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2013/04/04

シリーズ記事目次 【ブレス地域で生産される質の高い食品】 目次へ
その3


前回の日記「黄身がオレンジ色に近いほど黄色の卵が好き」を書きながら、フランスで売られている卵にコード番号が印字されていて、それを見るとどんな卵なのか分るのだと聞いていたことを思い出しました。

この際、それを知っておこうと調べてみたら、卵の選び方を説明しているサイトに出会いました。


フランスで売られている卵に記入されている番号の意味

見つかったページの例では、卵に「3 FR TSE 01」と印字されています。 これはEUで定められているコードでした。

http://oeufs.org/consommer.php?gclid=CJ7vmsjvsrYCFUfMtAodziQAEA#pieges

始めの1ケタの数字が、卵を産んだ鶏の飼育環境を示す数字で、これがキーポイント。

その次にある2文字のアルファベットは、卵の生産国を示す。FRはフランス産。ベルギーならBE、という具合。

下はWikipediaに入っていた画像で、ドイツを示す「DE」の文字があります。その左側にある1桁の数字が品質を示しています。



生産地を示す国コードの前にある数字(0から3まで)で卵の出所が分かるのですが、これは単純明快。

こう風になっているのだそうです:
説明フランス語での表現
0BIO農業で、野外で飼育されている雌鶏の卵L'œuf de plein air « Agriculture biologique »
1野外で飼育されている雌鶏の卵L'œuf de plein air
2地面で飼育されている雌鶏の卵L'œuf de poule élevée au sol
3ケージの中で集中飼育された雌鶏の卵L'œuf de poule élevée en cage

卵のコード番号の意味が分かりやすく書いてあるので眺めたのですが、ここでコードが3と書いてあったら「買うのはやめましょう」などと書いてある!

あれ、あれ、そんなことを言っても良いの?!

よく見てみたら、卵生産者連盟か何かのサイトだと思っていたのに、家畜が人道的に扱われるべきだと主張する畜産動物福祉団体のサイトなのでした。英語でCompassion in World Farming、仏語でProtection mondiale des animaux de fermeという名前のボランティア団体。


各番号のニワトリが、どういう環境で育てられているかの説明もありました。

野外のニワトリ(コード番号0と1)は放し飼いスペースを走り回れるわけですが、コード1の場合は、1羽につき4㎡の広さがあることが基準のようです。
ちなみに、AOCを持つブレス産若鶏(食肉用)の基準は10㎡でした。

ところが、集中飼育の中でも悪い環境のブロイラーは、ケージの中に4羽か5羽押し込められていて飼育され、1羽あたりA4版の紙1枚の広さとなるのだそう。

もっと詳しい説明があるサイトもありました。

フランスで消費されている卵の80%はコード番号3の卵。

コード番号0と1、つまり野外で走り回って暮らすことができる鶏の卵が17%。

残りの2%は、地面は土とはいえ、建物内あるいは金網を張ってある限られた場所に閉じ込められて生活している鶏の卵。

ブロイラーのパーセンテージが高いですが、野外で育つ鶏の卵が17%もあるのだ、と意外でした。

日本の場合は、Wikipedia日本語ページの記述によれば、ブロイラーの卵が95%を占めると記載されていました。


番号付きでない卵もある

EU圏内で市販されている卵には上記のコードを付ける義務があるそうですが、フランスの農家が自分で直売する卵は例外のようです。

私はできるだけ朝市で生産者から卵を買っているので、卵に印字されているものを見る機会が余りありませんでした。

朝市で卵を売っていた人

でも、直売農家の卵でもコードが印字されているか眺めたことがなかった。 あらためて、前回の日記に書いた朝市で買ったブレスの卵を見たら、こんな文字が見えました。



FR(フランス)や1ケタの数字は無くて、ただ「plein air(野外)」と「Ferme(農場)」という文字が印字されていました。

朝市の売り場では農家の場所が示されていて、話しを聞くと野外で飼われている鶏の卵でした。

よく行くケーキ屋さんが言っていたことを思い出しました。

近所で質の良い卵を作る農家から仕入れていたのだけれど、それには番号がない。 検査に来る保健所が良い顔をしてくれなかったのだそうです。

ケーキ屋さんはどこで育った鶏かを知っているわけですが、保健所には分らない。「番号が印字されていない卵を使ってはいけない」とまでは言わないらしいのですが、しつこく検査に来るので折れて、コード番号付きの、味気ない味しかない卵を使うようになったのだ、と話していました。

フランスは衛生基準や納税に関して、日本より厳しいです。例えば、農家が経営するケースでない限り、普通のレストランが庭に野菜畑を作って、それを食材としてレストランで使うのは禁じられているのだそう。そこまで厳しくしなくても... と思ってしまいます。


日本の基準は分からない...

むかし、日本に農業研修に来たアフリカ人の通訳で埼玉県の農場に行き、ブロイラーがどんなものかを見ていました。そのあと2週間くらい吐き気がしてたまらなかったのを覚えています。

なので、日本では仕方ないのでブロイラーを食べていると思いますが(ブロイラーだとは書いてないんだものな...)、フランスでは間違ってもブロイラーは買いません。

卵にしても、できるだけ農家の直売品を朝市で買っています。たまにはスーパーで買うこともあるのですが、コードが1か2を選べば良いのだ、と上に書いた情報でわかりました。

20年くらい前のことだったかな?... 日本のニワトリに「地鶏」という呼び名があって、質が高いと知ったのでした。

フランスでニワトリの質を区別する基準は「fermier(ファームの)」と「plein air(野外)」、つまり小規模生産で、野外を走り回っているニワトリのことだと思いました。

日本で地鶏の生産地であることを誇りにしている地域に行って、「地鶏」なるものに初対面しました。

狭い鳥小屋、フランスで見慣れているウサギ小屋のようなスペースにニワトリが入っているので愕然としました。

「あの~...、地鶏って、放し飼いでニワトリを育てなければいけないという規制はないのですか?」
おずおずと、飼っている農家に聞いてみる。

「地鶏」というのは、地元の品種のニワトリであることが条件なのだ、という説明を受けました。

だとしたら、集中飼育した地鶏だって存在できてしまうことになりませんか?!

Wikipediaで「ブロイラー」を検索してみたら、「短期間で急速に成長させる狙いで作られた品種」と説明していました。つまりは、日本ではニワトリの品種が問題なのであって、育て方は二の次というわけなのかな?...

調べてみたら、日本の鶏は、地鶏、ブロイラー(食肉用)、レイヤー(卵取り専門の鶏)の3つに大きく分類されるのだそう。

日本の「地鶏」という表記はゴマカシもあったようです。「地鶏」として売られていたニワトリが、実は卵を産まなくなったレイヤー鶏(廃鶏)だったというスキャンダルがあったとのこと。

今の日本では、地面の上で動けるスペースを与えていなければ地鶏としては売れない規制ができたように見えました。


そもそも、日本で鶏を買うときには、フランスのように見分けができません。

フランスで美味しい鶏肉を食べようと思ったら、オスの鶏(poulet)です。安い鶏肉を買うと、ケージで集中飼育されているだろうし、卵を産めなくなった雌鶏(poule)だったりもするのだからから、やめなさい、と友人に言われていました。

日本では、売っている鶏がオスかメスか、牛肉がオスの牛かメスの牛か、と書いてあるのは見たことがありません。

もっとも、フランスでもゴマカシはある。特に最近はスキャンダルが話題になっています。

フランスの鶏肉に慣れてしまったら、日本に帰ったときに鶏肉が美味しくないのが堪らないと思うようになりました。

昔はこんなじゃなかった気がする...。

そんなとき、名古屋コーチンに出会いました。

日本だって、美味しい鶏肉があるじゃないか~!♪

でも、とても高いので、いつもそれを食べることはできない...。


「平飼い」って何?

この日記を書きながら、フランスのニワトリの育て方の基準を日本語でどう言ったら良いのか分からないので調べていたら、初めて出会う言葉がありました。

平飼い卵
「放し飼い」というのも加えている表現もありました。

平飼い卵は美味しいらしい。

としたら、フランスで「plein air(野外)」で育っているというニワトリのことなんだろうか?♪

「平飼い卵」というのを売っているので、それを調べてみると、どうも草むらを走り回っているニワトリではないように見えました。

上にフランスの卵の区分を書いた表で、番号に相当するのが「平飼い」ではないかという気がします。

この上から3番目のランク「œuf au sol」というのの説明は、次のようになっています:
狭いスペースに押し込められて飼育されているブロイラーではないが、建物の中で飼育されており、外に出されることはない。

「平飼い」つまり、ブロイラーではないけれど、やはり小屋の外に出て走り回ったりはしないニワトリ。広い小屋にしているから、ある程度の広さの鶏小屋で自由に歩きまわれるので「放し飼い」と呼んでいるようにも見えます。

日本で育つニワトリは、自由に歩き回われるという環境にはないのかな?...

フランスでも、放し飼いのニワトリも日が暮れるときには小屋に入るのが普通です。そうしないと、キツネなどに狙われてしまいますから。

このレベルでも、ある程度はニワトリが自然に生きられる環境のスペースを与えていれば問題ないわけですが、フランスだと、野外にも出ていくと言わないと、やはり下から2番目にランクされてしまうと思います。

日本でも、色々な育て方があると思うので、昼間は外に放っている平飼いもあるだろうとは思います。 でも、はっきりしない...。

追記:「平飼い」とはなにか気になっていたのですが、日本の農林水産省のホームページにある「地鶏肉の日本農林規格」の中に(こちら)、次の定義がありました。
平飼い:鶏舎内又は屋外において、鶏が床面又は地面を自由に運動できるようにして飼育する飼育方法。
放飼い:平飼いのうち、日中屋外において飼育する飼育方法。

日本農林規格で認められる地鶏は「平飼い」なのだそうです。
フランスで野外(plein air)飼育と呼ばれる鶏は、「放飼い」と特定しなければいけないようです。フランスで品質が高い鶏肉(AOCやラベル・ルージュ)は、野外といってもかなり広い草地で放し飼いにされなければいけないのですが、日本では草があるかどうかはこだわらないようでした。
2014年2月記




有精卵にはオヘソがある

日本の鶏と卵の見分け方は、いま1つ分からなかったのですが、犬もあるけば棒にあたる。

このたび調べていて、有精卵であるかどうかの決定的な見分け方を学びました。 有精卵でないと自然ではありません。それが美味しいのは当然。その見分け方は覚えておきたい。

卵にオヘソのようなものができているのが受精卵の印なのだそうです。



少し前に買って日がたっていた卵を割ってみると、本当にある♪

撮った写真はピンボケで申し訳ないのですが、肉眼では白いオヘソがよく見えました。

フランスでは、農家の直売卵でも、有精卵か無精卵かの区別は言わないで売っているように思います。これで見分けられるのは大きな発見♪

追記:大発見と喜んだのですが、その後、農学博士と話す機会があったので、有精卵の見分け方を見つけた話しをしました。ところが、現在の学問レベルでは、正確に有精卵と無精卵を見分ける手段は見つかっていないのだ、と言われてしまいました。

なあんだ...、がっかり...。でも、卵を割るたびに眺めていたら、みんなオヘソがあるので変だとは感じていたのです。

それでも、面白いことを教えていただきました。卵には自己防衛がある、という話し。傾斜があるところで卵を転がすと分るのだそうです。ゆで卵はコロコロと転がっていってしまう。生卵だと、そんなに転がらず、特に孵化する予定の有精卵だと、かなり転がらないのが分かるとのこと。こんど、実験してみよう。でも、本物のタマゴと、ブロイラーのタマゴの両方を持っていることはないだろうから、実験は無理だろうな...。
2014年2月記








日本の情報を眺めていたら、楽天市場グルメ大賞の卵部門で6年連続優勝している養鶏場がありました:
信州伊那谷のたまごやさん

やはり、有精卵、平飼い卵で人気を呼んでいるように見えます。

ブログ内リンク:
★ 目次: ブレス産の鶏肉
★ 目次: フランスで食べる鳥肉(鶏、鴨、ウズラ、鳩、卵など)

外部リンク:
Marquage des oeufs et étiquetage Éthique et animaux
☆ Wikipedia: Œuf (cuisine) º 鶏卵
宮崎地鶏 小林 地鶏の里 本物の名古屋コーチン
☆ 地球生物会議ALIVE: 動物は道徳観のある生き物
Marquage des oeufs et étiquetage
☆ Wikipedia: ブロイラー | 地鶏
生卵の安全性と注意点まとめ!玉子生食の効果とリスクを調べてみた
21世紀の畜産革命 ~工場的畜産からアニマルウェルフェア畜産への転換~  農畜産業振興機構「畜産の情報」2012年10月号


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コメント
この記事へのコメント
いつも、お返事くださりありがとうございます!
さすがフランス!  卵のコード番号とは!

我が家、明治生まれの義祖父母が養鶏業(卵・小規模)をしていたので、(稲作も。現在は13アール品種は元気つくし・祖母は教師・祖父は養蚕の指導で京都の田舎から九州へ・義叔父夫妻は数年前まで養鶏業)、義父母も、生前、10羽ほど鶏を飼っていました。義父は、農業指導員(県職員)でしたし、畑の鶏糞が欲しかったのかな??義父母が買っていた鳥の餌は、市販品でした。

黄身の色は、餌に影響されますよね。黄色だったらトウモロコシが多いのでしょうか。グリーンコープ(生協)は、パプリカ粉末を使わないので、自然な感じの黄色です。

市販品は、ほとんどがパプリカ粉末(ハンガリー料理ぐらい?かと思っていたら 笑 まさかの餌。マリーゴールドも)を使うのでオレンジ色。本当は、とても不自然な色なんですよね。パプリカなどの濃さで黄身の色が違うので、黄身のカラーチャートなどがあります。

鶏肉ですが、こちらのスーパーでは、水炊きの専門店もある『華味鳥』よりは、『みつせ鶏』が美味しいかな〜。みつせ鶏は、フランスの赤鶏を雛の時に輸入、交配。
百貨店に、『天草大王』という高級な鶏肉があり購入したことがありますが、みつせ鶏で十分かも??  (笑)
2016/02/09 | URL | フォルナリーナ  [ 編集 ]
Re:
v-22 フォルナリーナさんへ

卵のコード番号は、非常に助かります。ブロイラーのだけは買いたくないので。朝市で素朴な感じで売っていると、つい農家の放し飼いかと思ってしまうのですが、卵を見たら3番。慌てて逃げました。

あら~、鶏にご縁があるのですね。美味しいのを食べられたでしょうから羨ましいです。

日本で変に黄色が強いのがあって不思議だったのですが、パプリカですか~! 何を考えているのでしょう? 日本には、ビタミン入りとかなんとか書いてある卵もありますね。薄気味悪い...。

鶏肉の種類が色々あるのですね。東京の食材は本当にひどいです。ブロイラーも可哀想だけれど、こちらだって同じ環境で生きていると思う。福岡で乗ったタクシーの運転手さんが、東京から転勤してきた人たちは、また東京に戻るときに帰りたくないと言っているのだと話すので、分かる、分かる! と答えました。

2016/02/10 | URL | Otium  [ 編集 ]
食品表示
>フランスで売られている卵にコード番号が印字されていて、それを見るとどんな卵なのか分るのだと聞いていたことを思い出しました。

分かりやすくて 素敵 ♪
日本でも 食品すべてに 表示してしてほしいけど
難しいでしょうね。
ハマグリでは こんな問題がありました。
http://www.rakuten.co.jp/marutakasuisan/1978715/

シナ産や 韓国産の 表示がある食品は
ぼくは絶対に 購入しません。

ちなみに 卵
地鶏の卵を 知人からいただき
殻をわりましたら、、、
なんと 驚くなかれ
入卵3日め ほどの状態
http://www.rakuten.co.jp/marutakasuisan/1978715/

間違いなく 受精卵だったのだ ♪
2016/09/19 | URL | たかゆき  [ 編集 ]
Re: 食品表示
v-22 たかゆきさんへ

>ハマグリでは こんな問題がありました。

産地偽装もあるけれど、海産物や食肉を高級品として売ることができる産地に運んで、その最終的に飼育された場所を生産地として売るのも一種の偽装だと思うのですけど。

偽装はいくらでも出来るでしょうね。フランスの高級ブランドのハンドバックが、部品は全部東欧などの人件費が安い国で作らせて、最終の組み立てがフランスだからとメイド・イン・フランスとして売っているという告発番組もあった。

>地鶏の卵を 知人からいただき 殻をわりましたら、、、

上のと同じリンクが入っていたので、「入卵」という用語が分かったので自分で探してみました。

http://homepage3.nifty.com/takakis2/huka002.htm

直売農家から買う卵には、小さな茶色のものが入っていることが時々あるのですが、このサイトに入っている写真を見たら、やはりこれは赤ちゃんだったのだと分かりました。

むかしフィリピンに行ったとき、現地の高級な食べ物に、ヒヨコになりかけている卵があると聞きました。すごく美味しいのだと言われたけれど、気持ち悪いので食べてはみませんでした。
2016/09/19 | URL | Otium  [ 編集 ]
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