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2007/12/14

シリーズ記事目次 【フランスで「スープ」と呼ばれる料理、土鍋】 目次へ
その3


私がフランス人たちを家に招待して食事を出すときには、見た目を工夫しています。お料理が上手なわけではないので、そんなところで努力しているわけです。

日本の食器も、かなりフランスに運びこんでいます。
そして、冬を演出できるのは土鍋。

土鍋は、いかにも日本的に見えますが、フランス料理でも煮込み料理を作るときには重宝します。

例えば、ブルゴーニュの郷土料理「コッコヴァン」。


◆コッコヴァン

下ごしらえを終わって、煮込む段階になったコッコヴァンです。



これは友人が下ごしらえしたものですので、念のため。
こういう郷土料理には私は手を出しません。

彼らの聖域を荒らすようで申し訳ないから!
というより、友人それぞれが「このレシピが一番!」というのを持っているので、私が作ったって、どうせ褒めてもらえないだろうと思うからです。

コッコヴァン(coq au vin)とは雄鶏の赤ワイン煮です。ただし、白ワインで作るレシピもあります。

肉屋さんで鶏肉をブツ切りにしてもらいます。



このお肉は3キロ強ありましたが、5キロくらいのもあるそうです。小さいのは避けるべきですが、余り大きすぎるのも気持ち悪い。3キロくらいのが適当ではないでしょうか?

雄鶏を一晩ブルゴーニュの赤ワインにつけておいて、それからコトコト煮ます。

大きな雄鶏を使うのが正式。雄鶏は肉が固いので、長く煮込んでも身が締まっていておいしいのです。

料理の名前にあるcoq(コック)とは雄鶏の意味ですから、普通に売られている鶏肉である「poulet(若鶏)」を使った料理は、ブルゴーニュの人は認めません!

でも、コックは、どこでも売っているという食材ではありません。 たいてい大きく育てるので、身が硬いです。それで、コッコヴァンのようにコトコトとワインで煮る料理にするのに向いているわけです。

ついでに、コックとして売られていた鶏の写真も入れておきます。



先日の日記(水車小屋では眠れない?)でお話しした朝市に行ったときに撮影した写真です。

1羽12ユーロ(約2,000円)で売っていました。
さすが鶏の産地なので安いです。自分で毛をむしれるなら、肉屋さんで買うより安いと思いました。この雄鶏たちは、さらに大きく育てるために売られていたのですが。

コックって、きれいなトリでしょう?
これを食べるなんて! トサカの部分が珍味だなんて言う人がいたりして!

... と言いながら写真を入れてしまうなんて残酷でした...。


◆フランス人も土鍋を欲しがる

テーブルの上にのせた土鍋はゴトゴト煮続けているので、コッコヴァンはいかにも美味しそうに見えます。

しばらくして、蓋を開けてお代わりをするときにも、始めと同じくらい暖かい。このとき、たいていのフランス人は驚きます!

「日本から土鍋を持ってきて」、とも頼まれたこともあるのですが、こんなにがさばって重い物を運んでくるのは大変です。それに、一人に持ってきてあげたら、同じ友達グループの他の人から言われたときに持って来ないわけにはいかなくなるのも問題になります...。

それで、「パリの中国人ショップで売っているわよ」などと、冷たい返事をしてしまいました。確かにフランスでも売っているのです。でも、売っているのは柄もない土色トーンで、いたって味気ない土鍋です。

「でも、持ってきてあげなければならないかな?...」などと悩んでいたら、「そんな大きなものを頼むなんて、厚かましすぎる」という友達がいたので、気にしないことにしました。


◆フランスにも土鍋のようなものがあった

できあがったコッコヴァンの写真をとっていませんでした。

下の日記で、レストランで食べたものの写真を入れていましたので、ご興味があったらご覧ください。煮込んでいくと、こってりとしたトロミが出るのがコッコヴァンの出来上がりの姿です。

ブルゴーニュの郷土料理

チーズ・フォンデューの鍋に似たものを使っていました。
今この写真を見て、これって土鍋のようなものではないか、と気がついたのでした。

こういう土でできたものは、スペインが本場ではないでしょうか? スペインを旅行したときに、こういう土でできたオーブン皿を買ったことがありました。

いづれにしても、土鍋に比べたら味気ないですね...。
それに、こういう土鍋には蓋は存在しないと思います。


土鍋は荷物になるのですが、この冬は、自分ように、また一つ持っていくことにしました。小さいのがあるのも便利だと感じ始めたのです。

続き:
フランス人に喜ばれるお土産: 土鍋

ブログ内リンク:
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★ 目次: フランスで食べる鳥肉と卵(鶏、鴨、ウズラ、鳩、卵など)


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コメント
この記事へのコメント
料理を素敵に楽しんで♪
 互いの文化は尊厳し…受け入れる気持ちの良いところを頂けて…楽しく読ませて頂いております♪…色が綺麗
2007/12/16 | URL | ひでわくさん  [ 編集 ]
土鍋
とっても美味しそうですが、きっとこういった物は現地の人に作ってもらうのが一番いいのでしょうね。



ところで、みつけました。ヨーロッパでも土鍋はあるみたいですよ。



http://stylestore.allabout.co.jp/mojo?vgform=ProductGroupAA&tid=116e1741c6e&SKU=atelier20071201&template=default/atelier/2007/12/atelier20071201.html
2007/12/16 | URL | ひさこ  [ 編集 ]
【Re】ひでわくさんさんへ / 料理を素敵に楽しんで♪
> 互いの文化は尊厳し…受け入れる気持ちの良いところを頂けて…



⇒ お寿司が大好きなフランスの友達が、最近は自分で作るようになりました。パーティーで作って出したとき、「どう思うか聞きたいので、遠慮なく言って」と、本当に率直に聞いてきたのですが、答えようがなかったです。あれをお寿司と呼んで欲しくない・・・。



>楽しく読ませて頂いております♪ …色が綺麗



⇒ひでわくさんのブログに入っている写真も奇麗なので、いつも感心していますよ。

2007/12/16 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
【Re】ひさこさんへ / 土鍋
>みつけました。ヨーロッパでも土鍋はあるみたいですよ。



⇒ 貴重な情報、どうもありがとうございます!!!



フランスのメーカーが土鍋のようなものを作って日本で売っているというのは日本情報で見ていました。私の記憶は、日本向け商品で、メーカーはル・クルーゼとなっていました。教えてくださったのはブルゴーニュのメーカーなので大喜びしました♪



最近のフランスは空前の日本食ブームで、食器は四角いのが流行しているので、教えてくださった土鍋のメーカーも日本の影響なのかを確かめたくなりました。



フランスのサイトを訪問してみたら、最近の素晴らしい発明品、という感じで紹介されていました。



このオーブンでも直火でもOKというフラム鍋は「世界唯一!」という触れ込みでした。そこまで言ってしまうということは、日本の土鍋を見て真似したというのではなさそうですね。



でも、土鍋を無視したにしても、フランスでは知らない人はいない北アフリカのタジン鍋のことを思えば、「世界唯一!」と打ち出してしまうのは行き過ぎではないか・・・と思ってしまいました。



このフラム鍋は、フランスの売値を見ても1万円を超えていました。そのくらい出したら芸術作品のような土鍋が買える日本でそれが売れてしまうのですから、フランスはイメージが高くて恵まれた国なのだな、と改めて思いました。



ともかく、ブルゴーニュのメーカーが頑張っていると知ったのは嬉しいです♪♪♪ がんばれ~!

2007/12/16 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
シュトラスブールで
中華店に入ったとき、上薬をかけて模様が描いてある土鍋を大小売っていました。ブルゴニッシモさんが紹介されている中では、日本で1500円くらいのランクに当たりそうな感じでした。



ドイツでは見たことがなかったので、買ってきたんですが、昨今の中国製品の報道を見て、怖いなぁと思っています。それから、電気コンロにかけると、上薬の部分に少しずつ亀裂が入るんです。それで、しばらく使っていません。

ドイツでは、Roemertopfレーマートップフというのが、素焼きの土鍋に近い感じであります。ただ、入れ物の形はパンを入れておくような感じですが。最近では、用途別にいろいろあって面白いです。一番びっくりしたのは、焼きばなな用のもの。焼きリンゴ器を探していて、見つけました。

話がずれてしまいましたが、ドイツでは、素焼きでも結構受け入れられるんですけれど、フランスでは、素焼きはあまり評価されづらいとのこと、お国柄なのかなぁと思います。面白いですね。
2007/12/16 | URL | schatzky☆  [ 編集 ]
【Re】schatzky☆さんへ / シュトラスブールで
>中華店に入ったとき、上薬をかけて模様が描いてある土鍋を大小売っていました。

>ドイツでは見たことがなかったので、買ってきたんですが、昨今の中国製品の報道を見て、怖いなぁと思っています。



⇒ 私も中国製には気をつけなければいけないな、と思い始めました。模様があるのが見つけられたのは嬉しいことですが、かえって心配になりますね。



>ドイツでは、Roemertopfレーマートップフというのが、素焼きの土鍋に近い感じであります。ただ、入れ物の形はパンを入れておくような感じですが。



⇒ アルザスで見たような気がします。



>最近では、用途別にいろいろあって面白いです。一番びっくりしたのは、焼きばなな用のもの。焼きリンゴ器を探していて、見つけました。



⇒ リンゴのはかわいいなと思いましたが、バナナ用とは!



>話がずれてしまいましたが、ドイツでは、素焼きでも結構受け入れられるんですけれど、フランスでは、素焼きはあまり評価されづらいとのこと、お国柄なのかなぁと思います。面白いですね。



⇒ 私の書き方が悪かったようですが、素焼きの陶器はフランスでもファンがいます。フランス製があって、その田舎風の素朴さが評価されているので、日本製の高級品の価値を理解するのは難しいらしいです。



日本からのお土産をもらったフランス人の反応を見て、素朴に見えるものの奥ゆかしさのようなものは、普通の人には分からないのだな、感じたことが何度かありました。

2007/12/17 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
Re:【Re】schatzky☆さんへ / シュトラスブールで(12/14)
ブルゴニッシモさん

わざわざ丁寧にお返事をありがとうございます。私の書き方がまずかったようです。受け入れられるという前に、「高くても」という言葉が抜けてました。



階層にもよりますが、素の美というのは、職人の世界に通じている人なら、こんなに単純に見えるのに、びっくりだよね、でも隠れてる手間を考えたら分かるよね。という調子で、分かってくれるようです。

通じたかしら・・・。ちょっと、表現するのが難しいです。
2007/12/17 | URL | schatzky☆  [ 編集 ]
【Re】schatzky☆さんへ / 価値観
私こそ、お返事ありがとうございます。分かる人に贈られるのが一番ですね。

2007/12/17 | URL | ブルゴニッシモ  [ 編集 ]
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