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2012/11/01
少し前から、菊の鉢植えを売っているのが目立ちます。

花屋さんは菊だらけ!



実は、墓参りのための花を売っているのです。

それを知らない日本人観光客がこれを見たら、フランス人はよほど菊の花が好きなのだ、と思ってしまうかもしれない。

11月1日はToussaint諸聖人の日)という祭日で、この前後に墓参りする習慣がフランスにはあります。

実際には、その翌日の11月2日が死者の日なので、その日に墓参りするのが本当。でも、諸聖人の日が休日なのに対して、死者の日は休みではないため、11月1日の祭日に墓参りをする人が多いです。

なぜ菊の花かといえば、寒い時期なので、墓地に置ける花としたら菊しかないから、という単純な理由。


フランスの墓地は色どり華やか

南仏でもない限り、冬に突入する日と言いたくなる諸聖人の日。霜が降りるような日が来たら、墓地に置いた菊の鉢植えなどは、ひと晩で真っ黒になってしまいます。

冬に友人の墓に行ったら、哀れに黒くなった生花ばかり。それで、近くの花屋さんに行って造花の鉢植えを買いに行きました。

さすが墓地に隣接したところにあったパリの花屋さん。

造花独特の厭らしさはない、よくできた造花の置物がたくさんありました。

寂しげな感じがないのが気に入り、ピンクのバラの花にしました。

カゴの部分も含めて、非常に重いので、風で倒されてしまうこともないようです。

右に入れた写真は、造花を置いてから1年たっていったときに撮った写真です。

買ったときと変わらないくらいに、私の造花はきれいな状態でした。

風雨で花が変色していないのにも驚きました。小さな白い花の部分は、少し飛んでしまっていましたが。

1年ぶりに行って、ご主人がそのままにしてくれたの見て、ホッとしました。

「私が死んだら、お墓に造花の花なんか絶対に置かないでね!」と言いそうなマダムだったので、造花なんか置いたら悪かったのではないかと気にしていたのです。

でも、黒くなった花ばかりの彼女のお墓は、あまりにも寂しげだったのだもの...。

彼女は猫が好きだったので、エジプトの墓に置く猫の像を置きたかったのですが、そんなのは売っていなかった...。

フランスではとても素敵な墓に飾り物を売っています。

天使の像などには、家に飾りたくなってしまうほど素敵なのもある!

日本でお墓参りするとき用に買って持ち帰りたいと思うけれど、余りにも重いので思いとどまっています。

墓地用造花をキーワードにして、フランスのサイトで検索


フランス人は、どのくらい墓参りをするのか?

今年は菊の花が大量に売られているのを見て、フランス人は誰でも菊の花を持って墓参りをするのだろうかと気になってしまいました。

それをテーマにしたアンケート調査結果があったので、ざっと眺めてみました。

40歳以上のフランス人の51%は、毎年この時期に墓参りをするのだそう。別の時期に行く人もいるのですが、全く墓参りをしないのは34%(うち2%は近親者に死者がいないため)。

51%というのは多いのか、少ないのか?...

フランス人の宗教離れもあって、諸聖人の日に墓参りをするという習慣も薄れてきてはいるそうです。

平均すると、フランス人は3カ月に1回墓参りをしている、となっていました。

トゥーサンで墓参りした人は、平均28ユーロの花代(植木ないし切り花)を消費している。そのうち20ユーロは菊の花代とみられる。

ただし、これは花代の年間消費額の3分の1に過ぎない。

トゥーサン以外にも、墓参りの日を決めている人たちもいる:
命日(20%)、誕生日(17%)、復活祭の時期にあるラモーの日曜日(7%)、父の日ないし母の日(3%)


これをメモしている途中で近所の人が来ておしゃべりをしたので、墓参りをするか聞いてみました。

ノンの返事!

なぜ? と食い下がってみる。

つまらないことを質問して申し訳ない! でも相手は、外国人の私が何にでも興味を持って聞くのに慣れていて、いつも取り合ってくれる人なので平気。でも、質問を口にした瞬間に、去年に非常によく面倒をみていた父親が亡くなっている人なのを思い出したので、悪い質問をしたと反省...。

でも、答えてくれました。

諸聖人の日なんて、商売がでっちあげた行事だから気に入らない。お墓参りは別の時期にしている、との返事でした。

私も同感。クリスマスとか、バレンタインデーとか、この日には何をするというのは、私も嫌いです。


アンケート調査結果のメモを続けます。

40歳以上のフランス人は、年間に平均3回か4回墓参りをする(トゥーサンを含む)。

墓の維持をする人は、年間に花代として84ユーロを使う。女性(87ユーロ)の方が男性(79ユーロ)より多く費用をかける。

最も多く使うのは60~69歳層で、平均支出額は102ユーロ。この世代は近しい人が死亡する確率が高く、死亡から数年は多くの花を飾るため。

死亡に伴う支出(葬儀、墓石購入など)とは異なって、花代は所得とは関係なしに消費される。


パリでも?

墓参りは、田舎の方が盛んだろうと思います。田舎に住むお年寄りなら、諸聖人の日の前後には100%がお墓参りに行くのではないかと感じていますので。

大都会の特性で人間関係が機密なパリですが、やはり諸聖人の日を前後とする時期には墓参りの人は非常に多いようです。パリ市のサイトでは、数十万人というが来るこの時期には、墓参りがしやすいように便宜を図っていると書いてありました。

断っておくと、フランスの墓地は、少しは例外もあるのかもしれませんが、公営施設なのです。

葬儀がビジネスになってしまう日本はおかしいと思う...。東日本大震災のニュースを追っていたときも、焼却場の予約が満杯になったために順番待ちになった家族が、1日につき幾らという遺体保管料を払うというニュースを聞いて仰天しました。1週間も10日も待たされた家族は、百数十万円の請求書を見て唖然としたのだそう。それでなくても動転している人たちに過酷すぎるではないですか?!

自治体は何もしなかったの?! パリでも、2003年の猛暑のときには高齢者が大量に死亡して、バカンスシーズンなので遠くに旅行していた家族が近親者が死亡したことを知らなかったという異常事態が発生したのですが、パリ市は家族が現れるまで、あの手この手で対策を施していました。

フランス人は、税金や社会保険に支払いが高すぎると不満をもらします。でも、税金がどう使われているかは見えるのです。私だって東京都住民として、給料からたくさんピンはねされたけど、東京都に住んでいるから恩恵を受けていると感じたことはありません。日本も行政が努力してくれていると感じるのは、地方に行ったときだけ。


墓地を見る趣味はないのですが、パリの墓地は有名人の墓も多いので観光スポットになっています。

特に、ペール・ラシェーズ墓地(Cimetière du Père-Lachaise)。パリ市の墓地は色々ありますが、ここは歴史的価値があって別格だと思います。

パリ市が投稿した、ペール・ラシェーズ愛好家を見せる動画:

Rencontre avec les amoureux du Père Lachaise

特定の知名人の墓を見たい人のためには、サイトまであり、場所を検索したり、墓石の写真が見れたりします。
Cimetière du Pere Lachaise




内部リンク:
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外部リンク:
☆ CREDOC :
À la Toussaint, 51% des Français de plus de 40 ans se rendent au cimetière
La Toussaint dans les cimetières parisiens


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