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2009/03/03
ブルゴーニュのワインが作られるブドウの品種は、かなり単純です。

高級な赤ワインはピノ・ノワール種、高級な白ワインはシャルドネ種から作られています。

それに加えて、白ワインが作られるアリゴテ種、ボージョレーでおなじみの赤ワインが作られるガメ種もあります。

その他にも、ソーヴィニョン、ピノ・ブラン、ピノ・ブロなどという品種も使われるのですが、そういうワインに出会うことは少ないので、ほとんど無視できてしまいます。


ブルゴーニュの食前酒「キール」には、アリゴテが必要!

アリゴテ種から作られる白ワインは、最近できた唯一の例外を除いて「アリゴテ」と呼ばれます。お気の毒なことに、シャルドネから作られるワインよりもランクが下に置かれてしまっています。

でも、ブルゴーニュの誇る食前酒キールをつくるには、アリゴテ種からつくった白ワインを使うに限るのです。というか、キールはアリゴテのために作られた食前酒ではないでしょうか?

キールという食前酒は、カシスのリキュール(クレーム・ド・カシス)と白ワインのカクテルです。

白ワインとしてアリゴテを使わないキール(kir)は、この食前酒の地元ブルゴーニュでは偽物とみなします! アリゴテでない白ワインを使ったものは「ブラン・カシス(blanc-cassis)」と呼ぶのが正式です。

キールはディジョン市長だったキール氏が考案したと言われることもあるのですが、彼が市長になる前から存在していたのは確かなようです。

クレーム・ド・カシス
アリゴテ
 (ブルゴーニュ白ワイン)
=キール

本物のキールは、カシスはノワール・ド・ブルゴーニュという品種から作ったもので、アルコール度は20度以上あるもの。そして、配合はクレーム・ド・カシス1に対して、アリゴテ2という割合になっています。でも、クレーム・ド・カシスの割合を3分の1にすると、濃厚で、アルコール度も高くなるので、カシスの割合はもう少し少なくする人が多いと思います。

キールは、カシスのリキュールと白ワインのカクテルと言っても、シェークする必要などは全くなく、カシスのリキュールをグラスに注いで、その上からアリゴテを入れれば良い、というものです。スプーンでかき混ぜるということもしません。


キールは枢機卿の色

ブルゴーニュの中でも、キールという食前酒の本場はディジョン。おいしいキールを飲もうと思ってカフェに入るなら、ディジョンに限ります。それでも、地元ディジョンの人たちは、どこのカフェのキールが美味しいとか、不味いとか評価して選んでいますが。

当然ながら、使われるクレーム・ド・カシスとアリゴテの質によって左右されるのです。

原価をかけないようにするカフェは、クレーム・ド・カシスの代わりにカシスのシロップを使います。それから、アリゴテではない安物のワインを使う。そうすると、もう最悪。

パリのカフェでキールを注文してしまったときには、ひどいシロモノが出てきたので、飲まずに置いて立ち去りました! ほとんどロゼ・ワインのような色なのでした。それ以来、パリのカフェでキールが飲みたいなどという常識外れなことは考えないことにしました。

正式なキールの調合は、クレーム・ド・カシス1に対して、アリゴテ2の割合でつくると言われますが、これですると、かなり濃厚になります。普通は1対3くらいにするのではないでしょうか?

でも、それ以下で、薄らぼけた色だと、もうキールではありません。キールは枢機卿の服の色でなければならないのですから!

私の調合キール ↓

クレーム・ド・カシスはワイン農家の小規模生産のものを使っています。これが抜群においしい! ブルゴーニュの田舎では自分で作る人もいるのですが、市販のものよりまずいです!


◆ クレーム・ド・カシスが味を決める

質の良い白ワインを使うと美味しいキールができる、というわけではありません。 カクテルするクレーム・ド・カシスは、かなり甘いし、いくら白ワインに良い味や香りがあっても、それを上回ってしまうので、上質の白ワインを使うのはもったいないのです。

キールを作るときの白ワインは、若いビンテージ、そのまま飲んだら酸味が強すぎるアリゴテを選ぶ必要があります。そのまま飲むには喉ごしが悪すぎるくらい辛口の白ワインが適しています。キールの本場ディジョンの人たちはアリゴテでなければキールではないと言いますが、正直言えば、超辛口の白ワインなら美味しいキールができると思います。

クレーム・ド・カシスの方は、上質のものを選ぶ必要があります。私は「ディジョンの」とついた「クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンCrème de cassis de Dijon)」と呼ばれるリキュールの中で、アルコール度が20度のものを選びます。
 

お気に入りにしていたクレーム・ド・カシスを作る農家があったのですが、リキュールは作らなくなってしまいました。それで、出会ったときに気に入ってしまって、最近の私がいつも買っているのは、こちら 


日本にたくさん入っているけれど、これは飲める味ではないので買わない方が良いとアドバイスしたくなるメーカーもあるのですが、そんなことを言うのはやめておきます。

キールの本場ディジョンにいらしたとき、どこでも売っていて、これなら大丈夫というクレーム・ド・カシスは、こちら 


クレーム・ド・カシス・ド・ディジョンを楽天市場で検索


アリゴテへの偏見?

レストランなどで安いワインを飲むというのでなければ、私にとってのアリゴテはキールを作るためのワイン。私がアリゴテを買うときには、ストレートでは飲みにくいアリゴテを選んでいます。

そのまま飲んでもおいしいアリゴテも多々あるのですが、どうもアリゴテらしくない、と思ってしまいます・・・。

ところが、びっくりするほどおいしいアリゴテのワインと出会いました。

- 続く -


ブログ内リンク:
★ 目次: フランスで食べる郷土料理、地方特産食品、外国料理
★ 目次: ブルゴーニュの古都ディジョンの観光スポットや特産品など
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外部リンク:
Quelle est la véritable histoire du kir ?
Le Kir, la gloire d’un apéritif bourguignon


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