| Login |
2012/10/14

シリーズ記事 【山小屋に滞在したサヴォワ地方の旅行記】 目次へ
その2 山小屋での滞在 (2)


最近のフランスでは、木造の家が建てられるのを見かけるようになりました。エコロジー・ブームだからなのか、安く建てられるからなのか、単なる流行なのか分かりません。

分厚い石壁の伝統的な家屋が並ぶ田舎で、家の外壁が木で、しかも色がついていたりすると、まわりとの調和がないし、なんとなく奇妙な感じ...。木造の家は、そんなに長くはもたないのを知らないのではないかと心配までしてしまいます。

ブルゴーニュ地方では、伝統的に木造の家がないのです。昔の商人階級の人が住んでいた「木の家」と呼べるものはあるのですが、木組みで壁をつくって、その間に石や何かを詰め込んでいる、という形式なのです。

木組みの家の写真を入れた日記:
ロマン・ロランの生まれた町にある建物 2008/01/17

そんなわけで、今回はフランスのアルプス地方に行って、本物の木造りの家に滞在したので、しげしげと眺めてしまいました。

場所を正確にいえば、ローヌ・アルプ地方(Rhône-Alpes)のオート・サヴォワ県(Haute-Savoie)です。

スイスはすぐそこで、このあたりはサヴォワ公国(Savoie)だったのですが、現代のフランスではオート・サヴォワ県とサヴォワ県に分けられてしまっています。


サヴォワの山小屋

夏の間、この地方では家畜を山の上で放牧する習慣があるのですが、夏の間に住む農家だった建物だったところが貸別荘になっていました。



ここは標高1,300メートルくらいのところにあり、アルプス山脈が目の前に見える山の中にあります。

子どものころの愛読書『アルプスの少女ハイジ』でも、ハイジの偏屈だったお爺さんが山の上に住んでいて、ハイジをひきとってから心が和んで下にある村で住むようになったという話しだったような...。

木造建築と言っても、下の部分(正面から入ると地下、裏側から回って入ると2階部分)は石造りでした。でも、その上の2フロワーは完全に木造。


サヴォア地方の煙突

変わった煙突があります。これをこの地方では何と呼ぶか聞いたのに、忘れてしまいました...。

ハムやソーセージの燻製がつくれる煙突です。ブルゴーニュのお隣のフランシュ・コンテ地方では、そういう煙突を「tuyé」と呼ぶのを知っているのですが、この地方の呼び名は全く異なる単語でした。

フランシュ・コンテ地方の煙突について書いた日記:
自家製のハムとソーセージが美味しかった♪ 2011/10/08

もう使っていないのですが、家の中には煙突の部分が見られます。

 

内装は完全に木造♪ フランスでは山岳地方に来ないと見れないので、私には珍しいのです。日本の古い建築なら当たり前のことなのではありますが、温かみがあって良いな、と思いました。


書いてある文字も、サヴォアの言葉

屋根の部分はトタンで、ちょっと味気ない。このあたりの家は、昔は木を葺いた屋根か、天然石を瓦にした屋根だったのだそうです。それは維持しきれないからトタンというわけなのでしょう。

屋根を支える軒下の柱には、文字が書かれていました。



分かりやすく絵が描かれているものもあります。



綴りは標準フランス語と違いますが、「ハンターのために」だと読める文字がありますが(絵もあるので想像もできる)、「ために」何なのかは分からない!

でも、宗教的な記述も多かったので、家内安全のお守りみたいなものが書いてあるような気がする。それで、ハンティングの収穫が多いように、つまり食べ物がたくさんありますように、とか言うことではないかな?... と、勝手に想像しました。

後日調べてみたら、この斜めに支えている柱は「contrefiche方杖)」と呼ぶと知りました。

宗教的なことや教訓のようなものを大工が刻んだのだそう。「神に祝福あれ」、「人生は短く、死は確実である」、「あらゆる季節に神はこの家を祝福してくれますように」など等。


それにしても、山の中で寒いはずなのに、なぜ木造? 急こう配のところでは、石を切り出して家を建てるのは大変だから、と想像。まわりには木がいくらでもあるのだから、レンガを焼いて家を作る必要はないはず。

ひょっとして、木造建築は意外に石造建築よりも暖かいのだろうか?...

アルプス地方の木造建築がどんな風になっているのか興味を持ったのですが、つい最近、藁ぶき屋根を調べまくってしまった後なので、今回も始めると切りがなくなるので断念します。

藁ぶき屋根とスレート屋根について書いた日記のシリーズ:
★ シリーズ日記目次: わらぶき屋根に咲いたアイリスの花を見て



にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村


カテゴリー: 建築物 | Comment (0) | Top
この記事のURL | Rédiger
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する