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2013/09/08

シリーズ記事目次 【美味しい食べ物を探した旅行 2013/8】 目次へ
シャロレー牛肉: その2


フランスで食べる牛肉には色々な品種があります。でも、ここブルゴーニュでよく食べるのは、やはりブルゴーニュ原産のシャロレーと呼ばれる白い牛。



世界各地で飼育されている品種のようですが、ブルゴーニュ地方の牧場で見かけるのは、圧倒的にシャロレー種が多いです。

でも、最近になって気がついたのは、シャロレー牛といっても、味には格段の差があること。日本の肉は脂身が多くて、フランスのは少ない。それで、下手すると日本の肉の方が軟らかくて美味しいと思ってしまうことがあります。

でも、シャロレー牛の原産地で食べる牛肉は柔らかくて、全然違うのです。フランス人は、ナイフを使わなくても、肉が「フォークで切れてしまう」という言い方をするのですが、最高の部分だと、まさにその通り。

地元では、どんなにつまらないレストランで食べても、めちゃめちゃに美味しい。同じブルゴーニュの中でも、隣の県で食べるのとは全く違うと感じる肉。

輸送するうちに味が落ちるというのもあるでしょうけれど、本場の上質のシャロレー牛肉は地元で消化されてしまって、外にはあまり出ないのではないかな?...

少し前から、なにがどう違うのか、気になってきていたのですが、かなり事情が見えてきました。


美味しいシャロレーの牛肉を買いたい

先日の日記「3日間連続でランチメニューを食べ比べ: その2」で書いたレストランは、シャロレー牛のメッカであるシャロル町にありました。

シャロレー牛の料理を2種類味わって、やはり地元の肉は軟らかくて美味しい。 それで、レストランご推薦の店で牛肉を買に行くことにしました。



見ているだけで食欲をそそられる肉がずらりと並んでいました。圧倒的に多いのは、豚や羊より、やはり牛肉。この地方の人たちは牛肉を普通に食べるのでしょうね。

2週間くらい冷蔵庫で保存できる真空パックにしてくれて、運搬用に氷もくれるというので、色々な牛肉の部分を買いました。

暑かったのですが、車のクーラーの中で牛肉は無事に旅をしてくれました。1週間か2週間は、最高品質の牛肉を食べるぞ~とはりきる。ところが、週末、ふらりとやって来た友達夫婦がいたので、予定は大変更。

フランス人が(ブルゴーニュでは、と特定する必要があるのかもしれないけれど)ふらりと友人宅を訪れるのは、食事の支度を始める少し前。つまり、食前酒タイムに行きます。

昼食の準備を始めていたところでした。ありあわせのものでオツマミを幾つか作って、シャンパンなどの食前酒を飲んでいたのですが、彼らは帰る気配がない。こういう場合には「おいとましなきゃ」と言うのは礼儀なので、彼らも繰り返し言うのですが、立ちあがらない!

なので、こういうときは、いつもそうなように、「食べていらしゃいな」ということになりました。

こういう不意の来客には慣れています。持ち合わせていたクルマエビとイカで、フランス風と、日本風の前菜を作る。

その後は、皆で切り分けて食べるほどの大きな肉はなかったので、買った肉の中で、それぞれが食べたいものを食べることにしました。

ご主人の方は大食漢なのを知っていたので、長さ30センチくらいで、700グラムくらいあるアントル・コート(肩ロース肉)を彼のためにステーキ。

驚いたのは、奥さんの食欲でした。私と肉を切り分けて食べるのもどうかと思ったので、アレニエという、牛に2つの部分しかない、牛トロとも呼べる大きな肉を出したのですが、ぺろりと平らげてしまったのです。

というわけで、1週間は食べ続けて楽しもうと思っていた牛肉の多くが消え去ってしまいました。この前に、買ったローストビーフの部分をカルパッチョにして2回食べていて良かった。感激するくらい美味しかったのです!

肉を買った店の壁には、大量に買う人のためのパッケージの宣伝がでてきました。その中で、最も上質の部分を組み合わせたのが、こちら  ↓



色々な牛肉料理に使う肉の11キロのセット。1キロあたりの単価は10.15ユーロと表示されていました。100グラムあたり140円弱。フランスで宅急便が発達していたら、こういうのを冷蔵便で取り寄せたりできるのにな...。


日本では本物のシャロレー牛は食べられないの?

ブルゴーニュにいると、品質が高いとして売られている牛肉はシャロレー(品種名はCharolaise)で、店によってはリムーザン(品種名はLimousine)を扱っているところもある、という感じです。

日本ではシャロレーの牛肉なんて全く知られていないだろうなと思って検索してみたら、それを出すレストランがあるらしいのでびっくりしました。
☆ 食べログ: 全国のシャロレー牛に関連するお店を探す

それなら売っているのかと調べてみたら、不思議なことにほとんどない!
シャロレーの牛肉を楽天市場で検索

しかも、故郷ブルゴーニュはおろか、フランスで育ったシャロレー牛は皆無! オーストリア産ばかりでした。

そうなると、なぜ?、と気になる! 説明しているショップがありました。
「残念ながらフランスからの輸入が出来ない状況下、オーストラリアから輸入されました」

日本のレストランで食べられるというシャロレー牛も、フランス産ではないのではないでしょうか?...  飛行機で旅行するときは、食肉の持ち込みに関して日本は厳しいからな...。

フランスからはいっさい生肉を輸入していないのかを確認してみました。
フランス産の牛肉を楽天市場で検索

すると、フランス産の牛肉も少しは売られているのでした。
例えば、こちら →

気になったので調べてみたら、答えが出てきました。

牛海綿状脳症の発生にともなって、2001年から、フランスを含むヨーロッパ連合諸国(EU)からの日本への牛肉の輸出は禁止されていたのでした。それが、今年、日本当局は2013年2月1日付で、30カ月齢以下のフランス産牛肉に対し輸入解禁をしたのだそうです。

となると、ブルゴーニュで育ったシャロレーも日本市場に出るようになったか、これから出るのかなのでしょうね。

気がついたのは、レストラン情報では「シャロレー牛」として、どこで育ったかを無視しているのですが、ネットショップでは正直に「シャッロレー種の牛肉」と書いていました。


最高のシャロレー牛とは?

シャロレー牛肉はシャロレー地域が本場です。でも、最高のシャロレー牛は、同じブルゴーニュ地方のソーヌ・エ・ロワール県内でも、シャロレー地域に隣接するブリヨネ地域で育った雄牛なのだそうです。

前回の日記「これは「雄牛御殿」と呼べる城?」で書いた城では、シャロレーとブリヨネを一緒にはできないと言われました。

この2つの地域は隣り合わせているのですが、ブリヨネの牧場の質が断然に良いのだそう。 でも、歴史的には区分されていたシャロレー地域とブリヨネ地域は、今は一緒に地域開発しているので、地元にでもいないとどこが境界線なのか分らない。

フランスで肉を売っているときは、牛の品種名が書いてあったとしても、シャロレーズないしシャロレーと表示されていて、シャロレーとブリヨネの区別はしていません。

そのほかにも、シャロレーという言葉には不思議なことがあります。この際、少し調べてみたのですが、長くなるので続きは次回に書きます:
シャロレー牛の産地にあるシャロレー地域とブリヨネ地域

ブログ内リンク:
★ 目次: 肉牛(シャロレー種など)、牛肉など牛に関する話題

外部リンク:
☆ 辻調おいしいネット: 白い牛! "シャロレー牛"を求めて
☆ フランス大使館: 日本がフランス産牛肉を2013年2月1日付で輸入解禁


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