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2012/04/19

シリーズ記事 【スペイン、パラドール巡り旅行】 目次へ
その28: スペイン


スペインで2泊目に泊まったホテル(マラガ・ヒブラルファロのパラドール)の部屋で休んでいたら、丘の下にある町から鼓笛隊の音楽が聞こえてきました。

これが、この時期のスペインではイベントが行われることを思い出した発端でした。鼓笛隊の音楽は、そのイベントの準備なのだろうと想像したのです。

その後に立ち寄った町々では、普通では見られないと思えるものを見ました。フランスでも存在するイベントのはずなのですが、見かけるものがフランスのとは全く違う。 あのイベントに関係するのだろうか、と思いながら、気になってしかたありませんでした。

気になったものを写真に収めながら旅をしたので、その中から選んで、スペイン旅行記を書き始める前にクイズとして入れていました。
クイズ: スペインで見たもの 2012/04/03

クイズとしては8枚の写真を入れただけにしました。でも、私にとっては、なぜ?...、これは...?というものを色々と見る旅行となったのです。


これは祭りに関係するの?

まず、イスラム教とキリスト教が融合したコルドバの大聖堂に行ったとき、片隅の床に置いてあったものが気になりました。


コルドバの観光 2012/04/09

イベントに使うものの準備だろうかと思って眺めていたら、一緒にいた友人から「工事に使うのだろう」と、そっけなく言われました。

そうなのかな?...
私の謎解きは、このときから始まりました。

これが何であったのかという謎は解けていません。でも、後で見ることになった棒を作る材料ではないかと思うのです。そう考えると、長いものと、短いものがある理由も納得できます。

皆が持っていた棒は、木を裂いたもので、それが開くとヤシかソテツの葉のように見えるようになっていました。

でも、もしもコルドバで見たものが棒の材料なのだとしたら、細いものを集めて棒のようにしていたのかもしれない。また、これは板を裂いた薄い板ではなくて、本物ヤシの葉だったのかもしれない...。この謎は最後まで解けませんでした。


コルドバの教会で不思議なものを見たあと、これが祭りには何も関係しないとしても、あちこちの町の窓には布の飾りがあるのが気になりました。

何かやっていますよ...!


クイズにした写真No.4 : これは何の飾り? 2012/04/10

この町で泊まったホテルで見た飾りも、イベントに関係しているように見えました。


クイズにした写真 No.2とNo.4 : これは何の飾り? 2012/04/10

こういうのをフランスでは見たことがなかったのですが、コルドバの大聖堂の片隅に積んであったものを編んだら、こんな風になるのではないかとも思ったのです。

旅を続けているうちに、だんだんと謎が解けてきました...。


謎が解けた♪

これだった! と確信できたのは、ウベダの町を散歩していたときでした。

朝食前、人影のない静かな町を散策していたのですが、9時をすぎると町は賑やかになってきました。棒やオリーブの小枝を持って、ひと目でミサに行くのだと分かる人々であふれてきたのです。

気がつけば、この日は4月1日だったのでした。つまり、復活祭の1週間前の日曜日の祭日です。
そうなれば、聖枝祭と呼ばれるキリスト教の祝いの日だと分かります。

普通に生垣などで使われているツゲの小枝を売っているのが不思議なのでフランスの友人に聞いたことがあって、その説明で、Dimanche des Rameaux(ラモーの日曜日)と呼ばれる聖枝際の風習を教えてもらったので知っていたのです。

ブルゴーニュではツゲの小枝がつきもののようなのですが、オリーブの小枝でも、同じなのでしょう。 この時期でも緑の葉がついた小枝をミサに持って行って、お浄めをしてもらい、その後の1年間は、家内安全という意味で家に飾っておく風習がキリスト教にあるのだそうです。


ウベダでは、聖枝祭のミサが行われている教会に入ることもできました。


クイズにした写真 No.2、No.3、No.6 : ウベダで見たもの 2012/04/12

中央の男の子はオリーブの小枝を持っています。その後の席、床に置いてある棒は、聖枝祭のシンボルになっている大きな葉(ヤシやシュロの葉)だろうと想像できます。

スペインに入って3日目に気になった窓の飾りは、この棒を飾っていたはず...。ミサで清めてもらった葉を次の年まで飾っておく風習なのですから。


クイズにした写真 No.1 : 窓の飾りは何? 2012/04/07


スペインは聖週間だった

今回のスペイン旅行は、春先にしようという計画として持ち上がっていました。

ただし、春にある復活祭(イースター)は、スペインでは最大のイベントなのだそう。 キリストが十字架にかけられてから復活するまでの1週間は、聖週間で、スペインでは「Semana Santaセマナ・サンタ)」と呼び、クリスマスよりも盛大に祝うのだと言われました。

聖週間は観光のハイシーズンとなり、ホテル代も高くなるし、イベントのために混雑する。だから、その時期に旅行するのは避けよう、ということになっていました。

いざスペイン旅行を始めたときは、聖週間は避けようということだったので、すっかり忘れていました。

でも、ただならぬ雰囲気を感じてから、復活祭が近づいていることを思い出しました。

その準備が進められているのだろうと思うようになってから、スペインの復活祭を見ずにフランスに戻ってしまう計画にしたのは残念だったと思い始めました。

でも、気がつけば、旅行中に聖週間が始まっていたのでした。
そのさわりの部分だけは見ることができたわけです♪

フランスの復活祭、チョコレートや子羊の肉を食べるという習慣が根付いているというくらいにしか感じていませんでした。クリスチャンたちは祝っているのでしょうが、普通の人たちには何も見えません。

思い出せば、コルシカ島に行ったときには、やはり復活祭がある春休みだったので、フランス本土ではみられないイベントを見ていました。

でも、スペインの聖週間は、規模が全然ちがう!


スペインで見た公現祭

スペインはキリスト教文化が根強く残っている国のようです。そう感じたのは、スペインを冬に旅行して、小さな村を通りかかったときでした。

クリスマスから12日目を祝う日「エピファニー(公現祭)」の祭りをしていたのです。東方から星に導かれた3博士がベツレヘムにたどり着き、贈り物をしてキリストの祝った日です。

フランスでも、信者の人たちは教会のミサに行くのでしょうが、エピファニーはガレット・デ・ロワと呼ぶケーキを食べる日としてしか認識していなかった私は驚きました。

村の一角で、キリストの生誕を再現する劇が演じられていました。

村人たちが自分たちのためにしているお祭り。見ている人たちも、演じている人たちの家族か友人ばかりらしい。観光客らしき見学者は私たちくらい、という感じでした。

こういう祭りが本来の姿だと思って、いたく感激しました。

後で知ったのですが、スペインではクリスマスよりも公現祭の方が大切にされているのだそうです。 そう言われて思い出すと、通りかかった町の役場では、子どもたちが集まっていて、プレゼントを配られているようだったのでした。

クリスマスは、世界中で商売に利用されているので好きではありません。宗教上の祭りなら、信者の人たちが自然な気持ちで祝うものだと思う。そういう祝いを商売に利用するのは不愉快です。ボイコットしたくなる...。もしも私がクリスチャンだったら、公現祭の方を静かに祝うようにします。


フランスの伝統は、食べる行事として残った?

フランスもキリスト教文化の国なのですが、信者は減っています。フランス革命では、貴族と一緒に教会や修道院も目の敵にされ、財産は没収され、建物も多くが破壊されました。歴史的建造物を見学するのが好きなので、これだけ破壊してしまったのは憎々しく思ってしまう...。

それでも伝統は残っており、今日でもフランスの祝祭日の多くはキリスト教の祭日です。でも、昔の祭日を祝う習慣は、食べ物に結びつけた形で残っていると感じます。

お正月明けのガレット・デ・ロアと呼ばれるケーキを食べます。その後は、聖母お清めの日(2月2日)にクレープ。それから、謝肉祭の時期にベニエなどと呼ばれる揚げ菓子。キリストが復活を祝うイースターには、チョコレートと子羊を食べる。

フランスの復活祭といえば、チョコレートがショーウインドーに並び、お店ではウサギや卵で飾ること。それで、復活祭が近づいたことを思い出します。 復活祭は毎年移動する祭日なので、そんなものがないと忘れてしまう...。

スペインでも、フランスでも見た復活祭ムードのチョコレート屋さんを見たので写真をとっていました。 
 


大きな町の商店街を歩く機会がなかったせいもあるでしょうが、スペインで見たのはこのくらい。 フランスほど派手ではありません。復活祭はスペインでは大切な祭りなので、イースター = チョコレート という認識は少ないのではないでしょうか?


復活祭に先立つ謝肉祭の時期には、フランスではカーニバルと呼ぶイベントが各地で催されます。でも、これもクリスマスと同様に信仰とは関係ないイベントになっています。大きなハリボテの行列があり、宗教も伝統芸術も感じさせないので、私はこれも嫌いです。

フランス人たちに、私は言っていました。

日本の伝統的な祭りでは、昔ながらの見事な山車(だし)や神輿がでる。祭りをする人たちは昔ながらの恰好をしていて、見に行く人たちも着物だったりもする。フランスのカーニバルなんて、どんちゃん騒ぎに過ぎない!

でも、スペインの伝統的な祭りには、日本に通じるものがあったのでした。 クリスマスやカーニバルのように商売っ気はない。地元住民たちが、自分たちのために祭りをしている。 クリスチャンでない私でも感動してしまう祭りでした。

ウベダで聖枝祭のミサを見ることができただけで満足できたのですが、その後に行ったバレサという小さな町では、聖枝祭のパレードを見ることができました。そのことについては、次の日記で書きます。

― 聖週間のイベントの続きへ ―


ブログ内の関連記事:
目次: フランスの祭日・年中行事について書いた日記

情報リンク
☆ Wikipedia: 聖枝祭


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