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2013/05/14
フランスに来てからは、目に映るものを全て歌えるのではないかと思うことがあります。日本の子どものための歌というのは、自然界を歌ったものが圧倒的に多いのではないでしょうか?

東京育ちで、田舎がなかった私が、どのくらい実感を持って歌っていたかは疑問です。本物の菜の花畑にフランス出会ったら嬉しくて、やたらに写真をとりまくったものでした。



菜の花畠に、入日薄れ、
見わたす山の端(は)、霞ふかし。
春風そよふく、空を見れば、
夕月かかりて、にほひ淡し。

結局のところ、歌詞の意味なんか分からないで歌っていたのだと思う。菜の花畑を見るとこの歌が浮かんでくるのですが、画像を入れてから歌詞を探してみたら、「霧ふかし」には対応していない風景だった!

何という題の歌だったか思い出さないので調べてみたら、『朧月夜(おぼろづきよ)』という文部省唱歌でした。 


海がないブルゴーニュにできる黄色い海

フランスの菜の花畑はとてつもなく広くて、黄色い海のように見えます。 葉の花は光を放つ黄色なので、春の曇り空でも鮮やかに輝きます。

 
ブルゴーニュ地方の最大都市ディジョンを見下ろす丘から撮影


菜の花畑を背景にした色々な風景写真も撮ってみました。


前面に写っているのは、昔の道路工夫の休憩所
時には夜を明かすこともあったそうで、中に暖炉があったりもします



でも、ある時から、ぴたりと菜の花畑の写真をとるのは止めてしまったのです。その理由を先日、友人の家に行ったときに思い出しました。

下の写真を撮影したのは2004年なので、菜の花畑の写真を撮るのをやめたのは、その頃かな?...


★ この写真を入れた日記: 春たけなわ 2004/05/03


庭先に菜の花畑が広がっているお家の場合...

久しく会っていなかった友人の家の近くを通ったので立ち寄ってみました。

村はずれの丘の上にある素敵な家。私は古い石造りの家が好きなのですが、ここは新しく建てた家の中ではとても気に入っているお家です。新築といっても、建てたのは30年くらい前ですが。

ご主人が建築関係の仕事なので、住みやすい家を建てられるのは当然かも知れない。中に入ると、100年も前に建てた家のように落ち着いた雰囲気になっています。

ダイニングルームに通されてシャンパンをご馳走になりながら、眺めが良いのも好きだな... と思いました。南側と西側の窓から、今が盛りという感じの菜の花畑が見えたのです。

窓いっぱいに鮮やかな黄色い畑が見えると、今にも雨が降りそうな曇天も、寒いことも気になりません。

眺めが良いと言うと、友人は顔をしかめました。

臭くてたまらないのよ~!

農薬を撒かれるときは強烈な匂いになるので、家の窓を閉めまくるのだそうです。しかも、1回撒けば終わりというのではなくて、何度もやる。

年金生活に入って家にいるようになってから、それが耐え難くなった言います。会社勤めしていたときは、朝から夕方まで家を留守にしていたので気にならなかった。

土地を買うときには、畑があるのは田舎らしくて素敵じゃないかと思ってしまった、と後悔している様子。

あらためて窓の外を見ると、北側は大きな庭で、斜面の遠くに村が見えるという感じなのですが、家を建てた部分は畑にかなり近い。

芝生の向こうに垣根のように見える菜の花畑までの距離は10メートルくらいかな...。

臭いのだと言われて、つい最近もドライブしていたとき、畑に化学肥料なのか農薬なのかを撒く車が見える道を通ったときには、あわてて外気を遮断するボタンを押したのを思い出しました。

フランスの畑は広大なので、液体をまく装置は怖くなるくらい巨大なのです。トラクター両側に翼を広げています。

http://www.20minutes.fr/planete/diaporama-3159-photo-729489-50-ans-agriculture
50 ans d'agriculture - Image 7 sur 15 - 20minutes.fr

そういうのを見るのは車で走っているときなので写真を持っていません。それでサイトにあったのをキャプチャしたのですが、これなんかは小型タイプ。この写真アルバムはフランスの農業50年の歴史を見せるものなので、1975年頃の写真らしい。

大きなトラクター散布イメージを入れるなら、こちらのページとか、こちらのページに入っている写真をキャプチャすべきだった。

こういうトラクターが道路で移動するときには、翼を折りたたんでいるのですが、それでも車線からはみ出てしまうので、特別輸送車という喚起を促すプレートを付けているだけではなく、先導車がついていることも珍しくはありません。

穀物や油脂植物を栽培する大規模農家では、平均所有面積が100ヘクタールを超えていますから、このくらいの装置を使わないとやっていられないのでしょうね。

ともかく、こういうマシンが居間の窓辺まで近づいてきたら怖いだろうな...。 考えてみたら、フランスで菜の花畑があるところの近くに家なんかはないのが普通なのに、彼らの家は畑のすぐ横に家を建ててしまっていたのでした。

それでなくても、高齢になったら南仏に住みたいと思っていた奥さんは、ご不満そうでした。ご主人が年金生活に入れるようになったにも関わらず仕事を続けているために夢が実現できないうえに、菜の花畑にまで悩まされているわけなので。でも、頻繁に南フランスの行きつけの貸別荘に行っていて、2週間とか1カ月とか滞在しているのですから、いいじゃないの... と言いたくなる!


菜の花って臭いの?

黄色い海のように広がる菜の花畑が美しいと思って写真を撮っていた私ですが、あるとき菜の花畑に沿った道を散歩したことがありました。

臭いの、臭いのって、たまらなく臭い!
散歩を続ける気はなくなり、車に乗って立ち去りました。

それ以来、疑問に思っていました。菜の花は、もともと嫌な臭いがするものなのだろうか?

日本の農家に泊めてもらったとき、庭先にどこかから飛んできた種で芽をだしたような菜の花が咲いていたので、鼻をつけて嗅いでみました。

別に臭い匂いなんかない。農家の人に聞いても、菜の花が臭くてたまらないというようなことは全くないという返事でした。

日本では菜の花畑が観光スポットになったりしていますよね。私が臭いと思ったような匂いがあったら、そこを喜んで訪れる人はいないと思うのです。 でも、日本人がどう言っているかを検索してみたら、やはり菜の花畑は臭いという声がありました。

でも、ほのかな香りが心地良いという人もいる。日本でも、フランスでも、そういう人たちがいました。分からない...。

いずれにしても、フランスで見る菜の花(colzaと呼ばれる)は、日本のとは品種が違うのだと思います。おひたしにして食べようなんて、間違っても思えない植物に見えますので。

フランスのはセイヨウアブラナとして、日本の菜の花とは区別すべき品種なのでしょうね。

生産量としてのフランスは、中国、カナダ、インド、ドイツに次いで、世界で5番目。どうしてこんなに菜種を作るのかと思いながら菜の花畑を眺めていました。フランスの食卓で使う植物性オイルとしては、ひまわり油の方が主流ではないかと感じるので。でも菜種は食用油だけではなくて、家畜の餌、肥料、機械の潤滑油などにも利用されていたのでした。ガソリンに代わるバイオディーゼルにもされるけれど、どのくらい普及するのか?...


菜の花畑が庭の延長になっている友人の話しを聞いて、やはり、あの悪臭は農薬を撒くからなのだろうと思いました。肥料か農薬を撒いているからだろうというのは想定していたのですが、彼女は農薬と呼んでいたので。

穀物畑にも農薬を撒いているはずですが、目立つ花が咲く菜種畑は特別扱いなのだろうと想像します。

何年も前のことですが、家の庭に大量の黒ゴマみたいな虫が大量に発生して困ったことがありました。

白いガーデンテーブルやイスが真っ黒になってしまう。

白いシャツ、特に黄色のシャツを着ていると、それにたくさん虫がついてしまう。

近所の穀物栽培農家の人と話していたとき、その話しを出したら。菜種畑にまく農薬のせいだと即答されました。

菜の花に付く虫を駆除したために、その虫たちが近所に逃げてきたということ? でも、あの虫の量からは、虫を増やすためにまいた薬だとしか思えませんでした。

外で食事できる良いシーズンに黒い小さな虫だらけになるのはたまらない。それで、ガーデンファニチャーは全て緑色のものにしたのですが、黒い小さな虫は2年か3年ですっかり消えてくれました。

不適当な農薬として使わなくなったのだろうと思います。ご近所に迷惑をかけるから、という理由ではなかったのは明らかでしょうから。


環境破壊の根源?

フランスでは、国民の胃袋を満たしてくれる農業への思いやりが日本とは比較にならないくらい強いですが、フランスの環境破壊の根源は農業にあるという人たちも多いのです。

戦後、食料自給率を100%にするのを目指して、フランスでは農業の大規模生産と近代化が推し進められました。昔ながらに小規模農業をしている人たちには愛情しかないように感じますが、100ヘクタールも400ヘクタールも農地を持っている大規模経営の農業者には厳しい目が向けます。

農薬を散布している畑の横を車で通るとき、「Pollueur ! (汚染者)」、「Empoisonneur ! (毒殺者)」、「Assassin ! (人殺し)」などと、車の中で叫ぶフランス人の友人たちがいます。一度は、車の窓をあけて怒鳴る友人がいたので驚いたのですが、トラクターに乗っていたのは彼の近所に住む親しい農家の人なのでした!

日本では農業が国土を汚染しているなどとは言われないと思うのですが、フランスの広大な畑で、巨大なトラクターで散布しているのは、どうしても目立つのです。それに、フランス国土は50%強が農地として使われている農業大国。農薬の垂れ流しをされたら地下水も汚染されてしまうのも当然。

農地面積当たりの農薬使用量の統計を見ると、日本はフランスの5倍くらい使っていることになります。世界でランクづけすると、日本は世界第2位の農薬消費国。

日本で売っている、形が整っていて、虫や雑草もついていない野菜を見ると、そうだろうな... とは感じます。フランスでは生鮮食料品の大半は朝市買うせいもあって、日本に帰ったときには買い物に行っても、売っているものがみな工場でできたように見えて、買う気にならなくて困ります。1週間くらいたてば慣れてしまうのですが。

世界1の農業大国アメリカの農薬使用量は意外にも非常に低いのですが、遺伝子組み換えを進めている国なので、アメリカが良いとも思えない...。

フランスで大きなシェアを持っている農薬メーカーはアメリカ企業というのも皮肉。でも、企業というのはそういうものだと思う。先進国でタバコが有害だとして売れなくなると、メーカーは開発途上国で大々的に宣伝して売る。狂牛病が発生したとき、その原因が化学肥料が原因ではとしてイギリスで売れなくなると、メーカーはヨーロッパ諸国にプロモーションをしたりして売ったためにフランスにも狂牛病が入ってきていたのでした。



農薬の被害を最も受けているのは農業者

最近のフランスでは、実は農薬使用によって一番被害を受けているのは農業者たちだ、ということがクローズアップされてきました。

ちょうど1年くらい前、『La mort est dans le pré』と題されたドキュメンタリーがテレビで放映されました。企業の名前を名指ししたりもしているので問題。著作権違反でインターネットから削除されますが、それでもしつこく載せる人がいるので、今でも全編をネットで見ることができます。

農業者が農薬を使うことによって害を受けていることを明るみにだしたドキュメンタリーです。

農薬に害があることを主張することは農業振興のためには避けるべきだし、農業者自身も、それを言ったらおしまい、ということで口をつぐんでいました。それを扱った映画はフランスでは初めてだったので話題になりました。

予告編

La mort est dans le pré. Diffusé le 17 avril sur France2


全編

La Mort est dans le pré

1時間番組のドキュメンタリーでは、農薬を浴びたためにパーキンソン病、白血病、癌、骨髄増殖性腫瘍などになり、障害者となったり、死亡したり、という悲惨な事例が紹介されました。農薬の危険性が意識されなかった昔は、トラクターで農薬をまくとき、背中に霧がかかるのが涼しくて気持ち良い、などと喜んだりしていたのだそう。

Hazardous-pesticide消費者たちがこれだけ農薬をかぶった食品を食べさせられる危険を意識しているのに、その薬物を直接扱う農業者たちが健康被害を意識していなかったというのは不思議な気がします。

いくら農薬メーカーが危険性がないと言ったって、疑わなかったのだろうか?...

農薬使用によって死亡する農業者が多いと聞いたとき、素人の私でも、それはそうだろうな、と思いましたから。

でも、自動車が普及し始めたころ、排気ガスを吸うと頭が良くなるなどと言われて、子どもたちが車の後を走ったりしたのですよね...。


農薬が健康に危害を与えると訴える農業者が登場したのですが、農薬を製造する大企業や、農業者が加盟している保険会社は、それを職業病とは認めない。それを立証する、膨大な証拠物件を出す必要がある。

それはそうだと思う。裁判をやったら、お金がある方が勝つ。

このドキュメンタリーでも、企業から資金援助を得た御用学者が登場していました。今の世の中、全て経済力が社会を動かしている...。

農業者たちは、農作業を楽にし、収益を増やせる農薬の使用に疑問を抱いていませんでした。農業機械の投資で借金に追われ、農薬を使うという罠にはまった、とドキュメンタリーでは訴えています。

ドキュメンタリーのタイトル:
『La mort est dans le pré』 は、「死は牧場に」あるいは「死は草原に」と訳せば良いでしょうか? テレビ番組『
L'amour est dans le pré』をもじった命名らしい。これは、農業者を紹介して、応募した女性の中から一人を嫁に選ぶのを見せるという企画。そのタイトルの愛を死に置き換えています。この番組のタイトルのもとになったのは、映画『Le bonheur est dans le pré(邦題: しあわせはどこに)』 (愛ではなく幸福の文字)。
いずれにしても、田舎で暮らすのは幸せという観念があるのに、実は農薬を扱う農業者には病気や死の危険がある、とするタイトル。


農業者が農薬の危険性に気がついても、無農薬農業に切り替えることは難しい。農業のやり方を1から学ばなければならないし、大規模経営に対して支給される補助金ももらえなくなってしまうからです。

それでも、野菜やワインなど、小規模生産でも収益性の高い農産物では、農薬使用を控える傾向が強くなったと感じます。

消費者も、昔からの農法で食べ物を作る農業者たちを守ろうとする動きが強くなってきました。日本有機農業研究会が生んだ生産者と消費者の提携のコンセプトをフランスで受け継いだ「AMAP(Association pour le maintien d'une agriculture paysanne)」は、ここのところ急激に発展しています。

完全に無農薬にするのは難しいでしょうから、これからの農業は、フランスではAgriculture raisonnéeと呼ばれる減農薬農法が主流になっていくのだろうと思います。少なくとも、それを期待したい。


何が大事なのか?

ブドウ畑は、特に農薬の使用が多いことで知られています。ブドウ畑で働く友人は、農薬をまいた後、48時間は畑に立ち入って作業することは禁止にするのだ、と言っていました。まいた本人はそれを知っているから良いけれど、知らないでブドウ畑を散歩してしまう人はどうなるの?... 他人の畑を散歩しているのが悪い、と言われれば、それまでですが!

先日行った食品物産展でBIOワインを作っているブースがありました。私は無農薬にはこだわらなくて、食品はおいしければ良いと思っています。でも、BIOのワインを飲むと、やっぱり何かが違っておいしいと感じます。

ブドウの木は病気に弱いので、農薬を使わないで育てるのはとても難しいと聞いています。質の高いBIOワインを作るなら採算がとれるでしょうが、それほど高くは売っていないワイン農家。

数年前にBIO(有機農業)に切り替えたといので、なぜかと聞いてみたら、こう返事されました。
「第一に、農薬は自分たちの健康に悪いから」

BIOだと質の高いワインができるのだとか、健康に良いのだとか吹聴しない素直な返事が、誠実にワインを作っている人柄を表していると感じて気に入りました。


ドキュメンタリー『死は草原に』で追っていたブドウ栽培の青年は亡くなり、父親は涙ながらに語りました。農薬メーカーに製造を止めてくれ、と訴えたい。何千年にも渡って先祖が守ってきた土地を、我々がたった数十年で破壊してしまうなんて...。

もう一人の青年は、障害者となった原因は農薬にあると裁判にかけていたのですが、ようやく勝訴に漕ぎ付きました。2012年2月のリヨン裁判所が、アメリカの大手農薬メーカーであるモンサントに有罪判決を下したのです。もちろん、メーカーは再審を要求しましたが、有罪判決がでたのは歴史的なこと。

農薬は、害がないものを開発できるまで使うのを止めようと決めれば実現可能です。百年以上も消えない放射能汚染とは違って、2年か3年無農薬で農業をしていれば有機農業の許可がとれるのですから、農薬汚染はその程度なのだろうと思うのです。

でも、農薬は使うのはよそうという気運が高まったら、そうしたら食糧が足りなくなくなって、みんな飢え死にする、と脅す人々がでるのだろうな...。




ブログ内リンク:
フランスの戦後の農業史を見せるドキュメンタリー番組 2014/08/08
北フランスで昔ながらの農業を続けていたポールさんの生き方 2014/09/30
テレビに出演すると泣き顔で窮状を訴えていた農業者は、どうなった? 2015/07/23
ブルゴーニュワイン: ブドウ栽培の新技術と伝統 2011/02/24
オーガニック・ワインには受難の年 2007/09/12
★ 目次: 文学者・哲学者、映画・テレビ番組
★ 目次: 戦争、革命、テロ、デモ ⇒ 農業者のデモ
★ 目次: フランスに結婚に関する風習、夫婦・家族関係、生き方
「雪やこんこん」をフランスで歌うと・・・ 2006/02/13

外部リンク:
☆ Wikipedia: 朧月夜 (歌曲)
菜の花の香りって よい香りですか。
☆ 社会実情データ図録: 主要国の農薬使用量推移
日本の農薬使用量が、ようやく世界2位に
OECD Environmental Performance Reviews: Japan 2010. Selected Environmental Data

【農薬・遺伝子組み換えなどを告発するフランス映画】
☆ 2012年: La Mort est dans le pré (YouTube 54分 全編)
Pesticides : la mort est dans le pré
映画『モンサントの不自然な食べもの』公式サイト 原題: Le Monde selon Monsanto(2008年)
映画『未来の食卓』公式サイト 原題: Nos enfants nous accuseront(2008年)


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コメント
この記事へのコメント
Re:
非公開コメントをいただいたのですが、良いご指摘をいただいたのでお返事させてください。何度もコメントのやりとりをしているので、お許しくださるのではないかと思って...。

農業国であるために、フランスの田園は荒廃せずに、惚れぼれするくらいに美しい。でも、その裏側にあるものの話しを聞くと心が痛みます。

ディジョンのマスタードがあるので、カラシナではないかと疑問に思われたとのこと。実は、「ディジョンのマスタード」という呼び名AOC/AOPではなくて、製造法に関するものです。昔はブルゴーニュにカラシナがたくさん生産されていたのだろうと思うのですが、今では原料は外国産に頼っています。それではマズイというので、数年前にカラシナをコート・ドール県に植えるプロジェクトができました。どこかに畑があるはずなので、見てみたいと思うものの、まだ出会っていません。マスタードの製造メーカーを見学したときにカラシナの写真を見て、花は似ているものの可憐そうなのに惹かれているのですが。

カラシナとの比較を思い出させていただいて、思いついたことがあります。

菜の花畑が臭かったり、虫が発生したりするのは、機械油か何かのために作っている畑なのではないか、と思ったのです。カラシナや菜種油用の菜の花畑だったら、あんなに農薬を撒かないはず。菜の花畑の散歩を楽しんだという報告があったフランスのサイトは、そういうところを散歩したのではないかな?...
2013/05/15 | URL | Otium  [ 編集 ]
だまされ~
なあ~んだ、そっか~。料理名にディジョネーとつくとマスタードソースがついてくるので、ディジョン辛はディジョン近郊で栽培しているものと思い込んでいました。だまされ~。
2013/05/16 | URL | 豊栄のぼる  [ 編集 ]
Re: だまされ~
v-22豊栄のぼるさんへ

ディジョンのマスタードは不幸な食品です。ディジョンの町では土産物としてマスタードをたくさん売っていますが、外国で大量製造された不味いマスタードも多いです。

カラシナの栽培は収益性が低いので農業者たちが手を引いてしまったのでしょうが、ディジョンの町外れにあった最後のマスタード製造所も田舎に移転してしまいました(2009年)。

それをきっかけに、ディジョンのマスタードの数あるメーカーの中で最高品質を誇るファロ社(ボーヌ市)は、100%ブルゴーニュ産のマスタード「Moutarde de Bourgogne」を誕生させました。ブルゴーニュ産カラシの種とブルゴーニュAOC白ワインだけを使っています。本物にこだわるなら、今のところはこれしかないのは残念…。

http://www.bienmanger.com/1F1219_Moutarde_Bourgogne_Igp.html

http://item.rakuten.co.jp/kitchen-garden/872031/#872031
2013/05/16 | URL | Otium  [ 編集 ]
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