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2014/02/13
ずっと私は、年をとって自分がしたいようにできなくなってきたら日本で暮らす、と決めていました。

日本には思いやりがある。何も言わなくても、私がどうして欲しいのかを推測して、私が望んでいるようにしてくれる♪

そもそも、日本は性善説の国。初対面で良い人だ、と受け取られることから始まる。悪い人だと相手が思った時点から敬遠されるわけですが、悪いことをしなければ問題なし。

それに対して、フランスは性悪説の国に見えます。付き合っているうちに、私が良い人だと思われて始めて、受け入れてくれる。ただし、私が相手の友人の友人というところから始まれば、初対面からスムーズな関係ができるので楽ではあります。

フランス人は、お金を稼ぐために労働することが耐え難いらしい。それに比べて、日本人は機嫌よく働いている。どうせ働かなければならなにのだから、文句を言いながら働くより、日本人のように働くことを楽む方が懸命だと思っていました。


ところが、十数年前からかな?... 日本は真綿に包まれたような国だという甘い考えは通用しなくなったぞ~! と、感じるようになりました。

ここのところ、日本人は努力家で辛抱強いとブログに書いてきたのですが、実をいうと、最近の日本人は我慢の限界に達してきているのではないかと思えるのです。

それはそうだと思う。特に都会では、人が苛々したって仕方ないような環境になっていると思う。というか、その方が自然だと思う。今まで耐えてきてしまったのが不思議なくらい...。 そんなに我慢してばかりいるわけにいかないもの。


東京で外出するのが怖くなった

私が帰国したときにいるのは東京なのですが、昔には考えられないくらい殺伐としてきました。 どうしてしまったのでしょう?...

いつの頃からだったかな?... 帰国するたびに、日本の友人たちが私に細々と忠告してくれるようになりました。最近の東京は昔と違うのだから、夜に一人で歩いてはいけない、ホームで電車を待つときは線路に近いところに立っていてはいけない、等など...。

始めのころは、オーバーに言っているのだと笑っていました。でも最近は、本当だと実感しています。被害にあったという友人の話しも聞くようになりました。自宅の目の前で、知らない人からいきなり殴られて、地面に叩きつけられてメガネを壊してしまった、とか...。

私自身は、まだやられてはいませんが、その日が来るのは時間の問題だろう、と覚悟しています。

昔から東京は過密でした。でも、みんなあるくときには人にぶつからないように注意していたと思う。ところが最近は「どけ~!」とばかりに蹴散らすように歩く人たちが目につきます。終電間近のターミナル駅などは、殺気立っていて恐ろしいです!  こちらはイザとなったら歩いてでも帰れると呑気にしているせいで、普通に歩いているのが悪いらしいのですが。


ものすごく怖い目つきで睨みつける人たちがいるので驚きます。

私はフランスの田舎で生活しているのに慣れてしまったせいか、東京の人の流れの中でスイスイ歩けなくなってしまったらしい。それで、人のぶつかってしまうことが時々あります。すごい険相で睨みつけられるのです。

これは殴られるぞ~! と確信して、こういう場合はどうすれば良いかと考えたことも何度かあります。

頭を手でおおうか、銃弾を避けるかのように地面にひれふしてしまうか?...

最近やってみたのは、周囲の人に聞こえるような大声で、「わぁ~! ごめんなさ~い! すみませ~ん! ごめんなさ~い!...」と、大声で繰り返してみること。

惨めだし、みっともないですよ。でも、目にアザができて、何週間も恥ずかしい思いをするよりは、マシではないですか?

さすが、そうなると、相手は手を出せないらしい。一生記憶に残ってしまうような怖い顔をされましたが、立ち去ってくれました。

こういうのが効果的かな?... スリだって、誰も見ていないからやるのですよ。回りの注目を集めてしまったら、さすが暴力はふるえないはずではないですか?


私は東京生まれの、東京育ちなのですが、フランスの田舎に慣れてしまったようです。東京の混雑しているところを歩いていると、道路の真ん中に立って泣き出したくなってしまうこともあります。

騒音がすごい。どこからともなく漂ってくる不味そうな食べ物の匂いがたまらない。なにしろ、人の多さが尋常ではない。それなのに、叱られたりすると、もう地獄にいる気分になってしまう。

私がモタモタしているから怒られるのかと思って、インターネットで探してみました。「東京」、「殺伐」、それに加えて提案してきた「電車」を入れて検索すると、色々な怖い事例が出てきました。

そうか。東京にいるときはラッシュアワーには電車に乗らないようにしているので、本当の怖さを私は分かっていないのだ...。


インターネットのコメントも怖い

フランス人が腹がたつと、上手い皮肉を言うと感心してしまうような嫌味を言うのですが、日本人の場合は皮肉を言って鬱憤晴らしができない。それで、行動で示してくるのではないかな?...

でも、インターネット上で皮肉な言葉を並べるのに関しては、日本人も平気みたい。むしろ、フランスのフォーラムやコメントを読んでいても出会わないような痛烈なことが、日本人のコメントには入っています。

少し微妙な主張をしているブログなどでは、必ずと言ってよいほど辛辣なコメントが入ってきている。つまり、面と向かったら絶対言わないであろう侮辱的な言葉。「死んでしまえ」とか、「バカ」とか、「ちゃんと勉強しろ」とか...。

見解が分かれるような問題などについては、ちゃんと勉強しろと言うのは変だと思うのですよ。色々調べたら、どれかを本当のことだと断定するのは難しいと分かってくるものですから。

つまりは、自分と違う意見を持っているヤツが許せない人たちが多くなった、ということなのではないでしょうか? それと、誰にでもやつあたりすることによって鬱憤晴らししている人たちがたくさんいるのではないか、と思えてきます。


日本も何とかしないと...

むかしは、パリの人たちが苛々しているのを見ながら、東京はもっと都会としては居心地が悪いのに、人々は苛々していないと思っていました。

でも、最近は、逆転しているのではないかと感じます。

パリ市は、新市長になってから、ほっとする空間を作るなど、色々な努力をしてきています。そのせいか、最近のパリっ子たちは昔のような苛々が薄れてきたように感じるのです。

ところが、東京は、完全に、全くその逆。むかしにはなかった苛々した雰囲気が、どんどん広がっているような気がする...。加速化したのは、21世紀に入ってからではないかという気もします。

東京は知事が変わりましたけれど、町の雰囲気は何も変わらないのではないかな?... フランスの都市では、市長が変わると、町が住みやすくなったり、雰囲気が格段に明るくなったりすることがあるので、同じ予算の使い方でもこうも変わるかと、180度の変化を見るのが面白いのだけれど。

日本でも、小さな町だったら雰囲気を変化させることも可能でしょうけれど、東京は大きすぎるだろうな...。

ともかく、最近の私は、東京で外出するときは緊張するようになりました。日本は「お・も・て・な・し」の国です、なんて言って欲しくない...。

15年くらい前に東京でオリンピックをすることになったのなら、そうおっしゃって良かったと思うけど。あるいは、日本も田舎で開催するなら、今でも言ってOKです。

もっとも、その言葉につられて東京に来る気になるフランス人はいないでしょうから、安心かもしれない。フランスでは、それがオリンピック誘致の決め手になった、などというニュースはならなかったと思うので。

英語圏ではニュースになったように見えます。でも、フランスの検索エンジンで「Omotenashi」をキーワードにして、フランスのサイトに限定してみると、資生堂フランスの「おもてなしクラブ(Club Omotenashi)」がトップを占めてしまいます。その後に続いて、日本のニュースを追っている人が、これが日本で流行語になったと書いたページが少し出てくる程度です。

 シリーズ記事: 「奴隷のように働く」という例え


ブログ内リンク:
総目次: テーマおよび連続記事ピックアップ » 都市と農村(パリについて)
日本滞在記 <2>: 神秘的な空気を感じた里 2007/11/08

外部リンク:
東京に来てビックリした事は何ですか?


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コメント
この記事へのコメント
そうだろうな〜
東京は、そうなんだろうな〜と思います。
どう考えたって過密すぎるから、イライラして凶暴になる方が自然なのでしょう。
そんな東京に、あれだけの人口の人たちがしがみついて?そこで生きる道を模索することが、不思議に思えます。だって、私のものさしから考えたら全然こころ豊かじゃなくて、暮らしにくくてたまらない気がするから。

きっと、東京以外の場所で生きる選択肢もあるはずなのに、それを想像できないのかな…。また、そういうことを考えたり、実行に移す機会にも恵まれてないのだろうな、と思います。

田舎は貨幣経済だけでない豊かさと、可能性がたくさんあるのに、なんでみんなこっち側に来ないのか、不思議。でも少しずつではあるけれど、そういうことに気づく人が増えてきてるのではないかと、なんとなく肌で感じています。
2014/02/19 | URL | すぎちゃん  [ 編集 ]
Re: そうだろうな〜
v-22 すぎちゃんへ

>どう考えたって過密すぎるから、イライラして凶暴になる方が自然なのでしょう。
⇒ 今までの東京におっとりした雰囲気があったのが奇跡的だったのかもしれない。東京は私の故郷なので、変になってきているのを見るのは非常に辛いです...。住民の居心地が良くなるように、と行政は考えてくれないかな...。

>東京以外の場所で生きる選択肢もあるはずなのに、それを想像できないのかな…。
⇒ 東京育ちの私からいうと、日本の田舎には入りこみにくいのです。一度、文化人類学の研究で選ばれるという山の中の村で会った人から、私みたいな変人でも、ものすごい奥地だと「そんなものか」という感じで受け入れてくれるから大丈夫、と言われたことがあって、それを励みに生きています。その人は、都会に近くて、都会の影響を強く受けている地域が最も排他的なので避けるように、とアドバイスしていました。

東京が息苦しいと思うとき、地方で生まれ育ったのに東京に出てきてしまった人たちは、よく耐えられるな... と思ってしまいます。彼らの場合は、故郷に残るのには何の問題もないのに...。

>田舎は貨幣経済だけでない豊かさと、可能性がたくさんあるのに、なんでみんなこっち側に来ないのか、不思議。
⇒ 本当に。田舎の奥まで私が見えるのはフランスで、それっぽっちの所得でよく生活できるなと感心してしまう人たちがたくさんいますが、心豊かに生活していて、その幸せを自覚しています。貧しさが身にこたえるのは都会なのですよね。まして日本は、田舎でも、経済がガタ落ちのフランスよりはずっと仕事のチャンスがあるのに... と、思ってしまう。

>でも少しずつではあるけれど、そういうことに気づく人が増えてきてるのではないかと、なんとなく肌で感じています。
⇒ 私もそれを感じます。Iターンの人にも出会うし、東京の人から「田舎で生活する人たちが羨ましい」と言う声も聞くようになったので。そのうち、日本でも、最近のフランスのように、都会から農村への人口移動をくいとめようと都市の行政が努力するようになるかな?... 東京の場合は、多少出て行かれても、問題が発生する事態にはならないほど人口が多いので、心配はしてくれないかもしれない。
2014/02/19 | URL | Otium  [ 編集 ]
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