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2017/08/05
普通のフランス人は、老齢年金をもらって働かずに生活できるようになるのを心待ちにしています。でも、1人だけ、会社から辞めてくれと言われるまで退職はしないだろう、と思える友人がいます。

彼は営業マンなのですが、会社の待遇がとても良いのです。出張があって残業があるので、振替休日をもらうこともあり、年休は8週間くらいになっています。それ以外にも、家で仕事をしても良いらしく、ねんじゅう家にいる感じ。でも、今週は数千キロを車で移動したので疲れているけれど、来週はお休みだから一緒に食事しようと誘われたところです。

彼の会社では、競合会社に比べると高い値段で商品を売っているのだそうですが、サービスが良いので売り上げは好調なのだそう。お客さんから欠陥品だったというクレームの連絡があると、すぐに新品と取り換えるのだ、と自慢していました。日本ではごく普通のサービスですが、フランスでは例外的な対応ですから信頼を確保できるだろうと思います。

彼が得意にしているのは、クライアントを喜ばせることらしい。高級レストランに招待したり、特別に喜ばせる企画をしているのです。彼が働いている会社の顧客は公共機関なので、つまりは賄賂じゃないかと思ってしまうけれど、友達がしていることだから何も言いません!


食事に招待するのがフランス式の接待

Internationaux de France de tennisテニスの試合ローラン・ギャロス(全仏オープン)には、毎年お得意さんたちを招待しているのだそう。少人数ずつ招待するらしくて、シーズンに彼は何回も行っています。

ボックス席を確保して、座席が余ったときは彼の個人的な友人を招待してしまうのも会社は容認しているらしい。

少し前、テニスには全く興味がないけれど、そういう余った席をもらって行ってきた友人が、それがどんなだったかを話していました。

試合の休憩時間には食事が出てきたのが気に入った、と話していました。試合が終わってからもお酒を楽しんだらしく、シャンパンやコニャックなども飲み放題だったとのこと。桟敷席の1人当たりの料金は1,500ユーロ(約20万円)だそうなので、それは豪勢な食事だったのでしょうね。


フランス人を喜ばせるのは食事に招待すること。商談の大半はレストランで契約されている、と書いてある記事を読んだことがあります。

公認会計士をしている友人も、会うと「最近は忙しかった...」とか言うのですが、何が大変だったかというとレストランに頻繁に行って疲れたのでした。何を食べたかを話す。

彼らは、かなりそういう時の食事を楽しんでいるようです。

私も仕事で、自腹では間違っても入れないような料亭で食事をしたことがありますが、料理は全く堪能できませんでした。気が合った友人たちと、質素な食事をする方が美味しいと感じると思ってしまう。

でも、フランスでは食事の時間が長いし、食事の席では仕事の話しはしないマナーがあったりするので楽しめるのかな...。


オリエントエクスプレス

お得意さんを接待するのが主な仕事に見える営業マンの友人の家で食事をしたら、少し前にオリエントエクスプレスを貸し切った旅行をしたと話しをしていました。

食事が素晴らしく美味しかったのだそう。この人たち、何をしても、食べたもののことしか話さないの?!



10両くらいある列車全体をチャーターしたのだそう。お得意さんを招待したのだろうと思ったら、勤めている会社の社長をはじめとするスタッフ39人で利用したのだとのこと。よほど景気が良い会社なのでしょうね。

パリからドーヴィルまでの乗車だったと言っていました。

ドーヴィル(Deauville)というのは高級リゾート地です。ノルマンディー地方を旅行したときに立ち寄っているはずですが、想い出は残っていません。私にとっては、パリに住む裕福な知人が別荘を持っている町というところ。

オリエントエクスプレスと言えば、パリからイスタンブールがある東に移動する電車だと思っていたので、そんな路線があるのかと不思議に思いました。偽物に乗ったのではないか、と疑ったわけではないけれど...。

調べてみたら、ロンドン方向、つまりパリから北にも路線は伸びているのですね。知らなかった...。




乗り物の中でする食事って、楽しめるのかな?...

長距離を移動する旅行をするとき、飛行機では風景がよく見えないので、車や電車で移動するのが好きです。日本で会社勤めしていた頃は、よく海外旅行のツアーを利用したのですが、好きなのはバスで国を縦断するプログラムでした。

電車での移動で貴重な経験だったなと思ったのは、ペルーでチチカカ湖まで行ったときのこと。10時間くらいかかる行程だったと思います。私は低血圧なので、世界で最も標高が高いところを走る電車には耐えられないのではないかと思ったのに、なぜか元気。みんなは唇が青くなって電車の座席でへたばっていたのに、私は平気だったのでした。

途中で何度も、理由が分からないけれど電車が止まるので、外に出たりもできました。気圧が低いと頭の中は空っぽで、見える景色もこの世のものとは思えない感覚で眺めるので不思議な気分でした。列車の中には、私と同じくらい元気な人が数人いました。カリブ海の何処かの島でボランティア活動をしたというドイツの若者たち。清々しい彼らとのおしゃべりも楽しめて、楽しい思い出です。

景色ではなくて、料理を堪能するなら、私は動かない場所でしたいですけどね。

ギリシャ旅行でしたクルージングでの食事は最悪。船酔いで、食べるどころではなかった記憶が残っています。何日も海原を眺めているのは単調だし、ギリシャ料理は美味しいわけではないので、エーゲ海のクルーズは二度としたくないと思いました。

エジプト3週間の旅行でした1週間のナイル川のクルーズは気に入りました。デッキから景色を眺める楽しみがあったし、海のように揺れるわけではないので、食事も楽しめたからです。

電車だと、川下りよりは揺れそう。それで料理を堪能できるでしょうか? 外気に触れられないで、水槽の中にいるような空間では、いくら優れた料理を出されても、感激するほどの食事はできないように思うのだけれど...。

鉄道マニアという人たちがいますよね。私は電車そのものには全く興味がないので、豪華な電車に乗るというには魅力を感じません。でも、オリエントエクスプレスには少し興味を持っていたのです。

日本の友だちがヴェネツィアまでの旅行をして、その時に電車の中で出された食事が素晴らしく美味しかったと話していたので。


オリエントエクスプレスのランチ

お天気が良い日、友人の家の庭で昼食をしたとき、貸し切ったオリエント急行で出されたランチのメニューを見せてもらいました。見せてと私が頼んだわけではないのですが、ご自慢で見せたかったらしい。



メイン料理のchou de homardが美味しかった、と話していました。一緒にいた友人が「キャベツ?」などと言うので、「いや、オマールのボリュームもあったのだ」と食べた友人は答えていました。

メニューを写真に撮ったので、じっくり眺めてみます。



率直なところ、このメニューで高めの値段を付けているレストランだったら、私は入る気はしませんけど...。

アトラクティブな高級食材を使っていますけれど、他の安い材料で固めている感じ。

前菜は、半熟卵で、こんな感じだったのかな。



高級キノコのトリュフを少し散らして、野菜を色々付け合わせている料理? ハーブと花弁の「雨」なんて言い方をしているのが面白いけど、単なる飾りでしょう?


メインは、キャベツに高級海老のオマールを詰めて、野菜を付け合わせたもの?

この料理は、社長さんがリクエストしたのだそうです。このオリエントエクスプレスとローラン・ギャロスは同じシェフのレシピなのだそうで、ローラン・ギャロスで出されたこの料理が素晴らしく美味しかったから注文したとのこと。

前菜にもメインにも、ニンジンが入っている。どうして?...

デザートは、大衆的なレストランでないと出てこないイル・フロッタントというのは酷くない?

こんな風なデザートだったはず。



前菜が卵だったのに、デザートもフワフワ卵? カスタード・クリームではなくて、日本でも流行っているスムージーを桃で作ってソースにしたらしいので、そこでオリジナリティを出していたのかもしれないけれど。

その後にお菓子がありますが、こんなに軽そうな料理なのに、チーズはなかったの? 列車で旅行するときに胃にもたれる料理は良くないという配慮なのかな。

お土産にはオリエントエクスプレスの分厚い写真集があったと見せてくれたので、それも撮影しておきました。電車には興味がないのですが、歴史が詰まった列車なのでしょうね。



この食事に満足した友人は食通というわけではなく、デラックスな雰囲気が好きな人なので、彼が「美味しかった」と言っても私は評価はしません。

トリュフとオマールのメニューだったら凡人は喜ぶだろう、という根性が見える献立は私には不愉快。余り工夫がないコース・メニューに見える。

でも、豪華列車だからということ、サービスの良さなどの雰囲気でカバーされて、他では味わえないほど美味しいと感激するような演出があるのでしょうね。

オリエント急行とはどんな列車なのか、動画を眺めてみました。


Venice Simplon Orient Express: Video guide

ほんとうに、豪華...。
でも、やはり、少し揺れながら食事するみたいですよね...。

追記(2017年8月):
後日、オリエントエクスプレスでの食事が美味しかったと話していた友人に会ったので、確認したかったことを聞いて、記事の内容を少し変えました。
その時の写真が携帯電話に入っていたので、料理の写真も見せてもらいました。オマール海老の料理は、丸ごとのキャベツの中に入っているような形に仕上がっていて、なるほど見事でした。


ブログ内リンク:
★ 目次: 食材と料理に関して書いた日記のピックアップ

外部リンク:
☆ Wikipedia: Orient-Express » オリエント急行
豪華列車 ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス


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