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2012/11/04

シリーズ記事 【フランス人にとっての米】 目次へ
その2


前回の日記で、フランスにある米について書いたのですが、それはイントロ。

米について書きだしたのは、フランス人にとっての米に関する考え方が気になるからです。


ライスサラダを作っても、誰も喜ばない?

もう10年以上前だったと思いますが、誕生パーティーを開くことにした友人がありました。

招待客は100人くらいになったので、庭にテントを張って、公民館から借りたテーブルとイスを設置。参加する友人たちは、前菜かデザート持ち寄ることになっていると告げられました。

オーガナイズがしっかりしていて、前菜を用意する組と、デザートを用意する組に分かれていました。私は前菜を持っていく方のグループ。

私も、何か日本的な料理を持っていきたい♪!

でも、その当時のフランスには、まだ日本料理ブームが到来していませんでした。海苔なんかを出したら吐き気を催される時代。

それで、フランス料理だけれど日本を思わせる料理を考え、ライスサラダにしようと思いつきました。大勢で食べる量を作るのにも便利そうだし。

ところが、それを一緒に行く友人に話したら、「ライスサラダ?! やめなさい!」と言われてしまいました。

代わりに作ってあげるから、と言われたのは、すり身サラダでした。

当時は日本料理を作って欲しいという要望は全くなかったので、私は、フランスでは、ひたすら食べる人に徹していました。なので、料理をしなくて良いのは大歓迎!

実を言って、ライスサラダなどというものは、日本でも、フランスでも、一度も作ったことがなかったのです。当時の私は炊飯器を持っていなかったので、ライスサラダを私が作れたはずがない!

友人は私がライスサラダを作るのなら手伝わなければならなくて、つまりは自分もライスサラダを作って1人としてパーティーに参加するのを避けたいと思っての反応だったようでした。

ふ~ん、ライスサラダを持ち寄りパーティーに持っていくのって、恥ずかしいことなのですか?...

友人は料理の達人なので、とても美味しいスリミサラダができて、みんなにも好評でした。

このとき食べたものの中で印象に残ったのは、自家製のパテを2種類持ってきた人。

ハンターなのでジビエの肉を使って、それに森の茸のトロンペット・ド・ラ・モールやトリュフを入れて、素晴らしく美味しかったのでした。

こういう席では、ご自慢の料理を持っていくと、みんなから褒められて良い気分になる。ライスサラダでは誰も喜んでくれないですか...。


気になっていた食材: surimi

このことが記憶に残っているのは、ライスサラダはだめと言われたこと。

それから、スリミなるものがフランスに出回りだしたのを奇妙に思った時期だったからでした。

そのあと、数年したらフランスに和食ブームが訪れたのですから、今思えば、すり身は、その幕開けを告げるものだったのかもしれない...。

Wikipediaの画像surimiと聞いたら、日本語だろうと想像しますよね。

フランス人たちは「シュリミ」と発音しますけれど。

でも、日本でいう「すり身」とは全然違うのですから、とても奇妙に思ったのです。

右に入れたのは、Wikipediaの仏語ページに入っていたSurimiの画像です。

こういうのを、フランスではシュリミという名で売っています。

検索エンジンで画像検索をしても、歴然と違いが出てきます:

仏語Googleで「surimi」の画像を検索
日本語Googleで「すり身」の画像を検索

そもそも、スリミというのが何を指すのか、私はよく分かっていません。魚や海老やイカなどをすり潰して作ったペーストだと想像しますけれど。

フランスでSurimiと聞いたときには、ツミレを思い浮かべました。 だから、こんな蟹の足まがいのものをスリミと呼んで欲しくないと思ったのです。

日本で「すり身」と呼ぶ食材は、何かに加工する前、つまり、すりつぶした状態のものを指すのではないかという気もします。すり身から何かを作ったら、別の名前の商品になる方が多い。

違うかな?...

すり身つみれ


フランスで売られているsurimiは、安いのが最大の長所の食品に見えます。蟹の足のような形にできているけれど、蟹の味はしない!

フランスは魚介類が非常に高価なので、こんな魚介類まがいの食品も必要なのだろうと思いました。

はっきり言って、全くおいしくない!

でも、友人がパーティーのために作ったスリミのサラダは、不味いものではありませんでした。夏で暑かったので、さっぱりしたサラダは美味しかった。 

surimiが気になってから、しばらくたったときのこと。

イタリア旅行のときに入ったレストランで魚介類のスパゲッティーを注文したら、同じものが出てきたことがあったときには憤慨してしまいました。
 
限りなく不味い。

フランスと違って、イタリアでは海産物が豊富なので、魚介類を食べるためにも行きたいと思う私なのに。surimiなんかをイタリアで出して欲しくない! でも、イタリアで出されたのは、これが1回限りでした。


フランスのsurimiは、実はカニカマだった

この際、気になっていたsurimiが何なのかを調べてみました。

Wikipediaの仏語ページにあるSurimiの説明によると、surimiがフランスに入ったのは1985年とのこと。突然あちこちに登場したのを記憶しているのですが、そんな時期だったようにも思いますね。


ここに書いてある記述で分かったのですが、フランスのsurimiは、日本ではカニカマと呼ばれる食材なのだそう。

そう言われると納得します。
だって、あれは日本人にとっての「すり身」ではないのだもの!

bâtonnets de crabe(蟹スティック)」という言い方もされるようですが、広まっている呼び名はsurimi。

フランスでは、蟹が入っているわけでもないものに「蟹」という名前をつけた商品を販売することはできなかったからではないかな?

フランスでスリミなるものに出会った当初、私はカニカマを知りませんでした。

今でも日本で買ったことがないし、どこかで見かけたことがあるかな... という程度。

回転寿司のネタなどにされるのだそう。そうか...。回転寿司は数えるほどしか行ったことがないものな...。


ライスサラダをパーティーに持っていくのは止めろと言われた私でしたが、それがどういう理由からだったのかを理解したのは、それから何年もたってからのことでした。

- 続く -


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スリミ・ダイエットをしている友達 2013/07/08


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