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2013/04/12
前回の日記(シャンパンの口抜き作業 (1) Dégorgement à la glace)に書いた作業を見学したとき、思い出していたのは数年前のイベントで見た昔の作業のデモンストレーションでした。



クレマン・ド・ブルゴーニュ(Crémant de Bourgogne)のイベントだったのですが、これはシャンパンと同じシャンパーニュ方式で製造されるAOCスパークリング・ワインです。

機械でするのとは違って、手作業だと、何をしているのかがよく分ります。



コルクは水に浸しておいて、こんな風に打ちこむのでした。


Dégorgement à la voléeを今でもやっているの?!

シャンパンの口抜き作業は、昔のやり方でするとポ~ンとオリが飛び出すのが面白い。
そんな動画がないかと探してみたら、見つかりました。

これが「Dégorgement à la volée」と呼ばれるやり方です。



瓶の口に集めたオリを、ボトルを開けたとたんに吐き出させるという見事なテクニック。

こういうのはシャンパン会社を見学したときにデモンストレーションして見せてくれます。でも、この動画は見学に来た人に見せているだけというのではなくて、こういう風に作業しているように見えます。

昔はこうやっていました、というイベントで見た道具が近代的になっているだけという作業場。水に浸かったコルクの数からいっても、ただ見せるだけにやっているわけではなさそう...。

どんなドメーヌなの? 気になりました!

デモンストレーションをしているのはAnselme Selosseという名の人。 彼のドメーヌはDomaine Jacques-Selosseのようです。

いまだにこんな風にシャンパンを作っているところがあるなら、見てみたい。小規模生産のようなので、買い付けに通って親しくなったら、作業場やセラーも見せてもらえるのではないかな?...

どんなドメーヌなのか調べてみました。


気になったジャック・セロス(Jacques Selosse)のシャンパン

ジャック・セロスのドメーヌはAvize村にありました。

シャンパンのメッカÉpernay(エペルネー)に近いところなのですね。

シャンパンの生産地でも、トロワ市の南にある地域だったら、安くておいしい掘り出し物のシャンパンが見つかる可能性が高かったのに、残念...。

高いシャンパンなのではないかな...。

悪い予感がしてきます...。

すぐに分りました。

私なんぞが買いに行けるようなシャンパンではないのでした!

ジャック・セロスのシャンパンの中で、何となく気に入ったのは右に入れたGrand Cruのles Carelles。

フランスのネットショップでみたら、このシャンパンのお値段は295ユーロ

日本での売値と、ほとんど変わらないではないですか?!

どうなっているの?...

プレステージの高いシャンパンとして、特に日本ではかなり話題になっているドメーヌのようです。日本語情報はいくらでも出てきました。

デカンターして飲む、などというシャンパンもありました。シャンパンをデカンターなんかしたくないけどな...。

私の浅はかな知識では、高いシャンパンといったらドンペリニョンだったのですが、ジャック・セロスのシャンパンはそれより高いのかもしれない。

ジャック・セロスを楽天市場で検索

ドンペリニョンと、ジャック・セロスの1番安いシャンパンを比較してみる。


上の動画はフランスのワイン・ネットショップのようで、こちらではもう少し安く売っているシャンパンがありました

注文できる中で一番安いはBrut Initialで、85ユーロ。それでも私には高すぎる。私が常にストックしておくために買うシャンパンは、1本30ユーロくらいなのです...。

プレステージの高いものは品切れ。つまり、プレミアムがついて売られるシャンパンなのかな?...

品切れになっていた6つの区画のシャンパンのコレクションは、こちらのようです:




ともかく、そんな高いシャンパンをケース単位で買うわけにはいかないので、このドメーヌに行くのは諦めました。

でも、動画で見た手作業のデゴルジュマンが気になるので調べてみる。

Jacques Selosse(ジャック・セロス)さんが1949年に作ったドメーヌで、その息子のAnselme(アンセルム)さんが1974年に家業を引き継いでいました。

ドメーヌのブドウ畑は7.5ヘクタール。年間の生産量は、ボトルで6万本弱。

小規模といえば小規模ですね。

でも、先日行ったシャンパンのドメーヌの畑面積ルは4ヘクタールでした。それでも、シャンパンのデゴルジュマンは機械でやっていたのです。

ジャック・セロス社は倍近いブドウ畑があるのだから、シャンパンを手作業でデゴルジュマンをすることは無理なのではないかな?... 特に高いシャンパンだけは、冷凍しないデゴルジュマンをしているのだろうか? だとしたら、高い価格も納得できるけれど。


プレステージ・シャンパンだから盗まれた?

ジャック・セロスについてインターネットでフランス情報を検索したら、このドメーヌに盗難があったというニュースがたくさん出てきました。

先月末、ボトル3,700本だか3,800本だかのシャンパンが盗まれたのだそう。

被害総額は30万ユーロと報道されていました。とすると、1本80ユーロ(1万円強)か...。

その他に、偽造品を作るつもりではないかという物も盗まれていました。

étiquette(ラベル)が16,000枚。
それから、colleretteが12,000枚。

colleretteとは何かと思ったら、ネックラベルのことなのですね。 そういえば、シャンパンには、首飾りみたいなネックラベルがある。でも、必ずネックラベルがあったけ?...

そこで、また、つまらないことが気になった私。

調べながらチラホラジャック・セロスのシャンパンの画像を見ていたとき、ボトルにはネックラベルなんかなかったような...。

普通は使わないネックラベルを盗んだの?

画像をよく見たら、このドメーヌのネックラベルは、普通のシャンパンのと違ってモダンなものだったのでした。

ネックラベルがよく見えるボトルもありました。

でも、このネックラベルはドメーヌの名前が書いてあるだけのシンプルなデザインです。わざわざ盗まなくても、簡単に偽造できそうではありませんか?...

ジャック・セレスのカーヴからボトルの他にラベルまで盗んだ犯人は、偽造シャンパンを作るつもりなのではないかとみられています。でも、ボトルの形が普通のシャンパンボトルとは違うので、偽物だとすぐにわかるはずとのこと。


ところで、盗まれたボトルは、日本とアメリカ向けに出荷するために用意していたシャンパンでした。このドメーヌのシャンパンは高額なので、輸出される割合が高いのではないかな?

ジャック・セロスのシャンパンは、よほどシャンパンにこだわる人たち、気取った人たち、お金にいとめをつけない人たちが飲むシャンパンなのだろうという感じがしました。

この次にパリに住む大金持ちの友達に会ったら、「ジャック・セロスのシャンパン、知ってる?」と聞いてみようかな...。


追記 (2016年1月):

インターネットで調べているとき、「この人が作るワインはすごいのではないか」と感じることがある、とブログに書こうとして、この記事を書きながら出会ったジャック・セロスのことを思い出しました。その後も飲む機会には恵まれていませんが、忘れてはいなかったのです!

久しぶりにざっと読みながらクリックをしたら、商品リンクは切れている。少し前、この不況にも係わらずシャンパンの売り上げは好調だというニュースがあったので、彼のシャンパンは高騰しているのではないかと興味をそそられて調べてみました。

私が魅力的に感じたシャンパンは、ほとんど値上がりしていないようでした。一番安い価格で売られているように見えたものを入れておきます:



ブログに載せてから2年半たっていますが、以前よりも彼のシャンパンはたいくさん日本に入っているように感じました。

ミレジムの高価なものなどは、日本では豊富に売られています。私が気に入ったのは、昔の納豆の包み方のような方法でボトルを木箱に詰めているもの♪ なかなか考えていらっしゃいますね~。

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☆ 楽天市場: シャンパン&スパークリング特集

ブログ内リンク:
シャンパン祭りで醸造所を見学 2006/08/01
★ 目次: ドメーヌ訪問記
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
☆ 読売新聞/シャトー訪問/ ジャック・セロス Jacques Selosse:
 (1) 高い熟度のシャルドネ 農民の太い腕
 (2) 脱ビオディナミ 農民の知恵を活用
 (3) テロワール映すリューディ キャレルとコート・ファロン
 (4) 自分の感覚を信じる 名匠の哲学

ジャック・セロスのオフィシャルサイトに入っていた日本の雑誌掲載記事: ARTICLE JAPONNAIS
Visite au Domaine Jacques Selosse
Le Figaro Vin: Jacques Selosse Champagne
Jacques Selosse

☆ 読売新聞: ジャック・セロス、数千本を盗難被害 | セロスの盗難被害額は35万ドル超
le Parisien: Des cambrioleurs dérobent 3.700 bouteilles de champagne Jacques Selosse (27-03-2013)
La Revue du vin de France: Anselme Selosse craint l'ouverture d'un marché noir


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コメント
この記事へのコメント
ジャック セロスは高くて、自分では手が出せませんが、
以前、1回だけ,ジャックセロスのシャンパーニュを飲むワイン会に参加したことがあります。

ベースのワインを樽で熟成させるのと、樽熟の際にシェリーみたいにソレラ方式で樽から樽へと移し換えるのが特徴だと言ってました。

確かにデカンテーションしても飲みました。
URLにその時の記事へのリンクを残して行きます。
ベースのワインが良いので、泡の有無で飲み比べ用という企画でした。
2013/04/17 | URL | 徒然わいん  [ 編集 ]
Re:
v-22 徒然わいんさんへ

実は、徒然わいんさんはジャック・セロスを味わっていらして、興味深いコメントを書かれているのではないかと思って検索して、記事を読んでいました。そのあとリンクを残していなかったので、URLを入れてくださって感謝です。

ソレラ方式ですか。セロス氏は色々と試みている人なのですね。

シャンパンは、ミレジムものでない限りは、長くストックすべきではないと思い込んでいる私なのですが、徒然わいんさんが試飲されたものはデゴルジュマンからかなり年がたっているものだったのも興味深いです。デゴルジュマンのあとに寝かせておけるシャンパンなのでしょうね。

そのあとにアルザスワインを試飲するというのは、正直、驚きました。

さらに、ペコちゃん焼き♪ 神楽坂で行列ができているのは、これだったか、と発見しました。美味しいのかもしれないけれど、この顔を見ると食指が遠のいてしまいますが...(笑)。
2013/04/17 | URL | Otium  [ 編集 ]
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