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2013/03/18
フランス人に食事を出すとき、何か変わった料理を出したい。最近のフランスは大変な日本食ブームなので、たいてい私は刺身を作ります。

でも、海から遠いここブルゴーニュでは、魚介類は絶対に(!)食べない人がかなりいるのです。それに、頻繁に食事に招待する友人たちには、バカの1つ覚えみたいに刺身ばかりを出すのも能がない。

それで、北京ダックなんかを作りたいな、と前々から思っていました。でも、作り方を見ると、かなり大変そう。それで、まがい物を作ってみようかと思いました。

インターネットでレシピを探すと、北京ダック風に調理するものがたくさん出てきます。たいていは日本で手に入れやすい鶏肉を使ったもの。でも、フランスでは鴨肉が簡単に手に入るのですから、鴨肉で調理するレシピにしたい。

鴨を使う次のレシピがあったので、それでやってみることにしました:
フライパンで作る、皮パリパリ、北京ダック

使ったのは、フォアグラを作る鴨の「マグレ(magret)」と呼ばれるササミの部分。

そんな高級食材でなくて、普通のヒレ肉で良いと思ったのです。 でも、北京ダックを作ってみようと思って行った朝市の直売農家では、丸ごとの鴨、足の部分、マグレしか売っていなかったのでした。

マグレでは脂身が多すぎるかもしれない。とりあえずの実験なので、マグレを1枚だけ買って作ってみることにしました。


パリパリの皮をつくる

レシピでは皮をはがすとなっているので、はがしました。

鴨の皮って、意外に柔らかくて薄いのですね。するりと皮を剥ぎ取ることはできなくて、切れてしまいました。

さすがフォアグラ用に太らせた鴨なので、脂身が多い。それはそぎ取りました。

天日干しで1日、とあるので前日に作業を開始しました。

皮を竹串で差して網にピンと張るというのですが、網なんてない! と気がついてくじける。でも、壊れたオーブントースターに小さな網があったことを思い出し、それを物置から出してきました。

すると、新たに第2の問題が発生。

竹串って、焼き鳥を作るときの竹串でしょう? 引き出しをあけてみたら、やはりフランスで肉のバーベキューをするときに使う太い竹串しかありませんでした。

でも、それしかないのだから仕方がない。太い竹串で皮を網に張り付けてみました。



かなりぶきっちょ。レシピの写真とは全く違う...。

これを天日干しにするのですって。 幸いにも、外には日差しが差しています。しめ、しめ。

でも、猫や鳥に突っつかれないために、ネットをかぶせて庭に吊した方が良いだろうな...。丸ごとの生ハムにかぶせるネットを持っていたはずだけれど、あれはどこに置いたっけ?

そうこうしているうちに、太陽は陰ってきてしまいました。

オーブンを低温で温めて、それに入れて乾燥させても同じことではないかな?...

ともかく、外で干して雨に降られるよりはましだろうと思って、オーブンでやることにしました。

皮に熱湯をかけて脂身を流し落とし、それからオーブンへ。焦がしてはだいなしなので、最低に近い温度にしました。

このあたりで、もう失敗だろうな... という気が高まってきました。スイッチを入れたのは短時間で、そのまま翌日まで放置しました。

天日干しをして、皮が半透明になるとOKだと書いてありました。翌朝見ると、私の鴨の皮も透明っぽくはなりました。

そいでから冷蔵庫に入れておいた脂身をフライパンに入れると、たっぷりの油ができました。レシピではサラダ油を使うとあったのですが、せっかくなのだからフォアグラの油で皮をパリパリにしていくことにします。



フライパンにたまった脂身のオイルをかけていったのですが、そんなものでも皮が加熱されていくのですね。このくらいになったら食べられるだろうと思うところまで油をかけていきました。

レシピでは、この作業は15~20分かかると書いてありましたが、そのくらいかかりました。つまり、レンジの前に立ちっぱなしで作業。

こんなに大変な思いをするレシピなんて嫌いだな。そもそも、手間をかけたから美味しくなるとは限らないのだものな...。まる1日かけて作った料理が、誰からも喜んでもらえなかったときのことなどを思い出してしまう。

ミイラの顔の皮ってこんな感じだった... などと連想してしまう...。

皮には何も味付けしていないのに美味しいのかな?... と心配にもなってくる。北京ダックを食べるときには、皮のパリパリ感だけではなくて、味も素晴らしいのに...。


カオヤ−ビンは美味しかった

北京ダックを食べるとき、このカオヤービンと呼ぶ皮が好きなのです。

それで、面倒だけれど作ってみました。



先日食べた北京ダックのカオヤービンには何かハーブが入っていたのが気に入ったので、平たいパセリの葉を混ぜてみました。

うまくフライパンで焼けました。このあたりから、鴨肉の料理や、付け合せの野菜の調理にも取りかかったので忙しくなり、もう写真を撮っている暇などなくなりました!

フランスで北京ダックを食べるときには、いつもカオヤービンは中華セイロに入って出てきて、皮は温かくなっています。

それを真似してみました。

鍋に湯を沸かして中華セイロをのせておき、焼きあがったものはその中に入れていきます。

1枚1枚焼いていると時間がかかるので、すべて焼きあがったときには冷たくなっていたはず。

フライパンでうまく火が通らなかったにしても、蒸し器で加熱できるので良かったのだろうとも思います。

本当は出来上がったものを2枚にはがすのがレシピでしたが、破けてしまいそうなのでそのままにしました。だから、ちょっと厚すぎた。

でも、おそらくはがしやすいために入れたごま油の風味が入っていのが良かったらしい。味見してみたら、かなりおいしかったです。

ほとんど小麦粉だけでこれだけのクレープができてしまうものなのですね。まずいパンなんかより、こちらの方がずっと美味しいと思いました。


北京ダック用ソースは上出来♪

レシピの材料には持っていないものもあったのですが、それ抜きにしても、かなり良い味にできあがりました。

とろ火で煮込んで、こってりしたソースを作ります。

この冬に日本で見つけて、これがないと料理できないと思うほど気に入っている道具を使いました。

ただし、例によって、レシピの分量は無視してつくりました。
  • 醤油: 大さじ4
  • 味噌: 小さじ2
  • はちみつ: 大さじ2
  • しいたけのだし汁: 1カップ
  • バルザミコ: 小さじ1
  • ごま油: 小さじ1
レシピよりも甘味をかなり減らしています。これでも甘味が足りないということはなくて、良い味でした。

もしかすると、日本で売っているハチミツはフランスほど甘くないからかも知れません。というか、私が使ったのは固まったハチミツだったので、甘さが凝縮されていたのだろうとも思います。


もう作らないぞ~!

予想していたとおり、皮は哀れなほど少量になってしまいました。小さく切れてしまった皮は、竹串から外したら粉々になるだけなので、そのままかじることにしました。



写真をみても、やはりミイラの皮ですね...。パリパリが命と言ったって、ここまでカリカリになる必要はなかったと思う。
 
でも、このレシピを発表した方が見たら、なんてことをしたの?! と腹をたててしまうだろうな...。ごめんなさい!

でも、下味は何もつけずに皮を焼いただけなので、よくできたとしても、美味しいと感激するほどにはならないのではないかな?...
 
なお、容易した野菜は、セロリとシブレット(チャイブ)。使えるものとしては、そのくらいしか手元になかったので。

オヤービンとソースは美味しかったので、北京ダックの雰囲気は少し味わえました。

もちろん、肉の部分は食べました。

レシピに従って肉に下味をつけて焼いたのですが、どうということはなかった。マグレの質が良かったのに救われましたが、それを下味が引き立てたとは思いませんでした。

鴨の肉を料理するなら、普通にフランス風の味付けにした方がずっと美味しいと思う。

北京ダック風の料理を作るなら、もっと簡単なレシピもありました:
北京ダックのレシピ検索

ここまで時間をかけてすることはなかった、と反省。

今日の日記は、しばらくたったら忘れてしまって、また北京ダック風を作ろうと思ったりしないために書いておきました。読んでくださってしまった方には申し訳ない!

書きながら写真アルバムを見ていたら、過去にも北京ダック風の料理を作っていたことがあったのを思い出しました。ごく簡単にできた調理。

写真を見ても、今回の時間をかけた料理より美味しそうに見えます。その写真を次回の日記に入れました。

続きへ: 蜂蜜を塗った鴨の北京ダック風丸焼

ブログ内リンク:
★ 目次: フランスで北京ダックの食べ歩き
★ 目次: フランスで食べる鳥肉(鶏、鴨、ウズラ、鳩など)
アンティーク収集が趣味の友人宅で昼食 2012/10/25


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