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2012/08/16

シリーズ記事 【月島の寿司屋で教えてもらったこと】 目次へ
その11   軟水・硬水 (6)


お寿司屋さんにフランスは硬水の国だと言われたので調べてみています。

一度だけ、フランスなのに、びっくりするくらい優しい水に出会ったことがありました。フランス中部のオーヴェルニュ地方。昔は火山があったという地域です。

人里離れたところにある城のB&B民宿でした。庭からの眺めは見渡す限り森という風景だったのですが、夜になると、遥か、はるか、かなたに町の光が見えました。

この家では井戸水を使っていたのですが、水が柔らかい。顔を洗った後には化粧水などつける必要もないと感じました。その話しを日本の物知りの方に話したら、それは軟水だからだと言われました。

とすると、フランスにも立派な軟水が出る地域があるのは確か。


フランス地図で軟水か硬水かを見る

前回の日記「硬水、軟水、淡水の違いは?」で書いたように、Wikipediaにはフランスの地域別に硬水度が示された地図があるのを見つけました。拡大地図は、こちらです

県別に示されています。緑が最も硬水度が低くて、赤で塗られている県は極端な軟水。

山がある地域は水が良いと思っていたのですが、アルプス山脈があるあたりは軟水というわけでもないのが意外でした。

私のところは黄色なので、まあまあ軟水。あれで強い硬水ではないというわけ?! すごい硬水度の高い県もある(赤色の県)。お気の毒...。

色別に見ればわかるようになっているのですが、変な数値が書いてあります。

まず、フランスの単位を確認。フランスでは°fHという単位を使うのだそう。
1°fH = 10ppm

この地図で、硬度が一番低いことを表す緑色は「150ppm以下」となっていました。「前回の日記(硬水、軟水、淡水の違いは?)に書いた分類によれば、120~180ppmが「やや硬水」。

ということは、フランスで最も硬水度が低いという「150ppm以下」の分類は、「軟水」と「やや硬水」を一緒にしているわけですね。軟水の地域が少ないので、そうなったのでしょうね。

ちなみに、私が柔らかい水だと驚いたオーヴェルニュ地方は、この地図では緑色になっていました。


フランスで軟水を買いたいときは、どのメーカーを選べば良いのか?

フランスでペットボトルに入った水を買うとき、軟水か硬水かというのは、ラベルをよく見て判断しかないように思います。選ぶ基準は「eau minérale(ミネラルウオーター)」か「eau de source(湧水)」かではないでしょうか?

市販されている水で、ミネラル分によって分類しているがメーカー別の比較表が見つかりました。コーヒーを入れるには、ミネラル分が少ない水の方が良いということで比較しています。


Notes sur l'eau : ETUDE COMPARATIVE DES EAUX EN BOUTEILLE COMMERCIALISEES


ここに出ている市販の水は、カルシウム含有量の低い順に並んでいます。このフランスの表では、カルシウムの含有量を1リットルあたりのmgで示しています。日本の基準では単位がppmなのですが、mgとppmはほぼ同じらしい。

濃度の「単位」について -水の場合、大気の場合-


日本の基準では、炭酸カルシウムの含有量が1リットルにつき120ppm以下が軟水とされていました。前回の日記「硬水、軟水、淡水の違いは?」に入れた日本の基準は、これ:
・きわめて軟水: 0~40ppm
・軟水:40~80ppm
・やや軟水:80~120ppm
・やや硬水:120~180ppm
・硬水:180~300ppm
・きわめて硬水:   300ppm以上

本当かなと頭が混乱してくるのですが、このフランスの表では、「きわめて軟水」に入るミネラルウオーターが5つもあるのです。信じられない...。

でも、最後に入っているContrex(コントレックス)が飛びぬけて高い数値(486 mg/L)になっているのを除くと、すべて「きわめて軟水」と「軟水」に分類される数値の商品が選ばれています。

ここに並んでいる10の商品のうち、私がよく知っているのは、第4位のVolvic(11.5 mg/L)、第8位のCristalline(63 mg/L)、第9位のEvian(78 mg/L)くらいです。つまり、簡単に手に入るミネラルウオーター。

1位と2位は「montagne(山)」と付いていますね。

最も含有量が少ないのは1番上に書いてある「Eau de source de Montagne du Montcalm」。コーヒー用に水を買っているので、これを試してみたいな。 ピレネー山脈の水だそうです。



優しい水というのは「eau de source(湧水)」だと思っていました。対照表でも、上にリンクした説明のページでも「eau de source(湧水)」と書いてあります。

ところが、写真を入れて書いてあることを見て、メーカーのサイトでも確認したら、この水はヨーロッパで最もミネラル分が少ない「eau minérale(ミネラルウオーター)」だと書いてある。

では、「eau de source(湧水)」と「eau minérale(ミネラルウオーター)」の違いは何なのだろう? 気になってきたのですが、そこまで調べていると大変なので今回は放棄します。

ところで、私が優しい水だと驚いたのはオーヴェルニュ地方だったのですが、そこの山の水は第2位になっていました。

お寿司屋さんが生魚は軟水で洗わないと味が落ちると言っていたのですが、まさか、こんな水を手に入れて使うなんて贅沢もできない...。


フランスで最も硬水度が高い水は?

上の表では、Contrexコントレックス)の硬度が飛びぬけていました。

1リットルあたりのカルシウムは、最低の水は3mgなのに、コントレックスは486mg。

すさまじいではないですか?!

そういえば、フランスで赤ちゃんに飲ませてはいけないという水は、これだったですよね?

日本は軟水の国なのに、こんな水が売れるのだろうかと調べてみたら、たくさん売っていました。

コントレックスを楽天市場で検索

しかも、日本では人気があるミネラルウオーターらしい...。



私などは、胃の中が錆びてしまいそうで、飲むのは怖いですけど...。

どんな人が飲むのかと思ったら、ネットショップに書いてありました。

ダイエットすると不足になりがちなカルシウムやマグネシウムを補える水なのですって。水なんかを飲みながらダイエットしないで、食事しましょうよ~!

あるいは、日本の水は軟水なので、こんな風に癖がある水が気に入る人が多いのかな?...


ところで、フランスで最も多く飲まれているミネラルウオーターはEvianエヴィアン)なのだそうです。

エヴィアン(エビアン)を楽天市場で検索

私も外出先でペットボトルの水を買うときには、いつもエヴィアンを選んでいるな...。

エヴィアンは、先ほどの比較表では軟水度が第9位になっていました。私は、そんなにお腹に優しいとは思わないのですけれど、どこでも売っているので買うのだろうと思います。


水って、栄養をとるために飲むものなの?...

だいぶ前のフランスでは、1日に水を最低1リットル飲むようにと、盛んに言われました。

最近では、水を飲みすぎると、かえって体に悪いという学説も出たと聞きましたが、今でも言っているような...。

飲んだ方が良いと言われるわけでもないと思いますが、延々と続く食事会の席などでは、みんなペットボトルをあけていくので、感心して眺めています。



追記(2015年6月):

この記事を書きながらフランスで最も軟水度の高い水を見つけたのですが、そのMontcalmという名前の水を売っているのに出会ったことがありません。

家にいるときはアルコール度の低いブルゴーニュ白ワインを水代わりに飲んでいるので問題はないのですが、旅行しているときに喉が渇くと非常に困るのです。特にフランスで暑い夏に気温が上がると、脱水症状になりそなくらいに乾燥しているので、この問題は深刻です。きたない話しですが、フランスで水を飲むとすぐに下痢をしてしまうので、そういう症状に旅行中になるというのは余計に不都合...。

こういう問題がない方には笑ってしまうことでしょうけれど、私には深刻な問題だったのです...。フランスで水は飲まないことにしているので、試してみるわけにもいかなかったので発見が遅れました!

これは大丈夫らしい、というミネラルウオーターを、やっと! 見つけました。

どこでも売っているので探し回る必要がない「ボルヴィック(Volvic)」です。

旅行していてここの天然水は柔らかいと感じたオーヴェルニュ地方の水でした。休火山がある地域です。日本に近い水になるのかな?...

なぜ大丈夫だったのかと思ってボルビックのボトルの裏に書いてある説明を読むと、赤ちゃん向けというようなことが書いてありました。

はぁ、なるほど...。赤ちゃんも消化できると歌っている水を飲めば、硬水を受け付けない私の体でも大丈夫なわけですね。発見です♪

私と同じ問題を抱えた方がフランスをご旅行なさるときは、水にご注意くださいね。市販されているミネラルウオーターは水道水より良いのでしょうけれど、消化できない水が多いののです。




内部リンク:
☆ 目次: 軟水と硬水について書いている、このシリーズ記事
☆ 目次: 飲料水について書いた記事

外部リンク:
Notes sur l'eau : ETUDE COMPARATIVE DES EAUX EN BOUTEILLE COMMERCIALISEES
Qui sont les champions... de l'eau


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コメント
この記事へのコメント
サントリー
ぼくは サントニーの商品には
ぜったいに 手を出しません。

お酒も水も。。。
2015/09/11 | URL | たかゆき  [ 編集 ]
Re: サントリー
v-22 たかゆきさんへ

商品の名前を見ると分からないのですが、裏を見ると、えぇ、これもサントリーだったの、と驚きます。

昔のマーケティング理論では、フォロワーとしてNo. 2でいるのが最も安泰と言われていたのに、最近では大きな企業はますます大きくなるという図式ですね。

2015/09/11 | URL | Otium  [ 編集 ]
ヴォルヴィック
私も、ペットボトルの水を買う時は、可能な限りヴォルヴィックです。
始めて飲んだ時、日本の水に一番近いと思いました。
コントレックスはマグネシウムが多いので、便秘気味の人がお通じを良くするために飲むそうですよ。普通の人が飲んだら下痢するのは当然だと思います。(マグネシウムは下剤として使われています)
水道水はブリタで濾過してから料理等に使っていますが、しょっちゅうフィルターを取り替えないとすぐに紅茶に膜が張るようになるので、不経済です。実家の井戸水が懐かしい…

軟水地方に旅行して唯一困るのは、石けんで体を洗うとなかなかすすげなくていつまでもヌルヌルした感じが残ること。さっぱりシャキッと洗い上げたいタイプなので…
洗濯も、なんだかいつまでも泡が残ってる気がします。
料理・飲料用と、お風呂用と使い分けられればいいんですがね…
2016/09/30 | URL | petitpiaf  [ 編集 ]
Re: ヴォルヴィック
v-22 petitpiafさんへ

やはりヴォルヴィックが良いのですか。一気に大量に飲まなければ問題はないので、水を飲みたいときはこれにしました。

水道水を濾過されているのですね。私は面倒なのでeau de sourceを使っています。お風呂をジャグジーバスにしたら2年くらいで詰まってしまい、バスタブが不用品なのだろうと思って買いなおしたら、これもまた2年くらいでダウン。バスタブには穴があるので、それを見るたびに浅はかな買い物をしたと憎らしくなります。

>軟水地方に旅行して唯一困るのは、石けんで体を洗うとなかなかすすげなくていつまでもヌルヌルした感じが残ること。

シャテルドンに近い山の中のお城のB&B民宿に泊まったら、そこでは井戸水を使っていて、あのヌルヌル感を私はいたく気に入ったのでした。気が付けば、日本の軟水はあんなにヌルヌルはしませんよね。

エクス・アン・プロヴァンスにある大学に留学したときは、日本人同士で腕を見せ合い、サメ肌具合を競ったものでした。ああいう風にはならなくなったのは硬水に慣れたからなのか、プロヴァンスの水とミストラルのせいだったのなのか、という疑問が残っております。
2016/09/30 | URL | Otium  [ 編集 ]
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