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2013/04/23

シリーズ記事目次 【ディジョンからニュイのブドウ畑に行った1日】 目次へ


先日の日記(「レマン湖のフェラ」という名の魚)に書いた美味しい料理を出すレストランで選んだのは、このワインでした。



オート・コート・ド・ニュイの白ワイン、2009年もの。

簡単に昼食をとるときだったので、ワインは安い白ワイン、でも、やはりブルゴーニュのシャルドネにしたいと候補にしたら、ミレジムが2009年。最近のミレジムとしては、気候が良かったこの年が好きなのです。

だから、迷うことなくワインリストから選びました。

食前酒かわりに飲み始めたら、腰のあるしっかりしたワインなので驚きました。

もう少し寝かせておきたいワイン。

なので、クレ・デュ・ヴァンを使ってみました。

これに出会ったときの日記:
すごいワイングッズを見つけました! 2005/12/23

この道具で人工的に3年熟成させてしまったら、非常に飲み心地が良くなりました。

高級ワインでもないのですから、もう飲み頃になっていても良いのに、まだ熟成できそうなのが不思議...。

かなり本格的にワインを作っているドメーヌなのではないかな?

こういうワインをセラーに置いておきたくなりました。

前回の日記(オート・コート・ド・ニュイのブドウ畑を眺める)で書いた地域、コート・ドールの中では少し山がちの地域で生産されるワインです。

それで「オート・コート」とついたワインには、安いワインのイメージがあるのですが、中にはとてもおいしいものがあるのです。 掘り出し物を見つけるのは楽しい。というわけで、このドメーヌに行ってみようと思いました。

レストランで25ユーロということは、直売価格はその3分の1と踏みました。オート・コート・ド・ニュイだったら、そのくらいだろうな、とも思って。

レストランで飲んだあと、そのワインを作ったドメーヌに直行というのは何度も経験しています。良いレストランだと、良いワインを選んでいる。だから、知らなかったドメーヌを発見する良いチャンスなのです。

時代は変わった!

そんなときは、ソムリエさんに、どんなドメーヌかと聞いて、フラッと行っても感じよく応対してくれるだろうかということも探り出します。でも、この日はソムリエさんなどはいないレストランで食事していたのでした。

ボトルに書いてあるドメーヌの名前を見て、iPhoneでサイトを検索。サイトの内容を少し読んでみると、感じが良さそうだという印象を受けました。


味わったワインを作っているドメーヌに行ってみる

ワイン村では、ドメーヌの名前を表示した道路標識がでているので、普通なら簡単に見つかります。

門の前で、ちょっとギクリとしました。

「sur rendez-vous」と書いてあったのです。アポイントをとってから訪問してください、というような意味。

ワイン農家の入口で、そんなの見たことがあったかな? ずっと昔のブルゴーニュのワイン農家では閉鎖的だったのですが、最近は、たいていのところは「試飲・販売」などと門戸を開いているのです。飛び込みのツーリストなんかには来て欲しくないところでは、何も表示しないだけです。

アポイントをとらないと訪問できない? でも、一緒に行ったブルゴーニュで生まれ育ったフランス人はおじけない。「誰もいなかったら帰れば良いだけだから」と言います。

門は開いていたので、車ごと入る。

家族経営でやっている良いドメーヌだろうという印象を受けました。



初めていったワイン農家が、やたらに豪華だと、ぼろ儲けしているのだろうと勘ぐってしまうのですが、ここはそうではない。

入ってきた車の音を聞きつけたらしく、女性が家の中から出てきました。

「レストランで飲んだワインが美味しかったので買いに来ました」、と挨拶。

こう言われると、悪い気はしないのではないかな。迷惑そうな顔もみせずに、どうぞ、と即座にセラーに案内してくれました。

試飲用のワインが樽の上に何本も並んでいます。

レストランで飲んだワイン以外も試飲するかと聞いてくれました。エシェゾーやラドドワなど、気を引かれるワインも作っていたのです。

でも、高いランクのワインは全て品切れ、という感じ。良いサインです。売れ残りが多いというのは、何か問題があるのではないかと思ってしまうので。

幸い、レストランで飲んだオート・コート・ド・ニュイの白ワイン2009は在庫がありました。

想像していたより、少し価格は高め。フランスのレストランでは仕入れ値の約3倍の価格をワインにつけていると踏んでいるのですが、あのレストランは2倍くらいだったわけです。

それも、このレストランがいつも満席の理由かもしれない。最近のフランスは不況で、これほど良い料理を出しているのに営業を続けられるのだろうかと心配してしまうような閑古鳥がないているレストランが多いのです。

ワインの買い付けに行くときは、昼食を食べたばかりというのは最悪ではないかな? 普通は、昼食間近というときにワイナリーに行きます。

せっかくワインの試飲をさせていただきましたが、品定めなんかできません! それに、飛び込みで行ったので、長居しては申し訳ないという遠慮もあります。

というわけで、また別の機会に来ることにして、レストランで飲んだ白ワインだけ買って帰りました。


アンリ・ノーダン・フェラン 

行ったドメーヌの名前はDomaine Naudin Ferrand。

日本にも輸出していると言っていたので、検索してみたら、かなり出てきました。

アンリ・ノーダン・フェランのワインを楽天市場で検索

ショップの説明があるので読んだら、「そんなに凄いワインだなんて知らないで行ってしまって失礼いたしました~!」と謝りたくなるほど褒めちぎられていました。

私はレストランで飲んで、なんだか普通のワインと違う、という漠然な印象を持っただけなのですけど、直観に間違いはなかったらしい。

同時に、私が出会う前から注目されていたドメーヌだと分かると、ちょっとがっかり...。

完結に説明しているのは、こちらのショップかな...。

私たちを応対してくださったのはワイン醸造をしているご本人だったようです。旦那様がワインづくりをしていて、奥様は会計係りのようなドメーヌが多いので、そう思っていたのですけれど。確かに、彼女の言葉の端々に感じる発言は、ワインに詳しすぎる方だった!

ドメーヌのサイトもあるので開いたのですが、全部読んでいたら日が暮れてしまいそうなほど書いてありました。つまり、かなりこだわりを持ってワインを作っているドメーヌらしい。


さっさとワインを買うだけのつもりで入った私たちですが、フランス人たちのおしゃべりは止まりがない。フランス人が「ちょっと1秒だけ」と言うときには、5分と10分かかると覚悟すべきだろう、と私は換算しています。

おしゃべりの中で、この方は? と思うところがありました。

レストランで飲んだとき、上に書いたクレ・デュ・ヴァンを使ったことを話したら、興味を示されたのです。

クレ・デュ・ヴァンは、フランスでは、少なくともブルゴーニュでは、余り知られていません。ワインを作っている人やソムリエさんに見せたりすると、たいていは嫌悪感を示されます。不自然にワインを熟成させてしまうなんて許せない! という反応なのだろうと思います。

それで、このときも、日本では民家の地下にワインセラーがあるわけではないので、こういう道具で何年後にはどうなるというのが分かるのは興味深いのです、などと言い訳をしました。

ところが、興味を示されたのでした。ボルドーで開発されたアイディア商品だと言っても、偏見は出てこない。買いたいとまでおっしゃるので、ボーヌのワイングッズを売っている大きな土産店Athenaeumには置いてある、などと教えてあげました。

偏見で固まっていはいないで、常に研究とチャレンジをして質の高いワインを作っている人なのだろうとかんじました。そういうタイプ、フランス人には珍しいのです。

日本企業の強みは、改善していくことにあると思っています。例えば吹奏楽器は、フランス産が優れているとに定評があったのですが、日本のメーカーの方が上をいってしまったのだそう。ヨーロッパの楽器メーカーは、古い歴史の中で培われたノウハウをかたくなに守る。ところが、日本では、演奏者の意見を聞いて、使いやすい楽器にしていった、ということを書いてあったのを読んで、そうだろうな... と思いました。
 
ずっと昔、働くようになってコンサートに行けるようになったら、東京で開かれるオーケストラを片っ端から通った時代がありました。開幕して、ホルンがかなでられるとき、突拍子もない音が出てくるので度肝を抜かれることがしばしばあったのですが、こういうのは今では全くなくなっています!

伝統と、新しい技術の融合。それが現代で求められることなのだと思います。

このドメーヌのサイトにあるワインづくりのフィロゾフィーというページを読むと、そうなんだなと理解できました。

ともかく働き者のよう。ここのワインを飲んだレストランのランチメニューは創作料理で、しかも安いのだという話しをしていたら、平日にレストランなんかに行くことはできないのだと残念そうに言います。一緒に行ったフランス人が、どんな料理だったか詳しい説明をしだしたら、「やめて、やめて!」などとストップをかけてきました。

近くにあるレストランなのですから、ちょっと仕事の手を抜いたら簡単に行けると思うのだけれど、そんなことはできないらしい。ブルゴーニュのワイン農家に行くと、何時間もお相手をしてくれてしまって、こちらの方が「いつ仕事をするの?」などと思ってしまうことがあるのに!

アポイントをとってという文字を入口に掲げていたのも、やりかけの仕事を中断したくないからなのだろうと思いました。

ブログ内リンク:
★ 目次: ワインのグッズや道具などについて書いた記事
★ 目次: ドメーヌ訪問記
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
Domaine Naudin-Ferrand


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