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2015/12/01
パリに行ったら久しぶりに会いたい友達がいました。

その人の奥さんと私はとても親しかったのですが、彼女は亡くなってしまっていたのですが、彼は再婚したと聞いたのです。そのことを私は悪く思っているわけではないと表示しておきたかったのが再会の第一目的。だって、いつまでも悲しんでいたら、天国にいる奥さんだって辛いと思う。

それと、彼はもう80代半ばのなので、遅すぎる前に会っておくべきだと思ったのでした。

2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その15 
目次

パリに行くので会いたいと連絡すると、都合の良い日を知らせてきました。

フランス人が人と会うというときは、食事を一緒にするというのが普通のパターン。それで、彼の家に近いところにあるレストランで一緒に夕食をとることになりました。

アルザス料理と韓国料理とどちらが良いか聞くので、どちらでも良いと答えました。私となら和食レストランに行くことを提案される確率が高いだろうと思っていたのに意外な提案。たぶん、パリの日本料理店には奥さんとよく一緒に行っていたので、それを思い出してしまうような和食は食べないことにしたのではないかな?...

奥さんの話しが出たらどうしようかと少し不安だったのですが、共通の友人も一緒だったので安心。

結局、アルザス料理の店で待ち合わせをしました。パリでアルザス料理を食べるというのも奇妙ですが、気にしない。彼は行きつけのレストランのようで、店のマダムは親戚みたいに親しげな挨拶をしていました。

全員がシュークルートを注文。日本ではドイツ式に「ザワークラウト」と言うべきかもしれません。


アルザス料理にロワールの赤ワインという組み合わせ?

アルザスの郷土料理であるシュークルーとは、かなりボリュームのある料理です。そんなのを高齢の友達が食べるのかと思ったのですが、さすがにワインは軽いのにすると言って選んでいました。

昔から美食家だった友達なのですが、ブルゴーニュワインは避けるようになったのだそう。いつも飲んでいるロワールの赤ワインを選んでいました。

私はシュークルートいったら白ワインでないと気持ち悪いし、いきなり赤ワインを飲むというのにも抵抗がある。それで、とりあえず白のグラスワインを注文しました。

グラス1杯なので、すぐになくなってしまう。それで、みんなが飲んでいる赤ワインを注いでもらいました。まずいのではないかと疑っていたのですが、かなり美味しいのでした。シュークルートと合わせても意外に合う。

いつもブルゴーニュワインばかり飲んでいるので、ロワールのワインは私には珍しいのです。日本にいるときに飲むには良いかなと思ってマークしておくことにしました。

銘柄を忘れるだろうと思って写真を撮っておいて良かった。やっぱり忘れているのでした!



日本にいるときに買ってみようかなと思ったのは、おそらくブルゴーニュワインより安いだろうと思ったから。裏側もちゃんと撮影していました。



フランスでこのワインを売っている情報がありました。これみたいです

私が飲んだのは、こういうワインだったことになる:

Saumur Champigny Beauregard 2011年
Baron Briare
AOC Saumur Champigny
cépages: Cabernet franc

ブドウを栽培して作っているというのではなくて、ネゴシアンのワインのようでした。


Saumur Champignyソミュール・シャンピニー

ロワールのAOCワインで、ソミュール・シャンピニーでした。聞いたことがなかった名前。

日本でも売られていますね:
「ソミュール・シャンピニー」を楽天市場で検索

下のワイナリーのものが日本には最も入っていると感じました:


アリアンス・ロワール トゥフォー・ソミュール・シャンピニー 750ml×1本


日本には多くは入っていないらしくて、「こういうワインだそうです」とリンクすれば済むような詳しい情報は出て来ませんでした。

それでフランス語サイトで探してみる。
ソミュール・シャンピニーに関する情報では、あちこちのサイトで下の絵が入っていました。

Riches Heures Berry

15世紀に作られた『ベリー公のいとも豪華なる時祷書(Les Très Riches Heures du duc de Berry)』に入っている絵です。これに入っているカレンダーの1月の絵をブログのプロフィールの写真に使っているのですが、これは9月の絵。城の前でブドウを収穫している風景が描かれています。

とても好きな絵なので、このワインに親しみを持ってしまいました。

この9月の絵に描かれているのはスミュール城(Château de Saumur)なのでした。それでAOCソミュール・シャンピニーのイメージに使っていたらしい。この銘柄のワインになるブドウ畑は、SaumurとMontsoreauの間にあるのだそう。

Image illustrative de l'article Saumur (AOC)

AOCソミュール(Saumur)が存在しているのに、それを差し置いてシンボルに使ってしまうの?...

私が気にすることもないのですが、ソミュール・シャンピニーが作られるブドウ畑とソミュール城の位置を確認してみました(この地域のブドウ畑地図)。

絵に描かれているブドウ畑の場所は、このワインになる位置のように見えましたが、分かりません。


AOCソミュール・シャンピニーの規制では、アルコール度は最低10.5 %で、最高12.5 %となっていました。

高齢の友達が、ブルゴーニュワインより飲みやすいからと言って選んでいたので、このワインはアルコール度が低いのだろうと思ったのですが、特に低いというわけでもないような...。

でも、アルコール度などは余り気にしたことがないので、ブルゴーニュの赤ワインの場合はどのくらいなのか見てみました。

私が軽い赤ワインを飲むといったらガメ種のブドウで作るボージョレーのクリュなのですが、ボージョレーの規制は9.5度~12.5度なのだそう。

本格的なブルゴーニュの赤ワインで軽いのといったら、ピノ・ノワール種のジュヴレ・シャンベルタンを思い浮かべます。こちらは、ヴィラージュで10.5度~13.5度で、プルミエ・クリュのランクで11度~14度となっていました。

結局のところ、ワインのアルコール度というのは大して差がないものなのかな...。でも、ジュヴレ・シャンベルタンも寝かせておくと15度から16度になると書いてありました。

友達がブルゴーニュワインより飲みやすいと言っていたのは、品種によるのだろうか?


Cabernet francカベルネ・フランという品種

ソミュール・シャンピニーは、カベルネ・フランというブドウの品種で、これも聞いたことがない名前でした。

カベルネ(cabernet)というブドウの品種は私でも知っていますが、それについている名前が奇妙。

片仮名で「フラン」の文字を見ると、白を意味する「ブラン」の間違いじゃないかと思ってしまう。でも、赤ワインの品種なのだからブランだったら変ですよね...。

フランス語で「franc」の文字を見ると、ひと昔前のフランスの通貨はフランで、綴りも同じだ... などと考えてしまう。

カベルネ・フランという品種は、こういうブドウなのだそうです。

Cabernet Franc

ブドウの写真を見ても、どんなものなのか想像できないので、もう少し調べてみました。

この品種はfamille des Carmenetsだと書いてある。carmenet(カムネ)のファミリー? これまたcabernet(カベルネ)と紛らわしい名前...。

そのファミリーに入っている品種は次のものが並んでいました:
  • Arrouya
  • Cabernet franc
  • Cabernet sauvignon
  • Carménère
  • Castets
  • Fer servadou
  • Merlot
  • Merlot blanc
  • Petit verdot
  • Saint Macaire
この中で私が聞いたことがあるのは、カベルネ・ソーヴィニョンとメルローくらいです。

そもそも、このブドウ品種のファミリー(属)という分類がよく分からない。

私に馴染みがあるブルゴーニュワインの品種はどのファミリーに入っているのかと調べたら、なんと、赤ワイン用のピノ・ノワールも、白ワイン用のシャルドネも、Noiriensという同じファミリーに分類されていたのです。

ブドウの品種って、普通は赤ワイン用と白ワイン用で分けるではないですか?!

これはVitis vinifera(ヨーロッパブドウ)の分類らしい。

ブドウの品種は、大きく分類するとアメリカ種とヨーロッパ種に分けられる。アメリカ種としてはデラウェア、キャンベルなどがあって、おもに果物として食べるブドウとして栽培される。

ワインに使われているのは、ヨーロッパ種が主になっているのだそう。私がいるブルゴーニュ地方ではワインにするためのブドウの木しか見たことがないのですが、ブドウの実をそのまま食べても結構おいしいのです。ただし、実が小さいので果物として食べるのには余り向きませんが。

Carmenet属(Famille des Carmenets)は、スペインのバスク地方にあった品種で、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼者たちによってフランス南西部に渡ってきたという学説があるのだそう。そういう話しを聞くと、なんとなく興味を感じてきます。

ちなみにソミュール・シャンピニーの生産者組合のサイトでは、17世紀にGuyenne(ギュイエンヌ)からカベルネ・ブランを持ち込んで植えたと書いてありました。

カベルネ・フランは、よく知られているカベルネ・ソーヴィニョンに比べて、香りがよくて、寝かせておくこともできるというので優れている、という記述がありました。髙く評価する人たちもいるようです。確かに、ロワールの赤ワインにしては美味しいと思ったのです。

カベルネ・フランのブドウ畑は、世界で45,000ヘクタールあるけれど、その8割はフランスで栽培されている。その半分くらいはボルドーワインの産地にあって、その次に多いのがロワールワインの産地。

ところが日本でも栽培されているのだというので驚きました。Wikipediaには、カベルネ・ソーヴィニョンに比べて高温多湿に比較的強いために、山梨県を中心に、この品種を導入しているブドウ園がいくつかある、と書いてある。

本当なのかと探してみたら、山梨でカベルネ・フランのブドウから作っているワインが見つかりました。




ソミュール・シャンピニーのブドウ畑はどんなところ?

ブルゴーニュにいるときにワインを買うのは、生産者のところに行って試飲してから買っています。どんな畑なのか、どんな人が作っているのか分からないワインはつまらないのですよね。

それで、このソミュール・シャンピニーができるブドウ畑の様子くらいは見たいと思って動画を探してみました。

生産者連盟が作ったらしいものが出てきました。


Présentation de l'appellation Saumur Champigny

ワインのPRをするなら、どうしてもうちょっと楽しくなるような話し方ができなかったのかな?... これを聞いて、飲んでみたい~♪ という感じにはならないですよ。色々と良いワインなのだと並べているのですけど...。

プロのナレーターを雇ってPRビデオを作れなかったの? ソミュール・シャンピニーというワインは生産量が少なくて、宣伝費はかけられないからなのかな?...

再び情報に戻って生産量を見ると、年間83,000ヘクトリットルと書いてありました。さっき比べたジュブレ・シャンベルタンは17,730ヘクトリットルなので、その5倍近い生産量。そうしたら小規模すぎる生産組合ということにはならないはずではないですか?...

この地域の人たちは楽しくないと感じたときのことを思い出しました。

仕事で3週間滞在したことがあるのです。ブルゴーニュと同じようにワイン産地でもあるのに陽気さがないな... と思ったのでした。この城巡りで有名なロワール河流域地方は、フランスで最も美しいフランス語が話される地方だと言われるのですけど、私は聞き惚れるほど美しくはないと思いました。

何がどうなっているのか分かりませんが、みんなやたらにマジメ。冗談などを言って笑わせてくれることもない。それで、ブルゴーニュに帰りたくてホームシックになってしまったほどだったのです。フランスなのに、私が知っているフランスと違うのでフラストレーションがたまったのだと思いした。

動画のナレーションを聞いたら、あのときのことを思い出してしまった...。


久しぶりにパリで会った友達との夕食は、冗談もたくさん飛び交って楽しかったです。でも、奥さんの話しはひと言もでなかった。たぶん、まだ彼女を失った痛手は癒されていないのだろうと思います。本当に仲の良い二人だったのです...。

高齢になって飲みたいワインというのを知ったのでアペラシオンだけメモしておこうと思って書きだしたのに、長くなってしまいました。

 
「ソミュール・シャンピニー」を楽天市場で検索


ロワールワインに興味を持ったので、続きを書きました:
ロワールワインの産地が広いので驚いた

そこから話しが発展して、シリーズ記事になっています:
★ シリーズ記事目次: フランスのワイン産地

ブログ内リンク:
★ 目次: ワインなどアルコール飲料に関するテーマ

外部リンク:
Wikipedia: Saumur-champigny
☆ Syndicat des Producteurs de Saumur Champigny
Musée des Boissons et de la Sommellerie:  AOC Saumur Champigny
Appellation d'Origine Contrôlée SAUMUR-CHAMPIGNY
Saumur-Champigny Wine
Wikipedia: Cabernet franc » カベルネ・フラン
Cabernet Franc Wine Grape Variety Information
辻調グループ校 コンピトゥム:  カベルネ・フラン
カベルネ・フラン(Cabernet Franc)とは?
☆ Wikipédia: Familles de cépages (proles et sorto-types)
Très riches Heures - Septembre


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コメント
この記事へのコメント
懐かしいワイン
ソーミュール・シャンピニー、懐かしいワインです。メンバーだったレンヌのそばのゴルフ場のレストランでは夏場にはこれをボトルのまま冷やしたのが出てきます。それを半分だけ目の子で飲んでドゥミ・ブテーユの料金を払ったものです。
2015/12/08 | URL | 豊栄のぼる  [ 編集 ]
Re: 懐かしいワイン
v-7 豊栄のぼるさんへ

わぁ~、そうだったのですか。嬉しいご連絡、どうもありがとうございます♪

地元では定評のあるワインなのでしょうね。その土地に行かないと、地元で評価される本当に良いものとか、コストパフォーマンスが良いものには出会えないと思っています。

このワインをお気に入りにした友人はかなりの食通なのです。前の奥さんと一緒に暮らしていた頃は、彼が食事の材料の調達係りで(料理はしない)、一緒に買い物に行ったときには、食材によって買い物をする店があるので歩き回りました。パリという大都市だからできることで、フランスの田舎ではできないな... と感心した私でした。
2015/12/09 | URL | Otium  [ 編集 ]
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