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2013/06/25

シリーズ記事目次 【ヴェズレー8日間滞在記】 目次へ
その4


ヴェズレー村(Vézelay)に到着して丘の頂上に向かう道に車を入れたら、いつになく道路が賑わっている。何がおこっているのか、すぐに分かりました。結婚式です。

セント・マリー・マドレーヌ大聖堂(Basilique Sainte-Marie-Madeleine)であげられるミサに集まった人たちだったのですが、かなりの上層階級らしいことが集まった人たちの服装から推察されました。世界遺産にも登録されている美しいロマネスク様式の教会で式をあげるなんて羨ましい限り。

でも、集まっている人たちが、普通のフランスで見かける結婚式の服装と余りにも違うので、大聖堂前の広場で車を降りてから写真を撮ってみました。



目立つのは、女性たちの帽子!

突拍子もない帽子をかぶるのはイギリス王室の滑稽なファッションだ、とフランス人たちは茶化すのですが、フランス人たちだってやるではないですか?!

こんな派手な人たちが集まる結婚式のミサはどんな風なのか聖堂に入って見学したかったのですが、到着したところだったのでその時間はありませんでした。


ヴェズレーの大聖堂で行われるミサ

クリスチャンではないのですが、せっかくヴェズレーに滞在するので、ある日の夕方、ミサに参加してみました。



普通に見るミサと全く違う!

ヴェズレー村にある男性の修道院の人たちと、女性の修道院の人たちが合同でミサをあげているのでした。男女で分れていて、向かって左側に男性、右側に女性たちが座っていました。

あれ、あれ、昨日の夜、パイプオルガンで「エリーゼのために」なんかを弾いていたチョンマゲのような髪型の男性は僧侶だったのだ...。

そのとき、ドアを閉め始めていた男性が、一番最後に閉める扉を教えてくれながら、ゆっくり聖堂で過ごすようにと言ってくれたのですが、その人も僧侶だった。



ミサの始まりにある沈黙の祈りをささげている場面なのですが、地べたに正座できないからでしょうか、風呂のイスのような形のものを使っているのが気になりました。

イスの足の間に自分の足を入れると、ほぼ正座の形になる。

日本でも正座ができない人が増えたので、専用のイスがあったけれど、もう少し便利そうな形があったのでは?...



さすが日本の道具は工夫に富んでいます。でも、僧侶たちが使っていた木の簡素なイスも魅力的。大聖堂横にある修道院運営のブティックではこのイスを売っていましたが、面白いと思ったもの全てを買っていたらきりがないので、買うのは止めました。

イスなんかを気にしたのはミサの始まりのときだけ。後は、どっぷりミサの雰囲気にひたりました。

普通のミサは司祭さんなどが長々とお話しするのですが、ヴェズレーの大聖堂のミサでは、ほとんど歌ってばかりいるので素晴らしい。時々、楽器の演奏もあります。



マイクを使っていたのですが、音の調節は良く、聖堂の中に自然に音が溶け込んでいました。まるでコンサートを聞いているよう。しかも、周りを見回すと美しい彫刻...。

私が参列したミサに参列していたのは30人くらいでした。

ここはサンティアゴ・デ・コンポステーラへ巡礼路の出発点です。いかにも巡礼者と分かる人たちがたくさんいる村で見かけるのですが、もちろんミサにも参列するのでしょうね。まわりにいた人たちは敬虔な信者であることを感じる熱意を感じました。

ミサが終わるとき、まわりの人たちと抱き合って挨拶したり、握手したり。それは知っていたのでやったのですが、祭壇のある内陣にいた修道僧たちがこちらに歩いてきて、一人ひとりに挨拶を始めたので驚きました。

手を差し伸べるので、握手するのかと思って片手を出したのですが、互いに両手を握り合うのでした。そのとき、次のように言うものらしい。

- (Je vous donne) la paix de dieu.
神の平和(をあなたに与えます)。

シスターたちは優しい笑顔を向けて私の両手を握ってくれました。何だか心が安らいで、嬉しくて、涙が浮かぶほど感動してしまう...。


1日に何度もミサが行われる

ミサが行われる時間が書かれていました。



月曜日はなぜか夕方のミサしかないのですが、その他の日は、朝、昼、晩とあります。

祭壇に近いところに座っていたときは写真撮影を遠慮していたので、その他の日は遠くから見させてもらいました。







祭壇の横に行って、聖体を配る場面を観察しました。この儀式でも、普通のミサとは違うのが気になったのです。



フランスで「hostie(聖体)」と呼ばれる、海老せんのような形をした食べ物が配られます。昔は聖職者から直接口に入れてもらっていたのが、最近は自分の手で受けてから口に入れるようになったのだと聞いていました。

これをもらうのは信者であることが条件なのだと言われていたので、私が大聖堂のミサに参列してみたときには出て行くのを遠慮していました。

聖体が配られるのは普通のミサと同じ。でも、ここでは「キリストの血」と言ってミサをあげる人が飲む聖杯を4つ用意していたのが変わっていました。参列していた僧侶たちの何人かがそれを飲んだのですが、その後、聖杯を持って参列者にも飲ませていたのでした。

さすが、子どもにはすすめていませんでした。中に入っているのは白ワインのはずですから。

もう1つ、普通の教会と異なっていることがありました。ミサが終わったとき、献金のカゴが回ってこなかったのです。


参加者が多いのは、昼と晩のミサ。朝7時からのミサのときに行ってみたら、参列している信者は2人かいませんでした。



普通の教会のミサだったら、司祭さんはお説教する張合いがなくて困るでしょうが、ここでは修道院の人たちが自分たちのためにミサをしているので構わないのでしょうね。

ヴェズレーに住んでいると、修道院の人たちとも顔見知りになってしまうようです。私がたった1週間滞在しただけでも、顔を覚えてしまう人たちが何人もいましたので。

ヴェズレーの大聖堂は、修道院の人たちが管理しているのです。早朝の掃除機を使ったお掃除、開聞のドアの開け閉め、観光客を案内するガイド、大聖堂横のブティックでも働いているので、話しをすることもありました。

満ち足りた表情をしていて、とても優しい人たちでした。強い信仰心がなければできない生活だけれど、いいな... と思いました。しかも、何度見ても飽きない、こんな美しい聖堂が生活の場だなんて羨ましい。

ブログ内リンク:
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外部リンク:
Sainte Marie-Madeleine La basilique de Vézelay


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