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2014/01/09
前回の日記でアンケートを入れて、 その最後に「日本に住み日本を愛する外国人たちが嘆く「日本が最悪にイケてない10のこと」という記事へのリンクを入れました。

どうでも良いと思えることもあったのですが、そこにあったトップ10のうち、1つが気になりました。


これが日本で人気のクリスマス料理?

日本在住の外国人が、ここは良くないと感じる場面をあげている中で、これが2番目にあがっていたのです:



いくらなんでも、クリスマスにケンタッキー・フライドチキンを食べるはずはないでしょう? クリスチャンではないけれどクリスマスを祝いたいと思う人たちは、何かロマンチックな演出を考えるのが普通ではないですか?

2番目にあげているということは、そういう日本人が多いと言いたいの? まさか~!...

でも、私は常識がなくて、さらに流行のことは何も分っていないと自覚しているので、本当なのかを調べてみました。

驚き。彼らは間違っていないらしい!


KFC、クリスマス売上高が過去最高に 予約好調で1.7%増 - MSN産経ニュース

予約したり、行列をつくったりしないと買えないというところに消費者の心をくすぐる力があるでなりたっている商売なのかな?...

店舗を検索したり、注文できたりできるページもできていました。


2013年ケンタッキーフライドチキン クリスマスキャンペーン

ほほぉ~。
「最高のクリスマスを予約しよう」なんて書いてあります!

で、なにを食べるの?

普通のフライドチキンにクリスマスの演出を少ししただけのメニューが並んでいましたが、プレミアムシリーズというのもある。

鶏の丸焼きのローストチキンが5,700円ですって。

お値段の方は、確かに「贅沢」と呼ぶのに相応しいかもしれない。 オーブンに入れて焼くだけの料理にこの値段を払うという点で。


日本ではチキンの丸焼きは珍しいものな...

ケンタッキーのローストチキンは国内産銘柄鶏「五穀味鶏」だ、とアトラクティブなことが書いてあります。五穀味鶏とはどんなニワトリなのかと検索してみたら、ブロイラーメーカーのサイトが出てきてしまった...。 小屋に押し込められている鶏たちを見たらゲンナリ...。

鶏は外を走り回って、虫なども食べないと肉が美味しくならないと思うのだけれど...。

クリスマスにローストチキンが食べたいとしたら、新鮮なチキンを買って、自分でローストしたらご馳走になるのに、と思ったのだけれど...。

でも、思えば、最近の日本では、ニワトリを丸ごと売っているのをめったに見ることがなくなったような気がします。ネットショップならたくさん扱っているのだろうと思ったのですが、それほど出てきません。


左のは、フランスで最高級といわれるブレス産の若鶏。真ん中のは、フランスで手にいれる農家の放し飼いで育てた鶏肉に近いくらい美味しいと思っている名古屋コーチン。でも、かなりお高いですね。

そういう銘柄品にしなければ、自分で焼いた方がケンタッキーより安そうです。でも、日本の家庭では、ローストチキンはほとんど作らないかもしれない。

下に入れるのは、見せるのもお恥ずかしいようなチャチなフランスの電気オーブンですが、ちゃんと鶏肉を串刺しにして、自動的に回転しながら焼く装置がついています。




驚くのは外国人たち

クリスマスにファーストフードを食べることに驚くのは、クリスマスは家族が集まってご馳走を食べる日だ、ということが頭に刻みついている外国人たちだからなのでしょうね。

検索してみると、日本でケンタッキーフライドチキンをクリスマスに食べることは、外国のサイトでかなり話題になっていました。フランス語のページも、ぞろ~っと出てきました。

AFP通信も、フライドチキンが日本人のお気に入りクリスマス料理だというのをニュースにしていました(フランス語):
YouTube: Le poulet frit, plat préféré des Japonais à Noël

噂のクリスマス用チキンを買って報告している英語圏の外国人もいました。


KFC Christmas Japan: A delicious alternate reality

クリスマス用の特製チキンが売り切れだったので、赤ワイン煮を買って電子レンジで温めていました。寂しいクリスマス・ディナーに見えてしまうけど、家族で「これはやっと手に入れたチキンよ♪」などと言いながら食べたら、ご馳走になるのかもしれない...。

今は、日本料理の素晴らしさが外国でクローズアップされている時代。それなのに、肝心な日本人はファーストフードに全く抵抗がないというところに外国人の驚きがあるのではないかな?... でも、日本に憧れる外国人たちを喜ばせるために、日本人はかたくなに日本の食文化を守っておりますと無理してアピールする必要はないわけで、自分が好きなものを食べた方が良いとは思う。


代表的なクリスマス料理が日本にはない

考えてみれば、クリスチャンでない日本人にとってのクリスマスは、何かしら特別な日になってくれれば良いだけなので、予約しないと手に入らないフライドチキンも特別な食事としての価値があるのかもしれない。

日本では、バレンタインデーに女性が男性にチョコレートを贈るなどというのも商売として成功させたのだから、クリスマスにも何かあっておかしくないですね。

クリスマスと言えばデコレーションケーキしかなかったわけなので、メインディッシュを作ったアイディアは賢いと思いました。


フランス人が好きなクリスマス料理というと、前菜はフォアグラや生ガキ。メインはやはり伝統的は料理ということで、家禽類の料理があがっていました。

チーズはもちろんあって、その後のデザートは、迷わずBûche de noëlと呼ばれるフランス式クリスマスケーキ。

フランスで、早くから予約しないと手に入らないクリスマスの食材には「シャポン」という鶏肉があります。

去勢して太らせた雄鶏で、クリスマス用にしか育てないので、時期外れだと入手不可能。

ただし、高価な食材なので、一般的なフランスのクリスマス料理ではありません。

質が良いことで有名なブレス地方で育てたシャポン以外なら、庶民でも手に入れることができますが。


フランスでも同じかな...

お正月明けの今の時期、フランスではガレット・デ・ロワというケーキを食べます。

ケーキ屋さんやパン屋さんの店頭に並ぶのですが、スーパーにも、見るからに不味そうなガレット・デ・ロワが山積みされています。

そういう安価版のガレット・デ・ロワを作っているメーカーに勤めていた友人は、夏に大量に作って冷凍しておくのだ、と言っていました。

ファーストフード店で食べるわけではないけれど、そういう大量生産のケーキを食べたら同じことではないですか?

でも、このケーキはエピファニー(公現祭)のお菓子で、それがクジ当ての楽しみもあるから皆で切り分けて食べるのが楽しいという趣向です。

べつに、ご馳走だと思って食べるわけではないので、気にしない人は多いのかもしれない。あれだけスーパーに並んでいるのを見るからそう思うわけですが。


フランスの代表的なクリスマス料理は何だろうと検索していたら、ある中学校のサイトに、生徒たちにクリスマスの給食に何を出して欲しいかを聞いたアンケート調査の結果がでていました。

Sondage repas de Noël

前菜として圧倒的に希望者が多かったのは、フォアグラ(122票)。

チーズのリクエストは、まちまちでで統一感なし。

デザートはやはり、ビュシュ・ド・ノエルというフランス式クリスマスケーキ(115票)。

で、メイン料理として最も人気があった料理は何だと思われます?

ケバブなのです(116票)!
これって、フランスで最もよく見かけるファーストフードの定番ではないですか?!

ひょっとしてアラブ系が多い学校だったのではないかと生徒たちの写真を眺めたのですが、特にそういうわけでもないように見えました。

家でクリスマス料理を食べるから、学校では違うものを食べたいと思ったのかな? でも、前菜ではフォアグラなんて言っていたくせに!

結局、子どもたちはファーストフードが好きなのでしょうね。ケバブに続くのはハンバーガー(68票)でしたから。前菜の希望でも、第2位はピザだったのです(50票)。

さらに、メイン料理の付け合せとして人気があったのは、フライドポテト(110票)。続くジャガイモグラタン(40票)を大きく抜いています。

フランスの子どもたちだってそうなのだったら、日本人がクリスマスにケンタッキー・フライドチキンを食べるのにフランス人が驚くことはないではないですか?!

 シリーズ記事: ご馳走料理 vs 日常の食事


ブログ内リンク:
フランスで最高のクリスマス料理: シャポン 2005/12/05
クリスマスのご馳走: 白いブーダン (boudin blanc) 2009/01/15
★ 目次: フランスの祭日・年中行事について書いた日記
★ 目次: フランスで食べる鳥肉と卵(鶏、鴨、ウズラ、鳩、卵など)

外部リンク:
Une tradition de Noël japonaise qui perdure : le Kentucky Fried Chicken !
Pourquoi les Japonais mangent chez KFC à Noël
Que faire pour Noël à Tokyo - Un Gaijin au Japon
「クリスマスはKFC」に海外から驚きの声 「ジョークか何かだろ」「本気なのか」


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カテゴリー: 日本 | Comment (4) | Top
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コメント
この記事へのコメント
クリスマスというのは、クリスチャンではない日本人にとっては、キリストが生まれた日で欧米では七面鳥や、鶏のご馳走を、そしてケーキを食べる日、という認識でしかないのです。
私も小さい時は、クリスマスには鶏の腿焼きとクリスマスケーキが食卓には並んでいましたね。あ、それからクリスマスプレゼント!

ですから、さすがに七面鳥は日本では手に入れにくいですが、鶏であればケンタッキーでも何でもいいのです。子供も大好きですし。
自宅でローストチキンを作るのもオーブンがない家庭や、そういう習慣がない家ではなかなか難しでしょう、だったらお手軽でそこそこ美味しいケンタッキーで、となるのだと思います。

お正月は日本ではおせち料理をいただくのが伝統ですから(日本人皆がおせち料理を食べるかどうかは別にして)、さすがに元旦からマクドナルドを食べようと思う人は少ないと思います。でも、おせにに飽きてきたらハンバーガーも食べたくなる人も沢山いるでしょうね。

結局は欧米と日本の、各国の宗教と伝統への認識の違いによるものだと思います。
2014/01/10 | URL | かてきん  [ 編集 ]
Re:
v-22 かてきんさんへ

>私も小さい時は、クリスマスには鶏の腿焼きとクリスマスケーキが食卓には並んでいましたね。
⇒ 言われてみると、私のところもクリスマスは鶏の腿焼きだったような気がしてきました。

>自宅でローストチキンを作るのもオーブンがない家庭や、そういう習慣がない家ではなかなか難しでしょう、だったらお手軽でそこそこ美味しいケンタッキーで、となるのだと思います。
⇒ 気がつけば、普通に家庭でつくる鶏肉の唐揚げよりケンタッキーの方がクリスマスのイメージに相応しいですね...。

>結局は欧米と日本の、各国の宗教と伝統への認識の違いによるものだと思います。
⇒ そうなのですね。それにしても、日本人はキリスト教文化が好きだと感じます。
2014/01/11 | URL | Otium  [ 編集 ]
× ファーストフード
○ ファストフード
2014/03/09 | URL | 名無しる@ふわさん  [ 編集 ]
Re:
v-22 名無しる@ふわさんさんへ

貴重なご指摘、どうもありがとうございます!

フランス語をカタカナでブログに書くときには、一般的な日本語表記がどうなっているのか調べることもあるのですが(その通りに発音したら全く意味が違ってしまう単語も多々ありますが、従わざるを得ない)、fast foodは私の日常生活では全く無縁なので、日本語で通例になっている表記を確かめてみたことがありませんでした。

ファーストフードとするか、ファストフードとするか、徹底されていないことを初めて知りました♪

http://www.nhk.or.jp/kininaru-blog/67971.html

http://zokugo-dict.com/28hu/fastfood.htm

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%89

外国語をカタカナで読んで話しても通じないことが多いですが、firstではなくfastだというのを見せるためには、「ファスト」と表記する方が適当でしょうね。
2014/03/09 | URL | Otium  [ 編集 ]
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