| Login |
2016/10/12
友人仲間でブルゴーニュ南部の1泊旅行をしました。ワインと山羊のチーズを買って、ついでに観光もするというスケジュール。

宿泊することにしたのは中世のお城のB&B民宿でした。よく利用している人が電話で予約を入れてくれたのですが、民宿の経営者から、もしも自分がいなかったら、よく知っているのだから予約した部屋に入っていてください、と言われたのだそう。


中世の城が私好み

この城のB&B民宿を私が利用するのは3回目かな。写真アルバムで確認したら、前回に行ったのは、もう10年くらい前だったようです。

その時に撮っていた、城の全景写真です ↓



中世の要塞として建てられて、18世紀に大きな窓にしたりする改造をして住み心地を良くしたというタイプのお城です。

到着すると、誰もいない...。



入り口のドアは、どこも鍵がかかっていませんでした。この民宿をよく知っている友人が予約した部屋に案内して、どの部屋を選ぶかと添乗員役をしていました。

方向音痴の私などは、ずっと住んでいても迷子になりそうな広い建物。どこのドアから入ったら、その部屋に行ける階段があるかなど、複雑なのです。

泊まる部屋を割り当てて荷物を運び込んでから、城の中をみんなで見学しました。

民宿のキッチンを使わせてくれるということだったので、夕食は民宿ですることにしていました。お昼は素晴らしく美味しいレストランでとったので、私は食前酒とおつまみくらいでたくさんだと思っていたのですが、ここに来る前に観光した町で、友人たちは食べ物を調達していました。

城主はいないのだから、どこで食べて良いのか分からない。宿泊客がプライベートで使えるダイニングキッチンがあったのですが、狭い部屋なので、朝食のためのミニキッチン付きのダイニングキッチンで夕食をとることにしました。翌朝の朝食のためのテーブルがしつらえてありましたが、その横に大きなテーブルがあったので。

何時に集合ということに決めてから、それぞれの部屋に入り、ほんの少し休憩。


中世の帽子を友達にかぶせてしまう

少し前にいただいたコメントで、私は中世風の帽子を持っていたことを思い出したので、それを夕食のときにかぶろうかと思って持っていっていました。そんなものを持ち出す機会はめったにないので、中世のお城で夕食するなら相応しいかと思ったからです。

その帽子を買ったときに書いた日記は、こちら ↓

帽子
カーニバルで買った帽子 2010/03/17

この帽子は、本来は男性用なのです。私は変装するのは気恥ずかしいと思うタチなので、誰かにかぶせてしまおうと思っていました。

それでも、この帽子をかぶってもおかしくない色合いの服を着て、帽子をかぶってダイニングルームに登場♪

褒めてもらったら、ただちに帽子をぬいで、「ブルゴーニュ公になって」と言って一人の男性を選んで帽子を勧めました。

抵抗なく、かぶってくれました。よく似合っている。やっぱり男性用の帽子だったのだな...。

記念写真を撮ろうと言って窓際に立たせると、中世風のポーズまでしてくれました。



腕組みして、真面目な表情をするのが中世風なの? 全身の写真をとったのですが、下はジーンズだったので、上半身だけ切り出しました。

この目付きは、Philippe le Bon(善良公フィリップ)と呼ばれるブルゴーニュ公の真似だったのかな?...


Philippe le Bon et son fils Charles reçoivent l'hommage de l'auteur des Chroniques du Hainault


帽子をかぶってくれた彼がとった部屋は、下の写真で向かいに見える四角い塔の最上階。



だだっぴろい部屋で、寝室には大きな窓が3つあり、彼ら好みの18世紀風。宿泊料金は安いので、豪華なシャトーではありませんが、なかなか雰囲気がある。



それで、夜は夫婦でおふざけをするのではないかと思って、帽子は翌朝に返してくれれば良いからと言いました。気に入ったのか、夕食の間ずっとかぶっていました。私を喜ばせるためにかぶっていたのかもしれないけど。

似合っていると褒めたら、自分はメガネをかけていないから、と言う。「中世風に変装して、メガネをかけて、携帯電話を持っていたら最悪だよ」と笑う。

最近のフランスは中世祭りブームなので、中世の恰好をした人をよく見るのですが、彼が言ったように不釣り合いな人もいるのですよね。写真アルバムで「愉快」のカテゴリーに入れていたのに、こんな写真が入っていました。

アルザスの中世祭り

クリスマスシーズンにアルザス地方に行ったとき、美しい町で中世風の衣装を来た地元の人たちがいて盛大なお祭りで撮った写真です。メガネと携帯電話が雰囲気をだいなしにする、と感じるのは私だけではなかったのだ...。


お城を乗っ取って夕食

まずシャンパンで乾杯して、おつまみを食べる。食器洗い機はなかったので、お皿を洗う手間をはぶくために、肉屋さんが包んでくれた包装紙のままで並べてしまいました。




そのうち、民宿の経営者が挨拶に現れるだろうと思っていたのですが、全く来ない!

いてくれなくて困ることもないので、私たちは大いにリラックスして騒ぎました。これだけ広いスペースの建物なのに、他には誰もいないのですから楽しい♪

夜も9時ころだったか、中庭に車が入って来た気配。この民宿をよく知っている人が部屋を出ていって応対していました。

なかなか戻ってこない。シャンパンを飲んでいたと言ったら「あら、ま~!♪」という反応をされたのだけれど、「ちょうど飲み終えてしまたところだ」と言ったのだそう。その人たちが到着するのがもう少し早かったら、あがってきて乾杯になっていたのだろうな。とても感じが良い人たちで、おしゃべりが弾んでいたらしい。彼らは南フランスから来た常連で、行くべき部屋は知っていたとのこと。


城には私たちだけではなくなったわけですけれど、彼らはかなり離れた部屋に入ったので、気配は全く感じない。私たちはお城を占領している気分を続けました。

メインディッシュは、肉屋さんで買ったブッフ・ブルギニョンを温めました。牛肉の赤ワイン煮というブルゴーニュの郷土料理です。白ワインも飲み終えたので、赤ワインにチェンジ。



ブルゴーニュ公のポーズをとっていた彼も、鍋を持っている姿はしまらないな...。

こういうピクニック風の食事をするときは、張り切って色々持って行くのが普通な私なのですが、今回は横着。持っていったのは、残り物のチーズ、シャンパンとワインと食後酒、日本の百円ショップで買ったよく切れるナイフだけでした。

でも、買った3種類のパンも、お惣菜も美味しかったので、楽しい食事になりました。なにしろ、広い部屋で気兼ねなく食事できたのが嬉しい。夏だったら、中庭のテラスか最上階にあるテラスにあるテーブルで、野外の食事をするのも楽しかっただろうと思うけれど。


盗難にあわないのだろうか?

デザートが終わっておしゃべりしながら、部屋にあるものを眺めたりしました。シンプルだけれで趣味が良いし、掃除もいきとどいているということで全員の意見が一致。

ここの現在の城主は、よくあるパターンで、フランス革命の後に貴族から没収した城を買った一族の子孫です。それから200年くらい同じ家系なので、古いものがゴロゴロある。骨董品に詳しい友人が、色々と説明してくれました。

この家具はシンプルだけれど、田舎風の家具として価値があるのだというのを開けてみたら、手作りジャムがぎっしりとストックされていました。



1つ2ついただいたって、民宿の経営者は気がつかないだろうと思う。家具の方は、車にトレーラーを付けて来なかったから持ち帰りはできないね、なんて冗談を言う私たち。

結局、最後まで城主は現れませんでした。

こんな風に宿泊客に開放していて、何か持っていかれることはないのかな?... それに、私たちが夜明け前に出発してしまったら、無賃で泊まれたことになるではないですか?...


翌朝...

庭に出て散歩していたとき、自転車でやって来た男性が城主さま。城の敷地の外、ほんの少し離れたところにある家に住んでいらっしゃるのでした。

こんなお城を持っていたら、私なら普通の民家には住まないですけれど。でも、狭い家なら暖房もしやすいし、階段を登ったり下りたりしないで済むので、住むには快適なのかもしれない。

以前に来たときには肉牛を飼育している農家だったのですが、最近は、ブドウ栽培をしてワインをつくるのに切り替えたのだそう。肉牛飼育は収入が少ないし、ここはブルゴーニュワインのAOC/AOP(原産地呼称)を取れる産地でしょうから賢い選択だったと思う。でも、ワインを作っているという話しぶりでは、そんなに美味しいのができていないのだろうと感じました。たぶん、自分では醸造せずに、ワイン農協に任せているのではないかな...。

昨夜に夕食をしたのは、下の写真で手前に写っているテーブル。この部屋で朝食をとりました。



前日に到着したときには、宿泊客が自由に出入りして良い部屋を見学したのですが、夕方で薄暗くなっていたのでよく見えませんでした。それで、朝食の後に再び見学。



屋根裏部屋にはミニ博物館があったのを覚えていたのですが、がらんとした大きな部屋に出ました。その小さな部屋の方に先祖代々持っていたらしき農作業の道具などが並べられていました。




レセプションのために城を貸し切る料金は?

このお城では結婚披露宴などで使えるホールも持っています。宿泊料金が安いので、貸しホールも安いのだろうと思って調べてみたら、お城ごと週末に1晩借りると30万くらいのお値段でした。フランスの結婚披露宴といったら明け方まで続くので、2日間独占する感じになるのですが、質素なお城を借りるのにそんなに高いとは思っていなかった。

お金がない若い友人カップルがお城を借り切った披露宴に行ったとき、彼らが払った料金は10万円くらいなのだろうと思っていたのです。今回泊まったところよりも小さくて、もっと質素な城ではありましたが。

ブルゴーニュで、プレゼントしてくれると言われたら躊躇なく喜ぶお城が幾つかあります。「プレゼントしてくれたら」というのは、自分で買えるはずがないからの発想。なにしろ維持費が膨大なので、いくら安く売っていても買おうなんて思いません。

今回宿泊したところから遠くない場所に、理想的と思える城があります(ピエールクロ城)。こちらは歴史的建造物に認定されていて、国宝級のステータスがある城です。

Château de Pierreclos

丘の上にあって、見渡すかぎりブドウ畑。敷地内にはチャペルの建物の一部も残っています。

今回泊まった城は建物としては好きですが、大きな町に近いので、外に入れば騒音は聞こえてくるし、周りの風景は美しくはないのです。つまり、城としての価値には雲泥の差がある。

このピエールクロ城に初めて見学したとき、今は亡き女性のオーナーとおしゃべりしていたら売りたがっていて、日本で買い手がいないかなどと言われたのですけど、私が手を挙げるわけにはいかなかった!

遺産相続をする娘さんが事故で亡くなってしまったので城を手放したいという話しだったと思うのですが、譲り受けた人がいたらしくて、最近は観光に力を入れている様子。B&B民宿もできましたが、今回私たちが泊まった城のB&B料金の4倍近いお値段でした。二人で一部屋に泊まったとして、部屋代は朝食付きで3万円近い。いくら気に入った城でも、そんな宿泊料金は私は払いません。

先代のオーナーだった時代ですが、日本人のグループを受け入れて、この城で夕食をしたことがありました。ケータリングで料理を出してもらって、大広間で食事。レストランで食べるのと全く変わらない料金だったのでアレンジしたのでした。日本ではできないことだから喜ばれるだろうと思ってやったわけですが、日本人の方はだだっ広さに物怖じしてしまったのか、お城を占領したことに感激している様子は余り見えませんでした。変わったことをしたという思い出は残してくれていたら嬉しいけど...。

いまピエールクロ城でレセプションをするために貸切る料金はどのくらいなのかと調べたら、45万円くらいでした。私たちが泊まった素朴な城の料金との差が少なすぎるので奇妙。なんかかんかでプラス料金が加わるのかもしれませんけれど。私たちが泊まった城でその料金を付けているということは、それでも利用者はいるということなのでしょうね。

ブログ内リンク:
★ 目次: 城について書いた記事ピックアップ
★ 目次: ピクニック、飲食店での軽食
億万長者がフランスですること・・・ 2006/02/07 城での結婚披露宴
★ 目次: アンティーク、蚤の市などについて書いた記事


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村


カテゴリー: 建築物 | Comment (11) | Top
この記事のURL | Rédiger
2016/10/06
秋になっても夏のような陽気の日が多かったのですが、もう最低気温は零度になったようです。今年の秋は寒くなかったので、やっと集中暖房のスイッチを入れたところ。暖房費が1カ月分くらい浮いたのではないかな。地球が温暖化したらちょうど良いと私は思ってしまう...。


🍇 私のお水がなくなった...

ブログに何度も書いてしまっていますが、フランスの水が飲めない私。水代わりに呑んでいる軽い白ワイン(つまり安いという意味ですが)はマコネの村の名前が付いたものと決めています。ストックがなくなってしまったので、お気に入りにしているワイン農家の1軒に買い出しに行きました。

日本には輸出していないので、同じ銘柄を入れると、これ ↓


マコネの白ワインが好きなのですが、日本には余り入ってために競争がないせいか、日本で買おうとするとやたらに高い気がしていました。このくらいだったら悪くないと思いました。

でも、私の飲料水用に買うマコン・シャルネはボトル詰めしていないもので、お友達プライスにしてもらってボトル1本分が500円くらいかな...。そのくらいでないと、貧しい私などは水代わりには飲めまん。


🍇 発酵過程のワインを味見

行ったワイン農家では、前日にブドウの収穫を終えたところだと話していました。機械は使わずに人手で収穫するので、広い畑を持っているわけではないのに2週間かかったのだそう。

醸造段階に入ったワインを飲んでみるかと聞かれたので、「もちろん♪」と答えました。美味しいというものではありませんが、一般の人には貴重ですから楽しい。

プイィ・フュイッセのタンクから出してくれました。PFがそのマーク。



かなり色が濃くて濁っていました。

糖分がアルコールに変わる発酵が終わっていない状態のワインを、フランスでは「bourru(ブーリュ)」と呼びます。

もう少したったら何とか味わえるようになるのでしょうが、これはごく初期段階らしてくて、1口だけ記念に飲んで捨てました。ボージョレー・ヌーヴォーの段階でも、たくさん飲むと頭が痛くなったり、お腹が痛く鳴ったりするのだと脅かされているので。ワイン農家の奥さんも、味見はご主人に任せていて、自分は飲まないと言っていました。

この段階だと、今年のワインがどうなるかなんて私には全く分かりません。絞りたてといってもジュースでは全くないし、ワインでもないのですから。

全く甘味は感じませんでした。畑にあった摘み残しのブドウの房を食べさせてもらったのですが、甘くて美味しかったのに。


発酵途中のワインを樽から出して飲ませてもらうことは時々あるのですが、こんなに飲めないことがあったかな?... ブログで書いていたこともあったはずなので探してみました。

ブドウ収穫が終わったばかりのブルゴーニュ南部で、新酒を味わう 2009/09/13
持ち帰りで売っているくらいなので、もう少し発酵が進んだ状態のものを試飲したのだろうと思います。自分で書いて忘れていたのですが、甘いの(Vin doux)とピリピリするのVin piquantと2種類があった。

☆ 2015年のブルゴーニュワインは素晴らしいだろうと確信した 2015/09/23
ボージョレーのワイン農家での試飲。


もしかすると、この日に飲ませてもらったのは、まだ「bourru(ブーリュ)」とは呼ばない段階だったのかもしれない。ブーリュというのは、最終発酵段階の澱(おり)の多いワインのことなのだそうなので。


🍇 マコネのワイン産地をドライブ

冷え込むので注意という天気予報だったので冬のコートを来て出かけましたが、素晴らしい青空だった。買い付け仲間で行った私たちは、ついでに観光も楽しみました。



見えているロマネスク教会は、以前にはワイン農協がこじんまりとした試飲所を作っていたので気に入っていたのですが、教会が修復されたら追い出されてしまいました。おまけに、今回も教会のドアは閉ざされたまま...。

こんなところにワイン農協の出店を出していても買い物客はほとんどこなかっただろうと思いますが、ワインを飲む田舎のカフェとしての機能は果たしていたようでした。

ここでゴーフレット・マコネに出会ったので懐かしい教会です。地元の人がおつまみとして差し入れていたのをご馳走になったのでした。

ゴーフレット・マコネについて書いた記事:
クイズ: キシュノットとは? 2009/02/02

良き伝統は消えていく。おまけに、クリスチャンも減ったので、辺鄙なところにある教会は泥棒が怖いからドアを閉ざしていることが多いのです。

でも、大好きなロマネスク教会の内部も幾つか見学しました。


🍇 マコネのワイン産地では未だ収穫が終わっていなかった

ワイン農家でブドウの収穫が前日に終わったと聞いて驚いていたのですが、まだ続けている畑もあるようでした。ブドウを積んだトラクターに何台も会ったのです。

記録のために車の中から写真を撮っておきました。


2016年10月7日、ブルゴーニュ南部マコネ地域で撮影

摘んだブドウを無造作に荷台に乗せているところからして、安いワインができるブドウ畑でしょうね。

マコネはブルゴーニュ地方の中でもボーヌのあたりより南に位置するので、ブドウの収穫も早く終わるのだろうと思っていたのだけれど、やはり今年は異常なのでしょうね。


【楽天市場】人気の銘醸ワインが勢揃い!ブルゴーニュ特集




ブログ内リンク:
★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)
★ 目次: ドメーヌ訪問記
★ 目次: フランスのワイン産地、アペラシオン、セパージュ
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ La Revue du vin de France: Définition bourru
☆ Encyclopédie du vin:  bourru
☆ Wikipédia: Vin bourru
ブリュ Bourru Vin Nouveau
ヴァンダンジュの今だけ。甘く発泡するブーリュ Bourru est arrivé


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へにほんブログ村にほんブログ村 トラコミュ フランスのお酒 (ワインなど)へ
フランスのお酒 (ワインなど)



2016/10/01
フランスで友人の家に前触れもなく訪れるときは、食事の少し前というのが多いです。少なくともブルゴーニュで私が付き合っている人たちとの関係では、行った家でお茶を出されるのは例外的。ブルジョワ家庭から「お茶に」と招待されたときに行ったら、本当に紅茶が出てきて驚いた経験が1回あるだけです。

人が来たら、まず食前酒を勧めるのが礼儀なのですが、飲むお酒は人によって好みが違うので色々おいておきます。もちろんアルコール飲料は飲まない大人や子どももいるので、ジュースも用意しておく。

そういうときには、酒を飲む人にも、飲まない人のためにも、何か一緒につまむものも必要なので、オツマミはいつもストックしています。

お腹がすいている人のためにはポテトチップが便利。でも、余りにもありふれていて味気ないので、それに近いものはないかと、先日行ったスーパーで探してみました。日常の食料品をスーパー買うことは滅多にないので、頻繁には行く機会がないのです。


ルツェルンのオボロスOboles de Lucerne

ブルゴーニュ特産品コーナーの隣りにあったので目に飛び込んだのが、こちらの商品 ↓

Albert Ménès - Oboles de Lucerne, emmental suisse, biscuits apéritifs - Le paquet de 100g

パッケージの表面だけを見て分かったのは、次の情報でした。

「Oboles de Lucerne(ルツェルンのオボロス)」という名前で、エメンタールチーズを使ったアペリティフ・クッキーと書いてある。

甘いビスケットに見えるのですが、食前酒用のだとしたら塩味のはず。

ルツェルンとは、カペル橋のあるスイスの美しい町の名前。1度しか行ったことがないけれど、クラウディオ・アバドが指揮するルツェルン音楽祭はテレビでよく見ます。

それに、エメンタールといったらスイスのチーズ。とするとスイス産? それなら敬遠しようかと思ったのですが、試しに1箱買いました。

食べてみると、なかなか美味しいのでした。薄焼き煎餅みたいなものですが、もっと薄くて、味も薄い。ウエハースのようですが、もっと歯ごたえがあってパリパリ。


しゃれたオツマミができてしまう

とても気に入ったのですが、2枚か3枚食べていると飽きてくる。先日行った友人の家で、食前酒のオツマミとして、ポテトチップの上にパテを塗るというのがあったのを思い出して、真似してみました。

平らなので何か乗せやすいのでした。それに、ポテトチップを使うのと違って高級感もある♪

2回目の実験をしたときに写真に撮っておきました。



左に何ものせていない状態を入れました。

この時にのせたのは、andouille de Guéméné(ゲメネのアントゥイユ)というソーセージ。丸いのも同じだし、大きさがピッタリと合うのでした!

ソーセージだけでは寂しいので、ほんのり甘い林檎のコンポートをのせたら、ソーセージの塩味が消えて、とてもよく合うのでした。それでは、何か緑色のものをのせた方が良いので庭に出て、フェンネルを切ってきて乗せたときのものが、上の写真です。

上に乗せたのは、庭でとれる出来損ないのリンゴで最近盛んに作っているコンポートの利用です。林檎の皮と種を除いて砂糖をまぶしからグラタン皿に入れ、バターを少しのせ、アルミホイルをかぶせてオーブンで焼くという簡単レシピ。このときは、夏の始まりにたくさん作ったラズベリーを瓶に入れて砂糖で埋めて保存するとたくさんできしまうシロップで甘味を付けたので、リンゴがピンク色になっています。

豚肉料理にリンゴを付け合わせるはフランス料理の定番なので試してみたわけなのですが、今作っている私の林檎のコンポートは、完熟になる前に落ちてしまったリンゴを使っているため、砂糖を入れても余り甘くないのでよく合いました。

レストランでアミューズブーシュとして出せるような一品ではないか、と我ながら喜んでしまいました。友人の家で食べたポテトチップに乗せるというのより洒落ているし、オボロスは上品な味を出しています。

この薄くスライスしたソーセージは私の好物で、ブログでも書いていました。

 
ブルターニュのソーセージ「ゲメネのアンドゥイユ」 2011/09/11


これを作った前日は、やってきた友達にジャンボン・ペルシエを乗せてだして好評だったので、別のものを乗せたらどうなるかを実験したのでした。


今年の復活祭で目についたもの: ジャンボン・ペルシエ 2010/04/03

ジャンボン・ペルシエは薄く切りにくいので、四角く切ったのをのせたので見た目が落ちました。食べるときに上手に摘ままないと、ハムが落ちてしまう。それで、翌日はゲメネで試したわけでした。


オボル、オボロス?

この薄い煎餅みたいなのを見たときは、教会のミサで使うホスチア(聖体)を連想しました。


キリスト教にとってのパンとワイン 2013/09/30


でも、このクッキーの名前は「Oboles de Lucerne(ルツェルンのオボロス)」。

オボロスというのは、ギリシャ神話に登場していました。

死者が冥府の川の渡し主カローンに払う1オボロスの渡し賃を「obole de Charon(カローンのオボロス)」というのだそう。


アッティカ, アテネのオボルス。紀元前449年のもの


下は、9世紀のフランスの硬貨。

Pepin II d Aquitaine obole 845 to 848
Obole de Pépin d'Aquitaine (845-848 apr. J.-C.)

中世フランスでのobole(オボル)は、硬貨2分の1ドゥニエに相当したのだそう。つまり、少額のお金のことらしい。フランス人にはoboleという言葉が面白いらしいく、これを食べるときに「オボロスをください」と言う乞食の真似をしたりしていました。

食品の名前は「Oboles de Lucerne(ルツェルンのオボロス)」。1877年からあるスイスの食べ物だそうです。

このオボロスを、メーカーは「gaufrettes(ゴーフレット)」と呼んでいました。パッケージには「biscuits(ビスケット、クッキー)」と書いてあったのですけど。

薄焼きの食べ物に付ける呼び名が気になって、写真を並べて商品を見比べてみたこともあるのですが、やはり紛らわしいな...:
紛らわしい菓子の名前: ゴーフル、ゴーフレット、ガレット 2014/12/11


Albert Ménèsアルベール・メネス

少し高めのパッケージだなと思ったのですが、何枚も入っているので100グラムのパッケージは食べでがあります。それで値段は気にしないで、また買おうと思いました。

調べてみたら、パリにある高級食料品店Albert Ménès(アルベール・メネス)の商品なのでした。ブランドのことは何も知らない私...。

日本では、食通の方々はご存知のようで、スパイス類はかなり輸入されているようでした:
アルベール・メネスを楽天市場で検索


店を取材した動画もあって、後半部分では私が気に入ったオボロスを試食しています。


老舗エピスリー『アルベール・メネス』で昔ながらのフランスの味に出逢う

日本で食べ物を紹介すると、レポーターが食べるから嫌いだなどとブログに書いたことがあるのですが、やはり、食べるところを見せた方が、私が「パリパリです」などと書いているより分かりやすいですね...。

帰国するときのフランス土産に悩む私なので、このスーパーでも買えてしまうブランド名は覚えておこうっと。ブルゴーニュだからとお土産にワインを持つと荷物ががさばってしまうし、苦労して持って行くと自分で飲みたくなってしまうのです...。


サーモン・ムースのミルフィーユ

私が作ったオツマミより、もっと本格的なレシピを見つけました。あちこちのサイトで同じレシピを紹介しているし、オボロスのメーカーも勧めているので評判が良いのかもしれない。



5分でできてしまうと書いてありますが、確かに簡単そうだし、美味しそう。でも、ミキサーを使うので、大量に作るとき向きでしょうね。パテなどを使って重ねてしまうのなら、もっと簡単にできますね。

いつか作ってみたいので、レシピをメモしておきます。


材料:
  • フレッシュの山羊チーズ 150 g
  • スモークサーモン 4切れ
  • シブレット(チャイブ) 少々
  • oboles de Lucerneのようなガレット 1箱
  • 塩、コショウ

作り方:
  1. スモークサーモンの3枚と山羊チーズをミキサーに入れて攪拌する。
  2. チャイブのみじん切りと塩コショウでムースを仕上げる。
  3. ガレットにムースを塗って挟み、最後に残したサーモンを飾る。


出されたら食欲をそそられると思ったのですけれど、これをどうやって食べるのだろう? 一口で食べるのは大きすぎるし、ナイフで切ったらバラバラになると思うのですけど。

私が初めに買ったのはチーズ入りでしたが、ケシの種子入り、クミンの種子入りのオボロスもありました。

クミンは好きなので、これも買ったのですが、味が強いので何かを乗せないといけないと思いました。色々と冷蔵庫に入っているものを乗せて試していますが、何を乗せても美味しいと思います。フランスパンを薄切りにしてカナペにすることはできるのですが、この薄いパリパリ感があるものに乗せると、なんだか本格的なオツマミに見えてしまうのが嬉しい。



ブログ内リンク:
★ 目次: ハム・ソーセージ類、豚について
★ 目次: レシピ、調理法、テーブルウエアについて書いた記事
★ 目次: ゴーフル、ゴーフレット、ガレットなど紛らわしい菓子の名前
★ 目次: ホームパーティー いろいろ
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ
ブザンソン大司教の館だった城を見学 2015/04/14 ホスチア(聖体)を焼く道具
★ 目次: プレゼントや土産物に関して書いた記事

外部リンク:
☆ メーカーのサイト: Oboles de Lucerne au Fromage d'Emmental Suisse
Recette Mille-feuille de mousse de saumon


にほんブログ村 グルメブログ フランス料理(グルメ)へ
にほんブログ村