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2011/10/13

シリーズ記事 【イタリア経由 クロアチアへの旅】 目次へ
その3
フランス: モン・スニ峠 (3-1) ニガヨモギ


旅行第1日目で泊まった標高2,000mのモン・スニ峠では、お天気が悪かったので全く景色を楽しめませんでした。

高山植物園があったので見学(入場無料)することにしました。

ここで嬉しい発見♪ 少し前から気になっていた植物に出会ったのです。


ニガヨモギ(日)、ワームウッド(英)、アプサント(仏)と呼ばれる植物

 
フランスとイタリア国境のところなので、学名の他に両方の言語で書いてあります。

フランス語では「Absinthe(アプサント)」と呼びます。日本では「ニガヨモギ」のほか、英語の「ワームウッド(wormwood)」とも呼ばれるようです。

ヨモギと言われると、非常に納得します。葉がヨモギに似ているのです。



園芸のイベントで種を買って庭に撒いたのですが、とても元気に育ちました。かなり強い香りがあるので、何かに使えないかなとは思ったのですが、余りにも場所をとるようになったので、育てるのはやめてしまいました。



「ワームウッド、ニガヨモギ、アプサント、アプサン」をキーワードにして楽天市場で検索した結果

この際、調べてみたら、草には防虫剤、殺菌の効果があるのだそう。ハーブティーにもなってしまうし、化粧品にもなるらしい。 庭に生えたとき残しておけば良かった...。

ニガヨモギのハーブティーの説明では、他のハーブと混ぜてお茶にしないと苦すぎるとありました。ヨモギの葉に似ているけれど、苦いからニガヨモギという名前が付いたのですね。


高山植物園でニガヨモギを見て喜んだ理由

この植物園に行く前、イタリアの美しい風景などを詳しく紹介しているブログ「イタリア・絵に描ける珠玉の町・村 ・ そしてもろもろ!」で、村の昔の生活を再現するイベントを報告した記事を読んでいました。

フランスのルーツを知るためにもとても興味深いブログなのですが、この記事では昔の洗濯では香草を香りづけに使っていた植物が紹介されていたので、それが何の草だったのかとても気になっていました。

こちらのブログです:
山の人々のかっての生活は、・ 夏祭り その1

私が気にした植物の写真は、このページの4番目に入っています(直接リンクさせていただいてしまうと、こちらの写真)。

昔の共同洗濯場での洗濯を実演していた人たちからら、「洗濯物につく嫌な匂い消しに、この植物を入れた」とお聞きになったようです。

つまらないことにも興味を持ってしまって調べまくる私なのではありますが、この植物に特別な興味を持ったのは昔の共同洗濯場に興味を持っているからでもあります。ところが、フランス人からは香草を洗濯に使ったという話しを聞いたことがなかったのです。

どんな植物なのだろう?... 妙に気になっていました。

そんなとき、モン・スニ峠にあった高山植物園にあったニガヨモギを見たのです。何なのかつきとめたいからという意思が働いていたせいかもしれませんが、洗濯に使っていた植物はこれだ! とひらめいたのでした。

とても似ていると思われませんか?

洗濯するときに使っていた植物とは二がヨモギでないか、と私が思った理由:

(1) 黄色い小さな花
イタリアの山の中で使っていたというブログ(山の人々のかっての生活は、・ 夏祭り その1)に入っていた写真は、ニガヨモギのように小さな黄色い花でした。

(2) イタリアのイベントは山の中にある村だった
ニガヨモギは高山植物園に入っていたとのですから、高山ではよく生える草。植物園の周辺にはかなり自生していました。
たくさん生えている地域なら、惜しげなく洗濯にも使えたはず。この草を使って作る蒸留酒のアブサンも、スイスやフランスでも山岳地帯の特産品となっています。
例えば、ブルゴーニュ地方ではニガヨモギが自生しているのを見たことがありません。


(3) 二がヨモギには強い香りがある
ほのかな香りでは洗濯のときに入れる柔軟剤のような香りの効果はないはず。ニガヨモギには非常に強い香りがあるのです。バラのような甘い香りではなく、薬草の香りです。でも、乾いた洗濯物からこういう香りがしてきたら、清潔感があって気持ち良いはず。

高山植物園でニガヨモギを見たときにはそこまで思ったのですが、この日記を書きながら調べたら、さらに確信が深まりました。

(4) ニガヨモギには防虫や殺菌の効果がある!

良い香りがつくだけではなくて、防虫や殺菌もできる。ニガヨモギを洗濯のときに入れるのは、昔の人たちの賢い知恵だったと断定できるのではないでしょうか?

ブログを書いていらっしゃるshinkaiさん、見てくださるでしょうか? 私の写真を見て、ニガヨモギだったかどうかを判断してくださったら嬉しいです。 
 
【追記】
shinkaiさんがコメントをくださり、イタリアの山の中にある村で昔の洗濯に使っていた香草はニガヨモギで間違いないだろうと教えてくださいました♪ 


麻薬を作れる草

ニガヨモギを庭で育ててしまったりしたことがあるのは、この植物にはいわくがあるからでした。

アブサンというアルコール飲料を作るために使われる香草なのです。

19世紀には芸術家たちが愛飲し、飲んだときにおこる幻覚症状を楽しんだ危険な飲み物。私は学生時代にボードレールの詩を読んだとき、アブサンという不思議な飲み物を知ったように思います。

もしかして洗濯物の香りづけに使っていたとしたら、その香りの魔力も楽しめたのかも知れません。

とことでフランス語では、ニガヨモギもアルコール飲料のアブサンも「(Absinthe(アプセント)」と呼ばれます。

フランシュ・コンテ地方でアブサンを作っているメーカーでは、干した状態のニガヨモギを展示していました↓



そして下の写真は、アブサンを作っている工場の倉庫前で、乾燥した二がヨモギからお酒に使う花の部分を取り出している作業風景です。



「アブサン(フランス語ではアプサント)」と呼ばれるアルコール飲料について書きます。ニガヨモギからお酒をつくるために取り出した部分のアップ写真はそちらこに入れます。

― 続く ―



昔のイタリアでの洗濯で使っていた香草のお話しがあったブログ「山の人々のかっての生活は、・ 夏祭り その1」では、もう一つ気になることがありました。イタリアの共同洗濯場がどうもフランスのとは違うらしいということです。 今回の旅行ではそういう共同洗濯場を見ることができたので、そのことについて日記を書きました。
ベルガモで見たイタリア風の共同洗濯場 2011/10/14

ブログ内の関連記事:
アブサン (アプサント)という魔酒 2011/10/13
目次: 昔の共同洗濯場と洗濯機
★ このシリーズ記事の目次: イタリア経由 クロアチアへの旅
目次: 旅行したときに書いたシリーズ日記のピックアップ


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コメント
この記事へのコメント
こんにちは! 早速にアブサンもベルガモの洗濯場も拝見して来ました。
有難うございます! Otiumさん、あなたの探究心は本当に素晴らしい!

ニガヨモギ、アブサンの所で大きく見えますが、これに間違いないと思います。 日本でもヨモギを草餅に使うのはやはり香りが良いからでしょうしね。
ただこのイタリア語での assenzioを見て、昨年夏に蕁麻疹が出てこの春まで数々の検査をした私のアレルギーで、気を付ける物のリストのトップにあったのを思い出しました。

アプサン(フランス語ではブではなく、プになるのですね)のあのフォンターナ、まさに泉と名づけられた水を注ぐ容器、あれ美しいですねぇ! そうそう、水を注ぐと白っぽく濁るのですよね。 昔のフランス映画で見た覚えがあります。

ベルガモの共同洗濯場は、綺麗ですねぇ! それにしてもあんなに大きなのに、昔行った時に見た覚えがないのです。 またあの美しい可愛い街に行きたくなりました。
こちらでこの夏見た洗濯場をアップしたら、またお知らせいたします。

クロアツィアに行かれましたか、それは拝見出来るのが楽しみです。
2011/10/16 | URL | shinkai  [ 編集 ]
Re:
v-22 shinkaiさんへ

さっそく検証してくださってどうもありがとうございます!! ニガヨモギで間違いないと思われたとのこと、すっきりしました♪

assenzioでアレルギーですか。強烈な薬草なので、ありえるでしょうね。洗濯物の香りつけとして使う程度なら問題がなかったのかな? 当時は現代人のように免疫がなくなってはいないので大丈夫だったのか、大きな病気と向い合せの生活だったのでアレルギー程度は問題にされなかったのか?...

sinkaiさんの記事には考えさせられました。暖炉が唯一の暖房だった当時、毎日出てくる灰を洗濯に使ったり、そのときに香りのほかに効果があるニガヨモギを使ったり…。今日のように目くじらをたてて「エコロジー!」などとは言わなくても、昔の人たちは自然に環境に優しい生活をしていたのでしょうね。

この旅行でのイタリアの部分は、「ここに行って、こんなことを思った」程度のメモで済ませてしまうつもりです。いい加減なことを書かないように調べていると、来年までかかってしまいそうなので! でも、情報収集のためにページを開いてしまった方には申し訳ないので、「詳しくはこちら」とshinkaiさんの関連ブログにリンクしてしまうと思います。そうしておくと私自身が思い出すときにも役にたつし。あちこちでリンクしてしまってもお許しくださいね! それから、おかしいところがあったら指摘してくださると嬉しいです(すぐに人様に頼ってしまう私...)。

クロアチアの滞在は、気に入ったら少し長くいられるスケジュールにしていたのですが、4泊だけになってしましました。行ったのは北部で、ヴェネチア支配下だった地域。見るべきものにはイタリア文化の遺跡が多く、そういうのを見るならイタリアの方が良いということになって、イタリア滞在を長くする結果になりました。シチリア島に行ったときには、古代ギリシャの遺産を見るには本国ギリシャより感動が大きいのですっかり気に入っていたのですが、そういう感じは全く味わえなかったのが残念でした。クロアチアの文化を見るなら、やはり南の方まで足を延ばすべきでしたが遠すぎて無理でした。

イタリアの他の共同洗濯場を見せてくださる記事、楽しみにしています。他のところに入れてくださったコメントにも感謝しています♪
2011/10/16 | URL | Otium  [ 編集 ]
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