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2015/11/04
今回行ったパリでは、今まで見たことがなかった乗り物を見ました。

2015年秋 パリ首都圏旅行シリーズ
その10 
目次


自転車のタクシー: ヴェロタクシー(vélo taxi)

こんなのは、今までにパリで見たことがありませんでした。しかも、あちこちで出会ったのです! 薄気味悪くなるほど、たんさんいました。



こんな感じの自転車は、時々はフランスの地方都市で見ていました。広告が付いてあるので(ラッピング広告と呼ぶらしい)、新しい形のサンドイッチマンかと思って眺めていました。変わっているので目立って、つい目が行ってしまう、という宣伝効果?

でも、パリで見たのはお客さんを運ぶタクシーのようなのでした。

東南アジアでよく見るタイプですよね。フランス人は、よく行く低開発国での呼び名でpousse-pousseとかTuk-tuk とか呼ぶ乗り物。つまり、人の力で動かす乗り物タイプ。

フランスは深刻な不況で仕事がない。こういう仕事もできたか... と、複雑な思いがしてくる...。

体力がいるだろうし、パリの町中では車がかなりのスピードを出して走っているので危険もいっぱい。そういう仕事をする人たちが現れたというのは、フランスの不況の深刻さを現しているように見えてしまう...。フランスは労働者の権利が日本とは比べ物にならないくらい保証されているし、変な仕事をするくらいなら失業保険をもらっていた方が良い国だったからです。


まず、何と呼ぶ乗り物なのかを調べました。

vélo taxi、vélo-taxi、triporteur、pedicab、cyclo-taxisなど色々な呼び名が出て来ました。

vélo taxi(ヴェロタクシー)というのが一般的なようです。véloというのは、vélocipède(ベロシペード)の略で、bicycletteのくだけた言い方。つまり、自転車です。

3輪車で、お客さんは2人、無理すれば3人乗れるという形でした。

乗り心地は悪くないのだそう。従って重いらしいのですが、ペダルを踏むのを電気で助ける装置はあるようです。


パリではヴェロタクシーが急速に増えていた

観光シーズンの夏にはたくさんのヴェロタクシーがいると書いてありましたが、私が行った9月でもかなりの量でした。

ここ2、3年で、パリにおびただしく増えてきたのだそう。


Les vélos-taxis envahissent Paris
 France Bleu 2015/07/18

フランスでも、終戦直後の貧しかった時代には自転車タクシーが存在していたそうです。それは自動車の普及とともに消え去っていたのに、21世紀に入ってから復活してきたようです。

このサービスの火付け役は、2003年にフランス中部のリヨン市で始めたCyclopolitain 社。パリにヴェロタクシーが登場したのは2007年。

それが急激に増加したようです。2010年にはパリには10台くらいあっただけなのに、2013年には約200台となった。今年のニュースでは、夏のパリには400台とか500台とかになっているのだと書いています。

ロンドンでは2,000台くらいあるので、それに比べればパリは少ないのだそう。

こういう人力タクシーは、体が不自由なお年寄りも利用するけれど、主な利用者は観光客。それで、観光スポットに行くとやたらにいる、というわけでした。

短距離の移動には余り向かないようですね。料金がタクシーのようにははっきりしていないので交渉するらしいのですが、長時間チャーターすれば割り引いてくれるけれど、短時間だとそれがないようなのです。

それから、ただ移動するというのなら時間がかかりすぎる。オルセー美術館からエッフェル塔に行くには、ヴェロタクシーだと20~25分かかって、タクシーの所要時間の3倍になってしまうとのこと。そのくらいの移動距離だと、タクシーの方が安上がりでもあるようです。


ヴェロタクシーは企業のチャンス?

ヴェロタクシーにはフランチャイズもありました。て、比較的少ない費用で企業することができるというのも、始める人たちを増やしているようです。

この仕事は、フランチャイズにしては収益は少ない。その代わり、始める費用も少なくて済むというのがメリット。登録料に240ユーロ、毎月の支払いが80ユーロ、という情報がありました。確かに、失業者でも始められる金額ですね。「あなたも企業家になろう」という感じで加盟する人を募集しています。

宅配をするのに利用するというのも出来てきたようです。もちろん、ラッピング広告で収入を得る道もある。というわけで、将来的にもっと増えるだろうと見做されていました。

自動車よりもエコロジーとしては良いです。大気汚染はしないし、騒音も出さない。でも、パリの交通事情を考えると、これ以上増えるのは問題になるのではないかという気もします。

新しい商売なので取り締まりも未だはっきりしていない。自動車のようなモーターがないので自転車専用路を走っても大丈夫「らしい」という感じ。でも、タクシー専用の駐車場に止めたら罰金を取られる。環境に優しい乗り物だからといって、パリ市が援助しているようには見えませんでした。

ヴェロタクシーの数は増えすぎたので、すでに客を確保するのが大変になってきたようです。東欧から流れて来た人たちが届け出もしないでやっていたり、ほとんどオートバイのような装置にしているのが見つかったりするトラブルもあるとのこと。

今では、パリやリヨンの他に、リール、マルセイユ、ボルドー、トゥールーズなどの大都市にもヴェロタクシーが走っているそうです。日本でも、2002年にべロタクシーという運営団体が設立されていました。


こんなのもある...



タクシーとしても利用できるし、借りきってしまうこともできるタイプのようです。こちらは「Tuk-Tuk(トュクトュク)」と呼ぶのが一般化しているようです。

私は、ノートルダム大聖堂に近いあたりでみかけました。結婚披露宴のお祭り騒ぎで何台も借りたのではないかと感じました。交差点のところで同じ車が数台あって、たがいにはしゃいだりしていましたので。



エレクトリックカーと書いてありますね。つまり、こちらもエコロジー・ブームで登場したわけですか...。

これと同じ車を探したら、Allo TukTuk Parisと出て来ましたが、他にも会社があるし、個人で車を買って営業している人もいるそうです。

パリにお目見えしたのは2011年。2013年には50台になったという情報がありました。


こういう乗り物は営業タクシーと違うので特別な駐車場がない。原則として予約して利用するということになっていました。その問題点を伝えるニュースに日本語の字幕スーパーがあるものが見つかりました:


パリにやってきたトゥクトゥク、その人気ぶりと問題点 AFPBB News 2013/11/18公開
⇒ フランス語版はこちら: A Paris, les tuk-tuks fleurissent... tout comme les PV


観光地で変わった乗り物に乗って市内見物をするのなら、私は馬車の方が好きですけど...。



パリで見て驚いたものシリーズ。もう1つの乗り物は、地下鉄でした。
パリで見た奇妙な光景: 無人運転のメトロ

ブログ内リンク:
★ 目次: 乗り物に関して書いた記事(自動車、自転車、トラクター、船など)

外部リンク:
ヴェロタクシー:
☆ Wikipedia: 自転車タクシー » Vélotaxi | ベロタクシー
☆ Wikipedia: 三輪タクシー » Tuk-tuk
☆ Wikipedia: Pousse-pousse = 人力車
Les vélos-taxis à la conquête de Paris 19/07/2015
Les vélos-taxis Paris 18 juillet 2015
Les vélos taxis, une autre façon de créer sa boîte 6 mai 2015
Vélos-taxis : HappyMoov va déployer 150 véhicules à Paris en 2015 6 mars 2015
VIDEO. Les vélos-taxis débarquent à Paris 28/12/2014
Vélos-taxis: les clés du succès 11/05/2013
Les services de vélo avec chauffeur
Cyclopolitain

トュクトュク:
Allo TukTuk Paris
Les chauffeurs de tuk-tuk parisiens se plaignent d'une réglementation inadaptée - Le Fogaro 21/08/2013



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