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2015/06/20
出かけたとき場所に気に入ったレストランがないと困る。先日行ったところは観光地なので、レストランはたくさんあるのです。でも、今までお気に入りにしていたレストランは、前回に行ったとき、経営者のシェフが引退するのだと言っていたのでした。

ひょっとしたら続けているかも知れないと思って店の前に行ってみましたが、やはり店はしまっている...。

めぼしいレストランを全部で7軒か8軒まわって、店の前に出してあるメニューを眺めて歩きました。

ここで一番評判が良いと聞いていながら入ったことがない店があるので、この際、そこにしようかなと思ったのですが、入り口に英語、それに日本語でまで料理の名前が書いてあるのが気に入らないのでボイコット。いかにも観光客目当てでやっているところは美味しくない、と思っているのです。

少し離れた村に行けば、リーズナブルプライスで美味しい料理が食べられるレストランがあるのですが、食事の後には人と会う約束があるので、そうしてはいられない...。

少し前から胃の調子が悪かったのも問題でした。こういうときに質の悪い料理を食べると症状は悪化するので、レストラン選びは慎重にしなければならないのでした...。

新鮮な食材を使ったさっぱりとした家庭料理か、最近はやりの健康に良い料理が食べたい。

しかも、この日は一緒に行った友達に私がご馳走することになっていたので、いい加減なレストランには入れないという条件も加わっていたのでした。まずい食事をさせてしまったら、1日中ご機嫌が悪くなるでしょうから。

iPhoneのアプリで、ミシュランの評価も眺めてみました。

安心して食べられるのはここしかないかな、というところに入ることにしました。

お気に入りのレストランができるまではそこで食事したことがあったはずなのですが、どんな料理が出たかは思い出さない。でも、ミシュランガイドの評価はフォーク1つが付いているので、悪くはないはず。


この日食べたのは、これだけ

入ってみると気取ったレストランではないので、私はフルコースを食べなくても嫌な顔はされないだろうと判断しました。

それで注文したのは、ある程度ボリュームがありそうな前菜と、フレッシュチーズだけ。

レストランに入ったからにはフルコースを注文するのが礼儀だと思っているので、お腹がすいていなくても無理をするのですが、こんな注文でも許してもらえるようなアットホームな雰囲気を感じたのです。フランスでレストランに入って、こんな風に席をいただくのは遠慮すべきような注文の仕方をしたのは初めてだったような気がします。

お給仕の女性に、「胃が痛くて食慾がないので...」と言いわけをすると、「問題ありませんよ~」と気さくに答えてくれました。どういう風に出すかを聞いてくれたので、一緒に食事する人のメイン料理が終わったらチーズを出してくれるようにお願いしました。

私が選んだ前菜は、本日のお勧め。サラダに温かい肉がのったものなので、食慾がない私にはメイン料理代わりになりました。



子牛の胸腺、リードヴォー。シビレと訳すのですか? フランスでは高級食材らしいのですが、変な部分です。ソテーして甘味を付けている味付けでした。こういう風な調理法には初めて出会いましたが、なかなか美味しい。自宅では料理したことがない食材なので食べられたことに満足。

サラダは、なぜか私が時々やるやり方なので思いました。レタスを細かく切ってしまって、スライスしたラディッシュを混ぜている。普通は、フランス人はレタスを千切りにしてしまうということは皆無らしいのです。レタスの葉が固すぎるときには、これが一番だと私は思うのですけど。

家庭料理みたいなサラダではありますが、美味しいので文句なし。


フレッシュチーズを選んだのは、伝統的な食べ方であるハーブを添えていると書いてあったからでした。最近は、フレッシュチーズをとったときに、ハーブを付けてくださいと頼まないと、グラニュー糖だけ持ってくるレストランが多いのです。



パセリ、エシャロット、チャイブがみじん切りになっています。きれいに切ってあるな... と感心。私も包丁をよく研がないと、こういうみじん切りはできないのだと反省...。

フレッシュチーズには生クリームも入れることが多いのですが、ここでは生クリームはなし。でも、胃の調子が悪いときは生クリームなしの方が食べやすいと知りました。

一緒に食事した友人の方はボリュームのあるフルコースにしていたので、料理を少し味見させてもらっていたので、ちょうど良い加減にお腹がいっぱいになりました。

レベルが高い料理ではなかったのですが、ひと昔前のフランスでは、こういう風な感じで美味しかったな、と懐かしくなるような料理。つまり、最近多くなってきた、工場で作った料理とか、冷凍食品を使ってはいないという自然な味。

このレストランの前に掲げられているメニューには、「次のもの以外は全てホームメイドです」と書いてあったのでした。ホームメイドではないとして並んでいる5つくらいの食べ物は、レストランで作るはずがない地元特産のハムなど。

ここのところ、フランスのレストランが自ら厨房で調理しないところがあるという問題について書いていたので、こういうレストラン側のアピールの仕方もあるな、と面白く思いました。

★ シリーズ記事目次: フランスの外食事情とホームメイド認証


コーヒーに添えて、お給仕の人が「ホームメイドです」と言ってお菓子を出してくれました。



素朴なお菓子なのですけれど、非常に美味しい。こんなのが自分で作れたらな...。私の近所にあるパン屋さんでも手作りのお菓子を作って売っているのですが、このレベルには達していないです...。


お花がいっぱい♪

なんだか自分の家で食事しているような心地良さを感じたのは、レストランに飾ってあったお花のせいだったとも思います。花屋さんと契約して花でないのが気に入りました。

ミシュランのガイドブックにも、ご主人が料理をして、奥さんはお花を飾っていると書いてあった。



私たちのテーブルに飾ってあったのは、この花瓶。

知りたいと思っていた花があったので喜びました。中央に見える白い大きなスズランのような花です。

去年の春に、長年見たいと思っていた野生のスノーフレークを見たときにブログに書きながら、栽培用の品種もあると見つけていたのでした。

初めて出会った野生のスノーフレーク 2014/03/17

私が見た野生のスノーフレークはNivéole de printemps(学名 Leucojum vernum)で、高さ15~20センチ。これは「春の」と名前についているnivéole。「夏の」とついているのがNivéole d'été(学名 Leucojum aestivum)で、高さは40~60センチあると書いてあったのでした。

今の時期に咲くnivéoleが、切り花にもなるくらい大きな植物だとは思っていなかった!

レストランのマダムが、自分の家に咲いている植物を切ってきて飾っているという感じで、まったく気取りのない生け花なのですが、それが気に入ったので、他のテーブルの花も眺めました。



右に入れたのは、伝統的なバスケット。時々アンティークショップで売っているので、欲しいな... と眺めている籠です。

ついでに、奥の部屋まで覗きに行ってしまう!



さすがに、ここから先に足を踏み入れてお花を見に行くのは遠慮しました。お客さんはあまりいない日だったのですが、用意されていたチーズのワゴンがお見事なのをマーク!


レストランで働くのは大変なのだろうな...

お勘定をするときに店のマダムとおしゃべりをしたのですが、お花のことを話しそこなってしまいました。お給仕の女性が、素朴でありながら、とても感じが良かったので、彼女のことを褒めまくってしまったからのです。

経営者夫婦が良い人だから、お給仕の女性も誠心誠意働いているのだろうと想像しました。それで、彼女のことは客が評価しているのだと意思表示してあげないといけないと思ったのです、

チップをはずんで、「これは彼女に」と言うと、「調理場スタッフと共有のチップ箱に入れさせていただきます」と言われました。なるほど。お給仕係りは良い仕事をすればチップをもらえるけれど、地味に調理場で働く人にはそれがないのだ、というのに気がつきました。私は人を使うのは全く下手ですが、経営者ともなると、そういう気配りが必要なのでしょうね...。

でも、こちらがこれだけ褒めちぎっていたのに、マダムが「よく働いてくれる子で...」というような反応がないのが気に入らなかった。

実は、彼女はワインの注文を聞き違えてしまっていて(同じドメーヌの赤ワインと白ワインの違い)、違うワインを持ってきてキャプをとって、コルクスクリューを入れようとしたときに私たちはストップをかけていたのです。「すみません。すぐに取り替えます」と気持ちよく言ってくれたのですが、調理場で叱られないだろうかと気にいしていたのでした。

レストランの経営者の親戚だったりしたらミスをしても問題ないでしょうが、単なる従業員だったら叱られるだろうな... とも思ったので、チップは彼女に出したつくりだったのです...。

このとき思い出していたのは、2年前の夏に入ったレストランでのエピソード:
レストランの可愛そうなウエートレスさん 2013/07/02

食事を終えて少しした頃、レストランから少し離れた場所で、仕事を終えたらしいお給仕の女性が歩いている姿を見ました。きりっとした顔で歩いているので、声をかけて笑顔を交わせる雰囲気ではない。たぶん彼女は、しっかりとした職業意識があって、失敗しようと、経営者からお小言を言われようと、めげない女性なのだろうな、と後姿を見送りながら思いました。

フランスのレストランで働いている研修生らしき給仕スタッフの人には、フランスではめったに見かけない、おとなしそうというか、陰気というか、学校ではいじめられるタイプだろうなと思える若者が多いからです。何がどうなって、この業界ではそうなっているのか不思議でなりません。

私が普通に付き合っているフランス人たちは、口喧嘩をしたら絶対に負けるから止めておこうと思うタイプの人たちばかり。私は外国人だから控え目にしていても傷つきませんが、生粋のフランス人の顔をしていて、そういうおとなしい性格だったら、さぞ苦労するのではないか気になってしまう...。


この日に飲んだブルゴーニュワインは、偶然にも、少し前に飲んでみたいと思ったドメインの白ワインだったのでした。次回の日記で、そのワインについてメモしておきます。

続く

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