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2015/10/13
昼食が済んでから、歩いていけるところにラ・ヴィレット公園があるので行ってみることにしました。腹ごなしの散歩をしようと思ったのも理由でしたが、まだ行ったことがない公園だったので、近くにいることを利用しようと思ったのです。
2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その4 
目次


パリ19区

ラ・ヴィレット公園に行ったことがなかったのは滅多に行かない地域だからです。

パリは1区から20区まであって、中心部から渦巻きを描くように区を表す数字が大きくなります。観光するのは、区の数字が小さなところばかり。公園があるのは19区です。

下は、住民の年間賃金収入の中央値を色分けで示した地図。色が濃い方が裕福なので、私が行った19区は貧しい地域ですね...。西と東にある緑色のところは、大きな森を表しています。中央をうねっているのは、ブルゴーニュ地方の水源から流れてきたセーヌ河。

Revenus à Paris et Petite Couronne.JPG

区の数字がよく見えない? 地図をクリックすると、Wikipediaのページでもっと大きな地図が開きます。

なぜ貧富の差がこんなに出るかというと、昔パリに工場があった頃、煙突の煙が流れる方には貧しい人たちが住み、そうでない方向にはお金もちが住んだから、という説明を聞いたことがあります。

こういう地図は、いちおう頭に入れておく必要があります。というのも、フランスでは都市問題というのがあって、町の郊外には所得が低い人たちが住む地域は治安が悪いという問題があるからです。地方としの郊外問題などというのは大したことはありませんが、パリ首都圏のような人口密集地帯だと、治安が悪いというのがかなり強烈なので注意しないといけないのです。

改めて地図を眺めたのですが、19区というのは治安が悪い地域の玄関先みたいなところだったのか...。

19区の先にあるのが、セーヌ・サン・ドニ県。県番号が93。93というのが悪いイメージになってしまっているので、「neuf cube」と言い方ができました。普通に93(quatre-vingt-treize)と言うのを避けて、9・3(neuf-trois)と言われたりしていたのだけれど、ついに「9の3乗」と呼ぶわけ。しゃれた思いつきだと思いました。


Parc de la Villetteラ・ヴィレット公園

行ってみると、まず広々とした運河があるので驚きました。



パリ市内というのに長閑...。


Le canal de l'Ourcq

もう寒くても不思議はない9月末なのに、夏のような日差し日曜日。ピクニックをしたり、日向ぼっこをしている人たちがたくさんいました。



いいな... 東京都内に、こんな風に寝っ転がったり、友達と集まってピクニックをしたりして寛げる場所ってあるのだろうか?...

ラ・ヴィレット公園の広さは55ヘクタール。前回の日記で書いたチュイルリー公園は25.5ヘクタールだったので、その2倍を少し超える広さですね。

敷地内には文化施設などの建物がありますので、緑地部分は33ヘクタールなのだそう。パリ市内では最も広いグリーン・スペースだと書いてありました。

でも、変ではないですか? パリには、もっとずっと広いブローニュの森(846 ha、16区)とヴァンセンヌの森(995 ha、12区)がありますよ。あれはespace vert(グリーン・スペース)には入れないの?

... と思ったら、Wikipediaには「intra-murosのパリで」、と書いてありました。つまり、この2つの森は、要塞で囲まれていたパリ本来の場所からはみ出しているので入れないらしい。確かに、この2つの森は、本来は他所に属すべき場所だったのに、パリ市が取ってしまったという感じに見えますね...。ついでに、パリ市は、ブルゴーニュ地方にあるセーヌ河の水源がある小さな場所もパリ市にしています。首都だと、したいことができる?


ラ・ヴィレットのシンボル?

この公園には、シテ科学産業博物館(Cité des sciences et de l'industrie)があることで知られています。フランスの子どもたちなら、学校の授業で1度は行くところではないでしょうか?

その近くにある「La Géode(ラ・ジェオード)」と呼ぶオムニマックスシアターが公園のトレードマークになっているらしい。12.1ch 音響システムを備えているのですって。そう言われても、私にはピンと来ませんが。


La Géode

外側がデコボコがある鏡のようになっていて、景色が映っているのが面白かった。自分も映るのだろうかと近づいてみました。


昔は屠畜場だった場所

どの町でも見かける朝市の建物のようなのが建っていました。昔は市場だったけれど、今は文化施設として使っているそうです。


La Grande halle de La Villette, qui abritait les abattoirs.

ここはナポレオン3世によって造られ(1867年)、1974年まではabattoir(屠畜場)として使われていたのだそう。

1900年ころのラ・ヴィレット屠畜場の姿 ↓

Abattoirs de la Villette - Vue générale
Les abattoirs de la Villette vers 1900

こういう風に、街中においておくわけにいかなくなってスペースが空いたとき、パリは市民が生活を楽しめる空間にすると感じます。

例えば、昔の倉庫として使われていた広い地域もベルシー村になって、低い建物を並べて、都会の喧騒から逃れられる区域にしていたした。

ベルシー村(Bercy village)について軽く売れた日記:
気に入ったパリの縁日博物館 (Musée des Arts forains) 2010/12/18


ラ・ヴィレット公園を散歩して寛ぎながら、東京都は築地の市場が移転するのだから、パリのように都民のためになるスペースにするという風には考えないのだな... と思ってしまいました。よりにもよって、賭博場なんかを造るというのだから、余りにも発想が違いすぎる...。


今年オープンしたパリの新しいコンサートホール: Philharmonie de Paris

この公園に行ってみようと思ったのは、新しくできたパリのコンサートホールを見てみたかったからです。もちろん、パリに行くことにしたときにはコンサートがないかと探したのですが、何もなかったのです。

建物は近代的な、最近は良く見るタイプ。お世辞で言えば斬新な、という感じの建物...。



屋根の部分が、光線の当たり方など変に見えました(失礼!)。



模様なのか、ペンキが剥げたのか?...

ところが、調べてみたら、屋根瓦の代わりに鳥をイメージした断片を作って、それを組み合わせるという、かなり手間をかけたあげくに出来上がっていたのでした。

鳥には見えなかったけどな...。でも、それを作っている作業を見たら、鳥と言えなくもないと思いました。

その作業を見せる動画:
YouTube: Le chantier de la Philharmonie de Paris : les « oiseaux »


新しくできたコンサートホールは音響効果が素晴らしいのだと評判になっていました。建物の中には入れましたが、ホールは覗けなかったので、動画を探してみました。


Philharmonie de Paris


Philharmonie de Paris

建物の外観は現代建築そのもので私の趣味ではなかったのですが、ホールの中の近代的なつくりは、現代建築が嫌いな私でも良いのではないかと感じました。なんだか凝っているので、音響効果も良さそうに感じてしまう...。

いつかコンサートがあるときに行ってみたいな。

次回は、パリの公園の続きを書きます:
パリはエコロジー志向

外部リンク:
☆ Wikipedia: ラ・ヴィレット公園
☆ Wikipedia: Abattoirs de la Villette
☆ Wikipedia: Grande halle de la Villette
Les anciens abattoirs de la Villette
☆ Wikipedia: Philharmonie de Paris
Philharmonie de Paris La prouesse de la nouvelle salle, c’est l’acoustique

ブログ内リンク:
★ 目次: クラシック音楽


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コメント
この記事へのコメント
番号
パリの区は 番号で識別するんですね。
なんか味気ない気もします。
それに
県まで番号ですか。。。

日本だと、、どこの県が一番県になるか
揉めるでしょうね。

>模様なのか、ペンキが剥げたのか?...

ぼくが お写真を拝見した瞬間は
千鳥格子を 連想しました。
http://www.tutorialmaniacs.net/archives/1733
とても素敵なデザインだと 思いますよ♪
2015/10/14 | URL | たかゆき  [ 編集 ]
Re: 番号
v-22 たかゆきさんへ

>パリの区は 番号で識別するんですね。なんか味気ない気もします。
⇒ 本当に味気ないですけど、パリの地下鉄の駅名はやたらに長いのがあるので、そうされるより良かったなと思います。番号で言われると、よそ者でも場所の検討がつくので便利。

>日本だと、、どこの県が一番県になるか 揉めるでしょうね。
⇒ 県コード番号はアルファベット順に並べて番号を振っているので問題はなかっただろうと思います。パリの区の番号はひと悶着あったとか。お金持ちが住む16区は都市が拡大してからできた地域で、普通に番号を振っていくと嫌われる数字の13が付いてしまう。それで、うまく立ち回って16が来るようにしたのだとか。

>お写真を拝見した瞬間は 千鳥格子を 連想しました。
⇒ どこかで見たようなデザインだな、とは思ったのです。ほんとう、千鳥格子ですね~! 今はやりの東京パクリンピックのようなことは、どこの国でもやっているか...。フランスの友達が、日本の意匠を並べた本(3冊セットだったと思う)を見せてくれたことがあります。デザイナーでもないのに、古本屋で見て美しいと思ったので買ったのだと言っていました。ですから、フランスにも日本の伝統的デザインの優秀さが伝わっているのは確かです。
2015/10/14 | URL | Otium  [ 編集 ]
エンブレム
>フランスにも日本の伝統的デザインの優秀さが伝わっているのは確かです。

日本の 家紋や 日本手ぬぐいの絵柄は
素敵ですね♪
http://www.kamawanu.co.jp/tenugui/origin.html

>今はやりの東京パクリンピック

どうせなら 日本の意匠をパクって欲しかった。。。
新エンブレムが どうような作品になるのか
興味津々です。
(東京オリンピックには 興味がないけど)
2015/10/15 | URL | たかゆき  [ 編集 ]
Re: エンブレム
v-22 たかゆきさんへ

>日本の 家紋や 日本手ぬぐいの絵柄は 素敵ですね♪

⇒ 日本の家紋のデザインは素晴らしいと思います。それに比べて、フランスの貴族の紋章は、どうしてこんな馬鹿バカしい絵にしたの?! と思ってしまうのがあるので。でも、そこに入っている家訓を見ると感激したりはしますが。

手ぬぐいは、素晴らしい日本の芸術だと思う日本人が多いので、フランス人へのプレゼントにされるので困っております。デザインは良いのですが、こういう薄っぺらな布にはフランス人は理解を示さないのです。プレゼントにされたのが風呂敷なら、スカーフにしたり、テーブルクロスにしたりと発想ができるのですが、手ぬぐいだと飾るには貧弱だし、タオルの代わりになるというのも想像できない。私がプレゼントされるわけではないので、どうしようもない布だと気に病む必要はないのですが!

>どうせなら 日本の意匠をパクって欲しかった。。。
⇒ 本当ですよね! これだけ素晴らしい意匠文化がある国なのに、それを活かそうとしないで、欧米風に執着するのは間違っていると思います。

安易に出来合いをパクリするプロよりは、大学生が作った誘致エンブレムの方が日本を明るいイメージで伝える情熱が感じられて好感を持ったのですが、あれは正式エンブレムには使えないそうなので残念です:
http://irorio.jp/nagasawamaki/20150903/257936/
2015/10/15 | URL | Otium  [ 編集 ]
それにつけても、、
カネの欲しさよ、、ですか。。。

>あれは正式エンブレムには使えないそうなので残念です:

上納金を見込めないから 
正式エンブレムには採用しない なんて
ヤクザと同じ思考回路です。

IOCという組織は どうやってカネを吸い上げるか
それしか考えないマフィアですね。

東京国立競技場建設やエンブレムの騒動を
みていても カネに群がる金蠅 銀蠅の
みっともないこと、、、

おもてなし の うらばかり
ほんと 止めて欲しい 東京オリンピックで
ございます。
2015/10/16 | URL | たかゆき  [ 編集 ]
Re: それにつけても、、
v-22 たかゆきさんへ

>IOCという組織は どうやってカネを吸い上げるか それしか考えないマフィアですね。
⇒ そうだと思いますね。東京が誘致に成功したのは、日本ならお金がたくさん出せるということだけだったはずです。それでは盛り上がらないので、おもてなしスピーチが世界中の人々に受けた、なんていうストーリーをでっち上げて日本人の愛国心を膨らませた...。

ユネスコも怪しげだと思っていたのですが、アメリカが金を出さないでいるので、今では日本が一番の出資国になっているのだそう。それで、ユネスコが南京事件を世界遺産にするなら、日本はもう金を出さないなんて言っている。日本が難民なんか受け入れないという理由を安倍さんが言ったときにも同じ印象を持ちましたが、たとえそう思ったって、政治家が公の場で言うべきではないですよ~。子どもの喧嘩みたい。日本が世界中からバカにされたら、どうしてくれるの?!

それにしても東京オリンピック、止めてくれないかな...。オリンピックを続けるなら、開催をテコにして経済発展できるような貧しい国にやらせてあげるべきだと思う。原点に返って、質素なイベントができるようにしたら良いのですけれど、それだとお金儲けをしようとする人たちが反対するから成り立たないのだろうな...。
2015/10/16 | URL | Otium  [ 編集 ]
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