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2011/08/25

アレジア周辺の観光】 その3
アリーズ・サント・レーヌ村 (2)


ローマ帝国の侵略に対抗したガリアの英雄として知られるVercingétorix。フランス語ではヴェルサンジェトリックスと発音するのに日本語ではウェルキンゲトリクスと表記されているのが気になって調べてみたら(前回の日記)、この人を扱ったフランス映画があったことを知りました。

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映画の題名は「Vercingétorix : La légende du druide roi(ヴェルサンジェトリックス、ドルイド王の伝説)」ですが、邦題は「グレート・ウォーリアーズ」というアメリカ映画のような題名になっていました。

フランスがガリアと呼ばれた時代の英雄の名をあげても、日本人にはピンとこないからでしょうね。

日本の学校でならう歴史は世界史に傾きすぎていたと不満を持っているのですが(「地理上の発見」などという言葉は使って欲しくない!)、さすが古代フランスのことなんかは無視されていたのではないでしょうか? (授業で出来てたのに、私が覚えげいないだけかな?...

ともかく、フランス人なら小学校くらいで学ぶはずのヴェルサンジェトリックについて何も知らないので、映画がテレビで放映されたときには見てみたいと思いました。

映画の予告編:

Bande-annonce du film Vercingétorix par -Foxys-

この映画を見たという友達に聞いてみたら、「悪くない映画だった」との返事。最後にヴェルサンジェトリッスがローマ軍につかまって殺される場面は非常に残酷だったけれど、この時代はそんなものだろう、とのこと。


Vercingétorixの像

アレシアの戦いはフランス側にとっては敗北の地なわけです。でも、フランス人たちにとっては、ローマ軍を相手にして勇敢に戦ったということで誇りに思い、さらにローマの傘下に入ることによってフランスが文明化できたという境界線を引く意味で大きな意義を持っていた戦いのようです。

アレシアの戦いがあったとされる丘の頂には、ウェルキンゲトリクスの立派な銅像が立っています。



このとき、フランス人の子どもグループが来ていました。一緒に行った友達が、肌の黒い男の子が銅像の足元にいったときの写真をとっていました。

何がシャッターチャンスなの? と聞いたら、 説明してくれました。
子どものころ、学校では「我々の祖先はガリア人」というフレーズを繰り返されたのだそう。 でも、フランス人の子どものすべてがガリア人の子孫なわけではないので、変な教育だった、と言うのです。

確かにね。アフリカ系の子どもたちに「祖先はガリア人」と教えるのは身勝手な学校教育ではないですか?!  日本人も「単一民族」と言ったらいけない。でも、やはり大多数が占めるからって、大和民族と言ってしまうのと同じかな?...


銅像は誰かに似ている?

ガリア時代の男性(仏語でゴロワ)のイメージは彼のような髭にあります。 フランス人には「ゴロワの髭」と言えば通じるでしょうが、日本語だと何と言えば良いのかな?...

ひところ建設中のマクドナルドを襲撃したりして人気者だったジョゼ・ボヴェ氏も、この形の髭をつけています。



この銅像をたてさせたのはナポレオン3世でした。1865年のこと。建立の費用は彼のポケットマネーから支払ったのだそう。そのためもあってか、彫刻家は、ご機嫌をとってウェルキンゲトリクスをナポレオン3世に似せてつくったと言われています。

比べてみますね。

ウェルキンゲトリクスナポレオン3世

どことなく弱さが見える顔の表情、広い額が、似ているといえば似ている。似ていないといえば、似ていない?...

ナポレオン3世は普仏戦争の敗北で失脚を余儀なくされた皇帝です。こんなに大きなウェルキンゲトリクスの銅像をたてることによってガリア人の誇りをフランス人に植え付けて国家を統一したかったのでしょうけれど、ローマ軍に敗れた英雄なんかを讃えるのは縁起が悪かったのでは?…


フランス人たちが大好きな漫画「アステリックス」

私がローマ軍に侵略されていた時代のことを知っているのは、『アステリックス』という人気漫画シリーズを読んだ知識くらいです。

シーザーがしつこく攻めてきていた時代のフランスが舞台になっていて、ローマ軍に対抗しているのはブルゴーニュではなくて、北の方にあるブルターニュの外れにある小さな村という設定になっています。

アステリックス(Astérix)というのは、小柄で賢い主人公の名前。その相棒の、大食いで、デブで、間抜けたキャラクターの名前はオベリックス(Obélix)。

日本でフランス語を勉強していたときには、「何が面白いの?!」と憤慨したくなるくらい理解に苦しむ漫画でした。でも、フランス人の子どもに解説しながら読んでもらって、フランス人の特質(抜け目ない+大食い+冗談好き)が現実社会で見えてきたら、フランス人たちが大好きな漫画だというのが理解できるようになりました。

この漫画に登場するガリア人たちの名前は、ことごとく「イックス(ix)」で終わっています。普通の言葉をもじって「イックス」を最後につけているので、名前自体からして面白いのです。

例えば、オベリックスの愛犬の名前はIdéfixは、耳で聞けばidée fixeに聞こえるのですが、これは考えがフィックスしている、つまり頑固者みたいな意味になる。

この時代の名前は「イックス」で終わるのが流行っていたのだろうと思っていたのですが、「rix」はラテン語の「rex(王)」と同じ意味を持っていて、ガリアの貴族によくある名前なのだそうです。なるほど…。Vercingétorixも「rix」で終わる名前でした。


― アリーズ・サント・レーヌ村についての続きへ ―



情報サイト:
漫画「アステリックス」のオフィシャルサイト


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