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2015/05/29
レストランで食事するときは、シェフの創作料理で、自分では絶対に作れないような料理が出てくるのが好き。

ここのところ書いているレストランは(始まりはこちら)、料理は頻繁に変わります。

シェフはよほど料理が好きで、仕入れた材料で料理を作るのを楽しんでいるのだろうと思います。大きな町のレストランに雇われるなら、かなりの高給をとれる人だと思う。でも、田舎で自分の好きなように料理を作れる道を選んだのだろうと感じます。

フランスで美味しい料理を出すレストランでは、シェフがお客さんに挨拶することがよくあります。ところが、ここではシェフの姿をちらりとも見たことがありませんでした。

ミシュランの星を持つようなところだと、お客さんはシェフの顔を見たいので、お客さんに挨拶しないところは少ないのではないかと思う。ブルゴーニュにある3つ星レストランのシェフは、用事でパリに行っていても、無理しても夜には帰って、挨拶するのだと言っていました。

つまり、ご本人が調理しなくても、レストランにいることが大事というわけでしょうね。3つ星シェフともなると、世界的に活動するようになります。ポール・ボキューズが言ったことだったかな? 余りにもあちこちで出会うシェフなので、ジャーナリストが「あなたがレストランにいないときには誰が調理しているのですか?」

そういうことを言う人が多くてうんざりしていたシェフは、こう答えたのだそう。
「私がレストランにいるときと同じ人ですよ」


この日、レストランを立ち去ろるまえにお給仕の人とおしゃべりしていたら、シェフが調理場から出てきました。

お料理を褒めました。だって、お昼に食事したのは私たちだけだったのですから、一人で10倍くらいの褒め言葉を並べて励まさなければいけないではないですか?

色々な変わった食材を使うシェフだし、この日も少し白ゴマを振りかけた料理がありました。白ゴマは、フランスで買える中国製に見えたのが残念でしたが(小粒で香りに乏しい)、それは指摘しない。

日本の食材を知っているかと聞いてみました。もちろん、という感じで、柚子はご存じでした。でも、やはり果物の形ではフランスでは手に入らないらしい。

私が聞きたかったのは、山椒の葉の香りを知っているかということ。山椒は高級食材のPoivre du Sichuanとして、グルメのフランス人は誰でも知っていると感じます。もちろん、シェフも知っていました。日本では若葉も食べるのだ、と言うと、それは知らなかったとのこと。

庭にある山椒の木を一枝持ってきてあげれば良かった。このシェフだったら、それを使って何か料理にしたはずですから。


私の山椒の木

日本で田舎に行くと、山椒の木がある家の人に育て方のコツを聞いていました。それで突き止めたのは、山椒は冬の前に剪定してはいけないらしいということ。

ほったらかしておくのが一番です、と言われていました。

ブルゴーニュの冬の寒さは厳しいので、冬になる前に枝を落としていたのです。氷点下15度くらいは珍しくはないという大陸性気候なので、大きく育っていた植物が一晩で黒く枯れてしまうことを数えきれないくらい経験していましたので。

例えば、5メートルくらいには育っていたので安心していたら若葉が出始めたときに枯れてしまったイチョウの木:
死んでいなかった銀杏の木 2011/07/11

これは根本から新芽が出てくれたのですが、同じくらいに大きくなっていたお気に入りの八重桜もダウン...。

誰からも山椒は剪定してはいけないと言われたので、冬超えできなくても仕方がないと覚悟を決めて、冬の前に枝を落とすのは止めて以来、元気に育ってくれています。



夏になると葉は食べなくなるのですが、大きな葉は美しいし、食卓にのせられる植物なので、刺身の飾りなどに使っています。

問題は、ここのように石灰質の土壌はお気に召さないということ。若葉が大きくなっていくうちに、葉は薄黄緑色になってしまうのです。

でも、元気に大きくなった今年は、木の芽を食べられる今の時期、まだ黄緑色にはなっていない葉が多いので嬉しいです。気に入らない土壌にもなじんできたのでしょうか?...



土を酸性質にする液体を園芸店で見つけて買って根本にまいたこともありました。小さなボトルが1,500円くらいするので、そこまでしなくても... と思ってやめました。どうせ、翌年には同じように葉の色が変わってしますのですから。

そろそろ私の山椒の葉は大きくなってきてしまいましたが、まだ食べられます。ここのところ、やたらに使っています。なぜか今年はパセリがちっとも育たないので、パセリ代わりにも使ってしまう。

去年、山椒は雄と雌がないと実がならないのだと教えてもらって、実がなることは諦めたので、惜しげなく葉を取ってしまっています。

フランス人にも、山椒の葉の香りは、すこぶる評判が良いのです。手のひらに置いて叩くと香りが増すなだ、などというアトラクションも喜ばれます。非常に高価なPoivre du Sichuanの葉の部分というので、それで喜ばれるというのもあると思います。

挿し木をして、皆に配ってあげようかな...。

情報を見つけた♪ 6月が良いのですって。今ではないですか?♪
山椒 挿し木時期と方法

挿し木にして株が増えたら、雄と雌ができて実がなるかもしれないと期待したのですが、ダメみたいですね。調べたところ、私の山椒はオスのようでした。

日本にいて山椒の実が食べられたのは田舎に行ったときだけでしたら、とても美味しいので、なって欲しかったのだけれど、木の芽だけ楽しむことにします。


山椒と花椒の違いは?

フランス人に山椒の木の芽を出すときには「Poivre du Sichuan」の木の葉っぱだと言っています。「四川の胡椒」という意味で、フランスでは知られているのです。

非常に高いスパイスだと聞かされていました。本当に高いのか、フランスのアマゾンサイトで比較してみます。100グラムの売値です。

★★★★

一番左のが、四川の胡椒。日本円にして、100グラム2,000円近い。

それでも、高級らしい黒胡椒(中央)に比べると3割強だけ高い程度。ただし非常に安いのもあって(右)、それの6倍以上になっている。そういう比較で四川胡椒は高いとフランス人たちは言うのだろうな、と納得。

日本では、四川の胡椒は「花椒」と呼ばれるらしい。それが日本でも高価な香辛料なのか、日本のアマゾンで比較してみたら、日本で買うのなら国産の方が高いように感じたのですけれど...。

★★★★


日本の山椒と、中国の花椒(カホクザンショウ)との違いは?

中国の山椒と、日本の山椒がどう違うのか味を比べてみたことがないので分かっていないのですが、そのことについては、以前にも書いていました:
山椒はフランスでも知られていたことを発見 2006/10/15

1度書いたくらいでは理解していなかったので、この際、表にしてみます。
日本語山椒サンショウ
ハジカミ
若葉は「木の芽」
花椒ホアジャオ
仏語
Poivre du Sichuan
(四川の胡椒)
英語Japanese pepperSichuan pepper
植物の学名Zanthoxylum piperitumZanthoxylum bungeanum

フランス人には、「日本では山椒の葉も食べるのだ」と説明しているのですが、花椒の葉も食べられるのでしょうか? 調べたことが間違っていないとしたら、植物の学名が違うので同じものではないようなのです。

花椒(カホクザンショウ)の学名「Zanthoxylum bungeanum」で出てきた画像を見たら、日本で馴染みがあるサンショウとは全然違う。



葉の形はそっくりですが、固そう。この感じだったら、食べる気にもならないのではないかな?...

この次からフランス人に説明するときは、日本の山椒は四川のとは種類が違って、葉も食べられるのだと言わなければいけないと思いました。

山椒の葉のことを話したシェフが、花椒(カホクザンショウ)の木を見つけて食べてみたりしないと良いのだけど...。

フランスでは山椒の盆栽も売っているそうなので、少し心配になりました...。


Bonsaï, poivre Szechuan - Zanthoxylum piperitum - environ 12-15 ans
69.99ユーロ

この12~15年という盆栽には、Zanthoxylum piperitumと書いてある。日本の山椒で使っていた学名です。上の比較表を作ったときも、花椒(カホクザンショウ)の学名をそうしているサイトもあったので気にはなったのですけれど、山椒にはこだわるはずの日本の情報の呼び名で、 Zanthoxylum bungeanumを採用したのでした。

やはり、あの日は庭の山椒の1枝をシェフにお土産に持って行くべきだった。そうすれば、フランスで見かけるのとは違うというのが分かったでしょうから。

どなたか、花椒(カホクザンショウ)の木の葉も食べられるのかどうかご存じの方があったら教えてください。

追記:

さっそくコメントを入れてくださった方から、中国の山椒の若葉も食べられるらしいと、次の情報をいただきました。中国語のサイトらしいので、自動翻訳ページにリンクしたものを入れておきます。自動翻訳は変な文章になるのですが、食べられることは確からしいので安心しました♪ 
加熱しても良いのだと教えられたのも大発見♪ むしろ、花椒は固そうな葉なので、加熱するのが一番なのかも知れませんね。私の山椒も、夏になったら、てんぷらにすれば良いのだ~! 


あぁ~、あった♪

ところで、食事も終わりの頃、向うの方にあるものが目に飛び込んできました。黄色い矢印を付けたものです。



去年は盛んに話題になっていたのですが、レストランで見かけたことがないな... と思っていたのです。日本でも報道されていたので、これをご覧になると、「ああ、あれね」とお思いになる方もあるのではないかと思います。

これが何であるかを調べて、続きで書きました:
フランスのレストランにできたホームメイド認証ラベル



ブログ内リンク:
★ 目次: フランスの日本食ブーム
★ 目次: クイズを出した記事一覧

外部リンク:
山椒の実がならない
山椒の雌雄の見分け方
山椒の実がつかない 花は咲いたのですがやはり受粉でしょうか 


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コメント
この記事へのコメント
ttp://baike.baidu.com/view/8760235.htm
これとか

ttp://baike.baidu.com/item/%E7%82%B8%E8%8A%B1%E6%A4%92%E8%8A%BD
これとか

ttp://bingodu.com/news/34162.html
これとか?

写真を見る限り日本の山椒の新芽ではなく
中国の花椒なのかな?
中国語は読めませんが漢字なのでなんとなく雰囲気でw
2015/05/30 | URL | じゃむおじさん  [ 編集 ]
Re:
v-22 じゃむおじさんへ

さっそくコメントを入れてくださって、どうもありがとうございます。実は、この記事を公開したあとに日本のニュースを眺めていたら、山草を食べて中毒して入院したという記事があったので青くなっていたのです。山椒の若葉が美味しいのだなどと言ってしまっていて、シェフが試してみて中毒したら責任重大ですから!

いただいたURLは、始めのhが消えていたこともあるので、本文の中に追記として、URLへのリンクと、Google自動翻訳ページを入れさせていただきました。

写真を見ると、日本の山椒とは違って厚みのある葉に見えました。自動翻訳で「唐辛子」という文字が出てくるのも面白かったです。

重ねて、どうもありがとうございます! 殺人犯にならないというのが分かったので、本当にほっとしました!
2015/05/30 | URL | Otium  [ 編集 ]
寝る前なのに
筍とタラの芽と白身魚と山椒の天ぷら・・・
あ、ヨダレが(笑)
2015/05/31 | URL | じゃむおじさん  [ 編集 ]
Re: 寝る前なのに
v-22 じゃむおじさんへ

じゃむおじさんはジャムだけではなくて、食べ物の風味が本当にお分かりになる方なのだろうと想像しました。山椒のことを書いただけなのに、この組み合わせを思い浮かべられるところがすごい! 私もヨダレが出てきてしまいます。お料理もお得意なのではないですか?

筍は、フランスではホワイトアスパラガスに似ていると思っているので、木の芽を添えています。朝に掘り出して持って来て売る朝市の直売農家のものが一番、というのが筍に似ていると思う理由です。昨日は急に友達から一緒に食事をしようというお誘いがあったので、朝市で買ったホワイトアスパラガスと、自家製マヨネーズ、それに木の芽をそえて出すという前菜部分を受け持ちました。友人たちは木の芽を手の平で叩くというのを知っているので、みんなが力まかせにパッフ!と叩くのを楽しんでいるのが面白かったです。

タラの芽のことはよく知らないので調べてみました。画像で、こんな植物だったのかと知りました。「日本のangélique」だと書いてある。

友達が、庭で育ったangéliqueの茎でゼリーのようなお菓子を作ってくれたのがとても美味しかったのを思い出しました。

こういうのです:
http://totchie.canalblog.com/archives/2011/11/12/22480096.html

ということは、フランスにあるangéliqueの芽もひょっとして食べられるのだろうかと思ったのですが、品種が違うようで、レシピが出てきませんでした。
2015/06/01 | URL | Otium  [ 編集 ]
アンゼリカ
>>お料理もお得意なのではないですか?

得意ですよ~♪
食べるほうですけれど。
最近、おなかもじゃむおじさんに(笑)

>>画像で、こんな植物だったのかと知りました。「日本のangélique」だと書いてある。

「日本のangélique」とは「クセのある食べ物」のメタファーですね。
タラの芽はタラの木の新芽を食べます。フキノトウに近いです
アンゼリカはクセのあるハーブなので茎を食用とするようです。セロリに近いです

ttp://lejournalgourmanddesacha.blogspot.jp/2008/06/anglique-confite.html
これとか

ttp://lejournalgourmanddesacha.blogspot.jp/2008/06/liqueur-danglique.html
これとか?

フランス語は読めませんがなんとなく雰囲気で(笑)

ちなみに日本で売っている毒々しい緑の着色料がまぶしいアンゼリカは、蕗(ふき)の砂糖漬けで代用しています。
本物のアンゼリカをパリで見かけたとき、思わず駆け寄ったら、店員さんに覚えられてしまいました。
うちの店は○○社のチョコや、イタリアにわざわざ買い付けにいってるマロングラッセとか置いてあるのに、真っ先にアンゼリカに向かった日本人は初めてだ(苦笑)

>>ということは、フランスにあるangéliqueの芽もひょっとして食べられるのだろうかと思ったのですが、品種が違うようで、レシピが出てきませんでした。

ttp://yasai-sodatu.net/article/56243697.html
これかな?
食べられそうです。
2015/06/03 | URL | じゃむおじさん  [ 編集 ]
Re: アンゼリカ
v-22 じゃむおじさんへ

日本では「アンゼリカ」と呼ぶのですね。パリで見つけられていたとは、さすが!

いただいたフランス語のページは、1番目のは馴染みのあるコンフィで、私が食べて美味しかったものと同じですね。日本ではフキで代用しているというのは面白いです。

2番目のは自家製リキュール。

お酒にすると香りが良くて美味しいのかな... と検索してみたら、アンゼリカを色々な形で作っているメーカーが出てきました:
http://www.angelique-niort.com/catalogue_produits_angelique-origine-particulier.html

このメーカーはフランス西部にあるNiortという町なので、調べたら、この町にあった修道院が作っていたという伝統があって、アンゼリカが特産物なのだそう。そう言われてみると、この地方を旅行したときに、お土産としてアンゼリカのリキュールを買っていたような…。

Angélique officinale(学名Angelica archangelica、和名セイヨウトウキ/アンゼリカ)にリンクされているので、それを調べたら、若葉はサラダやポタージュの風味づけに使うと書いてありました。

3番目の情報「アンゼリカの育て方|砂糖漬けや天ぷら、炒めものに」を見ると、さすが日本なので、色々に使えると書いてありますね。やはり、食べられるのだ~♪

庭の木の下にそれらしき植物が生えているのを思い出したので見に行きました。何年も前に1本植えたのが残っていたかもしれないので。花には強い香りがあるものの、葉は全く匂わない。ただの雑草かもしれないので、食べてみるのは止めておきます。
2015/06/03 | URL | Otium  [ 編集 ]
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