのとき飲んだワインも美味しかったし...。

話しは前後しますが、私たちが満足したランチメニューについて次に書いて、この旅行記を終えることにします。

シリーズ記事: フランシュ・コンテ地方への小旅行 2015年4月  目次


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2015/04/21
美食の国として定評があるフランスなのに、レストランのレストランの質が下がってきたことが大きな問題になってきました。自分のところでは調理しないで工場生産された料理を温めて出すとか、切った野菜や処理された魚の冷凍食品を使っているなど。

それで、レストランが新鮮な食材を仕入れて厨房で調理することを推奨するために、昨年から「ホームメイド(Fait maison)」であることを明記できることになりました。

それがこのマーク ↓


昨年にできたときは抜け穴が多いと非常に評判が悪かったのですが、今年の5月には少し規制が厳しくなって、これならホームメイドの料理だとアピールすることが許されるかな、という感じになりました。

私は日常的に外食する必要は余りないので、たまにレストランに行くとなったら美味しい料理を出すところを選んでいます。従って、厨房で調理しないようなレストランで食事してしまうとことはほとんどありません。食材は朝市で生産者の直売を主に仕入れています。

それで、個人的にはフランスのレストランが不味くなったとは感じません。むしろ、良いレストランではボリュームで勝負にはしなくなったし、和食ブームのおかげで見た目も美しい料理を出すようになったので喜んでいるくらいです。

そんなわけで、私には余り縁がないフランスの外食の現状がどんな風になっているのかに興味を持って、調べたながら記事を幾つか書きました。

お話しが続いているので、一連の記事の目次を作っておきます。

レトルト料理ではないかと疑ったレストラン
久しぶりに不味い料理をレストランで食べてしまった 2015/04/22

美味しい料理を出すレストラン
こういうレストランが家の近くにあったらな... 2015/04/23
貸し切り状態のレストランでランチ 2015/05/27
 ⇒ レモンチェッロと白ナスが入ったティラミス 2015/05/28
 ⇒ 花椒の若葉も「木の芽」として食べられるのでしょうか? 2015/05/29
お花がいっぱいのレストラン 2015/06/20

外食業界のホームメイド認証
フランスのレストランにできたホームメイド認証ラベル 2015/05/31
ホームメイドであることを強調していたレストラン 2015/06/05
 ⇒ やたらに美味しいブーズロンに出会う 2015/06/07
 ⇒ 気に入ったドメーヌのワインにレストランで再会 2015/06/21

食の乱れレストランの手抜き料理
フランスで問題にされているレストランの手抜き料理 2015/06/12


※ 「⇒」を入れたのは、続きで脱線して書いた記事です。




ブログ内リンク:
日本の人気クリスマス料理はファーストフード?! 2014/01/09
フランスで、バーガーがブームなのですって 2014/02/18
何を食べても勝手なのだけど... 2014/01/20
ジャン・フェラのシャンソン「ふるさとの山」に見る日仏文化の違い 2014/08/10
北フランスで昔ながらの農業を続けていたポールさんの生き方 2014/09/30
昔にタイムスリップしたようなレストランで、グルメバッグに出会う 2016/05/30
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ


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2015/04/20
日本でも昔はカエルを食べていたと聞いたのですが、カエル料理に日本で出会ったことがありません。今では全く食べなくなっているのかを確かめるために検索してみたら、ゲテモノ料理として出てきました。

丸焼きなどという料理もあって、カエルは巨大で、ものすごくグロテスクなのでした。見るのも気持ち悪いのでリンクはしません。


日本で市販されている蛙を比較してみる

フランスで食べるカエルは「グルヌイユ」と呼ばれ、かなり小さいです。食べるのは後ろ足だけなので、料理で出てきたときは、ほとんど蛙の姿は想像しません。

前回の日記「春先にしか食べられないカエル料理を食べる」を書きながら、日本で食べる蛙はどんなのだろうかと気になったので調べてみました。

日本には「食用ガエル」という呼び名もあるのですが、日本のレストランで出された蛙を見ると、フランスで食べるものとは品種が違うのではないかと思いました。

日本で市販されている蛙を比較してみることにしました:
食材としてのカエルを楽天市場で検索

フランス産
1匹 40グラム前後
ベトナム産
1匹 50~70グラム
台湾産
1匹 200グラム


フランスから輸入したという蛙は、フランスのレストランで出てくるのと同じように見えます。台湾産の「食用カエル」は、フランス産の5倍の大きさ?! 丸焼きなどという料理は、こういう巨大な蛙で作っていたのだろうと思います。


日本でいう「食用ガエル」とは、どんな蛙?

日本の食用ガエルは、普通はウシガエルを指し、非常に大きな蛙なのでした。

ウシガエルは、フランス語では「ouaouaron」という愉快な呼び名がついていました。grenouille-taureauという名でも呼ばれているのだそう。日本語と同じに牛に引っかけた呼び名ですね。正確にいうと、去勢していない雄牛(taureau)カエル。

この蛙はアメリカに生息していた蛙で、世界に広がったようです。


Carte de la répartition actuelle de la Grenouille taureau dans le monde

地図で、赤い地域は自然にウシガエルが生息している地域で、濃い緑色はウシガエルが外来種として入った地域。

問題を起こしている外来種のようです。ただし、アメリカのは40cmにもなって2キロにもなる蛙がいるそうですが、ヨーロッパ大陸も日本のも400~500グラム程度とのこと。

とはいえ、巨大な蛙ですね。台湾から輸入された2Lサイズの蛙より、さらに大きい。


食べるグルヌイユと、食べないクラポーの違い

フランスで普通に使われる「蛙」を現す単語には2つあります。食べる蛙は「grenouille(グルヌイユ)」。出会って不気味に見える蛙の方は「crapaud(クラポー)」。

食用ガエルの「ウシガエル」はクラポーではないかと思ったのですが、グルヌイユと呼ばれていました。

グルヌイユとクラポーはどこが違うのか?

グルニュイユは女性名詞で、クラポーは男性名詞。

それで、クラポーの奥さんがグルヌイユだろうと思ってしまうフランス人も多いそう。

実際、フランス語では動物の呼び名は複雑で、ただ雌と雄の違いだけで全く異なる単語になっているのが普通なのです。

それで、この2つの蛙は品種が違うのだ、と説明しているサイトがありました。

違いの第一は、蛙の皮膚。グルヌイユはツルツルの肌なのに対して、クラポーはブツブツの肌。

後ろ脚にも違いがあって、グルヌイユの方は長くて筋肉がある。なるほど、グルヌイユの料理では後ろ脚しか出てきません。

好んで住む場所も違って、グルヌイユは水場なのに、クラポーは土。それで、クラポーは森や草原や庭で簡単に見つかる。

両方とも水の中に卵を産みつけるのは同じだけれど、グルヌイユの卵はかたまっているのに対して、クラポーは糸状になる。

大きな違いは毒性。クラポーの目の後ろには敵を攻撃する毒を出す部分があるのだそう。人間にも毒になるので、クラポーに触ったら危険。悪くすれば死にいたるほどの毒性とか。

「crapaud(クラポー)」を仏和辞典で見ると、訳は「ヒキガエル」となっています。Wikipediaにあるヒキガエル科を調べたら毒があると記述されているので、同じもののようですね。

日本語では蛙はみんなカエルなので、毒性がある蛙がいるなんて、私は思っていませんでした。もっとも、クラポーは見るからに気持ち悪いので、触りたくはならないので危険はないと思いますが。


グリム童話の蛙は?

グリム童話に『かえるの王さま』があったのを思い出しました。フランス語訳のタイトルは『Le Roi Grenouille ou Henri de Fer』で、美しい王子様に変身する蛙は「グルヌイユ」が使われていました。

  

あらためて、この童話のあらすじを読んでみました。

これはクラポーの話しではなくて、グルヌイユだと分かりました。

まず、出合う場所が泉なのですね。水の中で生活していればグルヌイユ。

ご多分に漏れず、この童話にも残酷な場面があります。

お姫様は寝室までついてきた蛙を壁に叩きつけてしまいます。それで魔法使いにかけられていた魔法がとけて、蛙は王子様になるわけなのですが、蛙を壁にたたきつけるというのは想像しただけでもゾッとするではないですか?

今日では、もっとロマンチックなお話しに変えているのもあるのだそう。つまり、お姫様は蛙にキスをしてあげることによって魔法が溶けた、というバージョン。

でも、クラポーの方は毒があるのですから、キスなんかしたら危険です。クラポーとグルヌイユの違いが分からない子どももいるでしょうから、聞かせる話しとしては良くないのではないかな?...


文化が単語を誕生させる

日本では、蛙はみな「○○ガエル」としているのに、フランスでははっきり違う2つの言葉があるのが面白い。

考えてみると、鼠も同じですね。フランス語では2つ存在しています。

猫がつかまえてくるのは「souris(スーリ)」。パソコンのマウスも、この単語を使います。もう1つ、ドブネズミかなとおもう大きな鼠は「rat(ラ)」と呼びます。

見た目で使い分けているのですが、仏和辞典では「souris」には「ハツカネズミ」が割り当てられていました。「rat」の方が「ネズミ、ラット」。

ドブネズミは? 和仏辞典では「rat d'égout」。まさしく「ドブの鼠」ですね。

ここまで書いて、ふと気がつきました。食べる蛙グルヌイユは女性名詞で、毒があるクラポーは男性名詞。パソコンで使うのにも抵抗がないマウスに相当するのが「スーリ」で女性名詞。ドブネズミの方は男性名詞。

人間が親しみを持てる動物は女性形にされ、嫌うものは男性形にするという法則が存在するかな? もっと、例を調べてみないと結論できない。


ところで、日本では2つの単語を使い分けるのに、フランスでは1つしかないケースもあります。

蝶と蛾は、フランス語では両方とも「papillon(パピヨン)」。蝶も蛾も同じ単語なせいか、フランス人はきれいな色をした蛾を見ても「パピヨンがいる」などと喜んだりしています。

私はチョウチョが羽を広げて止まれば、忌み嫌う「蛾」だと思うので、「パピヨン」なんていう可愛い呼び名を使う気にはなりません。

蛾の方は「papillons de nuit(夜のパミヨン)」とも呼べるのですが、 昼間に富んでいる蛾もいるのですよね。それで私は、「それは、意地悪なパピヨンよ」などと勝手に呼び名を付けてしまっています。

日本では蝶と蛾を区別するのは、野菜を食べる文化の国だから、蛾が農作物にもたらす被害に敏感だからなのかな?...

シリーズ記事: フランシュ・コンテ地方への小旅行 2015年4月  目次







ブログ内リンク:
★ 目次: カエル料理について書いた記事
★ 目次: 文学、哲学、映画、テレビ番組

外部リンク:
La grenouille mangeuse de poules
Quelle est la différence entre un crapaud et une grenouille ?
蝶と蛾


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