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2012/01/30

シリーズ記事 【サン・ヴァンサン・トゥルナント 2012】 目次へ
その4 - ディジョン


3つの町で行われた今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントですが、まず行きたいと思ったのはディジョンでした。なぜかと言えば、祭りの始まりに行われる教会でのミサに行きたかったから。

サン・ヴァンサン・トゥルナントというブルゴーニュのワイン祭りは、ブドウ栽培者の守護聖人ヴァンサンにあやかったものです。4世紀に殉教したこの聖人の祭日は1月22日。そのころ、ブルゴーニュ各地でサン・ヴァンサンの祭りが行われるのですが、その中で最も大規模なのがサン・ヴァンサン・トゥルナント。

キリスト教の聖人はたくさんいて、ヴァンサンという名前の聖人も複数いるので分かりにくいのですが、ワインに関わる聖ヴァンサンはVincent de Saragosse(サラゴサのヴィセンテ)。ちなみに、サラゴサはスペインにある。

サン・ヴァンサン・トゥルナントでは、ワイン村がそれぞれの聖ヴァンサンの像を持ってミサに参列します。小さな町村の教会には観光客が入れるほどの大きさがないので、招待状を持った人しか入れません。

でも、ディジョンでミサが行われるのはサン・ベニーニュ大聖堂(Cathédrale Saint Bénigne)という大きな教会です。今年は祭りの会場が3つに分かれるのでワイン関係者は分散するし、この大聖堂なら一般の人も入れるはず、と踏みました。

ミサを行うのはディジョン大司教とのこと。サン・ベニーニュ大聖堂には素晴らしいパイプオルガンがあり、さらに聖歌隊 Maîtrise de Dijon もいます。

大司教があげるミサ、しかもブルゴーニュのワイン祭りとなれば、全てが勢ぞろいして素晴らしいミサになるはず。絶好のチャンスではありませんか?♪


ミサに参列できた

ミサが始まるのは午前9時。朝寝坊の私としては努力して出かけました。
想像していたのを上回るほど素晴らしいミサ!

サン・ヴァンサン・トゥルナントにミサはつきものですが、こんな豪華なミサは初めてだったのではないでしょうか?



空いていたのは、祭り関係者の席の後ろのところだったので、よけいに雰囲気を堪能できました。改めて、農業に携わる人たちは信仰心が深いのだなと感じました。ミサの最中に、お祈りなどで参列者が声を出すところで、しっかり言葉を発している...。



祭壇の前に見えるワイン樽にのっているのは聖ヴァンサンの像。



司教座の前に立っているのが、ディジョン大司教の Monseigneur Roland Minnerath。

chanoine(司教座聖堂参事会員)と呼ばれる聖職者たちも参列。

日本でもおなじみの食前酒キールは、ディジョン市長だったフェリックス・キール氏(Félix Kir)が広めたものなのですが、彼はこのカテドラルの chanoine でした。地元では、彼のことを Chanoine Kir と呼びます。

ミサに参列すると、いつも思うのです。

キリスト教のミサというのは、とても良くできている。立ったり、座ったり、歌ったり、言葉を発したりするので、参列者も参加するセレモニーになっているからです。これだと、退屈で居眠りしてしまうこともないと思う。

仏教のこともキリスト教と同じように知らないのですが、日本ではお坊さんがお経をあげるのを、じっと耐えて聞いているだけではないですか?

でも、この日のミサは、参列者が立っている時間がかなりウエートを占めているように感じました。普通のミサと違って、ブドウ栽培やワインに関係する人たちがあげてもらっているミサだからなのか? あるいは、大司教があげるミサだから敬意を表しているからなのか?...


ミサを手伝う子どもたちも可愛い。



子どものときに教会でenfants de chœurをしていたという友人がいて、役割が燭台を持つcéroféraireという役割だったと言っていました。それを見たので撮影した写真です。

2つフランス語を入れてしまったのですが、こういうミサを手伝う子どもの役割を日本語で何と呼ぶのか知らないからです。

enfants de chœurはservant d'autelとも呼ぶようで、Wikipediaのページから日本語に移動すると「
堂役(どうえき)」と出てきました。でも、カトリックの場合は「侍者(じしゃ)」の方が正しい訳のように感じました。

「enfants de chœur」という言葉を初めて聞いたときは「祭壇の子ども」の意味だろうと思ったので、友人が何をしていたのか想像できました。堂役とか侍者とか言われたら、何も思い浮かびません...。

期待したとおりにパイプオルガンの演奏があり、聖歌隊の子どもたちの声も天使のように聖堂に響きました。

私がいた席からは聖歌隊が見えなかったのですが、会場を出るところで見ることができました。



聖歌隊は男の子だけかと思っていたのですが、女の子もいるのでした。メンバーは100人くらいいるそうです。フランスの聖歌隊としてはレベルが高いと言われる彼らの姿を見たのも初めなので満足。

神道のセレモニーも美しいと思いますが、カトリックのミサもこれだけ正装してしてくれると非常に美しい。

この豪華なミサを見ることができただけでも、今年のサン・ヴァンサン・トゥルナントに行って良かったと思いました。

ミサの後、午前11時ころからワインの試飲が始まります。それはいつものことなので珍しくないのですが、ディジョンでは祭りの雰囲気を盛り上げるアトラクションが見事でした。次回はそれについて書きます。

― 続きへ ―



追記:
このときのミサを撮影した動画を見つけたので入れておきます。


La Saint Vincent des Climats à DIJON 2012 par vision2000production

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目次: フランスのアルコール飲料(ワインなど)関係イベント
目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ
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情報リンク
Cathédrale Saint-Bénigne de Dijon
サラゴサのヴィセンテ
le chanoine Kir
Historique de La Maîtrise de Dijon
Servant d'autel
Céroféraire


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