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2015/10/29
今回のパリ旅行は目的があって行ったので、それ以外はどうでも良いことばかりしてきたような気がします。たまには、普段はやらないことをするのも経験にはなるので、無駄にはならないとは思うのですが。

せっかくパリに滞在するのだから、と時間を惜しんだら行かなかったようなイベントにも行ってしまいました!

泊まったホテルの近くにあったツーリストオフィスに行って、滞在中に何か面白いイベントをしていないかと聞いたら教えてくれたところに行ったのです。

なんと、軍隊の基地に一般の人たちが入れるという公開日のイベント。歩いてすぐのところでなかったら、間違っても行かなかっただろうと思います。

2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その7  
目次

私が宿泊したのは、パリ市に隣接するヴァンセンヌ (Vincennes)だったのですが、ほんの少し先にある軍隊の敷地はパリ市だったのでした。

ここのところパリの公園について書いていたのですが、ヴァンゼンヌ市に所属した方が自然なヴァンセンヌの森はパリ市の所有になっているのです。

ホテルを出て道路を渡ればヴァンセンヌ城、そこからは城の庭園やヴァンゼンヌの森に続くという緑いっぱいの空間。でも、統計は市町村の区画で出すので、ヴァンゼンヌ市はパリに次いで人口密度が高いのだそう。確かに、人はいっぱい道路を歩いていました。でも、ちょっと雑踏を離れれば広人しているので、この街には裕福な人たちが住んでいるというのは納得できました。

一般公開のイベントは、Quartier Carnotというところでしていると教えてもらいました。
この地域の航空写真

手前にあるのがヴァンセンヌの城で、その向うの森の中にあるのが軍隊の敷地です。


何事もなく敷地内に入った

朝食を済ませてから、散歩がてらという感じで公園のようなところを通って歩きました。

イベントはまだ始まっていませんでした。軍隊の敷地の門のところで待ちながら、張ってあるイベントのポスターを眺める。

ふと、その下に目がいったら、危険マークがあるではありませんか!

ハッと気がつく。私が行こうとしているのは軍隊が持っている区画なわけで、そういうところって、危険がいっぱいのはずなのでよね~。思い出せば、今年の1月にはパリですごいテロがあった...。



書きながら調べてみたら、危険マークは黄色から始まっていて、こういう風に赤い色になっているのは、どす黒い赤色の一歩手前で、テロに対する超危険度を示すシグナルなのでした。

外国人の私が入ろうとしたら、なんだかんだ調べられるのかな?... そうなったら、「イベントなんか見なくても良いので帰ります」と言うことにしよう、という台詞まで考えた私。

とはいえ、のんきに門が開くのを待ちました。

オープンという時間は過ぎています。軍隊って、規律正しいところなのではないですか? そんなだからフランスは、フランス革命以降はまともに戦争に勝ったことがないのだ... なんて思ってしまう。

ようやく開門。緊張した雰囲気はなくて、入るにあたっての身分証明書を見せるチェックも、空港なんかよりも簡単なのでした。

ちらちと身分証明書を見せただけで、普段は立ち入り禁止の区域に入ることができました。

入り口のところでは、馬の蹄鉄を作るのか、修理するのか、どちらか分からないけれど、そんなことを見せている鍛冶屋さんグループがいました。

普通のイベントと、何の変りもないな...。


Ateliers de traditions : maréchaux-ferrants

売店や、仮設レストランもできていました。繰り返して言うけれど、普通のイベントと何も変わらない!

売店では、軍隊グッズが売られていました。好きな人もいるのでしょうね。

下は、フランスのトランプの一種のタロ(Tarot)というゲームで使うカード。軍隊関係の絵が入っているのが面白い。こんなの、他で見たことがありませんでした。



占いのタロットと同じ大きさのカードだと思うのですが、こちらは占いとは無関係で、切り札が21枚とジョーカーが入ったトランプのようにゲームをします。タロのやり方を教えてもらったのだけれど、久しく遊んでいませんでした...。

この日にイベントに行ったのは、みごとに調教された馬が見たかったからです。馬場では、イベントとは無関係そうでしたが、馬を走らせている人がいました。



それにしても、立派な建物だし、敷地はかなり広そうです。

馬小屋も覗いてみました。




2コマだけ見学

イベントに行ったときは、軍隊の敷地内に入れて、何か見るものがあるという程度しか知らなかったのですが、ブログに書きながら調べてみたら、フランス共和国親衛隊(Garde républicaine)の一般公開日のイベントなのでした。

見学しているうちに、見せ物が始まる時間になりました。

朝一番でするイベントの2つを見ることにしていました。
  1. Aubade de la fanfare de cavalerie
  2. Grenadiers de l’Empereur et batterie napoléonienne
日常生活には無関係の単語が並んでいますが、1番目のは馬に乗った人たちがファンファーレの音楽を奏でるオーバード(朝の表敬音楽)で、2番目のはナポレオンの軍隊の大砲を撃ったりするはず。

ここでも、予定時刻を過ぎても始まらなかったのですが、やっと、出演者たちが集まってきました。



飾り立ててしまっていて面白い。でも、上着の裾をはしょっているところなど、動きやすい服装にしている努力は見えますね。

馬の姿が見えません。まさか、このタテガミというか、ポニーテールとうかの飾りを付けているから馬というわけではないでしょう? cavalerie(騎兵隊)というからには、馬に乗った人でなければならないはずなのだけどな...。

もっと古い時代、ナポレオン時代の軍服姿の人たちも会場にやってきました。



ここに至って、馬は登場しないらしい、と確認しました。なあんだ、がっかり。フランスの場合、軍隊は規律正しくやっています、というのはアピールしないでも良いのでしょうかね?...



昔の人たちは、こんな派手な格好で出陣したのかと感心...。でも、今の時代の味気ない軍服と違って、「お国のために戦うのだ」という意識を持たせることができる舞台装置だったのでしょうね。

彼らはヴァンセーヌ城をバックにした広場に移動して、音楽を演奏を始めました。なかなか悪くない演奏。

ナレーターが説明してくれます。昔の戦争では、音楽隊が軍隊の先頭に立って元気づけの演奏をした。だから、敵から撃たれる確率が高いのも音楽隊。片手を失っても演奏できる曲などというのもご披露されて、二人でコンビを組んで太鼓を打ったりしていました。



玩具のような大砲は飾りなのだろうと思っていました。でも、銃は撃つし、大砲も発射していました。すごい音がする!


Grenadiers de l’Empereur et batterie napoléonienne


軍人になりたい人を募るPR活動?

私が行った今年9月末のイベントをYouTubeに入れている人もいました。これで何をしたのか、ハイライトが全て見れますね。


Portes ouvertes de la Garde Républicaine - 27 septembre 2015 HD


こんな風にやられると、戦争の血なまぐささは全く感じなくて、遊園地でするような、お楽しみのアトラクション。

こうやって軍隊をアピールして、軍人になる人を増やそうという魂胆なのかもしれない。フランスは徴兵制度を止めたので軍人は足りないはず。

さらに、昔は軍人になると非常に待遇が良かったのだそうですが、最近はそうでもないそうなので、集めるのは難しいだろうな...。

軍人の待遇が良かった昔は、危険な戦争に行くと、1年働いたのが数年分に換算されて、早期に年金生活ができたようです。私の近所に軍人だったお爺さんがいるのですが、彼は35歳で老齢年金を受給できる労働期間をクリアーして、それからずっと働かないで趣味にふけている年金生活。そういう好待遇は、今のフランスではもうありえないのだとか...。

軍隊に入る若者を増やそうという狙いもあるイベントなのかもしれない。たまたま珍しいイベントにぶつかったと思って行ったのですが、調べてみたら、こういう一般公開日は年に何回もしていたのでした。


馬に乗った音楽演奏、王朝時代の衣装も

なんの断りもなく馬は出てきてくれなかったので、もし見れたらどんな感じだったのだろうかと思ってインターネットで動画を探してみました。


Fanfare de Cavalerie de la Garde Republicaine


私が見たのは、最も古い衣装でナポレオン時代のユニフォームだったのですが、イベントではもっと古い衣装でもするのでした。


La Maison du Roy

これはシャルル7世が作った軍隊のMaison du Royと呼ばれるもので、共和国親衛隊はルイ15世時代の衣装をモデルにしているのだそう。

どうせ見るなら、フランス革命前の衣装を見たかったな...。そう思って日程表を見たら、私があと1時間半くらい待っていれば登場していたようなのでした。

赤い衣装が華やかですね。フランス軍は、第一次世界大戦まで赤い色が入った軍服を着ていたのですが、目立ちすぎて殺されてしまうというので地味な色にしたのですよね。当時は、他の国々ではみな地味な色の軍服にしていたのに、フランスは遅れてしまったらしい。

赤いのはきれいで良いですけど、戦地に行ったら目立ちすぎるだろうな...。

王朝時代の姿で馬に乗るところが見たかったな... と思って動画を探したら、ありました。


Maison du Roy de la Garde Républicaine

ちらりと見たときには、フランス大統領官邸の前に立つ衛兵がこんな服装だったら、バッキンガム宮殿や。バチカンのスイス衛兵のように観光客の人気者になるのにと思いました。でも、よく見ると衣装は少し安っぽいですね...。

エリゼ宮ではどういう衛兵交代をしているのか見てみました。


Relève de la Garde Républicaine devant l'Elysée

バッキンガム宮殿前などは衛兵交代の時間になると、観光客がたくさん集まるのですけれど、こちらはチラホラいる感じですね。

イギリスの衛兵は近衛兵と呼ぶのですって。女王が統治している国からであって、フランスの場合は大統領だから親衛隊と呼ぶわけですか。

日本でも、皇居の前では衛兵交代をしているのだろうか? 画像を探して眺めてみました(こちら)。警察官のようなユニフォームで味気ないのですね。どうせなら、平安時代の「舎人(とねり)」とか何かの服装にしたら美しいでしょうに...。日本には素晴らしい民族衣装があるのに、皇室関係者は結婚式のときくらいにしか着てくれないのですよね。


フランス共和国親衛隊って、なに?

イベントをしていたのは、共和国親衛隊(Garde républicaine)に所属する人たち。ユニフォーム姿は誇らしげに見えました。こういう服装で戦争に行くことはないでしょうから、彼らは軍隊に入っていても戦争に行かなければならないということはないでしょうから、良いポジションですね。お仕事としては、乗馬や音楽の練習をしたりするわけでしょう?

7月14日の革命記念日に、パリのシャンゼリゼ大通りで軍隊のパレードがあるのですが、そういうときに出てくる人たちなのだなと思いました。

☆ Wikipedia: Garde républicaine » フランス共和国親衛隊

フランス共和国親衛隊の役割は、Wikipediaではこんな風に説明していました:

要人警護や国賓等に対する栄誉礼の実施のほか、大統領府や立法府の警備、フランス銀行が発行する貨幣の輸送護衛や主要なマラソン、自転車レースの先導も任務である。

共和国親衛隊は国家憲兵隊(Gendarmerie nationale)に属しているのだそう。こちらは地方警察官のことなので、お馴染みの軍人さんです。警察官としては、大きな町にはポリス(Police)と呼ばれる人たちがいますが、それ以外の地域にいる警察官は「Gendarme」と呼ぶ人たち。

Gendarmeを仏和辞典でひいたら、こう書いてありました:
(警察権を有し治安任務に当たる)憲兵

「憲兵」と言われると、怖い人たちに思えてくる...。ご近所の知り合いを思い浮かべると、みんな良い人たちなのですけど。

共和国親衛隊(Garde républicaine)は華やかな任務なので、かなりのエリートでないと入れないのではないでしょうか?

でも、パレードなどで派手な舞台に立つ「missions d’honneur」と呼ぶ 役割を負っている人は、共和国親衛隊の中で20%に過ぎないのだそう。

こういうのを見て、カッコいいな~などと憧れて軍隊に入ると、鉄砲を持って戦場に行かされたりして?...

日本の自衛隊も一般の人たち向けにイベントをしているのだろうと思って探してみました。ものすごく規律正しい動きをしているので恐い。見つかった動画のリンクを張るのは止めておきます。

共和国親衛隊のイベントはリラックスしていて、それなりに楽しかったです。一度見ればたくさんなので、また見たいとは思わないけれど。

ブログ内リンク:
★ 目次: 戦争に触れて書いた日記

外部リンク:
☆ Wikipédia: Plan Vigipirate
Portes-ouvertes-a-la-Garde-republicaine
Portes ouvertes de la Garde Républicaine, les 26 et 27 septembre 2015, Paris (75)
Les journées portes ouvertes 2015, des régiments et unités de l’armée de terre 
☆ Wikipedia: Garde républicaine » フランス共和国親衛隊
☆ オフィシャルサイト: Garde républicaine
Grande Guerre; pourquoi l'uniforme français ne pouvait-il être que bleu clair
☆ ニコニコ大百科:  衛兵とは
イギリス王室の「近衛兵」がなにかと話題と笑いを振りまいている
☆ 京都市観光協会: 葵祭 行列の説明
Découvrez le palais de l'Élysée, fief du président de la République
平成26(2014)年11月14日 自衛隊音楽まつり(日本武道館)


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