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2012/03/20

シリーズ記事 【トルコ旅行記】 目次へ
その21  超格安ツアーのからくり (4)


今回の超格安ツアーで、最も奇妙に感じたシステムについて書きます。格安ツアーを可能にした要素の1つだったと思うのですが、フランス人を相手にしてやってのけるのがすごいと思いました。


ツアー料金は、現地での支払いで倍以上になる

先日の日記に書いたように、今回参加したフランス発トルコ8日間のツアー代金は、一人129ユーロでした。日本円にして15,000円くらいですから、薄気味悪くなる料金。

チャーター機に乗って、トルコ滞在中は、ホテルで朝食しか食べないで、バスに乗っていれば良いというのなら、これだけで8日間滞在はOK。フランスからは最も近いイスタンブールを通り越して、その700Km余り先にあるカッパドキアまで行けてしまうという旅行日程でした。

でも、1日1回の食事は困るし、せっかく行ったのだから観光もしたいのが当然ですよね。それで、トルコに到着した私たちに、現地ガイドは次の2つのプランを提案しました。

(1) 129ユーロのプラン:
  観光の入場料とガイド、全夕食がつく

(2) 229ユーロのプラン:
  (1)のプランに、昼食、夜のアトラクション2回、川下りツアーが加わる


こういうオプションは参加説明書にも書いてありました。

食事が全部団体用の料理になるのは面白くないですが、自由にレストランに行けるような行程なのかは分からない。それで、一緒にツアーに参加する仲間と、(2)のプランを選ぶことにしていました。

食事がついていて、観光ができて、1日4,000円弱ですから、高くはない。

結局、全部含まれているオプションを選んだので、空港税も含めて、合計388ユーロ支払ったことになります。

その他、私はカッパドキアで気球に乗ったので、150ユーロがプラス。それを全部足しても、6万円くらい。やはり、安く旅行できたと思います。

ただし、食事のときの飲み物代は別に負担。

私たちのバスの中では、ミネラルウオーターを売っていました。ドライバーさんの副収入になるので、できるだけバスで買って欲しいと言われました。みんながよそで買わないように、これは料金を下げていました。リヨン空港で2ユーロで買った小さなボトルが、3本で1ユーロ。水道水は飲めないので、この配慮には助かりました。


アルナックかどうかを気にしたフランス人たち

旅行説明書のゴチャゴチャした文字などを読んでいなかった人たちは、現地で費用を徴収されるということに、かなりとまどったようです。

スーパーが企画したお得意様向け特別割引ツアーで参加したというカップルは、募集パンフレットにあった7万円くらいの割引クーポンを見て、旅行代金の一部はスーパーが負担すると受け取っていたそうです。それで、現地でお金を徴収されることに驚いていました。

ガイドさんから提案された食事と観光付きの現地プランはリーズナブルプライスだったと思います。個人で旅行しても、同じか、それ以上は出費することになったと思う。

それなら、初めから滞在費を含めたツアー料金で売れば良いではないですか? でも、それだと成功しないのだと思うのです。

夫婦でレストランに行って、ちょっと贅沢な食事をしたら支払うような金額で8日間のトルコ旅行ができるというのはアトラクティブです。滞在費も入れて高くしたら、大勢は集客できない。

このツアーは、かなりの人数を扱っているように見えました。チャーター機で到着した人たちは、何台かのバスに分かれてグループが作られていました。把握できませんでしたが、5台や6台はあったと思う。団体が大きくなれば、レストランやホテルにも格安料金を出させることもできるので、一人当たりの実費は低くなる。

つまり、超格安ということで釣っておいて、現地にきたら、やはり滞在費は超過料金をとります、という方針だったのではないかな?...


自由行動ができないオーガナイズ

ツアーのオーガナイザーは、参加者の全員が、全て入っている(2)のプランを選ばないと困る、という風に考えてスケジュールを作っていたのでした。

意図的にそうしていているしか思えないほど、自由行動はできないようになっていました。

利用したホテルもレストランも、町の中心からは離れたところにありました。近くにある典型的なレストランに自由に歩いて行く、などということはできません。ホテルの近くを散策する楽しみなども全くない、大きなホテルばかりが並んでいるという味気ない地域でした。

夏だったら、プールで1日のんびり過ごすのが好きな人には自由行動も可能だったでしょうが、それは連泊した日にだけできることでした。

自分で好き勝手に行動したがるフランス人たちです。もし、パッケージを選ばなかったらどうなるの? このツアーを利用した人たちが書き込みをしているフォーラムを読んでみたら面白かった!

パッケージを選ばないと、ガイドさんから突き放されてしまうのだそう。10数人のグループだったので、好き勝手にレストランに行きたいと主張して、現地オプションを買わなかったら、森の中のホテルに3日間置き去りされたとありました。つまり、誰も「観光+食事プラン」を選ばなかったら、ガイドさんは何もしなくて良い、という権利ができてしまうらしい。

それから、昼食と夕食をとならなったという人もいました。安いからと参加してしまって、お金の持ち合わせがなかったらしい。ツアーの仲間が助けたと書いてあったので、ホテルのビュッフェスタイルの食事でお弁当を作ってあげたのでしょうね。


明日はどうなるのか分からない!

参加するときには、おおまかなスケジュールを書いたパンフレットをもらっていました。でも、超格安ツアーなので、「予定は変更されることがあります」という文字には重みを感じていました。

それで、パンフレットに書いてあった観光地のガイドなどは読まずに参加していたのです。期待を膨らませてしまって、行かなかったらがっかりしますから。

実際、パンフレットに書いてあった日程とは、かなりずれた行程になりました。 でも、はしょってしまった所はありませんでしたから良心的。それどころか、募集パンフレットにない場所にも連れて行ってもたったので満足。

ただし、現地ツアーが始まっても、明日の予定しか教えてもらわないのには不満でした。それも、ごく簡単な案内。朝にはガイドさんが「最後の日に行きます」と言っていたのに、夕方になったら「明日行きます」になっていたり...。

どこのホテルに泊まるのかも、1泊なのか、連泊になるのかも教えてくれない。超格安ツアーなので、直前になって部屋が空いているホテルが安い料金をオファーしてくるのを待って、どのホテルを使うかを決めていたのではないかという気もしました。

荷物の整理もあるので、これから行くホテルには、1泊するのか、連泊になるのかくらいは知りたい。ガイドさんに聞いみたら、教えてくれました。そのくらいのことは、先に言って欲しい!

ともかく、団体と一緒に行動していないと、はぐれたときにはどうしようもなくなる、というオーガナイズでした。どこかで迷子になったら、自分の団体が泊まるホテルの名前さえ知らないのですから、タクシーで合流することも不可能です。

自由行動のときに卒倒するとか、怪我をするとかして、病院に行った人は、どうするのかな?... 幸い、私の団体では迷子はでませんでしたが、トルコに置き去りにされる人が出てもおかしくないと思いました。

普通のツアーでは、ホテルが未定で募集しても、出発間際になれば、どこを利用するのかを旅行社が教えます。そうしないと、留守宅で緊急事態がおきても連絡できませんから。今は携帯電話があるので、いいのかな?...


フランス人を従順にさせてしまったガイドさんに脱帽!

ツアー2日目、ガイドさんが自分の名前を私たちが思えるようにさせようとしました。「トルコの名前で覚えにくいでしょうから」と言って、発音が似ているフランス語を出してきたのが「obéir(オベイール)」。 「命令に従う」という意味を持つ動詞です。

フランス語でガイドさんについての言葉には、「Suivez le Guide」というのがあります。道草なんかしないで、ガイドの後について来い、という意味なのですが、それの上をいっている!

「これはガイドの命令に従ってもらうツアーです」などとは冗談なのだろうと思い、また、オベイールならすぐに覚えられてしまったので大笑いになりました。それが二重の意味で彼が探し出したフランス語風の名前だったとは、その翌日になってから気が付き始めました。

気球なんかに乗らなければ、43,000円くらいで旅行できるという超格安のツアーなのだから、オーガナイザーのすることには従順に従おうという気になります。

オーガナイザー側も、それを逆手にとっていたし、参加者も納得して了解していました。何にでも逆らう国民性があると思っていたフランス人たちなのに、こんなに従順に従うものか... と感心する旅行になりました。

日本人の団体でのことだったら、そうは驚かなかったと思います。参加者の中で数人が「はい」と手をあげだしたら、全員がなびいてしまうのでしょうから。でも、不本意に賛同した人たちは、後でクレームをするので、どっちが良いかは分かりません!...

さすがにフランス人の団体なので、ガイドの提案を受け入れない人たちはいました。

私のグループは35人くらいだったのですが、昼食をとらないプランを選んだ人が1人か2人いました。朝食のときに果物を持って出て行っていっていたので、小食だったら、この形で旅行するのは可能だったと思います。

また、全部が含まれると受け取った(2)のプランを選んでも、1回の昼食が抜けていたことが後で分かったとき、「その昼食はいらない」と拒否した人が3人いました。その話しは後日書きます。

その程度の数の違反者を出した程度で、一筋縄では扱えないフランス人たちを従わせてしまったガイドさんには脱帽します。私などは、そんな役割を背負ったガイドなどは務まりません。

ツアーに参加した人たちが意見を言い合うインターネットのフォーラムでは、提案するプランに乗らなかった人たちが、もろにガイドさんが冷たく扱われて気の毒だった、と言っているのもありました。

私たちのガイドさんは、その場で少し不愉快な顔を見せる程度。冗談を言って和ませたりもしたし、ガイド歴からくるテクニックにも優れたガイドさんだったのだろうと思います。


超格安ツアーにできた理由は他にもありました。

― 超格安ツアーだった理由の続きへ ―


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