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2013/04/19

シリーズ記事目次 【ディジョンからニュイのブドウ畑に行った1日】 目次へ


フランスで行き当たりばったりの旅行をするとき、観光スポットを見つけようと思ったら、道路標識で「Vieille ville」と示している方向に行くに限ります。

昔の建物や街並みを保存して、昔にタイムスリップした気分になれる地域だと期待できるからです。

この言葉を私は「旧市街」と訳すのですが、日本語としては定着しているわけでもないような気もしています。そもそも、日本の都市には旧市街というものを残していない。京都にさえもないのですから!

フランスを旅行する人のために、鉄道を利用して簡単に行ける美しい旧市街がある町を10カ所選ぶとしたら、私は迷うことなくブルゴーニュのディジョン市(Dijon)を入れます。

ディジョンの歴史保存地区の広さは、フランスでは3番目に位置するのだそう。トップはパリ市で、2番目はボルドー市。

ディジョンの街はパリから日帰り旅行ができる距離にあるせいか、団体旅行客をよく見かけます。

よく見るのは午前中。つまりは、ディジョンの旧市街をちらりと見て、午後はブルゴーニュワインのできるブドウ畑を見る、というコースなのではないでしょうか? ちらりと見るだけにはもったいないくらい美しい街なのですけど...。


ド・ヴォグエ館Hôtel de Vogüé

ディジョンの旧市街の中でも、ここだけは絶対に行くというのは名物のフクロがいるノートルダム教会の界隈でしょう。中世から近世の時代に迷いこんだような雰囲気が漂っています。

フクロウ通り8番地に、美しいルネサンス様式の館があります。


Hôtel de Vogüé

17世紀に、ブルゴーニュ議会の行政官Etienne Bouhierが建てさせた館。ここがド・ヴォグエ(de Vogüé)館と呼ばれるのは、18世紀に一族の娘がド・ヴォグエ家に嫁いだためです。

その後ド・ヴォグエ家はこの館をディジョン市に売却したので、今では市の建築・文化セクションの事務所として使われています。

それで、いつも入口の立派な門は開いているのですが、先日通りかかったら、館の中庭に通じる門が閉まっていました。入れた写真は以前に撮影したものなので門が開いています。

観光客のグループを案内しているガイドさんがいて、何やら説明しています。

中に入れないのはお気の毒。この館の見事さは、門を入ってから振り返ったところにあるのです。

白とピンク色の石で、驚くほど繊細な彫刻が施されています。



この左手のところから入ると見事な部屋があって、市が時々展示会に使っています。地味な展示会が多いのですが、入口が開いていると、いつも部屋を見るために見学します。

駆け足旅行のデメリットは、そのときに入れなかったらアンラッキーなこと。でも、この館を外から見るだけでも、ガイドさんは説明することには事欠かないのでしょうね。

まず、屋根は「ブルゴーニュの屋根」と呼ばれる色瓦です。

館の入口も立派。ブルゴーニュの典型的な彫刻があります。



私が気に入っているのは、上の部分。食い道楽のブルゴーニュだから、ナフキンを首につけている! と、私は勝手に言っています。

その下には、ディジョンの旧市街で見られる「ブルゴーニュのキャベツ(chou bourguignon)」と呼ばれる彫刻モティーフ。こんなキャベツがあるのかと思わないでください。想像上の野菜です。


ディジョンの街は路地に入り込むのが楽しい

午前中に館を外から眺めていた団体さんたちは建物の外側しか見れなくて可愛そう... などと気になってしまったので、帰りがけに再び館の前で立ち止まりました。

閉まっていたのは何か催し物でもあるからなのかなと確かめたかっただけなのですが、この館の裏側に入る道が開いていました♪

ディジョンの旧市街散策で楽しいのは、路地に入り込んで見つける素晴らしい空間。数多く残っている昔の館はマンションとして使われていることが多いのですが、入口の門が開いているときは入って見学させていただく。それが楽しいのです。

ド・ヴォグエ館の中庭には、久しぶりには入れました。



ここには思い出があるのです。

もう20年は前だったと思いますが、この中庭で、モーツアルトのコンサートが開かれたときに行ったことがありました。

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なぜ忘れられないコンサートかと言うと、幕間にシャブリのワイン製造者たちが試飲会を開いていたから。

コンサートのチケットを買うときには、ワインの試飲のお楽しみもあるなどというのは知りませんでした。

幕間の時間になったら、中庭の奥まったところに行くようにと言われて初めて知ったのです。

それで余計に感激したのでした。たくさんの出展者がいましたので。

シャブリのグラン・クリュ(特級酒)に「ヴォーデジール(Vaudésirs)」というのがあるのを、このとき覚えました。

こういう商売っ気がなくて楽しいワインの試飲会は、最近では出会わないな...。

愚痴らないことにする。古代ギリシャの落書きにだって、「昔は良かった」みたいなのがあるそうですから!


ディジョン市の都市化の歴史

ディジョンの街はコート・ドール県の県庁所在地。ブルゴーニュ地方の中では飛びぬけて大きな町です。都市圏人口にしても25万人くらいなので、日本人には小さな町ですが。

それでも県内人口の半分はディジョン首都圏に住んでいて、どんどん広がってきています。

でも、市の中心地は旧市街にあって、そこは保存されています。というか、最近は昔と見違えるほど美しく整備されてきて、活気づいてきて、町の管理は良い方向に向かっていると感じます。

ディジョンの都市化の歴史を見せる優れた動画があったので、入れておきます。



見事な旧市街の価値を高めているディジョンですが、残念なのは城を取り壊してしまったこと。しかも、貴族の勢力争いで破壊されたわけではなくて、19世紀末にやったのですから信じられません。

城があったのは、少し近代的な雰囲気がある広場(Place Grangier)に面した大きな郵便局がある辺り。そこを通るたびに、どうしてこんな見にくい建物を建ててしまったのだろうと憎らしげに眺めている私。でも、見事な建造物だと思う観光客もあるとは思いますが...。郵便局の建物はこちらです。

ブログ内リンク:
★ 目次: ブルゴーニュの古都ディジョンの観光スポットや特産品など
小京都に対応する「プチ・パリ」という表現がないのは、なぜ? 2012/11/02
フランスの町を観光するときには旧市街を探すのだけれど… 2010/04/22
★ 目次: フランスの美しい村々について書いた記事

外部リンク
Dijon en fascicules » L'Hôtel de Vogüé
☆ Wikipédia: Hôtel de Vogüé
Dijon : une longue et riche histoire
☆ Google ブックス: Histoire de Dijon, Jean-François Bazin
Dijon l'ancien château


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