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2013/07/02

シリーズ記事目次 【ヴェズレー8日間滞在記】 目次へ
その12


突然やってきた真夏日。日の光を浴びたいので、テラスがあるレストランで食事したい、ということになりました。

最近はすっかりお世話になっているiPhone用アプリのミシュランで探す:
MICHELIN Restaurants - Recherche et Réservation - ViaMichelin

この田舎町ではトップクラスにランクされているレストランにテラスがありました。星付きなどというのではなくて、リーズナブルプライスで美味しい食事ができるというランクなのですけど。

フランスの友人たちとレストランに行くときには、あまり割り勘にはしません。この日は私が食事代を持つ順番だと思っていたので、そこで食事しようよ、と強制的に決断。

天気が良いときは外で食事するのが嬉しい。テーブルに座って上を見ると、こんな景色でした。



それほど感激する料理ではないのですが、ミシュランが推薦するだけあって、確かにおいしい♪


いくら待っても、メイン料理にありつけない隣のテーブル

テラス席で隣り合わせになったカップルとおしゃべりを始めました。彼らはなかなか料理が運ばれてこないので、時間を持てあましていたのでした。

お隣さんは、ちょっと遅すぎるのでは?... 私たちも心配し始めました。

私たちの方は急いではいないし、おしゃべりを楽しんでいるので、料理が遅れても気にならなかっただけかもしれない。

私たちはデザートを待っていたところなのですが、隣のテーブルは前菜が終わったことろだとのこと。

テラス席はほとんど満席。どうしてこういう恰好をしているの?.. と思う服装のウエートレスさんたちが料理を次々と料理を運んできます。でも、今度こそお隣のテーブル用かと思うのに、そのたびに、そうではない。

ちょっと、おかしいですよ~!...

通りかかるウエートレスの何人かに催促していたのですが、「はい、はい」と答えるだけで、いっこうに料理は運ばれて来ない。

そのうち、店のマダムらしい女性が来たので、お隣さんは真面目に催促しました。2時に家に工事の人が来るので、その前に食事を終えていなければいけない。それは、店に入ったときに告げている。うんぬん...。

怒った様子もなく言っていました。フランス人たちは、こういうサービスの悪さに慣れているから穏やかにしていられるのだろうな... などと、私は感心。

ところが、店の経営者らしいマダムの返事に仰天してしまいました。

飲食業が簡単な仕事だとでも思っているのですか?!

そういう返事って、ないでしょう!!

そう言われてしまった夫婦は穏やかでした。でも、その後は、ウエートレスに声をかけて催促する気にはならなくなったようです。

じっと待っていたのですが、やっぱり、いつまでたっても料理は出てこない。

私たちは、シェフが注文を忘れていたので遅くなっているのではないか、などと言いました。忘れてしまっていたにしても、遅れていると分かった段階で、他の人たちの注文を無視して作るべきだったと思うのですけどね...。

彼らがレストランを出なければならないという、午後2時。ご主人が立ち上がり、店の中に入って行きました。

いつまでも戻ってこないので、何をしているのかと思っていました。やっと戻ってきたご主人は、店に文句を言って、お勘定を済ませてきた、と、奥さんと私たちに報告。

申し訳ないという店の反応はなかったようです。

2人が立ち去ったあとのテーブルです。

 

前菜を食べながら1時間以上たっていたので、ワインは飲みきっていた様子。お気の毒に、前菜しか食べないでレストランを出たのでした...。

ここで食事を断念したのは正しかったと思います。ひょっとしたら、何度も催促をしていたので、嫌がらせをされていたのかもしれないとも私は思っていましたから。それに、メインが出てきたとしても、そのあとのデザートをどのくらい待つことになるか?...

私の友人たちは、約束があるときにレストランに来るべきではないとか、家に工事に来る人などは待たせて食事すれば良かったのに、とか言っていました。


酷使されている可愛そうな従業員?

料理は悪くないのだけど、こういうサービスの能力に欠けたレストランはミシュランで推薦する価値はないと思う。

そもそも、誰の落ち度で隣のテーブルの料理が遅れたのか分からないのですが、お給仕の人たちは全員、研修生という感じで手際が悪いのです。

フランスのレストランでは職業を学んでいる人たちを、ほぼタダ(あるいは、補助金が出るのでレストランには完全に無償の従業員?)で使えるのです。このレストランでは、そういうスタッフを集めているようでした。

でも、私たちのテーブル係りの女性は、やる気満々の若い女性に見えました。プロのテクニックはないのだけれど、一生懸命に働いているのが見えるので、痛々しくなるほど...。



ちょっと太っているのに、テラス席から店の中に戻るときは小走りにしているのが感動もの...。

料理が来ないと文句を言ったときに捨て台詞を言った経営者のマダムに、さぞ虐められているだろうな... などと、私たちは話し合いました。こちらも延々と次の料理を待っているわけなので、そんなのも時間つぶしにする話題の種になったのでした。

フランスでは、飲食店で働きたいという若者が少ないので、レストランではスタッフを確保するのに苦労しているのだそう。でも、友人たちが言うのは、レストランの仕事は過酷だし、安い報酬で酷使されているから、人が集まらないのは当然だと言います。少し働き出しても、堪らない過酷な条件で働かせるので、逃げてしまう。

レストランやカフェの経営者は、大統領選挙では極右正統に投票している人の典型だなと思う人たちが多いのです。極右政権は移民を目の敵にして排除したがっている方針なのですが、実際には飲食店業界では人手不足を補うために、不法滞在者を使っているというのは常識...。

このレストランでは、若い研修生たちをタダで使っているのだから、仕事を教えてあげるべきなのに、そんな努力を経営者のマダムは全くしていない、と批判。

結局、3時間くらいかかった食事が終わりました。お勘定をすることになったら、さっきのマダムが出てきて会計をしました。全く無愛想な表情でのお会計。前菜だけで退散した隣のテーブルの人たちと親しく話していたので、私たちも嫌われたらしい。

こんなマダムには、小銭のコイン1つも残したくない!

けなげに働いていた女の子がお勘定に来たのだったら、励ましの言葉をかけてチップをあげたかったのに...。 レストランを出て歩きだしたとき、そう私は言いました。すると、みんなも同意見。

それで、レストランに戻って、チップをあげることにしました。

テラス席のところで少し待つと、私たちの係りだった女の子が店からコーヒーをのせたプレートを持って出てきました。チップを渡す。何かひとこと励ましの言葉をいってあげたかったけれど、コーヒーを運ぶことに専念しているらしいので遠慮。

彼女は嬉しそうにも見えない。店を出て行った人が戻ってきてチップを渡すのは不自然だったから、戸惑ったのかもしれない...。

すると、です!

後ろから、晴れやかな女性の声が聞こえてきました。
「ありがとうございま~す♪ ボンヌ・ジョルネ~♪ (良い1日をお過ごしくださいね~♪)」

こっそりチップをあげたつもりだったのに、店のマダムが見ていたのでした! これ以上のレベルがあるかと思った無愛想な彼女も、こんな愛想の良い声を出せる人だったのか、と驚きました。 

ウエートレスにチップが入ったという場面に気がつくくらいなら、店に来ている客たちにちゃんと料理が運ばれているかを監視するのがマダムの仕事ではないですか?! 腹がたちました。

あのチップは、マダムに取り上げられてしまったのは確実だったと思います。いつもそうだから、女の子もチップをもらっても嬉しそうな顔をしなかったのだろうと思う。

非常に不愉快になったのですけど、仕方ない...。私たちは、町の観光をすることにしました。

いくらサービスが悪いフランスでも、少なくともレストランやホテルでは、じっと「お客様は神様」を肝に銘じていても良いと思うのだけれど、そうではない場面によく出会います。 日本では絶対にありえない。でも、フランスに住んでいる人だったら、全く珍しくはない場面。

そんなことを幾つも日記にしています。例えば、横柄な応対をされたレストランで食事したときのことを書いた日記:
みんながヴァカンスを楽しんでいるときに働くのは辛い! 2005/07/26

そんな場面がフランスにはあるので、感じが良い店に行ったときには必要以上に感激してしまうのですけど...。

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