| Login |
2015/06/24
フランスで観光していると、建物に色々なプレートが付いています。道路の名前、番地というのは分かりやすい。それ以外に、文章が書かれていて、何か意味ありげなものもあります。

それから、観光地だと、建物の名前やまつわる歴史について説明しているプレートがあることが多い。ガイドブックを見ていなくても、何だったかが分かるので便利。市町村が観光客のためにプレートを付けているので、統一されています。親切なところだと、フランス語と英語で書かれています。

それとは別に、形やデザインなどが統一されていないで、短い文章が書いてあるプレートもあります。


著名人や歴史にまつりがある建物であることをプレート

前回の日記(「お向かいさんより、うちの方が良い」というプレート)の続きで、こんな変なプレートもあると写真をお見せしようと思ったのですが、書き出しながら情報を調べていたら、そんなのもあるの? と驚くプレートが出てきました。それで、変なプレートのことを書く前に、まともなプレートをご紹介しておくことにしました。そうでないと、何が面白いのか、何が変なのか、お分かりいただけないかもしれないので。

フランスの建物には、芸術家、作家、政治家、歴史に貢献した人など、つまりは著名な人たちが、その建物で生まれたとか、住んだとか、死んだとか、何をしたかとかが書いてあるプレートがあります。その建物で、歴史に残る出来事があった、というのもたまにあります。

たいていは四角くて、簡略な文章が書いてあります。
こんな風なプレート ↓



ここでピエール=ポール・プリュードンが1758年4月4日に生まれ、1823年2月16日にパリで死亡した、と書いてあります。

ストリートビューでは、こちらを開くと、左隣の家にプレートがあるのが見えます。

たいていは、名前の後に、職業や功績が書いてあるのですが、このプレートには名前だけしかないですね。

ピエール=ポール・プリュードン(Pierre-Paul Prud'hon)は、画家であると説明する必要もないほど有名でしょうか?

彼はクリュニー(ブルゴーニュ地方)生まれ。この家がある通りは、もちろんプリュードン通りです。

これにあるように、プレートの文章は「Ici(ここ)」で始まることが多いように思います。


こういうプレートのことを、フランス語では「plaque commémorative(記念プレート)」と呼びます。何かがあったことを示す記念のプレートというわけですね。

日本語では何と呼ぶのでしたっけ? 日本では余り見かけないではないので、言葉が必要になったことがない!

フランス語を直訳して「記念プレート」として書こうと思ったのですが、適切でない気がします。Wikipediaでは「銘板(めいばん)」として項目を設けていました。でも、フランス語よりも使われる範囲が広いので、イコールでは結べないように思いました。

イギリスの場合は、日本でも「ブルー・プラーク(Blue plaque)」という言葉が広く使われているようでした。これと同じ機能を持つプレートなのですが、フランスでは色々なのがあるので色や形で呼ぶわけにはいかない...。

適当な言葉が見つからないので「記念碑プレート」としておきます。モニュメント銘板、記念碑銘板も考えたのですが、どうも「めいばん」という言葉が私には馴染みがないので使いたくない...。

「めいばん」と言われたら、私は音楽で使われる「名盤」を思い浮かべてしまいます。例えば、「私が泊まったホテルには、ビゼーのメイバンがあった」と言ったら、彼の不滅の名盤とされたレコードが置いてあったと思ってしまうではないですか?


記念碑プレートは、あちこちに付いている

フランスには昔からある家がたくさんあるので、有名人にゆかりがあることを書いたプレートを付けた家をあちこちで見かけます。

観光客への配慮からくるのか、その町や村の誇りの現れなのか?... はたまた、昔のことを忘れたくないというメンタリティーがフランス人にはあるのか?...

思えば、フランスの友人が故郷だった地域を旅行していると、「この家は、私が小学生のときに住んでいた家なのよ」などと案内してくれることがよくあります。あまりにそれをやられると、せっかくなのだから観光スポットに連れて行ってくれた方が嬉しいのに... と思ってしまう。

そんなことが日本であったのは、「子どものときに住んでいた家が建て替えられて、今は県知事の家になっている」と案内された1回だけでした。日本人は、そのくらいの豪邸でないと、わざわざ連れて行かないと思うけれどな...。


現像代を心配しないで良いデジカメを使うようになってからは、知っている人の名前がある記念碑プレートに出会うと必ず撮影しているように思います。

最近は、場所を記録するためにGPS付きのデジカメで撮るように心がけるようになりました。でも、デジカメで写真を撮っているときに、ここだけはとスマートフォンを取り出して写真をとるのを忘れてしまいがちだし、GPSの調整が悪くて間違った場所が写真に記録されてしまうこともありますが...。

例えば、こんな写真をデジカメで撮っていました。



右に通りの名前があって、上の数字は番地。矢印を付けたのが記念碑プレートです。

ピカソはこの建物に1936~55年まで住んで、ここにあるアトリエで1937年に『ゲルニカ』を描いた、と書いてあったので写真を撮ったのでした。

バルザックにもゆかりがある、というのは無視。

どんなところだったかな、と後で思えば、写真には住所も記録しているので検索できます。
この場所のストリートビュー

そこではプレートが見えないので、プレートが画像を探すと、こちら


古い建物が多い町だと、こういうプレートがやたらにたくさん付いています。

パリの中心地は、さすがに著名人が多く住んでいたし、歴史に残る出来事も多かったので、古い建物で何もプレートが付いていない方が例外的なのではないかと思ってしまうほど多いような気さえしてしまいます。何もプレートがない建物に住んでいると、ステータスが低いように思ってしまうかもしれない...。

知っている人の名前があれば、ああ、あの人はここで生まれたのか、ここで亡くなったか... などと感慨深く思います。好きな、あるいは研究している著名人にまつわる家を探して訪れる人たちもいるでしょうね。著名人の生家をリストアップしたフランスのサイトまでありました。

でも、全く知られていないような人のための記念碑プレートもたくさんあるのです。

歴史に名を残した人はたくさんいるのだし、これからも有名人は出てくるのが当然。それほどの業績を残さなかった人についても記念碑プレートを付けていたら、壁はそればかりになってしまうではないかと思ってしまう...。

下は、エミール・ゾラの娘のDenise Aubertが夫と共に1908~1914年までこの町に住んだ、というプレート。「この町」と書いているということは、この家に住んだわけではないわけ? どうでも良いことが気になってしまう...。




下のように、農村にある、何でもなさそうな民家にも記念碑プレートが付いていることがあります。



これは、いまだに逸話が語り継がれているディジョンの名物市長だったキール氏が生まれた家。日本でもキール酒のおかげで彼の名が知れているようです。


思いがけないところで記念碑プレートを見たりもするので、フランスで観光しているときには、建物に付いているプレートを読む癖がついています。

ところが、変なプレートもあるのです。

前回の続きで、こんなプレートが付いている家がありました、とお見せしようと思った写真は、これでした。



書いてあるのは、次の内容:
ここでは、1583年4月17日に、おそらく何もおこらなかった

こういうのをご覧になったら、どう思われますか?

この写真だけ入れるのも不親切なので調べてみたら、色々と知らなかったことや、もっと面白いプレートも出てきたので、別のページにして続けます。

続き:
★ 家屋についている記念碑プレートの謎を解く

シリーズ記事: 家の記念碑プレート


内部リンク:
★ 目次: 画家、彫刻家、建築家の足跡を追って
★ 目次: ブルゴーニュの古都ディジョンの観光スポットや特産品など

外部リンク:
L’atelier de Picasso rue des Grands Augustins
Guide National des Maisons Natales


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村


コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する