| Login |
2015/07/17
フランスでは、猛暑だと騒いでいても、すぐに寒くなると思っていたのですが、今年は暑さが続いています。

猛暑注意報が出たのは3週間近く前でした:
フランスに猛暑注意報が出た 2015/06/30

天気予報では「canicule(猛暑、熱波)」 という言葉を使っているのですが、もともと気温が高いのには慣れている地方もあるし、ほんの少し暑くなっただけでも「暑い~!」と騒ぐ地方もあるはずですよね。

調べてみたら、猛暑と呼ぶ基準があったのでした。県によって基準が異なっていました。日中の温度と、夜の温度の基準を定めていて、その基準を上回るのが3日間続くと「猛暑」となる。

パリの猛暑基準は、日中温度が31度、夜間温度が21度。
ブルゴーニュ地方コート・ドール県では、日中温度が34度 夜間温度が19度。

猛暑基準地図を眺めてみると、こんな感じでした:
  • もともと寒い地方だと、日中温度は31度 夜間温度は18度。
  • もともと暑い地方だと、日中温度が36度、夜間温度は20度。
フランスは広いのですが、それほどには大きな差はないのですね。夜は20度以下にならないと熱帯夜となる感じですか。私の故郷の東京では、真夏の夜が20度くらいだったら涼しいと感じるはずだと思ってしまう...。

基準となっている日中温度を示した地図です。色が濃いほど高い温度が基準になっています。


☆ Le Monde: A quelles températures peut-on parler de « canicule » ?

北で英仏海峡に面している地方はクリーム色で、温度が低いのは納得。でも、それと同じ基準になっている県が南仏にあるのが不思議だと思いました(矢印を入れています)。

ここはイタリアとの国境に面しているアルプ=マリティーム県。県庁所在地は、コート・ダジュールとして日本でもよく知られているニース市です。ニースからもう少しイタリア寄りにあるマントンは、裕福なフランス人が老後を過ごすために住むとして知られている街。

冬でも温暖で、南仏の太陽は心地よく、同じ南仏でもプロヴァンス地方のようにミストラルと呼ぶ耐え難い突風が吹くこともないので快適なのだろうと思っていたのですが、夏の暑さも酷くはないわけなのですね。経済的に余裕のある人たちが余生を過ごすために住みたがるわけだ、と納得しました。


2003年の猛暑では死者が15,000人も出たフランス。その記録を破りたいというわけでもないでしょうが、猛暑による死者には水死が含まれるのだそうで、ここのところ海やプールでの溺死者の数を出しています。

「我が国では原発事故で死んだ人はいません」などと嘘をつくよりは良いとは思いますが、暑くてたまらないと水に飛び込んで溺れてしまったのと、普通のときにも起こる事故との区別をしているのだろうか?...

2003年に大量の死者が出たのは政府の対応が悪かったと批判されて、担当大臣が辞任に追い込まれたほどですから、それ以降は政府も猛暑対策に神経質になって警告を出しています。でも、今年の猛暑は、2003年のときのような灼熱の暑さにはなっていないと感じますけど。


ワインの買い付け旅行に出かけた

猛暑がぶり返してくるという天気予報だったので、その前に! と思って出かけました。フランスの硬水を私の胃腸は受け付けないので、水代わりに軽いワインを飲んでいるのですが、そういうワインのストックがなくなってしまったので、買い付けに出かける必要があったのです。

お水代わりに飲んでいるのは、ブルゴーニュ南部、マコネ地域で作られる、村の名前が付いた白ワインです。フルーティで、酸味が少なくて、実に飲みやすいワイン。

ワイン農家に向かう途中、ブドウ畑で車を降りてみました。



何のワインが作られる畑なのかは分からなかったのですが、なんだかブドウの木は暑さにあえいでいるような...。

10日ほど前に見たシャブリのブドウ畑では、ブドウの木が元気そうだったのとは対照的。

シャブリに行ったら、猛暑でもブドウの木は元気だった 2015/07/06

ワインを買いに行った農家のご主人に、この猛暑はどうなのかと聞いてみました。

このワイン農家では白ワインしか作っていません。白ワインにするシャルドネ―種のブドウの木は暑さに耐えるのだそう。シャブリもその品種でした。

ところが、この地域でよく植えられている赤ワイン用のガメ種のブドウの木は暑さに弱いので、栽培者たちが心配しているのだと言われました。暑さにあえいでいるように見えたブドウ畑はガメだったのかもしれない。

ご主人の友人でボージョレー・ワインを作っている人は、この暑さにかなり参っているのだと話していました。今年は暑さでブドウの実の付きが悪い。生産量が少なかったら、普通なら値段をつり上げるという手があるのだけれど、ボージョレーではまだ去年の売れ残りの分もあるので、値上げするわけにはいかないだろうから悲惨とのこと。

そういえば、地球の温暖化で、ボージョレーのあたりにまでセミが住むようになって、ガメ種は暑さに弱いから今後は心配だという話しを聞いていました:
葡萄ジャムからワインを作るなどという醸造法があったの?! 2011/07/28


牧場は枯れ野原...

猛暑と騒いでいるのを聞いていると、日本人の私からすると、そんなに耐え難い暑さではないよ、と言いたくなる。雨が降らないという方が騒ぐべきだと思う。

南仏のマルセイユに住む友達が夏にブルゴーニュに来たときには、野原が青々としているので驚いていたのですが、ブルゴーニュでも南仏のような風景になってしまうこともあります。

真冬でも瑞々しい緑の牧場なのに、これだけ雨が降らないと、すっかり枯れ野原状態になっています。



こんな状態になってしまったら、牛を放牧するわけにもいかないでしょうね。

この十字架がついているメンヒルについて書いた記事:
ブルゴーニュにあるメンヒル 2013/01/03

なぜか、どこでもアザミだけは元気。花まで咲かせていました。ここでは花も咲かせていました。

アザミはヒツジは食べるけれど、他の家畜には毒になるので取り除かなければいけないのだ、と聞いたような気がします。


牧場の柵に茂っているmûre(ブラックベリー)も、暑さなんか全く気にしていない様子。もう実が膨らんでいました。



牧草地帯は穀倉地帯のようには農薬を撒かないので、野生植物がたくさんあるのです。人間が自然を破壊しなかったら、採って食べられる食材が地球にたくさんあったのだろうな...。

ブラックベリーがいっぱいの散歩道 2010/09/30


山羊たちには辛い夏...

ワインを買った後は、この地域の特産である山羊のチーズも買いに行くことにしていました。マコネのワインが生産される地域にはヤギ飼育農家はたくさんあって、どこをお気に入りにするかで迷うのですが、春に久しぶりに行って気に入った農家に行くことにしました。

午後でも直売ブティックが開いているのが、行くことにした決定の理由。

農場に到着して牧場を見回すと、いつもいる山羊たちの姿が見えない。普通なら冬に使う小屋に、山羊たちは避難していたのでした。



山羊たちは暑さでフーフーしている感じ...。ブロック壁のところが最も涼しいらしく、そこにへばりついている子たちがいるのが憐れ...。



冬の寒い時期の方が、よっぽど山羊たちは元気な姿です。暑いからと、毛皮を脱ぐわけにもいかないからな...。

この日、やたらに美人だと思ったのは、この山羊さん ↓



どれを買おうかとチーズを選びながら、農家の人とおしゃべりしました。山羊たちが小屋に入っているのは、暑さしのぎよりは、牧場には食べられる草が枯れて無くなってしまったからなのだとのこと。もう3週間も雨が降っていないとのこと。

いつものようにチーズをたくさん買ったのですが、前回行った春先のときのようには美味しい感じがしませんでした。干し草を食べていたら放牧をしない冬のようなものなので、ミルクの質も落ちているはずなので当然だと思う。

小規模生産の山羊飼育農家では、冬には山羊のミルクは子育てに使うのでチーズを作って売ったりはしないのですが、もしも売ったら、こういうチーズになるのかな?...


暑くても良いけれど、雨が降って欲しい。フランスでテルテル坊主を作って吊るしたことがあるのですが、雨乞いのオマジナイを私は知らないのです。

ここまで書いて寝たら、夜中には雷がなって、雨が降りました。
でも、やっと雨が降った♪ と喜ぶような雨ではなかった...。

【楽天市場】人気の銘醸ワインが勢揃い!ブルゴーニュ特集

チーズを世界中から集めたグルメMAP!フランスの山羊チーズ(シェーブル)を検索
チーズを世界中から集めたグルメMAP!


ブログ内リンク:
★ 目次: 乳製品(チーズ、バター、生クリーム)に関して書いた日記
★ 目次: 今年のミレジムは? (ブルゴーニュ・ワイン)


にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ
にほんブログ村


カテゴリー: 四季、自然 | Comment (0) | Top
この記事のURL | Rédiger
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する