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2014/04/09
友達が子どもの頃に住んでいた村の観光に行きました。人口は千人くらいなのですが、商店などもそろっているので、人口を調べなかったら町だと思ってしまう規模。

目抜き通りを歩いていたら、少しやぼったい洋品店のショーウインドーに陳列されていた服が目に飛び込んできました。



中国語だか日本語だかよくわからない文字が書いてあるのは、フランスでよく見かけます。Tシャツ、ベッドカバー、ソファー等など。文字が逆さになっていたり、文字の組合せがおかしかったりして、意味をなしていないケースがほとんどです。

ところが、これは文章が読めます。しかも、奇妙なことが書いてある!

迷暦 六十才 ⇒ 「迷暦」ではなくて「還暦」だと分かった...
古稀 七十才

とんでもないよと追い
まだ 早い

なんじゃ~、これは?!...

死神を追い払うおまじない?

とっさに頭をよぎったのは、小さいときに聞いたのに、未だに思い出すとぞっとするお話し。小泉八雲の怪談『耳なし芳一』です。


長寿の心得だった

文章が成り立っているようなので、日本語としての間違いはなさそう。読み取れた部分をキーワードにして検索にかけてみたら、すぐに答えが出てきました。

旅館の手ぬぐいに書いてあったとか、亡くなった親御さんにまつわる話しとか...。

日本ではよく知られている文章のようです。「長寿の心得」というものなのだそう。誰が書いたのかははっきりしていなくて、文章にはバリエーションがあるらしい。

そのようなものを書いたものがあるのかと調べてみたら、たくさんの商品が出てきました!
「長寿の心得」をキーワードに楽天市場で検索

湯のみ茶碗に書いたものが多かったのですが、高額商品まであります。



ユーモラスな文章だとは認めます。
でも、何でもいいから命にしがみつというのは、私は好きではありません...。

手ぬぐい程度なら良いけれど、高いお金を出して額に入れて飾る人がいらっしゃるのでしょうか?

でも、売っているということは、この心得が傑作だと思われる方がいらっしゃるということですよね。

日本人には好かれているのだ、と感じました。


フランスで売っていた服は、日本で売っている生地を使ったのかを調べたくて検索したのですが、さすがに洋服にプリントはしていないように見えました。

日本人だったら、いくらこの心得が素晴らしいと思っても、それが書かれた服を着て外出するのは躊躇するのではないかと思うのですけど、どうなのでしょう?


百歳まで生きるための心得のようです。私が見たチュニックでは、始めの2つの年齢に関する文章がはっきりと見えるようにプリントしたようです。

この部分:

還暦 六十才 とんでもないよと追い返せ
古稀 七十才 まだまだ早いとつっぱなせ


これが上と下に2回プリントされていたのでした。でも、この2行の左側に、だら~っと、お化けみたいに「命」という文字があると私は見てしまったのだけど、これは何だったのだろう?...


そもそも、この布地は、日本人が書いた原画から作ったのだろうか?

「還暦」の「」の文字が少し違っているように見えるのです。フランスで見る日本語を書いた文字は、明らかに外国人が書いたというのが多いので、疑いました。

「還」の文字の中にある「四」の下に書いてあるのは「糸」のように見えたのですが、そういう組み合わせの漢字はないらしい。

筆記体などには弱い私なので、書き方によって「糸」に見えるようになるのかを調べてみました。インターネットでは感じの書き順を教えてくれるサイトがあるのですね。しかも、書体によってどうなるかまで出てきました:
「還」について

でも、手書きにしたときにどう変形するのか分からないので、この疑問はパス。


それは置いておいて気になったのは、こういうことが書いてある服をフランスで売る場合、書いてあることを説明して売るのだろうか、ということ。

私だったら、こんなことが書いてある服は、死んでも着たくはないです。まして、長寿になるかどうかが危うくなって年齢で着たら、さもしいみたいだし、滑稽だと笑われたりはしないですか?...

でも、ひょっとして、このチュニックは高齢者向けの商品? 「日本で縁起かつぎの文章が書いてありますから」などと言ったら、迷っているお客さんが購入に踏み切る手段になるかもしれないではないですか?


写した写真を眺めてみたら、正札にチュニック 83ユーロと書いてあるところに、ブランド名らしいものが書いてありました。それをもとに検索してみました。キーワードに「Japon(日本)」 を付けてみると、みごとに検索に成功♪

フランス・ドメインのネットショップで売っていました ♪  欲しい方があったら、どうぞ~!

http://www.vetements-online.fr/tunique-maraboutee-imprime-xml-342-8998.html
women clothing : Print Tunic La Fée Maraboutée W7368/795

このページでは、マウスで部分を選んで虫眼鏡のように拡大してみることができますので、私のピンボケ写真より役にたちます。

デザイナーのサインのように「Japan」と書いてあるのが見えました。なるほど、日本のイメージのデザインだと説明しないと分からないフランス人も多いでしょうね。

でも、気になった「命」のように見えた文字は、何だか分らずじまい...。拡大してみると、「人」の下に、だら~っと「死」と書いてあるみたいにも見えてくる! ショーウインドーの向こうに見えたとき、ぞ~っとしたのは、この文字から受けた印象だったのかな?...


さて、どういう説明をつけて売っているの?

「トレンディーな美しいタイプ」なんて書いてあります。流動的なカット。前には日本的な柄、後ろは無地、と説明。

つまり、書いてある文字の意味なんて、全く説明していませんでした。デザイナーは、日本文化の伝道をしようとまでは思わなかったらしい。

それにしても、女性用のチュニックに日本的な雰囲気を出すために日本語の文章を入れるなら、百人一首の美しい和歌か何かを書けば良かったのに、と私は思ってしまうのですけど...。どう思われますか?

ブログ内リンク:
『日本人の死に時 ~あなたは、何歳まで生きるつもりですか?』を読んで 2011/11/26
★ 目次: 縁起物や迷信について書いた記事 (フランスを中心に)


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