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2013/05/30
歴史が好きな人たちの同好会で、テンプル騎士団の建物を見学しました。テンプル騎士団は、中世に大きな勢力を持ち、十字軍でも重要な役割を果たした修道会。膨大な資産を持ち、13世紀前半に壊滅されられた後もフリーメーソンとの関係を語られるなど、謎めいた存在です。

テンプル騎士団は、フランス語でOrdre du Temple、あるいはTempliers。その館や所領地をCommanderieと呼ぶ。

その程度は知っているのですが、テンプル騎士団について探究したことがありません。フランス国内を旅行していると、テンプル騎士団の建物だったというところによく出会うのですが...。

テンプル騎士団に関する大研究家がパリから来て講演もしたのですが、そちらは話しを聞いても理解できないだろうと思ってパス。個人が住んでいるテンプル騎士団の館を見学するツアーの方に参加しました。

場所は、ブルゴーニュ地方のコート・ドール県北部。見学させていただいたのは2カ所。

テンプル騎士団の館は、非常に美しいところもあるのですが、こちらは言われなければ気がつかないほど普通に見えてしまう建築物でした。でも、普通なら見学できないところなので貴重な機会。


Commanderie d'Épailly

始めに見学したのは、現在も広大な農地を持つ農家。ここにテンプル騎士団が拠点を構えていたときには、周辺の村々の広大な農地を所有していたのだそう。

参加者が集まる場所は、雨が降っていたので農場の納屋でした。みんなが集まるのを待っている間、納屋にあるトラクターを私は見学。



この巨大さは、戦車ですよ~! 後ろに映っているトラクターの車輪は、その横に私が立ったとき、背伸びして手をあげて、やっと上に届くという高さでした。両側に車輪が2つずつ付いているのは、雨でぬかるんだ畑でも土にタイヤがもぐりこんでしまわないためなのだそう。

でも、そんなのは、この日の見学の目的ではない!

農場の地主さんは、自ら農業をしているとは思えない、愛想の良いドイツ人女性でした。子どものときから休暇を過ごしていたこの地所と建物を遺産相続したそう。

テンプル騎士団の城郭は、塔などが残っている程度。当時の形を忍ばせる最大の見どころはチャペルでした。



チャペルと呼んでいますが、大変な大きさです。

どこにでもある例で、フランス革命の後には一般の人々が買える値段で売り出されました。ここも農家が買い取って、テンプル騎士団のチャペルという歴史的建造物であることは全く無視して納屋として使用されました。

右寄りに見える黒い部分は、教会のままでは農作業がしにくいので、出入りがしやすいように開けた大きな入口。こんなことをしてしまったら、建物の崩壊につながるのに...。

現在の所有者であるドイツ人女性は、財産をつぎこんで修復しています。チャペルの 屋根はしっかりと葺き替えられていましたが、内部は手がつけられないくらいに荒廃していました。

こちらが、チャペルの入り口。やはり、かなり破壊されてしまっています。



この入り口から入ったところを内部から見ると、この状態。



ある日の夜、地震がおこったかのと飛びおきてみたら、チャペルの一部の天井の骨組みが落下していたのだそう。残ったアーチを木材で固定していますが、また何時崩れ落ちるかもしれないという状態。

人を入れて見学させて落石事故でも起きたら、建物の所有者が責任をとらなければならないという危険があるのですから、私たちを招き入れて見学させてくださったのには感謝。

見学が終わると、ドイツから取り寄せたビールや、おつまみをふるまってくださいました。ちょっとひょうきんで、かなりの高齢だと思いますが、愛らしいドイツ人女性。フランス語もたっしゃ。フランスに溶け込んでいける人だな、と思いました。

チャペルで美味しいビールを眺めながら、彫刻を眺めました。

テンプル騎士団と関係があるのだろうか?... 樫の木の葉をモチーフにしたと思われる柱頭彫刻がたくさんあるのが私は気になりました。



ここから40キロくらいのところにある村が次の訪問地です。


Commanderie de Bure-les-Templiers



教会の左に隣接しているのが、見学したテンプル騎士団の館。

数年前、この建物を購入して修復する若い男性が現れた、というニュースを地元の新聞で見ていました。ここまで荒廃していたら手が付けられないのではないかと思う荒廃ぶりだったのですが、かなり修復は進んでいました。

館の中には大きな暖炉があるために、戦時中はアメリカ軍のパン焼き工房として利用されていたそうです。家の中は撮影禁止だったので写真はありません。

離れの建物の方は完全な廃墟でした!



案内して歩くときには、建物に近づかないようにと何度も注意されました。確かに、いつ落石してもおかしくない状態。長い歴史の中で、色々と利用されて、メチャメチャにされたらしい。

母屋とした建物の方は崩れた石をもとの状態に戻す工事をしていたのですが、こちらの廃墟は手がつけられない。でも、購入したときには灌木や瓦礫で埋まっていたのを、建物の周りを歩けるくらいの状態にしたのだそうです。



いつも思うのですが、廃墟になった歴史的建造物に財産を投げ込んで修復している人たちに脱帽してしまいます。


見学の最後のころに見たもの

上の家があった村では、お隣にある教会と、幾つもある共同洗濯場の見学もしました。案内してくれた村人は、歴史に興味がないらしくて、興味深い話しは聞けませんでした。

村の中を歩きながら私たちの注目を集めたのは、こちらのお家の庭。

ガーデンチェアーが並んでいるのが奇妙...。



雨ばかり降っているので、畑に植えたトマトの雨避けを作っていたのでした。トマトは雨ばかり降っているとダメになってしまうのだそう。それで、トマトの苗の上にイスを置いて、座席のところにビニールシートを張ってミニ温室。

こんな工夫がある家庭菜園は初めて。なるほどね... こんなやり方もできるのだ~!

ブログ内リンク:
★ 目次: フランス人の古民家を修復する情熱

外部リンク:
La chapelle Templière d'Epailly...
Les possessions templières dans la Grand Prieuré de Champagne
☆ Wikipédia: Portail: Ordre du Temple
☆ Wikipédia: Liste des commanderies templières
☆ Wikipédia: Liste des commanderies templières en Bourgogne
テンプル騎士団(TheKnights Templar)
テンプル騎士団-聖杯伝説
☆ Wikipedia: テンプル騎士団


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