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2009/02/16
ブルゴーニュ北部に行ったときのことです。犬も歩けば棒に当たる、というのを経験しました。

不本意に入ったレストランだったのですが、素晴らしいワインボトルに出会ったのです♪

どこかで食事しなければならないというとき、この町に行けばレストランが幾つもあるので大丈夫、というところがあります。そういう町にしているのがシャブリ。世界的に有名なブルゴーニュ白ワインの産地シャブリの銘柄名にもなっている町です。

観光客が多いからなのか、ワインの買い付けで接待する人が多いからなのか、ともかく小さな町にしてはレストランがたくさんあります。

ところが、行ってみると、お気に入りにした小さなレストランはお休み。2番目に候補にしたところは、経営者が変わっているようで同じ雰囲気ではないのでパス。

3番目の候補は、だいぶ前にお気に入りにしていた店なのですが、こちらも経営者が変わったらしくて庶民的レストランになってしまっているような雰囲気・・・。

ピザがメニューに入っているので、本格的なフランス料理は出てこないという目安になりました。以前は、洗練されたトップクラスというわけではないにしても、食通のフランス人が喜ぶフランス料理を出す店だったのですが・・・。

でも、どこかで昼食しなければならない、という状況だったので、この3番目のレストランに入りました。

私がメイン料理に選んだのは、これでした ↓

とてつもなく庶民料理!

一番安いランチメニュー。お品書きを見て魅力を感じないときには、食べた後で不満が残らないように、一番安い料理を選ぶ傾向にある私なのです。

中央にのっているソーセージのようなものはアンドゥイエットと呼ばれるもので、シャブリの名物になっています。

AAAAA

このアンドゥイエットという腸詰めは、おいしいのは美味しいけれど、まずいのは不味いというシロモノです。

正直いって、このレストランででてきたアンドゥイエットにはバツ印。名物となっている土地なので、おいしいのが出てくると期待していたのに・・・。庶民的な食材なのですけれど、行きたいと思っていた第一候補のレストランのは素晴らしくおいしかったのを思い出してしまいました!

アンドゥイエットが何であるか説明しなければならないのですが、本題はこれではないのです。紹介してくださっているサイトがあったので、ご興味ある方はご参照ください:
アンドゥイエット


庶民的な料理をとったのに、素晴らしいワインを選んだ!

料理が優れているかどうか分からない段階でワインを選びます。でも、大したことはないだろうと、テーブルに座った段階で想像ができました。以前と同じように室内は石壁で美しいのですが、何か変わった・・・ という予感がありました。

でも、シャブリにいるのですから、シャブリの白ワインを飲もうというのは迷いがありません。

ところで、シャブリには単純に分かるランクがあります。(1) プチ・シャブリ、(2) シャブリ、(3) シャブリ1級、(4) シャブリ特級。

ブルゴーニュにいると現地価格でワインが買えるので、「(1) プチ・シャブリ」は飲んだことがあるだろうか、という程度。選ぶとなったら、(2) 以上からになるのですが、せっかくシャブリにいるのだからと考えたら、選択肢は(3)からになります。

ワインリストを眺めると、なんだか変・・・。

(3)と(4)のランクに値段の差がほとんどないのです。ブルゴーニュワインに関しては、ワイン農家の買い付け価格が頭に入っているので、レストランのワインリストを見ると、それとの対比で判断します。フランスのレストランでは、たいてい買付け価格の3倍になっています。

特級ランクのシャブリは、買値のせいぜい2倍程度になっていました。

庶民的レストランにしたので、特級ワインのストックなんか早くなくしたいという方針なのかな?・・・
となったら、「(4) シャブリ特級」を選ばなければ損だ! という気になる。

時々あるのです。特にブルゴーニュを離れると、やたらに安い値段がついていることがあります。一度は、ロワール地方にあるレストランで食事が終ってから、「そんなに安いなら1ケース持ち帰りたい」とウエーターに冗談を言ったら、値段の付け方が間違っていたそうで、感謝されたことがありました!

迷った末、「Valmur ヴァルミュール」という特級ランクの銘柄を選んでみました。

☆ シャブリ特級ヴァルミュールを楽天市場で見る





ワインは素晴らしい味だったうえに、ボトルが気に入った!

飲んだワインヴァルミュールは余り飲まない銘柄なので選んだだけなのですが、おいしい♪

料理がどうということはなくても、ワインがおいしいと、楽しい食事になります!

何よりも、出てきたボトルが素晴らしいので感激してしまいました。このレストランで食事して良かった、と結論。

昔のブルゴーニュワインのボトルなのです。
つまり、ボトルの底の窪みが非常に深いのであります。

その窪み親指を入れて、残りの指4本でボトルを支えてワインのサービスができる、という形。

空になったボトルは持ち帰りました。


このボトルの底がどうなっているのか、お見せします ↓

いくら長い親指をお持ちの方でも、問題なく入れられる長さです!

ボルドーワインのボトルはいかり肩、ブルゴーニュワインのはなで肩という差があるのですが、ブルゴーニュのボトルでも、昔のは底の窪みが非常に深いのです。

最近のブルゴーニュワインでも、高級ワインではこの形をとっているものがあるのですが、このボトルは非常に窪みが深くできていました。珍しいです!

実は、その半年前くらいにワイン祭りに行ったとき、19世紀のボトルを売っていたのに出会ったことがあったのです。30ユーロ。破産する価格ではないけれど、たかが空瓶だものな・・・ と、買わないでいたのでした。

そのボトルの写真だけは撮らせていただきました ↓

19世紀のブルゴーニュ式ボトル  19世紀のブルゴーニュ式ワインボトル

あたらめて写真を比較すると、少し違いますね・・・。

貴重な19世紀のボトルを買わなかったのはケチだったかと少し後悔していたので、タダでレストランから持ち帰ったボトルに喜びました!


ボトルのお持ち帰り

ところで、フランスでおいしいワインを飲んだとき、記念にラベルが欲しいと思われる方がいらっしゃいませんか?

こんな風にボトルを持ち帰ってしまうのなら、遠慮なくなさってくださいね。「記念に持ち帰えるのだ」と言ったら、「だめです」というレストランはないと思います。だって、レストランではどうせ捨てるのですから!

フランスの友達の中には、レストランで飲んだ超高級ワインのボトルの空瓶をワインセラーに飾っている人もいますから、レストラン側が驚くこともないと思います。

「ラベルを持ち帰りたいので剥がしてください」というのは、手間をかけることになるので、サービスの良い高級レストランでのみできることだと思います。そうしてもらったら、ちょっとチップをはずまなければならないという気づかいも必要。

ラベルをコレクションするなら、ボトルごといただいて自分でラベルを剥がす方が簡単ではないでしょうか? でも、気取ってフランス料理を召し上がる方には邪道でしょうね。

ところで、最近のラベルには水につけたくらいでは剥がれないのが出てきました。ワインセラーで保存しているとラベルが自然にはがれてしまったりするのは不便ではあるのですが、なんだか味気ないと思うのですけど・・・。

一度、日本人たちと高級レストランに行ったとき、ラベルが欲しいと言うのでお給仕の人に頼んだら、折りたたみ式のカードにラベルを張ってくれたので驚いたことがありました。そういうことを頼むお客さんがいるのでしょうね。


最近おもしろいな、と思うのは、「飲み残したボトルはお持ち帰りください」というレストランがでてきたこと。

つまりは、「飲み残す心配をせずに1本とってください」という戦略。飲酒運転の規制が厳しくなってから、お酒を飲んでくれないことに悩むレストラン側の知恵であることは間違いなし!

最近のフランスのレストランでは、お客さんがワインを余り飲んでくれないことに悩んでいます。「お持ち帰りOK」と表示していない店でも、注文するときに「残りを持ち帰っても良いなら1本注文する」と言ったら、「どうぞ、どうぞ」と言うのではないでしょうか?

でも、私は持ち帰りたいくらいおいしいワインを飲み残すことはないので、どう反応するのかを実験してみたことがありません!




ブログ内リンク:
★ 旅行記目次: ワインを買いに、ちょっとシャブリまで 2005/03/09
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ
★ 目次: 旅行したときに書いたシリーズ日記のピックアップ


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コメント
この記事へのコメント
シャブリ
 いつも楽しませてもらってます。いながらにして、フランス旅行。ついに、昔風のボトルに負けて、コメントを書かずにはいられませんでした。ああ、また農家民宿行ってみたいなあ。選んでもらったところ、最高でした。一生の思い出です。
2009/02/16 | URL | えふぁ  [ 編集 ]
Re: シャブリ
v-22えふぁさんへ

ブログを読んでくださって、ありがとうございます♪

また、あの農家民宿にいらしてくださいね。先方も、こんな楽しい出会いがあるから民宿をしていて良かった、と思って、またえふぁさんが来てくださるのを首を長くして待っていらっしゃると思いますよ。
2009/02/17 | URL | Otium  [ 編集 ]
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