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2015/11/22
フランスの日曜日、町中にあるレストランに行こうと思うと問題が発生します。美味しいと評判の良い店は定休日になっていることが多いからです。

少し前にブログでレストランのことを書きながら調べてみたら、パリに幾つもある3つ星レストランで日曜日にオープンしているのは、たった1軒でした。パリくらい人口が多かったら、もう少し開いているのではないかと思っていたのですけれど。

日曜日には田舎に行ってのんびりする習慣があって、町に住む人たちは皆いなくなってしまうからではないかと思います。田舎に行けば、日曜日でもちゃんとレストランは開いていますので。

というわけで、週末をパリ郊外の町で滞在することにしたときには、まず日曜日に開いている店をマークして、そこは別の日には利用しないようにするという作戦を練っていました。

予約まで入れておく必要はないと思ったので、日曜日の夜、少し早目に行くことにしました。席が確保できたので、ひと安心。

2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その13 
目次


フランスでサービスが良すぎると薄気味わるい...

店の名前は地中海料理であることを思わせる命名だったのですが、レストランガイドにはチュニジア料理と書いてありました。

メニューを見ると、クスクスの他にパエーリャもある。クスクスは好きなのですが、なんとなくパエーリャが食べたいと思ったのでした。あっさりとそれに決めて、注文をとりに来てくれるのを待ちました。

でも、スペイン料理とマグレブ料理の両方を作る店というのは奇妙。どちらかは美味しくないのではないかという気もしたのですが、まあいいや...。

注文を取りにきた女性が、日曜日はパエーリャを作らないとおっしゃる。それなら、そうと、メニューに書いておいてくださいよ...。でも、常連さんしか行かない店に見えたので仕方がないと諦める。

ふりだしに戻って、何を食べるか考え直すことになりました。

すると、サングリアを持ってきてくれたのでした。店のサービスなのですって。パエーリャがないお詫びなのだとしたら、親切ですね。でも、パエーリャはないのにサングリアがあるというのも変な気分。

美味しかったので、ますますパエーリャがないことが残念に思ってしまいました。

まだ何を食べるか決められない。クスクスは大好物なのに、なんだか食べる気がしなかったのです。

他のテーブルにいる人たちが何を食べているか観察してみると、あれが欲しいというのがありました。みんな取っているので、評判が良い料理なのではないかな...。

メニューを眺めてもそれらしき料理が見つからないので、お給仕の人が来たら、「あれが欲しい」と言うことにして待ちました。

ところが、その料理が運ばれてきてしまったので驚き!



これも店のサービスなのですって。

となると、なんだか薄気味悪くなる。これで二人分の分量なのですが、サービスにしては気前が良すぎるではないですか? 日本ではサービスが多いので驚かないのですが、フランスでやられると嬉しいより懐疑心が持ち上がってきてしまいます。

お給仕の人がやってきて、注文は決まったかと催促されました。「まだ...」と答えても引き下がってくれない。

クスクスにすることにはしたのですが、何の肉にするかを選べないでいたのでした。これだけ前菜を食べてしまったら、クスクスはボリュームが多いのは選びたくない。でも、1種類か2種類の肉にすると寂しい...。

ぐずぐずしていたら、「何が好きなの?」と聞いてくる。何がって聞かれたって困りますよ。ベジタリアンだから肉は食べないとか、ソーセージだけにするとかなら答えようがありますが、どの組み合わせにしようかというのは、何が好きという選択肢からは選べないではないですか?

早く選びなさいよ、という顔をしているので、あせりを感じました。なんだか、怖いお母さんに叱られている子どもになった気分...。そのプレッシャーがいけなかったのだろうな、と後になって思いました。


クスクス

お料理は、店の主らしい男性が運んできました。恐いお母さんみたいだった女性とは違って、とても愛想が良い人。女性の方はアラビア系の顔立ちでしたが、ご主人の方は生粋のフランス人という感じ。

料理は悪くなさそう。



愛想が良いご主人なので、ひよこ豆は入っていますか? と聞いてみました。ひよこ豆や干しレーズンは、言うと持ってきてくれる店もあるので聞いてみたのです。

「入っていますよ」と返事していたのに、すかさず豆を持ってきてくれました。やたらに色々なものをくれるのは、このご主人の方針なのでしょうね。

気がつくと、もうレストランの中は満席になっていました。ご近所では評判の店だったようです。お給仕の女性が「さっさと注文しなさいな」という態度だったのは、ピークになると給仕が追いつかないくらい忙しくなるからだったのでしょうね。


スムールは曲者だった?

couscous(クスクス)は、日本人にとってのカレーライスのような感覚で食べられる料理です。

この料理が好きなので、どの店のが一番気に入るかと食べ歩いた時期がありました。食べ比べてみると、かなり違うので面白いのです。パリでも、ここが一番という店を3軒くらいは試していました。

こだわりの1つには、semoule(スムール)と呼ばれる、くだいた小麦の蒸かし方にあります。パラパラで、食べた気がしないくらい軽いのが好きなのです。

下は、一番のお気に入りにしたクスクス専門のレストランのスムール。サラサラ具合を写真にとったことがありました。

クスクス
クスクスは手間のかかる料理 2012/07/03

お気に入りにした店はブルゴーニュにあるのですが、チュニジア系の人が経営しています。それで、スムールはチュニジア系の人が作るのが一番美味しいのではないか思ったりしていました。粒が細かいのです。

今回パリ郊外にある町で入った店もチュニジア系でした。スムールが同じように細かい。でも、サラサラではないのでした。むしろ、ベタベタという感じ。


ほんの少し食べ始めたら、異常に気がつきました。

ひよこ豆を丸のみしてしまったのかと思いました。

でも、喉が詰まったと言うほどの感じではないのです。
でも、食べ続けることができない。

口の中から泡が出てくる感じ...。
奇妙です...。

ナプキンで口を押えていると、先ほどのご主人らしき男性が水を持ってきてくれました。でも、飲んでも喉の通りがよくなった感じはしない。

また通りかかったご主人が、スムールが喉に詰まったのだろうと言います。

へぇ、そんなことがあるのですか?! でも、その言い方からして、喉を詰まらせたのは私が初めてではないらしいと感じました。

そういえば、日本のお正月に、ミカンや餅で咽喉が詰まって死んでしまう人がいたっけ...。軽く考えていてはいけないと思って、席を立ってトイレに行くことにしました。

こんな経験は生まれて初めて。喉を詰まらせたときって、こういう風になるのかな?...

洗面台の前に立ったら、自然に口の中から泡がふき出してきました。もどしてしまったら、すっきりしました。

つまり、こういうときは、さっさとトイレに行くべきなのだ...。というか、スムールを食べるときには注意しなければいけないのだろうな...。

席に戻ったら、もう料理は冷めてしまっているし、食欲もなくなってしまったので、かなり残してしまいました。どっちみち、サービスの前菜はボリュームがあったので、食べたりないということはなかったのでした。


ところで、サングリアも、ボリュームもある前菜もサービスと言われていたのですが、お勘定を書いた紙を見て、本当に料金を請求されていなかったのか確かめてしまいました。

むかし、フランスの靴屋さんで買い物をしたとき、買った靴に合うクリームを差し上げましょうかと聞かれたので、お礼を言ったら、そのクリームの代金も請求されていたことに気がついたからです。タダであげるつもりがないなら、「与える」という動詞は使わないで欲しい!

この店で出されたのは、本当にタダのサービスにしてくれていました。でも、お勘定を払うとレシートを持って行ってしまったので、税金の申告をごまかしているのだろうな...。

でも、安く食べさせてくれるのは良いです。咽喉を詰まらせたうえに、サングリアや前菜の料金も払わせられていたら腹がたつところでしたから。
ブログ内リンク:
クスクスやタブレに使う硬質小麦の粗びき粉は何? 2012/07/04
クスクスを食べに行った日のこと: (1) クスクスという料理 2008/09/16
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
☆ Wikipedia: クスクス


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2015/11/10
パリに行ったついでに見てみたい、と思っていたものがありました。

セーヌ河にかかるPont des Arts(ポンデザール、芸術橋)がどうなったのか?

Pont des Arts


愛の重さは45トン

恋人たちが永遠の愛を誓って南京錠を橋に取り付けるという流行。それがパリに上陸したのは2008年頃なのだそう。

私が初めて目撃したのは、ブログに書いていたので分かるのですが、2010年でした。

パリの橋におびただしく付いていた南京錠は?… 2010/12/14

そのときは付け始められているという感じだったのですが、その後はエスカレートしていった様子。

ついに昨年6月、南京錠の重みに耐えきれなくなったポンデザールの一部が崩壊。セーヌ河には観光船や輸送船が行きかっているのですが、幸いにも南京錠は川に落下しなかったので怪我人はなし。


Invasion de "cadenas d'amour" du Pont des Arts à la Passerelle Senghor

そして1年後、今年の6月初め、ポンデザールから南京錠が取り外された、というニュースが流れてきたのでした。パリ市は撤去した南京錠の重さが45トンと発表していました。


'Lovelocks' collapse Paris bridge rail - BBC News


南京錠が愛のシンボルとされていると、パリ市としても撤去するには抵抗を感じて困っていただろうと思っていました。下手にやったら批判を浴びてしまいますから。でも、人身事故が起きてから何かするのでは遅い。

パリ副市長さんの発言が面白かったです。


45 tonnes de cadenas retirées du pont des Arts

パリは愛の街、ロマンチックな街であり続けたい。世界中の恋人たちはパリにやってきて、愛の告白をしたり、求婚したりしてください。お望みならポンデザールの橋の上で。でも、南京錠だけはご勘弁ください、と言っているのです。繰り返された「お願いですから」というのが、神様にお願いしているみたいな言い方なので可愛らしかった。

2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その13 
目次


なんじゃ、これは?!

ポンデザールに行ってみると、橋の入り口部分にはまだたくさんの南京錠が残っていました。

驚いたのは、その向うに見えるポンデザールらしき橋の方。こんなにケバケバしい水色の模様を付けてしてしまったの?!



フランスは、どちらにカメラを向けても美しい写真が撮れると感じることが多いのですが、この写真は醜いですね...。

今までは金網のような壁だったから狙われてしまった。これからは南京錠を取り付けるのは不可能だろうというアイディアで、反射の少ないガラス張りにすると聞いていました。それらしき部分が見本のように一箇所ありました。



ここにもドギツイ色の落書きがありますね~。でも、落書きにしては堂々とやりすぎているので奇妙...。


南京錠を撤去した罪滅ぼしに、ストリートアートをプレゼント

橋に入る前には、パリ市が立てたらしい看板があったので読んでみました。



南京錠を取り外した後には、4人の国際的なアーティストに作品を作ってもらったと書いてある。アーティスト? これが?...

パネルでは、書き込まれてある落書きの方が目立ってしまう。「あんたの芸術は汚物だよ!! 南京錠の方が良い!」なんて書いてある。

南京錠の方が良かったと言えるかどうか分かりませんが、少なくとも遠くから写真をとるときには、ぎっしりあった南京錠だと壁のようにしか見えないので良かったかもしれない。

冗談かと思ったのですが、本気でパリ市はこういうものを街中に設置させたらしいのでした。


Street Art sur le Pont des Arts [VIDÉO OFFICIELLE]

その芸術作品なるものの画像を入れているサイトがありました:
Les célèbres cadenas du Pont des Arts remplacés par du Street Art 03/06/2015

好みは色々あるので、こういうのが好きな人たちもいるのでしょうね。でも、こういう派手な色彩はパリの街に溶け込めないと思うのだけれどな...。私が一番初めにパリに行ったときには、なんとシックな街だろうと感心したのでした。時代は変わるのですね...。

でも、幸いにも、このストリートアートは工事が始まるまでの間だけにあるのであって、これを永久に残そうというわけではないようでした。ほっとした!

ポンデザールが片付いたら、パリ市はノートルダム大聖堂を望むPont de l'Archevêché(アルシュヴェシェ橋)の南京錠の撤去にとりかかるようです。この橋もおびただしく付いているものな...。


ポンデザールって、どんな橋だったっけ?

すっかり姿を変えてしまった芸術橋。いまポンデザールの画像を検索すると、南京錠がぎっしりついたものばかりが出てきます。

以前の橋の様子が記憶から消されそうになったので古い写真を探してみたら、1997年に撮影した映像が出て来ました。

出版された本を紹介する番組。パリの美しさをテーマにした本について話すのに、早朝のポンデザールに立つという舞台装置を考えたようです。


Bernard Valade : Paris - INA 1997年

この橋の美しさと並ぶものといったら、フィレンツェのヴェッキオ橋、プラハのカレル橋でしょうか、などと言っています。この2つの橋が建設されたのは14世紀で、ポンデザールとは比べ物にならないくらい美しいと私は思いますけど...。

でも、パリのポンデザールは美しい風景の中にあります。目の前に見えるPont Neuf(ポンヌフ)は、訳せば新橋だけれど、パリに現存する最古の橋。車は通れない橋なのも良いので、私にはパリで一番好きな橋だったのでした。

ここで紹介されている本は、再版が出ていて、これなのかな?...

 Paris

表紙になっている噴水が何処にあったか気になったのですが、コンコルド広場にあるFontaine des Mersですね。


現在のポンデザールが完成したのは1984年

この橋が始めにつくられたのは19世紀初め。当時はパリの街を横切るセーヌ河には橋が3本しかかかっていなかったのだそう。そこで、ナポレオンが金属製の橋をかけるように命じたのでした。

ポンデザールがある場所は、Collège des Quatres-Nations(今日のInstitut de France - フランス学士院)とPalais des Arts(今日のLouvre - ルーブル博物館)を結ぶ位置。後者の方の名前から、橋はPont des Artsと名付けられたのでした。

1801年8月に工事が始まり、1803年11月24日に落成式があげられました。パリに造られた金属製の橋の第一号。当初から歩道橋でした。

当時は橋を渡るときにはお金を払うものだったので、この橋を渡るのも有料。でも、パリっ子たちは珍しがって、1日で65,000人も橋を渡ったのそうです。



余り頑丈そうには見えない橋でした。2つの世界大戦中での空襲、そして船の衝突によって橋が危ない状態になったので、1977年には橋の通行止め。ついに1979年に貨物船の事故で橋は崩れてしまいました。


Octobre 1979 la passerelle des arts s'effondre

事故の後に橋は解体され、1981年から1984年にかけて造りなおし、シラク市長の時代に完成していました。以前の橋のモデルに従って造られましたが、アーチが8つあったのが6つになった違いがあるのだそう。


ジョルジュ・ブラッサンス(Georges Brassens: 1921~81年)が、ポンデザールを舞台にした『Le vent(風)』を歌っています。


BRASSENS : LE VENT & LE PONT DES ARTS

この曲は彼の2番目のアルバムに入っていて、リリースは1953年。ポンデザールが落ちてしまう前のものですね。彼のヒット曲に数えられているようですが、私にはブラッサンスの歌はみんな同じに聞こえてしまう...。




ブログ内リンク:
パリの橋におびただしく付いていた南京錠は?… 2010/12/14
★ 目次: 画家、彫刻家、建築家の足跡を追って
ヴェルサイユ宮殿を占領していた特別展 2008/09/26

外部リンク:
☆ Wikipédia: Pont des Arts
☆ Ina: Les ponts de Paris : le pont des Arts 1996年の映像
☆ 動画: Le Pont des Arts est l'un des symbole du romantisme parisien
Liste des ponts de Paris
☆ Wikipédia: Liste des ponts de Paris
パリのセーヌに架かる橋

Paris Au pont des Arts, les panneaux vitrés en passe d’être posés 09.10.2015
☆ CNN: 愛の重みで名所の橋も悲鳴、南京錠撤去へ パリ 2015.06.01
「愛の重み」で崩落の危機 パリのポンデザール橋、南京錠45トンを撤去 2015/06/02

昔のポンデザール橋:
Le jour où le pont des Arts a été inauguré
Les anciennes rues de Paris pont des Arts 1er arrondissement
Le pont des Arts en 1900
Photos et historique du Pont des Arts, Paris
Paris - Pont des Arts Ponts de Paris Cartes Postales Anciennes
Paris -The Bridge of Arts – Le Pont des Arts en 1900
Octobre 1979 la passerelle des arts s'effondre

ANALYSE BRASSENS Le vent (Georges Brassens)
愛の南京錠♡はただの自己満足!!名古屋のテレビ塔が困惑
A Seattle, un mur entièrement recouvert de chewing-gums nettoyé pour la première fois 05.11.2015
あの世界の不衛生な観光スポットTOP5の「ガムの壁」完全清掃決定!


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カテゴリー: パリは外国 | Comment (0) | Top
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2015/11/08
久しぶりに行ったパリでは、浦島太郎になった気分を味わいました。以前にはこんなのは見かけなかったと思うものに幾つも出会ったのです。久しぶりと言っても、10年とか、5年ぶりというほどではなかったのですけれど。

到着した日に色々と見てしまったので驚いたのかも知れない...。

先日の日記「 パリで見た奇妙な光景: 自転車タクシーなど」に書いた乗り物をたくさん見たことに加えて、もう1つ、やたらに目につくものがありました。

2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その12 
目次


パリに行くときには、これを持っていかないといけないの?

あっちでも、こっちでも、こういう光景を見かけました。



こういうのはテレビか何かで見たことがあったので、何をしていらっしゃるかは分かりました。でも、私が実際に使っている人たちを見たのは、この日が生まれて初めてだったのす!

観光客らしい人たちは全員持っていらしたのではないか、と思ってしまったほど!

一見してツーリストだと分かるスタイルをしていらっしゃいますね。駆け出しのスリにさえ狙われてしまうよ~ と心配したのですけれど、気になったのは持っていらっしゃるものでした。



目立ってしまった理由は、幾つかあると思います。

まず、これを見慣れていない私のような人間には、こういう棒を持っている人は奇妙に見えるので眺めてしまう。

それから、写真を撮るのに時間がかかっているので、目撃される時間が長いので気がつく確率が高くなる。

徹底的に奇妙に見えたのは、これ:
普通は景色が良いところで写真を撮るものなのだけれど、周りにはなんにもないところにも立っている!

でも、考えてみれば、背景は必要ないのですよね。というか、こんな近距離で撮影したら背景はほとんど入らないでしょうから、どこでも写真を撮っちゃう。


こういう棒を何と呼ぶのか知らなかったのでフランス人に聞いたら、「セルフィー」だと教えてくれました。

キーワードが分かれば調べられる♪

selfyかと思ったのですが、フランス語は英語から来た「selfie」でした。日本語では「自分撮り」と呼べば良いらしい。

英語でもフランス語でも、ソーシャルネットワーク(FacebookやTwitterなど)にのせるために自分を撮影するのがselfieの定義になっていたのですが、日本では公開目的ではなくて自分用に撮っても「自分撮り」というようでした。

こういう棒は、セルカ棒、自撮り棒、自撮りスティック、セルフィーなどと呼ばれるようです。フランス語でも色々な呼び名がありましたが、perche de selfieが一般的なようでした。


ただの棒ではなくて、色々なタイプがあった

私のiPhoneのカメラでも、自分を被写体にできる機能が付いています。写真を撮ろうとしたときに余計なところに触ってしまうと、こちらが鏡のように映ってしまうのであせる。こんな機能は止めて欲しいと思っていました。

あれでも自分の顔が撮影できるのでしょうけれど、腕を伸ばした長さしか距離を撮ることができない。それでセルカ棒だと、もっと遠い距離から撮影できるので便利なのだろうと思ったのでした。

棒の長さはどのくらいなのだろうと調べてみたら、あれ、あれ...。ただの棒というだけでもないようなのでした。

となると、興味を持ってしまう。王様のアイディアという八重洲口にあった店が好きだった父親ゆずりなのかな...。アイディア商品は好きなのです。

ざっと情報を拾ってみました。だんだん進化してらしい順番に並べてみます。

スマホのセルフタイマー機能を使う
 スマホにタイマーをセットするだけなので簡単
 自分でタイミングを選べない
Bluetoothを使う(専用アプリが必要な場合あり)
 リモコンやボタンでスイッチを入れるのでタイミングが選べる
 場所によっては電波障害がある
 電波法などの法律により規制される場合がある
イヤホンジャックを使う
セルフ棒から出ているコードをスマホのイヤホンジャックに付けてつなぐ
 タイミングが選べる
 操作が簡単
超音波通信技術ウルトラソニックを使う
 タイミングが選べる
 電波法にはひっかからない


どうやってカメラのシャッターを切るかが問題なのと、持ち運びに便利というのが追及されているようす。でも、それだけではない。棒の長さには限度があるので、近くても近づいているわけなので、広角レンズ付きのセルフ棒もあるのだそう。

でも、色々なのが出すぎていますね。もしも自分で買うとしたら、面倒くさくて選ぶ気なんかしないと思う。


どんなのを皆さんは選んでいらっしゃるの?

楽天市場で「セルカ棒」のランキングを見る

いま楽天市場で売り上げ第1位になっていたのは、これでした ↓

高いのから安いのまで色々ありましたが、人気はお手軽価格。それと、持ち運ぶのに便利な小型がポイントのようです。


アマゾンの「自撮り棒」 売れ筋ランキング


アマゾンが薦めていたのは超音波リモコンでした。

サンコー 超音波リモコンシャッター付き自分撮りスティック ブラック ULTSNSLF7
価格: ¥ 2,502


Bluetoothより良いということなのでしょうね。超音波がどうやって発生するのかに興味は持ったのですが、調べるのは止めました。どうせ、こういう道具を私が買うことは間違ってもないからです。

写真には人間を入れないのが私は好き。それで、被写体に人間がいるときは、じっと立ち去ってくれるのを待ちます。まして、自分なんかに入ってもらいたくない!


時代を現しているの?

少し前までのフランスでは、写真を撮っているのが目立ちすぎるのは日本人と決まっていました。でも、デジカメが普及してからは、日本人はカメラを必ず持っていると茶化していたフランス人たちも、やたらに写真を撮るようになりました。

それに、パリで見かける東洋系といっても、最近は中国人観光客がおびただしいほど来ているので、日本人は全く目立たなくなってしまった。

それで、こういう風に自分で自分の写真を撮っているのは何処の国の人が多いのか、というのは全く分かりませんでした。おそらく、自撮りは世界中で流行っているのでしょうね。

パリの街角で自撮りをしている人たちが大勢いるのを見て、パリという特別なところに来た記念写真を撮りたいのだろうなと思いました。ジェノバに帰ったマルコ・ポーロは、アジアで見てきたことを話しても信じてもらえなくて、気が狂っているとさえ扱われたという話しを思い出したのです。

「パリに来ているのよ~♪」とFacebookか何かに入れるとしたら、やはり、そこでニコリとしている写真を入れなければならないのかもしれない。

でも、自撮りは景色があまり入らないので、パリに来ているという証拠写真のようになるのだろうか? パリに来なくたって、トリック写真を作って入れたって良いのだし...。

それにしても、自撮り。何か世の中の風潮を示唆する現象なのかな?...

流行っているのだと思って見れば何でもないけれど、浦島太郎がカメラを見慣れていた時代の人だったとしても、自撮りをしている人たちを見たら、やっぱり、どうしちゃったのかと驚くと思うけどな...。


  

内部リンク:
高精度のトリック写真を作れる無料アプリPhotoFunia(PCでオンライン加工も可能) 2013/02/14
パリの公園でつくったお友達 2005/06/29
日本人は必ずカメラを首から下げている?・・・ 2005/03/25
フランス人は簡単には微笑まない 【その1】 2005/05/17

外部リンク:
☆ NAVER まとめ: 自分撮り
SNSに自撮り写真をアップし続ける人の心理
病気のサインかも?20代女子が「自撮り(セルフィー)」にハマるわけ
SNSに「自撮り」を大量投稿する男性はヤバイかもしれない?


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2015/11/05
パリでメトロに乗ったとき、一緒に乗っていた友人が、すごく近代的でしょう、と自慢しました。

ドアの上に液晶画面があって、路線のどこにいるかの地図や、次の駅の名前などが出てくるのです。そんなのは、東京の地下鉄は昔からやっているし、ニュースとかコマーシャルなんかも流しているよ、と私。

でも、パリのメトロにしては画期的進歩でしょうね。

始めて利用したときには、どうしてこんなに不便なシステムにしているのだろうと思ったものでした。乗っているとき到着して駅のホームにある大きな駅名を見ると、その駅の名前しか書いていないので、次はどこに止まるのか分からない。電車の中には路線図もない。ホームに降りる前に、しっかり路線図を眺めているか、メトロの地図を持っていないといけないのです。

日本の科学技術は進んでいるから、と友人は苦笑したけれど、本人が感心しているから話しを続ける。

自動運転だし...。

運転手がいないの?!

薄気味悪くなりました。
2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その11 
目次



たまたま先頭に乗っていたので前が見えるのでした。かなりスピードを出して走っているのですが、無人運転なの?!...

何か問題がおきた合に運転手を配置できる措置も、空間さえも、ないように見えます。でも、取っ手のようなものが見えるので、そこをピアノの蓋のように開けると操縦ボードが出てくるのかな?... でも、人が立てるようなスペースがあるようには見えない...。

パリのメトロでは、ホームに駅員の姿も見えないのではないでしたっけ? 車掌も見たことがないような気がします。抜き打ちの無賃乗車検査以外では駅員がほとんど目に入らない。

何かあったときには、どうするの?!

電車を降りてから、本当に運転席には誰もいなかったのかを確かめました。



運転手席の部分は、ないですね。
一番前に座っている人が見えますが、乗客です。


こういうのは、日本語では「自動列車運転装置(ATO: Automatic Train Operation)」、フランス語では「Pilotage automatique」と呼ぶらしい。面白い名前は付いていないようです。

もちろん、列車はコントロールセンターのようなところで動かしているわけでした。私が乗ったパリメトロ1号線の制御室は、こんな風になっているのだそう ↓

PCC Ligne 1
 Poste de commande centralisé (PCC) de la ligne 1



パリ地下鉄1号線が無人運転化


La ligne 1 ou la ligne de toutes les innovations


パリ交通公団(RATP: Régie autonome des transports parisiens)が採用しているシステムはSAET(Système d'automatisation de l'exploitation des trains)。現在のところ、1号線と14号線で無人運転を実施していて、4号線の自動化が2022年完成予定で進んでいるようです。

パリの地下鉄も近代化したのですね。20年くらい前、来日したパリ交通公団の社長さんのお世話をしたときに聞いた話しを思い出しました。東京の地下鉄を一緒に見学して、運転手の席にも入れたのが楽しかった思い出。

そのときに挙げていたパリの地下鉄の問題点が興味深かったのでした。
  • 新しく路線をつくろうとして掘ると、必ずと言って良いほど遺跡がでてきてしまうので、工事ストップが入って工事が遅れる。
  • 毎日と言って良いほど線路に飛び込み自殺をする人がいるので、列車ダイヤが乱れる。
東京の地下鉄は、ここに止まるというところで待っていると、そこにぴったり止まることに感心していらっしゃいましたね。

フランス人が日本に来ると、ホームにゴミなどがなくて清潔なのに感心します。でも、今回行ったパリのメトロでは、ずいぶんきれいになったような気がしました。少なくとも、最近はタバコの吸い殻をホームに捨てる人はいなくなったのではないかな...。

ところで、運転する人がいない電車は、日本にもありました。日本の大都市では過密ダイヤルなので、無人運転の電車は多くはないようです。

東京だったら、ゆりかもめ東京臨海新交通臨海線が無人運転をしているそうです(一部の時間は除く)。

そう言われても、乗りに行こうとは思いませんけど。


Y a-t-il un pilote dans la rame ?

運転席に誰もいないのに電車が突っ走っているのって、薄気味悪いものですね...。

トルコのカッパドキアで気球に乗った日本人観光客の体験記を思い出しました。

地上に近づいたあとに気球が空に上がっていったとき、ふと気がつくと操縦していた人がいなかった。

変だと思って下を見ると、グループの1人と操縦していた現地女性が手を振っていた。地面に近くなったところで身を乗り出して記念撮影をしていてカゴから落ちてしまったらしいのです。

体験記を書いていた人は、乗ったときから操縦に興味を持って眺めていたので、なんとか真似をして無事に着陸できたというお話しでした。

私も同じところで気球に乗ったのですが、ああいう乗り物では事故がおきない方が不思議だな、と思って調べたら出てきたのでした。


運転する人がいない地下鉄で事故はおきないのでしょうか?

フランスがそういうことをやるのって信頼できないのですよ...。新しい新幹線の車両を開発して出来上がったら、車両の幅が合わなくて駅を通過できないことが分かったので駅の改修工事をしたなんてことがおこる国なのですから:

フランス鉄道であり得ないミス、総額150億ユーロの費用を投じて発注した新型車両の設計ミスで駅舎を通過できないことに

まして最近はテロもあるのだし...。

今年の春先には、ジャーマンウイングス9525便墜落事故もあったのだし...。でも、あれは、操縦席にパイロットが入れなかったのが問題であって、初めからパイロットが必要ないなら問題ないわけか...。


Journée portes ouvertes dans le métro

パリの地下鉄で事故がおきたことがないはずはない、と思って情報を探したら、こんな動画がでてきました。次の駅に到着するまでの間、ドアが開いたままで走ってしまったのですって!


les portes du métro restent ouvertes entre 2 stations

恐いですよ~! でも、乗っている人は誰も慌てていない。開いたドアの横に腰かけている人さえ動揺していないので不思議...。

最近はやりのトリック映像なのだろうと疑いました。でも、投稿している人がインタビューに答えている記事もあったので、本当に起こったことのようです。次の駅で停車してから動きだしたときには、普通にドアが閉まった、と証言しています。

動画が投稿されたのは今年の3月31日。ドアが開いたままで2つの駅の間を走行した場面を撮影したもので、スマホで撮影した1分13秒間のビデオでした。

このアクシデントが発生したのはパリメトロ10号線。これが投稿されてしばらくしてからツイッターで話題にされて騒がれ、それから地下鉄の会社が調査に乗り出したとのこと。

パリの地下鉄の中でも、この10番線の車両は最も古いのだそうです。それでもブラックボックスも装備されているし、ドアが閉まっていなかったら発車できないシステムになっている、とのこと。なぜ、こんな事態が発生したのかという原因が分かったという報道は見つけることができませんでした。

無人運転車ではなかったようです。どっちにしても起こり得ることでしょうね。危険があるのは、運転者がいようと、いまいと、同じなのだろうと思います。

それにしても、奇妙な動画です。乗客たちはドアが開いていることに全く動揺していない。ビデオを撮った人だけは事の重大さに気がついているのに、緊急ボタンを押してもいない。

この動画の信ぴょう性を疑っている記事もありました。そこで持ち出していたのは、2010年にリヨンで起きたという事故の投稿動画。話題になった下の動画は、トリック映像なのだそうです。


Accident de bus à Lyon

この動画を投稿した人は「インターネットの映像に騙されてはいけない」と言って、どうやって作ったのかも詳しく説明しています。すごく手間をかけて作ったのですね:
☆ YouTube: Accident de bus à Lyon Making of


でも、ドアが開いたままで走ったパリのメトロの動画を投稿したという人にインタビューしたという記事では、その人の名前と職業を入れているので、本当に起こったことだと思うのですけど。

おこりそうなことは、いつかは必ずおこる。100%安全! というのは、絶対にありえないと思います。

動画を探していたら、同じように電車のドアが開いたままで走った事件として、ブラジルのサンパウロの地下鉄、ベルギーの路面列車の映像が出て来ました。

ブログ内リンク:
★ 目次: 乗り物に関して書いた記事(自動車、自転車、トラクター、船など)

外部リンク:
Wikipedia: 自動列車運転装置 » Pilotage automatique (métro)  » Automatic train operation
Wikipédia: Système d'automatisation de l'exploitation des trains (SAET)
Wikipédia: Stations fantômes du métro de Paris

Il filme le métro qui roule portes ouvertes J'ai voulu insister sur la vétusté - francetvinfo 17/04/2015
Métro roulant les portes ouvertes l'incroyable vidéo d'un voyageur - Le Parisien 14/04/ 2015
À Paris, la rame de métro qui roulait les portes ouvertes - Le Figaro 15/04/2015
L'étrange vidéo du métro qui roule portes ouvertes - L'Express 15/04/2015
Wikipedia: フライングハイ(映画) » 英 Airplane! » Y a-t-il un pilote dans l'avion ?
Vidéo fake d'un bus à Lyon: "Aucun accident de ce type"  28/01/2010

OKWave: 完全無人自動運転しない日本の地下鉄
実はすごい「ホームドア」 鉄道の自動運転化には欠かせぬ存在だった
☆ 日本地下鉄協会: フランス パリ
パリの交通情報
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2015/11/04
今回行ったパリでは、今まで見たことがなかった乗り物を見ました。

2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その10 
目次


自転車のタクシー: ヴェロタクシー(vélo taxi)

こんなのは、今までにパリで見たことがありませんでした。しかも、あちこちで出会ったのです! 薄気味悪くなるほど、たんさんいました。



こんな感じの自転車は、時々はフランスの地方都市で見ていました。広告が付いてあるので(ラッピング広告と呼ぶらしい)、新しい形のサンドイッチマンかと思って眺めていました。変わっているので目立って、つい目が行ってしまう、という宣伝効果?

でも、パリで見たのはお客さんを運ぶタクシーのようなのでした。

東南アジアでよく見るタイプですよね。フランス人は、よく行く低開発国での呼び名でpousse-pousseとかTuk-tuk とか呼ぶ乗り物。つまり、人の力で動かす乗り物タイプ。

フランスは深刻な不況で仕事がない。こういう仕事もできたか... と、複雑な思いがしてくる...。

体力がいるだろうし、パリの町中では車がかなりのスピードを出して走っているので危険もいっぱい。そういう仕事をする人たちが現れたというのは、フランスの不況の深刻さを現しているように見えてしまう...。フランスは労働者の権利が日本とは比べ物にならないくらい保証されているし、変な仕事をするくらいなら失業保険をもらっていた方が良い国だったからです。


まず、何と呼ぶ乗り物なのかを調べました。

vélo taxi、vélo-taxi、triporteur、pedicab、cyclo-taxisなど色々な呼び名が出て来ました。

vélo taxi(ヴェロタクシー)というのが一般的なようです。véloというのは、vélocipède(ベロシペード)の略で、bicycletteのくだけた言い方。つまり、自転車です。

3輪車で、お客さんは2人、無理すれば3人乗れるという形でした。

乗り心地は悪くないのだそう。従って重いらしいのですが、ペダルを踏むのを電気で助ける装置はあるようです。


パリではヴェロタクシーが急速に増えていた

観光シーズンの夏にはたくさんのヴェロタクシーがいると書いてありましたが、私が行った9月でもかなりの量でした。

ここ2、3年で、パリにおびただしく増えてきたのだそう。


Les vélos-taxis envahissent Paris
 France Bleu 2015/07/18

フランスでも、終戦直後の貧しかった時代には自転車タクシーが存在していたそうです。それは自動車の普及とともに消え去っていたのに、21世紀に入ってから復活してきたようです。

このサービスの火付け役は、2003年にフランス中部のリヨン市で始めたCyclopolitain 社。パリにヴェロタクシーが登場したのは2007年。

それが急激に増加したようです。2010年にはパリには10台くらいあっただけなのに、2013年には約200台となった。今年のニュースでは、夏のパリには400台とか500台とかになっているのだと書いています。

ロンドンでは2,000台くらいあるので、それに比べればパリは少ないのだそう。

こういう人力タクシーは、体が不自由なお年寄りも利用するけれど、主な利用者は観光客。それで、観光スポットに行くとやたらにいる、というわけでした。

短距離の移動には余り向かないようですね。料金がタクシーのようにははっきりしていないので交渉するらしいのですが、長時間チャーターすれば割り引いてくれるけれど、短時間だとそれがないようなのです。

それから、ただ移動するというのなら時間がかかりすぎる。オルセー美術館からエッフェル塔に行くには、ヴェロタクシーだと20~25分かかって、タクシーの所要時間の3倍になってしまうとのこと。そのくらいの移動距離だと、タクシーの方が安上がりでもあるようです。


ヴェロタクシーは企業のチャンス?

ヴェロタクシーにはフランチャイズもありました。て、比較的少ない費用で企業することができるというのも、始める人たちを増やしているようです。

この仕事は、フランチャイズにしては収益は少ない。その代わり、始める費用も少なくて済むというのがメリット。登録料に240ユーロ、毎月の支払いが80ユーロ、という情報がありました。確かに、失業者でも始められる金額ですね。「あなたも企業家になろう」という感じで加盟する人を募集しています。

宅配をするのに利用するというのも出来てきたようです。もちろん、ラッピング広告で収入を得る道もある。というわけで、将来的にもっと増えるだろうと見做されていました。

自動車よりもエコロジーとしては良いです。大気汚染はしないし、騒音も出さない。でも、パリの交通事情を考えると、これ以上増えるのは問題になるのではないかという気もします。

新しい商売なので取り締まりも未だはっきりしていない。自動車のようなモーターがないので自転車専用路を走っても大丈夫「らしい」という感じ。でも、タクシー専用の駐車場に止めたら罰金を取られる。環境に優しい乗り物だからといって、パリ市が援助しているようには見えませんでした。

ヴェロタクシーの数は増えすぎたので、すでに客を確保するのが大変になってきたようです。東欧から流れて来た人たちが届け出もしないでやっていたり、ほとんどオートバイのような装置にしているのが見つかったりするトラブルもあるとのこと。

今では、パリやリヨンの他に、リール、マルセイユ、ボルドー、トゥールーズなどの大都市にもヴェロタクシーが走っているそうです。日本でも、2002年にべロタクシーという運営団体が設立されていました。


こんなのもある...



タクシーとしても利用できるし、借りきってしまうこともできるタイプのようです。こちらは「Tuk-Tuk(トュクトュク)」と呼ぶのが一般化しているようです。

私は、ノートルダム大聖堂に近いあたりでみかけました。結婚披露宴のお祭り騒ぎで何台も借りたのではないかと感じました。交差点のところで同じ車が数台あって、たがいにはしゃいだりしていましたので。



エレクトリックカーと書いてありますね。つまり、こちらもエコロジー・ブームで登場したわけですか...。

これと同じ車を探したら、Allo TukTuk Parisと出て来ましたが、他にも会社があるし、個人で車を買って営業している人もいるそうです。

パリにお目見えしたのは2011年。2013年には50台になったという情報がありました。


こういう乗り物は営業タクシーと違うので特別な駐車場がない。原則として予約して利用するということになっていました。その問題点を伝えるニュースに日本語の字幕スーパーがあるものが見つかりました:


パリにやってきたトゥクトゥク、その人気ぶりと問題点 AFPBB News 2013/11/18公開
⇒ フランス語版はこちら: A Paris, les tuk-tuks fleurissent... tout comme les PV


観光地で変わった乗り物に乗って市内見物をするのなら、私は馬車の方が好きですけど...。



パリで見て驚いたものシリーズ。もう1つの乗り物は、地下鉄でした。
パリで見た奇妙な光景: 無人運転のメトロ

ブログ内リンク:
★ 目次: 乗り物に関して書いた記事(自動車、自転車、トラクター、船など)

外部リンク:
ヴェロタクシー:
☆ Wikipedia: 自転車タクシー » Vélotaxi | ベロタクシー
☆ Wikipedia: 三輪タクシー » Tuk-tuk
☆ Wikipedia: Pousse-pousse = 人力車
Les vélos-taxis à la conquête de Paris 19/07/2015
Les vélos-taxis Paris 18 juillet 2015
Les vélos taxis, une autre façon de créer sa boîte 6 mai 2015
Vélos-taxis : HappyMoov va déployer 150 véhicules à Paris en 2015 6 mars 2015
VIDEO. Les vélos-taxis débarquent à Paris 28/12/2014
Vélos-taxis: les clés du succès 11/05/2013
Les services de vélo avec chauffeur
Cyclopolitain

トュクトュク:
Allo TukTuk Paris
Les chauffeurs de tuk-tuk parisiens se plaignent d'une réglementation inadaptée - Le Fogaro 21/08/2013



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2015/11/03
フランスも田舎を拠点にしている私がパリに行くと、同じ国ではないと思ってしまうほど違うと感じます。田舎では絶対に見ないような場面がある!

2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その9 
目次


やたらに人が多い!

パリの人口密度は1㎢あたり2万人を超すという超過密地帯。実感は伴わないけれど東京よりすごいとのだということについて、先日にブログで書きました。ちなみに、私がいる地域に比べると、パリの人口密度は1,800倍!

パリに行ったのだからノートルダム大聖堂にちょっと入ってみようと思いました。ところが、長蛇の列ができている。観光客が多くなったの? 中国人観光客が増えたせい? ちょうどミサか無料コンサートが始まるところだったの?...

むかし、ここにある塔に登るときに行列に長いこと並んだのを思いだしたのですが、並んでいる人たちは聖堂に入ろうとしているだけに見えました。どうしたのかな?...

気になったのでインターネットで調べてみると、行列があるという日本人観光客の報告がかなり出てきました。以前には、大聖堂にはすぐに入れたという記憶しか私にはないのですが、変わったのかもしれませんね。

思えば、パリに行ったのは4年ぶりでした。別に避けていたわけでもないのに、そんなに長いこと行っていなかったとは驚きました。

ところで、ノートルダム大聖堂の塔に登るために長く待つのを避けるには、9時半に行って行列に並ぶと良いのだそう。10時にオープンするので30分待つだけとか。でも、そんなに並びますか...。私は並ぶのが大嫌いなのです。


こんなの、パリにしかない!

というわけでノートルダム大聖堂は素通りしました。かなり歩いていたので喉が渇いてきた。カフェに入ることにしたのですが、観光客がたくさんいる地域は避けたい。大聖堂の裏側に行くと静かでカフェも何軒かあるのを思い出して、そちらに向かいました。

そこに行きついてみると、ここも賑やかなのでした!

自分の頭がおかしくなったのかと思うようななものを見えます。



道路の真ん中にピアノを置いて演奏しているのです!

大道芸人でしょうね。お金を置いていく人たちが結構いました。

でも、うるさくてたまらない! というのも、このピアノはガタガタらしくて、とんでもない音を出しているのです! 調律が狂っているという程度ではありません。全体的にどうしようもない状態の音色。演奏は下手ではなさそうだったのですけど。

こういうパフォーマンスをあちこちでやっている人だったら、にわか雨に降られることだってあるはず。それで、こんな酷い状態のピアノになってしまったのだろうか? あるいは、こういう飛んでもない音を出すのが現代芸術?...

道路で演奏するにはパリ市の許可を取っているでしょうね。担当者は、こんな酷い音を出すとは知らないで許可を与えたのではないかな?...

普通に道路でピアノを弾いていたら、街中なのですからそんなに音は響かないはずです。スピーカーでガンガンやっているらしい。

この界隈にあるカフェの中で一番音が聞こえなさそうなところを選んで、テラスに座ってみたのですが、うるさくてたまらない。それで、このあたりで咽喉を潤すのは断念して、別の地域のカフェを探すために歩くことにしました。

突飛なことをしている人がいるものですね。誰か報告しているのではないかと思って、インターネットで検索してみました。フランス語で「ピアノ」と「路上」をキーワードにしてみました。すると、たくさんヒットしたのでありました!

パリでは2008年からやっているイベントのようです。

イギリス人のLuke Jerramという人が考え出したコンセプトで、「Play Me, I'm Yours」と呼ぶとのこと。ピアノを路上に置いておくと、通りがかりの人が弾くということだそうです。それで、この名前な訳ですか。

そう言われてみると、何かのニュースで見たことがあったような...。

今年のパリでは、6月20日から7月21日に50台のピアノが設置されたのだそう。でも、私が行き会ったのは9月の末だったし、通りがかりの人が弾いているという風には見えなかったのですけどね...。

まさか、2カ月前からピアノを道路に置きっぱなしにしていたから音がおかしくなっていた、というわけではないでしょう?!

世界各地の大都市に広がっているらしい。こういう流行は、日本ではすぐに取り入れるだろうと思っら、やはりやっていました。流行に疎い私...。


変な服装をしている人が多い

こちらは、先日書いたラ・ヴィレット公園に行ったときのこと。

運河の向こう岸に、奇妙に見える人がいました。望遠鏡の代わりにカメラのズームで撮影して眺めてみました。



派手な格好をした男性が、ハトに餌をあげていたようです。

でも、こういう変わった格好をしている人は、パリでは珍しいわけではありません。

日本のファッション雑誌にはパリで見かけた若い女性たちの写真が入っていますが、さすがパリと思うようなセンスの良い服装をしている人にはめったに見かけません。むしろ、パリでは、変わった格好をした人の方が私の目には飛び込んできます。

でも、そういうことに関しては、パリは最近の東京の足元にも及ばないから、驚くこともないでしょうね。


9月末に行ったパリで見た田舎では見ないものシリーズ。
今回は人間編でしたが、次回は乗り物編を書きます。
パリで見た奇妙な光景: 自転車タクシーなど




ブログ内リンク:
このパリジェンヌたち、何と呼ぶファッション?... 2010/12/17
パリの公園でつくったお友達 2005/06/29
パリのアンソリット 2005/04/21
★ 目次: フランスの都市と農村 »  パリについて考える

外部リンク:
Play Me, I'm Yours Paris - Des pianos dans Paris - Que Faire à Paris
Quarante pianos à votre disposition dans Paris - Le Figaro13/06/2012
【ストリートピアノ】通りすがりの素人ピアニストの演奏が凄い!
ストリートピアノJAPAN


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カテゴリー: パリは外国 | Comment (0) | Top
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2015/11/02
犬もあるけば棒にあたる。パリで珍しい教会に出会いました。

人と会う約束の時間に少し早かったので、友人と二人で時間つぶしのために散歩していたら、立派そうな教会が見えたのです。なんだか入りたくなりました。

一緒にいた友人を誘うと、「そんなところに入りたくない」と言う。いわくのある教会だったのです。付き合って一緒に教会に入ってくれたのですが、私がミサに見とれていると、いつの間にか外に出ていた...。

2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その8  
目次


サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会(Église Saint-Nicolas-du-Chardonnet)

パリ5区にある教会です。場所はこちら

Église Saint-Nicolas-du-Chardonnet
Église Saint-Nicolas-du-Chardonnet

入り口にパリ市の観光案内がでています。こういうのが立っているところは見る価値があるのです。



チャペルがあった場所に、17世紀半ばから18世紀初頭にかけて建設された教会で、入り口のところだけが20世紀前半に作られたのだそう。としたら、中は外観以上に見る価値がありそうではないですか? 内部には見る価値がある芸術作品もあるとのこと。

教会の名前が「Saint-Nicolas-du-Chardonnet(サン・ニコラ・デュ・シャルドネ)」と覚えやすいのが気に入りました。サン・ニコラはサンタクロース。「シャルドネ」と言われると、ブルゴーニュワインのブドウ品種のシャルドネを連想します。でも、綴りは違う。ブドウの方は「Chardonnay」です。それでも親しみを持ってしまいました。

入りたくないと言った友人が、パリ市の観光標識には書いていないことを教えてくれました。

ここは、非常に特殊な教会なので有名なのだそうです。intégriste(伝統完全保存主義者、非妥協的保守主義者)、catholique traditionaliste(伝統的カトリック)という言葉を使っていました。ヴァチカンのローマ教皇庁から認められていない宗派なのだそう。

アンテグリスト(intégriste)と聞くと、過激なイスラム教徒を連想してしまうので、ちょっと怖くなる...。

でも、昔ながらにラテン語のミサをしていると言うので興味を持ちました。昔はどこでもラテン語でミサをしていたのに、その国の言葉でするようにというローマ法王のお達しがあってから無くなっていたと聞いていました。昔ながらのミサは、映画の中でくらいしか見れないと思っていたのに、ここではやっているのだそう。


中に入ってみると、ちょうどミサをしている♪!

すぐに、ミサをしているところに入ってしまったことで気が咎めました。異様に緊張した雰囲気に包まれていたのです。

絵画や建築などを眺めて歩いたりしたら叱られそうなので、目立たないように一番後ろの席に座りました。

敬虔なミサが行われているときにカメラを出したら、間違いなく叱られるだろうと思って、内部の写真は1枚も採りませんでした。なかなか立派な教会だったのをお見せしたいので、Wikipediaに入っている写真のリンクを入れます。

 Saint Nicolas du Chardonnet - nef et choeur

見たことがないミサの仕方でした。

司祭さんは、参列者に背を向けて、ラテン語でミサをあげている。小さな声で祈りをささげているので、よく聞こえない。私が座った横にはスピーカーがあったのですが、それでもよく聞こえない。つまり、囁くように祈りの言葉を発しているのでした。

ものすごく厳粛な雰囲気。聖職者になる覚悟をしている修道院の僧侶たちならいざ知らず、ここは世俗の信者が集まる教会なのですから、なんだかすごい...。

しかも、無言の時間が長く流れる。参列者たちは、それぞれが自分の思いにひたっている様子。無言でいるとフラストレーションがたまるのだろうと思っていたフランス人なのに、こういう時間も過ごせる人たちがいるのか、と感心しました。

時々、誰が鳴らしているのか、小さな鐘の音が聞こえました。途中で、アンジェラスの鐘が聞こえてくる。それに合わせて夕方のミサをしていたのかも知れない。ミサの最中に聞こえてくるアンジェラスの鐘は格別に良かったです。

ラテン語の響きも良かった。私には、時々発せられる「アヴェ・マリア」くらいしか聞き取れませんでしたけれど。

デジカメで教会に入る前と出たときの写真を撮っていたので、時間を確認してみました。私は30分くらい居座ってしまったようです。


教会を出たとき、掲示が目に飛び込んできました。本来は、入る前に見なければいけなかったようです。



この教会に入るには、服装の制限があったのでした。

肩を出していたらダメ。ミニスカート、ショートパンツ、バーニューダーもダメ。しかも、ミサに参列する女性は頭を覆ってください、と書いてある。

軽い服装で教会に入ってはいけないというのは、信仰が厚いイタリアでは注意しなければならない点で、こういう注意書きはイタリアではよく見かけていました。

ヴェールをかぶらなければいけないというのはイスラム教のモスクに入るときの注意だと思っていました。エジプトに行ったときには、イスラム寺院に入るときにレンタルのヴェールを借りるためにお金を払わされましたので。さらに、見学を終えて出ようとしたら、チップも払えと恐喝された...。そこまではいかなくて、ヴェール着用を促しているだけだったので気にしません。

カトリックも、本来はヴェールを被るものでしたか...。でも、なぜ女性だけがそうなるの? 女性は不浄だから?...

でも、普段とは違った服装をすると心の中にも変化が現れるものですから、悪くはないとは思います。むしろ、フランスがライシテの国だから宗教色を表す服装を公共の場でしてはいけないということになっていることに私は違和感を感じます。例えば、日本の家屋に入るときには履物を脱ぐのが常識です。それを宗教色からだ止めろと非難されるのと同じ感覚を覚えるのではないでしょうか? さらに、体を覆いさえすれば入って良いと認めるのはおかしいと思う...。

確かに、ミサを見学していたとき、頭に被り物をしている女性がチラホラいたのが目についていました。でも、女性の全員ではなかったですね。むしろ、ヴェールを被っている人の方が少ないとさえ感じました。伝統は失われているのだと気がつきました。


トリエント・ミサrite tridentin

教会を出てから、ラテン語のミサを見れて感激したと友人に話しました。みんなは何を言っているのか分かっていないのだ、と冷たい返事。でも、司祭さんが祈りを唱えていたとき、一緒にラテン語を言っている信者の人たちもいましたよ...。

同じように、司祭は参列者の方を向いてミサをあげなければならないということになっているのに、ここでは司祭は祭壇に向かってミサをあげていました。そうすると、聖職者も信者も神様に向かって同等という立場に見えるので、その方が良いと私は思ったのですけれど...。

サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会で行われていたのは、トリエント・ミサ(rite tridentin)と呼ぶものでした。

これはトリエント公会議(Concile de Trente、Concilium Tridentinum 1545~63年)に定められた典礼に従うものなのだそう。トリエントというのは、現在ではイタリアのトレントという地名。

カトリック教会では、第1ニカイア公会議(325年)から第2バチカン公会議(1962~-65年)まで、21回の公会議(Concile œcuménique)が現在のところ認めているとのこと。

現在のカトリック教会で行われるミサは、パウロ6世が1969年に発布した典礼方式に従っている、と理解すれば良いようでした。

私が見た「messe basse」と呼ばれるミサで、歌を伴わないで、司祭が祈りを捧げるだけの形式のようでした。それで静寂さばかりのミサだと感じたらしい。

それに対立するのは「grand-messe」。この教会でも華やかなミサをあげているのでした。

サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会で行われたミサの様子を見せる動画がたくさんありました。私は遠くの席にいたので、司祭が何をしているのか見えなかったのですが、動画ではよく見えます。


Tridentine Mass, Saint-Nicolas-du-Chardonnet part 6

続きのようです ↓


Part 7

この教会でのミサを見せる動画には、1時間以上のもあります:
Grand-messe à Saint-Nicolas du Chardonnet
Monseigneur Lefebvre - Messe pour la fête du Christ Roi


ふと、気になりました。司祭が参列者に背を向けて祭壇に向かって祈りをささげているのですが、今の普通の教会では、テーブルのようなものがあって、その向うに立っているのを眺めるというスタイルではないですか?

教会と祭壇をフランス語でキーワードにして画像検索した結果

背を向けるとしたら、祭壇は壁になければならないはず。昔に建てられた教会の祭壇は奥の壁に設置されていて、参列者の方を見なければならなくなってからテーブルのようなものを設置することにしたのかな?...


ヴァチカンが認めなかった教会...

古式豊かなミサがとても気に入ったのですが、情報ではサン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会は不法に占領している、と書いてある。どうことなのかを調べてみました。

1977年2月27日(日)に共済組合のホールでラテン語によるミサが行われる、という知らせが新聞に入っていたそうです。

新聞の名はL'Aurore。エミール・ゾラがドレフュス事件に対して「私は弾劾する!(J'accuse…!)」と題した大統領あての手紙を載せた新聞ですね。

その翌日、会場に集まったのはほんの一握りの人たち。彼らはそっと隣にあるサン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会に向かう。礼拝を終えた司祭は、これからバスティーユの攻撃のようなことをされるとは全く気がついていなかった。

そして、Ducaud-Bourget司祭(当時80歳)が祭壇にあがり、ラテン語でミサをあげた。

このDucaud-Bourgetという人は、華々しい経歴を持った人のようです。詩人、戦時中にはレジスタンス運動をしていて(ユダヤ人を逃がした功績が大きい)。高位聖職者で、ラテン語でミサをあげることを主張していた。

しばらく、サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会のもともとの信者たちと乗っ取り組の間で、「ラグビーのような」戦いのような根競べが続いたけれど、Ducaud-Bourgetを司祭とする乗っ取り組が勝った。

1984年、Philippe Laguérieという人が2代目の司祭になりました。このあたりから、サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会は政治色を帯びてきた感じがします。

この人は、スイスのエコンに本部を置く聖ピオ十世会(Fraternité sacerdotale Saint-Pie-X)の国際神学校の出身者。

サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会は聖ピオ十世会が組織して占領したわけではないようなのですが、Philippe Laguérieの代から聖ピオ十世会の出身者たちが指導者になっていますね。

聖ピオ十世会は、フランス人のマルセル・ルフェーブル(Marcel Lefebvre)が1970年に設立していました。

ルフェーブル大司教はローマ教皇庁から破門されましたが、2009年に破門を取り消されています。とはいえ、は未だにヴァチカンからは公式に認めてもらっていません。

Héraldique meuble Coeur vendéen.svg右にピオ十世会のロゴを入れました。ヴァンデ県(古いロゴが入っているWikipediaのページ)のによく似ているのですよね。ハートが2つ。それに王冠、その上に十字架。

フランス革命に反発してヴァンデの反乱をおこしたくらいカトリック信仰に厚い地域で、今でも旅行すると宗教心が根強く残っていると感じます。こんな県マークでは政教分離のフランスに相応しくないと非難されて、今のヴァンデ県議会ではマークをデザイン化したもの(こちら)を使っています。

このマークが車に張ってあるのを見たことがあったような...。それは郷土愛から来ているのではないかも知れないので、覚えておこうと思いました。

右に入れたのはWikipediaに入っていたピオ十世会のロゴなのですが、実際、この画像はヴァンデ県のロゴとして作成したらしいものを流用しているようです(画像のファイル名がそうなっているので)。

実際のピオ十世会のロゴはどうなのかと調べてみたら、ほとんど同じですね(こちらの画像)。少し前の日本では、東京オリンピック2020のエンブレムが盗作だったと騒がれましたが、デザインをする人は意外に独創性がないのかもしれない...。


スイスにある聖ピオ十世会の神学校の様子を見せる古い映像がありました。Marcel LefebvreとDucaud-Bourgetも登場してインタビューに答えています。1976年の映像。サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会の占拠の前年に放送されたニュースのようです。


Messe integriste - INA 1976年


サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会が占拠されて追い出された「公式の」司祭は裁判を起こし、教会を返すようにという判決が下されました。でも、教会は未だに占拠されたまま。

フランスの法律では、カテドラルは国の所有、1905年以前に建てられたエグリーズ(教会)は市町村の所有となっています。従って、このサン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会はパリ市が所有しています。でも、歴代のパリ市長は伝統的カトリック信者たちに出て行けとはやっていません。パリ大司教も、ローマ教皇庁に逆らう彼らを認めないものの、強硬手段はとらない。

大きな問題は、サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会には右翼的な政治色があることでした。ホロコーストの否定、フランス領アルジェリアの肯定、王政主義の肯定、極右政党の指導者たちに好かれていることなど...。つまり、ローマ教会にも逆らうし、フランス国家にも逆らっている、ということらしい。

この教会に入りたくないと言った友人は、そこらあたりに嫌悪感を感じていたのだろうと思いました。

ラテン語でミサをするのは良いと思いましたが、「地理上の発見」と呼ばれる時代にしていたカトリック教徒たちの残虐性は持って欲しくないな...。


信仰心も、恋愛感情も、障害があった方が燃え上がるものではないでしょうか?

サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会は、教会の外でも礼拝行進をしているようです。信仰心が強いイタリアやスペインでは珍しくないけれど、フランスではめったに出会いません。ましてやパリの町中で行われているとは驚き...。

この教会が「Fête-Dieu(聖体の祝日)」の祭りでパリの中を歩いている映像です。


Procession de la Fête-Dieu - Eglise saint Nicolas du Chardonnet (Paris)


サン・ニコラ・デュ・シャルドネ教会は、芸術作品の宝庫らしい

ミサが終わって参列者が立ち上がるときまでいたのですが、みなさんはなかなか帰っていかない。座ったままでお祈りを続けている人も多かったです。

見る価値がある作品を見たいと思って歩きだしたのですが、お邪魔をしては悪いという気持ちがして、内陣の方にまでは行けません。ほんの少し絵画を眺めただけで教会をでました。

見たかった作品をインターネットで探してみました。本当に価値があるなら、またパリに行ったときにはミサが行われていない時間を見計らって行こうと思ったので。

そもそも、フランスの教会にあった芸術作品のほとんどは美術館に移されています。ちゃんと教会に残っているイタリアなどとは対照的。フランスは信仰心が薄れて信者が出入りしないので、泥棒に狙われるからだと思います。こんな過激な信仰心を持っている人たちが集まるところだったら、作品が残っていても不思議はありません。


まず、この教会で見たかったコロー(Jean-Baptiste Camille 1796~1875年)の作品。

Bapteme du Christ
Le Baptême du Christ (1845-1847),, Jean-Baptiste Corot

キリストの洗礼。風景が美しいのはコローらしいですが、宗教画なので若いときの作品なのかと思ったら、50歳くらいのときに描いていますね。


ここにある作品で有名なのは、ルイ14世の第一画家だったCharles Le Brun(シャルル・ルブラン 1619~90年)の作品のようでした。

ルブランはヴェルサイユ宮殿やルーヴル宮殿等の内装を担当した画家として知られ、Académie royale de peinture et de sculpture(王立絵画彫刻アカデミー)と Manufacture des Gobelinsゴブラン織工場)の責任者を務めています。どんな絵があったのか、画像を探してみました。

使徒ヨハネの受難の絵でした。


Martyre de saint Jean l'Évangéliste à la porte Latine, Charles Le Brun


日本でいえば国宝級の作品がたくさんあるようです。実物が見たいと思ったのですが、見る機会があるかな...。教会を出るときにミサの時間が書いてあるのを見たら、1日に何回もミサが行われているらしいと分かったのです...。コンサートも行われるらしいので、そのときを狙うか...。

ブログ内リンク:
★ 目次: 宗教建築物に関する記事
★ 目次: フランスで感じるキリスト教文化
★ 目次: 画家、彫刻家、建築家の足跡を追って

外部リンク:
☆ Wikipédia: Église Saint-Nicolas-du-Chardonnet
☆ Nelso: Église Saint-Nicolas-du-Chardonnet
☆ L'art de croire 竹下節子ブログ: l'église Saint-Nicolas-du-Chardonnet
L'église Saint Nicolas du Chardonnet
☆ Libération: Saint-Nicolas-du-Chardonnet avec foi mais sans loi 2012年5月
☆ Le Point: Saint-Nicolas-du-Chardonnet  un bastion en résistance
Saint-Nicolas-du-Chardonnet  des traditionalistes grand cru
Une affaire d'Eglise : les debuts de l'occupation de Saint-Nicolas-du-Chardonnet (27 fevrier-4 juillet 1977)
☆ Wikipédia: Occupation de Saint-Nicolas-du-Chardonnet
☆ Athéisme: Infériorité des femmes et hidjab chrétien pour toutes à Saint-Nicolas-du-Chardonnet
☆ Wikipedia: Liste des œuvres classées à Saint-Nicolas-du-Chardonnet
Recherches sur l'église de Saint-Nicolas-du-Chardonnet (XVIIE ET XVIIIE SIÈCLES - PDF)
EGLISE SAINT-NICOLAS-DU-CHARDONNET (Paris)
☆ Wikipédia: Église Saint-Séverin
Taubira-Banania l'abbé Beauvais relaxé Le Figaro 19/05/2015

☆ Wikipédia: Catholicisme traditionaliste
☆ Wikipedia: 聖ピオ十世会 » Fraternité sacerdotale Saint-Pie-X (FSSPX)
☆ Wikipedia: マルセル・ルフェーブル » Marcel Lefebvre
聖ピオ10世司祭兄弟会とローマ教皇庁

☆ Wikipédia: Catholicisme traditionaliste
☆ Wikipédia: Intégrisme | Fondamentalisme(同じではない)
☆ Wikipedia: キリスト教原理主義 / キリスト教根本主義(英語: Christian fundamentalism)

☆ Wikipedia: トリエント・ミサ » Rite tridentin
☆ Wikipedia: Histoire de la messe tridentine
☆ Wikipedia: Rite romain » 英語: Roman Rite(3種類ある)
☆ Wikipedia: 新しいミサ » 英語: Mass of Paul VI
☆ dictionnaire des expressions françaises: Dire des messes basses
La célébration de la Messe basses dans le rite romain traditionnel
トリエントミサ式次第 Latin-Japanese 1/6 潅水式から入祭文まで
☆ Wikipedia: 公会議 » Concile œcuménique
☆ Wikipedia: トリエント公会議 Concile de Trente 1545~63年
☆ Wikipedia: 第2次ヴァティカン公会議 » IIe concile œcuménique du Vatican

Je ne crois pas, parce-que c'est la vérité.  (日本語ブログ パリ9区のサントゥヂェヌ教会)
☆  Wikipédia: Abbaye Saint-Joseph de Clairval (Flavigny-sur-Ozerain)
☆ 仏文化省: L’autel : fonctions et formes. Typologie des autels avec description

Du blason de la Vendée à son logo
Origine et signification du blason de la Vendée
Il y a quinze ans, le logo vendéen faisait polémique


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