| Login |
2013/12/25
半年前に生まれた赤ちゃんがいる家庭に忘年会で集まった日本の友人たち。てんでに赤ちゃんを抱きあげますが、驚いた赤ちゃんは泣きだします。

その中の1人が言いました。

ー こんなことくらいで泣いちゃだめよ。あなたの人生には、もっと大変な苦難が待ち受けているのだから。

冗談を連発する友人ですが、言い当てている!

今生まれてくる日本の子どもたち、そしてその子孫たちには、どんな未来がまっているのだろう? 私たち大人は、彼らが何百年にもわたって背負わなけれならない重荷をしょわせて立ち去ろうとしています...。



少し前に出会った動画を入れます。

1939年、フランスの軍隊のクリスマス風景を見せる報道映像です。

フランスでは絶大な人気があった歌手・俳優のティノ・ロッシ(Tino Rossi: 1907~1983年)が歌うクリスマスソングが流れてきます。

真夜中のクリスマスミサに参列した兵士たち。

クリスマスプレゼントをもらったり、ご馳走を用意して食べたり、食い入るような目で慰問に来た女性歌手を見つめたりしているうちに、現実から逃避した彼らの表情はなごんでいきます。



※ フランスで最も有名なクリスマスソングはティノ・ロッシの「Petit Papa Noël(1946年)」なのですが、この映像に合わせて、1939年11月に彼が出したアルバムから「Minuit, chrétiens(さやかに星はきらめき)」と「Trois anges sont venus(三人の天使は夜来る)」を入れていました。
最後に登場しているのは
ジョセフィン・ベーカー(Joséphine Baker)。

1939年9月3日、アメリカに圧力をかけられたフランスはイギリスとともにドイツに戦線布告しますが、映像は「Drôle de guerre(まやかし戦争)」と呼ばれた時期。ドイツ軍と国境でのにらみ合いをしていただけ。でも、翌5月10日、ドイツはフランスに全面攻撃をかけてきました。

普通の心を持っていたら、誰だって戦争なんかしたくないと思うはずです。それなのに、戦争は絶えず行われてきました...。



久しぶりに日本に帰ったときに、どことなく異様な空気が漂っているので、日本は戦争を始めるのだろうと強く感じたことがありました。

意見が出れば反対する人が必ずいるフランスとは違って、日本人は一丸になりやすいと感じたのです。誰が変な方向に舵を取ったら、簡単に突進してしまう国民なのではないか?... 次に帰国したときに遭遇したのは、地下鉄サリン事件でした。

戦争を経験したことがある父に話したら、「あのときは、もっと、ずっと暗かったよ」と言われて、安心してしまったノンキな私...。

しばらく忘れてしまっていたのですが、最近、またその思いが首をもたげてきました。景気回復を図る政治家が行える最も効果的な手段は、戦争をおこすことですから。


ジャーナリスト辺見庸の言葉:

ー ファシズムっていうのは必ずしも強権的に「上から」だけくるものではなくて、動態としてはマスメディアに煽られて下からもわき上かってくる。政治権力とメディア、人心が相乗して、居丈高になっていく。個人、弱者、少数者、異議申し立て者を押しのけて、「国家」や「ニッポン」という幻想がとめどなく膨張してゆく。


- かつて吉田茂首相は朝鮮戦争が勃発したとき、「天祐」と言いました。天の助けだ、と大喜びしたのです。とんでもない暴言なんだけれども、日本にはそれを恥じいり吉田茂を糾弾する世論はなかった。戦後間もない時期、貧困の淵にあった日本には朝鮮戦争反対の本格的運動はなく、戦争特需で儲けることができる、ビジネスチャンスだと、あの大きな戦争をとらえたのです。


ヒットラーはクーデターで政権にのぼったわけではなくて、国民投票で選ばれていました。第一次世界大戦で負けて窮地に陥っていたドイツ。国民の思いを1つにまとめるには、みんなに共通の敵を与えることが必要です。それがユダヤ人。

日本でも、2つのお膳立てが整ってきているように思えてなりません。救いは、経済不況がまだそれほど深刻にはなっていないこと。でも、不況も原発処理も解決できるという楽観を持たされると、パンドラの箱をプレゼントされたみたいで怖いですが...。



フランスの戦時中の映像を見て物思いにふけっていたら、私の疑問に答えるかような記事のコピーを送ってきてくれた友人がいました。

その新聞記事の内容をインターネットに載せていらっしゃる方もありました:
辺見庸ロング・インタビュー「国策を問う ――沖縄と東北の40年」(沖縄タイムス 2012年5月10日、同11日)を読む

ブログ内リンク:
★ 目次: 戦争に触れて書いた日記
★ 目次: フランスの祭日・年中行事について書いた日記
★ 目次: フランスで耳にする歌 (シャンソン、童謡など)


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村


カテゴリー: 日本 | Comment (0) | Top
この記事のURL | Rédiger
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する